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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、金融危機に端を発した世界的な景気低迷から、輸出や生産の持ち直し等により一部で回復の兆しが見えつつあるものの、企業収益の低迷による設備投資の抑制、雇用情勢の悪化、デフレの進行、為替相場の高騰による企業収益の悪化等、国内経済の先行は不透明感が払拭できない状況にあります。

 このような経済状況のもと、当社グループ(当社及び連結子会社)は、貴金属市況において金・銀・プラチナ等の貴金属価格は概ね回復を続けてきているものの、景気低迷による需要の減少、為替相場の変動から業績は低調に推移いたしました。不動産市況においても、一部で不動産価格の底打ちの兆候がみられるものの、資金調達環境の改善の兆しはみられず、依然厳しい環境のもと推移いたしました。

 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高32,491,158千円(前連結会計年度36,595,282千円)となりました。営業損益は764,046千円の損失(前連結会計年度1,611,574千円の利益)となりました。経常損益は、819,278千円の損失(前連結会計年度1,555,309千円の利益)となりました。当期純損益は、1,778,213千円の損失(前連結会計年度3,315,713千円の損失)となりました。

 事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。

①貴金属事業

 貴金属事業におきましては、東京工場(大田区京浜島)において、生産効率の高い金精製設備の増設を完了し、平成21年4月から月産1,000キログラムの金生産体制が整いました。これにより金の生産量、販売量、共に前年同期を上回り、10月以降の業績は概ね好調に推移したものの、増産設備に見合う適正な原料集荷、安定操業の維持が困難であったことに加え、固定費の増加等が影響し、業績は低迷いたしました。

 この結果、売上高は31,178,144千円(前連結会計年度30,296,247千円)、営業損益は131,647千円の損失(前連結会計年度157,589千円の損失)となりました。

②不動産事業

 不動産事業におきましては、低金利の継続と大幅に拡充された住宅ローン減税等の政策支援により、一部で在庫調整が進捗するなど好転の兆しがみられるものの、ビル賃貸市場では、企業収益の悪化に伴う空室率の上昇、賃貸水準の下落傾向が続く等、不動産市況は依然厳しい環境のもと推移いたしました。

 この結果、売上高は363,881千円(前連結会計年度5,013,306千円)、営業損益は275,622千円の損失(前連結会計年度2,841,035千円の利益)となりました。

③機械事業

 機械事業におきましては、中国をはじめとするアジア諸国の経済の拡大、在庫調整の進捗等、景気は緩やかな回復基調にあり、1月以降の業績は概ね好調に推移したものの、日本、米国、欧州等先進国の工作機械の受注は、依然低迷を続けており、中古工作機械においても企業収益の悪化に伴う設備投資の抑制の影響を大きく受け、業績は低迷いたしました。

 この結果、売上高は761,381千円(前連結会計年度1,285,728千円)、営業損益は179,341千円の損失(前連結会計年度576,446千円の損失)となりました。

④投資事業

 投資事業におきましては、有利で安定した運用を基本とし、有価証券等に投資を行っており、営業損益は167,764千円の利益となりました。なお、投資事業につきましては、重要性が増したことから、内容を適切に開示するため、当期よりセグメント区分することにいたしました。 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が1,757,967千円の損失、預け金の増加額1,382,301千円等による資金の減少があり、売上債権の減少額777,842千円、長期借入れによる収入500,000千円等の資金の増加があったものの、前連結会計年度末に比べ1,203,271千円減少し、2,389,182千円となっております。

 

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は1,474,651千円(前連結会計年度は2,722,809千円の獲得)となりました。これは主に売上債権の減少額777,842千円等の増加があったものの、税金等調整前当期純利益が1,757,967千円の損失、預け金の増加額1,382,301千円、たな卸資産の増加額220,511千円等の資金の減少があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は129,941千円(前連結会計年度は225,023千円の使用)となりました。これは主に敷金及び保証金の回収による収入17,756千円等の資金の増加に対し、有形固定資産の取得による支出111,797千円等の資金の減少があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は401,321千円(前連結会計年度は66,702千円の使用)となりました。これは主に長期借入れによる収入500,000千円による資金の増加があったことによるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成21年4月1日

至 平成22年3月31日)

前年同期比(%)

貴金属事業(千円)

21,972,182

114.1

合計(千円)

21,972,182

114.1

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.不動産事業、機械事業、投資事業は生産活動がないので記載しておりません。

(2)受注状況

 該当事項はありません。

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成21年4月1日

至 平成22年3月31日)

前年同期比(%)

貴金属事業(千円)

31,178,144

102.9

不動産事業(千円)

363,881

7.3

機械事業(千円)

761,381

59.2

合計(千円)

32,303,407

88.3

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2. 投資事業は販売活動がないので記載しておりません。    

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成20年4月1日

至 平成21年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成21年4月1日

至 平成22年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

住商マテリアル株式会社

6,560,140

17.9

8,830,768

27.2

田中貴金属工業株式会社

9,246,375

25.3

8,782,306

27.0

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

 わが国経済は、リーマンショック後に急速な景気悪化に陥ったものの、ようやく景気の持ち直しの動きが見られるようになってまいりました。

 しかしながら、この回復は輸出とこれまでの経済対策にけん引されたもので自立的な回復といえる状況ではなく、生産活動が低いままであり、設備や雇用に対する調整圧力が依然として残っております。

 このことから、今後のわが国経済を取り巻く環境は、引続き厳しい状況が続くものと予想されます。そのような状況のなか、当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、市場の変化に対応し、グループとしての強化とさらなる成長を実現すべく、第4次中期計画(平成20年度から平成22年度)の基本に沿って収益力向上を図ってまいります。 

 貴金属事業は、金・プラチナをはじめとする白金族のリサイクルを主な事業とする精金部門、ダイヤモンドの卸販売、宝飾品の販売を主な事業とする宝飾部門の2部門体制により事業を行っております。

 精金部門は、東京工場(東京都大田区)において、月産1,000キログラムの金生産体制、月産20キログラムのプラチナ生産体制を整えております。営業拠点は、全国11支店の体制を整え、金・プラチナ等の原料集荷ならびに貴金属原料の仕入販売を行っております。新興国等の景気回復を背景とした貴金属の需要増加が見込まれております。貴金属リサイクル事業は今後ますます重要になると考えられることから、営業力を強化し、利益の増大を図って参ります。 

 宝飾部門は、ダイヤモンドを中心とした宝石の仕入販売を行う「ルピナス銀座店」をより集客力の見込める好立地へ移転(平成22年3月)いたしました。また、新たに仲御徒町支店(平成21年4月)を新設し、都内2支店の体制が整いました。今後も幅広い顧客ニーズに対応した積極的な営業活動や商品開発に取組んでまいります。

 不動産事業は、低金利の継続と拡充された住宅ローン減税等の政策支援により、住宅市場は回復基調に推移すると思われるものの、ビル賃貸事業においては、企業収益の悪化に伴う空室率の上昇、賃料水準の下落傾向が続く等、不動産市況は依然厳しい状況が続くと思われます。こうした中、当社保有の都心物件の有効活用に加え、積極的に優良物件の新規取得を行い、収益力の強化を図ってまいります。

 機械事業は、中古工作機械、鈑金機械等の仕入販売を中心としたビジネスモデルを構築しておりますが、金融危機以降の世界的な工作機械需要の大幅な減少を受け、支店の統廃合ならびに人員の削減、販売価格の見直しによる在庫の圧縮等、事業の再構築を進め、現在は全国5支店の体制を整えております。

 製造業の設備過剰感は依然として高いものの、中国をはじめとする新興国の経済拡大に伴う新規投資が見込まれる等、景気は緩やかな回復基調にあります。営業力の強化を行い、優位な仕入販売ができるよう情報の収集に注力してまいります。

 投資事業は、有利で安定した運用を基本とし、有価証券等に投資を行っており、収益の確保を目指してまいります。 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)製品等の価格変動について
 当社グループの貴金属事業の製品は、金、銀、白金、パラジウム等貴金属地金で国際市況商品であります。市場価格は国際商品市況(非鉄金属相場)及び為替相場の影響を大きく受けております。そのため市場価格の変動は当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
 当社グループの不動産事業の販売価格は、景気、金利、販売価格等の動向や住宅税制等の影響を受けやすいため、これらの動向が当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(2)金利動向の変動について
 当社グループの不動産事業は、購買者の需要動向が金利の動向により大きな影響を受けるため、市場金利の変動が当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(3)法的規制について
 当社グループの貴金属事業は、環境関連法令に基づき、大気、排水、土壌、地下水等の汚染防止に努め、また、休廃止鉱山については、鉱山保安法に基づき、坑廃水による水質汚濁の防止や堆積場の安全管理等、鉱害防止に努めておりますが、関連法令の改正等によっては、当社グループにおいて新たな設備投資や費用負担が発生する可能性があります。

  当社グループの不動産事業は、国土利用計画法、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、建設業法、建築士法、借地借家法、建物の区分所有等に関する法律、消防法、住宅の品質確保に関する法律、マンションの管理の適正化の推進に関する法律等により法的規制を受けております。これらの関連法令の改正等が当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループは不動産業者として、「宅地建物取引業法」に基づく免許を受け、不動産販売及び不動産賃貸等の事業を行っております。

(4)株式市場の動向について

  当社グループの投資事業は、市場価格の変動、経済情勢等に影響を受けるため、これらの動向が当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(5)役員に関する重要事項に係るもの
 当社代表取締役社長安藤道明は、当社の独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構からの借入金(平成22年3月末現在2,625千円)に対して保証を行っております。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。 

(1)財政状態の分析

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末より1,331,740千円減少し、当連結会計年度末は、6,484,021千円となりました。
 増加の主なものは、現金及び預金の増加(1,830,190千円から2,389,182千円へ558,992千円増加)、商品及び製品の増加(393,672千円から617,672千円へ223,999千円増加)であります。
 減少の主なものは、受取手形及び売掛金の減少(1,762,514千円から984,672千円へ777,842千円減少)、預け金の減少(1,762,263千円から1,382,301千円へ379,961千円減少)、貸倒引当金の増加(2,770千円から926,661千円へ923,891千円増加)であります。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末より79,912千円減少し、当連結会計年度末は、2,081,059千円となりました。
 減少の主なものは、建物及び構築物の減少(329,352千円から311,349千円へ18,002千円の減少)、機械装置及び運搬具の減少(309,446千円から253,445千円へ56,001千円の減少)であります。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末より6,175千円減少し、当連結会計年度末は、441,125千円となりました。
 増加の主なものは、デリバティブ債務の増加(151,100千円の増加)であります。

 減少の主なものは、未払金の減少(189,015千円から45,608千円へ143,407千円の減少)であります。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末より372,856千円増加し、当連結会計年度末は、467,127千円となりました。
 増加の主なものは、長期借入金の増加(2,625千円から361,719千円へ359,094千円増加)であります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末より1,778,334千円減少し、当連結会計年度末は、7,656,827千円となりました。
 減少の主なものは、当期純損失1,778,213千円の計上であります。

(2)キャッシュ・フローの分析

(キャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が1,757,967千円の損失、預け金の増加額1,382,301千円等による資金の減少があり、売上債権の減少額777,842千円、長期借入れによる収入500,000千円等の資金の増加があったものの、前連結会計年度末に比べ1,203,271千円減少し、2,389,182千円となっております。
 営業活動の結果使用した資金は1,474,651千円(前連結会計年度は2,722,809千円の獲得)となりました。これは主に売上債権の減少額777,842千円等の増加があったものの、税金等調整前当期純利益が1,757,967千円の損失、預け金の増加額1,382,301千円、たな卸資産の増加額220,511千円等の資金の減少があったことによるものであります。
 投資活動の結果使用した資金は、129,941千円(前連結会計年度は255,023千円の使用)となりました。これは主に敷金及び保証金の回収による収入17,756千円等の資金の増加に対し、有形固定資産の取得による支出111,797千円等の資金の減少があったことによるものであります。
 財務活動の結果得られた資金は401,321千円(前連結会計年度は66,702千円の使用)となりました。これは主に長期借入による収入500,000千円による資金の増加があったことによるものであります。

(キャッシュ・フローの指標)

 

第115期

平成19年3月期

第116期

平成20年3月期

第117期

平成21年3月期

第118期 

平成22年3月期 

自己資本比率(%)

98.60

95.17

94.57

89.40

時価ベースの
自己資本比率(%)

61.64

88.64

72.59

114.98

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

(3)経営成績の分析

 当連結会計年度における売上高は、32,491,158千円(前連結会計年度36,595,282千円)となりました。営業損益は、764,046千円の損失(前連結会計年度1,611,574千円の利益)となりました。経常損益は、819,278千円の損失(前連結会計年度1,555,309千円の利益)となりました。当期純損益は、1,778,213千円の損失(前連結会計年度3,315,713千円の損失)となりました。

 当社グループは、歴史ある貴金属事業(貴金属リサイクル事業)、業界ではトップクラスの地位を占める中古機械事業及び不動産事業、投資事業を含めた本業に経営の重心を置き、収益性を重視した経営を目指し、剰余金の配当額を生み出す収益体質の確立を目指しております。

 なお、事業別の分析は、第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績の項目をご参照ください。





出典: 中外鉱業株式会社、2010-03-31 期 有価証券報告書