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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

消費税等に係る会計処理は、税抜方式によっているため、この項に記載の売上高、生産実績、販売実績等の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用情勢や所得環境、企業収益に改善傾向が見られ、緩やかな回復基調が続きました。しかし一方では、中国をはじめとするアジア新興国経済の先行きや政策に関する不確実性、グローバル金融資本市場の変動等の影響が懸念され、景気の先行きは依然として不透明な状況であります。
 当社グループが位置する広告業界及び印刷業界においては、企業の広告宣伝費は横ばいとなっておりますが、インターネット広告が大きく伸長している一方で、新聞や雑誌、折込み・ダイレクトメール等の紙媒体の需要は縮小傾向が続いております。
 このような状況のなか、当社グループは、お客様への情報提供及びソリューション提案体制の強化を目的に組織体制を変更し、企画力とノウハウの集結により、既存媒体の付加価値を高め、また新規商材の開発に注力いたしました。
 商業印刷分野では、販売商材や製造経費の見直しにより収益性の改善と競争力の強化を図り、その結果、大手民間企業や地方自治体の大型案件の受注に成功いたしました。同業他社との差別化を図る取組みとして、平成29年4月より、パラリンアートへの協賛・パッケージの販売や、東北新社グループのナショナル物産株式会社と共同で映像のデジタル変換・データ保管サービスを開始し、新規の顧客開拓を推進いたしました。
 年賀状印刷では、大口顧客からの受託体制を強化するため、生産性向上やセキュリティ強化への設備投資を積極的に進めた結果、パック年賀状・名入れ年賀状ともに順調に受注が拡大いたしました。
 連結子会社である株式会社味香り戦略研究所では、内製化が進み、『鹿児島ハイボール』をはじめとする物販事業が好調に推移し、グループの収益性向上に寄与いたしました。また、平成29年6月に、銀座『お取り寄せダイニング十勝屋』の運営を行う株式会社グリーンストーリープラスを子会社化し、北海道産品の販路開拓支援機能の開発など、グループとして新たな領域への取組みを開始いたしました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は16,632百万円(前年同期比255百万円増)となり、収益面においては、営業利益282百万円(前年同期比196百万円増)、経常利益352百万円(前年同期比238百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益204百万円(前年同期比113百万円増)と、いずれも増益になりました。

また、当社グループは「情報コミュニケーション事業」の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて33百万円増加し、1,406百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は521百万円(前連結会計年度は386百万円の獲得)となりました。これは主に仕入債務の減少330百万円等により資金が減少したのに対して、税金等調整前当期純利益289百万円、減価償却費455百万円、売上債権の減少188百万円等により資金が増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は425百万円(前連結会計年度は572百万円の使用)となりました。これは主に有形・無形固定資産の取得による支出391百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は63百万円(前連結会計年度は286百万円の獲得)となりました。これは長期借入れによる収入300百万円、社債の発行による収入692百万円等により資金が増加したのに対して、長期借入金の返済による支出959百万円等により資金が減少したことによるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績は以下のとおりであります。なお、当社グループは情報コミュニケーション事業の単一セグメントであるため、地域別に記載しております。

 

地域別

生産高(千円)

前年同期比(%)

北海道エリア

7,353,494

100.7

東北エリア

737,117

98.4

東京エリア

7,110,424

103.5

西日本エリア

1,453,645

99.8

合計

16,654,681

101.7

 

(注) 金額は、販売価格によっております。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度の受注実績は以下のとおりであります。なお、当社グループは情報コミュニケーション事業の単一セグメントであるため、地域別に記載しております。

 

地域別

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

北海道エリア

7,378,989

100.6

200,606

114.6

東北エリア

742,685

94.7

71,711

108.4

東京エリア

7,069,928

104.8

105,017

72.2

西日本エリア

1,497,615

104.3

101,823

176.0

合計

16,689,218

102.4

479,160

107.8

 

 

 

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績は以下のとおりであります。なお、当社グループは情報コミュニケーション事業の単一セグメントであるため、地域別及びサービス別に記載しております。

 

地域別

内訳

販売高(千円)

前年同期比(%)

北海道エリア

商業印刷

4,344,582

103.3

年賀状印刷

2,959,635

97.2

その他

50,048

98.8

合計

7,354,266

100.7

東北エリア

商業印刷

736,661

98.3

年賀状印刷

その他

合計

736,661

98.3

東京エリア

商業印刷

4,081,561

99.6

年賀状印刷

2,760,678

109.1

その他

245,405

101.8

合計

7,087,646

103.2

西日本エリア

商業印刷

1,453,612

99.8

年賀状印刷

その他

合計

1,453,612

99.8

合計

16,632,186

101.6

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度
(自  平成27年8月1日
    至  平成28年7月31日)

当連結会計年度
(自  平成28年8月1日
    至  平成29年7月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社JP三越マーチャンダイジング

2,714,329

16.6

2,976,188

17.9

株式会社マイプリント

1,818,017

11.1

1,836,402

11.0

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、創業以来、「総合的に商業や商売、商流について研究する」という社名の由来どおり、時流を先取りしつつ、取引先に対して最適かつ最良の販売促進支援を行い、そして付加価値の高いサービス・商品を提供することを経営の基本方針としております。

 取引先企業のお客様である消費者のニーズを満たすサービス・商品を共に考えパートナーにとってなくてはならない存在「共創のパートナー」として、良好なPartnershipを築くことが当社グループの最大の利益と考えております。

 取引先企業に対して、本質的な課題の発掘から問題解決の企画・提案、実行、検証までを総合的に支援することで、取引先企業が効果的かつ効率的な販売促進活動を実現できるよう支援を行っております。

 競争が激化する広告・印刷業界において当社グループの優位性を高め他社との差別化を図るため、当社グループが持つ機能を拡充し、最大限強みとして活かしつつ企業価値の向上に努め、取引先企業そしてエンドユーザーである消費者に常に支持されるサービス・商品を提供してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、収益力の向上に重点を置いた企業体質の強化を基本目標とし、「売上総利益率」及び「自己資本利益率」を経営指標としております。当期の売上総利益率は26.4%、自己資本利益率は9.7%となりました。今後は収益性をより強固に改善し、経営指標に忠実な企業経営に取り組んでまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 広告・印刷業界を取り巻く環境は、印刷用紙等の材料費の価格変動、同業者間の受注競争の激化、企業の広告宣伝媒体の多様化、インターネット広告の拡大等、情報技術の進展とともに大きく変化している状況であります。

 こうした環境のなか、変化に迅速に対応し、業績向上に向けて、将来を見据えた戦略を推進し、安定した企業体質のもと、当社グループの優位性と競争力を高めることが重要な課題と認識しており、次の経営戦略を展開してまいります。

① 企画営業の推進

 当社が、創業以来培ってきた販売促進支援業としてのノウハウと、多様な生産設備を活用し、新たな付加価値を提供してまいります。そのなかでも、地方再生の支援に力を入れ、従来の形に囚われない企画と提案で、お客様の満足度を最大にできるよう取り組んでまいります。

② 事業採算の向上とコスト削減による利益率の向上

 材料費の上昇と受注単価の低下等により、利益率が低下傾向にあることから、事業ごとの採算向上を図るとともに、高粗利商材の開発、徹底したコスト管理・内製化・業務の効率化により利益水準を高め、利益率向上を目指してまいります。

③ 人材育成

 年々厳しさを増す環境の変化に対応し、新たな付加価値を創出できる人材を育成し、競争力の強化を図ってまいります。

 

 

(4)会社の対処すべき課題

 当社グループを取り巻く広告・印刷業界の経営環境は厳しさを増していることから、今後一層の業績拡大と企業体質の強化を図るため、下記の3点を重点課題として取り組んでまいります。 

① 新たな収益事業の創出

 印刷関連の受注競争は激化していることから、利益構造の改革を図るべく、新たな収益獲得の柱を創出してまいります。そのために、当社グループの連携を強化し、連結子会社である株式会社味香り戦略研究所の味覚分析技術をはじめ、それぞれの保有する自社資源を活用した当社独自の新商材・コンテンツの開発を行うことで、既存顧客企業・地方自治体との繋がりをより堅固にしてまいります。

② 製造環境の整備・強化

 当社の主力サービスであります年賀状印刷は多数の個人情報を取扱うため、お客様に安心していただけるよう個人情報の管理をより一層強化してまいります。また製造工程の見直し、設備投資による自動化を図り製造コストの削減を行ってまいります。

③ 財務体質の強化

 経営環境の変化、材料費等の高騰によるコスト増加並びに事業戦略に応じた投資に対応するために、徹底したコスト管理による利益率の向上、内部留保の増加による自己資本比率の向上に取り組んでまいります。 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスク及び変動要因は以下に記載するとおりですが、当社グループは、これらのリスクの存在を十分に認識した上で、当該リスクの発生に伴う影響を極力回避するための努力を継続してまいります。

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年10月26日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 特定顧客業界への依存

当社グループでは、大手流通・小売企業、及び日本郵政グループへの売上依存度が高いことから、これらの企業の業績が悪化し、受注が減少した場合には、業績等に影響を与える可能性があります。

(2) 材料価格の変動

当社グループでは、印刷用紙・インク等の材料を複数の企業から調達し、安定した材料の確保と最適な価格の維持に努めております。しかし、為替相場の変動や原油価格の高騰、製紙市場の需給バランスの崩れ等により材料価格が著しく高騰した場合には、業績等に影響を与える可能性があります。

(3) 取引先の信用リスク

当社グループでは、通常の営業債権及び貸付債権の与信管理を徹底しておりますが、与信先企業の業績が予想以上に悪化した場合には、貸倒れによる損失が発生する可能性があります。

(4) 資産保有リスク

当社グループでは、不動産・有価証券等の資産を保有しておりますが、時価の変動により、業績に影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招くおそれがあります。

(5) 情報システムと個人情報保護

画像データの送受信や顧客情報の管理、事業活動に付随する各種情報管理のため、情報システムが重要な役割を果たしております。平成17年6月にプライバシーマークを取得し、社員教育の徹底と、情報システムの管理及び個人情報保護に万全を尽くしておりますが、万一これらに事故が発生した場合には、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 自然災害

当社グループでは、災害による影響を最小限に留めるための対策をとっておりますが、災害による全ての影響を防止・軽減できる保証はありません。地震等の災害によりデータベースサーバや印刷工場等が重大な被害を受けた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 事業の季節的変動

当社グループでは、上半期は年賀状印刷の売上が計上されること、及び商業印刷の年末年始商戦の受注があることから、上半期と下半期の売上高・利益に著しい相違があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは当連結会計年度における研究開発活動として、連結子会社である株式会社味香り戦略研究所と共に、味覚センサーを活用したデータ分析を進め、味の測定・解析・比較を中心とした研究活動により、食品トレンドの把握の基準となるデータベースの作成などを実施しており、これらは販売促進支援活動及び取引先に対する提供情報として活用しております。

その結果、当連結会計年度における研究開発費は2百万円となりました。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況  1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。この連結財務諸表作成にあたって、見積りが必要となる事項については合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。

 

(2) 財政状態の分析

① 資産

当連結会計年度末における流動資産は3,879百万円となり、前連結会計年度末に比べて109百万円減少しました。これは主に、現金及び預金が33百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が185百万円減少したこと等によるものであります。

当連結会計年度末における固定資産は4,458百万円となり、前連結会計年度末に比べて145百万円減少しました。これは主に、投資有価証券が57百万円増加した一方で、機械装置及び運搬具が114百万円、建物及び構築物が70百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて250百万円減少し、8,347百万円となりました。

② 負債

当連結会計年度末における流動負債は2,349百万円となり、前連結会計年度末に比べて516百万円減少しました。これは主に、支払手形及び買掛金が327百万円、1年内返済予定の長期借入金が134百万円減少したこと等によるものであります。

当連結会計年度末における固定負債は3,788百万円となり、前連結会計年度末に比べて95百万円増加しました。これは主に、長期借入金が499百万円、長期設備関係未払金が66百万円減少した一方で、社債が700百万円増加したこと等によるものであります。

この結果、当連結会計年度末における総負債は、前連結会計年度末に比べて421百万円減少し、6,137百万円となりました。

③ 純資産

当連結会計年度末における純資産合計は2,209百万円となり、前連結会計年度末に比べて171百万円増加しました。これは主に、利益剰余金が144百万円、その他有価証券評価差額金が22百万円増加したこと等によるものであります。

 

(3) 経営成績の分析

  「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであります。

 

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(6) 経営環境の現状と戦略的見通し

 「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。





出典: 総合商研株式会社、2017-07-31 期 有価証券報告書