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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、好調な企業収益に支えられ、緩やかな回復を続けてきましたが、米国のサブプライムローン問題に端を発した株価の急落や、為替市場の変動・原油や原材料価格の高騰を背景に、景気は足踏み状態へと減速傾向に転じております。

当社グループをとりまく事業環境におきましては、建設業界は、建築基準法の改正に伴う建築確認申請の厳格化、原材料価格の高止まりによる製造コストの増加等、引き続き厳しい状況となっております。また、不動産業界におきましても、サブプライムローン問題を起因とした金融信用収縮に伴う不動産取引の停滞、並びに株価低迷、消費者物価の上昇等の経済環境の変化を背景にした、エンドユーザーの買い控え等により厳しい状況が続いております。

このような環境の下、当社グループは、建設事業におきましては、デベロッパーからの分譲マンション工事の受注拡大を積極的に推進するとともに、設計、購買、工事部門による徹底したコストダウンへの取組を実践しました。また、不動産開発事業におきましては、首都圏を中心として、自社分譲マンションの開発、大手デベロッパーとの大型共同事業の企画開発に、積極的に取り組んでまいりました。

この結果、連結業績におきましては、受注高は、対前年同期比8.7%減の829億67百万円、売上高は、対前年同期比29.2%増の981億84百万円、経常利益は、対前年同期比7.6%減の41億63百万円、当期純利益は対前年同期比3.2%減の22億69百万円となりました。

事業の種類別セグメントでみますと、建設事業につきましては、売上高は、対前年同期比13.6%増の472億84百万円、営業利益は対前年同期比16.4%増の12億94百万円となりました。開発事業等につきましては、売上高は、対前年同期比48.0%増の509億円、営業利益は、対前年同期比7.7%減の38億72百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、147億24百万円となり、対前年同期比81億54百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、マイナス196億55百万円となり、対前年同期比139億40百万円減少しました。この主な要因は、たな卸資産の増加及び未成工事受入金等の減少によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、19億45百万円となり、対前年同期比40億85百万円増加しました。この主な要因は、定期預金満期による収入によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、95億円となり、対前年同期比14億31百万円減少しました。この主な要因は、借入金の純増による収入によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 受注実績

 

事業の種類別セグメントの名称
前連結会計年度(百万円)
当連結会計年度(百万円)
建設事業
39,335
40,942
開発事業等
51,565
42,025
合計
90,901
82,967

 

(2) 売上実績

 

事業の種類別セグメントの名称
前連結会計年度(百万円)
当連結会計年度(百万円)
建設事業
41,611
47,284
開発事業等
34,395
50,900
合計
76,006
98,184

 

(3) 繰越実績

 

事業の種類別セグメントの名称
前連結会計年度(百万円)
当連結会計年度(百万円)
建設事業
39,766
33,423
開発事業等
24,120
15,245
合計
63,886
48,669

(注) 当連結企業集団では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

 

なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。

建設業における受注高及び施工高の状況

① 受注高、売上高、繰越高及び施工高

 

期別
種類別
前期繰越高
(百万円)
当期受注高
(百万円)

(百万円)
当期売上高
(百万円)
次期繰越高
当期施工高
(百万円)
手持高
(百万円)
うち施工高
(%、百万円)
第43期
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
建設事業
建築工事
35,205
34,273
69,478
36,777
32,701
23.0
7,521
40,704
土木工事
46
3
   49
49
48
35,251
34,276
69,528
36,827
32,701
23.0
7,521
40,753
開発事業等
6,949
51,296
58,246
34,126
24,120
合計
42,201
85,573
127,774
70,953
56,821
7,521
40,753
第44期
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
建設事業
建築工事
32,701
31,830
64,531
39,060
25,471
9.1
2,327
33,865
土木工事
265
265
265
0.7
1
1
32,701
32,095
64,796
39,060
25,736
9.0
2,328
33,867
開発事業等
24,120
41,718
65,838
50,592
15,245
合計
56,821
73,813
130,635
89,652
40,982
2,328
33,867

(注) 1 前期以前に受注した工事で契約の更改により請負金額に変更あるものについては、当期受注高に増減額を含めております。したがって、当期売上高にもかかる増減額が含まれております。

2 次期繰越高の施工高は、未成工事支出金により手持高の施工高を推定したものであります。

3 建設事業における当期施工高は(当期売上高+次期繰越施工高−前期繰越施工高)に一致しております。

4 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 受注工事高の受注方法別比率

工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。

 

期別
区分
特命(%)
競争(%)
計(%)
第43期
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
建築工事
87.2
12.8
100.0
土木工事
100.0
100.0
第44期
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
建築工事
74.9
25.1
100.0
土木工事
100.0
100.0

(注) 百分比は請負金額比であります。

 

③ 売上高

 

期別
区分
官公庁(百万円)
民間(百万円)
合計(百万円)
第43期
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
建設事業
建築工事
1,119
35,658
36,777
土木工事
46
3
49
1,165
35,661
36,827
開発事業等
34,126
34,126
合計
1,165
69,787
70,953
第44期
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
建設事業
建築工事
717
38,342
39,060
土木工事
717
38,342
39,060
開発事業等
50,592
50,592
合計
717
88,935
89,652

(注) 1 第43期完成工事のうち、請負金額8億円以上の主なものは、次のとおりであります。

 (発注者)
    (工事名称)
東急不動産㈱、㈱プロスパーデザイン
 (仮称)館山湊共同住宅新築工事
㈱ジー・ゲート
 (仮称)北砂3丁目マンション新築工事
大和ハウス工業㈱
 (仮称)ロイヤルパークス南千住192新築工事
エヌ・ティ・ティ
都市開発㈱
 (仮称)検見川浜共同住宅新築工事
㈱ジョイント・
コーポレーション
 (仮称)ジェイパーク蘇我新築工事

第44期完成工事のうち、請負金額8億円以上の主なものは、次のとおりであります。

 (発注者)
    (工事名称)
阪急不動産㈱
 (仮称)おおたかの森計画新築工事
明和地所㈱
 (仮称)クリオ板橋本町計画新築工事
㈱ジョイント・ランド
 (仮称)イクシア蘇我駅前新築工事
㈱サンピア
 (仮称)サンアリーナ検見川新築工事
明和地所㈱
 (仮称)クリオ柏新築工事

2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別売上高及びその割合は、次のとおりであります。

第43期

該当する相手先はありません。

第44期

該当する相手先はありません。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

④ 手持高(平成20年3月31日現在)

 

区分
官公庁(百万円)
民間(百万円)
計(百万円)
建設事業
建築工事
352
25,118
25,471
土木工事
265
265
352
25,383
25,736
開発事業等
15,245
15,245
合計
352
40,629
40,982

(注) 1 手持工事のうち、請負金額8億円以上の主なものは、次のとおりであります。

  (発注者)
    (工事名称)
  (完成予定)
㈱プロパスト
(仮称)流山市D100街区計画新築工事
 平成20年10月
㈱新日鉄都市開発、住友不動産㈱
(仮称)中葛西5丁目計画新築工事
 平成21年2月
㈱タカラレーベン
(仮称)レーベンハイム飯能新築工事
 平成20年7月
大和ハウス工業㈱
(仮称)船橋市場2丁目計画
 平成21年11月
ダイドー住販㈱
(仮称)メゾン千葉中央新築工事
 平成21年3月

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

開発事業等販売実績

開発事業部門は土地を購入し、建物を建設して土地、建物一括にて販売すること及び造成工事をして宅地分譲することを主たる業務としております。

なお、最近2事業年度の販売実績は次のとおりであります。

 

期別
区分
数量(件)
金額(百万円)
主な物件
第43期
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
土地付建物
(うち建物)
740
23,388
 (10,524)
埼玉県新座市・大阪府大阪市・
東京都港区・東京都江東区他
その他
10,738
34,126
第44期
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
土地付建物
(うち建物)
949
30,096
 (16,974)
千葉県千葉市・神奈川県川崎市・千葉県習志野市・東京都足立区他
その他
20,496
50,592

(注) 1 区分「その他」は、土地販売及び賃貸料・仲介手数料が主なものであります。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

今後の当社グループをとりまく環境は、原油価格の高騰に伴う原材料価格の高止まりによる製造コストの増加、サブプライムローン問題を起因とした金融信用収縮に伴う不動産取引の停滞、また、経済環境の変化に伴うエンドユーザーの購買動向への影響も懸念され、建設・不動産事業は依然と厳しい状況が予想されます。

建設事業におきましては、責任施工体制を一層充実させ、デベロッパーからの分譲マンション工事の受注拡大を積極的に推進するとともに、お客様のニーズを的確に捉え、「安全・安心・ローコスト」の居住空間の実現に向けて、当社グループの施工技術を融合しさらに高度化させ、新しい商品の開発を図ってまいります。

不動産開発事業におきましては、他社と差別化が図れる高付加価値のマンションの開発、分譲を図っていくとともに、企画・マーケティング力を強化し、大手デベロッパーとの共同開発事業に積極的に取り組んでまいります。

今後とも、当社グループは、独自の「企画から土地取得、設計、施工、販売、管理まで」一貫したトータルシステムを柱に、従来の建設業の枠にとらわれない、日本の新しい建設産業をリードする高資質企業として、また快適な住環境を創造する生活総合サポート企業として、より良い社会づくりに貢献するとともに、コンプライアンスの遵守・徹底を図り、社業のますますの発展を目指してまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 不動産市場

当社グループの主力事業であります、マンションの建築及び販売事業は、地価動向や物件の供給状況・価格動向の影響を受けやすく、また景気悪化、金利上昇等の経済情勢の変化があった場合には、顧客の購買意欲の減退や、商品等の価値が減少する可能性があり、これらは当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 

(2) 法的規制

当社グループの行う事業には、建設業法、建築基準法、都市計画法、その他関係法令の規制があり、これらの法的規制が変更され、新たな義務、費用負担の増加等が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 

(3) 金利水準及び為替相場

金利水準の急激な上昇、為替相場の大幅な変動等が生じた場合には、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 

(4) 地中障害、土壌汚染

マンション開発用地の取得にあたっては、あらかじめ対象用地の地中埋設物や、化学物質等の土壌汚染の有無について、可能な範囲で調査を実施しておりますが、予想外の地中障害、土壌汚染等が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 

(5) 資材価格の変動

当社グループの行う建築工事において、鋼材、セメント等の原材料等価格が高騰し、請負代金に反映させることが困難な場合には、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 

(6) 災害等

地震、風水害等の自然災害及び事故、火災、テロ等の人的災害、その他予想し得ない災害が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記事項はありません。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態

当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保、及び健全なバランスシートの維持を財務方針としております。

当連結会計年度の総資産は、対前年同期比10億83百万円(1.1%)減少の、957億円となり、流動資産は同6億58百万円(0.7%)減少の904億円、固定資産は同4億25百万円(7.4%)減少の52億99百万円となりました。

流動資産減少の主な要因は、不動産開発事業におけるマンション用地取得による現金預金の減少及び工事進行基準の適用によるたな卸資産の減少であります。

固定資産のうち有形固定資産は、対前年同期比37百万円(1.1%)減少の32億71百万円となりましたが、これは主に建物・構築物の減価償却によるものであります。投資その他の資産は、対前年同期比2億26百万円(13.8%)減少の14億15百万円となりました。この主な要因は、上場株式の株価下落による評価差益の減少であります。

当連結会計年度の負債の合計は、対前年同期比28億87百万円(4.1%)減少の676億45百万円となりました。流動負債は同31億87百万円(6.6%)増加の516億11百万円となりました。これは主に短期借入金及び一年以内返済予定長期借入金の増加によるものであります。固定負債は同60億74百万円(27.5%)減少の160億33百万円となりました。これは主として一年以内返済予定長期借入金の短期借入金への振替によるものであります。

なお、有利子負債(短期借入金、1年以内返済予定の長期借入金、長期借入金の合計額)につきましては、対前年同期比99億34百万円(30.7%)増加の423億21百万円となりました。なお、有利子負債のうち、短期借入金は同84億80百万円(84.5%)増加、1年以内返済予定の長期借入金は同75億円(646.8%)増加、長期借入金は同60億45百万円(28.5%)減少となっております。

当連結会計年度の純資産は、対前年同期比18億3百万円(6.9%)増加の、280億54百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加であります。

利益剰余金は、当期純利益の内部留保による増加により対前年同期比18億41百万円(10.6%)増加の192億90百万円となりました。    

この結果、自己資本比率は、前連結会計年度の25.7%から27.8%となりました。期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は、前連結会計年度の406.13円から433.85円となりました。

 

(2) 経営成績

当連結会計年度は、建設事業におけるデベロッパーからの分譲マンション工事が堅調に推移したことと、不動産開発事業における不動産投資ファンド向けの販売等の増加により、売上高は対前年同期比221億78百万円(29.2%)増加の981億84百万円となりました。

売上総利益は対前年同期比8億68百万円(10.9%)増加の88億45百万円となり、売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した営業利益は、対前年同期比1億56百万円(3.3%)減少の45億72百万円となりました。また、売上高営業利益率は、前連結会計年度の6.2%から4.7%となりました。

営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、4億9百万円の費用計上(前年同期は2億23百万円の費用計上)となりました。受取利息・受取配当金から支払利息を差し引いた純額は4億84百万円の費用計上(前年同期は2億77百万円の費用計上)となりました。有利子負債が増加したことにより支払利息負担は2億19百万円の増加となりました。

以上の結果、経常利益は、対前年同期比3億41百万円(7.6%)減少の41億63百万円となり、売上高経常利益率は、前連結会計年度の5.9%から4.2%となりました。

特別利益から特別損失を差し引いた純額は3億56百万円の費用計上(前年同期は4億57百万円の費用計上)となりました。当連結会計年度が純額で費用計上となった主な要因は、開発事業用土地評価損を計上したことによるものであります。

以上の結果、税金等調整前当期純利益は、対前年同期比2億41百万円(6.0%)減少の38億6百万円となり、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額及び少数株主利益を差し引いた当期純利益は、対前年同期比74百万円(3.2%)減少の22億69百万円となりました。

また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の38.26円から37.05円、自己資本利益率は、同9.8%から8.8%となりました。

 

なお、事業別の業績及びキャッシュ・フローの状況については、第2「事業の状況」、1「業績等の概要」に記載しております。

 





出典: 新日本建設株式会社、2008-03-31 期 有価証券報告書