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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費が若干伸び悩んだものの、企業収益の改善を背景とする設備投資の増加に牽引され、景気は緩やかな成長を持続しました。

当ディスプレイ業界の事業環境につきましては、流通小売業による設備投資の増加に加え、都市再開発に伴う大型商業施設の開業が相次ぐなど、景気回復の恩恵を受け底堅く推移しました。

このような状況のもと当グループは、商業施設のプロパティマネジメントなど専門機能の強化を推し進めるとともに、制作体制を見直すことで収益力の向上に努め、持続的に成長可能な体制への変革に取り組んでまいりました。また、首都圏新都市鉄道株式会社と提携し、つくばエクスプレス沿線の商業施設開発および運営管理を事業内容とする専門子会社・株式会社ティーアンドティーを設立するなど、事業拡大に向けた取り組みも進めてまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は724億49百万円(前連結会計年度比15.8%増)となり、営業利益は17億7百万円(前連結会計年度比188.9%増)、経常利益は17億77百万円(前連結会計年度比191.2%増)となりました。また、厚生年金基金代行返上益18億58百万円を特別利益として計上し、当期純利益は17億44百万円(前連結会計年度比879.1%増)となりました。

なお、当連結会計年度の受注高は721億44百万円(前連結会計年度比15.8%増)となりました。

 

事業の種類別セグメントの業績は次のとおりです。

(a) 商業施設分野

商業施設分野では、「ラゾーナ川崎プラザ」の新装工事や「上野松坂屋」の改装工事を手がけ、大型店市場の売上は前連結会計年度を上回りました。加えて、景気の回復に伴い小売業の設備投資が増加した影響を受け、専門店市場や飲食店市場の売上も前連結会計年度を上回りました。この結果、当連結会計年度の商業施設分野の売上高は409億42百万円(前連結会計年度比29.7%増)、営業利益は29億71百万円(前連結会計年度比70.1%増)となりました。

(b) 恒久展示施設分野

恒久展示施設分野では、ショールーム市場の売上は前連結会計年度を下回ったものの、「島根県古代出雲歴史博物館」や「愛・地球博記念館」など大型施設の展示工事を手がけ、博物館市場の売上は前連結会計年度を上回りました。この結果、当連結会計年度の恒久展示施設分野の売上高は105億51百万円(前連結会計年度比24.8%増)、営業利益は9億88百万円(前連結会計年度比60.6%増)となりました。

(c) 短期展示施設分野

短期展示施設分野では、「2007 INAX 新商品&リフォームフェア」などの企業イベントを多数手がけたことにより、イベント市場の売上は前連結会計年度を上回りました。しかしながら、東京モーターショーなどの大型展示会の開催が減少した影響を受け、展示会市場の売上は前連結会計年度を下回りました。この結果、当連結会計年度の短期展示施設分野の売上高は36億82百万円(前連結会計年度比32.5%減)となりましたが、営業利益は2億88百万円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。

(d) その他の分野

その他の分野では、アミューズメント施設市場の売上は前連結会計年度を下回ったものの、「ロイヤルパークホテル改装工事」や「札幌パークホテル改装工事」などを手がけたことで、ホテル市場の売上は前連結会計年度を上回りました。この結果、当連結会計年度のその他の分野の売上高は172億72百万円(前連結会計年度比1.1%増)、営業利益は13億34百万円(前連結会計年度比16.8%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、「現金及び現金同等物の減少額」が12億85百万円(前連結会計年度は16億60百万円の増加)となり、当連結会計年度末の残高は47億18百万円(前連結会計年度末は60億4百万円)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、4億88百万円の支出(前連結会計年度は37億43百万円の収入)となりました。これは、主に、「支払手形・工事未払金等」が14億45百万円増加したものの、「受取手形・完成工事未収入金等」が40億30百万円増加したことによるものであります。また、税金等調整前当期純利益を32億25百万円(前連結会計年度は7億円)計上しておりますが、これは現金の収入を伴わない厚生年金基金代行返上益18億58百万円を含んでおります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、1億75百万円の支出(前連結会計年度は3億99百万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、6億25百万円の支出(前連結会計年度は16億92百万円の支出)となりました。これは、主に社債の償還によるものであります。

 

(注) 「第2 事業の状況」に記載の売上高、受注高、手持高等の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 受注実績

 

事業の種類別セグメントの名称
前連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
(千円)
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
(千円)
商業施設分野
30,400,002
43,578,556
( 43.4%増)
恒久展示施設分野
8,803,625
8,001,766
(  9.1%減)
短期展示施設分野
4,840,405
3,548,168
( 26.7%減)
その他の分野
18,239,967
17,016,262
(  6.7%減)
合計
62,284,001
72,144,753
( 15.8%増)

 

(2) 売上実績

 

事業の種類別セグメントの名称
前連結会計年度
(自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日)
(千円)
当連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
(千円)
商業施設分野
31,559,849
40,942,656
( 29.7%増)
恒久展示施設分野
8,451,670
10,551,223
( 24.8%増)
短期展示施設分野
5,459,614
3,682,925
( 32.5%減)
その他の分野
17,076,620
17,272,816
(  1.1%増)
合計
62,547,755
72,449,621
( 15.8%増)

 

(3) 手持実績

 

事業の種類別セグメントの名称
前連結会計年度
(平成18年3月31日)
(千円)
当連結会計年度
(平成19年3月31日)
(千円)
商業施設分野
2,627,248
5,263,147
(100.3%増)
恒久展示施設分野
4,354,152
1,804,696
( 58.6%減)
短期展示施設分野
253,571
118,815
( 53.1%減)
その他の分野
3,276,595
3,020,041
(  7.8%減)
合計
10,511,568
10,206,700
(  2.9%減)

(注) 当グループでは生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載しておりません。

 

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は、次のとおりであります。

① 受注高、売上高、繰越高及び施工高

 

期別
種類別
前期
繰越高
(千円)
当期
受注高
(千円)
(千円)
当期
売上高
(千円)
次期繰越高
当期
施工高
(千円)
手持高
(千円)
うち施工高
(%)
(千円)
第48期

自 平成17年
  4月1日
至 平成18年
  3月31日
建設事業
 建築工事
139,505
1,908,261
2,047,767
1,741,597
306,169
32.2
98,472
1,793,745
 新装工事
2,687,662
24,452,002
27,139,664
24,744,719
2,394,945
24.1
576,916
24,677,617
 改装工事
1,355,475
11,647,121
13,002,597
11,836,881
1,165,716
17.4
203,250
11,605,344
 展示工事
4,510,076
12,835,102
17,345,178
12,831,434
4,513,743
31.5
1,420,258
13,686,508
8,692,719
50,842,488
59,535,207
51,154,633
8,380,574
27.4
2,298,897
51,763,216
設計・その他
1,352,320
6,325,332
7,677,652
6,156,925
1,520,727
46.3
704,050
6,288,474
合計
10,045,040
57,167,820
67,212,860
57,311,558
9,901,302
30.3
3,002,948
58,051,691
第49期

自 平成18年
  4月1日
至 平成19年
  3月31日
建設事業
 建築工事
306,169
1,326,573
1,632,742
1,611,426
21,316
51.4
10,963
1,523,917
 新装工事
2,394,945
28,772,909
31,167,855
27,126,552
4,041,302
34.9
1,411,845
27,961,481
 改装工事
1,165,716
17,097,867
18,263,584
16,446,946
1,816,637
14.7
267,656
16,511,351
 展示工事
4,513,743
10,686,464
15,200,208
13,599,362
1,600,845
15.6
250,236
12,429,340
8,380,574
57,883,815
66,264,390
58,784,288
7,480,101
25.9
1,940,700
58,426,091
設計・その他
1,520,727
7,287,612
8,808,340
7,081,125
1,727,214
49.3
851,805
7,228,881
合計
9,901,302
65,171,428
75,072,730
65,865,414
9,207,316
30.3
2,792,506
65,654,972

(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に増減のあるものについては、当期受注高にその増減額を含みます。従って、当期売上高にもかかる増減額が含まれます。

2 次期繰越高の施工高は、支出金により手持高の施工高を推定したものであります。

3 当期施工高は、(当期売上高+次期繰越施工高−前期繰越施工高)に一致します。

 

② 売上高の受注方法別比率

売上高の受注方法は特命と競争に大別されます。

 

期別
区分
特命(%)
競争(%)
計(%)
第48期

自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日
建設事業
 建築工事
1.6
1.4
3.0
 新装工事
22.4
20.8
43.2
 改装工事
12.6
8.1
20.7
 展示工事
10.6
11.8
22.4
47.2
42.1
89.3
設計・その他
8.1
2.6
10.7
合計
55.3
44.7
100.0
第49期

自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日
建設事業
 建築工事
2.1
0.3
2.4
 新装工事
20.9
20.3
41.2
 改装工事
14.1
10.9
25.0
 展示工事
7.0
13.6
20.6
44.1
45.1
89.2
設計・その他
7.6
3.2
10.8
合計
51.7
48.3
100.0

(注) 百分比は売上高金額比であります。

 

③ 売上高

 

期別
区分
国内
海外(千円)
合計(千円)
官公庁(千円)
民間(千円)
第48期

自 平成17年4月1日
至 平成18年3月31日
建設事業
 建築工事
188,111
1,553,486
1,741,597
 新装工事
21,540
24,638,030
85,149
24,744,719
 改装工事
27,329
11,809,552
11,836,881
 展示工事
3,844,728
8,918,166
68,540
12,831,434
4,081,708
46,919,235
153,689
51,154,633
設計・その他
1,066,331
4,992,343
98,249
6,156,925
合計
5,148,040
51,911,578
251,938
57,311,558
第49期

自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日
建設事業
 建築工事
10,491
1,600,935
1,611,426
 新装工事
385
27,126,167
27,126,552
 改装工事
186,252
16,153,789
106,903
16,446,946
 展示工事
5,463,437
7,955,466
180,458
13,599,362
5,660,566
52,836,359
287,361
58,784,288
設計・その他
1,066,590
5,917,539
96,996
7,081,125
合計
6,727,157
58,753,899
384,358
65,865,414

(注) 1 売上高のうち主なものは、次のとおりであります。

第48期の売上高のうち請負金額3億円以上の主なもの

東京瓦斯㈱
東京ガス 新ガスの科学館展示工事
㈱ラウンドワン
ラウンドワン新潟店新装
トステム㈱、㈱INAX
住生活グループ暮らしUP2005巡回展
㈱電通
第39回東京モーターショー トヨタブース
㈱宇佐美組
コロナワールド大垣店新装工事

第49期の売上高のうち請負金額5億円以上の主なもの

島根県
島根県古代出雲歴史博物館展示工事
㈱グッチグループジャパン
GUCCI銀座店新装工事
独立行政法人国立科学博物館
国立科学博物館本館改修展示工事
兵庫県
兵庫県立歴史博物館展示改装工事
浜友観光㈱
楽園柏店新装

2 第48期及び第49期ともに売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。


 

 

 

④ 手持高(平成19年3月31日現在)

 

区分
国内
海外(千円)
合計(千円)
官公庁(千円)
民間(千円)
建設事業
 建築工事
208
21,108
21,316
 新装工事
3,988,102
53,200
4,041,302
 改装工事
1,816,637
1,816,637
 展示工事
1,287,978
312,867
1,600,845
1,288,186
6,138,715
53,200
7,480,101
設計・その他
282,435
1,139,063
305,716
1,727,214
合計
1,570,621
7,277,778
358,916
9,207,316

(注) 手持高のうち請負金額2億円以上の主なものは、次のとおりであります。

福井県
福井県子ども家族館展示工事
平成20年6月完成予定
鹿島建設㈱
JAL成田空港 ラウンジ新装工事
平成19年6月完成予定
㈱三越環境デザイン
日本橋三越B1階内装工事
平成19年9月完成予定
エアポートメンテナンスサービス㈱
成田国際空港第2直営店新装工事
平成19年4月完成予定
富士通㈱
富士通ネットコミュニティ SR移転新装
平成19年4月完成予定

 

3 【対処すべき課題】

今後の見通しにつきましては、米国経済の先行きや原油価格の動向など不安要素もあるものの、好調な企業業績が家計部門へと波及し国内民間需要が拡大するものと期待され、景気の持続的な成長が見込まれます。

当グループをとりまく環境も、堅調な企業の販促関連投資に加え、東京や大阪などで大規模な都市再開発が計画されており、市場は引き続き堅調に推移するものと予想されます。その一方、競合他社との受注競争は一層激しさを増してきており、依然として予断を許さない経営環境が続くものと考えられます。

このような状況のもと当グループは、業界のリーディングカンパニーとして次の課題に積極的に取り組んでまいります。

(1) 空間づくりにおける総合品質保証を徹底し、高品質かつ安心・安全な空間の創造に努め、お客様から継続的に高い信頼をお寄せいただける企業を目指してまいります。 

(2) 空間づくりにおいて、企画・デザインなどの付加価値を一体的に提供できる体制を整備し、お客様のニーズに適った空間を創造するための「ものづくり力」の強化に努めてまいります。

(3) 商業施設のプロパティマネジメント事業や海外市場の開拓、不動産ファンドの運用事業等、積極的に新たな成長分野への事業展開を推進してまいります。

(4) 新しい価値を求めて多様化、複合化するお客様のニーズに対し、創造性、効率性を兼ね備えたクオリティーの高いサービスを提供するため、人材の育成に積極的に注力し、営業力、技術力及びデザイン力の強化・向上に努めてまいります。

(5) グループ経営全般にわたる構造改革を推進し、関係会社各社の特長を活かし事業領域を拡大することによって、経営基盤の強化をはかってまいります。

(6) 企業の社会的責任の観点から、ISO14001の実践による環境負荷の低減やユニヴァーサルデザインへの取組み、プライバシーマーク制度に基づく個人情報保護体制の構築など、適法かつ適正に事業活動を展開するための体制の整備に取り組んでまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成19年6月29日)現在において当グループが判断したものであります。

(1) 経済動向

当グループの事業は、国内経済の動向により影響を受けます。

例えば、個人消費の低迷により小売業の設備投資が減少した場合、百貨店や専門店等の商業施設分野の売上は影響を受ける可能性があります。同様に、企業収益の悪化により企業の販促関連投資が減少した場合、展示会等の短期展示施設分野の売上は影響を受ける可能性があります。

また、政府及び地方自治体の財政状態の悪化により公共投資が削減された場合、博物館・美術館等の文化施設を含む恒久展示施設分野の売上は影響を受ける可能性があります。

(2) 法的規制

当グループは、事業活動を営む上で建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、建築士法、独占禁止法等様々な法規制の適用を受けており、その遵守を義務づけられております。

当グループではこれらの法規制を遵守すべく、内部統制機関として監査室を設置する等コンプライアンスを重視した経営を行っておりますが、もしこれらの規制を遵守できなかった場合、当グループの事業活動の範囲は制限され機会利益を失う可能性があります。

(3) 設計・施工物件の品質・安全性

近年建築物の品質・安全性につきましては、一層の配慮が要求されております。

当グループでは、設計・施工物件の品質向上・安全性確保をはかる目的から、専任の品質・安全管理部門の設置や社内教育の実施等万全の体制を構築しておりますが、当グループが設計・施工業務を受託した施設において、欠陥が見つかる可能性を完全に否定することはできません。そのような欠陥が原因となり事故が発生した場合、当グループに対し損害賠償責任等の補償義務及びその他債務が発生する可能性があります。

(4) 事故による影響

当グループは制作業務を行うにあたり、制作現場での事故防止・安全性確保を重要な課題の一つであると認識し、現場巡回や定期的な社内教育、イントラネットを通じた情報の共有化等の施策を行っております。

しかしこのような体制を敷いていたとしても、事故が絶対に発生しないという保証はありません。仮に当社が施工業務を行っている現場において事故が発生した場合、現場作業員への補償義務や引渡期日の遅延に伴うコスト増大等の悪影響が生じる可能性があります。

(5) 災害による影響

当グループの制作現場では、社内教育の実施等を通じ安全性を確保できる万全の体制をもって制作業務に臨んでおります。

しかし地震等の天災や他所で発生した火災の影響等、不可避的な要因によりその安全性が損なわれる可能性は否定できません。

そのような場合、制作業務の中断又は引渡期日の遅延に伴うコスト増大等の悪影響が生じる可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社とセキュアード・キャピタル・ジャパン株式会社(以下「SCJ」という)は、平成17年12月20日付で、今後ジョイントベンチャーの形で商業施設への投資に特化した不動産ファンドの運用及びアセットマネジメント事業の立ち上げを目指し、業務提携を行いました。

主な提携の内容としては、投資案件の発掘や投資及びアセットマネジメントの基盤づくりが出来次第、両社による商業施設に特化した不動産投資ファンドの運用を目的とした不動産投資顧問及びアセットマネジメント事業を行う合弁会社を設立することであります。

本業務提携は、国際的に著名かつ有力な機関投資家から認められた不動産投資ファンドの運用能力を有するSCJと、各種商業施設の案件発掘、プロデュース、空間ディスプレイ、テナントリーシング、プロパティマネジメント等の分野に強みを有する当社が、それぞれの能力を融合させ、共同して投資家に優れた投資収益を提供することを目的としております。

当事業年度においても、この提携関係を維持しております。

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、当社及び連結子会社である㈱丹青研究所において、従来からの継続研究開発項目を中心に行いました。

事業の種類別セグメントの研究開発活動の内容は次のとおりであります。

 

全ての事業の種類別セグメントに共通

当社では、次の研究開発活動を行っております。

(1) 社内データベースの充実及び物件管理システムの開発

デザイン及び施行技術に関する社内データベース拡充と物件管理台帳のイントラネットにおけるWeb化を促進し、情報収集・分析・フィードバックサイクルの一層の高度化、迅速化を進めております。

(2) インターネットを用いたデザインビジネスの研究開発

インターネットメディアの特性を活用した新たなデザインビジネスの研究を行っております。

研究開発費の金額は、69,310千円であります。

 

恒久展示施設分野

㈱丹青研究所では、博物館等の文化施設に関する専門研究機関として、主に次のテーマ別の研究を行っております。

(1) 博物館、科学館、美術館等文化施設の動向に関する調査研究

(2) 地域開発と結びつくエコミュージアムに関する研究

事例として、「産業遺産の保存活用による地域開発」、「地域資源のネットワークによるまちづくり」等の研究

(3) 社寺、博物館等の収蔵保存環境に関する研究

研究開発費の金額は、52,399千円であります。

7 【財政状態及び経営成績の分析】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成19年6月29日)現在において当グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の連結財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析を行っております。

当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の簿価及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営陣は、投資、法人税等、財務活動、退職金、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数値についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

① 貸倒引当金

当グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため貸倒引当金を計上しておりますが、顧客等の債務者の支払能力が低下した場合等において、追加の引当が必要となる可能性があります。

② 完成工事補償引当金

当グループは、完成工事に係る瑕疵担保の費用に備えるため完成工事補償引当金を計上しておりますが、見積りを超える瑕疵及びその補修費が発生した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。

③ 工事損失引当金

当グループは、受注工事等に係る将来の損失に備えるため、手持工事等のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事等について、損失見込額を工事損失引当金として計上しておりますが、見積りを超える損失が発生した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。

④ 投資の減損

当グループは、取引関係の維持その他の目的で、金融機関及び取引先等の株式を所有しております。これらの株式には、時価の把握が容易な公開会社と、時価の算定が困難な非公開会社とがあります。公開会社についてはその時価が、非公開会社についてはその実質価値が簿価と比較して30%以上下落した場合に、減損処理による評価損を計上しております。従って、相場の下落又は投資先の業績の悪化により、評価損の計上が必要となる可能性があります。

⑤ 退職給付費用

当グループにおける退職給付制度については、提出会社及び連結子会社が加入する企業年金基金に係るものが、当連結会計年度においては、退職給付債務では約95%を、退職給付費用では約91%をそれぞれ占めております。従って、当該企業年金基金の状況が当グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。長期金利の低下に伴う割引率の低下は退職給付債務の増大をもたらし、また、年金資産の主な運用先である株式市場における市況の低迷は期待運用収益との乖離をもたらし、いずれも将来的な退職給付費用の増加につながります。

(2) 財政状態の分析

(資産の部)

資産の部の合計額は、前連結会計年度末に比べて、7.4%増加し、393億16百万円となりました。これは、主に現金預金が12億85百万円減少したものの、受取手形・完成工事未収入金等が40億18百万円増加したことによるものであります。

(負債の部)

負債の部の合計額は、前連結会計年度末に比べて、1.4%増加し、249億35百万円となりました。これは、主に厚生年金基金代行返上により退職給付引当金が14億85百万円減少したこと及び社債6億円の償還並びに9億円の株式への転換による減少があったものの、支払手形・工事未払金等が14億45百万円、未払法人税等が6億71百万円それぞれ増加したことによるものであります。

(純資産の部)

純資産の部の合計額は、前連結会計年度末に比べて、19.9%増加し、143億80百万円となりました。これは、主に当期純利益の計上等により利益剰余金が15億40百万円増加したこと及び社債の株式への転換等により資本金が5億20百万円、資本剰余金が5億18百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

(3) 経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は724億49百万円となり、前連結会計年度と比較して99億1百万円増加しました。

売上総利益は、売上高が増加したことに加え、利益率が前連結会計年度と比較して1.4ポイント上昇し、前連結会計年度と比較して22億76百万円増加しました。

販売費及び一般管理費は、人員増及び賞与の支給増による人件費の増加並びに受注高増加に伴う営業開発費用の増加等により87億82百万円となり、前連結会計年度と比較して11億59百万円増加しました。

この結果、営業利益は17億7百万円となり、前連結会計年度と比較して11億16百万円増加しました。

営業外損益は、受取利息、保険配当金の増加及び貸倒引当金繰入額の減少等により営業外収益から営業外費用を差し引いた営業外損益の純額は、前連結会計年度と比較して50百万円増加し、69百万円の収益となりました。

この結果、経常利益は17億77百万円となり、前連結会計年度と比較して11億67百万円増加しました。

特別損益は、厚生年金基金代行返上益18億58百万円を計上したこと等により、特別利益から特別損失を差し引いた特別損益の純額は、前連結会計年度と比較して13億57百万円増加し、14億47百万円の収益となりました。

また、前連結会計年度においては、過年度法人税等の発生が税金等調整前当期純利益に対する税金等の割合の増加に大きく影響しておりましたが、当連結会計年度においては、それらの影響が解消したため、その割合が減少しました。

この結果、当期純利益は17億44百万円となり、前連結会計年度と比較して15億66百万円増加しました。

なお、事業の種類別セグメントの売上高及び営業損益については、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。

 

(4) 資金の財源及び流動性について

① 資金の財源について

営業活動によるキャッシュ・フローは、4億88百万円の支出となり、前連結会計年度と比較して42億32百万円多くキャッシュを使用したことになります。当グループの売上高の計上のうち、特に官公庁からの受注による大型物件に係るものは連結会計年度末に集中する傾向があり、売上代金の回収は売上高の計上から通常1〜2ヶ月後となることから、その集中の度合が当連結会計年度及び翌連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローに多大な影響を与えます。当連結会計年度においては、この影響により、支払手形・工事未払金等が14億45百万円増加したものの、受取手形・完成工事未収入金等が40億30百万円増加しました。また、税金等調整前当期純利益を32億25百万円計上しておりますが、これは現金の収入を伴わない厚生年金基金代行返上益18億58百万円を含んでおります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、1億75百万円の支出となり、前連結会計年度と比較して2億23百万円多くキャッシュを得たことになります。支出の主な内容は、有形固定資産の取得によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、6億25百万円の支出となり、前連結会計年度と比較して10億66百万円多くキャッシュを得たことになります。これは、主に前連結会計年度においては、社債10億円を発行し、短期借入金25億円を返済しましたが、当連結会計年度においては、短期借入金30百万円を借入し、社債6億円を償還したことによるものであります。

これらの活動により、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度の60億4百万円から12億85百万円減少し、47億18百万円となりました。

 

② 資金の流動性について

当連結会計年度における当グループの資金需要は、主に運転資金に係るものであり、この運転資金は、主に工事を遂行するための外注費、経費の支払い並びに販売費及び一般管理費等の営業費用に係るものであります。通常、これらの資金は、手持資金及び借入により調達することとしておりますが、金利の動向等に応じて柔軟な対応を行っております。

当グループは、その事業活動からキャッシュ・フローを生み出す能力及び未使用の借入枠により、当グループの成長を維持するために必要な資金は調達可能であると判断しております。





出典: 株式会社丹青社、2007-03-31 期 有価証券報告書