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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

◇ 全  般

  当連結会計年度におけるわが国経済は、円安が継続する中、堅調な企業業績により雇用環境や所得には回復傾向が見られましたが、個人消費には弱さが残りました。

  食品業界においては、食の安全・安心に関する話題が多く取り上げられるとともに、原資材価格の上昇などによる商品の値上げも進みました。

  食品物流業界においては、人手・車両不足による運送コストの上昇などが継続しました。

 

◇ 当社グループ(当社および連結子会社)の状況

  平成25年度からの3年間を対象とする中期経営計画では、グループ全体で挑戦する風土を醸成し、国内での持続的成長と海外での飛躍的成長を遂げるべく、「ユニークさの発揮と創造」を軸にした4つの経営方針(経営基盤の強化、国内でのイノベーション、海外への本格展開、将来への布石)にグループが連携して取り組み、企業価値の一層の向上に努めてまいりました。

・売上高

  調味料事業やサラダ・惣菜事業などが好調に推移したことにより、5,781億92百万円と前期(前連結会計年度)に比べ247億88百万円(4.5%)の増収となりました。

・利益

  減価償却費やマーケティング費用の増加などの影響を受けたものの、物流システム事業のコスト改善や海外展開の伸張などにより、営業利益は264億41百万円と前期に比べ20億98百万円(8.6%)、経常利益は273億11百万円と前期に比べ19億43百万円(7.7%)の増益となりました。

  当期純利益は、アヲハタ株式会社の連結子会社化による特別利益19億48百万円などにより、170億31百万円と前期に比べ36億65百万円(27.4%)の増益となりました。

 

◇ セグメント別の状況

[売上高の内訳]

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

 (自 平成25年12月1日

 至 平成26年11月30日)

当連結会計年度

 (自 平成26年12月1日

 至 平成27年11月30日)

増減(金額)

増減(比率)

調味料

151,465

157,056

5,591

3.7%

タマゴ

99,513

104,785

5,272

5.3%

サラダ・惣菜

102,225

109,098

6,873

6.7%

加工食品

57,152

62,255

5,103

8.9%

ファインケミカル

10,726

11,311

585

5.5%

物流システム

126,789

127,747

958

0.8%

共通

5,531

5,937

406

7.3%

 合  計

553,404

578,192

24,788

4.5%

 

 

[営業利益の内訳]

(単位:百万円)

 

 

前連結会計年度

 (自 平成25年12月1日

 至 平成26年11月30日)

当連結会計年度

 (自 平成26年12月1日

 至 平成27年11月30日)

増減(金額)

増減(比率)

調味料

11,510

12,543

1,033

9.0%

タマゴ

3,756

5,396

1,640

43.7%

サラダ・惣菜

3,279

2,749

△530

△16.2%

加工食品

164

△268

△432

ファインケミカル

1,030

350

△680

△66.0%

物流システム

3,613

4,760

1,147

31.7%

共通

982

900

△82

△8.4%

調整額

14.3%

 合  計

24,343

26,441

2,098

8.6%

 

調味料

・海外での拡大が進むとともに、国内はサラダ調味料が堅調に推移し増収

・積極的な需要喚起で販売促進費は増加したが、増収効果やコスト改善などにより増益

タマゴ

・半熟技術を活用した付加価値品や料飲向け凍結卵の伸張、価格改定効果により増収

・付加価値品の伸張や価格改定の効果に加え、米国子会社の好調により増益

サラダ・惣菜

・宅配ルートなどの新販路への展開や生産体制の強化により増収

・売上の拡大は進んだが、減価償却費などのコスト増加により減益

加工食品

・アヲハタ株式会社の連結子会社化や、調理ソース・育児食の伸張により増収

・不採算商品の整理は進んだが、連結子会社化によるコスト増加で減益

ファインケミカル

・医薬用EPAは伸び悩んだが、通信販売会社の連結子会社化やヒアルロン酸の好調により増収

・医薬用EPAの売上減少や通信販売会社の連結子会社化によるコスト増加で減益

物流システム

・既存顧客の受託エリア拡大や新規顧客の獲得などが進み増収

・増収効果やコスト改善、燃料コストの減少などにより増益

共通

・食品メーカー向け製造機械の販売増加により増収となったが、連結会計処理の調整により減益

 

(2)キャッシュ・フロー

  ・現金及び現金同等物の残高は、348億41百万円と前期末比99億47百万円減少

     各キャッシュ・フローの状況

- 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が286億63百万円、減価償却費が190億94百万円、売上債権の減少額が88億54百万円となり、一方、仕入債務の減少額が126億87百万円、法人税等の支払いが100億49百万円となったことなどから280億94百万円の収入(前期は343億92百万円の収入)

- 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が300億32百万円、無形固定資産の取得による支出が15億29百万円となったことなどから311億81百万円の支出(前期は308億47百万円の支出)

- 財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出が17億53百万円、配当金の支払いが36億42百万円なったことなどから71億1百万円の支出(前期は31億49百万円の支出)

 

   (注)   「第2  事業の状況」における文章および作表などの金額には、消費税等は含めておりません。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

  当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度(百万円)

(自  平成26年12月1日

至  平成27年11月30日)

前年同期比(%)

調味料

89,548

102.3

タマゴ

77,870

111.4

サラダ・惣菜

80,703

105.4

加工食品

23,900

144.8

ファインケミカル

8,193

96.6

共通

3,681

82.9

合計

283,898

107.8

(注)1.「物流システム」では生産活動を行っておりません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)商品仕入実績

  当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度(百万円)

(自  平成26年12月1日

至  平成27年11月30日)

前年同期比(%)

調味料

3,728

88.9

タマゴ

22,230

109.3

サラダ・惣菜

5,916

121.3

加工食品

17,548

90.1

ファインケミカル

133

103.4

物流システム

13,293

94.0

共通

4,232

90.7

合計

67,082

98.9

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注状況

  主要製品以外の一部の製品について受注生産を行うほかは、全て見込み生産のため記載を省略しております。

 

(4)販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度(百万円)

(自  平成26年12月1日

至  平成27年11月30日)

前年同期比(%)

調味料

157,056

103.7

タマゴ

104,785

105.3

サラダ・惣菜

109,098

106.7

加工食品

62,255

108.9

ファインケミカル

11,311

105.5

物流システム

127,747

100.8

共通

5,937

107.3

合計

578,192

104.5

(注)1.外部顧客に対する売上高を記載しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3【対処すべき課題】

(中期経営計画の基本方針・主な取り組み)

(1)中期経営計画の基本方針

  当社グループは、平成28年度からの3年間を対象とする中期経営計画においては、「ユニークさの発揮と創造」を軸にした4つの経営方針(経営基盤の強化、コスト競争力の強化、付加価値の創造、新領域への挑戦)を定めております。

  この中期経営計画にグループが連携して取り組むことにより、企業価値の一層の向上に努めてまいります。

 

(2) 国内と海外の主な取り組み

国内

海外

<付加価値の創造>

ニーズをとらえた価値の創出

販路の活用と開拓

基幹商品の提案を強化

<コスト競争力の強化>

生産・販売・物流での効率化

ものづくりの技術革新

原材料の調達力強化

<KEWPIEブランドの浸透>

エリアのニーズをとらえた提案

新たなカテゴリーを拡大

戦略商品で輸出の展開エリアを強化

 

(3) 事業別の主な取り組み

事業区分

主な取り組み

調味料

・新たなサラダスタイルの提案で、マヨネーズやドレッシングの需要を創出

・エリアのニーズをとらえた提案で、マヨネーズとドレッシングの市場を拡大

タマゴ

・首都圏の新工場を最大限に活用し、フードサービス市場を深耕

・家庭用市場への展開を加速

サラダ・惣菜

・新たな技術の導入による省人化と生産体制の見直しによる利益体質の強化

・開拓した販路での拡大の継続と新たな販路の開拓

加工食品

・主力商品の活性化や付加価値品へのシフトによる体質強化

生産体制の最適化やカテゴリーの見直しによる事業基盤の強化

ファインケミカル

・原料調達体制の再構築によるコスト改善

・ヒアルロン酸の新機能の創出と海外での販売体制を構築

物流システム

・資源の有効活用と拠点ネットワークの再編による事業基盤の強化

・新たな展開によるサービス領域の拡大

 

(株式会社の支配に関する基本方針)

(1)当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

  当社は、株式の大量取得を目的とする買付けが行われる場合において、それに応じるか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えており、経営支配権の異動を通じた企業活動の活性化の意義や効果についても、何らこれを否定するものではありません。

  しかしながら、当社および当社グループの経営にあたっては、幅広いノウハウと豊富な経験、ならびに顧客・取引先および従業員等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への十分な理解が不可欠であり、これらに関する十分な理解がなくては、将来実現することのできる株主価値を適正に判断することはできません。当社は、株主の皆様から付託を受けた経営者の責務として、当社株式の適正な価値を株主および投資家の皆様にご理解いただくようIR活動に努めておりますが、突然に大量買付行為がなされた際には、短期間の内に買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうかにつき適切な判断が求められる株主の皆様にとって、買付者および当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠であると考えます。さらに、当社株式の継続保有を検討するうえでも、かかる買付行為が当社に与える影響や、買付者の考える当社の経営に参画したときの経営方針、事業計画の内容、買付者の過去の投資行動等、当該買付行為に対する当社取締役会の意見等の情報は、重要な判断材料となると考えます。

  以上を考慮した結果、当社としましては、大量買付行為を行う買付者においては、当社が設定し事前に開示する一定の合理的なルールに従って、買付行為に対する株主の皆様の判断のために必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該買付行為を開始する必要があると考えております。

  また、大量買付行為の中には、当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なうものもないとは言えず、そのような大量買付行為から当社の基本理念やブランド、株主を始めとする各ステークホルダーの利益を守るのは、当社の経営を預かる者としては、当然の責務であると認識しております。

  このような責務を全うするため、当社取締役会は、株式の大量取得を目的とする買付け(または買収提案)を行う者に対しては、当該買付者の事業内容、将来の事業計画や過去の投資行動等から、当該買付行為(または買収提案)が当社の企業価値および株主共同の利益に与える影響を慎重に検討し、判断する必要があるものと認識しております。

  そこで、当社は、かかる買付行為に対して、当社取締役会が、当社が設定し事前に開示する一定の合理的なルールに従って適切と考える方策をとることも、当社の企業価値および株主共同の利益を守るために必要であると考えております。

  以上の当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する考え方を、以下「本基本方針」といいます。

 

(2)当社の本基本方針の実現に資する特別な取り組み

①  当社の本基本方針の実現に資する特別な取り組み

  当社は、多数の投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、当社の企業価値および株主共同の利益の向上に資するための取り組みとして、以下の取り組みを実施しております。

(ア)グループ中期経営計画の策定

  当社グループは、企業価値をより高めるために平成28年度を初年度とする3年間の中期経営計画を策定しております。
  当中期経営計画においては、「ユニークさの発揮と創造」を軸にした4つの経営方針(経営基盤の強化、コスト競争力の強化、付加価値の創造、新領域への挑戦)を定め、グループの新たな挑戦で飛躍的な成長を実現させてまいります。
  当中期経営計画を実現するためには、これらの経営方針を軸に、各事業において収益体質を強化し、資産効率を高めるべく積極的な事業投資および設備投資を行うことが、当社の一層の企業価値および株主共同の利益の向上に資すると考えております。

(イ)コーポレート・ガバナンスの整備

  当社グループは、効率的で健全な経営によって当社の企業価値および株主共同の利益の継続的な増大を図るため、経営上の組織体制や仕組み・制度などを整備し、必要な施策を適宜実施していくことを経営上の最も重要な課題の一つに位置づけております。

  当社は、事業年度毎の経営責任をより明確にするとともに、経営環境の変化に迅速に対応した経営体制を構築することができるよう、取締役の任期を1年としております。また、監査体制の一層の充実強化を図るため、社外監査役3名を含む監査役5名の体制をとっております。

②  上記(2)①の取り組みについての当社取締役会の判断およびその判断に係る理由

  上記(2)①(ア)および(イ)の取り組みは、いずれも、当社グループの企業価値および株主共同の利益を向上させ、その結果、当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なう大量買付者が現れる危険性を低減するものであり、本基本方針に沿うものであると考えます。また、かかる取り組みは、当社グループの価値を向上させるものであることから、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかであると考えます。

 

(3)本基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み(当社株式の大量買付行為への対応方針(買収防衛策))

①  当社株式の大量買付行為への対応方針(買収防衛策)による取り組み

  当社は、平成26年1月24日開催の当社取締役会において、本基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みとして、平成26年2月25日開催の当社第101回定時株主総会の承認を停止条件として、大量買付行為への対応方針(以下「本対応方針」といいます。)を継続して採用することを決定し、第101回定時株主総会において本対応方針を継続して採用することが承認されました。

  本対応方針の概要は、以下のとおりです。

(ア)対象となる買付行為

  特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いませんが、あらかじめ当社取締役会が同意した買付行為は、本対応方針の適用対象からは除外いたします。)を対象とします。

(イ)大量買付ルールの内容

  当社は、①大量買付者が当社取締役会に対して大量買付行為に関する必要かつ十分な情報を事前に提供し、②原則として60日(対価を現金(円貨)のみとする公開買付による当社全株式の買付けの場合)または90日(その他の大量買付行為の場合)が当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案、株主意思の確認手続の要否の決定および対抗措置発動または不発動の決定のための期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)として経過した後にのみ、大量買付行為を開始することができる、という大量買付ルールを設定いたします。

  また、大量買付ルールに関連して、本対応方針を適正に運用し当社取締役会の恣意的判断を可及的に防止するため、③独立委員会を設置するとともに、株主の皆様の意思を尊重する見地から、必要に応じて④株主意思の確認手続を行うこととします。独立委員会委員の人数は3名以上とし、独立委員会委員は、公正で中立的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している社外有識者、当社社外取締役または当社社外監査役の中から選任します。また、当社株主の皆様の意思を確認する場合には、会社法上の株主総会(以下「本株主総会」といいます。)による決議によるものとします。当社取締役会は、本株主総会を開催する場合には、本株主総会の決議の結果に従い、大量買付行為の提案に対し、対抗措置を発動しまたは発動しないことといたします。本株主総会の開催日は、原則として当初定められた取締役会評価期間内に設定するものとしますが、本株主総会を開催するための実務的に必要な期間等の理由によりやむを得ない事由がある場合には、独立委員会の勧告に基づき、取締役会評価期間を、30日間延長することができるものとします。

(ウ)大量買付行為がなされた場合の対応方針

a.大量買付者が大量買付ルールを遵守した場合

  大量買付者が大量買付ルールを遵守した場合、当社取締役会は、原則として大量買付行為に対する対抗措置はとりません。大量買付者の買付提案に応じるか否かは、当社株主の皆様においてご判断いただくことになります。

  もっとも、大量買付者が真摯に合理的な経営をめざすものではなく、大量買付者による大量買付行為が当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なうと判断される場合には、本対応方針の例外的措置として、当社取締役会は当社株主の皆様の利益を守るために、適切と考える手段をとることがあります。

b.大量買付者が大量買付ルールを遵守しなかった場合

  大量買付者が大量買付ルールを遵守しなかった場合には、当社取締役会は、当社の企業価値および株主共同の利益を守ることを目的として、必要性および相当性を勘案したうえで、新株予約権の発行等、会社法その他の法律および当社定款が認める対抗措置をとり、大量買付行為に対抗する場合があります。大量買付者が大量買付ルールを遵守したか否かおよび対抗措置の発動の適否は、外部専門家等の意見も参考にし、また独立委員会の勧告を最大限尊重し、当社取締役会が決定します。

c.対抗措置の手段

  対抗措置の具体的な手段については、必要性および相当性を勘案したうえで、新株予約権の無償割当てその他会社法上および当社定款により認められる手段の中から、発動する時点で最も適切と当社取締役会が判断したものを選択することとします。新株予約権無償割当てを選択する場合には、大量買付者等に新株予約権の行使を認めないこと等を新株予約権の条件として定めます。

d.対抗措置発動の停止等について

  当社取締役会は、対抗措置の発動が決定された後であっても、大量買付者が大量買付行為の撤回または変更を行った場合など、対抗措置の発動が適切でないと当社取締役会が判断した場合には、独立委員会の勧告を最大限尊重したうえで、対抗措置の発動の変更または停止を行うことができるものとします。

(エ)株主・投資家に与える影響等

a.大量買付ルールが株主・投資家に与える影響等

  大量買付ルールの設定は、当社株主および投資家の皆様が適切な投資判断を行うことを支援するものであり、当社株主および投資家の皆様の利益に資するものであると考えております。

b.対抗措置発動時に株主・投資家に与える影響等

  大量買付者が大量買付ルールを遵守しなかった場合などには、当社取締役会は、当社の企業価値および株主共同の利益を守ることを目的として、会社法その他の法律および当社定款により認められている対抗措置をとることがありますが、当該対抗措置の仕組み上、当社株主の皆様(対抗措置の発動にかかる大量買付者等を除きます。)が法的権利または経済的側面において格別の損失を被るような事態が生じることは想定しておりません。なお、当社取締役会が新株予約権の発行の中止または発行した新株予約権の無償取得を行う場合には、1株当たりの株式価値の希釈は生じませんので、新株予約権の無償割当てにかかる権利落ち日以降に当社株式の価値の希釈が生じることを前提に売買を行った株主または投資家の皆様は、株価の変動により不測の損害を被る可能性があります。

c.対抗措置の発動に伴って株主の皆様に必要となる手続き

  対抗措置として、当社取締役会において、新株予約権無償割当てを実施することを決議した場合には、当社が公告する新株予約権無償割当てにかかる割当基準日において当社の株主名簿に記録された株主に対し、新株予約権が無償にて割り当てられますので、当該基準日における最終の株主名簿に記録される必要があります。この他、割当方法、新株予約権の行使の方法および当社による取得の方法の詳細等につきましては、対抗措置に関する当社取締役会の決定が行われた後、株主の皆様に対して情報開示または通知をいたしますので、その内容をご確認ください。

(オ)本対応方針の有効期限

  本対応方針の有効期限は、平成29年2月28日までに開催される第104回定時株主総会の終結の時までとします。

②  上記(3)①の取り組みについての当社取締役会の判断およびその判断にかかる理由

(ア)本対応方針が本基本方針に沿うものであること

  本対応方針は、大量買付ルールの内容、大量買付行為がなされた場合の対応方針、独立委員会の設置、株主および投資家の皆様に与える影響等を定めるものです。

  本対応方針は、大量買付者が大量買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、および取締役会評価期間が経過した後にのみ大量買付行為を開始することを求め、大量買付ルールを遵守しない大量買付者に対して当社取締役会が対抗措置を講じることがあることを明記しております。

  また、大量買付ルールが遵守されている場合であっても、大量買付者の大量買付行為が当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なうものと当社取締役会が判断した場合には、大量買付者に対して当社取締役会は当社の企業価値および株主共同の利益を守るために適切と考える対抗措置を講じることがあることを明記しております。

  このように本対応方針は、本基本方針の考え方に沿うものであるといえます。

(イ)本対応方針が当社株主の共同の利益を損なうものではないこと

  上記(1)「当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」で述べたとおり、本基本方針は、当社株主の共同の利益を尊重することを前提としております。本対応方針は、本基本方針の考え方に沿って設計され、当社株主の皆様が大量買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会の提供を保障することを目的としております。本対応方針によって、当社株主および投資家の皆様は適切な投資判断を行うことができますので、本対応方針が当社株主の共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。

  さらに、当社株主の皆様の承認を本対応方針の発効・延長の条件としており、本対応方針にはデッドハンド条項(導入した当時の取締役が一人でも代われば消却不能になる条項)やスローハンド条項(取締役の過半数を代えても一定期間消却できない条項)は付されておらず、当社株主の皆様が望めば本対応方針の廃止も可能であることは、本対応方針が当社株主の共同の利益を損なわないことを担保していると考えます。

(ウ)本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

  本対応方針は、大量買付行為を受け入れるか否かが最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきであることを大原則としながら、当社の企業価値および株主共同の利益を守るために必要な範囲で大量買付ルールの遵守の要請や対抗措置の発動を行うものです。本対応方針は当社取締役会が対抗措置を発動する条件を事前かつ詳細に開示しており、当社取締役会による対抗措置の発動は本対応方針の規定に従って行われます。当社取締役会は、単独で本対応方針の発効・延長を行うことはできず、当社株主の皆様の承認を要します。

  また、大量買付行為に関して当社取締役会が対抗措置をとる場合など、本対応方針にかかる重要な判断に際しては、必要に応じて外部専門家等の助言を得るとともに、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、当社取締役会は、同委員会の勧告を最大限尊重するものとしております。さらに、必要に応じて、株主の皆様の意思を尊重するため、株主意思の確認手続を行うことができるとしております。本対応方針には、当社取締役会による適正な運用を担保するための手続きを盛り込んでおります。

  以上から、本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかであると考えております。

 

4【事業等のリスク】

  この有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるものには、以下のようなものがあります。

  当社グループは、これらのリスク発生(顕在化)の可能性を認識した上で、発生の抑制・回避に努めております。また、以下の内容は、当社グループに係るすべてのリスクを網羅したものではありません。

  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)サラダ調味料の市場動向など

  当社グループの主幹事業はサラダ調味料の製造販売であり、売上高・利益の両面において貢献度が最も高い事業となっております。

  従って、サラダ調味料の需要が減退するなどでその国内市場が縮小した場合、また市場競争の結果として当社製品の市場占有率が大きく下落した場合には、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。なお、サラダ調味料の消費量は、短期的には野菜の価格変動などの影響を受けます。

  当社グループとしては、上記リスクの存在も認識した上で、調味料以外の事業の育成・拡大に努めております。

  また、調味料事業においては、新しい食シーンやメニューの提案に努めるとともに、健康ニーズへの対応などお客様の志向に沿った商品の開発と育成に加えて、各部門が連携したコスト削減を継続することにより、市場の活性化による需要の掘り起こしと市場競争力の強化を推し進めております。さらには、将来の成長が期待できる中国や東南アジアにおいても、事業の拡大を図っております。

 

(2)主要原料の価格変動

  当社グループは、主要原料として鶏卵および食油を使用しております。

  鶏卵については大手生産者との年間数量契約、一定価格契約、相場でのスポット契約の組み合わせなどにより、食油については製造者との信頼関係を基本に、期近の手配ではなく余裕をもった先物での手当てを行うことなどにより、それぞれ必要数量の確保および購買価格の安定化に努めております。

  また、タマゴ事業において商品売価の鶏卵相場との連動性を高めることで、相場変動への対応力の強化も進めております。

  しかしながら、それらの市況が著しく高騰した場合には、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

  なお、鶏卵の相場は産卵鶏の羽数変動による生産量の多寡および家計消費量の動向など、食油の相場はその原料である大豆や菜種の相場、為替相場および需給環境などの影響を受けます。

 

(3)製品事故、食品の安全性・衛生問題

  当社グループでは、創業以来の品質第一主義を基本に置いた上で、HACCPの実践、ISO9001の取得、グループを横断した品質監査の実施、FA(ファクトリー・オートメーション)を活用した製品保証やトレーサビリティ、また自社モニタリングや調達原料の品質規格管理システムの構築など、制度・システム面から品質保証の充実を推進いたしております。

  その一方で、従業員の品質に対する意識と理解が最も重要であるとの考えから、OJTや勉強会など様々な機会を通じて知識・技術の習得はもちろん、品質第一主義の浸透にも努めており、永続的な企業発展の基盤となる「安全・安心で高品質な食品の提供」を担保するために、万全の体制を組んでおります。

  しかしながら、当社グループにおいても、偶発的な事由によるものを含めて、異物混入や誤表示など、消費者に健康被害を及ぼすおそれのある製品事故が発生する可能性があるほか、社会全般にわたる重大な品質問題など、当社グループの取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合には、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 事業展開地域の災害や疾病など社会的混乱

  当社グループは日本国内や、米国・中国・東南アジアなどの海外においても事業展開を進めておりますが、次のような災害や疾病など、想定を上回る社会的な混乱が発生し、製造や物流設備などの破損、原資材やエネルギーの調達困難、操業に必要な人員の確保困難、などが生じた場合には、生産・販売能力の低下につながり、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

  ・大型地震や集中豪雨などの大規模な自然災害

  ・強毒型の感染性疾病の大流行

  ・継続的な広範囲における停電など、自然災害を起因としない大規模な事故

  ・テロや紛争など政治的問題

 

(5)連結子会社である株式会社キユーソー流通システムとの関係

  当社グループの物流システム事業は、当連結会計年度の売上高が1,277億47百万円(全体に占める割合は22.1%)、営業利益が47億60百万円(同18.0%)という規模に成長していますが、これは主に株式会社キユーソー流通システム(連結子会社)およびその子会社によるものであります。

  現在、当社が所有する株式会社キユーソー流通システム株式の議決権比率は45.7%(間接所有分を含む。緊密な者または同意している者の議決権比率まで含めると51.6%)であり、将来においてこの比率がさらに低下し、または同社との人的・取引関係が変化するなどした結果、同社が連結対象から外れた場合には、当社グループの業績および財政状態に大きく影響することが予想されます。

  当社は、当社グループが今後も成長・発展を続けるためには、高品位で競争力のある食品物流サービスを提供できる体制を備えておくことが必要であり、当社グループが全ての基本に据える「安全・安心で高品質な食品の提供」の実現にも、保管・運送の「品質」が重要な役割を果たすものと認識しております。

  従って、当社としては、株式会社キユーソー流通システムを今後も連結子会社として維持する方針であり、そのことが当社グループの企業価値の向上に資するものと考えております。

 

5【経営上の重要な契約等】

  該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループは、おいしさ、やさしさ、ユニークさを大切に適正価格で食品をお客様に提供するという姿勢のもと、「調味料」、「タマゴ」、「サラダ・惣菜」、「加工食品」、および「ファインケミカル」の各事業に関する研究開発に取り組んでいます。

 

研究開発は、主として当社研究開発本部、および生産技術部、国内連結子会社ではアヲハタ株式会社、デリア食品株式会社、キユーピー醸造株式会社、コープ食品株式会社、株式会社サラダクラブなど、海外連結子会社ではHENNINGSEN FOODS, INC.、北京丘比食品有限公司、杭州丘比食品有限公司、KEWPIE(THAILAND)CO.,LTD.、KEWPIE MALAYSIA SDN.BHD.およびKEWPIE VIETNAM CO.,LTD.などの各研究開発部門が連携、協力して行っています。

特に当社研究開発本部は、グループの研究開発の中核として、オリジナリティのある技術や原料素材を創出し、技術から生まれる感動をお客様に商品として提供できるよう、研究開発を行っております。

当社研究開発本部は、グループオフィスである仙川キユーポートを活用して、研究開発におけるグループシナジーの発揮と付加価値創出力を強化しています。社外との連携においてはオープンイノベーションに積極的に取り組み、価値の高い研究開発を加速しています。

また、7月には商品開発における包材開発の重要性を鑑み、品質保証本部の包材部門を統合して、商品開発研究所に「包材開発部」を新設しました。10月には、技術研究所の各部組織の役割をより明確にするために、野菜および資源循環に関するテーマに特化した「野菜・資源循環研究部」、加工プロセスに特化した「加工プロセス研究部」、健康栄養および基盤技術を統合した「評価・解析研究部」をそれぞれ新設しました。

これらの研究開発と並行して生産技術部門では、これまで築き上げた豊富な独自技術を活かした生産技術・開発技術力から、研究部門での開発商品を品質第一で具現化する設備開発ならびに、独創的な現場IT技術を駆使したグループの生産効率や品質保証体制を高める生産環境、およびシステムの標準化された開発を行っています。

なお、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、42億1百万円です。

また、報告セグメントにおける研究開発活動の概要とその成果は次のとおりです。

 

(1)調味料、タマゴ、サラダ・惣菜、加工食品、ファインケミカル

当連結会計年度において、研究開発活動の中で創出した新規技術は、25件学会で発表し、6件論文に投稿し掲載されました。以下の表には代表的な発表を示します。

<学会発表>

タイトル

学会

共同研究先

卵白由来ペプチドにおける抗酸化能の研究

第12回日本機能性食品医用学会総会

お茶の水女子大学

がん患者の嗅覚変化への食事工夫:特に魚臭に注目した調味料活用の試み

第18回日本病態栄養学会年次学術集会

 

経腸栄養療法導入管理時の粘度調整食品が投与時間におよぼす多施設共同無作為比較試験(第2報)

第30回日本静脈経腸栄養学会学術集会

東京慈恵会医科大学付属第三病院

Improvement of stool form by adding viscosity regulation solution to enteral nutrition: A multicenter randomized controlled trial.

2015 A.S.P.E.N. (American Society for Parenteral and Enteral Nutrition) Annual Conference

東京慈恵会医科大学付属第三病院他

長距離ランナーの持久的トレーニングにおける高機能卵白ペプチド摂取による抗疲労効果および競技パフォーマンスに及ぼす影響

第27回ランニング学会発表

北海道教育大学

神奈川大学

The absorption and the effect on skin of administrated hyaluronan

12th Asian Congress of Nutrition

東京農工大学

Beneficial effects of consuming a well-balanced breakfast with an egg on daily nutritional intakes and blood parameters in young females

12th Asian Congress of Nutrition

お茶の水女子大学

乳酸発酵卵白は内臓脂肪を低減する

第15回日本抗加齢医学会総会

東京慈恵会医科大学女子栄養大学

ヒアルロン酸による肌の保湿効果について〜機能性表示食品制度に向けて〜

第15回日本抗加齢医学会総会

 

「噛むことができる食品」の評価基準の提案

第33回日本顎咬合学会学術大会・総会

日本顎咬合学会

メイラード反応による乾燥ガーリックの風味強化

2015 IFT Annual Meeting & Food Expo

 

マヨネーズによる野菜の苦味低減効果の検討

日本調理科学会平成27年度大会

 

定量的構造活性相関手法を用いた鶏卵カラザ由来抗酸化ペプチドの研究

日本食品科学工学会 第62回大会

京都大学

乳酸発酵卵白による食品の風味改善機構の解明

日本食品科学工学会 第62回大会

 

QDA法を用いた官能評価による半熟卵黄の食味性の解析

日本食品科学工学会 第62回大会

日本獣医生命科学大学

ホスホリパーゼA2処理卵黄の分散性及び乳化性‐基質特異性の異なるホスホリパーゼA2の影響‐

日本食品科学工学会 第62回大会

京都大学

運動と乳酸発酵卵白の摂取が中高齢女性の骨格筋機能及び筋量に及ぼす影響

第70回 日本体力医学会大会

大妻女子大学

 

<論文>

タイトル

掲載雑誌

共同研究先

Thermal Aggregation of Hen Egg White Proteins in the Presence of Salt

Protein Journal  (2015) 34:212–219

筑波大学

Heat-Denatured Lysozyme Inactivates Murine Norovirus as a Surrogate Human Norovirus

Scientific Reports 5, Article number: 11819 (2015)

東京海洋大学

Pretreatment with citric acid or a mixture of nitric acid and citric acid to suppress egg white protein 3 deposit formation on stainless steel surfaces and to ease its removal during cleaning

Food Control 07/2015; 53.

東京海洋大学

Ovalbumin Delivery by Guanidine-Terminated Dendrimers Bearing an Amyloid-Promoting Peptide via Nanoparticle Formulation

Bioconjugate Chemistry

2015, 26 (8), 1804–1810

京都工芸繊維大学

大阪府立大学

Inactivation of enterobacter aerogenes in carboxymethyl cellulose solution using intense pulsed electric fields (iPEF) combined with moderate thermal treatment

IEEE Transactions on
Dielectrics and Electrical
 Insulation, 22, (4) 1849-1855. 2015

熊本大学

Oral administration of hyaluronan prevents skin dryness and epidermal thickening in ultraviolet irradiated hairless mice.

Journal of Photochemistry & Photobiology,B
:Biology Volume 153, Pages
215–221 (2015)

東京農工大学

 

 

 

<調味料>

マヨネーズでは、卵を使用せずにマヨネーズのコクを再現しマヨネーズの美味しさを多くのお客様に楽しんでいただけるようにするため、卵不使用のマヨネーズタイプ調味料「エッグケア(卵不使用)」を発売し、卵アレルギー配慮の要望への対応を進めました。卵黄の豊かなコクとうま味を追求した特別なマヨネーズ「卵をあじわうマヨネーズ」を発売しこだわりを持った商品開発を進めました。

主力ドレッシングでは「香り」に着目した「粗挽き黒こしょうドレッシング」、「バジルドレッシング」を開発し肉や魚介をサラダで食べる「主菜サラダ」の提案強化とサラダメニューの活性化を進めました。ノンオイルドレッシングでは満足感のあるしっかりとしたコクとうま味にこだわった、「ノンオイルごま」、「ノンオイル4種のチーズ」、「ノンオイルフレンチたまねぎ」の3品を開発し健康意識が高いお客様の嗜好性ニーズへの対応を進めました。

サラダを美味しく楽しく食べる提案として、「3色のベジクルトン」を開発し、サラダ周りアイテムの拡充を進めました。業務用では野菜をおつまみとする食べ方を提案する「ベジつまソース 焦がしねぎ」を開発しサラダ調味料カテゴリーの拡大を図りました。

また、マヨネーズなどの外装フィルムの改良を進め、賞味期限表示を消えずに読みやすくする技術を大日本印刷株式会社と共同で開発しました。

 

<タマゴ>

フードサービスの現場で使用されている殻付卵の攻略を目的として、製菓リテール市場に向けた21日間の消費期間を有する「液全卵(ロングライフ)」、製菓加工メーカーに向けた起泡力が高く製菓適性に優れた「エクセルエッグSP」、主に中華料理市場に向けた14日間の消費期間を有し炒飯やスープに適した「液全卵(調理用)」、料飲の現場に向けた初心者でも、ふんわりやわらかなスクランブルエッグが作れる「スクランブルエッグベース」を発売し、差別化された商品開発を通して、液卵市場でユニークな存在になる対応を進めました。

インバウンド消費が高まり人手不足が課題となっている、ホテル、レストランに向けた、スノーマンブランドの「スクランブルエッグ」シリーズを投入し、好評をいただいております。

また、用途を明確にする目的で「たまごサラダ(マイルド)」に名称変更したタマゴスプレッドは、たまごサンドに加えて調理パン、コロッケの具材等に用途が広がり、売上の増加に貢献しました。

家庭用の商品展開では、昨年発売した量販店のチルドコーナーで販売する「つぶしておいしいたまごのサラダ」をリニューアルして全国展開に繋げ、売上と消費者からの認知度の拡大に繋げました。

また、「とろっと名人ひらけオムレツ」シリーズ3種(プレーン・天津飯の素・親子丼の素)をエリア限定でテスト販売を実施し、次年度以降の展開に繋がる可能性を掴みました。「つぶしておいしいたまごのサラダ」においては、11月に食品産業新聞社主催の食品産業技術功労賞を受賞いたしました。

また、卵の機能性探索の一環として、カラザに抗酸化活性の高いペプチドがあることを発見して学会発表を行うなど、卵の価値向上に繋げる研究を進めております。

 

<サラダ・惣菜>

サラダ・惣菜では当社研究開発本部、連結子会社であるデリア食品株式会社および株式会社サラダクラブなどと連携し商品開発を行っています。

全国農業協同組合連合会との合弁で設立された株式会社グリーンメッセージにて、フードサービス市場向けカット野菜の新たな製法の確立と特許出願を実施し、販売を開始しました。

主力商品である「ポテトサラダ」のさらなる展開として、地域ごとの嗜好性を調査して、それにあわせた商品化を推進し、売上の拡大に貢献しました。

また、健康に配慮した惣菜(北海道食品機能性表示制度認定商品、良くかめる食品(日本顎噛合学会推薦)等)を開発し、健康意識の高いお客様に向けた対応を進めました。

パッケージサラダ(カット野菜)では、「千切りキャベツ」、「ミックスサラダ」の2アイテムで、消費期間を1日延長できる技術(野菜にやさしい製法)を確立し、売上の増加に貢献しました。

 

<加工食品>

加工食品の商品開発は、グループ各社の開発部署と当社研究開発本部が密接に連携し、それぞれの強みを活かしながら短中長期の研究開発テーマに取り組んでいます。

グループ会社においては、独自原料や製造設備を活用したフルーツや豆類、長芋、ごぼう、バジルなどの農産加工品、パスタソースや調理ソース、スープなどの調理食品、国産鶏やアンチョビなどを加工した商品などを開発しております。

一方当社研究開発本部は、介護食や育児食、病態食などの特殊技術を要する商品やナショナルブランド商品の開発、新たな技術や素材の開発を伴う中長期的商品開発、あるいは次世代を担う新カテゴリーの創出などを主たる役割としています。

主な開発品は、家庭用ではパスタソース、介護食、育児食、パン周り商品などの主要カテゴリーに新商品を投入し、売り場の活性化を図りました。業務用の料飲向けには、本格的な味わいを手軽に再現できる「オマールソースベース」などを発売し、病院・施設向けには家庭用やわらか食の技術を活用した、病院・施設向けの冷凍やわらか食を発売しました。

さらに、加工食品の海外展開として、中国にて中国国内向け病態食の製造を開始しました。

 

<ファインケミカル>

ファインケミカルでは、ヒアルロン酸、タマゴ成分、EPA(エイコサペンタエン酸)を3つの柱と位置付け、これらの素材の可能性を最大限引き出す研究と商品開発を進めています。

今期は、当社が食品用ヒアルロン酸でこれまで蓄積した多くのエビデンスを基本に、4月から施行された「機能性表示食品」制度を活用して、肌の水分保持、乾燥緩和機能を有する機能性表示食品「ヒアロモイスチャー240」を発売しました。

また卵白から抽出し、変性処理したリゾチームがヒトノロウイルスを不活化することを確認した東京海洋大学との共同研究論文が、権威あるScientific Reports誌に受理、掲載されました。

 

連結子会社であるキユーピー醸造株式会社では、加工用途向けに、新タイプの醸造酢として黒蜜のコクのある風味を生かした「さとうきび酢」を発売しました。また、果実酢の発酵技術を生かした「赤ワインタイプ発酵調味料」を発売しました。

業務用調味料として、芳醇な香りと濃厚な味を特長とする芳醇白葡萄酢をベースとした「芳醇ピクルスビネガー」と「アジアンテーブル・トムヤムベース」を、ドリンクシリーズとして「ビネガードリンク(カシス)」を発売しました。業務用のすし酢として、2年以上熟成させた酒粕を原料にしたお酢を使用した「すし酢(江戸前赤酢)」を発売しました。

 

海外の商品開発では、各地の伝統的なメニューや調味料を参考にした商品開発を推進しました。一例としては、中国北部の伝統的なサラダである大拌菜(ダーバンツァイ)を手軽に楽しめるドレッシングや、ベトナムで伝統的な基礎調味料であるチリソースとマヨネーズを別々に充填したツインパックのソースを発売いたしました。

また、アメリカではアジア系以外の一般のスーパーへ向けたドレッシングで、フルーツやココナツ等とスパイスを組み合わせた新しいフレーバーを新規に開発し、深煎りごまドレッシングなど日本で展開している商品に加えてシリーズ化いたしました。

また昨年度末より稼働を開始したPT. KEWPIE INDONESIAにおいて家庭用の商品を発売いたしました。

 

これらの結果、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、42億1百万円です。

 

(2)共通、物流システム

  該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成されております。

  当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告金額および報告期間における収益・費用の報告金額に影響する見積り、判断および仮定を必要としております。過去の実績や状況を踏まえ合理的と考えられる様々な要因に基づき、継続的に見積り、判断および仮定を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

  当社グループの財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5  経理の状況」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

①  貸倒引当金の計上基準

  当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過年度実績率を基礎とした将来の貸倒予測率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。

②  投資有価証券の減損処理

  当社グループでは投資有価証券を保有しており、評価方法は時価のある有価証券については時価法を、時価のない有価証券については原価法を採用しております。保有する有価証券につき、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況等が悪化する可能性があること等から、合理的な基準に基づいて投資有価証券の減損処理を行っております。

  当社グループでは投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきておりますが、この基準に伴い、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。

③  繰延税金資産の回収可能性の評価

  当社グループは、繰延税金資産について将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しております。しかし、繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しまたは追加計上により利益が変動する可能性があります。

 

(2)経営成績の分析

①  売上高

  売上高は、5,781億92百万円と前連結会計年度に比べ247億88百万円(4.5%)の増収となりました。

  セグメント別では、調味料は、中国・東南アジアでの展開が順調に拡大するとともに、国内ではマヨネーズやドレッシングが伸張したことから、前連結会計年度に比べ55億91百万円(3.7%)増の1,570億56百万円となりました。タマゴは、半熟技術を活用した付加価値品や料飲向け凍結卵が伸張し、1,047億85百万円と前連結会計年度に比べ52億72百万円(5.3%)の増収となりました。サラダ・惣菜は、宅配ルートなどの新販路への展開や生産体制の強化を進め、1,090億98百万円と前連結会計年度に比べ68億73百万円(6.7%)の増収となりました。

②  営業利益

  営業利益は、264億41百万円と前連結会計年度に比べ20億98百万円(8.6%)の増益となりました。

  セグメント別では、調味料は、積極的な需要喚起で販売促進費は増加しましたが、増収効果やコスト改善などにより、125億43百万円と前連結会計年度に比べ10億33百万円(9.0%)の増益となりました。タマゴは、付加価値品の伸張や価格改定効果に加えて、米国の子会社が好調に推移したことにより、53億96百万円と前連結会計年度に比べ16億40百万円(43.7%)の増益となりました。物流システムは、増収効果やコスト改善、燃料コストの減少などにより、47億60百万円と前連結会計年度に比べ11億47百万円(31.7%)の増益となりました。

③  経常利益

  営業外損益は、海外子会社における為替差損などにより前連結会計年度に比べ1億54百万円の減益となりました。経常利益は、273億11百万円と前連結会計年度に比べ19億43百万円(7.7%)の増益となりました。

④  当期純利益

  特別損益は、アヲハタ株式会社の連結子会社化による特別利益19億48百万円などにより、21億43百万円の増益となりました。

  その結果、税金等調整前当期純利益は286億63百万円と前連結会計年度に比べ40億88百万円(16.6%)の増益となり、法人税、住民税及び事業税88億60百万円、法人税等調整額1百万円および少数株主利益27億69百万円を差し引いた当期純利益は170億31百万円と前連結会計年度に比べ36億65百万円(27.4%)の増益となりました。

  なお、当連結会計年度の1株当たり当期純利益は112円21銭(前連結会計年度は88円69銭)、自己資本当期純利益率は8.3%(前連結会計年度は7.0%)となりました。

 

(3)財政状態の分析

①  資産

  流動資産は1,479億20百万円と、前連結会計年度末比66億73百万円減少いたしました。現金及び預金の減少49億71百万円、有価証券の減少50億円および原材料及び貯蔵品の増加32億52百万円がその主なものであります。

  固定資産は2,244億98百万円と、前連結会計年度末比220億97百万円増加いたしました。有形固定資産の増加132億65百万円、投資有価証券の増加19億79百万円および退職給付に係る資産の増加42億20百万円がその主なものであります。

  以上の結果、総資産は3,724億19百万円と、前連結会計年度末比154億25百万円増加となりました。

②  負債及び純資産

  負債は、1,264億89百万円と前連結会計年度末比101億7百万円減少いたしました。支払手形及び買掛金の減少85億83百万円、未払金の減少61億41百万円、未払法人税等の減少13億18百万円および繰延税金負債(固定)の増加23億4百万円がその主なものであります。

  なお、有利子負債の残高は、前連結会計年度末に比べ14億49百万円増加し、305億59百万円となりました。

  純資産は2,459億29百万円と、前連結会計年度末比255億32百万円増加いたしました。利益剰余金の増加130億68百万円、その他有価証券評価差額金の増加34億28百万円および少数株主持分の増加65億10百万円がその主なものであります。

  この結果、前連結会計年度末に比べ自己資本比率は2.9ポイント増加の57.5%、1株当たり純資産は126円17銭増加の1,410円53銭となりました。

③  資金の流動性(キャッシュ・フロー)

  当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2  事業の状況  1  業績等の概要  (2)キャッシュ・フロー」に記載しております。

  なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は、下記のとおりであります。

 

平成23年

11月期

平成24年

11月期

平成25年

11月期

平成26年

11月期

平成27年

11月期

自己資本比率(%)

58.0

55.8

55.0

54.6

57.5

時価ベースの自己資本比率(%)

57.3

58.6

65.1

82.6

120.3

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.5

0.7

0.9

0.8

1.1

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

108.0

165.0

105.1

116.0

89.5

(注)  自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。

※キャッシュ・フローおよび利払いは、それぞれ連結キャッシュ・フロー計算書の「営業活動によるキャッシュ・フロー」および「利息の支払額」を使用しております。

 





出典: キユーピー株式会社、2015-11-30 期 有価証券報告書