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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済の回復や政府の経済対策効果などを背景に一部に持ち直しが見られたものの、雇用情勢の悪化や為替相場の動向などの懸念が払拭できず、本格的な景気回復には至りませんでした。

情報通信分野におきましては、固定と移動、通信と放送の融合や、インターネットを活用した新たな通信サービスの拡大、低炭素社会実現の視点からのICTの利活用など、「スマート・ユビキタスネット社会」の実現に向けた情報通信技術の多様化・高度化が進展しております。

景気停滞により企業のIT投資が低水準で推移するなか、通信事業者におきましては、NGNの展開、光アクセス網の整備、移動通信のバージョンアップなど、設備投資が底堅く進められております。

また、クラウドコンピューティング市場などの新たな分野、デジタル・ディバイド解消に向けた自治体による情報通信基盤の整備なども着実な拡がりを見せております。

このような事業環境のもと当社グループは、「エクシオグループトータルの経営強化による成長基盤の確立」に向けて、営業領域拡大・新規顧客開拓による業容拡大、施工の上流下流への事業領域拡大、グループ全体での更なるコスト競争力の強化などの取り組みを進めてまいりました。

事業別の概況は、次のとおりであります。

① エンジニアリングソリューション

NCC及び自治体からの受注は順調に推移しましたが、NTTグループ関連工事の減少等により、前連結会計年度に比べ受注高・完成工事高ともに減少しました。

② システムソリューション

企業のIT投資が低水準で推移し、前連結会計年度に比べ受注高・完成工事高ともに減少しました。

この結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、受注高は2,762億8千9百万円(前期比96.5%)、完成工事高は2,712億3千万円(前期比94.2%)となりました。損益面につきましては、営業利益は138億6千7百万円(前期比73.5%)、経常利益は144億2千5百万円(前期比74.0%)、当期純利益は83億7千8百万円(前期比89.2%)となりました。

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ40億3千2百万円減少し、222億2千9百万円となりました。
 各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は109億8千9百万円(前期は174億3千4百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益及び減価償却費によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は106億円(前期は40億5千7百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は40億9千5百万円(前期は25億3千1百万円の使用)となりました。これは主に自己株式の取得及び配当金の支払額によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)受注実績

区分

受注高

(百万円)

前期比

(%)

次期繰越工事高

(百万円)

前期比

(%)

エンジニアリング
ソリューション

通信インフラ

241,249

98.2

63,249

122.0

環境・社会インフラ等

23,265

83.8

23,181

77.2

システムソリューション

11,773

91.7

1,301

114.6

合計

276,289

96.5

87,732

105.7

(2)売上実績

区分

売上高(百万円)

前期比(%)

エンジニアリング
ソリューション

通信インフラ

229,823

93.2

環境・社会インフラ等

29,798

104.8

システムソリューション

11,608

88.9

合計

271,230

94.2

 (注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

    2.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成20年4月1日

至 平成21年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成21年4月1日

至 平成22年3月31日)

売上高

(百万円)

割合(%)

売上高

(百万円)

割合(%)

東日本電信電話株式会社

76,216

26.5

75,181

27.7

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ

72,011

25.0

57,522

21.2

西日本電信電話株式会社

31,697

11.0

31,028

11.4

 なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。

(受注工事高及び完成工事高の状況)

(1)受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

前事業年度(自 平成20年4月1日 至 平成21年3月31日)

区分

前期繰越

工事高

(百万円)

当期受注

工事高

(百万円)

 

(百万円)

当期完成

工事高

(百万円)

次期繰越工事高

当期

施工高

(百万円)

手持

工事高

(百万円)

うち施工高

 

(百万円)

エンジニアリングソリューション

通信インフラ

45,812

200,359

246,172

201,679

44,493

25.3%

11,246

200,545

環境・社会インフラ等

27,038

19,043

46,081

18,961

27,120

15.1%

4,091

20,166

システムソリューション

799

11,007

11,806

11,030

776

42.8%

332

10,917

73,650

230,410

304,061

231,671

72,389

21.6%

15,670

231,629

 (注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。

3.次期繰越工事高の施工高は工事進捗部分に対応する受注工事高であります。

4.当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越工事高(うち施工高)−前期繰越施工高)に一致いたします。

 

当事業年度(自 平成21年4月1日 至 平成22年3月31日)

区分

前期繰越

工事高

(百万円)

当期受注

工事高

(百万円)

 

(百万円)

当期完成

工事高

(百万円)

次期繰越

工事高

(百万円) 

エンジニアリングソリューション

通信インフラ

44,493

197,790

242,284

185,083

57,200

環境・社会インフラ等

27,120

15,475

42,595

21,547

21,048

システムソリューション

776

9,713

10,490

9,685

804

72,389

222,980

295,370

216,315

79,054

 (注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。

3.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高−当期完成工事高)であります。

(2)受注工事の受注方法別比率

 受注は、競争入札を原則としております。

3【対処すべき課題】

情報通信分野におきましては、引き続き「スマート・ユビキタスネット社会」の実現を目指し、デジタル・ディバイドやブロードバンド・ゼロ地域の解消に向けた情報通信基盤の整備が加速するとともに、固定と移動、通信と放送の融合や、モバイル端末によるデータ通信サービスの拡大、低炭素社会実現の視点からのICTの利活用など、情報通信技術の多様化・高度化が想定されます。

また、光アクセス網やNGNの整備、移動通信の品質向上やバージョンアップ、LTEへの移行開始など、通信事業者による設備投資が底堅く進められるものと思われます。

さらに、企業のIT投資は、クラウドコンピューティング関連などを中心に、緩やかな回復が見込まれます。

このような事業環境のもと、当社グループは、新たに2010年度を初年度とする中期経営計画(2010年度〜2012年度)を策定し、「ICTのソリューション・サービス企業としてビジネスの拡大を図り、新たな成長を実現する」という中期ビジョンのもと、提案力・営業力の強化による新規顧客の開拓や既存ビジネスから周辺・新規ビジネスへの拡大、経営資源の柔軟かつ効率的な配置や施策のスピードアップによるコスト競争力の強化などに取り組んでまいります。

また、会社法及び金融商品取引法に基づく内部統制が有効に機能するための体制を適切に運用することにより、業務の有効性・効率性及び財務報告の信頼性を引き続き確保してまいります。 

4【事業等のリスク】

(1)特定取引先に対する依存度が高いことについて

 当社グループは情報通信ネットワークの構築・施工を主な事業としていることから、通信事業者各社との取引比率が高く、この傾向は今後とも継続することが見込まれます。
  したがって、情報通信業界の市況動向や技術革新などにより通信事業者各社の設備投資行動及び設備投資構造が変化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)重要な情報の管理について

 当社グループは事業運営上、顧客等が保有する技術データ・顧客データ等の重要な情報を取り扱っております。このため、情報セキュリティマネジメントシステムを構築・運用するとともに、情報セキュリティ最高責任者の配置や情報セキュリティ委員会の設置をするなど情報管理に対する重要性を十分認識した体制作りに取り組み、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証及びプライバシーマークを取得しております。
 このように情報管理を徹底してはおりますが、不測の事態により当社グループからこれら重要な情報が流出した場合、顧客からの信頼を低下させるほか、損害賠償義務の発生等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)重大な人身・設備事故等の発生について

 当社グループは、建設工事現場における人身・設備事故を未然に防ぐため、「安全・品質の確保」に対する取り組みには万全を期し、管理を強化することで、事故の発生防止に日々努めております。
 しかしながら、当社グループにおいて不測の事態により重大な人身・設備事故を発生させた場合、顧客からの信頼を低下させるほか、損害賠償義務の発生や受注機会の減少等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)取引先企業の経営破綻による貸倒債権の発生について

 当社グループは、取引先企業に対する与信管理と債権管理・回収体制を確立させ、工事代金等の速やかな回収により、貸倒債権発生のリスク回避と最小化に努めております。
 しかしながら、今後事業活動を拡大していく上で、不測の事態により取引先企業の経営破綻による貸倒債権が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

当社グループは、情報通信ネットワーク構築を中核とした各事業の継続的成長と新規事業の開拓を目指した研究開発を推進しております。また、品質・安全性・生産性の向上、環境対策、情報セキュリティ対策などに関する技術開発や技術支援に取り組んでおります。

当連結会計年度における研究開発費の総額は2億2千6百万円であり、主な研究開発成果は次のとおりであります。 

(1)エンジニアリングソリューション

① 無線通信設備の設計・施工品質向上に関する開発

② 通信設備工事の安全性向上に関する開発 

(2)システムソリューション

① 無線LAN設計・構築業務に関する開発

② 仮想化技術に関する調査・検証

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

  当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められた会計基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行なっております。
 会計方針の詳細については、連結財務諸表「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

(2)財政状態

  ① 資産、負債及び純資産

 資産は、前連結会計年度末と比較して5億7千3百万円増加し、1,801億2千8百万円(前期比100.3%)となりました。これは主に建物・構築物の増加によるものであります。

 負債は、前連結会計年度末と比較して28億5千6百万円減少し、748億2千1百万円(前期比96.3%)となりました。これは主に未成工事受入金の減少によるものであります。

 純資産は、前連結会計年度末と比較して34億2千9百万円増加し、1,053億7百万円(前期比103.4%)となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。 

 以上の結果、自己資本比率は55.4%、1株当たり純資産額は973.13円となりました。

 ② キャッシュ・フロー

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「1 業績等の概要」に記載しております。

(3)経営成績

① 完成工事高

 NTTグループ関連工事の減少及び企業のIT投資抑制等の影響により、完成工事高は、前連結会計年度と比較して167億8千6百万円減少し、2,712億3千万円(前期比94.2%)となりました。

② 営業利益

 施工効率化及び間接費削減に努めましたが、完成工事高の減少に伴う完成工事総利益の減少により、営業利益は、前連結会計年度と比較して50億4百万円減少し、138億6千7百万円(前期比73.5%)となりました。

③ 経常利益

 営業利益の減少により、経常利益は、前連結会計年度と比較して50億6千3百万円減少し、144億2千5百万円(前期比74.0%)となりました。

④ 当期純利益

 経常利益の減少により、当期純利益は、前連結会計年度と比較して10億1千万円減少し、83億7千8百万円(前期比89.2%)となりました。また、1株当たり当期純利益(EPS)は8.75円減少し、79.75円となりました。

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える可能性がある事象につきましては、「4 事業等のリスク」に記載しております。

(5)経営者の問題認識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「3 対処すべき課題」に記載しております。





出典: 株式会社協和エクシオ、2010-03-31 期 有価証券報告書