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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国の経済は、昨年3月11日に発生した東日本大震災の深刻な影響を受けて、生産・輸出・消費などの経済活動がマイナス成長となり、厳しい状況からのスタートとなりました。更に、夏場以降の円高・欧州経済の減速にタイの洪水による部品不足が加わり、一時持ち直した景気は再び足踏み状態となりましたが、タイの洪水復旧による供給制約の解消、震災復興需要による押し上げがあり、年明け以降企業の生産活動が持ち直し、景気も足踏み状態を脱しつつあります。

一方建設業界では、土木分野は震災復興の公共投資増額もあり伸びが大きいものの、建築分野は民間設備投資の停滞により緩やかな回復に留まり、依然厳しい受注競争が継続しております。

この様な状況下にあって、当社グループは、「豊かな社会に貢献することを通じて名実とも優れた魅力ある企業づくりを目指す」という経営理念のもと、優良工事の確保と施工体制の強化に努めましたが、当連結会計年度の業績は当社グループを取巻く厳しい経営環境の影響を受けた結果となりました。

新規受注高74,679百万円(前期比12.2%増)、完成工事高73,023百万円(同1.5%減)となりましたが、利益面につきましては、工事原価、経費の圧縮に努めたものの、法定実効税率の引下げに伴う繰延税金資産の取崩しに加え、受注工事の将来の損失に備えるための工事損失引当金の積み増しもあり、当期純利益7百万円(同98.7%減)となりました。

 今後の経営環境については、激しい受注競争が引き続き持続することが予想されますが、当社グループは、競争力ある施工コストの追求と技術(施工・提案)への挑戦を通じて、良質な受注の確保に全力を傾注してまいります。また、業務の効率化と経費の圧縮等に取り組み、企業体質の強化に努め、現下の厳しい経営環境に対処する所存であります。

 セグメントの業績は次のとおりであります。
 

(電気工事業) 売上高72,909百万円(前連結会計年度比1.5%減)、営業損失593百万円(前年同期は営業利益942百万円)となりました。 

(不動産賃貸業)売上高87百万円(同2.2%減)、営業利益69百万円(同31.3%減)となりました。 

(その他)    売上高25百万円(同25.3%増)、営業損失0百万円(前年同期は営業利益3百万円)となりまし 

        た。

   

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動によるキャッシュ・フローが減少したこと等により、前連結会計年度に比べ1,629百万円減少し、当連結会計年度末には17,300百万円(前連結会計年度比8.6%減)となりました。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果使用した資金は1,039百万円(前連結会計年度は848百万円の獲得)となりました。これは主に売上債権の増加11,012百万円、仕入債務の増加9,853百万円によるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は499百万円(前連結会計年度比46.9%減)となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出1,777百万円、投資有価証券の売却による収入1,393百万円によるものであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は90百万円(前連結会計年度比52.4%減)となりました。これは主に配当金の支払額90百万円によるものであります。

 (注)「第2事業の状況」に記載されている金額には、消費税等は含まれておりません。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)受注実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成23年4月1日

至 平成24年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%) 

電気工事業

74,679

112.2

不動産賃貸業

報告セグメント計

74,679

112.2

その他

74,679

112.2

(2)売上実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成23年4月1日

至 平成24年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%) 

電気工事業

72,909

98.5

不動産賃貸業

87

97.8

報告セグメント計

72,997

98.5

その他

25

125.3

73,023

98.5

 (注)1.当連結企業集団では電気工事業以外は受注生産を行っておりません。

2.当連結企業集団では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

 

 なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。

電気工事業における受注工事高及び施工高の状況

① 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

期別

工事   種類別

前期繰越工事高

(百万円)

当期受注工事高

(百万円)

(百万円)

当期完成工事高

(百万円)

次期繰越工事高

当期   施工高

(百万円)

手持工事高

(百万円)

うち施工高

比率(%)

金額

(百万円)

前事業年度

(自平成22年4月1日

至平成23年3月31日)

外線工事

6,746

8,722

15,468

8,571

6,897

18.6

1,283

6,440

内線工事

57,368

57,349

114,718

64,983

49,735

5.5

2,735

54,581

64,114

66,072

130,187

73,554

56,632

7.1

4,018

61,021

当事業年度

(自平成23年4月1日

至平成24年3月31日)

外線工事

6,897

6,482

13,380

7,096

6,284

0.6

37

5,850

内線工事

49,735

67,577

117,312

65,687

51,625

3.5

1,806

64,758

56,632

74,059

130,692

72,783

57,909

3.2

1,844

70,609

 (注)1.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。

2.次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。

3.当期施工高は(当期完成工事高+次期繰越施工高−前期繰越施工高)に一致しております。

② 受注工事高の受注方法別比率

 工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自平成22年4月1日

至平成23年3月31日)

外線工事

42.3

57.7

100

内線工事

47.0

53.0

100

当事業年度

(自平成23年4月1日

至平成24年3月31日)

外線工事

59.3

40.7

100

内線工事

51.8

48.2

100

 (注)百分比は請負金額比であります。

③ 完成工事高

期別

区分

官公庁

(百万円)

鉄道会社

(百万円)

電力会社

(百万円)

建設会社

(百万円)

金融機関

(百万円)

不動産会社

(百万円)

その他

(百万円)

(百万円)

前事業年度

(自平成22年4月1日

至平成23年3月31日)

外線工事

1,866

998

3,854

692

1,159

8,571

内線工事

6,368

694

81

35,973

3,673

8,646

9,545

64,983

8,234

1,693

3,936

36,665

3,673

8,646

10,704

73,554

当事業年度

(自平成23年4月1日

至平成24年3月31日)

外線工事

450

1,338

3,089

512

1,705

7,096

内線工事

5,387

0

460

33,458

3,434

8,167

14,778

65,687

5,837

1,339

3,549

33,970

3,434

8,167

16,483

72,783

 (注)1.完成工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりであります。

前事業年度

鹿島建設㈱

東京国際空港国際線地区旅客ターミナル等新築工事

鹿島建設㈱

(仮称)丸の内一丁目地区建替計画(1工区)

清水建設㈱

室町東地区開発計画2−2街区

首都高速道路㈱

SJ11工区〜SJ34工区(1-2-1)トンネル照明その他電気設備工事

西日本高速道路㈱

山陽自動車道 山陽姫路東〜山陽姫路西間トンネル照明設備更新工事

当事業年度

㈱大林組

パレスホテル建替計画新築工事

中日本高速道路㈱

第二東名高速道路 トンネル照明灯具

鹿島建設㈱

(仮称)元赤坂Kプロジェクト電気設備工事

中部電力㈱

上越火力線新設工事(第4工区)

国土交通省

特許庁総合庁舎改修(09)電気設備工事

2.前事業年度及び当事業年度における主な相手先別の完成工事高に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 平成22年4月1日

至 平成23年3月31日)

当事業年度

(自 平成23年4月1日

至 平成24年3月31日)

金額 (百万円)

割合(%)

金額 (百万円)

割合(%)

 鹿島建設㈱

16,737

22.8

6,096

8.4

  

④ 手持工事高(平成24年3月31日現在)

区分

官公庁

(百万円)

鉄道会社

(百万円)

電力会社

(百万円)

建設会社

(百万円)

金融機関

(百万円)

不動産会社

(百万円)

その他

(百万円)

(百万円)

外線工事

1,544

650

47

4,041

6,284

内線工事

6,784

256

28,839

3,060

4,405

8,278

51,625

6,784

1,544

906

28,887

3,060

4,405

12,319

57,909

手持工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりであります。

清水建設㈱

多摩野村総研DC

平成24年7月完成予定

㈱竹中工務店

大阪駅北地区先行開発区域プロジェクト・

Bブロック・電気設備工事

平成25年2月完成予定

㈱ウィンド・パワー

ウィンド・パワーかしま風力発電建設工事

平成25年3月完成予定

大成建設㈱

(仮称)大手町1−6計画(B工事)

平成25年8月完成予定

東北地方整備局

仙台第1地方合同庁舎増築棟(11)電気設備工事

平成27年3月完成予定

3【対処すべき課題】

 今後の経営環境については、輸出の増加が家計所得や設備投資に徐々に波及する一方、設備・雇用の過剰感が残存していることから、国内民間需要の回復テンポは緩やかなものにとどまると予想されます。建設業界においても、激しい受注競争が持続するなど引き続き厳しい情勢が続くことが予想されます。 

このような状況下にあって、当社グループは、引き続き、更なる工事原価の圧縮と経費の削減に努めることにより価格競争力を高めるとともに、顧客ニーズへの適切な対応力をより一層強化し、経営諸施策を迅速且つ積極的に実践することにより、企業業績の向上と強固な経営基盤の構築に全力を傾注していく所存であります。

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

(1)事業環境の変化

 想定を上回る建設関連投資の減少、価格競争の一層の熾烈化が生じた場合に当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(2)資材価格等の変動

 資材価格等が高騰した際、請負代金に反映することが困難な場合には、工事の採算性を低下させることもあり、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(3)顧客の倒産等による不良債権の発生

 顧客と契約を締結して、契約条項に基づいて、当社グループは工事を施工し、顧客から工事代金を受領しております。与信管理を強化していますが、顧客に倒産等があった場合、不良債権が発生することが予想され、不良債権の額によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(4)資産保有リスク

 営業活動上の必要性から、不動産・有価証券等の資産を保有しているため、保有資産の時価が著しく下落した場合等には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、事業用資産の収益性が著しく低下した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(5)退職給付債務の変更

 年金資産の時価の下落、運用利回り及び割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 当社は、機動的な資金調達手段を確保することにより、手元流動性を圧縮し、資金効率を高めることを目的として、取引銀行4行(㈱三菱東京UFJ銀行、㈱みずほ銀行、㈱三井住友銀行、㈱りそな銀行)と総額1,650百万円のコミットメントライン契約をシンジケーション方式により締結しております。

6【研究開発活動】

(1) 電気工事業

当社グループは、社会並びに顧客の複雑且つ多様化したニーズに対応するとともに安全の確保を第一に、信頼性が高く、高品質、効率的な施工を最重点として、施工技術の高度化・省力化を目指した工法・工具の開発、改良、新技術の研究等広範囲に亘っての現場管理に密着した研究活動を行っております。

当該活動は、内・外線、送電線等の技術社員、現場技術者を中心に行っていますが、これらは、あくまでも工事施工過程の一環として行われるものであって、当連結会計年度において所謂研究開発費は発生しておりません。

(2) 不動産賃貸業

 該当事項はありません。

(3) その他

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債及び費用に反映されております。見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があります。

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

 前連結会計年度末に比べ総資産が9,342百万円増加(流動資産8,375百万円増加、固定資産966百万円増加)しました。流動資産については、工事進行基準適用工事の増加により受取手形・完成工事未収入金等が増加し、未成工事支出金が減少しました。固定資産については、札幌北ビルの新築により有形固定資産が増加し、また投資有価証券の売却により投資その他の資産が減少しました。負債は、前連結会計年度末に比べ9,426百万円増加(流動負債9,844百万円増加、固定負債418百万円減少)しました。流動負債については、工事進行基準適用工事の増加により支払手形・工事未払金等が増加し、未成工事受入金が減少しました。固定負債の減少は、投資有価証券の評価差額に対する繰延税金負債が減少したことが主な要因であります。純資産については、利益剰余金の減少により、前連結会計年度末に比べ84百万円減少しました。

 自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ7.2ポイント減少し47.2%となりました。

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、競争激化による厳しい経営環境下にあって、引き続き経営全般に亘り、さらなる工事原価の削減と経費の圧縮に努めるとともに、優良工事の確保と施工体制の強化に取り組み、業績の向上に努めましたが、当社グループを取巻く厳しい経営環境の影響を受けた結果となりました。売上高は、前連結会計年度に比べ1,108百万円減少し、73,023百万円となりました。利益は、売上高が減少したことに加え、受注工事の将来の損失に備えるための工事損失引当金を積み増し計上したことから経常損失140百万円(前年同期は1,569百万円の経常利益)となりました。また、法定実効税率の引下げに伴う繰延税金資産の取崩し等の影響により当期純利益は552百万円減少し7百万円となりました。

(4)キャッシュ・フローの分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。





出典: 東光電気工事株式会社、2012-03-31 期 有価証券報告書