有価証券報告書を3社、または3期分比較分析できる! いますぐトライアルで試す >>
 






セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、東日本大震災後のサプライチェーン復旧により生活活動の低下等に改善の兆しがみられるものの、欧州の政府債務危機による信用不安、円高基調の為替推移、中国をはじめとするアジアの新興国の成長鈍化など、不透明感の強い状況の下で推移いたしました。

 このような経済状況のもと、当社グループ(当社及び連結子会社)は貴金属市況において、景気低迷による需要の減少、為替相場の変動等の影響があったものの、金・銀・プラチナ等の貴金属価格が上昇基調で推移したことから業績は概ね好調に推移いたしました。不動産市況においては、一部で不動産価格の底打ちの兆候が見られるものの、資金調達環境の改善の兆しは見られず、依然厳しい環境のもと推移いたしました。機械事業においては、円高の進展による輸出の減速等、予断を許さない状況にあるものの、中国をはじめとするアジア諸国の経済の拡大に伴い、自動車、電気機械等の工作機械の需要は増加傾向にあり、業績は回復基調で推移いたしました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は26,075,845千円(前年同期31,778,061千円 17.9%減)、営業損益は211,306千円の利益(前年同期は387,537千円の損失)、経常損益は144,570千円の利益(前年同期は437,602千円の損失)、当期純損益は423,506千円の損失(前年同期は322,852千円の利益)となりました。

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

①貴金属 

 貴金属事業におきましては、金生産能力に見合った原料集荷量が当初見込みを下回り、金生産量および売上高が減少したものの、金・プラチナ等の貴金属価格が、世界的な金融緩和観測を背景に上昇基調で推移したことに加え、仕入れコストの削減が寄与し、営業利益は前年同期に比べて概ね堅調に推移いたしました。

 この結果、売上高は23,657,392千円(前年同期29,860,461千円)、営業損益は130,498千円の利益(前年同期138,471千円の利益)となりました。 

②不動産 

 不動産事業におきましては、低金利の継続と贈与税非課税枠の延長等の政策支援により、一部で在庫調整が進捗するなど好転の兆しがみられるものの、ビル賃貸市場では、企業収益の悪化に伴う空室率の高止まりや、賃貸水準の下落傾向が続く等、不動産市況は依然厳しい環境のもと推移いたしました。 

 この結果、売上高は173,621千円(前年同期127,720千円)、営業損益は52,278千円の損失(前年同期99,605千円の損失)となりました。 

③機械 

 機械事業におきましては、年度後半は中国の金融引締めや欧州債務危機の深刻化で需要の鈍化がみられましたものの、年度前半は新興諸国の経済成長や、国内の自動車業界の好調をうけ内外需ともに総じて堅調に推移いたしました。

 この結果、売上高は1,755,303千円(前年同期1,789,880千円)となりました。他方、営業強化に伴う人件費及び設備投資に伴う減価償却費の増加が影響し、営業損益は256千円の利益(前年同期59,350千円の利益)となりました。 

④投資 

 投資事業におきましては、有利で安定した運用を基本とし、有価証券等に投資を行っており、営業損益は465,776千円の利益(前年同期91,869千円の損失)となりました。 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純損失168,479千円、貸付商品の増加額872,210千円等による減少があったものの、売上債権の減少額1,084,720千円、預け金の減少額719,141千円等があったことから前連結会計年度末に比べ480,659千円増加し2,421,444千円となっております。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は1,031,588千円(前連結会計年度は559,901千円の使用)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失168,479千円、貸付商品の増加額872,210千円等による減少があったものの、減損損失307,409千円、売上債権の減少額1,084,720千円、預け金の減少額719,141千円等の資金の増加があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は451,097千円(前連結会計年度は216,286千円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出434,702千円等の資金の減少があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は99,830千円(前連結会計年度は327,790千円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出154,816千円等による資金の減少があったことによるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成23年4月1日

至 平成24年3月31日)

前年同期比(%)

貴金属(千円)

10,897,982

74.1

合計(千円)

10,897,982

74.1

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.不動産、機械、投資は生産活動がないので記載しておりません。

(2)受注状況

 該当事項はありません。

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成23年4月1日

至 平成24年3月31日)

前年同期比(%)

貴金属(千円)

23,657,392

79.2

不動産(千円)

173,621

135.9

機械(千円)

1,755,303

98.1

投資(千円)

489,527

合計(千円)

26,075,845

82.1

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2. 投資は前連結会計年度が損失のため、前年同期比は記載しておりません。    

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成22年4月1日

至 平成23年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成23年4月1日

至 平成24年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

田中貴金属工業株式会社

4,428,246

13.9

7,535,701

28.9

住商マテリアル株式会社

7,090,935

22.3

4,122,293

15.8

三菱商事株式会社

2,871,721

9.0

3,401,941

13.0

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

 平成24年度の経済情勢は、各国政府の協調政策努力により欧州債務危機は安定化が期待され、中国をはじめとする新興諸国を含む世界経済は減速から持ち直しに転じると見込まれるものの、円高の定着や、原油高騰のエネルギー問題に対する懸念は払拭されず、引続き予断を許さない状況が続くものと思われます。 

 そのような状況のもと、当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、市場の変化に対応し、グループとしての強化と成長を実現すべく、収益力向上を図ってまいります。

 貴金属事業は、東京工場において、生産効率の高い最新の金精製回収設備の増設を完了しており、金地金は月産1,000キログラムの生産体制、プラチナ地金は経済産業省が打ち出したレアアース対策助成事業による「白金・パラジウム精製分析設備増設」が3月に完成し、生産体制をそれぞれ整えております。また、平成23年10月には、神奈川県横浜市中区に横浜元町支店を新設し、全国15支店の営業体制を構築しております。これにより営業力の強化を図り、設備に見合う原料集荷、安定操業の維持に努め、収益の確保に注力してまいります。

 また、ダイヤモンドの卸売りを目的とした仲御徒町支店、ダイヤモンドを中心とした宝石の仕入販売を行うルピナス銀座店は、幅広い顧客ニーズに対応した積極的な営業活動ならびに商品開発に取組んでまいります。 

 不動産事業は、概ね不動産価格に底打ちの兆候が見られ、低金利の継続や平成24年度の税制改正により、住宅取得意欲を刺激しつつあります。しかしながら、ビル賃貸市場では、都内オフィスビルの大量供給により、空室率の上昇、賃料の下落傾向が懸念されます。こうした状況のもと、市場や事業を取巻く市場の変化に対応し収益力の強化を図ってまいります。

 機械事業は、工作機械の需要は、中国や欧州に減速懸念が見られるものの、米国経済は堅調に推移しており、また、タイの洪水被災からの復旧関連需要が本格化していることが下支えとなり、回復が期待されるものと見込まれます。こうした中、中古工作機械、鈑金機械等の仕入販売の強化を既存店舗の効率化、在庫の適正化等により行い、収益力の増大に努めてまいります。

 投資事業は、有利で安定した運用を基本とし、投資等を行い収益の確保を目指してまいります。

 なお、平成25年3月期の連結業績につきましては、売上高は29,000,000千円、経常利益は100,000千円、当期純利益は70,000千円を見込んでおります。 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)製品等の価格変動について

  当社グループの貴金属事業の製品は、金、銀、白金、パラジウム等貴金属地金で国際市況商品であります。市場価格は国際商品市況(非鉄金属相場)及び為替相場の影響を大きく受けております。そのため市場価格の変動は当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 当社グループの不動産事業の販売価格は、景気、金利、販売価格等の動向や住宅税制等の影響を受けやすいため、
これらの動向により当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(2)先物取引相場の変動について

 当社グループの投資事業は、主に金現物先物取引を行っております。投資対象の相場動向により大きな影響を受けるため、市況によっては投資額を大きく下回り、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(3)貸付商品の回収リスクについて

 当社グループの貴金属事業は、一部の取引先に対して金地金商品の貸付債権を有しております。当該債権については、常に与信先の財政状況を把握する等、与信管理には細心の注意を払っておりますが、取引先の急激な経営の悪化等により当該債権の回収リスクが顕著化した場合、当社の財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(4)金利動向の変動について

 当社グループの不動産事業は、購買者の需要動向が金利の動向により大きな影響を受けるため、市場金利の変動が当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(5)法的規制について

 当社グループの貴金属事業は、環境関連法令に基づき、大気、排水、土壌、地下水等の汚染防止に努め、また、休廃止鉱山については、鉱山保安法に基づき、坑廃水による水質汚濁の防止や堆積場の安全管理等、鉱害防止に努めておりますが、関連法令の改正等によっては、当社グループにおいて新たな設備投資や費用負担が発生する可能性があります。

 当社グループの不動産事業は、国土利用計画法、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、建設業法、建築士法、借地借家法、建物の区分所有等に関する法律、消防法、住宅の品質確保に関する法律、マンションの管理の適正化の推進に関する法律等による法的規制を受けております。これらの関連法令の改正等によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループは不動産業者として、「宅地建物取引業法」に基づく免許を受け、不動産販売及び不動産賃貸等の事業を行っております。

(6)財務制限条項について

  当社グループの借入金の一部に財務制限条項が付されており、純資産額の下限が定められております。万一、当社の業績が悪化し、当該財務制限条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 「投資事業」に関する任意組合契約

契約名

契約先

契約内容

契約年月日

契約期間 

 任意組合契約

(連結子会社)

CR任意組合

 任意組合出資者が共同で投資事業を行う任意組合契約。同事業から生じた損益を、任意組合出資者に出資比率で分配する。 

 平成23年3月31日

 平成23年4月1日〜平成24年3月31日

以降、出資者の合意により再契約 

 任意組合契約

(連結子会社) 

IR任意組合

 任意組合出資者が共同で投資事業を行う任意組合契約。同事業から生じた損益を、任意組合出資者に出資比率で分配する。 

 平成23年3月31日

 平成23年4月1日〜平成24年3月31日

以降、出資者の合意により再契約 

(注)CR任意組合、IR任意組合ともに、出資者の合意によりそれぞれ1年間の再契約をおこなっております。 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。 

(1)財政状態の分析

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末より681,724千円減少し、当連結会計年度末は、5,342,660千円となりました。

 増加の主なものは、現金及び預金の増加(1,940,784千円から2,421,444千円へ480,659千円の増加)、貸付商品の増加(872,210千円の増加)であります。

 減少の主なものは、受取手形及び売掛金の減少(1,132,350千円から47,630千円へ1,084,720千円の減少)、預け金の減少(998,829千円から279,687千円へ719,141千円の減少、デリバティブ債権の減少(141,360千円の減少)であります。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末より45,825千円減少し、当連結会計年度末は、3,281,330千円となりました。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末より155,961千円減少し、当連結会計年度末は、335,426千円となりました。

 減少の主なものは、デリバティブ債務の減少(189,310千円の減少)であります。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末より171,562千円減少し、当連結会計年度末は、722,665千円となりました。

 減少の主なものは、長期借入金の減少(640,967千円から472,209千円へ168,758千円の減少)であります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末より400,025千円減少し、当連結会計年度末は、7,565,898千円となりました。

 減少の主なものは、利益剰余金の減少(△4,771,529千円から△5,195,035千円へ423,506千円の減少)であります。

(2)キャッシュ・フローの分析

(キャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純損失168,479千円、貸付商品の増加額872,210千円等による減少があったものの、売上債権の減少額1,084,720千円、預け金の減少額719,141千円等があったことから前連結会計年度末に比べ480,659千円増加し2,421,444千円となっております。

 営業活動の結果得られた資金は1,031,588千円(前連結会計年度は559,901千円の使用)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失168,479千円、貸付商品の増加額872,210千円等による減少があったものの、減損損失307,409千円、売上債権の減少額1,084,720千円、預け金の減少額719,141千円等の資金の増加があったことによるものであります。

 投資活動の結果使用した資金は451,097千円(前連結会計年度は216,286千円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出434,702千円等の資金の減少があったことによるものであります。

 財務活動の結果使用した資金は99,830千円(前連結会計年度は327,790千円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出154,816千円等による資金の減少があったことによるものであります。

(キャッシュ・フローの指標)

 

第117期

平成21年3月期

第118期

平成22年3月期

第119期

平成23年3月期

第120期 

平成24年3月期 

自己資本比率(%)

94.57

89.40

85.33

87.62

時価ベースの
自己資本比率(%)

72.59

114.98

99.12

73.89

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

(3)経営成績の分析

 当連結会計年度における売上高は、26,075,845千円(前連結会計年度31,778,061千円)となりました。営業損益は、211,306千円の利益(前連結会計年度387,537千円の損失)となりました。経常損益は、144,570千円の利益(前連結会計年度437,602千円の損失)となりました。当期純損益は、423,506千円の損失(前連結会計年度322,852千円の利益)となりました。

 当社グループは、歴史ある貴金属事業(リサイクル事業)、国内トップクラスの地位をしめる中古工作機械事業及び不動産事業、投資事業を含めた本業に経営の重心を置き、収益性を重視した経営を目指します。また、「常在戦場」の意識を徹底させ会社の活性化を図り、収益力の向上を目指します。本業重視の経営を行い配当可能利益を生み出す収益体質の確立を目指します。

 なお、セグメント別の分析は、第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績の項目をご参照ください。





出典: 中外鉱業株式会社、2012-03-31 期 有価証券報告書