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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、前半において、原油・原材料の高騰による消費の低迷、輸出や設備投資の鈍化により景気の減速傾向が強まった。後半は、米国を中心とする海外の金融市場の混乱を受けて、世界経済急失速に伴う世界的な貿易取引の急収縮から、減産が設備投資・雇用の調整圧力を強め、内需減退に繋がるという悪循環に陥りつつある等、究めて厳しい状況の1年となった。建設業界においても、建設投資が縮小を余儀なくされるなか、更なる受注競争の激化等から、厳しい経営環境のうちに推移した。

 この様な状況下にあって、当社は引き続き、「優秀な技術と良心的電気工事」を社是とする誠実な社風を維持し、「より良い質(施工・営業・管理・企業業績)への挑戦」により企業体質の強化を図ることを中期経営方針として、引き続き、経営全般に亘り、さらなる工事原価の圧縮と経費の削減に努めるともに、優良工事の確保と施工体制の強化に努めた。

 その結果、当期の業績は、新規受注高77,217百万円(前期比3.6%減)、完成工事高68,099百万円(同9.8%減)となった。また、利益面については、優良工事の施工と工事原価の圧縮に努めた結果、株価低下に伴う投資有価証券評価損や子会社所有の札幌北ビル建替えに係る減損損失等を計上したうえで、当期純利益は、291百万円(同72.7%減)を確保することができた。

 今後の経営環境については、激しい受注競争が引き続き持続することが予想されるが、当社グループは、競争力ある施工コストの追求と技術(施工・提案)への挑戦を通じて、良質な受注の確保に全力を傾注していく。また、業務の効率化と経費の圧縮等に取り組み、企業体質の強化に努め、現下の厳しい経営環境に対処する所存である。

 業績の種類別セグメントは、次のとおりである。
 

(電気工事業) 売上高67,621百万円(前連結会計年度比9.8%減)、営業利益1,861百万円(同61.3%増)となった。 

(不動産賃貸業)売上高457百万円(同7.6%減)、営業利益228百万円(同20.3%減)となった。 

(保険代理業)  売上高21百万円(同2.9%減)、営業利益5百万円(同10.3%減)となった。

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローが増加したこと等により、前連結会計年度に比べ939百万円増加し、当連結会計年度末には、20,700百万円(前連結会計年度比4.8%増)となった。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果獲得した資金は2,978百万円(前連結会計年度比23.3%増)となった。これは主に税金等調整前当期純利益1,063百万円、売上債権の減少4,716百万円、未成工事支出金の増加2,888百万円によるものである。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は1,747百万円(前連結会計年度は480百万円の獲得)となった。これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出1,272百万円、貸付による支出2,011百万円、貸付金の回収による収入1,370百万円によるものである。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は290百万円(前連結会計年度比245.8%増)となった。これは主に短期借入金の純減少額200百万円及び配当金の支払額90百万円によるものである。

 (注) 「第2事業の状況」に記載されている金額には、消費税等は含まれていない。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)受注実績

区分

前連結会計年度

(自 平成19年4月1日

至 平成20年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 平成20年4月1日

至 平成21年3月31日)

(百万円)

電気工事業

80,127

77,217

不動産賃貸業

保険代理業

80,127

77,217

(2)売上実績

区分

前連結会計年度

(自 平成19年4月1日

至 平成20年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 平成20年4月1日

至 平成21年3月31日)

(百万円)

電気工事業

74,982

67,621

不動産賃貸業

494

457

保険代理業

22

21

75,499

68,099

 (注)1 当連結企業集団では電気工事業以外は受注生産を行っていない。

2 当連結企業集団では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。

 なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりである。

電気工事業における受注工事高及び施工高の状況

① 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

期別

工事   種類別

前期繰越工事高

(百万円)

当期受注工事高

(百万円)

(百万円)

当期完成工事高

(百万円)

次期繰越工事高

当期   施工高

(百万円)

手持工事高

(百万円)

うち施工高

比率(%)

金額

(百万円)

前事業年度

(自平成19年4月1日

至平成20年3月31日)

外線工事

8,241

6,650

14,891

3,357

11,534

42.6

4,913

6,795

内線工事

51,309

72,869

124,179

71,060

53,119

19.4

10,305

70,384

59,550

79,520

139,071

74,417

64,653

23.5

15,218

77,180

当事業年度

(自平成20年4月1日

至平成21年3月31日)

外線工事

11,534

7,170

18,705

6,655

12,050

43.4

5,229

6,971

内線工事

53,119

69,529

122,648

60,534

62,113

20.7

12,857

63,087

64,653

76,700

141,354

67,189

74,164

24.4

18,087

70,058

 (注)1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。

2 次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものである。

3 当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高−前期繰越施工高)に一致する。

② 受注工事高の受注方法別比率

 工事の受注方法は、特命と競争に大別される。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自平成19年4月1日

至平成20年3月31日)

外線工事

36.4

63.6

100

内線工事

51.3

48.7

100

当事業年度

(自平成20年4月1日

至平成21年3月31日)

外線工事

43.3

56.7

100

内線工事

50.5

49.5

100

 (注) 百分比は請負金額比である。

③ 完成工事高

期別

区分

官公庁

(百万円)

鉄道会社

(百万円)

電力会社

(百万円)

建設会社

(百万円)

金融機関

(百万円)

不動産会社

(百万円)

その他

(百万円)

(百万円)

前事業年度

(自平成19年4月1日

至平成20年3月31日)

外線工事

14

582

1,731

743

11

273

3,357

内線工事

8,685

51

33,199

5,666

12,729

10,726

71,060

8,700

582

1,783

33,943

5,666

12,740

11,000

74,417

当事業年度

(自平成20年4月1日

至平成21年3月31日)

外線工事

2,338

679

2,381

1,140

114

6,655

内線工事

4,285

98

31,683

2,879

10,353

11,234

60,534

6,623

679

2,480

32,824

2,879

10,353

11,349

67,189

 (注)1 完成工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりである。

前事業年度

三菱地所㈱

新丸ノ内ビル新築工事の内電気設備工事

大興物産㈱

東京駅八重洲口開発計画南棟新築

愛知県厚生農業協同組合連合会

江南新病院新築(電気)工事

愛知県厚生農業協同組合連合会

加茂病院移転新築(電気)工事

信金中央金庫

信金中金厚木センター受変電及びCVCF他更新工事

鹿島建設㈱

(仮称)東京倶楽部ビルディング新築工事

当事業年度

島根県

江津高野山風力発電所建設事業風力発電設備及び電気設備工事

鹿島建設㈱

商船三井ビル(虎ノ門ダイビル)リニューアル工事

鹿島建設㈱

帝京大学病院関連工事

(学)慶應義塾

慶應義塾日吉キャンパス複合施設(仮称)新設工事の内電気工事

清水建設㈱

(仮称)OSSプロジェクト純水プラント新築工事

2 前事業年度及び当事業年度ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。

④ 手持工事高(平成21年3月31日現在)

区分

官公庁

(百万円)

鉄道会社

(百万円)

電力会社

(百万円)

建設会社

(百万円)

金融機関

(百万円)

不動産会社

(百万円)

その他

(百万円)

(百万円)

外線工事

1,502

323

6,280

374

3,569

12,050

内線工事

8,609

615

0

35,389

2,680

7,264

7,554

62,113

10,112

938

6,281

35,764

2,680

7,264

11,123

74,164

手持工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりである。

東北電力㈱

北上幹線新設(鉄塔)工事 10工区

 平成21年4月完成予定

三菱地所㈱

丸の内パークビルディング照明・電灯 コンセント設備工事

 平成21年4月完成予定

大成建設㈱

(仮称)はまなす複合施設建築工事

 平成21年12月完成予定

㈱ウィンドパワー・いばらき

ウィンドパワーかみす風力発電所建設工事

 平成22年3月完成予定

鹿島建設㈱

東京国際空港国際線地区旅客ターミナル等新築工事

 平成22年7月完成予定

 

3【対処すべき課題】

 今後の経営環境については、世界経済急失速に伴う世界的な貿易取引の急収縮から、外需の牽引力低下に加え、企業業績の悪化を背景とした設備投資の縮小により、受注競争の激化など、当面は厳しい展開が継続することが予想される。

このような状況下にあって、当社グループは、引き続き、更なる工事原価の圧縮と経費の削減に努めることにより価格競争力を高めるとともに、顧客ニーズへの適切な対応力をより一層強化し、経営諸施策を迅速且つ積極的に実践することにより、企業業績の向上と強固な経営基盤の構築に全力を傾注していく所存である。

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがある。

 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存である。

(1)事業環境の変化

 想定を上回る建設関連投資の減少、価格競争の一層の熾烈化が生じた場合に当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

(2)資材価格等の変動

 資材価格等が高騰した際、請負代金に反映することが困難な場合には、工事の採算性を低下させることもあり、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

(3)顧客の倒産等による不良債権の発生

 顧客と契約を締結して、契約条項に基づいて、当社グループは工事を施工し、顧客から工事代金を受領している。与信管理を強化しているが、顧客に倒産等があった場合、不良債権が発生することが予想され、不良債権の額によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。

(4)資産保有リスク

 営業活動上の必要性から、不動産・有価証券等の資産を保有しているため、保有資産の時価が著しく下落した場合等には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。また、事業用資産の収益性が著しく低下した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

(5)退職給付債務の変更

 年金資産の時価の下落、運用利回り及び割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

5【経営上の重要な契約等】

 当社は、機動的な資金調達手段を確保することにより、手元流動性を圧縮し、資金効率を高めることを目的として、取引銀行4行(㈱三菱東京UFJ銀行、㈱みずほ銀行、㈱三井住友銀行、㈱りそな銀行)と総額2,360百万円のコミットメントライン契約をシンジケーション方式により締結している。

 

6【研究開発活動】

 (1) 電気工事業

当社グループは、社会並びに顧客の複雑且つ多様化したニーズに対応するとともに安全の確保を第一に、信頼性が高く、高品質、効率的な施工を最重点として、施工技術の高度化・省力化を目指した工法・工具の開発、改良、新技術の研究等広範囲に亘っての現場管理に密着した研究活動を行っている。

当該活動は、内・外線、送電線等の技術社員、現場技術者を中心に行っているが、これらは、あくまでも工事施工過程の一環として行われるものであって、当連結会計年度において所謂研究開発費は発生していない。

(2) 不動産賃貸業

 該当事項なし。

(3) 保険代理業

該当事項なし。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債及び費用に反映されている。見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っているが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性がある。

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

 前連結会計年度末に比べ総資産が4,419百万円減少(流動資産221百万円減少、固定資産4,198百万円減少)した。   流動資産の減少は、完工高の減少による完成工事未収入金及び受取手形が減少した一方、手持工事の増加により未成工事支出金が増加した。固定資産については、サブプライム問題をきっかけとした米国経済の低迷による金融市場の不安定化を受け、投資有価証券の時価が下落したことにより投資その他の資産が減少した。負債は、前連結会計年度末に比べ2,401百万円減少(流動負債666百万円減少、固定負債1,734百万円減少)した。

 流動負債については、完工高の減少により支払手形・工事未払金等が減少した一方、手持工事の増加により未成工事受入金が増加した。固定負債の減少は投資有価証券の評価差額に対する繰延税金負債が減少したことが主な要因である。純資産については、その他有価証券評価差額金の減少等により、前連結会計年度末に比べ2,018百万円減少した。

 自己資本比率は、純資産の減少により前連結会計年度末に比べ減少し42.1%となった。

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、競争激化による厳しい経営環境下にあって、引き続き経営全般に亘り、さらなる工事原価の削減と経費の圧縮に努めるとともに、優良工事の確保と施工体制の強化に取り組み、業績の向上に努めた。その結果、売上高は、前連結会計年度に比べ7,399百万円減少し、68,099百万円となった。利益は、選別受注による赤字工事の減少により経常利益が655百万円増加し2,449百万円となったが、子会社所有の札幌北ビル建替え計画に係る減損損失により特別損失が増加し、当期純利益は777百万円減少し291百万円となった。

(4)キャッシュ・フローの分析

 「1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」を参照。





出典: 東光電気工事株式会社、2009-03-31 期 有価証券報告書