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セクション一覧

第2【事業の状況】

 

1【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、原油価格の高騰などにより原資材価格が引き続き上昇したことに加え、9月以降に発生した米欧発の金融危機の影響から景気は更に減速し、企業収益や個人消費などが極めて厳しい状況で推移いたしました。

このような中、当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)は中期経営計画の2年目をスタートし、独自技術を活かした付加価値の高い商品の開発強化、サラダの主菜化などの新しい食シーンの提案に努めるとともに、グループコストの低減を進めております。

売上高については4,739億51百万円と前期比59億45百万円(1.3%)の増収となりました。

利益面では、原資材のグループ一括購入や生産歩留りの改善などに努めたほか、販売促進費の低減を進めましたが、食油を中心としたコストの大幅な上昇を吸収するには至らず、営業利益は前期比17億88百万円(△11.3%)減の140億36百万円、経常利益が前期比16億52百万円(△10.4%)減の141億84百万円となりました。当期純利益は、海外の乾燥肉事業の売却などから77億21百万円と前期比3億93百万円(5.4%)の増益となりました。

事業の種類別セグメントの概況は、以下のとおりであります。

 

(2) 事業の種類別セグメントの概況

<食品事業>

食品業界においては、安全・安心へ取り組む姿勢に消費者のより厳しい視線が注がれる一方で、原資材価格が高値で推移する環境となりました。

このような状況の中、当社グループは食品事業においては、グループが連携してサラダの主菜化戦略の更なる推進を図ったほか、健康ニーズに対応する商品や付加価値の高い商品の拡大に注力しました。

主要原料の購買面では、穀物価格の影響などから下期に食油価格が急騰し、鶏卵価格も予想を上回る高い水準で値動きしました。

それらの結果、食品事業の売上高は3,779億9百万円と前期比20億68百万円(0.6%)の増収、営業利益については、前期比16億64百万円(△9.4%)減の160億5百万円となりました。

食品事業における商品分類別の業績は、次のとおりであります。

① 調味料・加工食品

8月出荷分からのマヨネーズおよびドレッシング類の価格改定により、売上げ数量は減少しましたが、健康訴求タイプを中心にマヨネーズが好調だったほか、サラダの主菜化戦略や値ごろ感のある小容量商品を充実させ需要の拡大に努めました。また、輸入食品への不安を背景に、国産の「アヲハタ 十勝コーン」などが伸長しました。それらに加え、ドレッシングが発売50周年を迎え、8月に発売した「すりおろしオニオンドレッシング」が好評でした。

売上高は1,776億45百万円と前期比3億68百万円(0.2%)の増収となりました。

② 健康機能

機能面で差別化したヒアルロン酸が食品・化粧品用途において大幅に伸長したことに加え、幅広い年代の健康ニーズに対応するため、アレルギーに配慮した育児食(5大アレルゲン不使用など)の拡充や介護食の通信販売での新規顧客の獲得などの展開を図りました。

売上高は181億72百万円と前期比6億77百万円(3.9%)の増収となりました。

③ タマゴ

エクセルエッグ(生に近い機能を持つ殺菌液卵)などの機能性液卵が売上げを伸ばしたほか、「メレンゲベース」など独自技術を活かした新商品を発売しました。また、乳化・焼成技術(とろっと技術、ふんわり技術など)を活かした高付加価値商品も好調に推移しました。

売上高は883億15百万円と前期比34億76百万円(4.1%)の増収となりました。

④ サラダ・惣菜

全国での生産体制を確立したカット野菜の取扱い店舗数が1万店を超え、健康訴求商品(「ハーフ」を用いた低カロリーサラダや多品目の野菜を使用したサラダなど)が引き続き好調だったものの、仕入販売商品数を絞っていることの影響が出ました。

売上高は前期比24億53百万円(△2.5%)減の937億75百万円となりました。

 

<物流事業>

食品物流業界においては、燃料価格の高騰に加え、加工食品の出荷が低迷するなど厳しい経営環境で推移いたしました。

このような情勢の下、当社グループの物流事業は、流通業者を主な顧客とする専用物流やキユーソースルー便が新規顧客の獲得により拡大したものの、食品メーカーを主な顧客とする共同物流は伸び悩みました。

以上の結果、物流事業の売上高は960億41百万円と前期比38億77百万円(4.2%)の増収となりました。営業利益については、運送の中継コストの削減や倉庫作業支援システムなどの運用による作業の効率化を推し進めましたが、想定を上回る燃料価格の上昇や合理化改善策の遅れもあり前期比2億64百万円(△12.1%)減の19億25百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が138億76百万円、減価償却費が134億8百万円となり、一方、法人税等の支払額が66億68百万円、前払年金費用の増加額が35億65百万円となったことなどから、144億66百万円の収入(前期は223億31百万円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資のための支出が121億70百万円となり、一方、関係会社株式の売却による収入が18億43百万円発生したことなどにより、96億87百万円の支出(前期は111億66百万円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の減少が24億円、配当金の支払いが21億32百万円となったことなどにより、57億12百万円の支出(前期は27億57百万円の支出)となりました。

以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は267億5百万円となり、前期末に比べて9億94百万円減少いたしました。

 

(注) 「第2 事業の状況」における文章および作表などの金額には、消費税等は含めておりません。

 


2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成19年12月1日

至 平成20年11月30日)

前年同期比(%)

食品事業(百万円)

237,819

104.1%

合計(百万円)

237,819

104.1%

(注)1.「物流事業」では生産活動を行っておりません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成19年12月1日

至 平成20年11月30日)

前年同期比(%)

食品事業(百万円)

48,584

96.1%

物流事業(百万円)

9,958

131.4%

合計(百万円)

58,543

100.7%

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注状況

当社グループ(当社及び連結子会社。以下同じ)は受注生産を行っておりません。

 

(4)販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

区分

当連結会計年度

(自 平成19年12月1日

至 平成20年11月30日)

前年同期比(%)

食品事業(百万円)

調味料・加工食品

177,645

100.2

 

健康機能

18,172

103.9

 

タマゴ

88,315

104.1

 

サラダ・惣菜

93,775

97.5

 

小計

377,909

100.6

物流事業(百万円)

 

96,041

104.2

合計(百万円)

473,951

101.3

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.外部顧客に対する売上高を記載しております。

 


3【対処すべき課題】

(中期経営計画の基本方針・重点戦略)

(1)中期経営計画の基本方針

当社グループは、平成18年12月1日から平成21年11月30日までの3年間を対象とする中期経営計画を策定し、「利益体質の強化と成長分野へのシフト」を基本戦略と定めております。この基本戦略にグループが連携して取り組むことにより、企業価値の一層の向上に努めてまいります。

 

利益体質の強化

成長分野へのシフト

① 利益構造の改革と健康機能事業の創設

② 技術立社の推進

③ グループコストの低減

① 健康ニーズへの対応

② Food service市場での展開を強化

③ 海外での拡大を推進

 

(2)目標達成に向けた事業別の戦略

事業区分

事業戦略

調味料・加工食品

健康ニーズへの対応と、Food service市場へのシフトを加速

① 健康ニーズ対応食品を拡充

② Food service市場への展開を強化

③ サラダ調味料合計で拡大

健康機能

独自技術と科学的根拠に基づいた健康機能を国内外へ提供

① 販路の拡大

・ 在宅医療向け専門通販の本格化

・ アジア市場への進出

・ 欧米への輸出拡大

② 商品力の拡充

・ 腎臓病食・糖尿病食の拡充

・ 高機能ヒアルロン酸・植物ステロール複合体を拡大

・ 育児食は「アレルギー配慮」中心へ

タマゴ

強化された体質をベースに、販路拡大と商品力拡充に注力

① 販路の拡大

② 技術による差別化を加速

③ 健康ニーズへの挑戦

サラダ・惣菜

提案力の強化と合理化で、利益を拡大

① メニュー開発力の強化

② 健康ニーズへの対応を促進

③ 新領域への挑戦

④ 生産性の向上を推進

物流システム

機能・品質の向上で、売上・利益を拡大

① 機能・品質の拡充

② 低コストオペレーションの推進

③ 求貨求車情報システムの事業化

④ 新規分野への進出

 


(株式会社の支配に関する基本方針)

 

(1) 当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、株式の大量取得を目的とする買付けが行われる場合において、それに応じるか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えており、経営支配権の異動を通じた企業活動の活性化の意義や効果についても、何らこれを否定するものではありません。

しかしながら、当社および当社グループの経営にあたっては、幅広いノウハウと豊富な経験、ならびに顧客・取引先および従業員等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠であり、これらに関する十分な理解がなくては、将来実現することのできる株主価値を適正に判断することはできません。当社は、株主の皆様から付託を受けた経営者の責務として、当社株式の適正な価値を株主および投資家の皆様にご理解いただくようIR活動に努めておりますが、突然に大量買付行為がなされた際には、短期間の内に買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうかにつき適切な判断が求められる株主の皆様にとって、買付者および当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠であると考えます。さらに、当社株式の継続保有を検討するうえでも、かかる買付行為が当社に与える影響や、買付者の考える当社の経営に参画したときの経営方針、事業計画の内容、買付者の過去の投資行動等、当該買付行為に対する当社取締役会の意見等の情報は、重要な判断材料となると考えます。

以上を考慮した結果、当社としましては、大量買付行為を行う買付者においては、当社が設定し事前に開示する一定の合理的なルールに従って、買付行為に対する株主の皆様の判断のために必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該買付行為を開始する必要があると考えております。

また、大量買付行為の中には、当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なうものもないとは言えず、そのような大量買付行為から当社の基本理念やブランド、株主を始めとする各ステークホルダーの利益を守るのは、当社の経営を預かる者としては、当然の責務であると認識しております。

このような責務を全うするため、当社取締役会は、株式の大量取得を目的とする買付け(または買収提案)を行う者に対しては、当該買付者の事業内容、将来の事業計画や過去の投資行動等から、当該買付行為(または買収提案)が当社の企業価値および株主共同の利益に与える影響を慎重に検討し、判断する必要があるものと認識しております。

そこで、当社は、かかる買付行為に対して、当社取締役会が、当社が設定し事前に開示する一定の合理的なルールに従って適切と考える方策をとることも、当社の企業価値および株主共同の利益を守るために必要であると考えております。

以上の当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する考え方について、以下「本基本方針」といいます。

 

(2) 当社の本基本方針の実現に資する特別な取組み

(イ)当社の本基本方針の実現に資する特別な取組み

当社は、多数の投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、当社の企業価値および株主共同の利益の向上に資するための取組みとして、以下の取組みを実施しております。

① グループ中期経営計画の策定

当社グループは、企業価値をより高めるために平成19年度を初年度とする3年間の中期経営計画を策定しております。

当中期経営計画においては、「利益体質の強化と成長分野へのシフト」を基本戦略と定め、「利益体質の強化」では、(ⅰ)利益構造の改革と健康機能事業の創設、(ⅱ)技術立社の推進および(ⅲ)グループコストの低減を、「成長分野へのシフト」では、(ⅰ)健康ニーズへの対応、(ⅱ)Food service市場での展開を強化および(ⅲ)海外での拡大を推進、をその内容として掲げております。これらの基本戦略を実現するためには、各事業において収益体質を強化し、資産効率を高めるべく積極的な事業投資および設備投資を行うことが、当社の一層の企業価値および株主共同の利益の向上に資すると考えております。


② コーポレート・ガバナンスの整備

当社グループは、効率的で健全な経営によって当社の企業価値および株主共同の利益の継続的な増大を図るため、経営上の組織体制や仕組み・制度等を整備し、必要な施策を適宜実施していくことを経営上の最も重要な課題の一つに位置づけております。

当社は、事業年度毎の経営責任をより明確にするとともに、経営環境の変化に迅速に対応した経営体制を構築することができるよう、平成19年2月23日開催の第94回定時株主総会において、取締役の任期を2年から1年に短縮いたしました。また、当社は、監査体制の一層の充実強化を図るため、第95回定時株主総会において社外監査役を1名増員いたしました。

(ロ)上記(2)(イ)の取組みについての当社取締役会の判断およびその判断にかかる理由

上記(2)(イ)①および②の取組みは、いずれも、当社グループの企業価値および株主共同の利益を向上させ、その結果、当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なう大量買付者が現れる危険性を低減するものであり、本基本方針に沿うものであると考えます。また、かかる取組みは、当社グループの価値を向上させるものであることから、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかであると考えます。

 

(3) 本基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(当社株式の大量買付行為への対応方針(買収防衛策))

(イ)当社株式の大量買付行為への対応方針(買収防衛策)による取組み

当社は、平成20年1月11日開催の当社取締役会において、本基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、平成20年2月22日開催の当社第95回定時株主総会の承認をもって、大量買付行為への対応方針(以下、「本対応方針」といいます。)の採用を決定し、本対応方針は、第95回定時株主総会において承認されました。

 本対応方針の概要は、以下のとおりです。

① 対象となる買付行為

特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(市場取引、公開買付等の具体的な買付方法の如何を問いませんが、あらかじめ当社取締役会が同意した買付行為は、本対応方針の適用対象からは除外いたします。)を対象とします。

② 大量買付ルールの内容

当社は、(ⅰ)大量買付者が当社取締役会に対して大量買付行為に関する必要かつ十分な情報を事前に提供し、(ⅱ)原則として60日(対価を現金(円貨)のみとする公開買付による当社全株式の買付けの場合)または90日(その他の大量買付行為の場合)を当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案、株主意思の確認手続の要否の決定および対抗措置発動または不発動の決定のための期間(以下、「取締役会評価期間」といいます。)が経過した後にのみ、大量買付行為を開始することができる、という大量買付ルールを設定いたします。

また、大量買付ルールに関連して、本対応方針を適正に運用し当社取締役会の恣意的判断を可及的に防止するため、(ⅲ)独立委員会を設置するとともに、株主の皆様の意思を尊重する見地から、必要に応じて(ⅳ)株主意思の確認手続を行うこととします。独立委員会委員の人数は3名以上とし、独立委員会委員は、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外有識者、当社社外取締役または当社社外監査役の中から選任します。また、当社株主の皆様の意思を確認する場合には、会社法上の株主総会(以下、「本株主総会」といいます。)による決議によるものとします。当社取締役会は、本株主総会を開催する場合には、本株主総会の決議の結果に従い、大量買付行為の提案に対し、対抗措置を発動しまたは発動しないことといたします。本株主総会の開催日は、原則として当初定められた取締役会評価期間内に設定するものとしますが、本株主総会を開催するための実務的に必要な期間等の理由によりやむを得ない事由がある場合には、独立委員会の勧告に基づき、取締役会評価期間を、30日間延長することができるものとします。

 


③ 大量買付行為がなされた場合の対応方針

(ⅰ)大量買付者が大量買付ルールを遵守した場合

大量買付者が大量買付ルールを遵守した場合、当社取締役会は、原則として大量買付行為に対する対抗措置はとりません。大量買付者の買付提案に応じるか否かは、当社株主の皆様においてご判断いただくことになります。

もっとも、大量買付者が真摯に合理的な経営をめざすものではなく、大量買付者による支配権取得が当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、本対応方針の例外的措置として、当社取締役会は当社株主の皆様の利益を守るために、適切と考える手段をとることがあります。

(ⅱ)大量買付者が大量買付ルールを遵守しない場合

大量買付者が大量買付ルールを遵守しなかった場合には、当社取締役会は、当社の企業価値および株主共同の利益を守ることを目的として、必要性および相当性を勘案したうえで、新株予約権の発行等、会社法その他の法律および当社定款が認める対抗措置をとり、大量買付行為に対抗する場合があります。大量買付者が大量買付ルールを遵守したか否かおよび対抗措置の発動の適否は、外部専門家等の意見も参考にし、また独立委員会の勧告を最大限尊重し、当社取締役会が決定します。

(ⅲ)対抗措置の手段

対抗措置の具体的な手段については、必要性および相当性を勘案したうえで、新株予約権の無償割当その他会社法上および当社定款により認められる手段の中から、発動する時点で最も適切と当社取締役会が判断したものを選択することとします。新株予約権無償割当を選択する場合には、大量買付者等に新株予約権の行使を認めないことなどを新株予約権の条件として定めます。

(ⅳ)対抗措置発動の停止等について

当社取締役会は、対抗措置の発動が決定された後であっても、大量買付者が大量買付行為の撤回または変更を行った場合など、対抗措置の発動が適切でないと当社取締役会が判断した場合には、独立委員会の勧告を最大限尊重したうえで、対抗措置の発動の変更または停止を行うことができるものとします。

④ 株主・投資家に与える影響等

(ⅰ)大量買付ルールが株主・投資家に与える影響等

大量買付ルールの設定は、当社株主および投資家の皆様が適切な投資判断を行うことを支援するものであり、当社株主および投資家の皆様の利益に資するものであると考えております。

(ⅱ)対抗措置発動時に株主・投資家に与える影響等

大量買付者が大量買付ルールを遵守しなかった場合などには、当社取締役会は、当社の企業価値および株主共同の利益を守ることを目的として、会社法その他の法律および当社定款により認められている対抗措置をとることがありますが、当該対抗措置の仕組み上、当社株主の皆様(対抗措置の発動にかかる大量買付者等を除きます。)が法的権利または経済的側面において格別の損失を被るような事態が生じることは想定しておりません。なお、当社取締役会が新株予約権の発行の中止または発行した新株予約権の無償取得を行う場合には、1株当たりの株式価値の希釈は生じませんので、新株予約権の無償割当てにかかる権利落ち日以降に当社株式の価値の希釈が生じることを前提に売買を行った株主または投資家の皆様は、株価の変動により不測の損害を被る可能性があります。

(ⅲ)対抗措置の発動に伴って株主の皆様に必要となる手続き

対抗措置として、当社取締役会において、新株予約権無償割当てを実施することを決議した場合には、当社は当該新株予約権無償割当てにかかる基準日を公告し、当該基準日における最終の株主名簿に記録された株主に対し、その所有株式数に応じて新株予約権が割り当てられます。したがって、新株予約権の割当てを受けるためには、当該基準日における最終の株主名簿に記録される必要があります。この他、割当方法、新株予約権の行使の方法および当社による取得の方法の詳細等につきましては、対抗措置に関する当社取締役会の決定が行われた後、株主の皆様に対して情報開示または通知をいたしますので、その内容をご確認下さい。


⑤ 本対応方針の適用開始と有効期限

本対応方針は、第95回定時株主総会における株主の皆様のご承認が得られた平成20年2月22日から発効し、本対応方針の有効期限は、平成23年2月28日までに開催される第98回定時株主総会の終結の時までとします。

(ロ)上記(3)(イ)の取組みについての当社取締役会の判断およびその判断にかかる理由

① 本対応方針が本基本方針に沿うものであること

本対応方針は、大量買付ルールの内容、大量買付行為がなされた場合の対応方針、独立委員会の設置、株主および投資家の皆様に与える影響等を定めるものです。

本対応方針は、大量買付者が大量買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、および取締役会評価期間が経過した後にのみ大量買付行為を開始することを求め、大量買付ルールを遵守しない大量買付者に対して当社取締役会が対抗措置を講じることがあることを明記しています。

また、大量買付ルールが遵守されている場合であっても、大量買付者の大量買付行為が当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なうものと当社取締役会が判断した場合には、大量買付者に対して当社取締役会は当社の企業価値および株主共同の利益を守るために適切と考える対抗措置を講じることがあることを明記しています。

このように本対応方針は、本基本方針の考え方に沿うものであるといえます。

② 本対応方針が当社株主の共同の利益を損なうものではないこと

上記(1)「当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」で述べたとおり、本基本方針は、当社株主の共同の利益を尊重することを前提としています。本対応方針は、本基本方針の考え方に沿って設計され、当社株主の皆様が大量買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会の提供を保障することを目的としております。本対応方針によって、当社株主および投資家の皆様は適切な投資判断を行うことができますので、本対応方針が当社株主の共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。

さらに、当社株主の皆様の承認を本対応方針の発効・延長の条件としており、本対応方針にはデッドハンド条項(導入した当時の取締役が一人でも代われば消却不能になる条項)やスローハンド条項(取締役の過半数を代えても一定期間消却できない条項)は付されておらず当社株主が望めば本対応方針の廃止も可能であることは、本対応方針が当社株主の共同の利益を損なわないことを担保していると考えます。

③ 本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

本対応方針は、大量買付行為を受け入れるか否かが最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきであることを大原則としながら、当社の企業価値および株主共同の利益を守るために必要な範囲で大量買付ルールの遵守の要請や対抗措置の発動を行うものです。本対応方針は当社取締役会が対抗措置を発動する条件を事前かつ詳細に開示しており、当社取締役会による対抗措置の発動は本対応方針の規定に従って行われます。当社取締役会は、単独で本対応方針の発効・延長を行うことはできず、当社株主の皆様の承認を要します。

また、大量買付行為に関して当社取締役会が対抗措置をとる場合など、本対応方針にかかる重要な判断に際しては、必要に応じて外部専門家等の助言を得るとともに、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、当社取締役会は、同委員会の勧告を最大限尊重するものとしています。さらに、必要に応じて、株主の皆様の意思を尊重するため、株主意思の確認手続を行うことができるとしています。本対応方針には、当社取締役会による適正な運用を担保するための手続きを盛り込んでいます。

以上から、本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかであると考えております。


4【事業等のリスク】

この有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるものには、以下のようなものがあります。

当社グループは、これらのリスク発生(顕在化)の可能性を認識した上で、発生の抑制・回避に努めております。また、以下の内容は、当社グループに係るすべてのリスクを網羅したものではありません。

なお、従来記載しておりました関連当事者である株式会社中島董商店については、「5 経営上の重要な契約等」に記載の経緯から、同社との関係が当社グループの業績および財政状況に大きな影響を及ぼす可能性はないものと認識しております。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) サラダ調味料の市場動向など

当社グループの主幹事業は調味料・加工食品の製造販売であり、売上高・利益の両面において貢献度が最も高い事業となっております。

従って、サラダ調味料の需要が減退するなどでその国内市場が縮小した場合、また市場競争の結果として当社製品の市場占有率が大きく下落した場合には、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、サラダ調味料の消費量は、短期的には野菜の価格変動などの影響を受けます。

当社グループとしては、上記リスクの存在も認識した上で、調味料・加工食品以外の事業の育成・拡大に努めており、現に調味料・加工食品事業の売上高および利益が全体に占める割合は徐々に低下してきております。(当連結会計年度の売上高構成比は37.5%)

また、調味料・加工食品事業においては、サラダの主菜化などの新しい食シーンの提案に努めるとともに、健康ニーズへの対応などお客様の志向に沿った商品の開発と育成に加えて、各部門が連携したコスト削減を継続することにより、市場の活性化による需要の掘り起こしと市場競争力の強化を推し進めております。更には、将来の成長が期待できる東アジア市場においても、調味料・加工食品を中心に事業の拡大を図っております。

 

(2) 主要原料の価格変動

当社グループは、主要原料として鶏卵および食油を使用しております。

鶏卵については大手生産者との年間数量契約、一定価格契約、相場でのスポット契約の組み合わせなどにより、食油については製造者との信頼関係を基本に、期近の手配ではなく余裕をもった先物での手当てを行うことなどにより、それぞれ必要数量の確保および購買価格の安定化に努めております。

また、タマゴ事業において商品売価の鶏卵相場との連動性を高めることで、相場変動への対応力の強化も進めております。

しかしながら、それらの市況が著しく高騰した場合には、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

なお、鶏卵の相場は産卵鶏の羽数変動による生産量の多寡および家計消費量の動向など、食油の相場はその原料である大豆や菜種の相場、為替相場および需給環境などの影響を受けます。

 

(3) 製品事故、食品の安全性・衛生問題

当社グループでは、創業以来の品質第一主義を基本に置いた上で、HACCPの実践、ISO9001の取得、グループを横断した品質監査の実施、FA(ファクトリー・オートメーション)を活用した製品保証やトレーサビリティ、調達原料の品質規格管理システムの構築など、制度・システム面から品質保証の充実を推進いたしております。

その一方で、従業員の品質に対する意識と理解が最も重要であるとの考えから、OJTや勉強会など様々な機会を通じて知識・技術の習得はもちろん、品質第一主義の浸透にも努めており、永続的な企業発展の基盤となる「安全・安心で高品質な食品の提供」を担保するために、万全の体制を組んでおります。

しかしながら、当社グループにおいても、偶発的な事由によるものを含めて、異物混入や誤表示など、消費者に健康被害を及ぼすおそれのある製品事故が発生する可能性があるほか、社会全般にわたる重大な品質問題など、当社グループの取組みの範囲を超えた事象が発生した場合には、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。


(4) 連結子会社である株式会社キユーソー流通システムとの関係

当社グループの物流事業は、当連結会計年度の売上高が960億41百万円(全体に占める割合は20.3%)、営業利益が19億25百万円(同10.7%)という規模に成長していますが、これはすべて株式会社キユーソー流通システム(連結子会社)およびその子会社によるものであります。

現在、当社が所有する株式会社キユーソー流通システム株式の議決権比率は44.8%(間接所有分を含む。緊密な者または同意している者の議決権比率まで含めると50.6%)であり、将来においてこの比率が更に低下し、または同社との人的・取引関係が変化するなどした結果、同社が連結対象から外れた場合には、当社グループの業績および財政状態に大きく影響することが予想されます。

当社は、当社グループが今後も成長・発展を続けるためには、高品位で競争力のある食品物流サービスを提供できる体制を備えておくことが必要であり、当社グループが全ての基本に据える「安全・安心で高品質な食品の提供」の実現にも、保管・運送の「品質」が重要な役割を果たすものと認識しております。

従って、当社としては、株式会社キユーソー流通システムを今後も連結子会社として維持する方針であり、そのことが当社グループの企業価値の向上に資するものと考えております。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

なお、昭和47年12月以降当社は株式会社中島董商店が取り扱う瓶缶詰類・冷凍冷蔵食品の販売を行っておりましたが、同社は、商流の簡素化による合理化を主な目的として、アヲハタ株式会社他の製造会社との製造委託基本契約および当社との売買基本契約を平成20年5月31日付で終了いたしました。平成20年6月1日以降は、当社は株式会社中島董商店と締結した同日発効の商標使用許諾契約に基づいて、同社が所有する商標を付した商品を販売しております。

 

6【研究開発活動】

当社グループは、品質と安全性は当然のこととして、おいしさと食品を通しての健康を適正価格でお客様にお届けするという姿勢のもと、「調味料・加工食品」、「健康機能」、「タマゴ」および「サラダ・惣菜」の各事業に関する研究開発に取り組んでいます。

研究開発は、主として当社の研究所、生産技術部およびグリーンファクトリーセンター、国内連結子会社ではデリア食品株式会社、キユーピー醸造株式会社、株式会社カナエフーズおよびコープ食品株式会社など、海外連結子会社ではHENNINGSEN FOODS,INC.、北京丘比食品有限公司および杭州丘比食品有限公司などの各研究開発部門が密接に連携、協力して行っています。

特に当社研究所は、食品の基盤技術と安全・安心を研究する基盤技術センター、商品開発を担当する商品開発センター、健康機能R&Dセンター、タマゴR&Dセンターおよび惣菜開発センターの5センターで構成しており、グループの研究開発の中核として、技術立社を推進するため、オリジナリティのある技術や原料・素材を創出し、食のソリューションの実現に努めています。

これらの研究開発と並行して、生産技術部では、豊富な生産技術から研究部門での開発商品を具現化する生産設備開発、独創的な情報技術を駆使してグループの生産効率や品質保証体制を高める生産設備開発およびシステム開発を行っています。グリーンファクトリーセンターでは当社が開発した植物工場「TSファーム」においてレタス類の他にハーブ類の商品化や野菜の栄養価強化の開発にも取り組んでおります。

なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、32億18百万円です。

また、事業の種類別セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は次のとおりです。

(1)食品事業

当連結会計年度において、基盤技術研究では日本食品微生物学会雑誌に「ニューカッスル病ウイルス(NDV)の卵黄中加熱処理による不活化とマヨネーズにおける生残性」について、包装技術にて「食品包装における環境対応包装の取組み」および「食品包装にみるユニバーサルデザイン」について論文を公表し、日本食品衛生学会で「LC/MS/MSによる鶏卵中のカビ毒一斉分析法の検討」について、国際食品保全学会で「液卵の安全性(日本における食中毒菌カンピロバクターの液卵中の分布)」について発表しました。
 健康栄養研究ではBioscience,Biotechnology,and Biochemistryにて「ラットにおける卵白たんぱく質のコレステロール低下機構」について論文を公表し、日本栄養・食糧学会大会で「2ヶ月間にわたる卵白たんぱく質摂取が大学女子運動選手の最大筋力、体組成、空腹時血液性状に及ぼす影響」について発表しました。

商品の応用研究では、日本食品科学工学会誌にて「宇宙日本食(マヨネーズ・白がゆ)の開発」について、繊維学会誌にて「卵殻膜加工布がヒトの皮膚性状に及ぼす影響」について、新薬と臨牀にて「経口ヒアルロン酸(ヒアベスト(J))による変形性関節症に対する有効性の検討」について、栄養学雑誌にて「市販介護用食品のペースト状食品における同心円法による簡易物性測定法の検討」について論文を公表し、日本調理学会で「天ぷらの物性とおいしさに及ぼすマヨネーズ配合の影響」および「イタリアンメレンゲの調整過程におけるSalmonella Enteritidisの挙動」について、日本食品保蔵学会で「原料保管条件によるカットレタス褐変への影響」について、日本栄養・食糧学会大会で「ビタミンK2(MK−4)含有卵殻カルシウム錠菓の摂取が卵巣摘出マウスの骨に与える影響」について、日本未病システム学会にて「ビタミンK2含有卵殻カルシウム錠菓の長期摂取がヒト血清オステオカルシン濃度へ及ぼす影響」について発表しました。

 

商品開発に関しては、調味料・加工食品事業の調味料では、たまねぎのうま味を引き出したドレッシングとして「すりおろしオニオンドレッシング」、サラダごはんにご使用いただく新シリーズ「ごはんにドレッシング」として「和風 わさび風味」などを発売しました。ドレッシング発売50周年を機に、サラダの世界をより魅力的にしていきます。業務用では、カロリーを控えたサラダ用として「ハーフ(惣菜用)」、ドレッシングでは「まろやか醤油ドレッシング」など、更にフランスの伝統的な製法に沿った「ディジョンマスタード」を発売しました。

加工食品では、新たなカテゴリーとして、調理にはあまり時間をかけられない方に電子レンジで簡単調理できる「3分クッキング レンジクック」シリーズを専用パウチとともに開発し、「肉じゃが」などをラインアップしました。パスタソースでは、家庭で手軽に本格イタリアンレストランの味が楽しめる「Italiante(イタリアンテ)」シリーズから「バジルソース」などを発売しました。業務用では、オペレーションの簡便性と汎用性を特長としたサルサシリーズとして「5種醤の四川風サルサ」など、クッキングソースとして「香味ジンジャー」などを発売しました。

健康訴求商品では、「キラキラ元気&」シリーズとして、玄麦黒酢を配合した「和風たまねぎドレッシング」など、植物性ステロールを配合した「シーザーサラダドレッシング セパレート」、プチッと新食感の丸い粒々入りドレッシングソース「青じそ(ヒアルロン酸配合)」などを発売しました。業務用では、ヒアルロン酸をジュレ状にし、カクテルやデザートのトッピングなどにご使用いただける「ヒアロジュレ」を発売しました。

更に、昨年JAXA(宇宙航空研究開発機構)から日本国内で製造された初の宇宙食として認証された「白がゆ」がスペースシャトル「エンデバー号」で初めて宇宙へ飛び立ち、宇宙飛行士に召し上がっていただきました。

健康機能事業では、寒天を麺状に加工して低カロリー食を実現した「ヘルシーキユーピー 寒天麺 豆乳風ポタージュ 95kcal」などを発売しました。たんぱく質・エネルギー調整食としては、たんぱく質の摂取量を制限されている方に卵料理を楽しんでいただけるように「ジャネフ プロチョイス」シリーズから「たまご焼き」、たんぱく質調整米を使用した「チキンライス」などを発売しました。介護食・栄養補給食では、お湯に溶かすだけで常温でも簡単にムースゼリーができる「ジャネフ ムースゼリーパウダー プレーン」を発売しました。ファインケミカルでは、膝関節痛改善が期待される食品用ヒアルロン酸「ヒアベスト(J)」を発売しました。

タマゴ事業では、水練り業界向けの品質改良剤「キユーテックスF−SS」、飼料からこだわった卵を使ったシリーズとしてフレンチトーストができる「フレンチコート(エグロワイヤル)」、トッピングやデコレーション、デザートベース用の「ソース・アングレーズ(カスタード)」、ムースやティラミスのベース生地を簡便に作ることのできる「メレンゲベース」などを発売しました。

サラダ・惣菜事業では、量販店やコンビニエンスストア向けに「ハーフ」を使用したポテトサラダ、お子様向けにミッキーマウスがデザインされた「サラダクラブ きゃべつのさらだ」などを発売し、更に手軽に野菜たっぷりスープがつくれるキット「今夜はスープ ミネストローネ」などを発売しました。また、期間限定の旬のサラダとして「レタスとルッコラのサラダ」など、従来から知られている野菜を新たにサラダ素材として活用した商品を発売しました。「食新歩(くいしんぼ)」ブランドでは、「10品目の鶏野菜ぞうすい」などを発売しました。業務用では、「エクシード 根菜の八方酢仕立て」など、具沢山シリーズでは「黒酢ねぎソース」などを発売しました。

 

上記のような商品開発に加えて、デリア食品株式会社とハセガワ化成工業株式会社が共同開発した「DHレンジ容器」が、社団法人日本包装技術協会主催の「2008日本パッケージングコンテスト」においてテクニカル包装賞を受賞しました。生産技術部では、「消費財流通高度化のための電子タグ実証実験事業」に参加し、トレーサビリティの実証実験を行いました。連結子会社のキユーピー醸造株式会社では、日本食品科学工学会誌にて「高血圧自然発症ラットに対する大麦黒酢の血圧降下作用」について論文を公表し、国際酢酸菌会議で「酢酸菌の表面発酵(回分)の動力学」、「酢酸菌の連続表面発酵の動力学」について発表しました。商品開発においては、業務用製品として自社でかつお節(荒節)から抽出しただしをベースにした「和だし(荒節)」を、業務用ビネガードリンクシリーズでは「黒酢&ブルーベリー」などを発売しました。

これらの結果、当連結会計年度の食品事業に係る研究開発費は、32億18百万円となりました。

 

(2)物流事業

 該当事項はありません。

 

7【財政状態及び経営成績の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度期末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成されております。

 当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告金額および報告期間における収益・費用の報告金額に影響する見積り、判断および仮定を必要としております。過去の実績や状況を踏まえ合理的と考えられる様々な要因に基づき、継続的に見積り、判断および仮定を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

①貸倒引当金の計上基準

 当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過年度実績率を基礎とした将来の貸倒予測率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。

②投資有価証券の減損処理

 当社グループでは投資有価証券を保有しており、評価方法は時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。保有する有価証券につき、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、合理的な基準に基づいて投資有価証券の減損処理を行っております。

 当社グループでは投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきておりますが、この基準に伴い、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。

③繰延税金資産の回収可能性の評価

 当社グループは、繰延税金資産について将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しております。しかし、繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しまたは追加計上により利益が変動する可能性があります。


(2)経営成績の分析

①売上高

 売上高は4,739億51百万円と前連結会計年度比59億45百万円(1.3%)の増収となりました。

 事業の種類別セグメントでは、食品事業が3,779億9百万円と前連結会計年度比20億68百万円(0.6%)の増収となりました。その主な要因は、サラダの主菜化戦略や値ごろ感のある小容量商品を充実させ需要の拡大に努めたこと、健康訴求タイプを中心にマヨネーズが好調だったことおよびヒアルロン酸など独自技術を活かした高付加価値商品が拡大したことなどであります。

 物流事業は、960億41百万円と前連結会計年度比38億77百万円(4.2%)の増収となりました。流通業者を主な顧客とする専用物流やキユーソースルー便などの新規顧客の獲得が寄与いたしました。

②営業利益

 営業損益は、前連結会計年度末に比べて17億88百万円(△11.3%)減の140億36百万円となりました。

 事業の種類別セグメントでは、食品事業が原資材のグループ一括購入や生産歩留りの改善などに努めたほか、販売促進費の低減を進めましたが、食油を中心としたコストの大幅な上昇を吸収するには至らず、前連結会計年度末に比べて16億64百万円(△9.4%)減の160億5百万円となりました。

 物流事業は、運送の中継コストの削減や倉庫作業支援システムなどの運用による作業の効率化を推し進めましたが、想定を上回る燃料価格の上昇や合理化改善策の遅れもあり、前連結会計年度末に比べて2億64百万円(△12.1%)減の19億25百万円となりました。

③経常利益

 営業外損益は、たな卸資産の廃棄損の減少などにより前連結会計年度比1億36百万円の増益となりましたが、経常利益は前連結会計年度末に比べて16億52百万円(△10.4%)減の141億84百万円となりました。

④当期純利益

特別損益は、海外の乾燥肉事業の売却などによる関係会社株式売却益9億85百万円、助成金受入額の減少および投資有価証券評価損などにより3億36百万円の増益となりました。

 その結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度末に比べて13億16百万円(△8.7%)減の138億76百万円となり、法人税、住民税及び事業税(36億80百万円)、法人税等調整額(16億7百万円)および少数株主利益(8億67百万円)を差し引いた当期純利益は77億21百万円と前連結会計年度比3億93百万円(5.4%)の増益となりました。

 なお、当連結会計年度の1株当たり当期純利益は50円77銭(前連結会計年度は47円96銭)、自己資本当期純利益率は5.4%(同5.3%)となりました。

 

(3)財政状態の分析

①資産

 流動資産は1,256億7百万円と、前連結会計年度比12億86百万円増加いたしました。現金及び預金の減少13億43百万円、連結会計年度末日が休日であった影響などによる受取手形及び売掛金の増加13億56百万円およびたな卸資産の増加14億61百万円がその主なものであります。

 固定資産は1,661億84百万円と、投資有価証券の減少および前払年金費用の増加などにより前連結会計年度末に比べて21億95百万円減少いたしました。

 以上の結果、総資産は前連結会計年度に比べて10億31百万円減少し、2,917億92百万円となりました。

②負債及び純資産

 負債は、前連結会計年度末に比べて34億72百万円減少し、1,282億11百万円となりました。連結会計年度末日が休日であった影響などによる支払手形及び買掛金の増加103億56百万円、未払金の減少76億8百万円および未払法人税等の減少22億75百万円などによるものです。

 なお、有利子負債の残高は、前連結会計年度に比べて26億30百万円減少し、405億45百万円となりました。

 純資産は、利益剰余金の増加、その他有価証券評価差額金の減少および少数株主持分の増加などにより、前連結会計年度の1,611億40百万円から24億40百万円増加し、1,635億80百万円となりました。

 この結果、前連結会計年度末に比べて自己資本比率は0.7ポイント増加の49.0%、1株当たり純資産は16円33銭増加の941円79銭となりました。

③資金の流動性(キャッシュ・フロー)

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (3)キャッシュ・フロー」に記載いたしております。

 なお、当グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、下記のとおりであります。

 

平成16年

11月期

平成17年

11月期

平成18年

11月期

平成19年

11月期

平成20年

11月期

自己資本比率(%)

48.4

49.8

47.3

48.3

49.0

時価ベースの自己資本比率(%)

52.7

58.6

54.6

59.3

55.3

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

2.5

2.4

2.0

1.9

2.8

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

27.9

29.5

42.1

32.9

21.6

 

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。

※キャッシュ・フローおよび利払いは、それぞれ連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」および「利息の支払額」を使用しております。

 





出典: キユーピー株式会社、2008-11-30 期 有価証券報告書