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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1) 業績
 当連結会計年度のわが国経済は、企業収益の改善にともない、設備投資が増加し、個人消費も底堅さがみられるなど、緩やかな拡大基調の中で推移した。
 自動車業界においては、国内販売は減少したものの、輸出が増加し、国内生産全体では前年を上回った。
 このような情勢の中で、当社グループとしては、かねてより車室空間全体の提案力の強化を進めている自動車内装システムサプライヤーとして、トヨタ自動車株式会社のグローバル車種であるカローラ、およびレクサスブランドの旗艦車種であるLSが生産開始になった。LSでは、限られた車室空間のなかで、人間工学に基づいたリラックス姿勢を実現するリヤシートリラクゼーションシステムが採用されるなど、新技術の開発に積極的に取り組んできた。自動車用フィルター総合メーカーとしては、性能向上や低コスト化に加え、モジュール化、システム化、環境対応、快適性向上などの世の中のニーズにマッチしたより付加価値の高い新製品の開発と生産に注力してきた。
 新経営体制として、①ミッションを明確にするとともに、各事業の業務を一体化する目的で「本部制」を、②世界の四つの地域を機能横断的に推進する目的で「グローバル地域統括制」を採り各事業を推進してきた。
 グローバル展開としては、新たな生産拠点の設立や稼動開始をはかるなど世界各地域でのお客様のニーズに応えられる生産・供給体制の構築に取り組んできた。海外では昨年4月にロシア連邦サンクトペテルブルク市に豊田通商株式会社との合弁で、シートの生産子会社 有限会社トヨタ紡織ロシアを、7月にはカナダオンタリオ州ウッドストック市に当社100%出資のシート、ドアトリムなど内装品の生産子会社 トヨタ紡織カナダ株式会社を、国内では、9月にフィルター・パワートレイン部品、内・外装部品の生産子会社 トヨタ紡織滋賀株式会社を設立した。
 また、シートなど内装品の生産子会社 豊愛(広州)汽車座椅部件有限公司、広州桜泰汽車飾件有限公司、自動車用フィルターの生産子会社 佛山豊田紡織汽車零部件有限公司、シートなど内装品の生産子会社 トヨタ紡織南アフリカ株式会社およびバンパーの生産子会社 トヨタ紡織フランス株式会社において生産を開始した。
 連結売上高については、シート、ドアトリムなどの増産により、1,082,755百万円と前連結会計年度に比べ205,159百万円(23.4%)の増収となった。
 利益については、製品価格の変動や労務費の増加などの減益要因はあったものの、増産増収の効果、グループあげての合理化などにより、連結経常利益は、52,143百万円と前連結会計年度に比べ14,304百万円(37.8%)の増益となった。
 また、連結当期純利益については、米国子会社において特別利益として健康保険料返戻金を、特別損失として過年度仕入修正損を計上したが、30,105百万円と前連結会計年度に比べ8,918百万円(42.1%)の増益となった。
 事業部門別セグメントの業績を示すと、次のとおりである。
①自動車部品事業
 当事業部門においては、売上高はシート、トリムなどの内装品については、増産などにより、フィルター・パワートレイン部品については、エアフィルターなどの増産により、1,078,714百万円と前連結会計年度に比べ204,760百万円(23.4%)の増収となった。営業利益については、47,162百万円と前連結会計年度に比べ14,062百万円(42.5%)の増益となった。
②繊維事業
 当事業部門においては、売上高は891百万円と前連結会計年度に比べ76百万円(9.4%)の増収となった。営業利益については、7百万円と前連結会計年度に比べ16百万円(△69.6%)の減益となった。
③その他事業
 当事業部門においては、売上高は3,149百万円と前連結会計年度に比べ322百万円(11.4%)の増収となった。営業利益については、882百万円と前連結会計年度に比べ247百万円(39.0%)の増益となった。
 所在地別の業績を示すと、次のとおりである。
①日本
 当地域においては、レクサス、カローラなどの新車効果により、売上高は655,486百万円と前連結会計年度に比べ111,952百万円(20.6%)の増収となった。営業利益については、製品価格変動や製品構成の変化等による減益要因はあったものの、増産増収と合理化努力により、22,042百万円と前連結会計年度に比べ6,614百万円(42.9%)の増益となった。
②北中南米
 当地域においては、メキシコのGM向けビジネスの本格稼動が貢献し、売上高は230,248百万円と前連結会計年度に比べ5,051百万円(2.2%)の増収となった。営業利益については、製品構成の変化などの減益要因はあったものの、合理化努力により、12,683百万円と前連結会計年度に比べ791百万円(6.7%)の増益となった。 
③アジア
 当地域においては、中国、天津で新規立ち上げ車種のクラウン、マークXが収益に大きく貢献したことに加え、アセアンでのIMVシリーズの生産増加により、売上高は145,994百万円と前連結会計年度に比べ68,731百万円(89.0%)の増収となった。営業利益については、中国において新たに生産を開始した連結子会社による開業費の一括償却や労務費、経費などの減益要因はあったものの、増産増収、合理化努力により、12,928百万円と前連結会計年度に比べ7,906百万円(157.4%)の増益となった。
④その他
 当地域においては、オーストラリアでの新規立ち上げ車種のカムリが売上に寄与し、売上高は51,026百万円と前連結会計年度に比べ19,423百万円(61.5%)の増収となった。営業利益については、南アフリカなどでの立ち上がり費用負担が増加した為、143百万円と前連結会計年度に比べ1,574百万円(△91.6%)の減益となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物残高は、60,089百万円と前連結会計年度に比べ20,832百万円(53.1%)の増加となった。
 営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は72,157百万円となった。これは主に、売上債権の増加額17,719百万円、法人税等の支払額13,890百万円等による減少はあったものの、税金等調整前当期純利益50,889百万円、減価償却費29,377百万円、仕入債務の増加額19,742百万円等による増加によるものである。
 投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は45,948百万円となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出43,011百万円によるものである。
 財務活動の結果減少した現金及び現金同等物は5,885百万円となった。これは主に、配当金の支払額3,366百万円、少数株主への配当金の支払額2,398百万円等によるものである。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1) 生産実績
 当連結会計年度における生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりである。
事業部門
生産高(百万円)
前期比(%)
自動車部品
1,023,331
21.6
繊維
1,031
20.3
その他
1,050
△16.9
合計
1,025,412
21.5
 (注) 1 金額は、販売価格によっている。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2) 受注状況
 当社グループは、主にトヨタ自動車株式会社をはじめとする各納入先より、四半期毎および翌月の生産計画の提示をうけ、生産能力を勘案して生産計画を立て生産している。
(3) 販売実績
 当連結会計年度における販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりである。
事業部門
販売高(百万円)
前期比(%)
自動車部品
1,078,714
23.4
繊維
891
9.4
その他
3,149
11.4
合計
1,082,755
23.4
 (注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
販売高(百万円)
割合(%)
販売高(百万円)
割合(%)
トヨタ自動車㈱
336,285
38.3
446,468
41.3
トヨタモーターマニュファクチャリングノースアメリカ㈱
143,255
16.3
トヨタモーターエンジニアリングアンドマニュファクチャリングノースアメリカ㈱
113,184
10.5
        (注)トヨタモーターエンジニアリングアンドマニュファクチャリングノースアメリカ㈱は、平成18年4月1日をもって、トヨタモーターマニュファクチャリングノースアメリカ㈱より商号を変更している。
 
3【対処すべき課題】
  今後の経済見通しについては、国内外共に景気は緩やかな拡大を続けると見込まれるが、原油価格や為替の動向により依然として予断を許さない状況が続くものと思われる。
 このような中で当社グループは、「世界トップレベルの内装システムサプライヤー・フィルターメーカーとして、世界各地域で活躍できる真のグローバルカンパニーを目指す」をビジョンに掲げ、次のとおりの経営戦略を推進している。
 
(1) 快適な車室空間の提供
  ①車室空間全体について、コンセプトづくりから開発・設計・生産まで一貫して担当し、品質・コスト・デリバ
   リーでNo.1の競争力を持ち、自動車メーカーからの信頼を獲得。
  ②車室内の快適性、静粛性、見栄えなどユーザーの期待と、安全・環境など社会的要請に応える商品をいち早く
   実現し、社会に貢献。
  ③オンリーワンの技術・製品を提案できる技術力の獲得。
 
(2) 世界トップの自動車用フィルターの提供
  ①吸気系トータル性能を企画・設計できるシステムメーカーとしての実力獲得。
  ②潤滑系・空調系フィルターの次世代技術の開発を通じ、社会的要請(環境・エネルギー・健康)に応える商品
   を提供。
 
(3) グローバルな供給体制の確立
  ①お客様の要請に、いつでもどこでも対応できる体制(開発・生産)の構築。
  ②品質・コスト・デリバリーで地域No.1の実現。
  ③統括会社を中心として地域トータルの効率的な業務運営と自律化。
 
 また、2010年までを「真のグローバルシステムサプライヤーへの基盤確立のための第2の創業期」と位置づけ、「足元固めのための取組み」と「将来の発展のための先行施策の取組み」を同時に進める中で、人材育成を図り、グローバル競争を勝ち抜いていく所存である。
 これらの課題への取り組みにより、株主価値の一層の向上を図っていく。
4【事業等のリスク】
 当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクに以下のようなものがある。しかし、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載したリスク以外のリスクも存在し、投資家の判断に影響を及ぼす可能性がある。
 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成19年6月22日)現在において当社グループが判断したものである。
(1) 経済状況等
 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれている。重要な部分を占める自動車関連製品の需要は、製品・サービスを提供している国または地域の経済状況の影響を受ける。従って、日本、北中南米、アジア、欧州を含む当社グループの主要市場における景気後退およびそれに伴う自動車需要の縮小は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
(2) 特定の取引先への依存
 当社グループは、自動車内装品をはじめとした各種自動車部品を主にトヨタ自動車株式会社に販売しており、当連結会計年度の売上高に占める同社への割合は、41.3%となっている。そのため、同社の自動車販売動向によっては、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
 なお、当連結会計年度末現在の同社による当社の議決権の所有割合は、直接所有割合39.5%、間接所有割合0.1%である。
(3) 国際的活動および海外進出に潜在するリスク
 当社グループの生産および販売活動は、日本をはじめ北中南米、アジア、欧州など幅広い市場で展開しているため、これらの地域市場への事業進出には各国諸事情の違いにより次のようないくつかのリスクが内在している。
①予期しない法律または規制の変更
②不利な政治または経済要因
③人材の採用の確保の難しさ
④不利な税制の影響
⑤テロ、戦争、その他要因による社会的混乱
(4) 為替レートの変動
 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれている。各地域における売上、費用、資産、負債を含む外貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されている。これらの項目は換算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなくても、円換算後の価値の影響を受ける可能性がある。一般に、他の通貨に対する円高は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
(5) 価格競争
 自動車業界における価格競争はたいへん厳しいものとなっている。特に自動車メーカーからの価格引き下げ要請は、近年特に強まってきている。
 また、当社グループの製品は技術的、品質的、価格的に競合他社の追随を許さないものと考える一方で、将来においても有効に競争できるという保証はない。これは当社グループの属している各製品市場、地域市場において新しい競合先、既存の競合先間の提携により市場シェアを急速に拡大する可能性があるためである。価格面での圧力または有効に競争できないことによる顧客離れは、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
(6) 原材料、部品供給元への依存
 当社グループの生産は、原材料・部品を複数のグループ外供給元に依存している。当社グループは、グループ外供給元と取引基本契約を結び、原材料・部品の安定的な取引を安定的な生産の前提としているが、供給逼迫による世界的な品不足や供給元の不慮の事故などにより、原材料・部品の不足が生じないという保証はない。その場合、生産の遅れを招き、また、原価を上昇させる可能性がある。
(7) 新製品の開発力
 当社グループは、経営の基本理念の一つである「革新的な技術開発、製品開発に努め、お客様に喜ばれる、良い商品を提供する」のもと、高度化・多様化する市場のニーズを先取りし、顧客の満足が得られるよう、新製品開発に努めている。今後も継続して新製品を開発し、販売できると考えているが、そのプロセスは複雑かつ不確実なものであり、以下をはじめとする様々なリスクがある。
 ①新製品や新技術への投資に必要な資金と資源を、今後、十分充当できる保証はない。
 ②長期的な投資と大量の資源投入が、成功する新製品または新技術へつながる保証はない。
 ③技術の急速な進歩と市場ニーズの変化により、当社グループの製品が時代遅れになる可能性がある。
 ④現在開発中の新技術の商品化の遅れにより、市場の需要について行けなくなる可能性がある。
(8) 知的財産権
 当社グループは、他社製品と差別化を図るため、技術とノウハウの蓄積と、これらの保護について努力を傾注しているが、特定の地域では知的財産権による完全な保護が困難であったり、または、限定的にしか保護されない状況にある。そのため、第三者が当社グループの知的財産を使って類似した製品を製造することを防止できない可能性がある。また、他社が類似する、もしくは、当社グループより優れている技術を開発したり、当社グループの特許や企業秘密を模倣または解析調査することを防止できない可能性がある。さらに、当社グループは他社の知的財産権に配慮しながら製品や技術の開発を行っているが、これらが将来的に他社の知的財産権を侵害していると判断される可能性がある。
(9) 商品の欠陥
 当社グループは、経営の基本理念の一つに「クリーンで安全な商品を提供することを使命とし、地球環境保護を重視した企業活動の推進」を掲げ、総力をあげて品質向上に取り組んでいる。
 一方、製造物責任賠償について、保険に加入しているが、この保険が最終的に負担する賠償額を完全にカバーできるという保証はない。大規模な製造物責任賠償につながるような商品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を及ぼし、売上の低下、収益の悪化などにより、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
(10) 災害や停電等による影響
 当社グループは、生産設備の定期的な検査、点検を行っている。しかし、生産設備の故障、生産施設の火災、停電など、人的・自然的災害による影響を完全に防止または軽減できる保証はない。例えば、当社グループの国内工場の大半は、中部地区に所在している。従って、中部地区での大規模な地震やその他操業に影響する事象が生じた場合、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
(11) 退職給付債務
 当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率などの数理計算上の前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されている。実際の結果が前提条件と異なる場合または変更された場合は、将来の期間に認識される費用および計上される債務に重要な影響を及ぼす可能性がある。
 上記リスク等が予期せぬ事象を招き、生産活動およびその他事業の遂行に問題を生じさせる可能性がある。これらの事象は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
5【経営上の重要な契約等】
 当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われていない。 
6【研究開発活動】
 当社グループでは、年々高度化・多様化するお客様のニーズを先取りし、「お客様の信頼と満足が得られる製品の開発」という基本的な考え方のもとに、技術開発本部の各技術部や海外の統括会社の各技術部において、相互に連携を取りつつ研究開発に取り組んでいる。また、社外の専門知識・固有ノウハウを有する組織との相互の技術交流の中から、次世代を担う新技術・新製品を開発する体制となっている。
 事業部門別の研究開発活動を示すと、次のとおりである。
 自動車部品事業
 内装システムサプライヤー事業では、トヨタ自動車株式会社のモデルチェンジに対応し、国内においては、レクサスブランドの旗艦車種であるLSが、また、海外においてはグローバル車種であるカムリやIMVシリーズ(南アフリカ)が生産開始となった。各車とも商品力を大幅に向上させるとともに、快適性・静粛性の高い車室空間を実現したものである。特に、LSでは、新規システムとして開発した、後席リラクゼーションシートをはじめ、リアードアトリム内に格納された電動サンシェードが採用され、後席の快適性を高めた。また、新たに電子技術の取り組みとして、ブレイドにLEDの間接照明タイプの大型イルミネーションが採用された。天井本体をランプハウジングとして活用し、表情豊かな間接光を実現した。
 フィルター・パワートレイン機器事業では、世界一製品づくりを目指し、性能向上や低コスト化に加え、モジュール化、システム化、環境対応、快適性向上などの世の中のニーズにマッチした新製品を開発した。特に、エアクリーナーでは、パルプと化繊を組み合わせた世界№1レベルの高性能新濾紙を開発し、エアクリーナーの小型化を実現させ、レクサスLSに搭載された。これは、従来の濾材よりも通気抵抗が低く、また、ダストの捕捉性能も良いことが特徴であり、エンジンの高出力化、信頼性確保に貢献した。オイルフィルターでは、キャップ部分を従来のアルミから樹脂に変更することで、コスト低減と軽量化を実現した。性能は従来品と同等であり、万が一のオイル漏れを防ぐ安全構造を追加しており、レクサスLSに搭載された。
 
繊維事業
 直径124μmの極細繊維を用いた住宅用網戸を、トヨタ自動車株式会社と共同開発した。防虫性を確保しながら、従来のおよそ2倍の通風性及び室内からの良好な視界により、一層の開放感を実現した。
 
その他事業
 特に記載すべき事項はない。
 
なお、当連結会計年度の研究開発費は、26,404百万円である。
 
7【財政状態及び経営成績の分析】
 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものである。
(1) 重要な会計方針および見積り                                    
 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とする。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えている。
① 製品保証引当金
 当社グループは製品のアフターサービスに対する費用を過去のクレーム発生実績に基づき、主に残存保証期間のクレーム発生額を見積り計上している。従って、実際の製品保証費は見積りと異なる場合があり、将来の業績に影響を及ぼす可能性がある。
② 退職給付引当金
 従業員退職給付費用および債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されている。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の期待運用収益率、死亡率などの要素が含まれている。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用および債務に影響を及ぼす可能性がある。
③ 繰延税金資産
 当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上している。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積もっている。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性がある。
 
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 概要
 当連結会計年度のわが国経済は、企業収益の改善にともない、設備投資が増加し、個人消費も底堅さがみられるなど、緩やかな拡大基調の中で推移した。
 自動車業界においては、国内販売は減少したものの、輸出が増加し、国内生産全体では前年を上回った。
 このような情勢の中で、当連結会計年度の売上高については、1,082,755百万円と前連結会計年度に比べ205,159百万円(23.4%)の増収となった。経常利益は、52,143百万円と前連結会計年度に比べ14,304百万円(37.8%)の増益となった。当期純利益は、30,105百万円と前連結会計年度に比べ8,918百万円(42.1%)の増益となった。
② 売上高
 売上高は、シート、ドアトリムなどの増産により、1,082,755百万円と前連結会計年度に比べ205,159百万円(23.4%)の増収となった。
③ 営業利益
 営業利益は、製品価格の変動や労務費の増加などの減益要因はあったものの、増産増収の効果、グループあげての合理化などにより、48,381百万円と前連結会計年度に比べ14,616百万円(43.3%)の増益となった。
④ 営業外損益
 営業外収益は、受取利息の増加や為替差益の増加などにより、8,638百万円と前連結会計年度に比べ1,171百万円(15.7%)の増加となった。
 営業外費用は、支払利息の増加や固定資産除却損の増加などにより、4,876百万円と前連結会計年度に比べ1,483百万円(43.7%)の増加となった。
 以上の結果、経常利益は、52,143百万円となり、売上高経常利益率は4.8%となった。
⑤ 特別損益
 特別損益は、当連結会計年度は、特別利益に米国子会社の健康保険返戻金などを計上し、1,030百万円となった。特別損失に米国子会社の過年度仕入修正損などを計上し、2,283百万円となった。
⑥ 法人税等および法人税等調整額
 法人税等および法人税等調整額は、15,067百万円と前連結会計年度に比べ3,512百万円(30.4%)の増加となった。また、税金等調整前当期純利益に対する比率は、前連結会計年度の30.5%から29.6%となった。
⑦ 少数株主利益
 少数株主利益は、主にアジアの連結子会社における利益の増加などにより、5,716百万円と前連結会計年度に比べ618百万円(12.1%)の増加となった。
⑧ 当期純利益
 当期純利益は、30,105百万円と前連結会計年度に比べ8,918百万円(42.1%)の増加となった。なお、1株当たり当期純利益は、160円76銭となった。
 
(3) 資金の財源および資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
 営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は72,157百万円となった。これは主に、売上債権の増加額17,719百万円、法人税等の支払額13,890百万円等による減少はあったものの、税金等調整前当期純利益50,889百万円、減価償却費29,377百万円、仕入債務の増加額19,742百万円等による増加によるものである。
 投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は45,948百万円となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出43,011百万円によるものである。
 財務活動の結果減少した現金及び現金同等物は5,885百万円となった。これは主に、配当金の支払額3,366百万円、少数株主への配当金の支払額2,398百万円等によるものである。
 この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ20,832百万円(53.1%)増加し、60,089百万円となった。
② 資金需要
 当社グループの資金需要の主なものは、設備投資・出資などの長期資金需要と製品製造のための材料および部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要である。
③ 財務政策
 当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持および財務構造の安定化を図ることを財務方針としている。設備投資・出資などの長期資金需要に対しては、内部留保および長期借入債務により、また、運転資金需要には短期借入債務により対応している。借入債務については、主に金融機関からの借入によって調達している。
 資金マネジメントについては、当社と海外子会社の資金管理の一元化を図るなかで、緊密な連携をとることにより、グローバルな資金効率の向上を図っている。




出典: トヨタ紡織株式会社、2007-03-31 期 有価証券報告書