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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度のわが国経済は、東日本大震災による経済活動の停滞から、緩やかに回復してまいりましたが、欧州諸国の財政不安など世界経済の減速により依然として先行き不透明な状況が続いております。

 自動車業界におきましては、東日本大震災による生産台数の著しい減少から回復に向かいましたが、タイの大洪水災害の影響などにより国内生産及び輸出は前年を下回る状況となりました。日本国内ではエコカー補助金の復活など明るい材料もありますが、円高の継続やガソリン価格の高騰など依然として厳しい状況が続いております。

 このような情勢の中で、当社グループといたしましては、新製品の立ち上げや生産体制の整備を進めるとともに、商品開発力・技術開発力の強化、新たな成長に向けた事業基盤の確立と収益体質の強化に努めてまいりました。

 新製品の立ち上げでは、米州ではカムリなど2車種、アジア・オセアニアではカローラバーソ、カムリなど4車種、欧州ではヤリスなど2車種、そして日本ではプリウスα、小型ハイブリッドのアクアなど5車種をそれぞれ立ち上げました。

 生産体制の整備につきましては、米州では、昨年11月にトヨタ紡織ミシシッピLLC.とシステムズオートモーティブインテリアLLC.でシート等の生産を、欧州では、昨年7月にTBAIポーランド有限責任会社でのシート骨格の生産に続き、欧州で初めてのシート生産拠点であるフランスのトヨタ紡織ソマン株式会社でシートの生産を開始いたしました。また、日本では、昨年5月にトヨタ紡織東北株式会社の宮城県の新工場でカローラアクシオのシートの生産を開始いたしました。

 商品開発力・技術開発力の強化といたしましては、植物材料ケナフを活用した開発では、より軽量化されたドアトリムがトヨタ新型レクサスGSに採用されたほか、当社グループで初めてエンジン関連部品を製品化いたしました。また、トヨタ自動車株式会社、株式会社童夢カーボンマジックと共同で自動車レース専用のスポーツシートを開発し、新領域にもチャレンジしております。

 新たな成長に向けた事業基盤の確立につきましては、欧州ではオーストリアのPOLYTEC Holding AGから自動車内装事業を取得し、昨年7月に紡織オートモーティブヨーロッパ有限責任会社として事業を開始するとともに、昨年

9月にはイタリアに初のデザイン開発拠点としてトヨタ紡織ミラノデザインブランチを新設するなど、世界の自動車

メーカーとのビジネス拡大に向けた体制づくりを着実に推進いたしました。

 収益体質の強化に向けた取り組みといたしましては、コスト競争力の飛躍的向上を目指し、開発や生産準備を中心にモデルプロジェクトを設け、「R−50活動(半減活動)」を推進しております。

 CSR活動への取り組みといたしましては、モノづくりを通じて社会に貢献するとともに、社会から寄せられる期待や信頼に応え、企業の社会的責任を果たしております。具体的には、「基本理念」「TB Way」「トヨタ紡織グループ行動指針」に基づき、コンプライアンス、リスクマネジメント、社会貢献活動をCSRの重点活動と位置づけて、グローバルな規模で展開しております。

 環境活動への取り組みといたしましては、環境と生産が調和した持続可能な社会を目指し、新たに5ヶ年の環境取り組みプランを策定いたしました。具体的には、「低炭素社会の構築に向けた技術開発と生産活動」、「循環型社会の構築に向けた技術開発と生産活動」、「環境負荷物質の低減と自然共生社会活動」を重要テーマとし、グローバルな活動を強化してまいります。

連結売上高につきましては、円高の影響などにより、前連結会計年度に比べ19,431百万円(△2.0%)減少の964,295百万円となりました。利益につきましては、合理化などの増益要因はありましたが、製品価格変動の影響、労務費・諸経費の増加などにより、連結営業利益は、前連結会計年度に比べ15,946百万円(△43.3%)減少の20,910百万円、連結経常利益は、前連結会計年度に比べ12,801百万円(△35.5%)減少の23,225百万円、連結当期純利益は、前連結会計年度に比べ8,234百万円(△71.8%)減少の3,232百万円となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

①日本

 当地域におきましては、CT200h、プリウスα、アクアの新車立ち上げによる増産効果はあったものの、製品構成の影響などにより、売上高は、前連結会計年度に比べ386百万円(△0.1%)減少の572,342百万円となりました。営業利益につきましては、増産効果などはあったものの、製品構成の影響などにより、前連結会計年度に比べ2,623百万円(△38.5%)減少の4,189百万円となりました。

 

②北中南米

 当地域におきましては、カムリなどの減産及び円高の影響などにより、売上高は、前連結会計年度に比べ34,711百万円(△19.6%)減少の142,460百万円となりました。営業損失につきましては、収益構造改革活動の成果はあったものの、売上減少などにより、前連結会計年度に比べ228百万円(前連結会計年度は5,700百万円の営業損失)増加の5,928百万円となりました。

 

③ アジア・オセアニア

 当地域におきましては、中国のカローラバーソの新車立ち上げなどによる増産効果はあったものの、円高の影響などにより、売上高は、前連結会計年度に比べ12,952百万円(△4.9%)減少の250,134百万円となりました。営業利益につきましては、売上減少などにより、前連結会計年度に比べ10,895百万円(△30.4%)減少の24,950百万円となりました。

 

④ 欧州・アフリカ

 当地域におきましては、フランスのヤリスの増産効果や、POLYTEC Holding AGの内装事業部門を取得し、紡織オートモーティブヨーロッパ有限責任会社として事業を開始したことなどにより、売上高は、前連結会計年度に比べ26,206百万円(105.8%)増加の50,979百万円となりました。営業損失につきましては、トヨタ紡織ソマン株式会社及びTBAIポーランド有限責任会社の生産準備費用の影響などにより、前連結会計年度に比べ2,135百万円(前連結会計年度は912百万円の営業損失)増加の3,048百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、113,947百万円と前連結会計年度末に比べ3百万円(△0.0%)の減少となりました。

 営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は46,920百万円となりました。これは主に、売上債権の増加41,549百万円、法人税等の支払額10,431百万円などによる資金の減少はありましたが、仕入債務の増加46,818百万円、減価償却費31,529百万円、税金等調整前当期純利益19,937百万円などにより資金が増加したことによるものです。

 投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は76,108百万円となりました。これは主に、定期預金の預入による支出42,474百万円、有形固定資産の取得による支出35,675百万円などによるものです。

 財務活動の結果増加した現金及び現金同等物は30,748百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出11,555百万円はあったものの、長期借入れによる収入44,982百万円などにより資金が増加したことによるものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成23年4月1日

  至 平成24年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

548,596

△0.7

北中南米(百万円)

134,521

△18.1

アジア・オセアニア(百万円)

191,315

△3.4

欧州・アフリカ(百万円)

40,974

126.7

合計

915,407

△1.8

 (注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 受注状況

 当社グループは、主にトヨタ自動車株式会社をはじめとする各納入先より、四半期毎及び翌月の生産計画の提示を受け、生産能力を勘案して生産計画を立て生産しております。

(3) 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成23年4月1日

  至 平成24年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

531,823

0.5

北中南米(百万円)

140,078

△20.0

アジア・オセアニア(百万円)

242,479

△5.0

欧州・アフリカ(百万円)

49,913

104.8

合計

964,295

△2.0

 (注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成22年4月1日

  至 平成23年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成23年4月1日

  至 平成24年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

トヨタ自動車㈱

341,318

34.7

343,649

35.6

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 今後の経済見通しにつきましては、日本経済は復興需要の顕在化などにより緩やかな回復が続き、エコカー補助金の復活などにより個人消費も改善傾向にあると思われますが、欧州の景気低迷や長期化する円高に加えて足元の原油価格の高騰など依然として予断を許さない状況が続くものと思われます。

 このような中で当社グループは、平成23年度から平成27年度までを「飛躍のための構造改革期」と位置づけ、次の4つの主要課題に取り組んでまいります。

 具体的には、①事業領域の拡大に向けた先端技術の追求②新興国を中心としたグローバルでの事業拡大の加速③幅広い顧客拡大に向けた業務・組織改革④日本事業のスリム、高効率、高付加価値化の徹底でございます。これらの課題に対し、これまでの考え方や価値観に捉われることなく、「Quantum Leap」、すなわち発想の飛躍を持って取り組み、企業価値の向上に努めてまいります。

  

 

  

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクに以下のようなものがあります。しかし、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載したリスク以外のリスクも存在し、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成24年6月15日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経済状況等

  当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれております。重要な部分を占める自動車関連製品の需要は、製品・サービスを提供している国又は地域の経済状況の影響を受けることになります。従って、日本、北中南米、アジア、欧州を含む当社グループの主要市場における景気後退及びそれに伴う自動車需要の縮小は、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 特定の取引先への依存

 当社グループは、自動車内装品をはじめとした各種自動車部品を主にトヨタ自動車株式会社に販売しており、当連結会計年度の売上高に占める同社への割合は、35.6%となっております。そのため、同社の自動車販売動向によっては、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
 なお、当連結会計年度末現在の同社による当社の議決権の所有割合は、直接所有割合39.8%、間接所有割合0.1%であります。

(3) 国際的活動及び海外進出に潜在するリスク

 当社グループの生産及び販売活動は、日本をはじめ北中南米、アジア、欧州など幅広い市場で展開しているため、これらの地域市場への事業進出には各国諸事情の違いにより次のようないくつかのリスクが内在しております。

①予期しない法律又は規制の変更

②不利な政治又は経済要因

③予期しない労働及び雇用事情の変化

④不利な税制の影響

⑤テロ、戦争、その他要因による社会的混乱

(4) 為替レートの変動

 当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売、サービスの提供が含まれております。各地域における売上、費用、資産、負債を含む外貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されております。これらの項目は換算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなくても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。一般に、他の通貨に対する円高は、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 価格競争

 自動車業界における価格競争はたいへん厳しいものとなっております。特に自動車メーカーからの価格引き下げ要請は、近年特に強まってきております。

 また、当社グループは、技術、品質、価格に優れた製品を全世界に供給し、顧客の要望に対応できる企業と考えておりますが、将来においても有効に競争できるという保証はありません。これは当社グループの属している各製品市場、地域市場において新しい競合先、既存の競合先間の提携により市場シェアを急速に拡大する可能性があるためです。価格面での圧力又は有効に競争できないことによる顧客離れは、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 

(6) 原材料、部品供給元への依存

 当社グループの生産は、原材料・部品を複数のグループ外供給元に依存しております。当社グループは、グループ外供給元と取引基本契約を結び、原材料・部品の安定的な取引を安定的な生産の前提としておりますが、供給逼迫による世界的な品不足や供給元の不慮の事故・大規模な震災などにより、原材料・部品の不足が生じないという保証はありません。その場合、生産の遅れを招き、また、原価を上昇させる可能性があります。

 

(7) 新製品の開発力

 当社グループは、経営の基本理念の一つである「革新的な技術開発、製品開発に努め、お客様に喜ばれる、良い商品を提供する」のもと、高度化・多様化する市場のニーズを先取りし、顧客の満足が得られるよう、新製品開発に努めております。今後も継続して新製品を開発し、販売できると考えておりますが、そのプロセスは複雑かつ不確実なものであり、以下をはじめとする様々なリスクがあります。

 ①新製品や新技術への投資に必要な資金と資源を、今後、十分充当できる保証はありません。

 ②長期的な投資と大量の資源投入が、成功する新製品又は新技術へつながる保証はありません。

 ③技術の急速な進歩と市場ニーズの変化により、当社グループの製品が時代遅れになる可能性があります。

 ④現在開発中の新技術の商品化の遅れにより、市場の需要について行けなくなる可能性があります。

(8) 知的財産権

 当社グループは、他社製品と差別化を図るため、技術とノウハウの蓄積と、これらの保護について努力を傾注しておりますが、特定の地域では知的財産権による完全な保護が困難であったり、又は、限定的にしか保護されない状況にあります。そのため、第三者が当社グループの知的財産を使って類似した製品を製造することを防止できない可能性があります。また、他社が類似する、もしくは、当社グループより優れている技術を開発したり、当社グループの特許や企業秘密を模倣又は解析調査することを防止できない可能性があります。さらに、当社グループは他社の知的財産権に配慮しながら製品や技術の開発を行っておりますが、これらが将来的に他社の知的財産権を侵害していると判断される可能性があります。

(9) 商品の欠陥

 当社グループは、経営の基本理念の一つに「クリーンで安全な商品を提供することを使命とし、地球環境保護を重視した企業活動の推進」を掲げ、総力をあげて品質向上に取組んでおります。

 一方、製造物責任賠償について、保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を完全にカ バーできるという保証はありません。大規模な製造物責任賠償につながるような商品の欠陥は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を及ぼし、売上の低下、収益の悪化などにより、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10) 災害や停電等による影響

 当社グループは、生産設備の定期的な検査、点検を行っております。しかし、生産設備の故障、生産施設の火災、停電など、人的・自然的災害による影響を完全に防止又は軽減できる保証はありません。例えば、当社グループの国内工場の大半は、日本各地に所在しております。従って、各地域での大規模な地震やその他操業に影響する事象が生じた場合、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11) 退職給付債務

 当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率などの数理計算上の前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合又は変更された場合は、将来の期間に認識される費用及び計上される債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 上記リスク等が予期せぬ事象を招き、生産活動及びその他事業の遂行に問題を生じさせる可能性があります。これらの事象は、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 

5【経営上の重要な契約等】

 当社は、平成23年6月8日に当社の100%出資子会社であるトヨタ紡織ヨーロッパ株式会社を通じ、

POLYTEC Holding AGから、同社の内装事業部門を取得する売買契約書を締結いたしました。詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載の通りであります。

 

 

 

6【研究開発活動】

研究開発活動の基本方針

 当社グループでは、当社独自の技術や仕組みにより、世界のあらゆるお客様の期待に応えられる魅力的で高品質な商品開発に取り組んでおります。その為に、年々高度化・多様化するお客様のニーズを先取りし、「お客様の信頼と満足が得られる製品の開発」という基本的な考えのもと、他社を凌駕する魅力的な技術・商品開発及びコア技術の更なる熟成を図っております。また、新興国市場の急激な拡大にも対応できる徹底した良品廉価活動による競争力の強化を進めてまいります。

 

セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。

①日本

 岐阜県多治見市に計画しているテストコースを備えた「多治見技術センター」の建設に着手いたしました。世界

トップレベルの自動車内装・フィルターメーカーとして、実車走行による動的評価を行う独自のテストコースの新設を、岐阜県多治見市と土岐市にまたがる土地に決定し、平成23年8月22日に立地協定を締結いたしました。竣工は平成26年3月の予定であります。

 トヨタ自動車株式会社及び株式会社童夢カーボンマジックと共同で当社初となる自動車レース専用の

スポーツシートを開発し、平成23年6月25、26日にドイツで開催のニュルブルクリンク24時間耐久レースに参戦した「LEXUS LFA」の車両2台に搭載されました。シート本体はCFRP(炭素系複合材料)製でカーボン織物の繊維配向を工夫するなど強度と剛性を最大限に引き上げ、極限の軽量化を実現し、高耐久性表皮を採用した独自意匠などにより、FIA(国際自動車連盟)の安全規格の公認を取得しております。

 自動車の軽量化による二酸化炭素排出量削減を目指す中で、従来のケナフ活用技術を応用し、より軽量化したドアトリム及びシートバックボードの基材を開発、平成24年1月にトヨタ自動車株式会社から発売された新型レクサスGSに採用されました。また、同様にケナフを活用し、新たに汎用性のある射出成形の材料を開発し、株式会社デンソーの商標のエアクリーナーケースに採用され、平成24年1月よりトヨタ自動車株式会社のクラウンコンフォートに搭載されております。

 植物材料ケナフを活用した自動車部品が評価され、愛知県が主催する平成24年愛知環境賞において「銅賞」を受賞

いたしました。

 

②北中南米

 地域統括拠点のトヨタ紡織アメリカ株式会社に平成23年7月、北米地域の製品開発力の強化を目的とした、テクニ

カルセンター東館を新設いたしました。

 

③アジア・オセアニア

 地域統括拠点のトヨタ紡織アジア株式会社に平成24年2月、アセアン地域の市場調査・ベンチマークの充実による

開発力強化を目的とした、MRDセンター(マーケティング・リサーチ・アンド・ディベロップメント センター)を開設いたしました。 

 

④欧州・アフリカ

 欧州の車室空間トレンド、表皮素材を追求し、デザイン力向上を目指す狙いにより、平成23年9月1日、欧州にお

ける初のデザイン開発拠点としてイタリア ミラノ市にカーインテリアのデザインスタジオ「トヨタ紡織ミラノデザ

インブランチ」を設立いたしました。

 

 

なお、当連結会計年度の研究開発費は、32,543百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り                                    

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」(1)「連結財務諸表」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

① 製品保証引当金

 当社グループは製品のアフターサービスに対する費用の支出に備えるため、将来支出が見込まれる額を計上しております。従って、実際の製品保証費は見積りと異なる場合があり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 退職給付引当金

 従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の期待運用収益率、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。

③ 繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

① 概要

   当連結会計年度のわが国経済は、東日本大震災による経済活動の停滞から、緩やかに回復してまいりました

   が、欧州諸国の財政不安など世界経済の減速により依然として先行き不透明な状況が続いております。

   自動車業界におきましては、東日本大震災による生産台数の著しい減少から回復に向かいましたが、タイの大

   洪水災害の影響などにより国内生産及び輸出は前年を下回る状況となりました。日本国内ではエコカー補助金の

   復活など明るい材料もありますが、円高の継続やガソリン価格の高騰など依然として厳しい状況が続いておりま

   す。

    このような情勢の中で、当連結会計年度の売上高は、964,295百万円と前連結会計年度に比べ19,431百万円

 (△2.0%)の減収となりました。営業利益は、20,910百万円と前連結会計年度に比べ15,946百万円(△43.3%)

  の減益となりました。経常利益は、23,225百万円と前連結会計年度に比べ12,801百万円(△35.5%)の減益とな

   りました。当期純利益は、3,232百万円と前連結会計年度に比べ8,234百万円(△71.8%)の減益となりました。

② 売上高

 売上高は、円高の影響などにより、964,295百万円と前連結会計年度に比べ19,431百万円(△2.0%)減収となりました。

③ 営業利益

 営業利益は、合理化など増益要因はありましたが、製品価格変動の影響、労務費・諸経費の増加などにより20,910百万円と前連結会計年度に比べ15,946百万円(△43.3%)の減益となりました。

 ④ 営業外損益 

 営業外収益は、受取利息の増加などにより、8,913百万円と前連結会計年度に比べ805百万円(9.9%)の増加となりました。

 営業外費用は、為替の影響などにより、6,598百万円と前連結会計年度に比べ2,339百万円(△26.2%)の減少となりました。

 以上の結果、経常利益は、23,225百万円となり、売上高経常利益率は2.4%となりました。 

⑤ 特別損益

 特別損益は、東日本大震災による損失により、3,288百万円を特別損失として計上しました。 

⑥ 法人税等及び法人税等調整額 

 法人税等及び法人税等調整額は、11,412百万円と前連結会計年度に比べ2,192百万円(△16.1%)の減少となりました。また、税金等調整前当期純利益に対する比率は、前連結会計年度の40.5%から57.2%となりました。

⑦ 少数株主利益

 少数株主利益は、主にアジア・オセアニアの連結子会社における利益の減少などにより、5,291百万円と前連結会計年度に比べ3,250百万円(△38.1%)の減少となりました。

⑧ 当期純利益

 当期純利益は、3,232百万円と前連結会計年度に比べ8,234百万円(△71.8%)の減益となりました。なお、

1株当たり当期純利益は17円45銭となりました。

 

(3) 資金の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フロー

 営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は46,920百万円となりました。これは主に、売上債権の増加41,549百万円、法人税等の支払額10,431百万円などによる資金の減少はありましたが、仕入債務の増加46,818百万円、減価償却費31,529百万円、税金等調整前当期純利益19,937百万円などにより資金が増加したことによるものです。

 投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は76,108百万円となりました。これは主に、定期預金の預入による支出42,474百万円、有形固定資産の取得による支出35,675百万円によるものです。

 財務活動の結果増加した現金及び現金同等物は30,748百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出11,555百万円はあったものの、長期借入れによる収入44,982百万円などにより資金が増加したことによるものです。

 その結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ3百万円(△0.0%)減少し、113,947百万円となりました。 

② 資金需要

 当社グループの資金需要の主なものは、設備投資・出資などの長期資金需要と製品製造のための材料及び部品購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要であります。

③ 財務政策

 当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを財務方針としております。設備投資・出資などの長期資金需要に対しては、内部留保及び長期借入債務により、また、運転資金需要には短期借入債務により対応しております。借入債務については、主に金融機関からの借入によって調達しております。

 資金マネジメントについては、当社と海外子会社の資金管理の一元化を図るなかで、緊密な連携をとることにより、グローバルな資金効率の向上を図っております。

 





出典: トヨタ紡織株式会社、2012-03-31 期 有価証券報告書