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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策を背景に企業業績や雇用環境が緩やかな回復を続けました。一方、個人消費は回復が遅れ、海外においても中国や新興国の経済減速が続くなど、マイナス要因を払拭するには至りませんでした。当社事業と関連性が高い国内証券市場においては、為替相場における円高傾向などを背景として上半期に株安傾向が続きましたが、平成28年11月の米国大統領選挙以降に世界的に株価が上昇し、為替が円安傾向に転じたこともあって日経平均は19,000円前後の水準まで回復いたしました。

こうした経済環境・証券市況を受けて、当連結会計年度においては、コーポレートガバナンス・コードを背景とした投資家への情報提供強化の動きが一層強まり、引き続き関連製品の売上が増加いたしました。また、J−REIT市場など金融商品ディスクロージャー分野における受注拡大や、大型のIPO支援の受注なども売上に寄与いたしました。これらの増収が、上場会社のエクイティファイナンス関連書類や広告の減収等のマイナス要因を上回りました。この結果、当連結会計年度の連結売上高は前年同期比2.8%増21,556百万円となり、「新中期経営計画2018」の初年度売上目標を上回りました。

売上原価は、受注増に対応する外注加工費の増加及び制作体制の強化に伴う労務費の増加等により前年同期比345百万円増加いたしました。これにより、売上原価率が前年同期と同率の59.5%となりました。この結果、売上総利益は前年同期比239百万円増(同2.8%増)の8,730百万円となりました。一方、販管費は、営業体制強化に伴う人員増等により、前年同期比102百万円増(同1.6%増)の6,367百万円となりました。この結果、営業利益は前年同期比136百万円増(同6.1%増)の2,362百万円となりました。

投資事業組合運用益等を主体とした営業外収益207百万円と営業外費用21百万円を加減し、経常利益は前年同期比293百万円増(同13.0%増)の2,548百万円となりました。税金等調整前当期純利益は、特別利益92百万円及び特別損失25百万円を計上したことにより、前年同期比146百万円増(同5.9%増)の2,615百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比124百万円増(同7.4%増)の1,804百万円となりました。なお、これらの利益科目はすべて、「新中期経営計画2018」の初年度業績目標を上回っております。

 

当社グループの事業セグメントは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、取扱製品を区分した売上高の概況は、次のとおりであります。

①  上場会社ディスクロージャー関連

招集通知のカラー化が一層進展したことによる受注単価の上昇、大型のIPO支援の受注に加えて、開示書類作成を支援するシステムサービス・アウトソーシングサービスの拡大による増収が寄与し、エクイティファイナンスや決算関連書類における減収をカバーいたしました。この結果、上場会社ディスクロージャー関連の売上高は、前年同期比1.5%増9,263百万円となりました。

なお、当連結会計年度末の国内上場会社数は約3,650社(前年同期比約50社増)と、3年連続で増加いたしました。

②  上場会社IR関連等

コーポレートガバナンス・コードの制定を背景として、英文IR(翻訳)サービスやIRサイト構築等のWebサービス、株主総会ビジュアル化サービス等の受注が増加いたしました。これらの増収が株主通信・広告等の減収を上回り、上場会社IR関連等の売上高は、前年同期比2.8%増4,821百万円となりました。

③  金融商品ディスクロージャー関連

J−REIT市場、インフラファンド市場におけるIPOやファイナンスの増加に伴う受注増に加えて、投資信託市場における運用会社の再編に伴う受注増を含め、運用報告書や各種販売用資料、Webサービス、システム関連サービス等の受注増が売上に寄与いたしました。この結果、金融商品ディスクロージャー関連の売上高は、前年同期比4.5%増6,953百万円となりました。

④  データベース関連

データベース関連では、既存顧客の契約更新が好調に推移するとともに新規受注も寄与いたしました。この結果、データベース関連の売上高は、前年同期比3.1%増517百万円となりました。

 

   (製品区分別売上)

区分

   前連結会計年度

(自 平成27年4月1日

 至 平成28年3月31日)

   当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

 至 平成29年3月31日)

増減

(△印減)

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

増減率

(%)

上場会社ディスクロージャー関連

9,124,948

43.5

9,263,868

43.0

138,920

1.5

上場会社IR関連等

4,689,291

22.4

4,821,871

22.4

132,580

2.8

金融商品ディスクロージャー関連

6,655,010

31.7

6,953,010

32.2

298,000

4.5

データベース関連

502,177

2.4

517,695

2.4

15,517

3.1

合計

20,971,428

100.0

21,556,446

100.0

585,018

2.8

  (注)1.金額は販売価格によっております。

  2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ833百万円増加し、当連結会計年度末には12,687百万円となりました。

営業活動の結果獲得した資金は2,397百万円(前期は2,707百万円の獲得)となりました。投資活動の結果使用した資金は564百万円(前期は64百万円の獲得)となりました。財務活動の結果使用した資金は986百万円(前期は1,370百万円の使用)となりました。

なお、キャッシュ・フローの詳細は、「7  財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)当連結会計年度の財政状態の分析  ②  キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

当社グループ(当社及び連結子会社3社)の事業セグメントは、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、ディスクロージャー関連事業の単一セグメントでありますが、生産、受注及び販売の状況については、上場会社ディスクロージャー関連、上場会社IR関連等、金融商品ディスクロージャー関連、データベース関連の4製品区分で示しております。

①  生産実績

当連結会計年度の生産実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。

 製品区分別の名称

 当連結会計年度

(自  平成28年4月1日

  至  平成29年3月31日)

 前年同期比(%)

上場会社ディスクロージャー関連

(千円)

9,263,868

101.5

上場会社IR関連等

(千円)

4,821,871

102.8

金融商品ディスクロージャー関連

(千円)

6,953,010

104.5

データベース関連

(千円)

517,695

103.1

合計

(千円)

21,556,446

102.8

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

②  受注状況

当連結会計年度の受注状況を製品区分別に示すと、次のとおりであります。

製品区分別の名称

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

上場会社ディスクロージャー関連

9,345,997

101.3

1,876,890

104.6

上場会社IR関連等

4,971,585

100.7

797,600

123.1

金融商品ディスクロージャー関連

7,095,941

104.4

1,242,092

113.0

データベース関連

517,102

104.8

183,128

99.7

合計

21,930,626

102.2

4,099,712

110.0

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

③  販売実績

当連結会計年度の販売実績を製品区分別に示すと、次のとおりであります。

 製品区分別の名称

 当連結会計年度

(自  平成28年4月1日

  至  平成29年3月31日)

 前年同期比(%)

上場会社ディスクロージャー関連

(千円)

9,263,868

101.5

上場会社IR関連等

(千円)

4,821,871

102.8

金融商品ディスクロージャー関連

(千円)

6,953,010

104.5

データベース関連

(千円)

517,695

103.1

合計

(千円)

21,556,446

102.8

(注)1.主要な販売顧客については、該当するものはありません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社は、事業会社並びに金融商品のディスクロージャー・IR実務支援に特化した専門会社です。顧客企業から投資家への適正な情報開示を支援するため、高い専門性を基盤としたコンサルティングサービスと、開示実務の精度と効率を高める独自のシステムサービスを中核に、印刷、物流などを含めトータルなサービスを提供いたします。この活動を通して、投資家の適正な企業価値評価と投資行動を促進し、顧客企業の資金調達と成長戦略を支援すること、ひいては資本市場の健全な成長と経済・社会の発展に貢献することが当社の社会的使命です。

この社会的使命実現のため当社は以下の5項を経営理念に掲げ、事業の発展と株主の利益拡大を目指します。

①  私たちはプロフェッショナル集団を目指します。

②  私たちはお客様に信頼されるパートナーを目指します。

③  私たちは法令遵守と情報セキュリティを追求します。

④  私たちはグローバルな視点から優れたサービスを創造し続けます。

⑤  私たちは企業市民としての責任に留意し、持続可能な成長を目指します。

当社は、上記の社会的使命を含めた経営理念に加えて、企業市民としての社会・環境面における行動基準、事業会社としてのビジネスにおける行動基準を定め、当社グループ内への経営方針の浸透を図っております。

 

(2)目標とする経営指標

当社は企業価値の持続的な向上を図るために収益力の向上と資本効率の向上に取り組んでおります。この観点から、平成28年4月28日に発表いたしました「新中期経営計画2018」において、営業利益率12%、自己資本当期純利益率(ROE)9%を平成30年3月期までに達成すべき目標として設定しております。

 

(3)会社の対処すべき課題

制度環境が大きく変化するなかで、事業領域の拡張、競争力・収益力・顧客満足の向上を行います。

①  開示に係る制度環境の変化に対応した中核ビジネスの売上・収益維持及び拡大

②  システムサポート・BPOサービスの強化による実務支援領域の拡大

③  金融商品マーケットの多様化と市場拡大に対応した新たなサービス体制の構築

④  コーポレートガバナンス・コードの導入に対応したIR支援サービスの強化

⑤  海外投資家の増大と資本市場のグローバル化に対応した英文開示体制の強化

⑥  Web化の進展に対応した企画制作体制の強化

⑦  アジア市場における日系企業支援サービス体制の構築

⑧  領域拡大に対応する営業支援体制・バックヤードの整備

⑨  印刷設備の安定稼働による内製率のさらなる向上と収益力の向上

 

(4)中長期的な会社の経営戦略

当社は経営の基本方針に基づき、当社が果たすべき基本的使命の確実な遂行によりお客様の高い信頼を得るとともに、事業環境の変化に対応して持続的な成長を実現するために、以下の戦略を実行いたします。

①  コンプライアンスの徹底と情報セキュリティ体制のさらなる整備

②  開示制度の変化に対応した、新たな実務支援サービスの開発

③  システムサービスの強化による顧客支援領域の拡張

④  M&A、資本・業務提携を含めた外部リソースの活用による事業領域の拡張

⑤  生産性の向上と競争力の強化による収益力の拡大

⑥  資本効率の向上と高い水準の株主還元策の遂行

 

(5)株式会社の支配に関する基本方針について

①  基本方針の内容の概要

当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきと考えております。

ただし、株式の大規模買付提案のなかには、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとはいえないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をなされるために必要な情報が十分に提供されないものもあり得ます。

 

そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えております。

②  基本方針の実現に資する取り組みについての概要

当社は、昭和5年に株券印刷の専門会社として創業以来、株主総会関連書類、決算関連書類、新規上場やエクイティファイナンス関連書類、投資信託・REIT関連書類、そしてIRツール・コンテンツへと、ディスクロージャー分野全般に事業分野を広げてまいりました。また、近年は法制度の改正や情報開示の電子化が相次ぐなかで、お客様への支援サービスの充実に取り組んでまいりました。こうした諸活動の結果、主要製品については市場シェア50%以上(注)を占め、お客様からも多くのリピートをいただいており、当社サービスに対し、高い評価を得てきております。

(注)全上場会社のうち、当社の主要製品である有価証券報告書や株主総会招集通知を受注している顧客数の割合(平成29年3月末現在)

このような当社及び当社グループの企業価値の主な源泉は、法制度に適合した正しい情報開示を支援するコンサルティングサービス、お客様の情報開示実務を効率化・高精度化するシステムサービス、短納期でミスのない高品質の製品作りを集中的に行える生産体制にあり、その蓄積がブランド価値としてお客様に浸透するとともに、良好な業績の継続と現在の企業価値につながっていると自負いたしております。

また当社は、ディスクロージャー実務支援の業務を通して資本市場の健全な成長に貢献する社会的インフラともいうべき役割を担っております。こうした役割を最大限に発揮できる事業運営体制を整備、充実させていくことが、結果として企業価値及び株主共同利益の最大化につながるものと考えております。

当社は、当社が果たすべき基本的使命の確実な遂行によりお客様の高い信頼を得るとともに、事業環境の大きな変化のなかで中長期の成長シナリオを描き実現するために、平成28年4月に「新中期経営計画2018」を策定し、以下の重点戦略を推進しております。

1)上場企業ディスクロージャーにおける「開示実務プロセス支援」領域の拡大

2)開示制度の変化に対応するサービスの提供

3)金融商品ディスクロージャーにおける新領域へのサービス拡大

4)海外進出支援ビジネスの育成・データベース事業の拡大

5)事業領域拡張を支える社内基盤の構築

6)事業領域の拡張のための外部リソース活用

③  基本方針に照らして不適切な者によって当該株式会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの概要

当社は、平成20年4月30日開催の取締役会において「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策」を導入し、直近では平成26年6月27日開催の当社定時株主総会において承認をいただき継続しておりますが、平成29年4月28日開催の取締役会決議に基づき、現プランの一部を変更し、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」として継続することを決定いたしました。また、平成29年6月28日開催の当社定時株主総会に付議し、承認をいただいております。

詳細につきましては、下記アドレスから平成29年4月28日付開示資料をご参照ください。

(当社ホームページ)http://www.pronexus.co.jp/home/news/kessan.html

④  本プランの合理性

イ.基本方針に沿うものであること

本プランは、当社株式に対する大規模買付等がなされた際に、当該大規模買付等に応じるべきか否かを株主の皆様がご判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続されるものであります。

ロ.株主の共同の利益を損なうものではないこと

本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める3原則(「企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則」「事前開示・株主意思の原則」「必要性・相当性確保の原則」)をすべて充足しており、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっております。

ハ.会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

当社は、本プランの導入にあたり、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、対抗措置の発動等を含む本プランの運用に関する決議及び勧告を客観的に行う取締役会の諮問機関として当社の業務執行を行う経営陣から独立した者から構成されている独立委員会を設置しております。

 

また本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされていることから、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。

 

4【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク及び変動要因と、その他重要と考えられる事項は以下のとおりであります。

当社グループでは、これらリスクの発生を十分に認識した上で、発生を極力回避し、また発生した場合に的確な対応を行うための努力を継続してまいります。

 

(1)機密情報の管理について

当社グループは顧客企業の開示前機密データを取り扱うため、「機密保持」は最重要課題です。当社グループでは、情報セキュリティマネジメントの国際規格ISO27001の全社認証を取得し、グループ内の情報管理体制をシステム・運用の両面で整備、強化するとともに、インサイダー情報の全社的管理体制の構築、運用、教育の推進及び監査活動等を行っておりますが、万一情報漏洩や情報流出が発生した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)関連する法律・制度の変化による受注への影響

当社グループは、企業のディスクロージャーに係わる法定書類の作成を支援するための諸サービスとデータ作成、印刷を主業務としておりますが、それらの開示書類の多くは会社法と金融商品取引法に規定されております。従って法律や関連する諸制度の改正によって、提供する製品とサービスの需要・仕様・内容が変化することがあります。その結果として法定書類のページ数増や新サービスの導入などのプラスの影響もありますが、反面では、ページ数の減少や特定製品の受注量減少等、当社グループの売上にマイナス影響を与えるケースもあります。

 

(3)証券市場の変動による受注への影響

当社グループが受注する製品・サービスのうち、株式の新規上場(IPO)やファイナンス、投資信託に付随する目論見書・販売用資料などの売上は、証券市場の好不況によって受注量が変動します。当社グループはこうしたリスクを軽減するため、株主総会招集通知、有価証券報告書、四半期報告書などの継続開示書類や、お客様の業務効率化や正確性の向上に資するシステムサービス・コンサルティングサービス、IR関連製品・サービスなど、証券市況の影響を受けにくい製品の受注拡大に取り組んでおりますが、証券市場の変動は業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)事業の季節変動

当社グループ売上の約3分の2を占める事業会社向け製品・サービスの顧客のうち、約70%が3月決算会社であるため、決算及び株主総会関連製品の受注が集中する第1四半期の売上が、下表のとおり最も多くなっております。

 

 

 

 

(平成29年3月期)

 

第1四半期

(4−6月期)

第2四半期

(7−9月期)

第3四半期

(10−12月期)

第4四半期

(1−3月期)

年度計

売上高     (百万円)

8,643

4,147

4,443

4,321

21,556

構成比         (%)

40.1

19.2

20.6

20.1

100.0

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高の概要

当社グループの当連結会計年度の売上高は前年同期比585百万円増(同2.8%増)の21,556百万円となりました。その要因や市場背景を含めた各製品分野の特記事項についてご説明いたします。

1)上場会社ディスクロージャー関連

当分野の売上高は、前年同期比138百万円増(同1.5%増)の9,263百万円となりました。主たる増収要因は、招集通知のカラー化のさらなる進展や、大型のIPO支援の受注があったことに加え、上場会社における開示実務の効率化ニーズが一層高まったことであります。当社はこれを支援するシステムサービスの機能を拡張するとともに、コンサルティングサービス・アウトソーシングサービスの提供体制を強化し、支援領域を拡大いたしました。

また、当社主力製品の顧客数に直結する重要な指標である国内上場会社数は、当連結会計年度末において約3,650社(前年同期比約50社増)と、3年連続で増加いたしました。お客様のニーズに対応するサービスの提供に取り組むことで、顧客数の増加に1社当たり売上高の増加を加えた当社の成長力の向上を図っております。

2)上場会社IR関連等

当分野の売上高は、前年同期比132百万円増(同2.8%増)の4,821百万円となりました。主たる増収要因は、コーポレートガバナンス・コードの導入などにより国内外の投資家との対話ニーズが高まり、これに対応するIR関連製品の受注が増加したことであります。

当分野においては、英文翻訳サービス、IRサイト構築等のWebサービス、株主総会のビジュアル化サービス等の受注が増加いたしました。この傾向は今後も継続すると想定されることから、当社ではこれらのサービスの制作体制の強化に取り組んでおります。

3)金融商品ディスクロージャー関連

当分野の売上高は、前年同期比298百万円増(同4.5%増)の6,953百万円となりました。この分野における最大の増収要因はJ−REIT・インフラファンド市場における受注増であります。またこれに加えて、国内投資信託のファンド数が増加し、大手運用会社の再編に伴う受注増と合わせて開示資料・販売用資料等の売上も順調に推移いたしました。

当社は当分野を今後も大きな成長が見込める領域と考えております。金融商品の運用業務・開示実務を効率化するシステムサービスの機能強化や、金融商品関連の販売用資料の受注拡大等、中長期的な成長につながるサービス領域の拡張に引き続き取り組みました。

4)データベース関連

当分野の売上高は、前年同期比15百万円増(同3.1%増)の517百万円となりました。顧客ニーズに応えるデータベースの機能強化を行い、既存顧客の契約更新と新規受注が順調に推移いたしました。

 

② 利益の概要

当連結会計年度が2.8%の増収となったのに対し、営業利益が6.1%の増益となった要因についてご説明いたします。

当社では、受注増やサービス領域の拡張に対応する体制強化を行う一方で、全社的なコストの削減や、新型の印刷設備の導入等による内製率の向上に努めております。当連結会計年度においては受注増に対応する外注費の増加や人員増等はあったものの、これらの生産性向上の取り組みが寄与し、当連結会計年度の売上原価率は前連結会計年度と同率の59.5%に留まり、販管費率は前年同期比0.4ポイント減の29.5%に改善されました。

これらの結果、営業利益は2,362百万円前年同期比6.1%増)となり、営業利益率は前年同期比0.4ポイント増11.0%となりました。

 

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

①  資産、負債及び純資産の状況

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ735百万円増加し28,360百万円となりました。

流動資産は1,319百万円増加し、16,472百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加3,623百万円、受取手形及び売掛金の増加81百万円及び有価証券の減少2,540百万円等であります。有形固定資産は617百万円増加し、4,750百万円となりました。主な要因は、機械装置及び運搬具の増加192百万円、土地の増加308百万円等であります。無形固定資産は287百万円減少し、2,163百万円となりました。投資その他の資産は913百万円減少し、4,973百万円となりました。主な要因は、投資有価証券の減少868百万円等であります。

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ187百万円増加し、6,959百万円となりました。

流動負債は35百万円増加し、3,771百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加85百万円、未払金(流動負債「その他」)の増加436百万円及び未払法人税等の減少562百万円等であります。固定負債は152百万円増加し、3,188百万円となりました。主な要因は、長期借入金の増加300百万円及び繰延税金負債の減少119百万円等であります。

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ547百万円増加し、21,400百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,804百万円の計上による増加と剰余金の配当による減少639百万円及び自己株式の取得による減少598百万円等であります。

②  キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ833百万円増加(前年同期比7.0%増)し、当連結会計年度末には12,687百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は2,397百万円(前年同期は2,707百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益2,615百万円に対し、非資金損益項目等の調整を加減した営業取引による収入3,867百万円、利息及び配当金の受取額43百万円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額1,511百万円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は564百万円(前年同期は64百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入398百万円、投資事業組合からの分配による収入599百万円等であり、支出の主な内訳は、有価証券の取得による支出301百万円、有形固定資産の取得による支出584百万円、無形固定資産の取得による支出576百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は986百万円(前年同期は1,370百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、長期借入れによる収入300百万円等であり、支出の主な内訳は、自己株式の取得による支出598百万円、配当金の支払額639百万円等であります。





出典: 株式会社プロネクサス、2017-03-31 期 有価証券報告書