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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度のわが国経済は、好調な企業収益を背景とした設備投資の増加や雇用情勢の改善により景気は穏やかな回復が続いております。しかしながら年金および医療制度など先行きに対する不安や米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題に端を発した金融市場の混乱、原油価格および食糧資源の高騰、さらに個人所得の伸び悩みなどの懸念材料により、個人消費は限定的な回復に留まっており、景気の下振れ圧力が高まりつつある状況となっております。

当社グループの属する食品、外食業界におきましては、食の安全性に係わる偽装・消費期限切れの諸問題などで、食品の品質に対するお客様の関心がますます高まる一方、企業間競争の激化、食材の高騰さらには労働力不足などにより、経営環境は厳しい状況が続いております。

こうした状況の中で、当社グループは引き続き「食の安全・安心」を第一に、「収益力の増強」「外食事業の強化」を基本方針とし、業績の向上と経営基盤の強化に取り組んでまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は16,355百万円(前連結会計年度比17.4%減)、営業利益は557百万円(同131.3%増)、経常利益は367百万円(同339.6%増)、当期純利益は230百万円(前連結会計年度は当期純損失486百万円)となりました。

なお、売上高の大幅な減少はピザ関連事業の大口取引先への売上が、前連結会計年度11月以降、手数料収入に変更となったことおよび利益の薄い取引を整理・解消した影響であります。

事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。

① ピザ関連事業

ピザ関連事業を展開するジェーシー事業本部におきましては、主要原材料のチーズおよび小麦粉が値上がりしたほか、競争激化で販売価格は引き続き下落傾向にあるなど厳しい状況が続いております。この対応として、製造工程を改善したトッピングピザ「ベーシックピザシリーズ」の拡販により収益を確保するとともに、生産部門においては変動人件費の低減とナン・クラストの歩留まり向上によりコスト削減を実施いたしました。

営業部門におきましては、「エスニックブレッドの販売拡充」「取引先との販売価格交渉」「販売アイテム数の整理」「ベーシック構想=基本規格の統一化」の活動を主眼におき、粗利益の確保を図ってまいりました。特に、「エスニックブレッド」の販売数量は前年比20%増となり、粗利益の積み上げ要因となりました。

生産部門においては上記の活動のほか、多摩および千葉工場に続き茨木工場がISO9001を取得、一層の高品質生産体制を目指すこととなり、「クレームゼロ」運動も成果を挙げました。

この結果、売上高は9,740百万円(前連結会計年度比27.9%減)、営業利益は725百万円(同17.4%増)となりました。

② 外食事業

外食・中食事業を展開するコムサ事業本部、ならびに連結子会社(株式会社ファンシーコーポレーション、株式会社サム・アップ)におきましては、内部充実を基本政策として、既存店舗のオペレーション向上・サービス・人材育成の”磨き込み”を行うとともに、競争力のある立地の獲得と不採算店舗の整理によるスクラップアンドビルドを進めてまいりました。

主力業態である居酒屋「一番どり」をはじめとする既存店ブランドの強化・育成によって、個人客層の開拓、宴会需要等の獲得およびコスト削減を実行し、顧客拡大と利益確保を着実に図ってまいりました。

また、新規出店として、「一番どり」の上級コンセプトである「郷どり燦鶏」ブランドを霞ヶ関コモンゲートビルに出店し、当初の計画を上回る業績を挙げております。また、昨今のマスメディア(テレビ・雑誌等)に庶民の味復活として報じられることが多くなった「鯛焼きビジネス」では、エルミこうのす店など4店舗を出店いたしました。一方、立地の変化の影響を受けた不採算店舗は将来の採算性を慎重に検討し、9店舗を閉鎖いたしました。

この結果、売上高は6,454百万円(前連結会計年度比4.9%増)、営業利益は383百万円(同92.0%増)となりました。

③ その他事業

管理部門スタッフで構成するサポートセンターでは、商材調達に関する購買窓口の集約などコスト競争力強化のために施策を推進し、サポート体制の効率化と諸経費の削減に努めてまいりました。

なお、その他事業は外食事業物販部門が外食会社向けに、年末スモークチキン販売を従来から継続したものであります。

この結果、売上高は160百万円(前連結会計年度比13.9%増)、営業利益は34百万円(同4.2%減)となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、1,827百万円となり、前連結会計年度末より90百万円の増加となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税金等調整前当期純利益と減価償却費による資金の増加がありましたが、仕入債務の減少による資金の減少で 396百万円となりました。前連結会計年度末より483百万円の収入減少となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得による資金の支出がありましたが、投資有価証券の売却代と賃貸人都合による店舗閉鎖に伴う敷金保証金の返還や店舗立退補償金の入金で、 15百万円の資金増加となりました。前連結会計年度末より376百万円の収入増加となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、主として社債の償還による支出の増加で、 298百万円の資金減少額となりました。前連結会計年度末より113百万円の支出減少となりました。

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業の種類別セグメント
生産高(千円)
前年同期比(%)
ピザ関連事業
6,414,500
+5.3

(注)1 金額は、製造原価によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

ピザ関連事業ではピザの一部について受注生産を行っておりますが、受注から納品までの期間が極めて短期で受注残高としては僅少であり、受注実績と販売実績がほぼ同額となりますので、受注状況の記載は省略しております。

 

(3) 商品仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメント
商品仕入高(千円)
前年同期比(%)
ピザ関連事業
881,668
△82.3
外食事業
2,280,522
+1.5
その他事業
115,192
+23.9
合計
3,277,383
△55.3

(注)1 金額は、仕入金額によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメント
販売高(千円)
前年同期比(%)
ピザ関連事業
9,740,741
△27.9
外食事業
6,454,677
+4.9
その他事業
160,061
+13.9
合計
16,355,479
△17.4

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業業績を背景に雇用の需給環境が改善されるなど、景気は緩やかな回復基調にありました。しかしながら、米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題、原油価格および食糧資源の高騰や大幅なドル安など、先行きは不透明な状況が続いております。当社グループが属する食品、外食業界におきましては、食品の偽装表示や外国産冷凍食品への異物混入などの問題に端を発して、「食の安全・安心」に対する消費者の関心は高まっております。 
 このような状況の中で、当社グループは引き続き「食の安全・安心」を経営の最重点課題と位置付け、「収益力の増強による財務体質の強化」を基本方針として、次の重要課題に取り組んでまいります。

①妥協なき品質管理体制の構築

②ピザ関連事業における「選択と集中」による製品ポートフォリオの最適化ならびに生産、物流、在庫管理、営業の効率活動による収益力の向上

③外食事業における新店舗開設による規模拡大を通じた管理効率アップと消費者ニーズを的確に捉えたメニュー開発、ならびに新しいコンセプトの開発による収益力の向上

④合併効果を極大化するため、各事業本部における当社グループ経営の一層の標準化と効率化を推進して、原価圧縮の取り組み

⑤ピザ関連事業生産部門の「ISO9001」の全工場認証拡大を始めとする品質管理強化と食材の安定供給体制の確保、トレーサビリティの確立

⑥当社グループ全体にわたるリスク管理体制の充実

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクは以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 原材料価格が損益に与える影響について

ピザの主原料であるナチュラルチーズは輸入品に依存しており、世界的な需給ギャップの発生や海外生産地における気候変動によって、大幅に価格が上昇することがあります。また、当社原材料の大きな部分を占める小麦粉の価格も昨年から相場連動型となり、国際的な相場の影響を受けるようになりました。当社グループでは、購入契約の方法・時期等を十分検討することにより、原価を安定させるよう努力しておりますが、その価格動向が年間損益に大きな影響を与えることがあります。

② 為替リスクについて

当社グループが海外から輸入する商品の一部については、ドル建ての契約となっております。為替予約の締結も行っておりますが、為替の変動に伴って当社損益に影響を及ぼす可能性があります。

③ 食材の安定供給に係るリスクについて

外食事業における主要な食材が鶏肉であり、当社グループではその仕入れについて、品質と安定供給の観点から「国産」にこだわっています。産地をできる限り分散して仕入を行っているものの、産地において鳥インフルエンザ等の伝染病が発生した場合には、一時的にその供給が停滞する、あるいは消費者の買い控え現象が顕著になった場合には売上高の減少により損益に影響を及ぼす可能性があります。

④ 特定の取引先への依存について

当社グループは、大手宅配ピザチェーンに製品及び商品を供給しております。当該取引は、グループ全体、特にピザ関連事業における大きな強みでありますが、経営基盤を一層安定化させるために、取引先の多様化を通じた収益増大を目指しております。しかしながら、市場における競争の要因により、結果としてその依存度低下のテンポが停滞する可能性があります。

⑤ 外食直営店の出店について

当社グループの外食事業は、外食直営店を軸とする多店舗展開を成長の牽引力として推進しております。当社グループの外食ブランドに適合する立地条件など、一定の社内基準に基づいて首都圏、特に東京都内での出店を拡大する計画でありますが、賃料など適合物件を確保できないことなどにより、計画どおりの出店ができない場合には、当社グループの成長に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

 取引基本契約(製品等の供給に関するもの)

契約会社名
相手方の名称
国名
契約の内容
契約期間
㈱ジェーシー・
コムサ(当社)
㈱ヒガ・インダストリーズ
日本
ドミノピザ指定のサプライヤーへの発注及び物流受託業務
平成18年11月1日締結
1年間(自動更新)

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループの研究開発活動は、連結財務諸表を作成する当社のピザ関連事業が行っております。メーカーとしての当社の生産技術の改良、お客様からの多様なニーズを反映した新製品の研究開発などに取り組みました。当連結会計年度では当社シーターラインを活用したエスニックブレッドの新製品の企画開発を製粉仕入先と連携して実施しております。また引き続き基本規格の統一したベーシックピザ製品の開発による生産効率の向上に注力しました。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は 46百万円であります。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)[業績]」をご参照下さい。

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2[事業の状況]4[事業等のリスク]」をご参照下さい。

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、「第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)[キャッシュ・フローの状況]」をご参照下さい。

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2[事業の状況]3[対処すべき課題]」をご参照下さい。





出典: 株式会社ジェーシー・コムサ、2008-03-31 期 有価証券報告書