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第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、国内外のさまざまな政治的、経済的問題を抱えつつも、100円台の円安基調で推移した為替レートや国内消費・設備投資の増加等を背景に、幅広い業種において企業業績の回復が続きました。こうした経済環境や企業業績を受け、当社事業との関連性が高い国内証券市場においては、日経平均株価が期初の12,000円台から上半期は14,000円前後で、下半期は15,000円前後で推移するなど、活況が続きました。これに伴いファイナンスの増加、投資信託やJ-REITの販売数の増加などが1年を通して続き、当社業績にも好影響をもたらしました

こうした経済環境・証券市況を受けて、当社グループの当連結会計年度の売上高は、前年同期比10.3%増の19,882百万円となり、当連結会計年度の業績予想の18,500百万円ならびに、中期経営計画2011で掲げた最終年度目標(2012年6月修正)の19,500百万円を上回りました。

一方、証券市況の回復に伴うファイナンスや投資信託・J-REIT関連の印刷物を中心とした受注急増に対応するため、外注加工費が大きく増加いたしました。また、次世代EDINET対応システムの本年1月からの本格稼働に伴い、ソフトウエア償却費やシステム運用費などのシステム関連コストが増加いたしました。この結果、売上原価率は前年同期比2.2ポイント増の60.8%となりましたが、売上高の大幅な増加を受けて売上総利益は前年同期比334百万円増(同4.5%増)の7,791百万円となりました。販管費5,684百万円(同1.0%増)を差引き、営業利益は前年同期比280百万円増(同15.4%増)の2,107百万円となりました。

営業外収益は投資事業組合運用益の計上等により前年同期比67百万円増の164百万円に、営業外費用は投資事業組合運用損が発生しなかったこと等により前年同期比76百万円減の25百万円となりました。これにより、経常利益は前年同期比424百万円増(同23.3%増)の2,246百万円となりました。日本財務翻訳株式会社の100%子会社化に伴う段階取得に係る差益と投資有価証券売却益による特別利益101百万円を加算し、税金等調整前当期純利益は前年同期比484百万円増(同26.0%増)の2,347百万円となりました。また、当期純利益は前年同期比250百万円増(同21.5%増)の1,417百万円となりました。

 

当社グループの事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、取扱製品を区分した売上高の概況は、次のとおりであります。

①  上場会社ディスクロージャー関連

証券市況の活況を受けファイナンス関連製品の売上が増加するとともに、開示実務支援システム関連の売上が増加し、株主総会招集通知や決算関連書類等の競争激化による減収分を吸収いたしました。この結果、上場会社ディスクロージャー関連の売上高は、前年同期比1.0%増の8,506百万円となりました。

なお、本年3月末の国内上場会社数は約3,530社と前年同期比約20社の微減となり、国内IPO社数は4月〜3月の年度ベースで前年度の52社から当年度は53社へとほぼ同水準となりました。

②  上場会社IR関連等

競争激化により株主通信(年次報告書・中間報告書等)の売上は減少いたしましたが、証券市況の活性化を背景にさまざまなIR関連製品サービスの売上が増加いたしました。とくに、ホームページ制作やIRサイト構築等のWebサービス、海外投資家向け英文IRツール制作、株主総会ビジュアルツール制作、IR広告等の売上が増加し、この結果、上場会社IR関連等の売上高は、前年同期比11.8%増の5,287百万円となりました。

③  金融商品ディスクロージャー関連

証券市況の活況を背景に、投資信託の新規設定が増加し販売数も増加するとともに、J-REITも前年同様にIPO・ファイナンスの好調が続きました。こうした金融商品市場の活性化を受け目論見書や販売用資料等の関連製品の売上が急増いたしました。また当社は営業体制を強化し、新規顧客の開拓やシステムサービスを始めとした新たなサービスの開発、提供に努めました。この結果、金融商品ディスクロージャー関連の売上高は、前年同期比22.1%増の5,610百万円となりました。

④  データベース関連

株式会社日立ハイテクノロジーズの企業財務情報データベース事業を承継し、昨年1月より当社事業と統合したサービスの提供を開始いたしました。これにより、当社サービスの商品力が向上するとともに顧客数が増加し、この結果、データベース関連の売上高は、前年同期比66.3%増の478百万円となりました。

   (製品区分別売上)

区分

前連結会計年度

(自 平成24年4月1日

至  平成25年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成25年4月1日

至  平成26年3月31日)

増減

(△印減)

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

増減率

(%)

上場会社ディスクロージャー関連

8,420,602

46.7

8,506,238

42.8

85,635

1.0

上場会社IR関連等

4,727,345

26.2

5,287,061

26.6

559,715

11.8

金融商品ディスクロージャー関連

4,596,284

25.5

5,610,330

28.2

1,014,046

22.1

データベース関連

287,742

1.6

478,656

2.4

190,913

66.3

合計

18,031,975

100.0

19,882,287

100.0

1,850,311

10.3

  (注)1.金額は販売価格によっております。

  2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ579百万円減少し、当連結会計年度末には11,566百万円となりました。

営業活動の結果獲得した資金は1,969百万円(前期は2,761百万円の獲得)となりました。投資活動の結果使用した資金は798百万円(前期は164百万円の使用)となりました。財務活動の結果使用した資金は1,749百万円(前期は1,970百万円の使用)となりました。

なお、キャッシュ・フローの詳細は、「7  財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)当連結会計年度の財政状態の分析  ②  キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

当社グループ(当社及び連結子会社4社)の事業セグメントは、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、生産、受注及び販売の状況については、上場会社ディスクロージャー関連、上場会社IR関連等、金融商品ディスクロージャー関連、データベース関連の4製品区分で示しております。

①  生産実績

当連結会計年度の生産実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。

製品区分別の名称

当連結会計年度

(自  平成25年4月1日

至  平成26年3月31日)

前年同期比(%)

上場会社ディスクロージャー関連

(千円)

8,506,238

101.0

上場会社IR関連等

(千円)

5,287,061

111.8

金融商品ディスクロージャー関連

(千円)

5,610,330

122.1

データベース関連

(千円)

478,656

166.3

合計

(千円)

19,882,287

110.3

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

②  受注状況

当連結会計年度の受注状況を製品区分別に示すと、次のとおりであります。

製品区分別の名称

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

上場会社ディスクロージャー関連

8,333,852

96.0

961,143

84.8

上場会社IR関連等

5,344,562

112.9

362,040

118.9

金融商品ディスクロージャー関連

5,773,242

124.5

730,550

128.7

データベース関連

485,575

166.1

61,190

112.7

合計

19,937,233

108.7

2,114,924

102.7

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

③  販売実績

当連結会計年度の販売実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。

製品区分別の名称

当連結会計年度

(自  平成25年4月1日

至  平成26年3月31日)

前年同期比(%)

上場会社ディスクロージャー関連

(千円)

8,506,238

101.0

上場会社IR関連等

(千円)

5,287,061

111.8

金融商品ディスクロージャー関連

(千円)

5,610,330

122.1

データベース関連

(千円)

478,656

166.3

合計

(千円)

19,882,287

110.3

(注)1.主要な販売顧客については、該当するものはありません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

(1)会社の対処すべき課題

1.克服すべき事業環境

証券市場の活性化を受けて、当社を取り巻く市場環境は良好であるものの、製品分野ごとに克服すべきさまざまな課題があります。

① 上場会社ディスクロージャー・上場会社IR分野

上場会社数は、昨年来減少幅が縮小し下げ止まりつつあるものの、増加は期待しにくい。また、競合会社との競争も激しい。金融庁が運用する開示インフラ「EDINET」の次世代版導入に伴い、対応システムの開発コストや運用コストが増加。こうしたコスト負担をお客様にご理解いただくことと、新たなサービスの開発・提供により1社当たりの売上高を高めることが収益性と成長性のカギ。

② 金融商品ディスクロージャー分野

投資信託・J−REIT関連書類の受注増加に対応するための外注コストの増加が収益面の課題。当分野の競合企業は多く、「次世代EDINET」対応を含めて競争優位確保のための施策が不可欠。また、制度改正により運用報告書の簡素化が次期からスタートし減収を見込む。こうした環境を打破するために、印刷部門の生産性向上、システム開発・サービス拡大等による差別化と新たな成長領域の確保が重要。

③ データベース分野

昨年1月以来、競合会社の事業を承継したことから当事業の売上高は倍増したが、事業規模は依然小さい。いかにして新たな成長シナリオを描くか、台湾を拠点にいかなるグローバル展開を描くかが重要な課題。

 

2.対処すべき課題

当社は、経済環境や資本市場の変化、開示制度の改正や競争の激化等、事業環境の変化に的確に対応しつつ、成長力・収益力の向上をめざし、以下の課題に取り組んでまいります。

① 既存ビジネスにおけるシェアアップとサービス領域の拡大

・次世代EDINET対応システムの商品力を活かした顧客満足度の向上と関連製品のシェアアップ。

・持分法適用会社化した株式会社ミツエーリンクスの企画力と開発力を活かしたWebサービスの拡大。

・完全子会社化した日本財務翻訳株式会社の高品質翻訳力を活かした英文IRサービスの拡大。

・顧客の開示業務を効率化、支援するための新たなサービスの開発、提供。

② 新規マーケットの開拓と当社事業領域の拡大

・ディスクロージャー、開示実務支援システムのノウハウとインフラを活用した新規市場の開拓。

・J−REITの開示実務支援ナンバーワン企業のノウハウとポジションを活かした新たなREIT分野の開拓。

・台湾を拠点としたアジア地域における新たなサービスの開発と市場開拓。

③ 組織・体制強化

・新設のIT戦略室を中核としたシステム企画開発体制の強化。

・営業・生産の両分野にわたるマンパワー強化。

・ペーパーレス化を踏まえた生産部門の構造変革。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

当社は経営理念に基づき、当社が果たすべき基本的使命の確実な遂行によりお客様の高い信頼を得るとともに、事業環境の大きな変化の中で中長期の成長シナリオを描き実現するために、以下の戦略を推進します。

① コンプライアンスの徹底と情報セキュリティ体制のさらなる整備

② コンサルティングを始め各分野でお客様にご満足と信頼をいただくための、高い専門性の発揮

③ 最新のITでお客様の業務効率を高める開示支援システムの開発とサービス領域の拡大

④ Web化の進展を事業の成長に取り込むWeb企画開発体制の構築と強化

⑤ M&Aを含めた事業領域の拡張と新たなビジネスモデルの構築

⑥ 低コスト生産体制の構築と、Web化の進展に対応した新たな生産構造の構築

 

(3)株式会社の支配に関する基本方針について

①  基本方針の内容の概要

当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきと考えております。

ただし、株式の大規模買付提案のなかには、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとはいえないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をなされるために必要な情報が十分に提供されないものもあり得ます。

そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えております。

②  基本方針の実現に資する取り組みについての概要

当社は、昭和5年に株券印刷の専門会社として創業いたしましたが、近年はディスクロージャー分野全般に事業分野を広げ、法制度の改正や情報開示の電子化が相次ぐなかで、お客様への支援サービスの充実に取り組んでおります。こうした諸活動の結果、主要製品については市場シェア50%以上(注)を占め、お客様からも多くのリピートをいただいており、当社サービスに対し、高い評価を得てきております。

(注)全上場会社のうち、当社の主要製品である有価証券報告書や株主総会招集通知を受注している顧客数の割合(平成26年3月末現在)

このような当社及び当社グループの企業価値の主な源泉は、法制度に適合した正しい情報開示を支援するコンサルティングサービス、お客様の情報開示実務を効率化・高精度化するIT活用支援サービス、短納期でミスのない高品質の製品作りを集中的に行える生産体制にあり、その蓄積がブランド価値としてお客様に浸透するとともに、良好な業績の継続と現在の企業価値につながっていると自負いたしております。

また当社は、ディスクロージャー実務支援の業務を通して資本市場の健全な成長に貢献する社会的インフラともいうべき役割を担っております。こうした役割を最大限に発揮できる事業運営体制を整備、充実させていくことが、結果として企業価値及び株主共同利益の最大化につながるものと考えております。

当社は経営の基本方針に基づき、当社が果たすべき基本的使命の確実な遂行によりお客様の高い信頼を得るとともに、事業環境の大きな変化のなかで中長期の成長シナリオを描き実現するために、以下の戦略を推進いたします。

1)コンプライアンスの徹底と情報セキュリティ体制のさらなる整備

2)コンサルティングを始め各分野でお客様にご満足と信頼をいただくための、高い専門性の発揮

3)最新のITでお客様の業務効率を高める開示支援システムの開発とサービス領域の拡大

4)Web化の進展を事業の成長に取り込むWeb企画開発体制の構築と強化

5)M&Aを含めた事業領域の拡張と新たなビジネスモデルの構築

6)低コスト生産体制の構築と、Web化の進展に対応した新たな生産構造の構築

これらの取り組みを着実に遂行することにより、当社及び当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の向上に資することができると考えております。

③  基本方針に照らして不適切な者によって当該株式会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの概要

当社は、平成20年4月30日開催の取締役会において導入し、直近では平成23年6月28日開催の当社定時株主総会において承認をいただいた「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策」につき、平成26年5月7日開催の取締役会決議に基づき「当社株式の大規模買付行為に関する対応策」として継続することを決定いたしました。また、平成26年6月27日開催の当社定時株主総会に付議し、承認をいただいております。

詳細につきましては、下記アドレスから平成26年5月7日付開示資料をご参照ください。

(当社ホームページ)http://www.pronexus.co.jp/home/news/kessan.html

④  本プランの合理性

イ.基本方針に沿うものであること

本プランは、当社株券等に対する大規模買付等がなされた際に、当該大規模買付等に応じるべきか否かを株主の皆様がご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって導入されるものであります。

ロ.株主の共同の利益を損なうものではないこと

本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める3原則(「企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則」「事前開示・株主意思の原則」「必要性・相当性確保の原則」)をすべて充足しており、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっております。

ハ.会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

当社は、本プランの導入にあたり、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、対抗措置の発動等を含む本プランの運用に関する決議及び勧告を客観的に行う取締役会の諮問機関として当社の業務執行を行う経営陣から独立した者から構成されている独立委員会を設置しております。

また本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされていることから、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。

4【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク及び変動要因と、その他重要と考えられる事項は以下のとおりであります。

当社グループでは、これらリスクの発生を十分に認識した上で、発生を極力回避し、また発生した場合に的確な対応を行うための努力を継続してまいります。

 

(1)機密情報の管理について

当社グループは顧客企業の開示前機密データを取り扱うため、「機密保持」は最重要課題です。当社グループでは、情報セキュリティマネジメントの国際規格ISO27001の全社認証を取得し、グループ内の情報管理体制をシステム・運用の両面で整備、強化するとともに、インサイダー情報の全社的管理体制の構築、運用、教育の推進及び監査活動等を行っておりますが、万一情報漏洩や情報流出が発生した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)関連する法律・制度の変化による受注への影響

当社グループは、企業のディスクロージャーに係わる法定書類の作成を支援するための諸サービスとデータ作成、印刷を主業務としておりますが、それらの開示書類の多くは会社法と金融商品取引法に規定されております。従って法律や関連する諸制度の改正によって、提供する製品とサービスの需要・仕様・内容が変化することがあります。その結果として法定書類のページ数増や新サービスの導入などのプラスの影響もありますが、反面では、ページ数の減少や特定製品の受注量減少等、当社グループの売上にマイナス影響を与えるケースもあります。

 

(3)証券市場の変動による受注への影響

当社グループが受注する製品・サービスのうち、株式の新規上場(IPO)やファイナンス、投資信託に付随する目論見書・販売用資料などの売上は、証券市場の好不況によって受注量が変動します。当社グループはこうしたリスクを軽減するため、株主総会招集通知、有価証券報告書、四半期報告書などの継続開示書類や、お客様の業務効率化や正確性の向上に資するシステムサービス、IR関連製品・サービスなど、証券市況の影響を受けにくい製品の受注拡大に取り組んでおりますが、証券市場の変動は業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)事業の季節変動

当社グループ売上の約70%を占める事業会社向け製品・サービスの顧客のうち、約70%が3月決算会社であるため、決算及び株主総会関連製品の受注が集中する第1四半期の売上が、下表のとおり最も多くなっております。

(平成26年3月期)

 

 

第1四半期

(4−6月期)

第2四半期

(7−9月期)

第3四半期

(10−12月期)

第4四半期

(1−3月期)

年度計

 

売上高     (百万円)

7,914

3,442

4,331

4,193

19,882

 

構成比         (%)

39.8

17.3

21.8

21.1

100.0


 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高の概要

当社グループの当連結会計年度の売上高は4製品区分すべてにおいて前年を上回り、前年同期比10.3%増の19,882百万円となりました。

上場会社ディスクロージャー関連につきましては、株主総会招集通知や決算関連書類等の定期開示書類の売上が競争激化の影響を受け減少したものの、証券市況の活性化が追い風となってファイナンス関連製品の売上が増加いたしました。また、次世代EDINETの導入に向けて新たなシステム開発に取り組むとともに営業体制を強化した結果、システムサービス関連の売上も増加いたしました。この結果、当分野の売上高は前年同期比1.0%増の8,506百万円となり、増加幅は小さいものの5年ぶり(注)の増収となりました(注:製品区分変更前の期間を含めた実質対比において)

上場会社IR関連等につきましては、証券市況の活性化や企業業績の向上を背景に、Webサービスや英文IR等さまざまなサービスの受注が増加いたしました。こうした変化に対応すべく当社は日本財務翻訳株式会社の完全子会社化や、Web制作専門会社株式会社ミツエーリンクスの持分法適用会社化、要員の拡充等の体制強化策を投入いたしました。この結果、上場会社IR関連等の売上高は、前年同期比11.8%増の5,287百万円となりました。

金融商品ディスクロージャー関連につきましては、投資信託市場、J−REIT市場が1年を通して活況が続き、関連製品の受注量が大幅に増加いたしました。また当社は営業体制を強化し、新規顧客の開拓やシステムサービスを始めとした新たなサービスの開発、提供に努めました。この結果、金融商品ディスクロージャー関連の売上高は、前年同期比22.1%増の5,610百万円となりました。この分野の売上増加が当社グループ全体の売上高増をけん引いたしました。

データベース関連につきましては、株式会社日立ハイテクノロジーズの企業財務情報データベース事業の承継により顧客数が大きく増加いたしました。また収蔵データの範囲も拡大し商品力も向上いたしました。これらの結果、データベース関連の売上高は、前年同期比66.3%増の478百万円となりました。

なお、中期経営計画2011の最終年度となる当連結会計年度の売上高は、証券市況の活性化という追い風もあって、修正目標19,500百万円を382百万円上回る結果となりました。

 

② 利益の概要

当社グループは、中期経営計画2011のなかで全社的な経営課題のひとつとして徹底したコスト削減を推進し、前連結会計年度の原価率は中期目標に近い58.6%を実現いたしました。一方、当連結会計年度においては、用紙コスト上昇分の吸収、生産性向上、内製能力アップのためのさまざまな改善活動に取り組みましたが、投資信託・J-REIT等の印刷物の受注急増に対応するための外注加工費の増加、次世代EDINET対応システム関連コストの増加等により原価率が前年同期比2.2ポイント増の60.8%となりました。このように原価率は上昇したものの、営業部門・製造部門の受注生産体制の強化により売上高を10%以上増やしたことと、販管費の増加幅を54百万円に抑制したことにより、営業利益は前年同期比280百万円増(同15.4%増)の2,107百万円となりました。営業利益率は前年同期比0.5ポイント増の10.6%となりました。

経常利益は、ベンチャー投資主体の投資事業組合運用損益が改善したことによる、営業外収益の増加と営業外費用の減少が利益を押し上げ、前年同期比424百万円増(同23.3%増)の2,246百万円となりました。税金等調整前当期純利益は、前年同期にあった特別損失がなく、子会社株式の段階取得に係る差益等による特別利益の計上により、前年同期比484百万円増(同26.0%増)の2,347百万円となりました。この結果、当期純利益は前年同期比250百万円増(同21.5%増)の1,417百万円となりました。

 

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

①  資産、負債及び純資産の状況

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ78百万円増加し27,890百万円となりました。

流動資産は1,178百万円減少し、14,727百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少1,630百万円及び受取手形及び売掛金の増加270百万円、仕掛品の増加252百万円等であります。有形固定資産は224百万円減少し、6,031百万円となりました。主な要因は、減価償却費の計上が新規取得を上回ったこと等であります。無形固定資産は564百万円増加し、2,457百万円となりました。投資その他の資産は916百万円増加し、4,673百万円となりました。主な要因は、投資有価証券の増加893百万円等であります。

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ16百万円増加し、6,070百万円となりました。

流動負債は105百万円増加し、3,420百万円となりました。主な要因は、買掛金の増加176百万円及び未払法人税等の減少90百万円等であります。固定負債は89百万円減少し、2,650百万円となりました。主な要因は、退職給付に係る負債(前期は退職給付引当金)の増加302百万円及び流動負債への振替えによる長期借入金の減少375百万円等であります。

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ61百万円増加し、21,819百万円となりました。主な要因は、当期純利益1,417百万円の計上による増加と剰余金の配当による減少592百万円及び自己株式の取得による減少749百万円等であります。

②  キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ579百万円減少(前期比4.8%減)し、当連結会計年度末には11,566百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1,969百万円(前年同期は2,761百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益2,347百万円に対し、非資金損益項目等の調整を加減した営業取引による収入3,048百万円、利息及び配当金の受取額27百万円等であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額1,092百万円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は798百万円(前年同期は164百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、定期預金の払戻による収入700百万円、有価証券の売却による収入400百万円等であり、支出の主な内訳は、無形固定資産の取得による支出1,066百万円、投資有価証券の取得による支出889百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は1,749百万円(前年同期は1,970百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、短期借入れによる収入160百万円等であり、支出の主な内訳は、短期借入金の返済による支出160百万円、長期借入金の返済による支出375百万円、自己株式の取得による支出749百万円、配当金の支払額592百万円等であります。





出典: 株式会社プロネクサス、2014-03-31 期 有価証券報告書