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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1) 業績
 当連結会計年度のわが国経済は、原油価格の高騰などマイナス要因があったものの企業収益は改善し、個人消費も持ち直すなど拡大基調にあったが、年度末にかけての世界的な株安や急激な円高などにより、減速傾向が明確になった。また、世界経済は、サブプライム住宅ローン問題に端を発し米国経済が減速する一方、中国など新興国景気に支えられ、全体としては拡大を続けてきた。 
  自動車業界においては、買い替えサイクルの長期化、燃料価格の上昇などにより国内販売は減少したが、輸出の増加により、国内生産全体では前年を上回った。
 このような情勢の中で、当社グループとしては、自動車内装システムサプライヤーとして、トヨタ自動車株式会社のグローバル車種であるカローラが、中国、タイおよび南アフリカにおいて、カムリがロシアにおいて生産開始になった。また、快適性・使いやすさへの取組みとしては、熟練した匠の技と最新のデジタル技術によって、最高の精度を実現した本革張りインストルメントパネルが、レクサスLS600hに初めて採用されたほか、ワンタッチでサードシートの折りたたみから跳ね上げまでを可能にしたワンタッチスペースアップシートが、ヴォクシー・ノアに、またLEDの光を天井で反射させ、間接光として車室内を照らす構造で、表情豊かな間接光を実現した大型天井イルミネーションが、マークXジオに採用されるなど、新技術の開発に積極的に取り組んできた。自動車用フィルター総合メーカーとしては、性能向上や低コスト化に加え、モジュール化、システム化、環境対応、快適性向上などの世の中のニーズにマッチしたより付加価値の高い新製品の開発と生産に注力してきた。
 これらを推進する経営体制としては、①ミッションを明確にするとともに、各事業の業務を一体化する目的で「本部制」を、②世界の四つの地域を機能横断的に推進する目的で「グローバル地域統括制」を採り各事業を推進している。
 グローバル展開としては、新たな生産拠点の設立や強化を図るなど世界各地域でのお客様のニーズに応えられる生産・供給体制の構築に取り組んできた。海外では、9月には米国ミシシッピ州フルトン市にシート、ドアトリムなど内装品の生産子会社 トヨタ紡織ミシシッピLLC.を、11月には同じくインディアナ州プリンストン市に
シートフレームなどの生産子会社 トヨタ紡織インディアナLLC.を設立した。
 連結売上高については、シート、ドアトリムなどの増産により、1,233,789百万円と前連結会計年度に比べ151,033百万円(13.9%)の増収となった。
 利益については、製品価格の変動、労務費の増加や為替の影響などの減益要因はあったものの、増産増収の効果、グループあげての合理化などにより、連結経常利益は、65,696百万円と前連結会計年度に比べ13,553百万円(26.0%)の増益となった。
 また、連結当期純利益については、中国子会社において特別利益として過年度仕入修正益を計上し、40,720百万円と前連結会計年度に比べ10,614百万円(35.3%)の増益となった。
 事業部門別セグメントの業績を示すと、次のとおりである。
①自動車部品事業
 当事業部門においては、内装品については、シート、トリムなどの増産などにより、フィルター・パワートレイン部品については、エアフィルターなどの増産により、売上高は1,229,748百万円と前連結会計年度に比べ151,033百万円(14.0%)の増収となった。営業利益については、64,172百万円と前連結会計年度に比べ17,009百万円(36.1%)の増益となった。
②繊維事業
 当事業部門においては、売上高は816百万円と前連結会計年度に比べ74百万円(△8.4%)の減収となった。営業損失については、68百万円(前年同期は営業利益7百万円)と前連結会計年度に比べ76百万円の減益となった。
③その他事業
 当事業部門においては、売上高は3,224百万円と前連結会計年度に比べ75百万円(2.4%)の増収となった。営業利益については、841百万円と前連結会計年度に比べ40百万円(△4.6%)の減益となった。
 所在地別の業績を示すと、次のとおりである。
①日本
 当地域においては、ヴォクシー・ノア、ランクル200などの新車効果や、株式会社コベルクの新規子会社化に加え、トヨタ紡織滋賀株式会社の立上げなど生産基盤の拡大を積極的に行なった結果、売上高は718,287百万円と前連結会計年度に比べ62,801百万円(9.6%)の増収となった。営業利益については、トヨタ紡織滋賀株式会社の立上げなどの影響に加え、将来の成長に向けた足元固めやグローバル展開の更なる拡大に向けた先行投資などにより利益が減少し、19,783百万円と前連結会計年度に比べ2,258百万円(△10.2%)の減益となった。
②北中南米
 当地域においては、GM向けエアフィルターの新規受注、インテークマニホールド能増や製品構成差などにより、売上高は233,474百万円と前連結会計年度に比べ3,226百万円(1.4%)の増収となった。営業利益については、カナダの新規子会社の操業準備費用の増加、トヨタ紡織ミシシッピLLC.、トヨタ紡織インディアナLLC.設立など将来に向けた先行投資と統括会社の体質強化による固定費増、加えて既存会社の製品構成の変化などにより、7,716百万円と前連結会計年度に比べ4,966百万円(△39.2%)の減益となった。 
③アジア
 当地域においては、中国・広州で前期立上がったカムリや中国・佛山で前期立上がったオイルフィルターが売上に通期寄与したことに加え、中国・天津のカローラの新規立上げ、トヨタ紡織ゲートウェイ(タイランド)株式会社の新規子会社化など積極的に生産基盤を拡大してきた結果、売上高は212,228百万円と前連結会計年度に比べ66,233百万円(45.4%)の増収となった。営業利益については、売上増加による利益増加に加え、前期に中国の新規連結子会社2社の開業費一括償却により計上した損失がなくなり、当期は黒字化したことなどにより、31,584百万円と前連結会計年度に比べ18,655百万円(144.3%)の増益となった。
④その他
 当地域においては、オーストラリアで前期立上がったカムリや前期操業開始した南アフリカ、フランスの子会社の通期寄与、南アフリカのカローラの新規立上げなどにより生産基盤を強化してきた結果、売上高は69,798百万円と前連結会計年度に比べ18,772百万円(36.8%)の増収となった。営業利益については、売上増加による利益増加に加え、南アフリカ、オーストラリアの子会社で前期に発生した生産準備費用の増加による赤字が解消されたことなどにより、5,101百万円と前連結会計年度に比べ4,958百万円の増益となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物残高は、92,280百万円と前連結会計年度に比べ32,191百万円(53.6%)の増加となった。
 営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は72,371百万円となった。これは主に、法人税等の支払額17,143百万円、売上債権の増加額13,687百万円による減少はあったものの、税金等調整前当期純利益67,301百万円、減価償却費32,940百万円の増加によるものである。
 投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は52,434百万円となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出50,372百万円によるものである。
 財務活動の結果増加した現金及び現金同等物は16,053百万円となった。これは主に、配当金の支払額5,608百万円、少数株主への配当金の支払額5,141百万円による減少はあったものの、長期借入れによる収入31,435百万円の増加によるものである。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1) 生産実績
 当連結会計年度における生産実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりである。
事業部門
生産高(百万円)
前期比(%)
自動車部品
1,223,854
19.6
繊維
758
△26.4
その他
1,334
27.1
合計
1,225,948
19.6
 (注) 1 金額は、販売価格によっている。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2) 受注状況
 当社グループは、主にトヨタ自動車株式会社をはじめとする各納入先より、四半期毎および翌月の生産計画の提示をうけ、生産能力を勘案して生産計画を立て生産している。
(3) 販売実績
 当連結会計年度における販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりである。
事業部門
販売高(百万円)
前期比(%)
自動車部品
1,229,748
14.0
繊維
816
△8.4
その他
3,224
2.4
合計
1,233,789
13.9
 (注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
販売高(百万円)
割合(%)
販売高(百万円)
割合(%)
トヨタ自動車㈱
446,468
41.3
526,179
42.7
トヨタモーターエンジニアリングアンドマニュファクチャリングノースアメリカ㈱
113,184
10.5
140,336
11.4
3【対処すべき課題】
  今後の経済見通しについては、原油価格や為替の動向により依然として予断を許さない状況が続くものと思われる。
 このような中で当社グループは、「世界トップレベルの内装システムサプライヤー・フィルターメーカーとして、世界各地域で活躍できる真のグローバルカンパニーを目指す」をビジョンに掲げ、次のとおりの経営戦略を推進している。
 
(1) 快適な車室空間の提供
  ①車室空間全体について、コンセプトづくりから開発・設計・生産まで一貫して担当し、品質・コスト・デリバ
   リーでNo.1の競争力を持ち、自動車メーカーからの信頼を獲得。
  ②車室内の快適性、静粛性、見栄えなどユーザーの期待と、安全・環境など社会的要請に応える商品をいち早く
   実現し、社会に貢献。
  ③オンリーワンの技術・製品を提案できる技術力の獲得。
 
(2) 世界トップの自動車用フィルターの提供
  ①吸気系トータル性能を企画・設計できるシステムメーカーとしての実力獲得。
  ②潤滑系・空調系フィルターの次世代技術の開発を通じ、社会的要請(環境・エネルギー・健康)に応える商品
   を提供。
 
(3) グローバルな供給体制の確立
  ①お客様の要請に、いつでもどこでも対応できる体制(開発・生産)の構築。
  ②品質・コスト・デリバリーで地域No.1の実現。
  ③統括会社を中心とした地域トータルの効率的な業務運営と自律化。
 
 また、2010年までを「真のグローバルシステムサプライヤーへの基盤確立のための第2の創業期」と位置づけ、「足元固めのための取組み」と「将来の発展のための先行施策の取組み」を同時に進める中で、人材育成を図り、グローバル競争を勝ち抜いていく所存である。
 これらの課題への取り組みにより、株主価値の一層の向上を図っていく。
4【事業等のリスク】
 当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクに以下のようなものがある。しかし、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載したリスク以外のリスクも存在し、投資家の判断に影響を及ぼす可能性がある。
 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成20年6月23日)現在において当社グループが判断したものである。
(1) 経済状況等
  当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれている。重要な部分を占める自動車関連製品の需要は、製品・サービスを提供している国または地域の経済状況の影響を受ける。従って、日本、北中南米、アジア、欧州を含む当社グループの主要市場における景気後退およびそれに伴う自動車需要の縮小は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
(2) 特定の取引先への依存
 当社グループは、自動車内装品をはじめとした各種自動車部品を主にトヨタ自動車株式会社に販売しており、当連結会計年度の売上高に占める同社への割合は、42.7%となっている。そのため、同社の自動車販売動向によっては、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
 なお、当連結会計年度末現在の同社による当社の議決権の所有割合は、直接所有割合39.5%、間接所有割合0.1%である。
(3) 国際的活動および海外進出に潜在するリスク
 当社グループの生産および販売活動は、日本をはじめ北中南米、アジア、欧州など幅広い市場で展開しているため、これらの地域市場への事業進出には各国諸事情の違いにより次のようないくつかのリスクが内在している。
①予期しない法律または規制の変更
②不利な政治または経済要因
③人材の採用の確保の難しさ
④不利な税制の影響
⑤テロ、戦争、その他要因による社会的混乱
(4) 為替レートの変動
 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれている。各地域における売上、費用、資産、負債を含む外貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されている。これらの項目は換算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなくても、円換算後の価値が影響を受ける可能性がある。一般に、他の通貨に対する円高は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
(5) 価格競争
 自動車業界における価格競争はたいへん厳しいものとなっている。特に自動車メーカーからの価格引き下げ要請は、近年特に強まってきている。
 また、当社グループの製品は技術的、品質的、価格的に競合他社の追随を許さないものと考える一方で、将来においても有効に競争できるという保証はない。これは当社グループの属している各製品市場、地域市場において新しい競合先、既存の競合先間の提携により市場シェアを急速に拡大する可能性があるためである。価格面での圧力または有効に競争できないことによる顧客離れは、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
(6) 原材料、部品供給元への依存
 当社グループの生産は、原材料・部品を複数のグループ外供給元に依存している。当社グループは、グループ外供給元と取引基本契約を結び、原材料・部品の安定的な取引を安定的な生産の前提としているが、供給逼迫による世界的な品不足や供給元の不慮の事故などにより、原材料・部品の不足が生じないという保証はない。その場合、生産の遅れを招き、また、原価を上昇させる可能性がある。
(7) 新製品の開発力
 当社グループは、経営の基本理念の一つである「革新的な技術開発、製品開発に努め、お客様に喜ばれる、良い商品を提供する」のもと、高度化・多様化する市場のニーズを先取りし、顧客の満足が得られるよう、新製品開発に努めている。今後も継続して新製品を開発し、販売できると考えているが、そのプロセスは複雑かつ不確実なものであり、以下をはじめとする様々なリスクがある。
 ①新製品や新技術への投資に必要な資金と資源を、今後、十分充当できる保証はない。
 ②長期的な投資と大量の資源投入が、成功する新製品または新技術へつながる保証はない。
 ③技術の急速な進歩と市場ニーズの変化により、当社グループの製品が時代遅れになる可能性がある。
 ④現在開発中の新技術の商品化の遅れにより、市場の需要について行けなくなる可能性がある。
(8) 知的財産権
 当社グループは、他社製品と差別化を図るため、技術とノウハウの蓄積と、これらの保護について努力を傾注しているが、特定の地域では知的財産権による完全な保護が困難であったり、または、限定的にしか保護されない状況にある。そのため、第三者が当社グループの知的財産を使って類似した製品を製造することを防止できない可能性がある。また、他社が類似する、もしくは、当社グループより優れている技術を開発したり、当社グループの特許や企業秘密を模倣または解析調査することを防止できない可能性がある。さらに、当社グループは他社の知的財産権に配慮しながら製品や技術の開発を行っているが、これらが将来的に他社の知的財産権を侵害していると判断される可能性がある。
(9) 商品の欠陥
 当社グループは、経営の基本理念の一つに「クリーンで安全な商品を提供することを使命とし、地球環境保護を重視した企業活動の推進」を掲げ、総力をあげて品質向上に取り組んでいる。
 一方、製造物責任賠償について、保険に加入しているが、この保険が最終的に負担する賠償額を完全にカバーできるという保証はない。大規模な製造物責任賠償につながるような商品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を及ぼし、売上の低下、収益の悪化などにより、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
(10) 災害や停電等による影響
 当社グループは、生産設備の定期的な検査、点検を行っている。しかし、生産設備の故障、生産施設の火災、停電など、人的・自然的災害による影響を完全に防止または軽減できる保証はない。例えば、当社グループの国内工場の大半は、中部地区に所在している。従って、中部地区での大規模な地震やその他操業に影響する事象が生じた場合、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
(11) 退職給付債務
 当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率などの数理計算上の前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されている。実際の結果が前提条件と異なる場合または変更された場合は、将来の期間に認識される費用および計上される債務に重要な影響を及ぼす可能性がある。
 上記リスク等が予期せぬ事象を招き、生産活動およびその他事業の遂行に問題を生じさせる可能性がある。これらの事象は、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある。
5【経営上の重要な契約等】
 当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われていない。 
6【研究開発活動】
 当社グループでは、年々高度化・多様化するお客様のニーズを先取りし、「お客様の信頼と満足が得られる製品の開発」という基本的な考え方のもとに、リソーセスを投入し、技術開発力の強化に取り組んでいる。特に、2007年6月には先行開発を行う部署を集約し、充実をはかることを目的に、先端技術開発センター(バイオ技術開発部、先行開発部、研究開発室)を新設し、次世代の新技術・新製品を開発する体制を整えた。
     事業部門別の研究開発活動を示すと、次のとおりである。
 自動車部品事業
 内装品事業では、レクサスLS600hに、熟練した匠の技と最新の解析技術によって最高の精度を実現した本革張りインストルメントパネルが、初めて採用された。またヴォクシー・ノアに、ワンタッチでサードシートの折りたたみから跳ね上げまでを可能にしたワンタッチスペースアップシートが採用されたほか、マークXジオには、LEDの光を天井に反射させ間接光として室内を照らす大型天井イルミネーションが採用されるなど、快適性、使いやすさの向上を目指した新技術を開発した。また、世界で初めて抗ダニアレルゲン加工シート表皮を開発し、クラウンに搭載された。 
  フィルター・パワートレイン機器部品事業では、性能向上や低コスト化に加え、モジュール化、システム化、環境対応、快適性向上など世の中のニーズにマッチした付加価値の高い新製品を開発した。エンジン吸気系では、エンジンの高効率化や小型・軽量化に対応した吸気システム製品を、エンジン潤滑系では環境負荷を大幅に低減したエレメント交換型オイルフィルターを、車室内空調系では高性能除塵脱臭フィルターや高性能花粉除去フィルターなどを開発した。 
 外装品他の事業では、環境にやさしい無溶剤系の材料を用いて開発した大型カーテンシールドエアバッグ用袋体を開発。横転事故にも対応できる長時間内圧保持が可能なシリコンコーティングを施したもので、北米向けハイランダー(日本名:クルーガー)に採用された。
 
繊維事業
 特に記載すべき事項はない。
 
その他事業
 特に記載すべき事項はない。
 
なお、当連結会計年度の研究開発費は、31,717百万円である。
7【財政状態及び経営成績の分析】
 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものである。
(1) 重要な会計方針および見積り                                    
 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とする。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しているが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えている。
① 製品保証引当金
 当社グループは製品のアフターサービスに対する費用を過去のクレーム発生実績に基づき、主に残存保証期間のクレーム発生額を見積り計上している。従って、実際の製品保証費は見積りと異なる場合があり、将来の業績に影響を及ぼす可能性がある。
② 退職給付引当金
 従業員退職給付費用および債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されている。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の期待運用収益率、死亡率などの要素が含まれている。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用および債務に影響を及ぼす可能性がある。
③ 繰延税金資産
 当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上している。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積もっている。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性がある。
 
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 概要
 当連結会計年度のわが国経済は、原油価格の高騰などマイナス要因があったものの企業収益は改善し、個人消費も持ち直すなど拡大基調にあったが、年度末にかけての世界的な株安や急激な円高などにより、減速傾向が明確になった。また、世界経済は、サブプライム住宅ローン問題に端を発し米国経済が減速する一方、中国など新興国景気に支えられ、全体としては拡大を続けてきた。
 自動車業界においては、買い替えサイクルの長期化、燃料価格の上昇などにより国内販売は減少したが、輸出の増加により、国内生産全体では前年を上回った。
 このような情勢の中で、当連結会計年度の売上高は、1,233,789百万円と前連結会計年度に比べ151,033百万円(13.9%)の増収となった。経常利益は、65,696百万円と前連結会計年度に比べ13,553百万円(26.0%)の増益となった。当期純利益は、40,720百万円と前連結会計年度に比べ10,614百万円(35.3%)の増益となった。
② 売上高
 売上高は、シート、ドアトリムなどの増産により、1,233,789百万円と前連結会計年度に比べ151,033百万円(13.9%)の増収となった。
③ 営業利益
 営業利益は、製品価格の変動や労務費の増加などの減益要因はあったものの、増産増収の効果、グループあげての合理化などにより、65,596百万円と前連結会計年度に比べ17,215百万円(35.6%)の増益となった。
④ 営業外損益
 営業外収益は、受取利息の増加などにより、9,155百万円と前連結会計年度に比べ517百万円(6.0%)の増加となった。
 営業外費用は、為替の影響や支払利息の増加などにより、9,055百万円と前連結会計年度に比べ4,179百万円(85.7%)の増加となった。
 以上の結果、経常利益は、65,696百万円となり、売上高経常利益率は5.3%となった。
⑤ 特別損益
 特別損益は、中国子会社において特別利益として過年度仕入修正益を計上し、1,604百万円となった。
⑥ 法人税等および法人税等調整額
 法人税等および法人税等調整額は、14,045百万円と前連結会計年度に比べ1,022百万円(△6.8%)の減少となった。また、税金等調整前当期純利益に対する比率は、前連結会計年度の29.6%から20.9%となった。
⑦ 少数株主利益
 少数株主利益は、主にアジアの連結子会社における利益の増加などにより、12,535百万円と前連結会計年度に比べ6,819百万円(119.3%)の増加となった。
⑧ 当期純利益
 当期純利益は、40,720百万円と前連結会計年度に比べ10,614百万円(35.3%)の増加となった。なお、1株当たり当期純利益は、217円76銭となった。
 
(3) 資金の財源および資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
 営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は72,371百万円となった。これは主に、法人税等の支払額17,143百万円、売上債権の増加額13,687百万円等による減少はあったものの、税金等調整前当期純利益67,301百万円、減価償却費32,940百万円等の増加によるものである。
 投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は52,434百万円となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出50,372百万円によるものである。
 財務活動の結果増加した現金及び現金同等物は16,053百万円となった。これは主に、配当金の支払額5,608百万円、少数株主への配当金の支払額5,141百万円等による減少はあったものの、長期借入れによる収入31,435百万円等の増加によるものである。
 この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ32,191百万円(53.6%)増加し、92,280百万円となった。
② 資金需要
 当社グループの資金需要の主なものは、設備投資・出資などの長期資金需要と製品製造のための材料および部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要である。
③ 財務政策
 当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持および財務構造の安定化を図ることを財務方針としている。設備投資・出資などの長期資金需要に対しては、内部留保および長期借入債務により、また、運転資金需要には短期借入債務により対応している。借入債務については、主に金融機関からの借入によって調達している。
 資金マネジメントについては、当社と海外子会社の資金管理の一元化を図るなかで、緊密な連携をとることにより、グローバルな資金効率の向上を図っている。




出典: トヨタ紡織株式会社、2008-03-31 期 有価証券報告書