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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当期におけるグローバル経済情勢は、一昨年の米国金融危機に端を発した世界的な景気後退の影響が引き続き残り、先行き不透明な中でスタートしましたが、各国の景気浮揚策の効果等もあって、年度後半にかけて回復の兆しも見受けられました。

しかしながら、当社の製品が多く使われるコンシューマー・エレクトロニクス市場においては、本格的な回復には至らず、数量ベースでは伸びを示したものの、最終製品やサービスの低価格化に一層の拍車がかかりました。その結果、材料・部品を供給する当社に対しても製品単価の引き下げ圧力が高まり、為替相場における円高が続いたこと等から、引き続き厳しい事業環境となりました。

このような経済情勢のなか、当社グループでは4月から「第三次三ヶ年中期経営計画」がスタートし、新しい事業展開による継続的な成長を目指しました。事業拡大の方向性としては、派生技術の開発による製品群の充実、事業の地理的拡大、製品用途(アプリケーション)の拡大、ビジネスモデルの進化の4つを定め、事業拡大に注力しました。

一方、製品単価の引き下げ圧力の高まりや円高進行による影響に対処するため、生産工程の最適化や材料・加工費の低減を通じて生産性改善とコスト削減に注力したほか、売上債権の管理強化と在庫水準の適正化によりキャッシュ・フローの改善に努めました。

こうした事業展開の結果、当期の連結業績は、売上高は1,269億65百万円(前期比0.6%減)、利益面では営業利益は112億57百万円(前期比30.9%減)、経常利益は120億61百万円(前期比22.2%減)、当期純利益は69億34百万円(前期比20.2%減)となりました。また、単体業績では、売上高は1,200億7百万円(前期比0.2%減)、利益面では営業利益は41億82百万円(前期比56.9%減)、経常利益は55億5百万円(前期比42.2%減)、当期純利益は26億12百万円(前期比49.6%減)となりました。
 

部門別の概況は次のとおりであります。

産業資材部門

産業資材部門は、プラスチック製品の表面を加飾する技術を柱とする部門です。プラスチックの成形と同時に転写を行う“Nissha IMD”は、ノートパソコン、携帯電話、自動車(内装)、家電製品などに広く採用されています。

当期は、ノートパソコンにおいて広く採用が進み、ネットブックと呼ばれる小型機を中心に旺盛な需要に支えられて、第2四半期までは堅調に推移しました。しかしながら、携帯電話においては需要が減少したほか、特に第3四半期からは製品単価の下落による影響が顕在化しました。

その結果、当期の連結売上高は571億70百万円となり、前期比15.0%減となりました。

 

電子部門

電子部門は、精密で機能性を追求したタッチ入力ディバイス“Nissha FineTouch”を中心とする部門です。グローバル市場で、携帯電話、携帯ゲーム機、電子書籍、デジタルカメラなどに採用されています。

当社は、デザイン性と機能性を兼ね備えたタッチウインドウ(抵抗膜方式)ならびにキャパシティブセンサー(静電容量方式)の開発・生産を手掛けており、当期は携帯電話向けを中心にグローバル規模でその需要が拡大しました。一方で、特に第3四半期以降、製品単価の下落による影響が顕在化しました。

その結果、当期の連結売上高は488億58百万円となり、前期比36.5%増となりました。

 

情報コミュニケーション部門

情報コミュニケーション部門は、企業の広報宣伝・販売などのコミュニケーション活動全般をトータルにサポートする商業印刷ならびにセールスプロモーション、美術印刷物をはじめとした出版印刷のほか、文化財修復も手がけています。

当期は、高い印刷表現力をベースにネット事業など新分野のサービスも付加して積極的なソリューション活動を行い受注獲得に努めましたが、国内景気減速に伴う企業の広告費の削減などの影響を受け、受注競争は一層激しいものとなりました。

その結果、当期の連結売上高は209億36百万円となり、前期比15.3%減となりました。
 

所在地別のセグメントの業績は次のとおりであります。

 

日本での売上高は1,051億29百万円(前期比1.7%減)となり、営業利益は102億33百万円(前期比31.7%減)となりました。アジアでの売上高は177億34百万円(前期比26.9%増)となり、営業利益は10億80百万円(前期比27.3%減)となりました。その他の地域での売上高は41億1百万円(40.5%減)となり、営業利益は78百万円(64.4%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度に比べ27億11百万円増加し、254億73百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は186億1百万円(前期比9.1%増)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益を118億40百万円、減価償却費を91億33百万円計上したこと等によるものであります。一方、主な減少要因は、法人税等の支払額83億42百万円を計上したこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は128億41百万円(前期比36.1%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得として120億80百万円を支出したこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は34億71百万円(前年は46億97百万円の収入)となりました。これは、短期借入金の純増減額として13億47百万円の支出を計上したことに加え、配当金の支払により19億45百万円の支出を計上したこと等によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(注) 1 下記金額には、消費税等は含まれておりません。

2 「(1) 生産実績」及び「(2) 受注状況」における金額は販売価格によっております。

 

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績を部門別に示すと、次のとおりであります。

 

部門名
金額(百万円)
前年同期比(%)
産業資材
56,021
△13.4
電子
49,504
28.9
情報コミュニケーション
20,951
△12.5
合計
126,477
△0.5

 

(2) 受注状況

当連結会計年度の受注状況を部門別に示すと、次のとおりであります。

 

部門名
受注高(百万円)
前年同期比(%)
受注残高(百万円)
前年同期比(%)
産業資材
55,837
△18.6
6,552
△16.9
電子
48,431
28.3
6,536
△6.1
情報コミュニケーション
20,922
△14.0
2,056
△0.7
合計
125,192
△4.2
15,145
△10.5

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。

 

部門名
金額(百万円)
前年同期比(%)
産業資材
57,170
△15.0
電子
48,858
36.5
情報コミュニケーション
20,936
△15.3
合計
126,965
△0.6

 

3 【対処すべき課題】

グローバル経済は底を打ち緩やかに回復しつつありますが、依然として不安定な状況から本格的な需要の回復にはなお時間を要すると予想されます。

このような経済情勢のなかで、当社グループでは外部環境の変化に対応可能な、柔軟でかつ強固な企業体質を構築するため、様々な構造改革を速やかに推し進め、収益力の向上を図ります。

平成21年度よりスタートした第三次三ヶ年中期経営計画は2年目を迎え、当初の計画通り、「真のグローバル企業になる」ことを中期ビジョンとし、未来志向・技術志向の企業として、中期的視点からさらなる成長に向けた戦略と実行アイテムに取り組み、企業価値の向上を目指します。

産業資材部門では、主力の“Nissha IMD” の製品群の充実と対象市場の拡大を図るほか、「水と空気以外のすべてのものに印刷」の原点に立ち返り、新しい技術・工法・アプリケーションを開発します。一方で、収益性をより高めるための内部プロセスの改革を引き続き実行します。

電子部門では、製品群の充実とともに、生産能力の拡大ならびにバリューチェーンの拡充を図り、お客さまそれぞれのニーズに合った製品をタイムリーに提供することを目指します。また、品質管理体制をより一層強化し生産コストの低減に努め、収益体質を強化します。加えて、付加価値戦略のための周辺技術や材料の開発を社外パートナーと連携しながら促進します。

情報コミュニケーション部門は、事業領域を再定義し、「紙の印刷主体」の事業構造から「お客さま企業の市場とのコミュニケーションニーズ全般」をサポートする体制に移行を進めています。事業領域の変革に伴い、組織体制を相応しい形に整え必要となる資源や能力を充実させるほか、経営効率化を進め、収益性の改善を図ります。

また、これらの事業計画を実現させるためには、研究開発投資を強化するとともに、内部組織におけるリーダーシップと戦略実行力の向上が不可欠であることから、次代を担う人材育成に積極的に投資し、各種の実行プログラムを強化します。

当社は、株主のみなさま、お客さま、サプライヤー、地域社会、社員といったステークホルダーとの良好な関係を重視し「広く社会との相互信頼に基づいた《共生》」を目指しつつ、グローバル視点でのコミュニケーションを積極的に推進します。また、環境に配慮した事業活動の推進や社会貢献基本方針に基づいた取組み等、CSR(企業の社会的責任)の課題に継続的に取り組んでまいります。

企業倫理、コンプライアンスの維持・向上を経営の最重要課題に位置づけるとともに、コーポレート・ガバナンスを重視し、より透明性の高い経営体制のもとで長期的な企業価値の向上を図ります。

 

また、当社は会社の支配に関する方針について以下のとおり定めております。

 

株式会社の支配に関する基本方針

 

Ⅰ.基本方針の内容

 

当社は、会社の支配権の移転を伴うような大規模な株式の買付提案またはこれに類似する行為に応じるか否かの判断は、最終的には、株主のみなさまのご意思に基づき行われるべきものであると考えております。

しかし、このような大規模な株式の買付提案またはこれに類似する行為の中には、その目的等から見て企業価値・株主のみなさまの共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主のみなさまに株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、取締役会や株主のみなさまが大規模な株式の買付提案またはこれに類似する行為について検討し、あるいは取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を与えないものなど、企業価値・株主のみなさまの共同の利益に資さないと考えられるものも少なくありません。

当社は、当社の企業理念を礎とし長年築きあげてきた固有技術を核とした未来志向型企業としての社会的使命を実践していくことが必要不可欠であると考えており、具体的には、企画・開発・設計・生産およびその他の事業活動に関する専門的知識、主に従業員に蓄積されている運用ノウハウおよび経験を活かし、ステークホルダーとの良好な関係構築を十分に行い、かつ、当社の有形無形の経営資源、今後の施策の潜在的効果、各施策間のシナジー効果等も十分に検証しつつ、企業活動を実践していくことが必要と考えております。

当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、このような基本的な考え方を十分に理解し、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益を中・長期的に確保し、向上させる者でなければならないと考えております。

従いまして、上記のような基本的な考え方を十分に理解せず、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益に資さない不適切な当社株式の大規模な買付提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考え、それを抑止するための取組みが必要不可欠であると考えております。

 

Ⅱ. 基本方針の実現に資する特別な取組み

 

当社は、「『印刷』を基盤に培った固有技術を核とする事業活動を通して、広く社会との相互信頼に基づいた《共生》を目指す」という企業理念のもとに、産業資材、電子、情報コミュニケーションという3つの事業において、各々独創性の高い製品の企画・開発・設計・生産を行っております。具体的には、当社の印刷技術<コア・コンピタンス>による事業展開により、継続的な成長を目指し、①派生技術の開発による製品群の充実、②地理的な拡大、③対象市場の拡大、④ビジネスモデルの進化を事業拡大のベクトルとして設定しております。

平成21年度からの「第三次中期経営計画」では、「真のグローバル企業になる」ことを中期ビジョンとして掲げ、技術志向のメーカーとしての存在感をグローバル市場で一層拡大していくことを中心課題としております。

また、当社取締役会は社内取締役7名と社外取締役2名で構成しており、経営環境の変化に柔軟に対処するとともに、経営責任の明確化のため、取締役の任期を1年としております。平成20年6月からは執行役員制度を導入し、取締役会の戦略策定ならびに経営監視機能と、業務執行機能の分化を図っております。監査役会は、社内監査役2名(常勤)と公認会計士・弁護士等の財務および会計、または法務に関する相当程度の知見を有する者を含む社外監査役2名(非常勤)で構成され、監査役監査を補佐する部門として監査役室を設置し、専任のスタッフを配置することで、監査の客観性と実効性を確保するとともに、監査業務が円滑に遂行できる体制としております。さらに、社内管理体制では、内部監査機能として代表取締役社長直轄の内部監査室を設置するとともに、会社情報の適時開示の必要性および開示内容を審議する開示統制委員会を設置し、当社グループに関する重要情報を適時・適切に開示しております。

 

Ⅲ. 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

 

当社は、平成22年5月13日開催の当社取締役会において、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益のより一層の確保・向上を目的として、平成22年6月25日開催の当社定時株主総会(以下、「本定時株主総会」といいます。)において株主のみなさまのご承認が得られることを条件として、本定時株主総会の終結の時に有効期間が満了する「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針」の内容を一部改定したうえ、更新すること(改定後の「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針」を以下、「本プラン」といいます。)を決定し、本定時株主総会において出席株主のみなさまの議決権の過半数のご賛同を得て承認可決いただきました。

 

本プランは、当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付け、もしくは、当社が発行者である株券等について、公開買付けに係る株券等の株券等所有割合およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けに該当する行為もしくはこれに類似する行為(以下、「買付等」といいます。)を行うまたは行うことを提案する者(以下、「買付者等」といいます。)が現れた場合に、買付者等に対し、事前に当該買付等に関する情報の提供を求め、当社が、当該買付等についての情報収集・検討等を行う期間を確保したうえで、株主のみなさまに対して当社取締役会策定の計画や代替案等を提示したり、買付者等との交渉等を行うという、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益を確保・向上させるための手続を定めています。買付者等が本プランにおいて定められた手続に従うことなく買付等を行う場合、または、買付者等による買付等が当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益を著しく損なうと判断される場合は、一定の対抗措置を実施することがあります。

本プランの内容の詳細につきましては、当社ウェブサイトをご参照下さい。

 

Ⅳ. 上記の取組みについての取締役会の判断

 

上記Ⅱ.の取組みは、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益を確保・向上させるために策定されたものであり、その結果が株主および投資家のみなさまによる当社株式の評価に適正に反映されることにより、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益を著しく損なうおそれのある買付等は困難になるものと考えられます。

 

上記Ⅲ.の取組みは、当社の企業価値・株主のみなさまの共同の利益を著しく損なう買付等を行おうとする者に対して対抗措置を実施できるとすることで、そのような買付等が行われ、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止することを目的としております。また、買付者等に対して、必要な情報の事前の提供およびその内容の評価・検討等に必要な期間の確保を求めるために導入されたものです。さらに、株主意思の確認手続の設定等による株主のみなさまの意思の重視、合理的な客観的要件の設定、独立委員会の設置等の当社取締役会の恣意的な判断を排し、合理性を確保するための様々な制度および手続が確保されています。

従いまして、上記Ⅱ.およびⅢ.の取組みは、いずれも、基本方針に沿うものであり、株主のみなさまの共同の利益の確保・向上に資するものであり、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態並びに当社の株価に影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクは以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 (1) お客さまのニーズ・市場トレンド

当社グループの製品が多く使われているコンシューマー・エレクトロニクス業界においては、各分野ともデザインの多様化・小ロット化・短納期化・高品質化・技術の高度化の傾向が続いているほか、景気の低迷を受けて低価格化のニーズが高まり、価格競争も極めて厳しくなっています。

当社グループではこうした状況に対して、お客さま満足を最優先に掲げ、市場トレンドを的確にとらえ、お客さまのニーズに応える技術・製品・サービスの提供に努めるとともに、安定供給できるグループ体制の拡充を図っています。しかしながら、当社が提供する技術・製品・サービスに対して、お客さまのニーズや市場のトレンドが大きく変動した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 (2) 関連業界の需要動向

当社グループの事業は、主に産業資材部門と電子部門において収益が拡大しており、売上高の構成比においても産業資材部門が45.0%、電子部門が38.5%を占めております。両部門では主として携帯電話、ノートパソコン、自動車、家電製品等の関連業界に向けて事業を展開していることから、これら業界の需要動向や価格動向が大きく変動した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 (3) 為替の変動

当連結会計年度における当社グループの海外売上高比率は68.5%であり、アジア向けなど海外売上高は増加する傾向にあります。これらは円建て取引が中心ですが、近年は米ドルなど外貨建て取引が拡大傾向にあります。当連結会計年度においては、営業外収益として為替差益を2億27百万円計上いたしました。今後、外貨建て取引がさらに増加し、為替相場が大きく変動した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 (4) 保有有価証券

当連結会計年度末において当社グループが保有している投資有価証券は155億2百万円であり、大半は時価のある株式であります。これらの保有有価証券については、発行体の財政状態や業績動向、格付状況等を把握し安全性を十分確認しておりますが、株式相場の著しい変動等が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 (5) 売上債権及びたな卸資産

当連結会計年度末における当社グループの売上債権は256億61百万円、たな卸資産は137億16百万円であります。当社グループでは与信管理や適正在庫管理の強化に努めておりますが、今後、貸倒などでこれらの資産価値に大きな変動が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、「意匠と機能の融合」を開発の基本コンセプトとして、Trend Meets Technologyを実践した先端的な製品及びシステムの研究開発に積極的に取り組んでおります。

現在の研究開発活動は、長期的な視点での成長基盤となる新事業開発をコーポレートR&D室が行い、中期的な事業戦略としての開発については技術開発本部が行い、短期的なお客さまのニーズに対応する製品開発については、それぞれの製造部門が担当しております。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、当社のコーポレートR&D室並びに技術開発本部等で行っている基礎・応用費用26億1百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度末の総資産は、1,530億77百万円となり前連結会計年度末に比べ42億90百万円増加しました。流動資産は720億8百万円となり、21億17百万円減少しました。これは主に、現金及び預金が25億83百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が19億45百万円、たな卸資産が14億10百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は810億68百万円となり、64億7百万円増加しました。主な増加要因は、産業資材部門及び電子部門を中心に設備投資を実施したこと等により有形固定資産が30億27百万円増加したこと、管理間接部門でERP導入関連投資を実施したこと等により無形固定資産が21億54百万円増加したこと等によるものであります。

当連結会計年度末の負債合計は、643億77百万円となり前連結会計年度末に比べ21億43百万円減少しました。流動負債は532億16百万円となり、47億11百万円増加しました。これは主に、未払法人税等が31億84百万円減少した一方、前連結会計年度末に固定負債として計上していた社債を流動負債に振替えたため、1年内償還予定の社債が70億円増加したこと等によるものであります。また、固定負債は111億60百万円となり、68億54百万円減少しました。主な減少要因は、流動負債への振替えによって社債が70億円減少したこと等によるものであります。

当連結会計年度末の純資産は、887億円となり前連結会計年度末に比べ64億33百万円増加しました。

これらの結果、当連結会計年度末の自己資本比率は57.9%となりました。

当連結会計年度における経営成績につきましては、売上高は、前連結会計年度に比べ0.6%減少し1,269億65百万円となりました。このうち海外売上高は869億72百万円であり、連結売上高に占める割合は68.5%であります。海外売上高は主として産業資材部門及び電子部門によるものであります。

その結果、営業利益は前連結会計年度に比べ30.9%減少し、112億57百万円となりました。

営業外損益については、前連結会計年度は為替差損を14億15百万円計上したのに対して、当連結会計年度では為替差益・受取配当金などを主とした営業外収益を12億15百万円計上する一方で、支払利息などを主とした営業外費用を4億10百万円計上しました。

その結果、経常利益は前連結会計年度に比べ22.2%減少し、120億61百万円となりました。

特別損益については、利益の増加要因として貸倒引当金戻入額を1億78百万円、利益の減少要因として債券評価損を2億52百万円、固定資産除売却損を1億65百万円計上しました。

これらの結果、当期純利益は前連結会計年度に比べ20.2%減少し、69億34百万円となりました。また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度に比べ40円59銭減少し160円38銭となり、自己資本利益率は2.5ポイント低下し8.1%となりました。

キャッシュ・フローの状況の分析については、1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況をご参照ください。





出典: 日本写真印刷株式会社、2010-03-31 期 有価証券報告書