有価証券報告書を3社、または3期分比較分析できる! いますぐトライアルで試す >>
 






セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度におけるわが国の経済は、政府及び日本銀行による経済・金融政策を背景に、企業業績や雇用環境に改善が見られるなど、緩やかな景気回復基調で推移いたしましたが、中国をはじめとする海外経済の減速、英国のEU離脱問題や為替相場・原油価格の急激な変動等の影響が懸念され、先行きは依然として不透明な状況にあります。
 一方、当社の事業基盤である北海道経済は、個人消費の持ち直し、雇用情勢の改善など、景気回復基調は見られるものの、昨年8月の大型台風の直撃は多大な被害をもたらし、未だに北海道経済に重くのしかかっております。
 このような経済状況のもと、当社は、「北海道のあらゆる産業に役に立つ価値を創造し、提供できる企業でありたい。」という経営理念に基づき、安全操業は当然として、重点課題である「環境・安全・保安・品質」に注力して事業活動を行ってまいりました。
 当事業年度の販売は、主要なお客様である、紙パルプ各工場の操業低下が依然として継続しており、当社の主力電解製品のほか紙パルプ各工場様向けのほとんどの製品出荷量が前事業年度に比べて減少しました。一方、天候要因に左右される水処理薬品関係は、製品別では増加・減少はあるものの総じて前事業年度並みの販売を確保しました。また、融雪用製品(液状塩化カルシウム)の出荷量は、降雪時期の早まりもあって、過去最低の出荷量となった前事業年度に比べて増加し、さらに、今後に期待される受託関連製品の販売数量も順調に増加しました。結果として、当事業年度の売上高は、前事業年度に比べて1.4%減になりました。

一方、当事業年度のコスト面においては、前事業年度に実施した苫小牧事業所の電解槽及び整流器更新による生産効率の改善、並びに、継続的に実施している幌別事業所での最適運転施策等コストダウン諸施策が年間を通じて功を奏し、また、原油価格は昨今上昇基調にあるものの、当事業年度を通した実績は、前事業年度と比較して低位安定しており、それによる原燃材料価格の低位安定が多大な影響をもたらしました。結果として、当事業年度の業績は前事業年度を大きく上回る営業成績を達成できました。

その結果、当事業年度の業績は、売上高が7,356百万円と前事業年度に比べ101百万円(1.4%)の減収、営業利益は863百万円と前事業年度に比べ287百万円(49.8%)の増益、経常利益は912百万円と前事業年度に比べ307百万円(50.8%)の増益となりました。さらに特別損失には、幌別・苫小牧両事業所の固定資産除却損47百万円を計上しました。その結果、当期純利益は566百万円と前事業年度に比べ257百万円(83.2%)の増益となりました。

なお、セグメントの業績については、単一セグメント(化学品事業)であるため、記載を省略しております。 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、1,580百万円となり、前事業年度末に比べ982百万円の増加となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は1,222百万円(前事業年度比166百万円増)となりました。増加の主な要因は、税引前当期純利益の増加403百万円、仕入債務の減少額の増加184百万円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用された資金は172百万円(前事業年度比708百万円減)となりました。増加の主な要因は、固定資産の取得による支出の減少801百万円、預け金の預け入れによる支出の増加1,000百万円、預け金の払い戻しによる収入の増加700百円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用された資金は67百万円(前事業年度は257百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は長期借入による収入300百万円であります。支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出130百万円、配当金の支払額146百万円であります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

 

セグメントの名称

当事業年度

(自  平成28年1月1日

至  平成28年12月31日)

生産高(千円)

前年同期比(%)

化学品事業

6,004,886

△4.0

 

(注) 1  金額は、販売価格によっております。

2  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 仕入実績

当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

 

セグメントの名称

当事業年度

(自  平成28年1月1日

至  平成28年12月31日)

仕入高(千円)

前年同期比(%)

化学品事業

1,179,086

7.5

 

(注) 1  金額は、仕入価格によっております。

2  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注実績

当社は、主として需要と現有設備を勘案した見込生産のため、記載を省略しております。

 

(4) 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。

 

セグメントの名称

当事業年度

(自  平成28年1月1日

至  平成28年12月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

化学品事業

7,356,744

△1.4

 

(注) 1  主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次の通りであります。

 

相手先

前事業年度

(自  平成27年1月1日

至  平成27年12月31日)

当事業年度

(自  平成28年1月1日

至  平成28年12月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

旭硝子株式会社

2,768,852

37.1

2,584,780

35.1

ソーダニッカ株式会社

1,986,569

26.6

1,977,397

26.9

 

2  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

原油価格及び外国為替の影響によるエネルギーコスト及び原料塩をはじめとする原材料、副資材の価格動向は、当社の事業に多大な影響を及ぼします。

このような状況下において、「安全」と「コンプライアンス」を企業活動のベースとして、以下のような施策を継続して実施してまいります。

*設備投資を伴う省エネ・コストダウン施策の、安全かつ着実な実行

*変動コスト低減のための、更なる生産効率の改善

*経費削減 

*物流面を含めた、丁寧なお客様への対応 

*経営の効率化と財務体質の強化

 

そのうえで当社といたしましては、

(1) 地域に密着し、地域に「役に立つ価値」が創造できる企業を目指して、既存製品の用途開発、品質向上により

 お客さまのニーズの掘り起こしに注力し、お客様から最初に声がかかる企業を目指します。

(2) 北日本の需要地に唯一位置する強みを生かした化学品の生産拠点として、事業基盤、自前技術を有効活用し、 

 受託事業などの新ビジネスの拡大を進めます。

(3) 基礎化学品をベースとした技術力を生かし、北海道の産業振興並びに地域社会の持続的な発展を実現するため 

 に、産学官の連携を更に強化推進いたします。

(4) 研究開発部門では、北海道固有のシーズと化学工業技術を組み合わせ、独自の発想で環境・バイオ等の分野に

 集中し、製品の開発促進に努力いたします。

(5) BCP(事業継続計画)に基づき、サプライチェーンの寸断や災害・事故等の予期せぬ出来事の発生に対し 

 て、安全面、物流面において、北海道の基礎化学品メーカーとして責任を果たしていきます。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社の経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがあり、これらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めます。

なお、記載しているリスクは、当社が現状で認識しているものに限られており、全てのリスク要因が網羅されているわけではありません。

①  為替レートの変動

当社は、原料塩ほか一部の原材料を輸入しているため、為替の変動によっては、当社の経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

②  原材料価格の変動

当社の製品は、原油等市況変動の影響を受ける原材料を使用しており、その市場価格の変動が、当社の経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 ③ 電力料価格の変動

当社の使用する電力は、全て電力会社より購入しており、その価格の変動が、当社の経営成績と財務状態に影響 を及ぼす可能性があります。

④  販売が季節や天候に影響を受ける製品

当社の製品である融雪用製品は、売上に季節性があり、かつ天候によっては販売数量が左右され、その変動が当社の経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑤  特定のユーザーに依存している製品

当社の製品には、その販売が特定の取引先に集中しているものがあるため、その取引先の操業の変動等により、当社の経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑥  売上債権等の貸倒れ

当社の売掛金等の債権は、一部の取引先については保証金等の取得等により保全を行っておりますが、その他の取引先の業績悪化等による貸倒れが発生したときは、当社の経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社は、昭和57年3月以来、旭硝子株式会社との間に「製品販売委託契約」を締結しております。

 

6 【研究開発活動】

当社の研究開発活動は、既存製品の高付加価値化並びに新規製品の開発を目標に掲げて取り組んでおります。

当事業年度末現在の研究職員は5名で、当事業年度の研究開発費は45百万円であり、主な研究開発テーマ及び推進状況は次のとおりであります。

(化学品事業)

キトサン関連では、当社と本州企業が共同で開発してきた付加価値の高い新規化粧品原料は依然順調な販売状況であり、生産体制の効率化のため製造業務を製造部へ移管並びに更なる設備増強を検討しております。

また、ベンチャー事業として大学及び公共試験機関と共同で開発したバイオ関連研究用資材は継続して販売促進活動を行っており、旭硝子グループの広告媒体を活用した宣伝活動に取り組んでおります。

当社独自ブランドの化粧品は全4品目であり、新製品の開発も視野に継続して取引先の拡大に努めております。

また、北海道内外の民間企業や大学・高専と連携した環境・リサイクル事業に関連する資材の開発検討は、当社既存製品の新規用途開発と併せて官庁系の研究開発事業の下で製品化及び実用化に向けて積極的に推し進めております。

また、新たに食及び生活関連資材の製品開発に着手しております。

さらに、水素社会到来を見据えた行政による各種取り組みに積極的に参画し調査活動を行っております。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当事業年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、次のとおりであります。

(1) 財政状態の分析

①  資産

流動資産合計は、前事業年度末に比べて16.2%増加し、4,618百万円となりました。これは主に現金及び預金が増加したためであります。

固定資産は、前事業年度末に比べて0.2%減少し、4,600百万円となりました。これは主に有形固定資産が減少したためであります。

この結果、総資産は、前事業年度末に比べて7.4%増加し、9,219百万円となりました。

②  負債

流動負債は、前事業年度末に比べて10.6%増加して、1,991百万円となりました。これは主に設備関係未払金が増加したためであります。

固定負債は、前事業年度末に比べて2.5%増加して、750百万円となりました。これは主に長期借入金が増加したためであります。

この結果、負債合計は前事業年度末に比べて8.3%増加して、2,742百万円となりました。

③  純資産

純資産合計は、前事業年度末に比べて7.0%増加して、6,477百万円となりました。これは主に利益剰余金が増加したためであります。

 

(2) 経営成績の分析

① 売上高及び営業利益

売上高については、「1 業績等の概要 (1) 業績」と「2 生産、受注及び販売の状況」に記載のとおりであります。

売上原価は、前事業年度より5.1%(289百万円)減少し、5,404百万円となりました。この減少は原燃材料費の減少によるものが主因であります。

販売費及び一般管理費は、前事業年度より8.4%(99百万円)減少し、1,088百万円となりました。この減少は、運送費の減少によるものが主因であります。

この結果、営業利益は、前事業年度に比べ49.8%増加し、863百万円となりました。

② 営業外損益及び経常利益

営業外損益は、前事業年度の+28百万円(純額)から+48百万円(純額)となり、19百万円の増益となりました。これは、その他の営業外収益の増加が主因であります。

③ 特別損益

特別損益は、前事業年度の△143百万円(純額)から△47百万円(純額)となり、95百万円の増益となりました。これは、固定資産除却損の減少が主因であります。

この結果、税引前当期純利益は、前事業年度に比べ、87.5%増加し、864百万円となりました。

④ 当期純利益

当期純利益は、566百万円となり、前事業年度に比べ83.2%増加しました。

1株当たり当期純利益は、前事業年度に比べ83.3%増加の23円11銭となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 





出典: 北海道曹達株式会社、2016-12-31 期 有価証券報告書