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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の自動車業界においては、国内販売は若干減少したものの、アメリカ向けを中心に輸出が増加し、国内生産全体では前年を上回った。

このような情勢の中で、当社グループとしては、かねてより車室空間全体の提案力の強化を進めている自動車用内装システムサプライヤーとして、国内においては、トヨタ自動車株式会社のエスティマ、カムリなど、およびレクサスブランドのGS、SC、ISが、海外においては、IMV、カムリ、シボレーHHR(GM車)などが生産開始になった。また、自動車用フィルター総合メーカーとしては、先進的なフィルター製品の研究開発と生産に注力している。また、システム化・モジュール化や受注増加およびパワートレイン関連機器の事業拡大に伴い、より付加価値の高い新製品の開発力強化を図るため刈谷技術棟を建設し、開発・評価を進めている。

グローバル展開としては、昨年4月に中国の佛山市に電装(中国)投資有限公司との合弁で、オイルフィルターの生産子会社 佛山豊田紡織汽車零部件有限公司を、7月にはベルギーのザベンタム市に技術動向調査および営業、調達機能を持つ欧州戦略の拠点としてトヨタ紡織ヨーロッパ株式会社を、南アフリカのダーバン市近郊に豊田通商株式会社との合弁で、シート、ドアトリムの生産子会社 トヨタ紡織南アフリカ株式会社を、11月には中国の天津市にアイシン精機株式会社との合弁で、シート用骨格および機能部品の生産子会社 天津豊愛汽車座椅部件有限公司を設立し、お客様の要請に応えられるように生産・営業拠点を拡充している。

一方、経営効率の改善としては、国内では生産品目の工場拠点の最適化をめざした生産場所の再編成を進め、アメリカではトヨダボウアメリカ株式会社とタカニチユーエスエー株式会社をトヨタ紡織アメリカ株式会社(旧名 アラコアメリカ株式会社)に統合、タイではティーエヌエーティー株式会社をトヨタ紡織アジア株式会社(旧名 トヨダボウアジア株式会社)に統合するなど取り組んできた。

連結売上高については、合併・増産効果などにより、877,596百万円と前連結会計年度に比べ421,284百万円(92.3%)の増収となった。

利益については、製品価格の変動や市況値上げ、労務費の増加などの減益要因はあったが、合併・増産増収の効果、グループあげての原価改善などにより、連結経常利益は、37,838百万円と前連結会計年度に比べ18,729百万円(98.0%)の増益になった。

連結当期純利益については、21,187百万円と前連結会計年度に比べ12,207百万円(135.9%)の増益となった。

 事業部門別の業績を示すと、次のとおりである。

①自動車部品事業

当事業部門においては、シート、トリムなどの内装品については、合併・増産効果などにより、フィルタ・パワートレイン部品については、エアフィルターなどの増産効果により、873,954百万円と前連結会計年度に比べ421,006百万円(92.9%)の増収となった。

 

②繊維事業

当事業部門においては、814百万円と前連結会計年度に比べ156百万円(16.1%)の減収となった。

 

③その他事業

当事業部門においては、2,827百万円と前連結会計年度に比べ434百万円(18.1%)の増収となった。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物残高は、39,256百万円と前連結会計年度末に比べ7,375百万円(23.1%)の増加となった。

営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は43,951百万円となった。これは主に、売上債権の増加額21,781百万円、法人税等の支払額12,801百万円等による減少はあったものの、税金等調整前当期純利益37,838百万円、減価償却費21,344百万円、仕入債務の増加額25,845百万円等による増加によるものである。

投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は45,442百万円となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出46,701百万円によるものである。

財務活動の結果増加した現金及び現金同等物は5,048百万円となった。これは主に、配当金の支払額2,519百万円、少数株主への配当金の支払額2,669百万円等による減少はあったものの、短期借入金の純増減額4,892百万円、長期借入れによる収入5,133百万円等による増加によるものである。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりである。

 

事業部門

生産高(百万円)

前期比(%)

自動車部品

841,773

88.1

繊維

856

△17.1

その他

1,264

△23.5

合計

843,894

87.4

(注) 1 金額は、販売価格によっている。

2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。

 

(2) 受注状況

当社グループは、主にトヨタ自動車株式会社をはじめとして、各納入先より四半期毎および翌月の生産計画の提示をうけ、生産能力を勘案して生産計画を立て生産している。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりである。

 

事業部門

販売高(百万円)

前期比(%)

自動車部品

873,954

92.9

繊維

814

△16.1

その他

2,827

18.1

合計

877,596

92.3

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていない。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

トヨタ自動車㈱

182,565

40.0

336,285

38.3

トヨタモーターマニュファクチャリングノースアメリカ㈱

62,649

13.7

143,255

16.3

 

3 【対処すべき課題】

今後の経済見通しについては、国内では回復基調、世界経済全体としては堅調に推移すると見込まれるが、原油価格の高値状態の長期化など依然として予断を許さない状況が続くものと思われる。

一昨年の合併により、自動車のインパネを除く内装全体が事業領域となり、技術の高度化と海外展開を一段と加速させ、新技術・新製品を世界に提供する競争基盤を確保することができた。

このような中で、当社グループは、「世界トップレベルの内装システムサプライヤー・フィルターメーカーを目指す」をビジョンに掲げ、次のとおりの経営戦略を強力に推進していく。

(1) 快適な車室空間の提供

①車室空間全体について、コンセプトづくりから開発・設計・生産まで一貫して担当し、品質・コスト・デリバリーでNo.1の競争力を持ち、自動車メーカーからの信頼を獲得。

②車室内の快適性、静粛性、見栄えなどユーザーの期待と、安全・環境など社会的要請に応える商品をいち早く実現し、社会に貢献。

③オンリーワンの技術・製品を提案できる技術力の獲得。

(2) 世界トップの自動車用フィルターの提供

①吸気系トータル性能を企画・設計できるシステムメーカーとしての実力獲得。

②潤滑系・空調系フィルターの次世代技術の開発を通じ、社会的要請(環境・エネルギー・健康)に応える商品を提供。

(3) グローバルな供給体制の構築

①お客様の要請に、いつでもどこでも対応できる体制(開発・生産)の構築。

また、繊維事業については、ユニフォーム、健康衣料「オーラムーンバリー」を中心とした付加価値ある商品の充実・拡大を推進していく。

これらの課題への取り組みにより、株主価値の一層の向上を図っていく。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクに以下のようなものがある。しかし、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載したリスク以外のリスクも存在し、投資家の判断に影響を及ぼす可能性がある。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成18年6月29日)現在において当社グループが判断したものである。

 

(1) 経済状況等

当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれている。重要な部分を占める自動車関連製品の需要は、製品・サービスを提供している国または地域の経済状況の影響を受ける。従って、日本、北中南米、アジア、欧州を含む当社グループの主要市場における景気後退およびそれに伴う自動車需要の縮小は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

(2) 特定の取引先への依存

当社の親会社は、トヨタ自動車株式会社であり、当連結会計年度末現在、同社による当社の議決権の所有割合は、直接所有割合39.4%、間接所有割合2.1%である。当社グループは、同社に各種自動車部品を販売しており、当連結会計年度の売上高に占める同社への割合は、38.3%となっている。そのため、同社の自動車販売動向によっては、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

(3) 国際的活動および海外進出に潜在するリスク

当社グループの生産および販売活動は、日本をはじめ北中南米、アジア、欧州など幅広い市場で展開しているため、これらの地域市場への事業進出には各国諸事情の違いにより次のようないくつかのリスクが内在している。

①予期しない法律または規制の変更

②不利な政治または経済要因

③人材の採用の確保の難しさ

④不利な税制の影響

⑤テロ、戦争、その他要因による社会的混乱

 

(4) 為替レートの変動

当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれている。各地域における売上、費用、資産、負債を含む外貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されている。これらの項目は換算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなくても、円換算後の価値の影響を受ける可能性がある。一般に、他の通貨に対する円高は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

 

(5) 価格競争

自動車業界における価格競争はたいへん厳しいものとなっている。特に自動車メーカーからの価格引き下げ要請は、近年特に強まってきている。

また、当社グループの製品は技術的、品質的、価格的に競合他社の追随を許さないものと考える一方で、将来においても有効に競争できるという保証はない。これは当社グループの属している各製品市場、地域市場において新しい競合先、既存の競合先間の提携により市場シェアを急速に拡大する可能性があるためである。価格面での圧力または有効に競争できないことによる顧客離れは、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

(6) 原材料、部品供給元への依存

当社グループの生産は、原材料・部品を複数のグループ外供給元に依存している。当社グループは、グループ外供給元と取引基本契約を結び、原材料・部品の安定的な取引を安定的な生産の前提としているが、供給逼迫による世界的な品不足や供給元の不慮の事故などにより、原材料・部品の不足が生じないという保証はない。その場合、生産の遅れを招き、また、原価を上昇させる可能性がある。

 

(7) 新製品の開発力

当社グループは、経営の基本理念の一つである「革新的な技術開発、製品開発に努め、お客様に喜ばれる、良い商品を提供する」のもと、高度化・多様化する市場のニーズを先取りし、顧客の満足が得られるよう、新製品開発に努めている。今後も継続して新製品を開発し、販売できると考えているが、そのプロセスは複雑かつ不確実なものであり、以下をはじめとする様々なリスクがある。

①新製品や新技術への投資に必要な資金と資源を、今後、十分充当できる保証はない。

②長期的な投資と大量の資源投入が、成功する新製品または新技術へつながる保証はない。

③技術の急速な進歩と市場ニーズの変化により、当社グループの製品が時代遅れになる可能性がある。

④現在開発中の新技術の商品化の遅れにより、市場の需要について行けなくなる可能性がある。

 

(8) 知的財産権

当社グループは、他社製品と差別化を図るため、技術とノウハウの蓄積と、これらの保護について努力を傾注しているが、特定の地域では知的財産権による完全な保護が困難であったり、または、限定的にしか保護されない状況にある。そのため、第三者が当社グループの知的財産を使って類似した製品を製造することを防止できない可能性がある。また、他社が類似する、もしくは、当社グループより優れている技術を開発したり、当社グループの特許や企業秘密を模倣または解析調査することを防止できない可能性がある。さらに、当社グループの将来の製品または技術が、将来的に他社の知的財産権を侵害していると判断される場合、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

(9) 商品の欠陥

当社グループは、経営の基本理念の一つに「クリーンで安全な商品を提供することを使命とし、地球環境保護を重視した企業活動の推進」を掲げ、総力をあげて品質向上に取り組んでいる。

一方、製造物責任賠償について、保険に加入しているが、大規模な製造物責任賠償につながるような商品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を及ぼし、売上の低下、収益の悪化などにより、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

(10) 災害や停電等による影響

当社グループは、生産設備の定期的な検査、点検を行っている。しかし、生産設備の故障、生産施設の火災、停電など、人的・自然的災害による影響を完全に防止または軽減できる保証はない。例えば、当社グループの国内工場の大半は、中部地区に所在している。従って、中部地区での大規模な地震やその他操業に影響する事象が生じた場合、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

(11) 退職給付債務

当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率などの数理計算上の前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されている。実際の結果が前提条件と異なる場合または変更された場合は、将来の期間に認識される費用および計上される債務に重要な影響を及ぼす可能性がある。

 

上記リスク等が予期せぬ事象を招き、生産活動およびその他事業の遂行に問題を生じさせる可能性がある。これらの事象は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われていない。

6 【研究開発活動】

当社グループでは、年々高度化・多様化するお客様のニーズを先取りし、「お客様の信頼と満足が得られる製品の開発」という基本的な考え方のもとに、基礎研究新規事業部門、内装技術部門およびフィルタ・パワートレイン機器・ファブリック部門の各技術部において、相互に連携を取りつつ研究開発に取り組んでいる。また、社外の専門知識・固有ノウハウを有する組織との相互の技術交流の中から、次世代を担う新技術・新製品を開発する体制となっている。

事業部門別の研究開発活動を示すと、次のとおりである。

自動車部品事業

 内装システムサプライヤー事業では、トヨタ自動車株式会社のモデルチェンジに対応し、国内においては、ラクティス、ベルタ、RAV4、エスティマ、bB、カムリ、FJクルーザーおよびレクサスブランドのGS、SC、IS、ESが生産開始となった。各車とも商品力を大幅に向上させるとともに、快適性・静粛性の高い車室空間を実現したものである。具体的には、ラクティスでは、世界トップクラスの使い易い格納構造を持ったダイブインシートを開発し、操作回数や操作力を大幅に低減させ、女性でも楽々操作ができるようにした。エスティマでは、オットマンの使用性を向上させたリラックスキャプテンシートを開発し、サードシートの床下格納との併用により、広大な車室空間と、より快適な安楽姿勢を確保した。また、成形天井裏面に振動子(エキサイター)を最適配置した世界初のヘッドライナースピーカーシステムを開発し、快適な音響空間を確保した。bBでは、シートが最後端位置からスライドダウンし、さらにリクライニングすることでゆったりとした姿勢が可能になる「マッタリモード」付きフロントシートを開発し、停車時のユーティリティを向上させた。環境技術では、炭酸ガスの固定能力に優れたアオイ科の1年草植物「ケナフ」を活用したドアトリムがレクサスISに搭載された。

 フィルタ・パワートレイン機器事業では、世界一製品づくりを目指し、性能向上や低コスト化に加え、モジュール化、システム化、環境対応、快適性向上などの世の中のニーズにマッチした新製品を開発した。特に、モジュール化とシステム化では、従来と比べ、より省スペース化を実現した吸気システムを開発し、三菱自動車工業株式会社向けに生産を開始した。環境対応では、米国のエバポ規制の強化に対応したHC除去フィルターをトヨタ自動車株式会社、GM社等に大幅に拡大した。快適性向上では、エアコン用として抗菌・抗カビ処理をし、カラフルに着色して交換時期をわかりやすくしたキャビンエアフィルターの販売を開始した。

 また、フィルター製品のシステム化や受注増加、およびパワートレイン関連機器の事業拡大に伴い、より付加価値の高い新製品の開発力強化のため、刈谷工場に技術棟を建設し、運用を開始した。これにより、刈谷工場内の各工場棟に点在している実験設備を刈谷技術棟に集約、一括管理することにより効率的かつ多種多様な実験が可能となった。

 

繊維事業

特に記載すべき事項はない。

 

その他事業

特に記載すべき事項はない。

 

なお、当連結会計年度の研究開発費は、24,828百万円である。

7 【財政状態及び経営成績の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものである。

(1) 重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とする。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えている。

① 製品保証引当金

当社グループは製品のアフターサービスに対する費用を過去のクレーム発生実績に基づき、主に残存保証期間のクレーム発生額を見積り計上している。従って、実際の製品保証費は見積りと異なる場合があり、将来の業績に影響を及ぼす可能性がある。

② 退職給付引当金

従業員退職給付費用および債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されている。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の期待収益率、死亡率などの要素が含まれている。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用および債務に影響を及ぼす可能性がある。

③ 繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上している。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積もっている。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性がある。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

① 概要

当連結会計年度のわが国経済は、企業業績の回復による設備投資の増加や雇用情勢の改善、個人消費の持ち直しの動きなど、回復基調の中で推移した。

自動車業界においては、国内販売は若干減少したものの、アメリカ向けを中心に輸出が増加し、国内生産全体では前年を上回った。

このような情勢の中で、当連結会計年度の売上高については、877,596百万円と前連結会計年度に比べ421,284百万円(92.3%)の増収となった。経常利益は、37,838百万円と前連結会計年度に比べ18,729百万円(98.0%)の増益になった。当期純利益は、21,187百万円と前連結会計年度に比べ12,207百万円(135.9%)の増益となった。

② 売上高

当連結会計年度の売上高は、合併・増産効果などによるシート、トリムなどの内装品の増加、エアフィルターなどの増産効果によるフィルタ・パワートレイン部品の増加などにより、前連結会計年度に比べ421,284百万円(92.3%)の増収で、877,596百万円となった。

③ 営業利益

営業利益は、製品価格の変動や市況値上げ、労務費の増加などの減益要因はあったが、合併・増産増収の効果、グループあげての原価改善などにより、前連結会計年度に比べ15,897百万円(89.0%)の増益で、33,764百万円となった。

④ 営業外損益

営業外収益は、持分法による投資利益の増加や為替差益の増加などにより、前連結会計年度に比べ4,678百万円(167.8%)増加して、7,466百万円となった。

営業外費用は、支払利息の増加や固定資産除却損の増加などにより、前連結会計年度に比べ1,847百万円(119.5%)増加して、3,392百万円となった。

以上の結果、経常利益は、37,838百万円となり、売上高経常利益率は4.3%となった。

⑤ 法人税等および法人税等調整額

法人税等および法人税等調整額は、前連結会計年度に比べ5,848百万円(102.5%)増加して、11,554百万円となった。また、税金等調整前当期純利益に対する比率は、前連結会計年度の34.0%から30.5%になった。

⑥ 少数株主利益

少数株主利益は、北中南米およびアジアの連結子会社における利益の増加などにより、前連結会計年度に比べ3,008百万円(144.1%)増加して、5,097百万円となった。

⑦ 当期純利益

当期純利益は、前連結会計年度に比べ12,207百万円(135.9%)増加して、21,187百万円となった。なお、1株当たり当期純利益は、111円60銭となった。

(3) 資金の財源および資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フロー

営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は43,951百万円となった。これは主に、売上債権の増加額21,781百万円、法人税等の支払額12,801百万円等による減少はあったものの、税金等調整前当期純利益37,838百万円、減価償却費21,344百万円、仕入債務の増加額25,845百万円等による増加によるものである。

投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は45,442百万円となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出46,701百万円によるものである。

財務活動の結果増加した現金及び現金同等物は5,048百万円となった。これは主に、配当金の支払額2,519百万円、少数株主への配当金の支払額2,669百万円等による減少はあったものの、短期借入金の純増減額4,892百万円、長期借入れによる収入5,133百万円等による増加によるものである。

この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ7,375百万円(23.1%)増加して、39,256百万円となった。

② 資金需要

当社グループの資金需要の主なものは、設備投資・出資などの長期資金需要と製品製造のための材料および部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要である。

③ 財務政策

当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持、および財務構造の安定化を図ることを財務方針としている。設備投資・出資などの長期資金需要に対しては、内部留保および長期借入債務により、また、運転資金需要には短期借入債務により対応している。借入債務については、主に金融機関からの借入によって調達している。

資金マネジメントについては、当社と海外子会社の資金管理の一元化を図るなかで、緊密な連携をとることにより、グローバルな資金効率の向上を図っている。





出典: トヨタ紡織株式会社、2006-03-31 期 有価証券報告書