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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の景気対策効果や海外経済の改善による下支えなどにより回復の兆しが見られたものの、夏場以降の急速な円高の進行や依然として厳しい雇用情勢などにより足踏み状態が続き、さらに年度末に発生した東日本大震災により、先行きの景気不透明感が強まりました。

情報通信分野におきましては、政府により「ICTの利活用による持続的な成長の実現」が掲げられるなど、ICTは、少子・高齢化社会のもとでの新たな経済成長、国際競争力の強化、地域社会の活性化、環境負荷軽減などを目指すうえでの重要な牽引役として位置付けられております。

デジタル・ディバイドやブロードバンド・ゼロ地域の解消に向けた国・自治体による地域情報基盤整備が進展し、また、光アクセス網やNGNの整備、ワイヤレスブロードバンドサービスの拡大に伴う移動通信の品質向上やLTEサービスの開始など、通信事業者による設備投資は抑制傾向ではあるものの着実に進められました。

このような事業環境下において、当社グループは「ICTのソリューション・サービス企業としてビジネスの拡大を図り、新たな成長を実現する」という中期ビジョンのもと、企画提案力・営業力の強化による新規顧客の開拓や既存ビジネスから周辺・新規ビジネスへの拡大、経営資源の柔軟かつ効率的な活用や施策展開のスピードアップによるコスト競争力の更なる強化に取り組むとともに、グループ一体での競争力・技術力・施工体制の強化、グループ会社への統合業務システム導入による内部統制強化・業務効率化など、グループトータルでの経営強化に取り組んでまいりました。

なお、このたびの東日本大震災による影響につきましては、建物・資機材等に一部被害を受けたこと、および一部工事に延期があったこと等により当連結会計年度の業績に影響がありましたが、人的被害および事業の継続に影響を来たす被害はありませんでした。

当社グループは、被災地の通信の回復や仮設住宅関連工事など、災害復旧・復興・被災者支援に全力を挙げて取り組んでまいりました。

被災された皆様に心からお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。 

当連結事業年度におけるセグメント別の概況は、次のとおりであります。

① エンジニアリングソリューション

受注高につきましては、通信事業者の設備投資減少の影響等がありましたが、自治体向け通信工事を引き続き高水準で受注できたこと、環境・社会インフラ関連が順調に推移したこと、および池野通建株式会社の連結子会社化等により、前連結会計年度とほぼ同水準となりました。

完成工事高につきましては、通信事業者の設備投資の減少、環境・社会インフラ関連の完成工事減少、および東日本大震災による一部工事の完成繰越等がありましたが、自治体向け通信工事が順調に推移したこと等により、前連結会計年度と比べ増加しました。

② システムソリューション

引き続き企業のIT投資が低水準で推移したため、受注高・完成工事高ともに前連結会計年度とほぼ同水準となりました。

当連結会計年度の経営成績につきましては、受注高は2,737億8千8百万円(前期比99.1%)、完成工事高は2,822億6千4百万円(前期比104.1%)となりました。損益面につきましては、営業利益は123億9千万円(前期比89.3%)、経常利益は132億4千6百万円(前期比91.8%)、当期純利益は77億8千万円(前期比92.9%)となりました。

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ45億9千4百万円減少し、176億3千4百万円となりました。
 各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は6億1千4百万円(前期は109億8千9百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益及び売上債権の増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は15億3千5百万円(前期は106億円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は36億5千万円(前期は40億9千5百万円の使用)となりました。これは主に配当金の支払額によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)受注実績

  当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 

セグメントの名称

受注高

(百万円)

前期比

(%)

次期繰越工事高

(百万円)

前期比

(%)

エンジニアリングソリューション 

261,769

99.0

83,785

96.9

システムソリューション

12,019

102.1

1,849

142.1

合計

273,788

99.1

85,634

97.6

(2)売上実績

  当連結会計年度の売上実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 

セグメントの名称

売上高(百万円)

前期比(%)

エンジニアリングソリューション 

270,793

104.3

システムソリューション

11,471

98.8

合計

282,264

104.1

 (注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

    2.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成21年4月1日

至 平成22年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成22年4月1日

至 平成23年3月31日)

売上高

(百万円)

割合(%)

売上高

(百万円)

割合(%)

東日本電信電話株式会社

75,181

27.7

92,806

32.9

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ

57,522

21.2

51,496

18.2

西日本電信電話株式会社

31,028

11.4

30,590

10.8

3【対処すべき課題】

情報通信分野におきましては、経済成長と国際競争力強化、地域社会活性化、災害に強い社会の構築、環境負荷軽減等の観点からの情報通信基盤の整備・構築の進展や、モバイル端末によるデータ通信の拡大、固定通信と移動通信の融合、通信と放送の融合、クラウドコンピューティング技術を活用したサービスなど、情報通信技術・サービスの多様化・高度化の加速が想定されます。

通信事業者による設備投資は、光アクセス網の整備、移動通信の品質向上やLTEへの移行、震災復旧・復興への取り組みなど、引き続き抑制傾向ながらも底堅く進められるものと思われます。

 また、公的投資・民間投資につきましても、震災の影響により企業の生産活動・設備投資行動に一定期間の停滞が予想されるものの、震災復興・防災・エネルギー効率化関連需要や企業の設備更改・IT更改需要など、底堅い投資が想定されます。 

このような事業環境下において、当社グループは「ICTのソリューション・サービス企業としてビジネスの拡大を図り、新たな成長を実現する」という中期ビジョンのもと、グループトータルでの更なる経営強化を目指し、経営資源の柔軟かつ効率的な配置およびコスト効率化施策の推進により、受注の拡大、生産性向上および業務効率化に取り組むとともに、内部統制が有効に機能するための体制をグループ全体で適切に運用することにより、業務の有効性・効率性および財務報告の信頼性を引き続き確保してまいります。

また、震災復旧・復興にあたっては、通信インフラ等の社会基盤整備を事業とする企業としての使命感をもって、引き続きグループ総力を挙げて迅速・積極的に対応してまいります。

なお、こうした取り組みをグループ全体でより強力に推進する体制づくりとして、このたび当社の連結子会社であります和興エンジニアリング株式会社、大和電設工業株式会社および池野通建株式会社の3社について、株式交換により当社の完全子会社とすることといたしました。

エクシオグループは、統一されたガバナンスの下、より強固な連携により戦略実行のスピードアップと更なる総合力の発揮を追求し、企業価値の向上を図ってまいります。 

4【事業等のリスク】

(1)特定取引先に対する依存度が高いことについて

 当社グループは情報通信ネットワークの構築・施工を主な事業としていることから、通信事業者各社との取引比率が高く、この傾向は今後とも継続することが見込まれます。
  したがって、情報通信業界の市況動向や技術革新などにより通信事業者各社の設備投資行動及び設備投資構造が変化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)重要な情報の管理について

 当社グループは事業運営上、顧客等が保有する技術データ・顧客データ等の重要な情報を取り扱っております。このため、情報セキュリティマネジメントシステムを構築・運用するとともに、情報セキュリティ最高責任者の配置や情報セキュリティ委員会の設置をするなど情報管理に対する重要性を十分認識した体制作りに取り組み、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証及びプライバシーマークを取得しております。
 このように情報管理を徹底してはおりますが、不測の事態により当社グループからこれら重要な情報が流出した場合、顧客からの信頼を低下させるほか、損害賠償義務の発生等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)重大な人身・設備事故等の発生について

 当社グループは、建設工事現場における人身・設備事故を未然に防ぐため、「安全・品質の確保」に対する取り組みには万全を期し、管理を強化することで、事故の発生防止に日々努めております。
 しかしながら、当社グループにおいて不測の事態により重大な人身・設備事故を発生させた場合、顧客からの信頼を低下させるほか、損害賠償義務の発生や受注機会の減少等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)取引先企業の経営破綻による貸倒債権の発生について

 当社グループは、取引先企業に対する与信管理と債権管理・回収体制を確立させ、工事代金等の速やかな回収により、貸倒債権発生のリスク回避と最小化に努めております。
 しかしながら、今後事業活動を拡大していく上で、不測の事態により取引先企業の経営破綻による貸倒債権が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)自然災害等の発生について

 当社グループは、自然災害や新型ウイルスパンデミック等の発生に備え、人的被害の回避を最優先としつつ事業継続を図るため、各種設備の導入、訓練の実施及び規程・マニュアルの整備等により、リスク回避と被害最小化に努めております。

 しかしながら、大規模災害等の発生及びそれに伴うライフラインの停止や燃料・資材・人員の不足による工事の中断・遅延、事業所の建物・資機材への損害等の不測の事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

当社は、平成23年5月11日開催の取締役会において、当社を完全親会社とし、和興エンジニアリング株式会社、大和電設工業株式会社及び池野通建株式会社を完全子会社とする株式交換を行うことを決議し、株式交換契約を締結いたしました。詳細につきましては、「第5 経理の状況、1.連結財務諸表等、(1)連結財務諸表、注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

6【研究開発活動】

当社グループは、品質・安全性・生産性の向上などに関する技術開発や技術支援に取り組んでおり、当連結会計年度における研究開発費の総額は9千7百万円であります。 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

  当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められた会計基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行なっております。
 会計方針の詳細については、連結財務諸表「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

(2)財政状態

  ① 資産、負債及び純資産

 資産は、前連結会計年度末と比較して167億9千万円増加し、1,969億1千8百万円(前期比109.3%)となりました。これは主に受取手形・完成工事未収入金の増加によるものであります。

 負債は、前連結会計年度末と比較して98億6千5百万円増加し、846億8千6百万円(前期比113.2%)となりました。これは主に支払手形・工事未払金の増加によるものであります。

 純資産は、前連結会計年度末と比較して69億2千4百万円増加し、1,122億3千2百万円(前期比106.6%)となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。 

 以上の結果、自己資本比率は53.9%、1株当たり純資産額は1,027.98円となりました。

 ② キャッシュ・フロー

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「1 業績等の概要」に記載しております。

(3)経営成績

① 完成工事高

 自治体向け通信工事が順調に推移したこと、および池野通建株式会社の連結子会社化等により、前連結会計年度と比べ110億3千4百万円増加し、2,822億6千4百万円(前期比104.1%)となりました。

② 営業利益

 施工効率化および間接費削減に努めましたが、新たな市場の開拓や、競争激化等に伴う完成工事総利益の減少により、営業利益は、前連結会計年度と比べ14億7千7百万円減少し、123億9千万円(前期比89.3%)となりました。

③ 経常利益

 営業利益の減少により、経常利益は、前連結会計年度と比べ11億7千9百万円減少し、132億4千6百万円(前期比91.8%)となりました。

④ 当期純利益

 経常利益の減少により、当期純利益は前連結会計年度と比較して5億9千8百万円減少し、77億8千万円(前期比92.9%)となりました。また、1株当たり当期純利益(EPS)は4.17円減少し、75.58円となりました。

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える可能性がある事象につきましては、「4 事業等のリスク」に記載しております。

(5)経営者の問題認識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「3 対処すべき課題」に記載しております。





出典: 株式会社協和エクシオ、2011-03-31 期 有価証券報告書