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5【経営上の重要な契約等】

 株式会社中島董商店との関係および同社との仕入れに関する基本契約の概要は次のとおりであります。

 

(1) 株式会社中島董商店との関係

 株式会社中島董商店は、一貫して当社の筆頭株主であるとともに、当社製品の販売を一手に行っておりました。

 しかしながら、昭和47年12月より当社が自社製品を直接販売することとなり、よって同社との製品一括販売委託契約を終了させ、併せて同社の得意先販売網などを引き継ぎ、かつ、同社が取り扱う瓶缶詰などの販売業務なども当社で受託することとなり、商品の仕入れに関する基本契約を締結して現在に至っております。

 

(2) 仕入れに関する基本契約の概要

 当社が販売する瓶缶詰類および冷凍冷蔵食品の一部は株式会社中島董商店を経由して購入することとしております。

 商品の仕入れに関する基本契約の締結日は昭和47年12月1日であり、1年毎の契約期間で双方異議がなければ自動延長となります。

 

6【研究開発活動】

当社グループは、品質と安全性は当然のこととして、美味しさと食品を通しての健康を適正価格でお客様に提供するという姿勢のもと、「マヨネーズ・ドレッシング」、「フルーツ加工・調理食品」、「タマゴ」、「ヘルスケア」および「野菜とサラダ」の各事業に関する研究開発に取り組んでいます。

研究開発は、主として当社の研究所、技術開発部、植物開発センター、更に国内連結子会社ではキユーピー醸造株式会社、株式会社カナエフーズ、コープ食品株式会社および株式会社ポテトデリカなど、海外連結子会社ではHENNINGSEN FOODS, INC.、北京丘比食品有限公司および杭州丘比食品有限公司などの各研究開発部門が密接に連携、協力して行っています。

特に当社研究所は、グループの研究開発の中核として、オリジナリティのある技術や原料を提案することで、ナンバーワン・オンリーワン商品の創出と育成に努めています。当連結会計年度は当連結会計年度までの3年間を対象とした中期経営計画の最終年度であり、当社の研究所がリーダーシップを発揮し、グループの研究開発陣が連携して商品開発計画に基づく独自性と競争優位性がある、客様視点に立った商品づくりを進めました。

中期経営計画では、世界に通用する研究開発をめざして研究開発体制の強化を図りました。当社の研究所は、素材と技術でグループの商品力強化を推進する基盤技術センター、事業戦略に基づいた商品開発を遂行する商品開発センター、惣菜開発センター、タマゴR&Dセンターおよび健康機能R&Dセンターの4センターが中心となって開発力の充実を進めています。

食品の研究開発と並行して、技術開発部では独創的な情報技術を駆使してグループの生産効率や品質保証体制を高める生産設備およびシステム開発を行っています。植物開発センターでは、当社が開発した植物工場「TSファーム」に太陽光を利用するなどエネルギーコスト削減の研究に取り組んでいます。

なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、31億96百万円です。

 また、事業の種類別セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は、次のとおりです。

(1) 食品事業

 当連結会計年度において、基盤技術研究では国際学会(International Association for Food Protection)において「鳥インフルエンザウイルスは60℃加熱で不活化、マヨネーズの中では30分以内に不活化」を発表しました。また、第53回日本食品科学工学会で「卵白ペプタイドの酸化抑制」、日本農芸化学会2006年度大会で「複合エマルション形成による酸性鶏卵卵白エマルションの安定性」、日本包装学会第15回年次大会では「酸素吸収機能を持つ軟質ボトルの保存性評価」について発表しました。

商品開発に関しては、「マヨネーズ・ドレッシング事業」では、サラダの主菜化の傾向に対応した「コブサラダドレッシング」を業務用と家庭用で商品化したほか、テイスティドレッシング3品を発売しました。ノンオイルドレッシングでは「香味青じそ(葉とうがらし入り)」など、低カロリードレッシングでは「さっぱり塩味」などを発売しました。パン工房では「ベジタブル&ビーンズ」「チーズ&マヨ」を発売しました。健康志向への対応では中鎖脂肪酸を組み入れた機能性油脂を使用したサラダ用調味料「クオーター」および「タルタルソース リキッドタイプ」を発売しました。業務用ではマヨ類で11品、ドレッシング類41品、小袋ドレッシングおよびたれでは54品を開発しました。

「フルーツ加工・調理食品事業」では、「イタリアンテ」シリーズとして8品のソース、パスタのためのオイルソース「ねぎ塩和風だし」「イタリアンテイスト」、あえるパスタソースとして「高菜ソース」を発売しました。ヴェルデホイップシリーズでは「黒胡麻ホイップ」「アーモンドホイップ」を発売しました。また、簡単に手作りスープができる「ミネステローネの素」などを発売しました。業務用ではコンビニエンス向け、ファーストフーズ向け、レストラン向けのソース類をそれぞれ開発しました。厨房で使い勝手がよく、上質ニーズに対応した煮込み料理用ソースも商品化しました。

「タマゴ事業」におけるタマゴ素材の分野では、タマゴの泡立ち性だけでなく粘性やつながりも兼ね備えた多用途液卵である「エクセルエッグHV」、タマゴ風味に優れた「テイスティエッグ」を開発しました。乾燥卵の分野では、麺の茹で伸び防止効果に優れた「乾燥卵白MタイプNo.200」、加熱した卵の風味を有する「凍結クックドエッグパウダー」を開発しました。タマゴ加工品の分野では、コレステロールを低減した卵スプレッドを開発しました。また、新規カテゴリー商品としてオーブン焼成品のキッシュを発売し、スノーマンブランドでは「牛たま丼の素」「豚たま丼の素」「えびたま(チヂミ風)」、エクシードブランドでは「やわらかたまごスプレッド」を発売しました。

「ヘルスケア事業」では、育児食では離乳期の食物アレルギーの主要因である「小麦」「卵」「乳」の使用情報をラベル正面表示し、ひと目で確認できるようにした瓶詰めシリーズ、粉末タイプの離乳食を発売しました。「ダイエット宣言シリーズ」を「ヘルシーキユーピー」にブランドを一新し「玄米雑炊」と「寒天麺」を発売しました。カロリーを気にされる方や食事の管理を必要とされる方に美味しくいただいてもらえるよう「ユニットカロリーグルメ」と「カロリーチョイス」を発売しました。腎臓病患者向け低たんぱく食品では「ジャネフ たんぱく調整シリーズ」を発売しました。流動食では長期維持型流動食である「ジャネフ リキッドダイエットシリーズ」を使いやすく、廃棄しやすい新容器にしました。介護食では安心して水分補給ができる「かんたん葛湯のもと しょうが風味」「かんたん葛湯のもと おしるこ風味」を発売しました。ファインケミカルでは、分子量5万以下の食品用発酵ヒアルロン酸「HA−LF5」と、水に分散しやすくした植物ステロール「キユーステロール」を発売しました。


「野菜とサラダ事業」では、パッケージドサラダでは配合変更などの見直しをおこないセットサラダとして「3種のお豆のコブサラダ」「スパイシーチキンのコブサラダ」「とろっとたまごのシーザーサラダ」などを発売しました。また、量販店向けのサラダも開発しました。新しいパッケージドサラダカテゴリーとしては、「スープで食べるサラダ」を発売しました。ロングライフサラダでは、フローズンサラダ「山芋とおくら」「エビタルタル」を含む「焙煎ナッツチキン」「チリビーンズサラダ」「オニオンサラダ(明太風味)」など、PBサラダでは「スイートチリフィリング」「サラダ用彩ひじき」などを発売しました。フレッシュサラダでは、大手量販店向けに「プリプリエビのオーロラソース」「コブサラダ」「彩り野菜のゴボウサラダ」などのメニューを提案し導入されました。

上記のような商品開発に加えて、植物開発センターでは新商品としてチャービル(ハーブ)と食用ビート(デトロイド)の出荷を開始しました。キユーピー醸造株式会社(連結子会社)では「キユーピー純粋玄麦黒酢」「キユーピー黒酢&五穀酢ドリンク」「キユーピー梅酢&りんご酢ドリンク」を発売しました。杭州丘比食品有限公司(連結子会社)では家庭用では和風ドレッシング、低糖度ジャムを発売しました。

これらの結果、当連結会計年度の食品事業に係る研究開発費は、31億96百万円となりました。

 

(2)物流事業

 該当事項はありません。

 

7【財政状態及び経営成績の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度期末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成されております。

 当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告金額および報告期間における収益・費用の報告金額に影響する見積り、判断および仮定を必要としております。過去の実績や状況を踏まえ合理的と考えられる様々な要因に基づき、継続的に見積り、判断および仮定を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

①貸倒引当金の計上基準

 当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については過年度実績率を基礎とした将来の貸倒予測率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。

②投資有価証券の減損処理

 当社グループでは投資有価証券を保有しておりますが、評価方法は時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。保有する有価証券につき、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、合理的な基準に基づいて投資有価証券の減損処理を行っております。

 当社グループでは投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきており、現状では減損すべき投資有価証券はありませんが、この基準に伴い、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。

③繰延税金資産の回収可能性の評価

 当社グループは、繰延税金資産について将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しております。しかし、繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しまたは追加計上により利益が変動する可能性があります。

 


(2)経営成績の分析

①売上高

 売上高は4,560億67百万円と前連結会計年度比10億60百万円(0.2%)の増収となりました。

 事業の種類別セグメントでは、食品事業が前連結会計年度に比べて11億93百万円(△0.3%)減の3,665億81百万円となりました。その主な要因は、タマゴ事業における鶏卵価格の安定の影響であります。

 物流事業は、894億85百万円と前連結会計年度比22億52百万円(2.6%)の増収となりました。主に受託範囲の拡大および採算性向上を提案する営業活動が寄与いたしました。

②営業利益

 営業利益は、141億59百万円と前連結会計年度比13億29百万円(10.4%)の増益となりました。

 事業の種類別セグメントでは、食品事業が166億61百万円と前連結会計年度比23億4百万円(16.0%)の増益となりました。鶏卵相場の変動への対応力を高めたことや、野菜とサラダ事業におけるメニュー提案力の強化などがその要因であります。

 物流事業は、新規業務の立上費用の増加および合理化計画の未達などにより、前連結会計年度に比べて7億5百万円(△17.5%)減の33億16百万円となりました。

③経常利益

 営業外損益が受取利息および配当金の増加などで1億3百万円の利益と前連結会計年度比1億4百万円の増益となったことにより、経常利益は142億62百万円と前連結会計年度比14億33百万円(11.2%)の増益となりました。

④当期純利益

特別損益は、固定資産売却益の増加、投資有価証券売却益の減少、固定資産売却損及び除却損の増加および退職給付会計基準変更時差異の減少などにより9億68百万円の損失となりました。

 その結果、税金等調整前当期純利益は132億94百万円と前連結会計年度比12億70百万円(10.6%)の増益となり、法人税、住民税及び事業税(48億46百万円)、法人税等調整額(12億70百万円)および少数株主利益(11億5百万円)を差し引いた当期純利益は60億71百万円と前連結会計年度比6億6百万円(11.1%)の増益となりました。

 なお、当連結会計年度の1株当たり当期純利益は39円66銭(前連結会計年度は35円25銭)、自己資本当期純利益率は4.5%(同4.2%)となりました。

 

(3)財政状態の分析

①資産

 流動資産は1,185億19百万円と、前連結会計年度末に比べて180億2百万円増加いたしました。「現金及び預金」の増加90億26百万円および連結子会社の期末決算日である9月末日が休日であった影響などによる「受取手形及び売掛金」の増加76億23百万円がその主なものであります。

 固定資産は1,713億73百万円と、富士吉田工場の新設、前払年金費用の増加および「投資有価証券」の増加などから前連結会計年度末に比べて66億7百万円増加いたしました。

 以上の結果、総資産は前連結会計年度末に比べて244億62百万円増加し、2,901億86百万円となりました。


②負債及び純資産

 負債は、前連結会計年度末に比べて185億78百万円増加し、1,339億69百万円となりました。主に、連結子会社の期末決算日である9月末日が休日であった影響などによる「支払手形及び買掛金」の増加66億8百万円などによるものです。

 なお、有利子負債の残高は、前連結会計年度末に対して52億6百万円増加し、432億48百万円となりました。

 純資産は、利益剰余金等の増加および当連結会計年度より少数株主持分(188億78百万円)、繰延ヘッジ損益(△5百万円)を含めて表記していることにより、前連結会計年度の1,324億12百万円から238億5百万円増加し、1,562億17百万円となりました。

 この結果、前連結会計年度末に比べて自己資本比率は2.5ポイント減少の47.3%、1株当たり純資産は31円37銭増加の896円69銭となりました。

③資金の流動性(キャッシュ・フロー)

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (3)キャッシュ・フロー」に記載いたしております。

 なお、当グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、下記のとおりであります。

 

平成16年

11月期

平成17年

11月期

平成18年

11月期

自己資本比率(%)

48.4

49.8

47.3

時価ベースの自己資本比率(%)

52.7

58.6

54.6

債務償還年数(年)

2.5

2.4

2.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

27.9

29.5

42.1

 (注)自己資本比率:自己資本/総資産

    時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※自己資本は、当期より純資産−新株予約権−少数株主持分により算出しております。

※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。

※営業キャッシュ・フローおよび利払いは、それぞれ連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」および「利息の支払額」を使用しております。

 

 





出典: キユーピー株式会社、2006-11-30 期 有価証券報告書