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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度のわが国経済は、企業収益の改善など景気回復の兆しが見られたものの、急激な円高の進行や株価の低迷、また厳しい雇用情勢や所得の減少を背景とした個人消費の低迷が続くなど、引き続き不透明な状況で推移いたしました。

 食肉加工品業界におきましても、食肉の国内相場の回復の動きや原料調達コストの低下など、一部の指標に改善が見られたものの、消費者の低価格志向や市場競争激化に伴う販売価格の下落が続いたことに加え、世界的な穀物の高騰により飼料価格が上昇するなど、全体としては依然として厳しい状況で推移いたしました。

 このようななか、当社グループは、第4次中期経営計画の最終年度として、計画の基本戦略である「規模の拡大」「効率化推進」「連結経営の強化」「CSRへの取り組み強化」を引き続き推進いたしました。

 具体的には、まず首都圏における営業力を強化すべく昨年9月に埼玉県蕨市に埼玉南支店を開設いたしました。次に食肉事業分野では、同じく9月に豚肉加工販売のアイ・ポーク㈱が群馬県前橋市における既存食肉事業を取得し、事業規模の拡大を図るとともに、当社による同社への出資割合を100%に引き上げました。また、11月には広島県で豚の生産を行う大洋ポーク㈱を設立し、当社グループとして初めて養豚事業に進出いたしました。国産鶏肉関連事業では、米久東伯㈱とおいしい鶏㈱がブロイラーの生産を拡大するとともに、本年2月に両社を合併(米久おいしい鶏㈱に商号変更)し、連結経営体制を強化いたしました。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は、1,360億49百万円(前期比19.4%減)となりました。また、利益につきましては、営業利益が19億17百万円(前期比56.3%減)、経常利益が19億99百万円(前期比56.0%減)、当期純利益が12億20百万円(前期比57.4%減)となりました。

 なお、平成21年12月に当社及び当社子会社が保有するチムニー㈱の全株式を譲渡し、同社が連結除外となったため、売上高及び各利益の減少要因となっております。

 事業分野ごとの状況は次のとおりであります。

 加工品事業分野では、ハム等において、消費者の節約志向に起因した低価格品への需要シフトが続き、お買い得感のある「ショルダーベーコン」「ローストポーク」が増加したものの、「ロースハム」「焼豚」は減少いたしました。これらの結果、ハム等全体の数量は増加いたしましたが、売上高は僅かに減少いたしました。また、ソーセージでは、主力製品の「あらびきフランク」「御殿場高原シリーズ」及びYONEKYU U.S.A., Inc. 製造の「Booシリーズ」が引き続き好調に推移したものの、不採算アイテムの整理により、ソーセージ全体の売上高・数量は減少いたしました。一方、デリカテッセンは「トンカツ」「肉だんご」が引き続き増加し、アンゼンフーズ㈱が製造する「春巻」「水餃子」も好調に推移したことから、デリカテッセン全体の売上高・数量は増加いたしました。これらの結果、加工品全体の売上高・数量は微増となりました。

 

 食肉事業分野では、猛暑の影響などにより全畜種において国内相場が上昇し、前年を上回る水準に回復いたしました。まず豚肉は、国産の数量が増加するとともに、輸入品も北米産冷蔵品の回復などにより大幅に増加いたしました。次に牛肉は、和牛の消費が減退したものの、国産の割安感のあるグレード及び輸入品への需要が拡大し増加いたしました。さらに鶏肉も、国産・輸入品ともに大幅に増加いたしました。これらの結果、食肉全体の売上高・数量は大幅に増加いたしました。

 

 その他の事業分野では、地ビールレストラン経営の御殿場高原ビール㈱が、消費低迷による来店客数の減少などにより売上高が減少いたしました。また、和洋菓子の製造販売を行う㈱平田屋も、コンビニ店舗向け洋菓子の減少などにより、売上高が減少いたしました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ27億37百万円減少し、97億70百万円となりました。

 活動ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金は12億66百万円の収入(前期は114億99百万円の収入)となりました。

 これは、税金等調整前当期純利益やたな卸資産の減少に伴う収入が法人税等の支払などに伴う支出を上回ったためなどによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金は42億98百万円の支出(前期は18億63百万円の収入)となりました。

 これは、養豚事業分野への新規投資などによるものです。

 以上の結果、営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローの合計であるフリー・キャッシュ・フローは、30億31百万円の資金減少となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金は3億39百万円の収入(前期は129億24百万円の支出)となりました。

 これは、設備投資に伴う長期借入金の増加や配当金の支払などによるものです。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度における事業分野別の生産実績は次のとおりであります。

事業分野の名称

金額(百万円)

前期比(%)

加工品・食肉事業

49,779

104.0

外食事業

160

101.0

その他の事業

903

92.5

合計

50,843

103.7

 (注)1.金額は製造原価であります。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

(2)受注状況

 一部の連結子会社は受注生産を行っておりますが、金額が些少なため、受注高ならびに受注残高の記載を省略しております。

(3)販売実績

 当連結会計年度における事業分野別の販売実績は次のとおりであります。

事業分野の名称

金額(百万円)

前期比(%)

加工品・食肉事業

132,197

105.5

外食事業

1,763

4.3

その他の事業

2,088

92.3

合計

136,049

80.6

 (注)1.事業分野間の取引については相殺消去しております。

2.外食事業の前期比が4.3%と大幅に減少しておりますが、これは前連結会年度において保有するチムニー㈱の全株式を譲渡したことにより、当連結会計年度は同社が連結子会社に該当しなくなったためであります。

3.上記金額には消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

国内外の社会経済情勢が大きく変化するなか、当社グループは、第5次中期経営計画の基本戦略に基づき、当面対処すべき課題として以下の項目に取り組んでまいります。

① 営業力の強化

ネット通販を中心とした直販事業を強化するとともに、外食・CVSチャネルへの取り組みを強化してまいります。

また、今後のさらなる販売数量拡大に向け、営業拠点の全国展開を行ってまいります。

② 加工品製造拠点の拡充及び最適化

販売数量の拡大に対応すべく加工品製造拠点の拡充を図り、新規投資やM&Aを積極的に推進してまいります。また、同時に物流効率を意識した製造拠点配置の最適化も進めてまいります。

③ 三社包括業務提携の推進

三菱商事㈱及び伊藤ハム㈱との包括業務提携を引き続き推進し、調達・生産・物流・その他の各分野における提携効果創出を加速してまいります。

④ リスクマネジメントの強化

地震などの自然災害、ならびに頻発している家畜の疫病への対策を強化してまいります。具体的には、この度の東日本大震災で顕在化した電力不足への設備対応や、島根県、宮崎県、千葉県と昨年から本年にかけて各地で発生し、今後も懸念される鳥インフルエンザの予防対策として防疫体制の一層の強化を図ってまいります。

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)国内の市場動向の変化によるリスク

 当社グループは、日本国内において、食肉及び食肉加工品を中心に事業を展開しております。そのため、国内の経済状況及び市場動向の変化が業績に影響を及ぼす可能性があり、具体的には以下が考えられます。

・景気悪化に伴う消費マインドの冷え込みなどにより、国内経済全体の規模が縮小し、販売活動に影響を及ぼす可能性があります。

・国内の少子高齢化により、当社グループの事業領域における市場規模が長期的に縮小することで売上高が減少するとともに、若年労働力の確保が困難になりコストの増大につながる恐れがあります。

・当社グループの事業領域に対して、国内外の異業種企業が新たに参入してくることが考えられます。これにより、価格競争が激化して販売単価が下落し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

・国内の経済状況の悪化により、不良債権が増加し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)食肉及び食肉加工品の調達・販売におけるリスク

 当社グループは、原料用及び販売用の食肉並びに食肉加工品を国内外から調達・加工し、製品・商品の販売を行っていることから、以下のリスクが考えられます。

・家畜の疫病の発生によるリスク

 BSEや口蹄疫、鳥インフルエンザ等の家畜の疫病の発生により、日本国内及び主要な供給国からの原料や商品の調達が困難になる事態が考えられます。また風評により消費者の買い控えが発生・拡大した場合、食肉及び食肉加工品の売上高に影響を及ぼす可能性があります。

・セーフガード(緊急輸入制限措置)発動のリスク

 今後、食肉の輸入数量が急激に増加した場合、牛・豚肉のセーフガード発動により調達コストが上昇し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

・市況の変動によるリスク

 販売用の食肉はもちろんのこと、ハム・ソーセージ等食肉加工品においても原料として食肉を使用していることから、世界的な需給関係の変化や、飼料価格の高騰等による主原料価格の上昇、また原油・穀物・乳製品等の高騰により製品に使用する副原料・包装資材の価格上昇を引き起こし業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)製品の安全性に関するリスク

 当社グループは、製品・商品の「安全・安心」が事業継続の大前提と捉え、お客様に信頼していただける製品作りに向け品質管理体制に万全を期しておりますが、不測の事態による製品の回収や廃棄が発生することが考えられます。これにより、回収・廃棄コストの発生とともに、ブランド価値が毀損され、販売活動に影響を及ぼす可能性があります。

(4)為替変動リスク

 当社グループが仕入れる原料・商品等は、海外から調達する比率が高いことから、常に為替変動のリスクにさらされており、関係各国の通貨に対して円安が進行した場合、調達コストが上昇し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)事業投資のリスク

 当社は、事業投資先の経営陣と意見交換を十分に行い、事業計画及び経営実績を注視しております。しかしながら、当社の予測を超えた環境変化等により期待された収益が確保できず損失が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)災害等、不可抗力のリスク

・大規模な災害等に係わるリスク

 当社グループの事業拠点において、感染症の拡大や大規模な地震等の災害により、事業活動の継続が困難と認められた場合、事業活動を停止する措置をとることがあります。また、事業拠点に大きな被害がなくても社員の人命確保を最優先として活動を停止させた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・海外事業に係わるその他のリスク

 当社グループは、米国をはじめ、EU・中国・東南アジア・オセアニア・ブラジルなどにおいて生産活動及び原料・商品の調達などを行っております。これらの活動を推進するなかで、リスクの回避・分散にも十分努めておりますが、予測困難な政治・経済の変動やテロ・戦争の勃発、予期せぬ疫病の蔓延による社会的・経済的混乱などが考えられ、当社グループの予測を超えてそれが顕在化した場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)法的規制に関するリスク

 当社グループは、日本をはじめとした関係各国において、それぞれの国における法令に基づき許認可を受けて事業を展開しておりますが、この観点から以下のリスクが考えられます。

・日本国内の関係法令が改正されるリスク

 今後、日本国内における食品衛生法・JAS法・景品表示法・労働法・省エネ法・食品リサイクル法・個人情報保護法・関税制度等が改正された場合、当社グループの活動が制限される可能性があります。

・国外の法令・制度の変更に係わるリスク

 当社グループが事業展開をしている関係各国において、法律の改正や規制の強化、関税制度の変更などがなされ、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。

(8)環境に関するリスク

 当社グループは環境方針に則り、その関連法令を遵守するとともに、資源・エネルギーを有効に活用し環境に配慮した事業活動を行っております。

 しかしながら事業活動に関し、過失の有無に拘わらず環境に関する法的、社会的責任を過去に遡及して負う可能性があります。また将来環境に関する規制や社会的な要求がさらに厳しくなり、その対応による費用負担が増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)内部統制システムの構築に関するリスク

 当社は内部統制推進室を設置し、当社グループの財務報告に係る内部統制システムの構築を推進しております。しかしながら、そのシステムが有効に機能せず、期末日において重要な欠陥が存在することとなった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(10)情報管理に関するリスク

・個人情報漏洩のリスク

 当社グループは、保有する個人情報及び営業上知り得たお客様の情報について「個人情報の取り扱いに関する規程」を定め、その保護・管理に努めております。しかしながらコンピューターシステムに対するハッキング等不測の事態による情報の流出等が発生した場合、企業イメージの低下や社会的信用の失墜とともに、告知・補償等の費用発生の懸念もあり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

・システム障害に関するリスク

 当社の情報システムの運用については、コンピューターウイルスへの感染防止やセキュリティ強化など、障害や損壊が生じないよう厳重な対策を講じていますが、当社の想定を超えたシステムの障害や事故が発生した場合、業務に支障をきたす可能性があります。

(11)減損会計適用に関するリスク

 当社グループが保有する有形固定資産・無形固定資産・投資その他の資産等について、時価の下落及び収益性の低下などにより投資額の回収が見込めなくなった場合には、減損会計の適用を受けることになり当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(12)退職給付債務に関するリスク

 当社及び一部の連結子会社の従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されておりますが、年金資産の時価や金利の変動、年金制度の変更等、前提条件に大きな変化があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

伊藤ハム㈱及び三菱商事㈱との包括業務提携契約

世界的な食料価格の大幅な変動や、安全・安心への消費者意識の急速な高まりなどを背景とした経営環境の変化に対応するため、業務用商品に優位性がある当社と、コンシューマー商品に強みを持つ伊藤ハム㈱、及び飼料用穀物から食肉にいたるまで、グローバルな調達力を有する三菱商事㈱の三社で、平成21年1月30日に包括業務提携契約を締結しております。

当該包括業務提携契約に基づき、以下の事業分野について、今後三社で具体的な取組内容を協議・決定し、それぞれの企業価値向上を目指していきます。

・調達に関する分野

三菱商事㈱のグローバルな調達力を活用した原料・資材の有利調達の検討

・生産に関する分野

当社、伊藤ハム㈱両社の強みを活かした生産体制の検討

・物流に関する分野

当社、伊藤ハム㈱、三菱商事㈱の三社による効率的な物流体制の検討

・その他三社が都度協議の上合意する分野

6【研究開発活動】

 当社グループは「感動を創る」という企業スピリットのもと、お客様に心からご満足いただけるクオリティの高い技術・製品の研究開発に努め、経営理念である「食の歓びの創造による豊かなくらしづくり」を実現すべく取り組んでおります。

 新製品の研究開発活動は、当社商品開発ユニットを中心に行われ、当連結会計年度の試験研究費は2億21百万円であります。なお、事業分野ごとの研究開発の内容は以下のとおりであります。

<加工品・食肉事業>

 ハムでは、新技術を応用した「厚切りロースハムステーキ」を開発し、ロースハム群のラインナップを拡充いたしました。

 ソーセージでは、「あらびきフランク」「チョリソー」に続き、米久おいしい鶏㈱の鶏肉原料を一部使用した「ガーリックソーセージ」を開発いたしました。

 デリカテッセンでは、大粒タイプで、食感を改良した「黒酢たれ肉だんご」を開発しました。また、「鶏肉つみれ」では、大幅な味の改良をいたしました。

<外食事業>

 外食事業におきましては、特記すべき研究開発活動はありません。

<その他事業>

 その他事業におきましては、特記すべき研究開発活動はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当りまして、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高

 加工品・食肉事業分野では、前連結会計年度に引き続き、第4次中期経営計画の基本戦略に沿って販売数量拡大を推進しました。まず、デリカテッセンは主力製品の好調などにより、売上高・数量が増加しました。ハム等も数量を伸ばしましたが、単価の下落により売上高は微減となりました。また、ソーセージは不採算アイテムの整理により、売上高・数量とも減少しました。しかしながら加工品全体では、売上高・数量とも増加しました。次に、食肉は、豚肉・牛肉・鶏肉の全ての畜種において売上・数量ともに増加しました。畜種別では、まず豚肉は、国産の増加に加え、前期に数量を落とした北米産冷蔵豚肉も回復しました。次に牛肉は、国産の数量が前期並みとなった一方、輸入品が大きく伸びました。最後に鶏肉は、国産も輸入品も大幅に増加しました。これらの結果、食肉他全体の売上高は大きく増加し、加工品を含めた売上高全体は増加しました。なお、平成21年12月にチムニー㈱の全株式を譲渡したことによる売上高の連結除外の影響額は、393億31百万円です。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は、326億68百万円減少の1,360億49百万円(前期比19.4%減)となりました。

② 売上総利益

 食肉の国内相場が回復したものの、加工品単価の下落などにより、当社の売上総利益率は前期並みとなりました。加工品製造子会社では、主としてハム・ソーセージ製造の米久かがやき㈱と米久デリカ㈱が、主・副原料価格の低下や不採算製品の整理により、売上総利益が拡大、また、デリカテッセン製造のアンゼンフーズ㈱も大幅増益となりました。次に食肉関連子会社では、ブロイラー関連事業を行う米久東伯㈱とおいしい鶏㈱も国産鶏肉相場の回復を受け、売上総利益が増加しました。なお、売上総利益におけるチムニー㈱の連結除外に伴う影響額は253億36百万円です。

 以上の結果、当連結会計年度の売上総利益は、241億50百万円減少の192億14百万円(前期比55.7%減)、売上総利益率は前期比11.6ポイント下落の14.1%となりました。

③ 販売費及び一般管理費、営業利益

 当社において、主として加工品主原料在庫の圧縮により保管料が減少したものの、人件費の増加などにより、販売費及び一般管理費全体は2.5ポイントの上昇となりましたが、売上高の伸び率を下回ったため、売上高販管費比率は前期比0.1ポイント低下の10.1%となりました。なお、販売費及び一般管理費におけるチムニー㈱の連結除外に伴う影響額は222億70百万円です。

 以上の結果、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、216億81百万円減少の172億96百万円(前期比55.6%減)となり、売上高販管費率は10.4ポイント低下の12.7%となりました。また、営業利益は24億69百万円減少の19億17百万円(前期比56.3%減)となりました。

④ 経常利益

 営業外収益が3億32百万円減少、営業外費用は2億60百万円の減少となりました。なお、営業外収益に含まれる持分法による投資利益は、ときめきファーム㈱の増益により1億26百万円の増加となりました。営業外収益における、チムニー㈱の連結除外に伴う影響額は営業外収益が2億59百万円、営業外費用が1億37百万円です。

 以上の結果、経常利益は25億40百万円減少の19億99百万円(前期比56.0%減)となりました。

⑤ 当期純利益

 特別利益は、前連結会計年度にチムニー㈱株式の売却益として43億45百万円計上したことなどにより47億81百万円の減少、また特別損失は、固定資産除却損や減損損失の減少などにより4億8百万円の減少となりました。

 これらの結果、税金等調整前当期純利益は69億13百万円減少の19億43百万円(前期比78.1%減)となりました。また、法人税等は43億89百万円減少、少数株主利益はチムニー㈱の連結除外などにより8億80百万円の減少となりました。

 以上の結果、当期純利益は16億43百万円減少の12億20百万円(前期比57.4%減)となりました。

(3) 当連結会計年度末の財政状態の分析

① 資産の部

 当連結会計年度末の総資産額は、前連結会計年度末に比べ1億8百万円減少(0.2%減)して612億62百万円となりました。これはたな卸資産の減少などによるものです。

② 負債の部

 当連結会計年度末の負債合計額は、前連結会計年度末に比べ6億73百万円減少(2.8%減)して235億5百万円となりました。これは未払法人税等の減少などによるものです。

③ 純資産の部

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ繰越利益剰余金の増加により、5億65百万円増加(1.5%増)して377億56百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は前連結会計年度末の60.3%から61.5%に増加し、1株当たり純資産額は前連結会計年度末に比べ24.98円増加して、1,360.30円となりました。

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。

 

前連結会計年度

当連結会計年度

自己資本比率(%)

60.3

61.5

時価ベースの自己資本比率(%)

34.6

32.3

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.1

1.6

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

79.4

39.7

 (注)1.自己資本比率:自己資本/総資産

2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

*各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

*株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

*キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

*有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

*利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を利用しております。

② 資金需要

 当社グループは、加工品・食肉事業において、食肉生産拠点の整備や加工品製造能力の増強など、お客様への商品供給力を高めるとともに、販売力強化のため、積極的な営業拠点の全国展開を推進しております。また併せて、連結業績向上に向けた事業投資等も実施しております。

③ 資金調達

 事業活動を支える資金の調達に際して、長期・短期の構成バランスを見ながら低コストかつ安定的な資金の確保を重視しております。また、資金の効率化と金融費用の削減を目的としたグループ内金融も実施しております。

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因

「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

(6) 経営者の問題認識と今後の方針

「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおりであります。





出典: 米久株式会社、2011-02-28 期 有価証券報告書