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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当事業年度におけるわが国経済は、個人消費に弱さがみられたものの、経済政策や金融政策を背景に企業部門に改善がみられるなど、景気は緩やかな回復基調が続きました。

建設業界におきましては、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資は堅調に推移しました。

このような状況下にあって当社は、空調計装関連事業の新設工事においては、「既設工事に繋がる物件の受注」、空調計装関連事業の既設工事においては、「営業力強化による受注量の確保」、産業計装関連事業においては、「既存顧客の深耕と事業体制の強化」を対処すべき課題として掲げ、事業展開してまいりました。

その結果、受注高につきましては、空調計装関連事業、産業計装関連事業とも増加し、26,889百万円(前期比8.8%増)となりました。

売上高につきましては、空調計装関連事業、産業計装関連事業ともに減少し、23,477百万円(同4.2%減)となりました。

利益面につきましては、売上高の減少、販売費及び一般管理費の増加に伴い、営業利益が2,061百万円(同11.8%減)、経常利益が2,170百万円(同9.5%減)、当期純利益は1,367百万円(同0.0%減)となりました。

セグメント別動向の概況は次のとおりであります。

〔空調計装関連事業〕

空調計装関連事業につきましては、受注工事高は、新設工事において事務所、工場、病院の大型物件が計上されたことを主因に、23,990百万円(前期比9.3%増)となりました。内訳は、新設工事が8,979百万円(同23.2%増)、既設工事が15,011百万円(同2.4%増)でした。

完成工事高は、新設工事において事務所向け物件が増加しましたが、既設工事において大型物件が減少し、20,603百万円(同2.6%減)となりました。内訳は、新設工事が7,052百万円(同16.5%増)、既設工事が13,550百万円(同10.3%減)でした。

次期繰越工事高は、新設工事、既設工事とも大幅に増加し、12,595百万円(同36.8%増)となりました。

また、制御機器類販売の受注高及び売上高は、343百万円(同3.0%増)となりました。

総じて、空調計装関連事業の受注高は24,334百万円(同9.2%増)、売上高は20,947百万円(同2.5%減)となりました。

〔産業計装関連事業〕

主に工場や各種搬送ライン向けに、空調以外の計装工事及び各種自動制御工事を行う産業計装関連事業につきましては、受注工事高は、電気工事の増加等により、2,288百万円(前期比7.0%増)となりました。

完成工事高は、設備工事、小型の補修工事の減少等により、2,263百万円(同16.7%減)となりました。

次期繰越工事高は、補修工事の増加等により、563百万円(同4.6%増)となりました。

また、制御機器類販売の受注高及び売上高は、267百万円(同14.0%減)となりました。

総じて、産業計装関連事業の受注高は2,555百万円(同4.3%増)、売上高は2,530百万円(同16.4%減)となりました。

(注)消費税等の会計処理は税抜方式によっておりますので、「第2 事業の状況」の各記載金額については

消費税等抜きで表示しております。

(2)キャッシュ・フロー

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ861百万円増加し7,700百万円(前期比12.6%増)となりました。当事業年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において営業活動の結果得られた資金は1,589百万円(同632.3%増)となりました。
これは、主に未成工事支出金の増加1,689百万円に対して税引前当期純利益の計上2,164百万円及び未成工事受入金の増加1,300百万円があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において投資活動の結果使用した資金は318百万円(同28.5%増)となりました。
これは、主に有形・無形固定資産の取得による支出261百万円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において財務活動の結果使用した資金は409百万円(同78.5%増)となりました。

これは、主に配当金の支払によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

当社が営んでおります空調計装関連事業及び産業計装関連事業では、生産実績を定義することが困難であります。また、請負形態をとっているため販売実績という定義は実態に即しておりません。

よって、「受注工事高及び完成工事高等の状況」として次に記載しております。

 

受注工事高及び完成工事高等の状況

(1)受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

期別

セグメントの名称

前期繰越工事高

(千円)

当期受注工事高

(千円)

(千円)

当期完成工事高

(千円)

次期繰越工事高

(千円)

前事業年度

(自平成25年4月1日

至平成26年3月31日)

空調計装関連事業

8,420,971

21,943,147

30,364,119

21,156,160

9,207,958

産業計装関連事業

1,117,169

2,138,870

3,256,040

2,717,272

538,768

合計

9,538,140

24,082,018

33,620,159

23,873,432

9,746,726

当事業年度

(自平成26年4月1日

至平成27年3月31日)

空調計装関連事業

9,207,958

23,990,949

33,198,907

20,603,716

12,595,190

産業計装関連事業

538,768

2,288,045

2,826,813

2,263,061

563,752

合計

9,746,726

26,278,994

36,025,721

22,866,777

13,158,943

(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事

高にその増減高が含まれております。したがって、当期完成工事高にも同様の増減高が含まれております。

2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高−当期完成工事高)に一致しております。

3.当期受注高及び当期売上高としては、上記当期受注工事高及び当期完成工事高のほかに、制御機器類の販売に係る当期受注高及び当期売上高が以下のとおりあります。

(前事業年度)

空調計装関連事業333,706千円、産業計装関連事業310,458千円

(当事業年度)

空調計装関連事業343,851千円、産業計装関連事業267,071千円

(2)受注の方法

当社の工事の受注方法は、そのほとんどが特命によっております。

(3)販売実績

①完成工事高

期別

セグメントの名称

官公庁(千円)

民間(千円)

合計(千円)

前事業年度

(自平成25年4月1日

至平成26年3月31日)

空調計装関連事業

6,360,684

14,795,476

21,156,160

産業計装関連事業

127,227

2,590,045

2,717,272

合計

6,487,911

17,385,521

23,873,432

当事業年度

(自平成26年4月1日

至平成27年3月31日)

空調計装関連事業

6,090,917

14,512,799

20,603,716

産業計装関連事業

357,235

1,905,825

2,263,061

合計

6,448,152

16,418,624

22,866,777

 (注)1.完成工事高のうち、請負金額が1億円以上の主なものは次のとおりであります。

(前事業年度)

㈱マルハチ村松

 

・㈱マルハチ村松EXP工場建設工事 生産設備共通配管電気計装設備

 工事

㈱朝日工業社

・(仮称)全日空殿町計画 管理棟新築工事 計装工事

高砂熱学工業㈱

・大阪大学医学部附属病院 ESCO事業 自動制御設備工事

第一工業㈱

・衆議院第二別館 機械設備用中央監視設備他省エネ改修工事

高砂熱学工業㈱

・浜松医科大学医学部附属病院外来棟改修 自動制御工事

(当事業年度)

東洋熱工業㈱

・㈱ロッテ 浦和工場 第6工場建設計画 自動制御工事

高砂熱学工業㈱

・京葉銀行 千葉みなと本部 自動制御工事

三機工業㈱

・日本生命本店新東館新築工事 自動制御工事

㈱朝日工業社

・武蔵小杉SC 新築工事 計装工事

高砂熱学工業㈱

・フジテレビ本社ビル 中央監視更新工事(Ⅱ期)

 

2.最近2事業年度の完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。

(前事業年度)

高砂熱学工業㈱

3,162,466

千円

13.2

(当事業年度)

高砂熱学工業㈱

2,999,511

千円

13.1

 

②商品売上高

期別

セグメントの名称

金額(千円)

前事業年度

(自平成25年4月1日

至平成26年3月31日)

空調計装関連事業

333,706

産業計装関連事業

310,458

合計

644,164

当事業年度

(自平成26年4月1日

至平成27年3月31日)

空調計装関連事業

343,851

産業計装関連事業

267,071

合計

610,923

 

(4)繰越工事高(平成27年3月31日現在)

セグメントの名称

官公庁(千円)

民間(千円)

合計(千円)

空調計装関連事業

2,871,918

9,723,272

12,595,190

産業計装関連事業

133,196

430,556

563,752

合計

3,005,114

10,153,828

13,158,943

(注)繰越工事高のうち、請負金額が1億円以上の主なものは次のとおりであります。

新日本空調㈱

三建設備工業㈱

・田町駅東口北地区地冷第1プラント 地域冷暖房計装工事

・岡山済生会総合病院 新病院建築工事(空調)

平成27年 9月完成予定

平成27年11月完成予定

東洋熱工業㈱

・アステラスファーマテック㈱5号棟建設工事 自動制御工事

平成28年 1月完成予定

高砂熱学工業㈱

・鶴見日興ビル運用棟自動制御更新 自動制御更新工事

平成28年 8月完成予定

㈱三晃空調

・三井住友信託銀行千里ビル 自動制御更新工事

平成28年 9月完成予定

 

なお、参考のため、空調計装関連事業の「受注工事高及び完成工事高等の状況」を、新設工事と既設工事とに区分して示しますと、次のとおりであります。

(1)受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

〔空調計装関連事業〕

期別

区分

前期繰越工事高

(千円)

当期受注工事高

(千円)

(千円)

当期完成工事高

(千円)

次期繰越工事高

(千円)

前事業年度

(自平成25年4月1日

至平成26年3月31日)

新設工事

5,000,636

7,287,867

12,288,503

6,051,707

6,236,796

既設工事

3,420,335

14,655,279

18,075,615

15,104,453

2,971,161

合計

8,420,971

21,943,147

30,364,119

21,156,160

9,207,958

当事業年度

(自平成26年4月1日

至平成27年3月31日)

新設工事

6,236,796

8,979,304

15,216,101

7,052,813

8,163,287

既設工事

2,971,161

15,011,644

17,982,806

13,550,902

4,431,903

合計

9,207,958

23,990,949

33,198,907

20,603,716

12,595,190

(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にその増減高が含まれております。したがって、当期完成工事高にも同様の増減高が含まれております。

2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高−当期完成工事高)に一致しております。

 

(2)完成工事高

〔空調計装関連事業〕

期別

区分

官公庁(千円)

民間(千円)

合計(千円)

前事業年度

(自平成25年4月1日

至平成26年3月31日)

新設工事

1,423,779

4,627,928

6,051,707

既設工事

4,936,905

10,167,547

15,104,453

合計

6,360,684

14,795,476

21,156,160

当事業年度

(自平成26年4月1日

至平成27年3月31日)

新設工事

1,396,934

5,655,879

7,052,813

既設工事

4,693,983

8,856,919

13,550,902

合計

6,090,917

14,512,799

20,603,716

 

(3)繰越工事高(平成27年3月31日現在)

〔空調計装関連事業〕

区分

官公庁(千円)

民間(千円)

合計(千円)

新設工事

1,536,035

6,627,252

8,163,287

既設工事

1,335,883

3,096,019

4,431,903

合計

2,871,918

9,723,272

12,595,190

 

3【対処すべき課題】

(1)当社の現状の認識について

建設業界においては、政府の経済対策等により、建設需要が拡大しており、計装工事業界においても、こうした需要にどのように応えていくかが課題となっております。

(2)当面の対処すべき課題の内容等

こうした状況を踏まえ、当社では以下の3点を事業別の対処すべき課題と位置付けております。

①空調計装関連事業の新設工事においては、「既設工事に繋がる物件の受注」

②空調計装関連事業の既設工事においては、「事業機会拡大による受注量の確保」

③産業計装関連事業においては、「事業体制の強化と業容の拡大」

当社は、これらの対処すべき課題の解決に向け、各事業及び本社機能に明確かつ詳細なミッションを定め、事業展開してまいります。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 建設工事の安全衛生・品質管理について

当社は、主にオフィスビル、商業ビル等の建築現場で計装工事の設計、監理及び施工を行っております。

施工作業に関しましては「施工業務標準」等に則って行うよう工事管理部が指導を徹底しており、また安全パトロールを実施する等工事の安全衛生や品質の管理の充実を図るとともに賠償責任保険に加入する等、万全を期しておりますが、事業の特性から人的、物的事故や労働災害、竣工後のクレームに伴う多額の補修費の負担請求が発生する可能性があり、また、これに伴う相応の損害賠償義務を負う可能性があります。

このため、当社が加入する賠償責任保険により填補される金額を上回る損害賠償義務を負うこととなった場合、直接的には多額のコストが発生し、また間接的には当社に対するお客様の品質評価に重大な影響を与え、業績及び財政状況に影響が出る可能性があります。

 

(2) メンテナンスの品質管理について

当社は既設市場において、メンテナンスを行っておりますが、作業現場は工場、病院、ショッピングセンター、研究所等多岐に亘ることで、作業現場に応じた広範な保守・点検技術を必要とします。

作業に関しましては「メンテナンス業務標準」に則って行うよう工事管理部が指導を徹底しており、また賠償責任保険に加入する等十分に配慮しておりますが、サービスの瑕疵等により不測の事故等が発生した場合は多額の補修費の負担請求が発生し、またこれ以外にも相応の損害賠償義務を負う可能性があります。

このため、当社が加入する賠償責任保険により填補される金額を上回る損害賠償義務を負うこととなった場合、直接的には多額のコストが発生し、また間接的には当社に対するお客様の品質評価に重大な影響を与え、業績及び財政状況に影響が出る可能性があります。

 

(3) 特定の仕入先への依存度が高いことについて

当社は、アズビル㈱と空調自動制御機器等の仕入れに関する特約店契約を結んでおります。

この契約に基づく取引は、当社創業時(昭和34年)以来、長年に亘り継続して行われてまいりましたことから、アズビル㈱とは深い信頼関係があり継続性について問題は無いと思われますが、この仕入れが滞る事態となった場合は、当社業績に多大な影響を及ぼすこととなります。

アズビル㈱に対する仕入高が当社総仕入高に占める割合は次のとおりであり、高い依存度となっております。

項目

前事業年度

(自 平成25年4月1日

至 平成26年3月31日)

当事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

アズビル㈱

3,743,239

65.0

4,260,033

66.8

総仕入高

5,758,950

100.0

6,377,206

100.0

 

(4) 不採算工事の発生

工事は工事内容の打ち合わせ及び見積りに基づき取り交わした請負契約に従って施工し、工事完了後にお客様による竣工検査等を受けて引渡しが完了しますが、工事途中での設計変更や手直し工事による予測が困難な追加原価等により不採算工事が発生する可能性があり、これにより業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 建設資材価格の変動リスク

当社の取り扱う電設資材等の価格が素材の相場の変動等により高騰し、それを請負金額に反映させることが困難な場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 取引先に関するリスク

建設工事の受注に際しては、お客様の与信管理等を実施するほか可能な限り工事代金を先行して受領する等回収遅延が発生しないように対処しておりますが、当社のお客様の信用状況に悪化が生じた場合、売上債権の貸倒れが生じることとなり、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 業績の下期偏重について

当社の完成工事計上時期は、通常の事業の形態として事業年度末である3月に集中することにより、下期に売上高及び利益が偏重する傾向にあります。

(8) 技術者や外注先の確保及び育成について

当社は、計装工事の設計、監理及び施工を行っております。このため、計装エンジニアリング技術を実践的に適用できる技術者や外注先の確保及び育成が極めて重要であります。当社は高い技術を持った技術者や外注先の確保及び育成に努めておりますが、必要とする技術者や外注先の確保及び育成ができなかった場合、受注機会の減少等当社業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

(1)特約店契約

相手先

契約の内容

契約期間

アズビル株式会社

(ビルシステムカンパニー)

同社より製品の提供を受け、これを販売すること

並びに同社のソフトウェアを使用する契約。

自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日

アズビル株式会社

(アドバンスオートメーションカンパニー)

同社より製品の提供を受け、これを販売すること

並びに同社のソフトウェアを使用する契約。

自 平成26年4月1日

至 平成28年3月31日

(注)アズビル株式会社 ビルシステムカンパニーの契約期間については、平成27年4月1日から平成28年3月31日まで更新されています。

 

(2)特定融資枠契約

当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、平成26年3月28日に取引銀行5行と総額1,000,000千円の特定融資枠契約(シンジケーション方式によるコミットメントライン)を締結しております。

締結年月日

契約の名称

相手先

契約の概要

借入未実行残高

平成26年3月28日

コミットメントライン契約

㈱みずほ銀行

及びその他4行

㈱みずほ銀行をエージェントとする貸付金融機関5行との借入総額1,000,000千円のシンジケーション方式の借入契約
(コミットメント期間平成26年3月28日から平成29年3月27日)

1,000,000千円

 

6【研究開発活動】

当社は、将来ビジョンである「New Design For The Next 〜「計装」の総合力で、未来を拓く」の精神の下、本社事業本部を中心に、計装を中心とした様々な研究開発活動を行っております。

計装エンジニアリング会社である当社の性格上、研究開発の内容は、シーズや基礎研究というよりは、様々な計装技術の応用研究、基礎技術の汎用化研究などが中心となります。

当事業年度における研究開発費は、各セグメントに配分できない全社共通の費用で89百万円となりました。

主要な研究開発活動は、次のとおりであります。

 

(1)クラウド型エネルギーマネジメントサービスの開発

昨年度に引き続き、オフィスやテナントビル、工場等のエネルギー情報を計測し、インターネットを利用してエネルギーの使用状況や分析結果等をお客様に提供する「クラウド型エネルギーマネジメントサービス」の実運用に向け、サービスの機能拡充や社外でのフィールドテスト等を行いました。

(2)各種業務ツールの開発

作業効率の向上を目的として、省エネルギー診断等を支援する「ERツール」、「省エネチューニング支援ツール」等の開発を行いました。

(3)スマート技術開発

スマートコミュニティ形成における、デマンドレスポンスによる需要家側のエネルギー消費をコントロールする「スマートBEMS」の開発を中心に、スマート技術に関する研究・開発を行いました。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表作成に当たりまして、期末時点の資産・負債及び期中の収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや仮定が必要とされます。当社は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の計上についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社は、次の重要な会計方針の適用における見積りや仮定は財務諸表に重要な影響を与えると考えております。

①収益の認識

完成工事高の計上は、当事業年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の工事については工事完成基準を適用しております。

工事進行基準を適用する場合は、工事収益総額、工事原価総額及び期末における工事進捗度を合理的に見積り、これに応じて完成工事高を計上しております。なお、工事収益総額の見積りは、お客様からの注文書に基づいた請負金額によっており、工事原価総額及び工事進捗度の見積りは、適時・適切に見直した実行予算等により算出しております。

工事完成基準を適用する場合は、お客様からの注文書に基づいた請負金額により完成工事高を計上しております。また、計上時期は目的物の引き渡しが実質的に行われた時点としております。目的物の引き渡しが実質的に行われた時点の判断は、「竣工検査終了後、検査に基づく手直し工事及び試運転、調整が完了した時点」を原則としております。

②貸倒引当金

当社の債権のうち、損失の発生が合理的に予想される債権に対しては、貸倒引当金を計上しております。

貸倒引当金の計上にあたっては、債務者からの債権回収状況、過去の貸倒実績率、債務者の財務内容及び担保価値等を総合的に判断した上で、債権の回収可能額を見積り、必要な貸倒引当金を計上しております。

なお、債務者の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

③投資の減損

当社は、特定のお客様や金融機関等の取引先に対する少数持分を所有しております。これら株式には価格変動性が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれております。

公開会社の株式については、期末時点で市場価格が取得価額に対して著しく下落している場合、非公開会社の株式については、投資先の純資産価額の当社持分が当社の帳簿価額に対して著しく下落している場合につき、将来の回復の可能性を検討し、評価損を計上することとしております。

④繰延税金資産

当社は、財務諸表と税務上の資産・負債との間に生じる一時的な差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産・負債を計上しております。

繰延税金資産の計上にあたっては、将来の課税所得と実現可能なタックス・プランニングを考慮して一時差異の解消に係るスケジューリングを行い、回収可能と判断される繰延税金資産を計上しております。回収可能性の判断には、実績情報とともに将来に関するあらゆる入手可能な情報が考慮されております。

当社は、繰延税金資産の回収可能性の判断は合理的なものと考えておりますが、スケジューリング期間における課税所得の見積りの変動及びタックス・プランニングの変更等により、将来において繰延税金資産の増減が生じる可能性があり、将来の財務諸表に重要な影響を及ぼすことも考えられます。

⑤退職給付費用

当社は、従業員の退職給付費用及び年金債務について、年金数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。

年金数理計算の前提には、割引率及び年金資産の長期期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。これらの前提条件の決定にあたっては、金利変動等の市場動向を含め、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断し決定しております。

当社は、これらの前提条件の決定は合理的に行われたと判断しておりますが、前提条件と実際の結果が異なる場合は、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があり、将来の財務諸表に重要な影響を及ぼすことも考えられます。

 

 (2)当事業年度の経営成績の分析

①売上高

売上高は、前事業年度に比べ1,039百万円減少し23,477百万円となりました。

空調計装関連事業における新設工事の完成工事高は、事務所向け物件を中心に1,001百万円増加しました。既設工事の完成工事高は、大型物件の減少により1,553百万円減少しました。制御機器類の販売については、新設向け、既設向け共に増加し10百万円増加となりました。

産業計装関連事業における完成工事高は、設備工事、小型の補修工事の減少等により454百万円減少しました。制御機器類の販売については43百万円減少しました。

②売上総利益

売上総利益は、前事業年度に比べ101百万円減少し,7,110百万円となりました。

空調計装関連事業においては、既設工事の売上高の減少により、前事業年度に比べ15百万円減少しました。

産業計装関連事業においては、設備工事、小型の補修工事の売上高の減少等により、前事業年度に比べ86百万円減少しました。

売上総利益率については、主に空調計装関連事業の新設工事と産業計装関連事業の利益率の上昇により、全体で0.9ポイント上昇し30.3%となりました。

③販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費は、従業員給料手当の増加等により前事業年度に比べ173百万円増加し5,049百万円となりました。

④営業利益

営業利益は、完成工事高が減少したこと等により前事業年度に比べ275百万円減少し2,061百万円となりました。売上高営業利益率についても0.8ポイント低下し8.8%となりました。

⑤営業外収益及び営業外費用、特別利益及び特別損失

営業外収益及び営業外費用は、営業外収益で主にデリバティブ評価益の増加により前事業年度の収益61百万円(純額)から、108百万円の収益(純額)となりました。

特別利益及び特別損失は、特別損失で主に固定資産売却損の減少により前事業年度の損失117百万円(純額)から、6百万円の損失(純額)となりました。

⑥税引前当期純利益

税引前当期純利益は、前事業年度に比べ117百万円減少し2,164百万円となりました。

⑦法人税等

法人税等は、主に税引前当期純利益の減少により、前事業年度に比べ117百万円減少し796百万円となりました。税効果会計適用後の法人税等の負担率は、法人税率の引き下げ等により前事業年度の40.1%から36.8%に低下しております。

⑧当期純利益

当期純利益は、前事業年度とほぼ同額の1,367百万円となりました。これにより1株当たり当期純利益は、前事業年度の166.84円から166.81円とわずかに減少しております。

(3)流動性及び資金の源泉

①キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より1,372百万円多い1,589百万円の資金を得ました。これは主に未成工事支出金の増加等の減少要因はあったものの、売上債権の減少及び未成工事受入金の増加等の増加要因がそれを上回りキャッシュが増加となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より70百万円多い318百万円の資金を使用しました。これは主に投資有価証券の取得による支出が減少したものの、有価証券の償還・売却による収入及び有形固定資産の売却による収入の減少等がそれを上回り使用資金が増加となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローでは、前事業年度より179百万円多い409百万円の資金を使用しました。これは主に配当金の支払額が増加したことによるものであります。

②資金需要

当社の運転資金需要のうち主なものは、各種工事のための原材料購入及び外注工事費の支払いの他、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。営業費用の主なものは人件費であります。

③財務政策

当社は現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金を充当しており借入金はございません。しかしながら、不測の事態に備え資金の機動的調達手段の確保を目的に取引銀行5行と総額1,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、同契約に基づく当事業年度末の借入実行残高はありません。また、今後も引き続き、最適な資本構成や設備投資等のあり方について経営計画との整合性を図りながら検討してまいります。





出典: 日本電技株式会社、2015-03-31 期 有価証券報告書