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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費が緩やかに増加するなかで、企業収益が改善し、設備投資も堅調に推移するなど、景気は回復基調をたどった。

東北地域においては、景気は緩やかな回復基調にあるものの、企業グループの中核をなす設備工事業においては、公共事業の低調と民間工事における競争激化により、厳しい採算性を強いられる状況で推移した。

こうした状況下、当社は、「市場競争力の強化と企業信頼度の向上」を中期基本目標に掲げ、一般民間工事においては、ショッピングセンターや工場などの大型案件の獲得、リニューアル工事の提案、また地域イントラネットなどの情報通信関連工事などに積極的な営業活動を展開した。また、電力工事においては、当社が手がける風力発電工事としては最大となる「六ヶ所村二又風力発電所施設建設工事」や東北電力株式会社の超高圧基幹送電線である十和田・北上幹線工事等の大型案件の受注のほか、配電工事における設備保全対策工事をはじめとする電力安定供給関連工事に注力するなど、着実に成果を上げることができた。

 

この結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は181,151百万円と前連結会計年度に比べ9,229百万円(5.4%)の増収となった。利益については、営業利益は4,801百万円となり前連結会計年度に比べ715百万円(17.5%)、経常利益は5,603百万円となり前連結会計年度に比べ841百万円(17.7%)、当期純利益は2,878百万円となり前連結会計年度に比べ202百万円(7.5%)の増益となった。

 

(設備工事業)

当社グループの中核をなす設備工事業の業績は、受注工事高は200,712百万円(個別ベース)となり、売上高は179,367百万円(連結ベース)と前連結会計年度に比べ8,991百万円(5.3%)の増収、営業利益は4,253百万円(連結ベース)と前連結会計年度に比べ724百万円(20.5%)の増益となった。

 

(その他の事業)

その他の事業においては、警備業務、車両・事務機器・工事用機械等のリース業務、不動産の管理業務、伐採木のリサイクル業務等を中心に、売上高は1,783百万円と前連結会計年度に比べ237百万円(15.4%)の増収、営業利益は468百万円と前連結会計年度に比べ19百万円(△4.0%)の減益となった。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5,786百万円増加し、21,491百万円の残高となった。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は6,335百万円(前連結会計年度比4,994百万円増加)となった。これは、税金等調整前当期純利益が5,308百万円となったことなどによるものである。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は909百万円(前連結会計年度比14,354百万円減少)となった。これは、機械・車両等の購入などによるものである。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は355百万円(前連結会計年度比306百万円増加)となった。これは、リース資産購入のための借入金が増加したことなどによるものである。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループが営んでいる事業の大部分を占める設備工事業及びその他の事業では生産実績を定義することが困難であり、設備工事業においては請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐわない。

また、当社グループにおいては設備工事業以外では受注生産形態をとっていない。

よって、受注及び販売の状況については「1 業績等の概要」における各事業の種類別セグメントの業績に関連付けて記載している。

 

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。

設備工事業における受注工事高及び施工高の状況

(1) 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

 

期別

工事別

前期繰越

工事高

(百万円)

当期受注

工事高

(百万円)

(百万円)

当期完成

工事高

(百万円)

次期繰越工事高

当期

施工高

(百万円)

手持

工事高

(百万円)

うち施工高

比率(%)

金額

(百万円)

前事業年度

(自平成17年

 4月1日

至平成18年

 3月31日)

屋内配線

工事

30,077

55,616

85,694

55,158

30,535

6.4

1,942

51,815

配電線

工事

7,240

46,919

54,159

45,508

8,651

9.3

800

46,299

その他

工事

18,569

60,836

79,406

62,030

17,375

38.7

6,722

63,091

55,887

163,372

219,260

162,697

56,562

16.7

9,465

161,206

当事業年度

(自平成18年

 4月1日

至平成19年

 3月31日)

屋内配線

工事

30,535

64,167

94,703

60,077

34,626

19.6

6,785

64,920

配電線

工事

8,651

46,769

55,421

44,797

10,623

0.1

6

44,002

その他

工事

17,375

89,774

107,150

65,964

41,185

9.3

3,818

63,061

56,562

200,712

257,274

170,838

86,435

12.3

10,610

171,984

(注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。

2 次期繰越工事高の施工高は、支出金により手持工事高の施工高を推定したものである。

3 当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高−前期繰越施工高)に一致する。

 

(2) 受注工事高の受注方法別比率

工事受注方法は、特命と競争に大別される。

 

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自平成17年4月1日

至平成18年3月31日)

屋内配線工事

30.5

69.5

100

配電線工事

99.5

0.5

100

その他工事

63.1

36.9

100

当事業年度

(自平成18年4月1日

至平成19年3月31日)

屋内配線工事

23.8

76.2

100

配電線工事

99.8

0.2

100

その他工事

70.8

29.2

100

(注) 百分比は請負金額比である。

 

(3) 完成工事高

 

期別

区分

東北電力㈱

(百万円)

官公庁

(百万円)

民間

(百万円)

(百万円)

前事業年度

(自平成17年4月1日

至平成18年3月31日)

屋内配線工事

874

10,802

43,482

55,158

配電線工事

44,883

16

607

45,508

その他工事

29,176

1,488

31,366

62,030

74,933

12,307

75,456

162,697

当事業年度

(自平成18年4月1日

至平成19年3月31日)

屋内配線工事

568

8,286

51,221

60,077

配電線工事

44,306

4

485

44,797

その他工事

30,929

2,002

33,032

65,964

75,805

10,293

84,740

170,838

(注) 1 完成工事のうち主なものは、次のとおりである。

  前事業年度 請負金額7億円以上の主なもの

㈱福田組

・イオン内原ショッピングセンター新築(電気・機械設備)工事

岩手県

・盛岡駅西口複合施設(仮称)建設(電気設備)工事

千葉市

・南部浄化センター水処理電気設備工事(B系列その4)

日本赤十字社

・石巻赤十字病院移転新築工事(電気設備工事)

清水建設㈱

・上越総合病院移転新築(電気設備)工事

  当事業年度 請負金額7億円以上の主なもの

㈱大本組

・(仮称)イオン群馬町ショッピングセンター新築(電気・機械  設備)工事

東北電力㈱

・東和線新設工事

JFE工建㈱

・白石・郡山ガスパイプライン建設工事(白石工区)

東北エネルギーサービス㈱

・セイコーエプソン㈱酒田事業所瞬低対策装置導入(電気設備)工事

山形県

・平成16年度山形県立新庄病院大規模改修(電気設備)工事

2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。

  前事業年度

東北電力㈱

74,933百万円

46.1%

  当事業年度

東北電力㈱

75,805百万円

44.4%

(4) 手持工事高(平成19年3月31日現在)

 

区分

東北電力㈱

(百万円)

官公庁

(百万円)

民間

(百万円)

(百万円)

屋内配線工事

307

7,813

26,505

34,626

配電線工事

9,117

1,506

10,623

その他工事

14,845

524

25,816

41,185

24,269

8,337

53,829

86,435

(注) 手持工事のうち請負金額14億円以上の主なものは、次のとおりである。

二又風力開発㈱

・六ヶ所村二又風力発電所施設建設工事

平成20年3月完成予定

東北電力㈱

・北上幹線新設工事(鉄塔 第7工区)

平成21年11月完成予定

東北電力㈱

・北上幹線新設工事(鉄塔 第1工区)

平成21年12月完成予定

東北電力㈱

・十和田幹線新設(鉄塔)工事

平成21年10月完成予定

福島県厚生農業

協同組合連合会

・白河厚生総合病院移転新築(電気設備)工事

平成20年3月完成予定

 

3 【対処すべき課題】

当社グループが基盤とする東北地域において、景気は回復基調が続くものの、建設投資総額は平成18年度と比較して、横ばいか若干の減少で推移するものと予想される。

一方、電力設備投資については、送・配電設備を中心とした新設需要および維持修繕が今後も安定的に継続するものと見込まれる。

 

このような状況下において、当社グループは「安全の確保」と「業務品質の向上」を最優先課題とし、「市場競争力の強化と企業信頼度の向上」を中期基本目標に掲げ、「社会から信頼され、お客さまから選択される企業」の実現を目指し、以下の5つの戦略を展開していく。

 

(1)受注戦略

工事価格低迷の現状を踏まえ、開発営業の強化と市場動向に的確に対応した営業活動を推進する。営業本部においては利益率の向上、大型物件の受注獲得、リニューアル工事の受注拡大等を重点的に追求する。また電力本部においては電力関連企業との連携を強化し、業務品質の一層の向上のもとに電力安定供給を支える一員としての役割を果たしていく。

情報通信本部においては、TV地上波デジタル化、地方自治体関係の受注、さらに病院、ホテル、工場等をターゲットとした情報総合システムの提案営業に注力する。

 

(2)原価低減戦略

資材の集中購買の推進による購入価格の低減を図るとともに、営業本部においては外注費の低減と施工管理要員体制の再構築を中心に原価低減を進めていく。電力本部および情報通信本部においては変動費の低減を重点として原価低減施策を行う。

 

(3)経営基盤強化戦略

企業倫理・法令遵守の徹底および内部統制システムの構築を通して確実な業務遂行を実践する。

また専門知識・技術を有する人材など、次世代を担う社員の育成を図る。

具体的には企業倫理モニタリングの継続実施、内部統制システムの確立、効率的・効果的な業務推進体制の構築、再雇用制度の見直し、中・長期的観点に基づく人材育成等を図っていく。

 

(4)業務品質向上戦略

施工ミス・トラブルを防止しお客さまに良質な商品を提供するために、施工品質の向上に取り組んでいく。

このため、安全確保および施工品質の向上、ネガティブコストの回避、業務の適正処理の実施という3つの課題について、それぞれ安全衛生委員会および施工品質向上委員会による実行計画の実践と実施状況の確認、着工時施工検討会における危険要因の抽出と具体的対策の立案、事業所業務点検・指導の実施などの諸施策を展開していく。

 

(5)グループ総合力強化戦略

効率的なグループ経営を目指した事業領域の再検討ならびにグループ企業への支援体制強化に取り組んでいく。このため、グループ各社の役割の明確化、法令に対応した業務指導、施工体制の強化などの施策を実施していく。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの事業に関して、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがある。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存である。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結決算会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

(1)新規受注の減少

公共工事ならびに電力設備投資について予想を上回る削減が行われた場合、業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

(2)取引先の信用リスク

建設業においては、工事目的物の引渡後に工事代金が支払われる条件で契約が締結される場合が多く、このため工事代金を受領する前に取引先が信用不安に陥った場合、業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

(3)材料価格の変動

工事材料の価格が高騰した際、請負金額に反映することが困難な場合には、業績に影響を及ぼす可能性がある。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記事項なし

 

6 【研究開発活動】

厳しい経営環境が継続する中で、経営課題に的確に応え実効ある技術開発力の充実・強化が肝要であることから「受注拡大に向けた技術開発」等を主な目的とし基本方針を策定するとともに、具体的な実施計画と推進方策により技術開発を短期間で完成させ、お客様と各施工現場のニーズに応えることのできる技術開発に取り組んでいる。

[基本方針]

1.受注拡大

2.原価低減

3.経営基盤強化

4.新規事業推進

当連結会計年度における研究開発費は、142百万円であった。また、当連結会計年度の主な研究開発件名の状況は次のとおりである。

なお、子会社において研究開発活動は特段行っていない。

 

(設備工事業)

(1) 間接活線工法の拡大に関する研究

作業停電の回避や無停電化等、配電工事を取り巻く社会環境は益々高度化・多様化し、作業は活線作業の増加等で厳しい環境にあることから、間接活線工法の「作業環境改善」「作業安全の向上」等を目的とした新技術・新工法の改良改善。

 

(2) ヒットマン(鉄塔基礎調査)の改良

既設送電鉄塔の基礎形状を地上より振動解折技術を用い基礎形状のデータベース化を構築するものであり、送電鉄塔基礎調査の精度向上および解折値の信頼向上をはかるため、既開発技術に改良を加え装置の潜在能力を向上させ適用範囲の拡大による提案受注を戦略的に推進。

 

(3) 154kv CVケーブル検査装置の研究・開発

電力ケーブルの敷設作業時においては、触手や目視によってケーブルへの損傷(外傷)の有無を検査していたが、小さな傷や切り傷等の発見が困難であったことから、小さな傷の発見や目視等の検査に代わるものとして、非接触によるCVケーブル検査装置の開発。

 

(4) 情報通信設備と融合したICタグ応用システムの開発

ICタグ市場は生産・物流・リサイクル・サービスなど産業、生活の幅広い分野で成長が期待されており、当社独自の物流関連などの応用システムの構築。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

 (1) 当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、最重要課題である受注の確保・拡大に向けて営業戦略を展開し、技術力の向上にも注力したことにより、売上高は181,151百万円と前連結会計年度に比べ9,229百万円(5.4%)の増収となった。

一方、損益面については、原価管理の徹底や管理間接費の低減などグループを挙げてローコスト体制の強化に取り組んだことにより、経常利益は5,603百万円と前連結会計年度に比べ841百万円(17.7%)の増益、当期純利益は2,878百万円と前連結会計年度に比べ202百万円(7.5%)の増益となった。

 

(2) 当連結会計年度末の財政状態の分析

資産合計は167,872百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,843百万円増加した。これは売上高の増加に伴う売掛債権の増加などによるものである。

負債合計は84,320百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,998百万円増加した。これは工事量の増加による工事未払金等の支払債務の増加などによるものである。

純資産合計は83,552百万円となり、前連結会計年度末の純資産に少数株主持分を合計した金額に比べ1,845百万円増加した。これは利益剰余金が増加したことなどによるものである。

 

(注) 「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示している。

 





出典: 株式会社ユアテック、2007-03-31 期 有価証券報告書