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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の自動車業界においては、国内販売は減少したものの、欧州向け輸出の増加により、国内生産全体では前年を上回った。

このような情勢の中で、当社は、昨年10月1日にアラコ株式会社(内装事業)およびタカニチ株式会社と合併し、新会社「トヨタ紡織株式会社」として順調にスタートすることができた。

また、当社グループとしては、かねてより研究開発・生産技術力の強化を進めている内装システムサプライヤーとして、国内においては、トヨタ自動車株式会社のサイオン、クラウン マジェスタ、ノア、ヴォクシー、ポルテ、ハイエース、アイシス、マークX、ヴィッツが、海外ではタイ、インドネシア、アルゼンチン、インドにおいて世界戦略車IMVシリーズが生産開始になった。また、自動車用フィルター総合メーカーとしては、先進的な吸気システム、キャビンエアフィルター、オートマチック・トランスミッション用フィルターなどの開発と生産に注力した。

グローバル展開としては、中国において、昨年6月に、天津市に株式会社デンソーとの合弁で、フィルターの生産子会社 天津豊田紡汽車部件有限公司を、7月に寧波市にシートファブリックの生産子会社 寧波豊田紡汽車部件有限公司を、9月に広州市に広州汽車零部件有限公司との合弁で内装品の生産子会社 広州桜泰汽車飾件有限公司を、アイシン精機株式会社との合弁でシート部品の生産子会社 豊愛(広州)汽車座椅部件有限公司をそれぞれ設立した。また、同月にベトナムのハイフォン市にカーテンシールドエアバッグ(袋体)の生産子会社 トヨタボウハイフォン有限会社を設立、本年1月に、フランスのオナン市に自動車バンパの生産子会社 トヨタ紡織フランス株式会社を設立し、お客様の要請に応えられるように生産拠点の拡充を推進している。

売上高については、合併・増産効果などにより、456,311百万円と前連結会計年度に比べ337,757百万円(284.9%)の増収となった。

利益については、労務費の増加や製品価格変動の影響などの減益要因はあったが、合併・増産増収の効果、グループあげての原価改善などにより、連結経常利益は、19,109百万円と前連結会計年度に比べ13,794百万円(259.5%)の増益となった。

連結当期純利益については、特別損失に合併に伴う残存価額変更による過年度償却費など2,335百万円を計上し、8,979百万円と前連結会計年度に比べ6,140百万円(216.3%)の増益となった。

 事業部門別の業績を示すと、次のとおりである。

①自動車部品事業

当事業部門においては、シート、トリムなどの内装品については、合併・増産効果などにより、フィルタ・パワートレイン部品については、エアフィルターの増産効果により、452,947百万円と前連結会計年度に比べ、336,031百万円(287.4%)の増収となった。

 

②繊維事業

当事業部門においては、970百万円と前連結会計年度に比べ92百万円(10.6%)の増収となった。

 

③その他事業

当事業部門においては、2,393百万円と前連結会計年度に比べ1,633百万円(215.1%)の増収となった。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物残高は31,881百万円と前連結会計年度末に比べ22,775百万円(250.1%)の増加となった。

営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は12,746百万円となった。これは主に、売上債権の増加額1,389百万円、仕入債務の減少額12,578百万円、法人税等の支払額6,101百万円等による減少はあったものの税金等調整前当期純利益16,774百万円、減価償却費14,273百万円等による増加によるものである。

投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は19,582百万円となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出18,760百万円によるものである。

財務活動の結果増加した現金及び現金同等物は2,990百万円となった。これは主に、長期借入金の返済による支出1,362百万円、配当金の支払額699百万円、少数株主への配当金の支払額1,138百万円等による減少はあったものの、短期借入金の純増減額5,562百万円等による増加によるものである。

なお、昨年10月1日のアラコ株式会社(内装事業)およびタカニチ株式会社との合併に伴い増加した現金及び現金同等物は25,142百万円である。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりである。

 

事業部門

生産高(百万円)

前期比(%)

自動車部品

447,520

277.0

繊維

1,033

28.3

その他

1,651

185.8

合計

450,205

274.9

(注) 1 金額は、販売価格によっている。

2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。

3 自動車部品事業およびその他事業の生産実績が大幅に増加した要因は、主として平成16年10月1日のアラコ株式会社(内装事業)およびタカニチ株式会社との合併によるものである。

(2) 受注実績

当社グループは、受注生産を行っていない。

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりである。

 

事業部門

販売高(百万円)

前期比(%)

自動車部品

452,947

287.4

繊維

970

10.6

その他

2,393

215.1

合計

456,311

284.9

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていない。

2 自動車部品事業およびその他事業の販売実績が大幅に増加した要因は、主として平成16年10月1日のアラコ株式会社(内装事業)およびタカニチ株式会社との合併によるものである。

3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

トヨタ自動車㈱

33,976

28.7

182,565

40.0

トヨタモーターマニュファクチャリングノースアメリカ㈱

62,649

13.7

 

3 【対処すべき課題】

今後の経済見通しについては、世界的な資源・素材の高騰などにより先行き不透明感があり、依然として予断を許さない状況が続くものと思われる。

このような中で、当社グループは、「世界トップレベルの内装システムサプライヤー・フィルターメーカーを目指す」をビジョンに掲げ、次のとおりの経営戦略を強力に推進していく。

(1) 快適な車室空間の提供

①車室空間全体について、コンセプトづくりから開発・設計・生産まで一貫して担当し、品質・コスト・デリバリーでNo.1の競争力を持ち、自動車メーカーからの信頼を獲得。

②車室内の快適性、静粛性、見栄えなどユーザーの期待と、安全・環境など社会的要請に応える商品をいち早く実現し、社会に貢献。

③オンリーワンの技術・製品を提案できる技術力の獲得。

(2) 世界トップの自動車用フィルターの提供

①吸気系トータル性能を企画・設計できるシステムメーカーとしての実力獲得。

②潤滑系・空調系フィルターの次世代技術の開発を通じ、社会的要請(環境・エネルギー・健康)に応える商品を提供。

(3) グローバルな供給体制の構築

①お客様の要請に、いつでもどこでも対応できる体制(開発・生産)の構築。

また、繊維事業については、ユニフォーム、健康衣料「オーラムーンバリー」を中心とした付加価値ある商品の充実・拡大を推進していく。

これらの課題への取り組みにより、株主価値の一層の向上を図っていく。

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクに以下のようなものがある。しかし、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載したリスク以外のリスクも存在し、投資家の判断に影響を及ぼす可能性がある。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成17年6月30日)現在において当社グループが判断したものである。

 

(1) 経済状況等

当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれている。重要な部分を占める自動車関連製品の需要は、製品・サービスを提供している国または地域の経済状況の影響を受ける。従って、日本、北中南米、アジア、欧州を含む当社グループの主要市場における景気後退およびそれに伴う自動車需要の縮小は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

(2) 特定の取引先への依存

当社の親会社は、トヨタ自動車株式会社であり、当連結会計年度末現在、同社による当社の議決権の所有割合は、直接所有割合47.0%、間接所有割合2.7%である。当社グループは、同社に各種自動車部品を販売しており、当連結会計年度の売上高に占める同社への割合は、40.0%となっている。そのため、同社の自動車販売動向によっては、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

(3) 国際的活動および海外進出に潜在するリスク

当社グループの生産および販売活動は、日本をはじめ北中南米、アジア、欧州など幅広い市場で展開しているため、これらの地域市場への事業進出には各国諸事情の違いにより次のようないくつかのリスクが内在している。

①予期しない法律または規制の変更

②不利な政治または経済要因

③人材の採用の確保の難しさ

④不利な税制の影響

⑤テロ、戦争、その他要因による社会的混乱

 

(4) 為替レートの変動

当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれている。各地域における売上、費用、資産、負債を含む外貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されている。これらの項目は換算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなくても、円換算後の価値の影響を受ける可能性がある。一般に、他の通貨に対する円高は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

 

(5) 価格競争

自動車業界における価格競争はたいへん厳しいものとなっている。特に自動車メーカーからの価格引き下げ要請は、近年特に強まってきている。

また、当社グループの製品は技術的、品質的、価格的に競合他社の追随を許さないものと考える一方で、将来においても有効に競争できるという保証はない。これは当社グループの属している各製品市場、地域市場において新しい競合先、既存の競合先間の提携により市場シェアを急速に拡大する可能性があるためである。価格面での圧力または有効に競争できないことによる顧客離れは、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

(6) 原材料、部品供給元への依存

当社グループの生産は、原材料・部品を複数のグループ外供給元に依存している。当社グループは、グループ外供給元と取引基本契約を結び、原材料・部品の安定的な取引を安定的な生産の前提としているが、供給逼迫による世界的な品不足や供給元の不慮の事故などにより、原材料・部品の不足が生じないという保証はない。その場合、生産の遅れを招き、また、原価を上昇させる可能性がある。

 

(7) 新製品の開発力

当社グループは、経営の基本理念の一つである「革新的な技術開発、製品開発に努め、お客様に喜ばれる、良い商品を提供する」のもと、高度化・多様化する市場のニーズを先取りし、顧客の満足が得られるよう、新製品開発に努めている。今後も継続して新製品を開発し、販売できると考えているが、そのプロセスは複雑かつ不確実なものであり、以下をはじめとする様々なリスクがある。

①新製品や新技術への投資に必要な資金と資源を、今後、十分充当できる保証はない。

②長期的な投資と大量の資源投入が、成功する新製品または新技術へつながる保証はない。

③技術の急速な進歩と市場ニーズの変化により、当社グループの製品が時代遅れになる可能性がある。

④現在開発中の新技術の商品化の遅れにより、市場の需要について行けなくなる可能性がある。

 

(8) 知的財産権

当社グループは、他社製品と差別化を図るため、技術とノウハウの蓄積と、これらの保護について努力を傾注しているが、特定の地域では知的財産権による完全な保護が困難であったり、または、限定的にしか保護されない状況にある。そのため、第三者が当社グループの知的財産を使って類似した製品を製造することを防止できない可能性がある。また、他社が類似する、もしくは、当社グループより優れている技術を開発したり、当社グループの特許や企業秘密を模倣または解析調査することを防止できない可能性がある。さらに、当社グループの将来の製品または技術が、将来的に他社の知的財産権を侵害していると判断される場合、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

(9) 商品の欠陥

当社グループは、経営の基本理念の一つに「クリーンで安全な商品を提供することを使命とし、地球環境保護を重視した企業活動の推進」を掲げ、総力をあげて品質向上に取り組んでいる。

一方、製造物責任賠償について、保険に加入しているが、大規模な製造物責任賠償につながるような商品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を及ぼし、売上の低下、収益の悪化などにより、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

(10) 災害や停電等による影響

当社グループは、生産設備の定期的な検査、点検を行っている。しかし、生産設備の故障、生産施設の火災、停電など、人的・自然的災害による影響を完全に防止または軽減できる保証はない。例えば、当社グループの国内工場の大半は、中部地区に所在している。従って、中部地区での大規模な地震やその他操業に影響する事象が生じた場合、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

(11) 退職給付債務

当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率などの数理計算上の前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されている。実際の結果が前提条件と異なる場合または変更された場合は、将来の期間に認識される費用および計上される債務に重要な影響を及ぼす可能性がある。

 

 

上記リスク等が予期せぬ事象を招き、生産活動およびその他事業の遂行に問題を生じさせる可能性がある。これらの事象は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

5 【経営上の重要な契約等】

アラコ株式会社およびタカニチ株式会社との合併

当社は、アラコ株式会社およびタカニチ株式会社と平成16年5月10日に合併契約書に調印し、平成16年6月24日開催の定時株主総会において、合併契約書の承認を受け、平成16年10月1日に合併した。

合併に関する事項の概要は次のとおりである。

1 合併の目的

当社とアラコ株式会社(内装事業)およびタカニチ株式会社が合併することにより、それぞれの会社が個々に展開してきたシートシステム、内装システムが一体化され、内装全体が事業領域となり、車室空間をトータルにみた開発・提案が可能となる。さらに、各社のノウハウを結集し、リソーセスを総合的・効率的に活用することによって、開発力の強化と海外展開を一段と加速させ、新技術・新商品を世界に提供できるグローバル内装システムサプライヤーとして大きく飛躍していくことが可能になると判断したため合併した。

2 合併の方法

豊田紡織株式会社(以下「甲」という)とアラコ株式会社(以下「乙」という)およびタカニチ株式会社(以下「丙」という)は、対等の立場で合併する(以下本合併という)。本合併により、甲は存続し、乙および丙は解散する。

本合併は、乙の車両事業をトヨタ車体株式会社が承継する会社分割の効力発生後に行われるものとする。

3 合併に際しての株式の発行及び割当

甲は、本合併に際して普通株式120,491,400株を発行し、合併期日前日の乙および丙の最終の株主名簿に記載された株主に対して、その所有する乙の普通株式1株につき甲の普通株式2.85株の割当をもって割当交付し、丙の普通株式1株につき甲の普通株式21.5株の割合をもって割当交付する。

4 増加すべき資本金、資本準備金および利益準備金

甲が本合併により増加すべき資本金、資本準備金、利益準備金および任意積立金その他の留保利益の額は、次のとおりとする。

(1)資本金

金3,466,760,710円とする。

合併後の甲の資本金は、金8,400,000,000円とする。

(2)資本準備金

合併差益の額から(3)および(4)の金額を控除した額。

(3)利益準備金

合併期日における乙および丙の利益準備金の額。

(4)任意積立金その他の留保利益の額

合併期日における乙および丙の任意積立金その他の留保利益の額。

5 合併期日

合併期日は、平成16年10月1日とする。

6 合併財産の引継ぎ

乙および丙は、平成16年3月31日現在の貸借対照表その他同日現在の計算を基礎とし、これに本合併期日に至るまでの増減(本会社分割による資産、負債、権利義務等のトヨタ車体株式会社への承継を含む)を加除した一切の資産、負債およびこれに付随する権利義務、労働契約を本合併期日において甲に引き継ぐものとする。

7 合併交付金

甲は、本合併期日前日の乙および丙の最終の株主名簿に記載された株主または登録質権者に対して、その所有する乙および丙の株式1株につき、合併交付金として平成16年4月1日から平成16年9月30日までの配当金相当額を、本合併期日後3ヶ月以内に次の金額を支払う。

(1)乙においては、1株当たり25円00銭

(2)丙においては、1株当たり90円00銭

8 被合併会社の合併時の資産・負債の状況

(1)アラコ株式会社(内装事業)                  (単位:百万円)

科目

金額

科目

金額

流動資産

64,967

流動負債

72,080

現金及び預金

21,834

支払手形

684

受取手形

562

買掛金

43,697

売掛金

33,018

短期借入金

たな卸資産

2,704

未払法人税等

262

繰延税金資産

1,887

未払金

1,873

未収入金

4,688

未払費用

5,202

その他

271

預り金

18,692

固定資産

53,151

その他

1,667

(有形固定資産)

27,503

固定負債

11,703

建物

10,200

退職給付引当金

11,703

機械装置

8,914

預り保証金

土地

5,064

負債合計

83,783

その他

3,324

 

 

(無形固定資産)

40

 

 

(投資その他の資産)

25,607

 

 

関係会社株式

9,436

 

 

繰延税金資産

6,130

 

 

投資その他の資産

10,093

 

 

貸倒引当金

△53

 

 

資産合計

118,118

差引正味財産

34,335

 

(2)タカニチ株式会社                       (単位:百万円)

科目

金額

科目

金額

流動資産

24,139

流動負債

23,120

現金及び預金

514

支払手形

1,325

受取手形

712

買掛金

15,415

売掛金

14,340

短期借入金

338

たな卸資産

1,655

未払法人税等

52

繰延税金資産

1,107

未払金

2,760

未収入金

4,200

未払費用

2,639

その他

1,608

預り金

53

固定資産

23,155

その他

536

(有形固定資産)

15,726

固定負債

2,734

建物

5,795

退職給付引当金

1,564

機械装置

4,021

預り保証金

1,170

土地

3,606

負債合計

25,854

その他

2,303

 

 

(無形固定資産)

243

 

 

(投資その他の資産)

7,184

 

 

関係会社株式

3,553

 

 

繰延税金資産

847

 

 

投資その他の資産

2,844

 

 

貸倒引当金

△60

 

 

資産合計

47,294

差引正味財産

21,439

 

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは、年々高度化・多様化するお客様のニーズを先取りし、「お客様の信頼と満足が得られる製品の開発」という基本的な考え方のもとに、基礎研究新規事業部門および内装技術部門、フィルタ・パワートレイン機器部門の各技術部において相互に連携をとりつつ研究開発に取り組んでいる。また、社外との連携も活発に行っており、専門知識・固有ノウハウを有する関係各社の技術開発部門や先端技術領域での研究開発を行う研究法人との相互の技術交流の中から、次世代を担う新技術・新製品を開発する体制となっている。

事業部門別の研究開発活動を示すと、次のとおりである。

自動車部品事業

内装システムサプライヤー事業では、トヨタ自動車株式会社のモデルチェンジに対応し、国内においては、サイオン、クラウン マジェスタ、ノア、ヴォクシー、ポルテ、ハイエース、アイシス、マークX、ヴィッツが、海外では、タイ、インドネシア、アルゼンチン、インドにおいて世界戦略車IMVが生産開始となった。各車とも商品力を大幅に向上させるとともに、快適性・静粛性の高い車室空間を実現したものである。特に、マークXでは、新クッション長可変シートを開発し、スイッチ一つでクッション先端が可動し、運転席だけでなく、助手席でも体格に合わせて膝下のフィット感を高め、サポート性を向上させた。また、レクサスGSには、スライド連動ヘッドレストシートが搭載され、シートスライドさせると、その位置に併せてヘッドレストの高さを自動的に調整でき、最適な運転席調整が可能となった。環境技術では、炭酸ガスの固定能力に優れたアオイ科の1年草植物「ケナフ」と植物糖類から抽出した「ポリ乳酸」で造られるオール植物自動車用部品を開発した。特に、ポリ乳酸を使った自動車用シート表皮材が、「愛・地球博」のIMTSの無人バスに採用されている。

フィルタ・パワートレイン機器事業では、世界一製品づくりを目指し、性能向上や低コスト化に加え、モジュール化、システム化、環境対応、快適性向上などの世の中のニーズにマッチした新製品を開発した。具体的には、モジュール化とシステム化では、樹脂製インテークマニホールドと樹脂製エアクリーナー一体型シリンダーヘッドカバーを一体化した吸気システムを開発し、トヨタ自動車株式会社のパッソ、ダイハツ工業株式会社のブーンに搭載されるとともに、トヨタ自動車株式会社とプジョー シトロエン オートモービルズ SAとの共同プロジェクト車のアイゴに搭載され、TBMECAポーランド有限会社での生産も開始した。環境対応製品では、完全可燃のエレメントを採用したエレメント交換型オイルフィルターがリッターカーへ展開された。快適性向上では、エアコン用として高効率な花粉除去とアセトアルデヒドを高効率に除去する機能を併せ持つ花粉脱臭フィルターの販売を開始した。また、オイルフィルター事業の拡大として開発したオートマチック・トランスミッション用高性能フィルターの採用が拡大した。

 

繊維事業

特に記載すべき事項はない。

 

その他事業

特に記載すべき事項はない。

 

なお、当連結会計年度の研究開発費は、15,236百万円である。

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1)財政状態

当連結会計年度末の総資産は、昨年10月1日のアラコ株式会社(内装事業)およびタカニチ株式会社との合併により、前連結会計年度に比べ240,222百万円(336.3%)増加して、311,655百万円となった。流動資産は137,630百万円(384.5%)増加の173,424百万円、固定資産は102,591百万円(287.9%)増加の138,230百万円となった。

流動資産は、受取手形及び売掛金、棚卸資産が増加しており、増加の主な要因は合併引継資産によるものである。

固定資産のうち有形固定資産は、前連結会計年度に比べ82,823百万円(272.0%)増加した。これは、合併による引継資産のほか、新製品対応・生産能力増強投資及び研究開発投資などの設備投資を実施したことによるものである。

当連結会計年度の負債の合計は、前連結会計年度に比べ137,379百万円(344.6%)増加して、177,243百万円となった。流動負債は118,609百万円(362.7%)増加の151,308百万円、固定負債は18,769百万円(261.9%)増加の25,935百万円となった。

流動負債は、支払手形及び買掛金が増加しており、増加の主な要因は、合併引継負債によるものである。

固定負債増加の主な要因は、長期借入金の返済はあったものの、合併に伴う退職給付引当金の増加などによるものである。

当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度に比べ80,074百万円(272.4%)増加して、109,470百万円となった。これは合併により資本金及び資本準備金のほか、利益剰余金が増加したことによるものである。

この結果、自己資本比率は、前連結会計年度の41.2%から35.1%となった。期末発行済株式総数に基づく1株当たり自己資本は、前連結会計年度の439円86銭から583円31銭となった。

 

 

(2)経営成績

当連結会計年度の売上高は、合併・増産効果などによるシート、ドアトリムなどの内装品の増加、エアフィルターの増産効果によるフィルタ・パワートレイン部品の増加などにより、前連結会計年度に比べ337,757百万円(284.9%)の増収で、456,311百万円となった。なお、売上高は5期連続の増収であり、過去最高である。

営業利益は、労務費の増加や製品価格変動の影響などの減益要因はあったが、合併・増産増収の効果、グループあげての原価改善などにより、前連結会計年度に比べ12,535百万円(235.1%)の増益で、17,867百万円となった。

営業外収益は、持分法適用関連会社数の増加による持分法による投資利益の増加や賃貸料の増加などにより、前連結会計年度に比べ、2,366百万円(560.7%)増加して、2,788百万円となった。

営業外費用は、主に合併に伴い借入金のある連結子会社が増加し、支払利息が増加したことにより、前連結会計年度に比べ1,106百万円(252.3%)増加して、1,545百万円となった。

以上の結果、経常利益は、19,109百万円となり、売上高経常利益率は4.2%となった。

税金等調整前当期純利益は、残存価額変更による過年度償却費、減損損失などの特別損失2,335百万円はあったが、経常利益の増加により前連結会計年度に比べ11,459百万円(215.6%)増加して、16,774百万円となった。

少数株主利益は、合併により連結子会社が大幅に増加し、前連結会計年度と比べ1,883百万円(918.0%)増加して、2,088百万円となった。

当期純利益は、前連結会計年度と比べ6,140百万円(216.3%)増加して、8,979百万円となった。1株当たり当期純利益は68円65銭となった。





出典: トヨタ紡織株式会社、2005-03-31 期 有価証券報告書