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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度のわが国経済は、新興国向けの輸出の増加による企業業績の回復傾向や個人消費の持ち直しがみられたものの、依然として円高の進行など厳しい状況が続いております。

 自動車業界におきましては、新興国での市場拡大や諸外国の経済回復を背景に輸出台数は前年を上回る状況にありましたが、日本国内でのエコカー補助金打切り等の影響による販売台数の減少に加え、年度末の東日本大震災は国内経済に甚大な影響を及ぼし、先行きが見通せない状況となっております。

 このような情勢の中で、当社グループといたしましては、自動車内装システムサプライヤーとして、企画提案力と品質向上活動を強化し、価格競争力をさらに高めた内装システム開発を行うために、昨年5月に猿投開発センター2号館を竣工いたしました。これまで各拠点に分散していた内装システムの開発・生技生産の管理機能を集約し、企画から生産までの各機能の連携をより高めることで技術開発力を強化し、より魅力的で心地良い車室空間を提供してまいりました。

 自動車用フィルター総合メーカーといたしましては、性能向上や低コスト化に加え、モジュール化、システム化、環境対応、快適性向上などの社会のニーズにマッチした、付加価値の高い新製品の開発と生産に取組んでまいりました。

 これらを推進する経営体制といたしましては、①ミッションを明確にするとともに、各事業の業務を一体化する目的で「本部制」を、②世界の五つの地域を機能横断的に推進する目的で「グローバル地域統括制」を採り、各事業を推進しております。

 事業展開といたしましては、新たな生産拠点の設立や、既存拠点の強化など世界各地域でのお客様ニーズに応えるとともに、最適な生産・物流体制を構築し、地域一体となった効率的な運営に取組んでまいりました。
 海外では、昨年8月に中国吉林省長春市に長春一汽富維汽車零部件股份有限公司との合弁で、シート、ドアトリムなど内装品の生産子会社 長春富維豊田紡織汽車飾件有限公司を設立いたしました。
 また、昨年5月に中国四川省成都市で内装品の生産子会社である成都豊田紡汽車部件有限公司を、客先である四川一汽豊田汽車有限公司の移転に伴い、客先移転先の隣接地に移転するとともに将来の増産にも対応できるよう生産能力を増強いたしました。7月には、米国インディアナ州で内装品の生産子会社のトヨタ紡織インディアナLLC.とトータルインテリアシステムズアメリカLLC.を合併する事業再編をすすめました。

 日本では、昨年7月にTBカワシマ株式会社が本格的に稼働を開始いたしました。

 また、グローバル人材育成の強化を狙いとし、経営改善推進本部に「技能育成センター」を新設し、グローバル人材開発部主管の「トヨタ紡織学園」と、生産管理部の「技能伝承室」を集約し、国内外の全技能員を対象とした技能研修を総合的に実施できる体制となりました。

 連結売上高につきましては、シート、ドアトリムなどの増産により、前連結会計年度に比べ29,997百万円(3.1%)増加の983,727百万円となりました。

 連結経常利益につきましては、製品価格の変動の影響、労務費・諸経費の増加、為替の影響など減益要因はありましたが、合理化、増産増収の影響、減価償却費の減少などにより、前連結会計年度に比べ11,959百万円(49.7%)増加の36,027百万円となりました。

 連結当期純利益につきましては、前連結会計年度に比べ4,584百万円(66.6%)増加の11,466百万円となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

①日本

 当地域におきましては、エコカー補助金制度終了による生産の落ち込みや東日本大震災の影響による稼働停止などにより、売上高は、前連結会計年度に比べ24,662百万円(△4.5%)減少の528,937百万円となりました。営業利益(損失)につきましては、収益構造改革活動の成果などはあったものの、売上減少による利益減少などにより、前連結会計年度に比べ1,388百万円(△16.9%)減少の6,812百万円の営業利益となりました。 

②北中南米

 当地域におきましては、前連結会計年度に立上げたアメリカのハイランダー、シエナ、メキシコのキャデラックSRXの新車立上げによる増産効果などにより、売上高は、前連結会計年度に比べ10,818百万円(6.6%)増加の175,168百万円となりました。営業利益(損失)につきましては、前連結会計年度の新車立上げ及び切替に伴う費用の減少や収益構造改革活動の成果などにより、前連結会計年度に比べ6,707百万円(前連結会計年度は12,407百万円の営業損失)増加の5,700百万円の営業損失となりました。

③ アジア・オセアニア

 当地域におきましては、前連結会計年度に立上げた中国・天津のRAV4や広州のハイランダーの新車立上げ、タイのIMVの増産効果などにより、売上高は、41,253百万円(19.3%)増加の255,243百万円となりました。営業利益(損失)につきましては、増産効果や収益構造改革活動の成果などにより、前連結会計年度に比べ8,188百万円(29.6%)増加の35,845百万円の営業利益となりました。

④ 欧州・アフリカ

 当地域におきましては、南アフリカのIMVの増産効果などにより、売上高は、前連結会計年度に比べ2,587百万円(11.9%)増加の24,377百万円となりました。営業利益(損失)につきましては、トヨタ紡織ソマン株式会社及びTBAIポーランド有限責任会社の生産準備費用の影響などにより、前連結会計年度に比べ598百万円(前連結会計年度は314百万円の営業損失)減少の912百万円の営業損失となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、113,950百万円と前連結会計年度末に比べ826百万円(0.7%)の増加となりました。

 営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は60,630百万円となりました。これは主に、仕入債務の減少35,131百万円、法人税等の支払額15,117百万円、たな卸資産の増加1,793百万円などによる資金の減少はありましたが、税金等調整前当期純利益33,615百万円、減価償却費32,342百万円、売上債権の減少31,018百万円などにより資金が増加したことによるものであります。

 投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は40,462百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出37,331百万円によるものであります。

 財務活動の結果減少した現金及び現金同等物は15,345百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少5,384百万円、少数株主への配当金の支払額8,453百万円、配当金の支払額2,969百万円などにより資金が減少したことによるものであります。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成22年4月1日

  至 平成23年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

552,188

△3.6

北中南米(百万円)

164,223

9.9

アジア・オセアニア(百万円)

198,149

28.2

欧州・アフリカ(百万円)

18,074

25.6

合計

932,635

4.6

 (注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 受注状況

 当社グループは、主にトヨタ自動車株式会社をはじめとする各納入先より、四半期毎及び翌月の生産計画の提示を受け、生産能力を勘案して生産計画を立て生産しております。

(3) 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成22年4月1日

  至 平成23年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

528,937

△4.5

北中南米(百万円)

175,168

6.6

アジア・オセアニア(百万円)

255,243

19.3

欧州・アフリカ(百万円)

24,377

11.9

合計

983,727

3.1

 (注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成21年4月1日

  至 平成22年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成22年4月1日

  至 平成23年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

トヨタ自動車㈱

366,422

38.4

341,318

34.7

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

  今後の経済見通しにつきましては、東日本大震災の甚大な影響により先行きが見通せない状況から、経済活動は徐々に持ち直すものの正常化には時間を要すると思われます。

 このような中で当社グループは、私たちが目指す企業像として、「明日の社会を見据え、世界中のお客様へ感動を織りなす移動空間の未来を創造する」をビジョンといたしました。
 また、平成23年は「第2の創業期」を礎に、世界トップ企業への飛躍を目指す初年度として位置付け「世界で戦える実力を備えたグローバルカンパニーへの進化」を強力にすすめ、「環境の変化を先取りし、スリムで筋肉質な企業体質」をつくりあげる中で、グローバル人材の育成・確保を図り、グローバル競争を勝ち抜いていく所存でございます。

 

(1)快適な車室空間の提供

 ① 車室空間全体について、コンセプトづくりから開発・設計・生産まで一貫して担当し、品質・コスト・デリバリー(QCD)でNO.1の競争力を持ち、自動車メーカーからの信頼を獲得。

 ② 車室内の快適性、静粛性、見栄えなどユーザーの期待と、安全・環境など社会的要請に応える商品をいち早く実現し、社会に貢献。

 ③ オンリーワンの技術・製品を提案できる技術力の獲得。

 

(2)世界トップの自動車用フィルターの提供

 ① 吸気系トータル性能を企画・設計できるシステムメーカーとしての実力獲得。

 ② 潤滑系・空調系フィルターの次世代技術の開発を通じ、社会的要請(環境・エネルギー・健康)に応える商品を提供。

 

(3)グローバルな供給体制の確立

 ① お客様の要請に、いつでもどこでも対応できる体制(開発・生産)の構築。

 ② QCD地域NO.1の実現。

 ③ 統括会社を中心とした地域トータルの効率的な業務運営と自律化。

 

 なお、中期売上・利益目標については、世界各地における主要顧客の動向を踏まえ、今後、策定の予定であります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクに以下のようなものがあります。しかし、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載したリスク以外のリスクも存在し、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成23年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経済状況等

  当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれております。重要な部分を占める自動車関連製品の需要は、製品・サービスを提供している国又は地域の経済状況の影響を受けることになります。従って、日本、北中南米、アジア、欧州を含む当社グループの主要市場における景気後退及びそれに伴う自動車需要の縮小は、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 特定の取引先への依存

 当社グループは、自動車内装品をはじめとした各種自動車部品を主にトヨタ自動車株式会社に販売しており、当連結会計年度の売上高に占める同社への割合は、34.7%となっております。そのため、同社の自動車販売動向によっては、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
 なお、当連結会計年度末現在の同社による当社の議決権の所有割合は、直接所有割合39.8%、間接所有割合0.1%であります。

(3) 国際的活動及び海外進出に潜在するリスク

 当社グループの生産及び販売活動は、日本をはじめ北中南米、アジア、欧州など幅広い市場で展開しているため、これらの地域市場への事業進出には各国諸事情の違いにより次のようないくつかのリスクが内在しております。

①予期しない法律又は規制の変更

②不利な政治又は経済要因

③人材の採用の確保の難しさ

④不利な税制の影響

⑤テロ、戦争、その他要因による社会的混乱

(4) 為替レートの変動

 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれております。各地域における売上、費用、資産、負債を含む外貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されております。これらの項目は換算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなくても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。一般に、他の通貨に対する円高は、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 価格競争

 自動車業界における価格競争はたいへん厳しいものとなっております。特に自動車メーカーからの価格引き下げ要請は、近年特に強まってきております。

 また、当社グループは、技術、品質、価格に優れた製品を全世界に供給し、顧客の要望に対応できる企業と考えておりますが、将来においても有効に競争できるという保証はありません。これは当社グループの属している各製品市場、地域市場において新しい競合先、既存の競合先間の提携により市場シェアを急速に拡大する可能性があるためです。価格面での圧力又は有効に競争できないことによる顧客離れは、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 原材料、部品供給元への依存

 当社グループの生産は、原材料・部品を複数のグループ外供給元に依存しております。当社グループは、グループ外供給元と取引基本契約を結び、原材料・部品の安定的な取引を安定的な生産の前提としておりますが、供給逼迫による世界的な品不足や供給元の不慮の事故・大規模な震災などにより、原材料・部品の不足が生じないという保証はありません。その場合、生産の遅れを招き、また、原価を上昇させる可能性があります。

 

(7) 新製品の開発力

 当社グループは、経営の基本理念の一つである「革新的な技術開発、製品開発に努め、お客様に喜ばれる、良い商品を提供する」のもと、高度化・多様化する市場のニーズを先取りし、顧客の満足が得られるよう、新製品開発に努めております。今後も継続して新製品を開発し、販売できると考えておりますが、そのプロセスは複雑かつ不確実なものであり、以下をはじめとする様々なリスクがあります。

 ①新製品や新技術への投資に必要な資金と資源を、今後、十分充当できる保証はありません。

 ②長期的な投資と大量の資源投入が、成功する新製品又は新技術へつながる保証はありません。

 ③技術の急速な進歩と市場ニーズの変化により、当社グループの製品が時代遅れになる可能性があります。

 ④現在開発中の新技術の商品化の遅れにより、市場の需要について行けなくなる可能性があります。

(8) 知的財産権

 当社グループは、他社製品と差別化を図るため、技術とノウハウの蓄積と、これらの保護について努力を傾注しておりますが、特定の地域では知的財産権による完全な保護が困難であったり、又は、限定的にしか保護されない状況にあります。そのため、第三者が当社グループの知的財産を使って類似した製品を製造することを防止できない可能性があります。また、他社が類似する、もしくは、当社グループより優れている技術を開発したり、当社グループの特許や企業秘密を模倣又は解析調査することを防止できない可能性があります。さらに、当社グループは他社の知的財産権に配慮しながら製品や技術の開発を行っておりますが、これらが将来的に他社の知的財産権を侵害していると判断される可能性があります。

(9) 商品の欠陥

 当社グループは、経営の基本理念の一つに「クリーンで安全な商品を提供することを使命とし、地球環境保護を重視した企業活動の推進」を掲げ、総力をあげて品質向上に取組んでおります。

 一方、製造物責任賠償について、保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を完全にカ バーできるという保証はありません。大規模な製造物責任賠償につながるような商品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を及ぼし、売上の低下、収益の悪化などにより、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 災害や停電等による影響

 当社グループは、生産設備の定期的な検査、点検を行っております。しかし、生産設備の故障、生産施設の火災、停電など、人的・自然的災害による影響を完全に防止又は軽減できる保証はありません。例えば、当社グループの国内工場の大半は、日本各地に所在しております。従って、各地区での大規模な地震やその他操業に影響する事象が生じた場合、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11) 退職給付債務

 当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率などの数理計算上の前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合又は変更された場合は、将来の期間に認識される費用及び計上される債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 上記リスク等が予期せぬ事象を招き、生産活動及びその他事業の遂行に問題を生じさせる可能性があります。これらの事象は、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

 事業譲受に関する契約

 当社は、平成23年6月10日、当社の100%出資子会社であるトヨタ紡織ヨーロッパ株式会社を通じて株式会社 POLYTEC Holding AGが保有する内装事業を取得することを決議し、同社と買収契約を締結いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

研究開発活動の基本方針

 当社グループでは、トヨタ紡織独自の技術や仕組みにより、世界のあらゆるお客様の期待に応えられる魅力的で高品質な商品開発に取組んでいます。その為に、年々高度化・多様化するお客様のニーズを先取りし、「お客様の信頼と満足が得られる製品の開発」という基本的考えのもとに、他社を凌駕する魅力的な商品・技術開発、及びコア技術の更なる熟成と、新興国市場の急激な拡大にも対応できる徹底した良品廉価活動による競争力の強化を進めてまいります。

 

セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。

①日本

 内装事業分野では、環境に優しく軽量のケナフ製デッキボードが2010年11月発売の新型「トヨタ ラクティス」と2010年12月発売の新型「トヨタ ヴィッツ」に採用されました。さらに、新型「トヨタ ラクティス」のデッキボードには、片手でデッキボード高さ調整ができるアジャスタブル機構も採用されております。また、アクティブヘッドレスト無しで鞭打ち低減に対応できる改良型のシート骨格は新型「トヨタ ラクティス」以降のトヨタ新型車に順次採用される予定です。

 フィルター・パワートレイン機器部品事業分野では、ダイハツ工業株式会社と共同開発した、部品点数の削減、構造の簡素化を実現したアルミダイカスト製OCV(Oil Control Valve)ホルダ一体成形タイプの樹脂製ヘッドカ バーが新型「トヨタ ラクティス」、新型「トヨタ ヴィッツ」に採用されました。

 繊維事業分野では、軽量で製造工程での裁断ロスを低減した袋織り+縫製ハイブリッドカーテンエアバッグが、2011年1月発売の新型「スズキ MRワゴン」に採用されたのを皮切りに順次トヨタ新型車に採用される予定になっております。

 

②北中南米

 特に記載すべき事項はありません。

 

③アジア・オセアニア

 先端技術・基礎研究として、インドネシアにて天然繊維原材料となるケナフの効率的な栽培技術の開発を推進しております。

 

④欧州・アフリカ

 特に記載すべき事項はありません。

 

 

なお、当連結会計年度の研究開発費は、32,434百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り                                    

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」(1)「連結財務諸表」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

① 製品保証引当金

 当社グループは製品のアフターサービスに対する費用を過去のクレーム発生実績に基づき、主に残存保証期間のクレーム発生額を見積り計上しております。従って、実際の製品保証費は見積りと異なる場合があり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 退職給付引当金

 従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の期待運用収益率、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。

③ 繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

① 概要

 当連結会計年度のわが国経済は、新興国向けの輸出の増加による企業業績の回復傾向や個人消費の持ち直しがみられたものの、依然として円高の進行など厳しい状況が続いております。

 自動車業界におきましては、新興国での市場拡大や諸外国の経済回復を背景に輸出台数は前年を上回る状況にありましたが、日本国内でのエコカー補助金打切り等の影響による販売台数の減少に加え、年度末の東日本大震災は国内経済に甚大な影響を及ぼし、先行きが見通せない状況となっております。

 このような情勢の中で、当連結会計年度の売上高は、983,727百万円と前連結会計年度に比べ29,997百万円(3.1%)の増収となりました。経常利益は、36,027百万円と前連結会計年度に比べ11,959百万円(49.7%)の増益となりました。当期純利益は、11,466百万円と前連結会計年度に比べ4,584百万円(66.6%)の増益となりました。

② 売上高

 売上高は、シート、ドアトリムなどの増産により、983,727百万円と前連結会計年度に比べ29,997百万円(3.1%)増収となりました。

③ 営業利益

 営業利益は、製品価格の変動の影響、労務費・諸経費の増加など減益要因はありましたが、合理化、増産増収の影響、減価償却費の減少などにより、36,856百万円と前連結会計年度に比べ11,713百万円(46.6%)の増益となりました。 

 ④ 営業外損益 

 営業外収益は、持分法による投資利益の増加などにより、8,107百万円と前連結会計年度に比べ2,205百万円(37.4%)の増加となりました。

 営業外費用は、為替の影響などにより、8,937百万円と前連結会計年度に比べ1,959百万円(28.1%)の増加となりました。

 以上の結果、経常利益は、36,027百万円となり、売上高経常利益率は3.7%となりました。 

⑤ 特別損益

 特別損益は、東日本大震災による損失などにより、2,412百万円を特別損失として計上しました。 

⑥ 法人税等及び法人税等調整額 

 法人税等及び法人税等調整額は、13,605百万円と前連結会計年度に比べ4,956百万円(57.3%)の増加となりました。また、税金等調整前当期純利益に対する比率は、前連結会計年度の37.6%から40.5%となりました。

⑦ 少数株主利益

 少数株主利益は、主にアジア・オセアニアの連結子会社における利益の増加などにより、8,542百万円と前連結会計年度に比べ1,097百万円(14.7%)の増加となりました。

⑧ 当期純利益

 当期純利益は、11,466百万円と前連結会計年度に比べ4,584百万円(66.6%)の増益となりました。なお、1株当たり当期純利益は61円82銭となりました。

 

(3) 資金の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フロー

 営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は60,630百万円となりました。これは主に、仕入債務の減少35,131百万円、法人税等の支払額15,117百万円、たな卸資産の増加1,793百万円などによる資金の減少はありましたが、税金等調整前当期純利益33,615百万円、減価償却費32,342百万円、売上債権の減少31,018百万円などにより資金が増加したことによるものです。

 投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は40,462百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出37,331百万円によるものです。

 財務活動の結果減少した現金及び現金同等物は15,345百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少5,384百万円、少数株主への配当金の支払額8,453百万円、配当金の支払額2,969百万円などにより資金が減少したことによるものです。

 その結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ826百万円(0.7%)増加し、113,950百万円となりました。 

② 資金需要

 当社グループの資金需要の主なものは、設備投資・出資などの長期資金需要と製品製造のための材料及び部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。

③ 財務政策

 当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを財務方針としております。設備投資・出資などの長期資金需要に対しては、内部留保及び長期借入債務により、また、運転資金需要には短期借入債務により対応しております。借入債務については、主に金融機関からの借入によって調達しております。

 資金マネジメントについては、当社と海外子会社の資金管理の一元化を図るなかで、緊密な連携をとることにより、グローバルな資金効率の向上を図っております。

 





出典: トヨタ紡織株式会社、2011-03-31 期 有価証券報告書