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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当期におけるわが国経済は、輸出の拡大に加え、個人消費並びに設備投資等の国内民間需要を中心とした自律回復局面が続き、デフレ脱却に向けて着実な回復が続いた1年となった。この中にあって建設業界においては、未だ回復の機運は見えず、競争環境の一層の激化から引き続き受注価格の低下が改善されない等、厳しい経営環境で推移した。

この様な状況下にあって、当グループは経営全般に亘り、さらなる工事原価の削減と経費の圧縮に努めるとともに、優良工事の確保と施工体制の強化に取り組み、業績の向上に努めた。その結果、当期の業績は売上高は67,319百万円(同2.6%減)となったが、利益面については、当期から実施することとなった固定資産の減損損失処理に加え、将来に備えるための工事損失引当金等を計上したうえで、当期純利益は1,230百万円(同38.0%増)を確保することができた。

今後の経営環境については、当分受注競争の激化など厳しさが継続することが予想されるが、価格競争力を高めるとともに、顧客ニーズへの適切な対応力を更に強化し、良質な受注の確保に全力を尽くしていく。さらに業務の効率化と原価の低減等に取り組み、全社を挙げて企業体質の強化に努め、現下の厳しい環境に対処する所存である。

業績の種類別セグメントは次のとおりである。

 

(電気工事業)

完成工事高66,909百万円(前年度比2.6%減)、営業利益634百万円(同54.9%増)となった。

(不動産賃貸業)

賃貸収入397百万円(前年度比2.2%増)、営業利益192百万円(同9.1%減)となった。

(保険代理業)

保険代理収入12百万円(同14.2%増)、営業利益2百万円(同26.9%減)となった。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、財務活動によるキャッシュ・フローが減少したこと等により、前年度に比べ675百万円減少し、当連結会計年度末には13,372百万円(前年度比4.8%減)となった。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は164百万円(同95.5%減)となった。これは主に税金等調整前当期純利益1,429百万円、売上債権の増加3,245百万円、未成工事支出金の減少770百万円、仕入債務の増加1,730百万円、未成工事受入金の減少622百万円によるものである。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果獲得した資金は92百万円(前年度は965百万円の使用)となった。これは主に投資有価証券を1,211百万円売却したこと、有形・無形固定資産の取得による支出411百万円、貸付金の回収による収入207百万円及び長期性預金の預入れによる支出900百万円によるものである。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は603百万円(前年度比3.0%減)となった。これは主に短期借入金の純減少額386百万円及び長期借入金の返済による支出144百万円によるものである。

 

(注) 「第2事業の状況」に記載されている金額には、消費税等は含まれていない。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 受注実績

 

区分

前連結会計年度

(自 平成16年4月1日

至 平成17年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 平成17年4月1日

至 平成18年3月31日)

(百万円)

電気工事業

62,617

65,590

不動産賃貸業

保険代理業

62,617

65,590

 

(2) 売上実績

 

区分

前連結会計年度

(自 平成16年4月1日

至 平成17年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 平成17年4月1日

至 平成18年3月31日)

(百万円)

電気工事業

68,723

66,909

不動産賃貸業

388

397

保険代理業

11

12

69,123

67,319

(注) 1 当連結企業集団では電気工事業以外は受注生産を行っていない。

2 当連結企業集団では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。

 

なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりである。

電気工事業における受注工事高及び施工高の状況

① 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

 

期別

工事

種類別

前期繰越工事高

(百万円)

当期受注工事高

(百万円)

(百万円)

当期完成工事高

(百万円)

次期繰越工事高

当期

施工高

(百万円)

手持

工事高

(百万円)

うち施工高

比率(%)

金額

(百万円)

前事業年度

(自平成16年4月1日

至平成17年3月31日)

外線工事

3,897

6,331

10,228

7,134

3,094

15.4

476

5,404

内線工事

57,294

56,286

113,581

61,399

52,181

16.4

8,557

60,159

61,192

62,617

123,810

68,533

55,276

16.3

9,034

65,564

当事業年度

(自平成17年4月1日

至平成18年3月31日)

外線工事

3,094

3,706

6,800

3,692

3,107

15.5

481

3,697

内線工事

52,181

61,684

113,866

63,054

50,811

15.2

7,723

62,220

55,276

65,391

120,667

66,747

53,919

15.2

8,205

65,918

(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。

2 次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものである。

3 当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高−前期繰越施工高)に一致する。

 

② 受注工事高の受注方法別比率

工事の受注方法は、特命と競争に大別される。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自平成16年4月1日

至平成17年3月31日)

外線工事

25.9

74.1

100

内線工事

52.0

48.0

100

当事業年度

(自平成17年4月1日

至平成18年3月31日)

外線工事

52.2

47.8

100

内線工事

52.7

47.3

100

(注) 百分比は請負金額比である。

 

③ 完成工事高

 

期別

区分

官公庁

(百万円)

鉄道会社

(百万円)

電力会社

(百万円)

建設会社

(百万円)

金融機関

(百万円)

不動産

会社

(百万円)

その他

(百万円)

(百万円)

前事業年度

(自平成16年4月1日

至平成17年3月31日)

外線工事

18

955

4,701

1,159

8

292

7,134

内線工事

11,029

64

31,252

1,532

9,017

8,502

61,399

11,047

955

4,765

32,412

1,532

9,025

8,795

68,533

当事業年度

(自平成17年4月1日

至平成18年3月31日)

外線工事

0

432

2,201

732

0

0

325

3,692

内線工事

8,168

200

34,502

3,853

5,676

10,653

63,054

8,169

432

2,401

35,235

3,853

5,676

10,978

66,747

(注) 1 完成工事のうち請負金額9億円以上の主なものは、次のとおりである。

前事業年度

 

 三菱地所㈱他

丸の内1丁目1街区開発計画B工区新築工事

 中部電力㈱

第二浜岡幹線新設工事(第2工区)

 丸の内熱供給㈱

大手町地区大手町センター特高変電設備改修Ⅰ期工事

 鹿島建設㈱他

赤坂一丁目計画新築

 近畿地方整備局

京都迎賓館(仮称)電気設備工事

当事業年度

 

 大興物産㈱

室町三井新館新築工事電気設備工事

 ㈱大林組

広島エルピーダメモリ㈱E300第二ライン新築工事(3K〜10K対応)

 大成建設㈱

(仮称)芝浦工業大学豊洲キャンパス校舎棟建設工事(I工区)

 鹿島建設㈱

白金一丁目東地区市街地再開発業務棟建設工事

 北陸地方整備局

新潟第2合同庁舎A棟電気設備(電力)工事

2 前事業年度及び当事業年度ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。

 

④ 手持工事高 (平成18年3月31日現在)

 

区分

官公庁

(百万円)

鉄道会社

(百万円)

電力会社

(百万円)

建設会社

(百万円)

金融機関

(百万円)

不動産会社

(百万円)

その他

(百万円)

(百万円)

外線工事

1,400

38

1,137

516

16

3,107

内線工事

9,771

215

21,198

2,230

8,099

9,297

50,811

11,171

38

1,352

21,714

2,230

8,099

9,313

53,919

手持工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりである。

岐阜県

岐阜県総合医療センター(仮称)電気設備工事

平成18年9月完成予定

(学)埼玉医科大学

埼玉医科大学国際医療センター新築工事

平成19年1月完成予定

首都高速道路公団

SJ11工区〜SJ34工区(1—2—1)トンネル照明

その他電気設備工事

平成19年3月完成予定

三菱地所㈱

新丸の内ビル新築工事の内 電気設備工事

平成19年4月完成予定

鹿島建設㈱

商船三井ビル(虎ノ門ダイビル)リニューアル工事

平成21年1月完成予定

 

3 【対処すべき課題】

現状の経済情勢については、企業業績の改善が設備投資の拡大や家計所得の増加を通じた個人消費の回復をもたらし、それがさらなる企業収益の増加につながるという自立的な回復のメカニズムが働き始めている状況とはいえ、少なくとも年度前半までは、こうした回復局面が続くことが期待される、

しかし、年度後半には金融引き締めの効果等から米国経済の減速が予想されるとともに、国内においても家計負担増加の影響等による個人消費の伸びの鈍化から、日本経済の回復テンポが鈍ることが予想される。

また、一段の原油価格高騰が生じれば、収益・物価に与える影響が拡大し、景気を腰折れさせるリスクが懸念される。

この様な情勢下にあって、建設業界においては、長期にわたる市場規模の縮小に歯止めがかかるものと期待されるが、受注・価格競争は避けられず、依然として厳しい局面が続くものと予想され、加えて資材価格の上昇が懸念される。

このような厳しい状況下において、当社グループは、強固な収益基盤の確立と経営体質のさらなる改善・強化を図るべく、グループを挙げて業務の効率化に加え、工事原価の削減と経費の圧縮に努めるとともに、顧客ニーズへの適切な対応力をさらに強化し、良質な受注の確保に努めることで、現下の厳しい環境に対処する所存である。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがある。

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存である。

(1) 事業環境の変化

想定を上回る建設関連投資の減少、価格競争の一層の熾烈化が生じた場合に当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

(2) 資材価格等の変動

資材価格等が高騰した際、請負代金に反映することが困難な場合には、工事の採算性を低下させることもあり、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

(3) 顧客の倒産等による不良債権の発生

顧客と契約を締結して、契約条項に基づいて、当社グループは工事を施工し、顧客から工事代金を受領している。与信管理を強化しているが、顧客に倒産等があった場合、不良債権が発生することが予想され、不良債権の額によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。

(4) 資産保有リスク

営業活動上の必要性から、不動産・有価証券等の資産を保有しているため、保有資産の時価が著しく下落した場合等には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。また、事業用資産の収益性が著しく低下した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

(5) 退職給付債務の変更

年金資産の時価の下落、運用利回り及び割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記事項なし。

 

6 【研究開発活動】

(1) 電気工事業

当社グループは、社会並びに顧客の複雑且つ多様化したニーズに対応するとともに安全の確保を第一に、信頼性が高く、高品質、効率的な施工を最重点として、施工技術の高度化・省力化を目指した工法・工具の開発、改良、新技術の研究等広範囲に亘っての現場管理に密着した研究活動を行っている。

当該活動は、技術管理部が主管となり、内・外線、送電線等の技術社員、現場技術者を中心に行っているが、これらは、あくまでも工事施工過程の一環として行われるものであって、当連結会計年度において所謂研究開発費は発生していない。

 

(2) 不動産賃貸業

該当事項なし。

 

(3) 保険代理業

該当事項なし。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 重要な会計方針

当社グループの連結財務諸表は、連結財務諸表規則及び建設業法施行規則等わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。

(2) 資産の健全性と収益力の強化

今後とも、劣化資産の早期適正措置及び資産保有リスクの一層の削減に努めるとともに、徹底したコスト削減を進めて、収益力の強化を図る所存である。

(3) 当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、競争激化による受注価格の低下が改善されないなど引き続き厳しい経営環境で推移したなかにあって、経営全般に亘り、さらなる工事原価の削減と経費の圧縮に努めるとともに、優良工事の確保と施工体制の強化に取り組み、業績の向上に努めた結果、前連結会計年度と比べ、減収・増益となった。

完成工事高は、前連結会計年度に比べ18億3百万円減少し、673億1千9百万円となった。

利益は、収益構造の改革を推し進めるとともに、当連結会計年度から実施した固定資産の減損損失処理に加え、将来に備えるための工事損失引当金等を計上したうえで、当期純利益は3億3千8百万円増加し12億3千万円となった。

(4) 財政状態の健全性

財政状況については、引き続き健全性の見地より、不要不急資産の処分を実施するほか、劣化資産の貸倒引当金、評価損の計上等を実施した。

(資産)

当連結会計年度において、流動資産は15億2千2百万円増加し、固定資産は53億6千3百万円増加した。

流動資産の増加は、ファクタリング債権の増加が主な要因である。また、固定資産の増加は、当社保有株式の含み益の増加等により、投資有価証券が49億7千万円増加したことが主な要因である。以上の結果、総資産は68億8千5百万円増加し、当連結会計年度末において725億5千万円となった。

(負債)

当連結会計年度末において、負債の合計が387億7千2百万円となり、前連結会計年度末に対し25億5千4百万円増加した。これは、当社保有株式の含み益の増加により、繰延税金負債等の固定負債が増加したことが主な要因である。

(資本)

当連結会計年度末において、資本の合計は337億7千7百万円となり、前連結会計年度末に対し43億3千1百万円増加した。これは、当期純利益の増加により利益剰余金が11億3千6百万円増加したことに加え、投資有価証券の含み益の増加によりその他有価証券評価差額金が31億9千4百万円増加したことが要因である。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に対し、1.8ポイント増加し、46.6%となった。





出典: 東光電気工事株式会社、2006-03-31 期 有価証券報告書