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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
 当連結会計年度におけるわが国経済は、家計部門の低迷が続くなか、新興国・資源国向けに牽引された輸出と底堅い設備投資を背景に、企業部門主導の緩やかな景気拡大が続いた1年となった。その一方で、サブプライム問題に端を発する金融市場の不安定化、原油など一次産品価格の高騰、建築基準法改正による建築着工の大幅減少、急速なドル安・円高の進行など日本経済が抱えるリスクが台頭し、景気の下振れ圧力が強まりつつある状況となった。
 この様な状況下にあって、当社グループは、「豊かな社会の建設に貢献することを通じて名実共に優れた魅力ある会社づくりを目指す」という経営理念のもと、「優秀な技術と良心的電気工事」を社是とする誠実な社風を維持し、「より良い質(施工、営業、管理、企業業績)への挑戦」により企業体質の強化を図ることを中期経営方針として、引き続き経営全般に亘り、更なる工事原価の圧縮と経費の削減に努めるとともに、優良工事の確保と施工体制の強化に努めた。
 その結果、当連結会計年度の業績は、新規受注高80,127百万円(前期比4.8%増)、売上高75,499百万円(同6.0%増)となり、また利益面については、労務費、材料費などの上昇の影響があったが、当期純利益は1,068百万円(同8.1%減)を確保することができた。
 今後の経営環境については、激しい受注競争が引き続き持続することが予想されるが、当社グループは、競争力ある施工コストの追求と技術(施工・提案)への挑戦を通じて、良質な受注の確保に全力を傾注していく。また、業務の効率化と経費の圧縮等に取り組み、企業体質の強化に努め、現下の厳しい経営環境に対処する所存である。
 業績の種類別セグメントは、次のとおりである。
 
(電気工事業) 売上高74,982百万円(前連結会計年度比5.9%増)、営業利益1,154百万円(同380.8%増)となった。 
(不動産賃貸業)売上高494百万円(同16.0%増)、営業利益287百万円(同20.1%増)となった。 
(保険代理業)  売上高22百万円(同24.6%増)、営業利益6百万円(同32.9%贈)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローが増加したこと等により、前連結会計年度に比べ2,811百万円増加し、当連結会計年度末には、19,761百万円(前連結会計年度比16.6%増)となった。
 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果獲得した資金は2,415百万円(前連結会計年度比45.8%減)となった。これは主に税金等調整前当期純利益2,217百万円、未成工事支出金の増加2,263百万円、仕入債務の減少1,639百万円、未成工事受入金の増加4,087百万円によるものである。
 (投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果獲得した資金は480百万円(前連結会計年度比69.0%減)となった。これは主に有形固定資産を861百万円売却したこと、有形・無形固定資産の取得による支出455百万円によるものである。
 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は84百万円(前連結会計年度比96.5%減)となった。これは主に長期借入による収入100百万円及び配当金の支払額136百万円によるものである。
 (注) 「第2事業の状況」に記載されている金額には、消費税等は含まれていない。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)受注実績
区分
前連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
(百万円)
電気工事業
76,464
80,127
不動産賃貸業
保険代理業
76,464
80,127
(2)売上実績
区分
前連結会計年度
(自 平成18年4月1日
至 平成19年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
(百万円)
電気工事業
70,798
74,982
不動産賃貸業
426
494
保険代理業
17
22
71,242
75,499
 (注)1 当連結企業集団では電気工事業以外は受注生産を行っていない。
2 当連結企業集団では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。
 なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりである。
電気工事業における受注工事高及び施工高の状況
① 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
期別
工事   種類別
前期繰越工事高
(百万円)
当期受注工事高
(百万円)
(百万円)
当期完成工事高
(百万円)
次期繰越工事高
当期   施工高
(百万円)
手持工事高
(百万円)
うち施工高
比率(%)
金額
(百万円)
前事業年度
(自平成18年4月1日
至平成19年3月31日)
外線工事
3,107
8,832
11,940
3,699
8,241
17.9
1,475
4,692
内線工事
50,811
67,215
118,027
66,718
51,309
21.4
10,980
69,974
53,919
76,048
129,968
70,417
59,550
20.9
12,455
74,667
当事業年度
(自平成19年4月1日
至平成20年3月31日)
外線工事
8,241
6,650
14,891
3,357
11,534
42.6
4,913
6,795
内線工事
51,309
72,869
124,179
71,060
53,119
19.4
10,305
70,384
59,550
79,520
139,071
74,417
64,653
23.5
15,218
77,180
 (注)1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2 次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものである。
3 当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高−前期繰越施工高)に一致する。
② 受注工事高の受注方法別比率
 工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
期別
区分
特命(%)
競争(%)
計(%)
前事業年度
(自平成18年4月1日
至平成19年3月31日)
外線工事
86.0
14.0
100
内線工事
48.1
51.9
100
当事業年度
(自平成19年4月1日
至平成20年3月31日)
外線工事
36.4
63.6
100
内線工事
51.3
48.7
100
 (注) 百分比は請負金額比である。
③ 完成工事高
期別
区分
官公庁
(百万円)
鉄道会社
(百万円)
電力会社
(百万円)
建設会社
(百万円)
金融機関
(百万円)
不動産会社
(百万円)
その他
(百万円)
(百万円)
前事業年度
(自平成18年4月1日
至平成19年3月31日)
外線工事
21
551
1,833
902
0
390
3,699
内線工事
7,542
0
387
32,287
4,312
8,478
13,709
66,718
7,563
552
2,221
33,189
4,312
8,478
14,099
70,417
当事業年度
(自平成19年4月1日
至平成20年3月31日)
外線工事
14
582
1,731
743
11
273
3,357
内線工事
8,685
51
33,199
5,666
12,729
10,726
71,060
8,700
582
1,783
33,943
5,666
12,740
11,000
74,417
 (注)1 完成工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりである。
前事業年度
㈻埼玉医科大学
埼玉医科大学国際医療センター新築工事
㈱大林組
広島エルピーダE300Fabエリア3電気設備工事
岐阜県
岐阜県総合医療センター(仮称)電気設備工事
NECファシリティーズ㈱
(仮称)富士ソフトABC秋葉原ビル計画特殊室工事
鹿島建設㈱
ソフトバンクIDC東京新宿データセンター改修工事
当事業年度
三菱地所㈱
新丸ノ内ビル新築工事の内電気設備工事
大興物産㈱
東京駅八重洲口開発計画南棟新築
愛知県厚生農業協同組合連合会
江南新病院新築(電気)工事
愛知県厚生農業協同組合連合会
加茂病院移転新築(電気)工事
信金中央金庫
信金中金厚木センター受変電及びCVCF他更新工事
鹿島建設㈱
(仮称)東京倶楽部ビルディング新築工事
2 前事業年度及び当事業年度ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
④ 手持工事高(平成20年3月31日現在)
区分
官公庁
(百万円)
鉄道会社
(百万円)
電力会社
(百万円)
建設会社
(百万円)
金融機関
(百万円)
不動産会社
(百万円)
その他
(百万円)
(百万円)
外線工事
3,663
303
6,573
617
376
11,534
内線工事
7,520
5
29,487
2,562
5,658
7,885
53,119
11,183
303
6,578
30,105
2,562
5,658
8,261
64,653
手持工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりである。
島根県
江津高野山風力発電所建設事業
風力発電設備及び電気設備工事
 平成20年10月完成予定
鹿島建設㈱
(仮称)帝京大学医学部付属病院新館  新築工事(Ⅰ工区)
 平成20年11月完成予定
東北電力㈱
北上幹線新設(鉄塔)工事(第10工区)
 平成21年4月完成予定
三菱地所㈱
丸の内パークビルディング照明・電灯 コンセント設備工事
 平成21年4月完成予定
国立大学法人浜松医科大学
浜松医科大学医学部付属病院病棟新営 電気設備工事 
 平成21年9月完成予定
3【対処すべき課題】
 今後の経営環境については、外需依存の回復を続けてきた日本経済にとって、欧米を中心とする世界経済の停滞や原油高などにより、外需の牽引力低下に加え、企業業績の悪化を背景とした設備投資や雇用者所得の減速など、当面は、調整色が強まる展開になることが予測される。
 建設業界においては、民間建設需要は当面堅調に推移するものの、材料費・労務費などの高騰に加え、厳しい競争環境の継続から、依然として厳しい状況で推移するものと予測される。
このような状況下にあって、当社グループは、引き続き、更なる工事原価の圧縮と経費の削減に努めることにより価格競争力を高めるとともに、顧客ニーズへの適切な対応力をより一層強化し、経営諸施策を迅速且つ積極的に実践することにより、企業業績の向上と強固な経営基盤の構築に全力を傾注していく所存である。
4【事業等のリスク】
 当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがある。
 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存である。
(1)事業環境の変化
 想定を上回る建設関連投資の減少、価格競争の一層の熾烈化が生じた場合に当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
(2)資材価格等の変動
 資材価格等が高騰した際、請負代金に反映することが困難な場合には、工事の採算性を低下させることもあり、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(3)顧客の倒産等による不良債権の発生
 顧客と契約を締結して、契約条項に基づいて、当社グループは工事を施工し、顧客から工事代金を受領している。与信管理を強化しているが、顧客に倒産等があった場合、不良債権が発生することが予想され、不良債権の額によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(4)資産保有リスク
 営業活動上の必要性から、不動産・有価証券等の資産を保有しているため、保有資産の時価が著しく下落した場合等には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。また、事業用資産の収益性が著しく低下した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(5)退職給付債務の変更
 年金資産の時価の下落、運用利回り及び割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
5【経営上の重要な契約等】
 当社は、機動的な資金調達手段を確保することにより、手元流動性を圧縮し、資金効率を高めることを目的として
、取引銀行4行(㈱三菱東京UFJ銀行、㈱みずほ銀行、㈱三井住友銀行、㈱りそな銀行)と総額2,360百万円のコミットメントライン契約をシンジケーション方式により締結している。
6【研究開発活動】
 (1) 電気工事業
当社グループは、社会並びに顧客の複雑且つ多様化したニーズに対応するとともに安全の確保を第一に、信頼性が高く、高品質、効率的な施工を最重点として、施工技術の高度化・省力化を目指した工法・工具の開発、改良、新技術の研究等広範囲に亘っての現場管理に密着した研究活動を行っている。
当該活動は、技術管理部が主管となり、内・外線、送電線等の技術社員、現場技術者を中心に行っているが、これらは、あくまでも工事施工過程の一環として行われるものであって、当連結会計年度において所謂研究開発費は発生していない。
(2) 不動産賃貸業
 該当事項なし。
(3) 保険代理業
該当事項なし。
7【財政状態及び経営成績の分析】
(1)重要な会計方針及び見積り
 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債及び費用に反映されている。見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っているが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性がある。
(2)当連結会計年度の財政状態の分析
 前連結会計年度末に比べ総資産が3,045百万円減少(流動資産3,480百万円増加、固定資産6,525百万円減少)した。流動資産の増加は、手持工事の増加による未成工事支出金等の増加及び有形固定資産の売却他に伴う有価証券(譲渡性預金)の増加が主な要因である。固定資産については、サブプライム問題に端を発する金融市場の不安定化を受け、投資有価証券の時価評価が下落したことにより有形固定資産が減少した。負債は、前連結会計年度末に比べ310百万円減少(流動負債2,156百万円増加、固定負債2,466百万円減少)した。
 流動負債については、手持工事の増加により未成工事受入金が増加した一方、支払のファクタリング化への移行の増加に伴い支払手形・工事未払金等が減少した。固定負債の減少は投資有価証券の評価差額に対する繰延税金負債が減少したことが主な要因である。純資産については、その他有価証券評価差額金の減少、別途積立金の増加等により、前連結会計年度末に比べ2,734百万円減少した。
 自己資本比率は、純資産の減少により前連結会計年度末に比べ減少し42.3%となった。
(3)当連結会計年度の経営成績の分析
 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、競争激化による厳しい経営環境下にあって、引き続き経営全般に亘り、さらなる工事原価の削減と経費の圧縮に努めるとともに、優良工事の確保と施工体制の強化に取り組み、業績の向上に努めた。その結果、売上高は、前連結会計年度に比べ4,256百万円増加し、75,499百万円となった。利益は、労務費、材料費等の上昇の影響があったものの、工事損失引当金の戻し入れなどにより、経常利益が995百万円増加し1,794百万円となったが、法人税等調整額の増加などにより、当期純利益は93百万円減少し1,068百万円となった。
 売上高の増加については、民間設備投資の拡大によるオフィス関連工事等の増加が主な要因である。




出典: 東光電気工事株式会社、2008-03-31 期 有価証券報告書