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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
 当連結会計年度の日本経済は、年度前半は景気回復基調を保ったものの、サブプライムローン問題に端を発した米国景気の後退懸念や原油高騰などといった不安要因を抱え、先行きに不透明感が増した。一方、発泡プラスチック業界においては、原油・ナフサ価格が騰勢を強めた結果、主要原料価格が軒並み一段高となり、収益環境は厳しさを増した。
 このような経営環境のなか、当社グループは3ヵ年中期経営計画「DASH50−StageⅡ」の2年目を迎えた。当連結会計年度は、既存製品において原料価格動向に対する適切な対応に注力するとともに、当社グループあげての生産現場力をさらに強化することによって、安定的な利益体質を構築することに努めた。一方で、「ピオセラン」など高機能発泡製品については、グローバル展開の推進と生産プロセスの革新により、事業収益の拡大を目指した。また、「テクポリマー」、「テクノゲル」といった高機能材料については、成長市場に対して顧客要望への迅速な対応により積極拡販するとともに、新たな市場分野での本格事業化に向けて注力した。
 その結果、既存製品の価格改定と高機能発泡製品の売上増加などにより、当連結会計年度の売上高は、985億6千1百万円(前期比3.9%の増加)となった。一方、水産、食品、建材など既存製品の需要が振るわず販売数量が減少したことに加え、想定を上回る原料・燃料価格の急騰に製品価格転嫁が遅れたことなどから、営業利益は20億2千8百万円(前期比36.1%の減少)となった。また、たな卸資産や固定資産の廃棄・除却を進めたことなどから、経常利益は14億6千3百万円(前期比50.0%の減少)となり、当期純利益は7億1千2百万円(前期比61.9%の減少)となった。
 以下、事業の種類別セグメントの業績は次のとおりである。
①樹脂事業
 主力の「エスレンビーズ」(発泡性ポリスチレンビーズ)については、販売数量は水産、建材需要の落ち込みで減少したものの、価格改定を進めた結果、売上高は増加した。一方、国内関連子会社は原料・燃料価格上昇や需要の低迷の影響を受け、採算改善が進まなかった。
 高機能発泡製品では、「ピオセラン」(ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体)等を素材とした自動車部材やデジタル家電向け梱包材が国内外で順調に売上を伸ばしたが、海外での急速な拡販に対応した結果、費用が増加した。
 高機能材料では、「テクポリマー」(有機微粒子ポリマー)が、光拡散分野での業界競争激化などの影響を受け売上は前年並みとなった。また、「テクノゲル」(機能性高分子ゲル)は、ヘルスケア・化粧品パック用途の需要が伸びなかったことなどにより売上がやや減少した。
 その結果、樹脂事業の売上高は、410億6百万円(前期比9.1%の増加)、営業利益13億円(前期比24.8%の減少)となり、増収減益となった。
②シート事業
 主力の「エスレンシート」(発泡ポリスチレンシート)については、販売数量は食品関係の需要低迷や容器軽量化の影響を受け減少したものの、価格改定を進めた結果、売上高は増加した。しかし、ポリスチレン等の原料値上げに対応した製品価格改定の遅れもあり、採算改善が進まなかった。また、関連子会社については、業界競争激化の影響で採算が大きく悪化した。
 一方、デジタル家電の完成品や部品の搬送用緩衝材用途を中心に、「ライトロン」(無架橋発泡ポリエチレンシート)や「セルペット」(発泡PETシート)、「ネオミクロレン」(無架橋発泡ポリプロピレンシート)の売上が増加した。
 その結果、シート事業の売上高は、431億7千3百万円(前期比1.4%の増加)、営業利益9億3千万円(前期比40.0%の減少)となり、増収減益となった。
③建材事業
 建材分野では、主力の「エスレンフォーム」(押出発泡ポリスチレンボード)や「ESダンマット」(ビーズ法発泡ポリスチレン断熱材)が、改正建築基準法の影響による住宅着工件数の落ち込みなどから売上が減少した。
 土木分野では、「EPS土木工法」(軽量盛土工法)が大口物件完工などにより堅調に推移した。
 その結果、建材事業の売上高は、97億3千2百万円(前期比2.6%の減少)、営業損失2億2千万円(前期営業損失2億2百万円)となった。
④その他事業
 食品関連資材・容器の売上は増加したが、ファーストフード向け「パルプ容器関連商品」は、顧客のキャンペーン商品への採用が一巡し、売上が減少した。
 その結果、その他事業の売上高は、46億4千8百万円(前期比1.8%の減少)、営業利益1千1百万円(前期比88.1%の減少)となり、減収減益となった。
 海外展開については、特に自動車・デジタル家電メーカーなどの現地生産拠点に対応した、「ピオセラン」等高機能発泡製品のグローバル供給体制の拡大に取り組んでいる。
 アジア地域においては、台湾、中国(天津)の「ピオセラン」生産拠点から、上海、香港の販売会社を通じて高機能発泡製品を販売しており、順調に収益が拡大している。また、中国華東地域においての需要増加に対応し、蘇州に現地法人を設立し、平成21年春稼動を目標として「ピオセラン」生産工場建設に着手した。また、韓国、タイ、インドネシアにおいても、高機能発泡製品を中心とした拡販拠点として販売会社を設立した。
 欧米地域においては、日系自動車・デジタル家電メーカーの北米拠点の需要に対応すべく、平成18年11月米国テネシー州に「ピオセラン」生産工場が完成し、稼動開始している。また、欧州での供給拠点として、オランダに現地法人を設立し、平成20年秋稼動を目標として「ピオセラン」生産工場を建設中である。
 当連結会計年度の海外売上高は113億9千9百万円(連結売上高に占める割合11.6%)となった。
 環境対応については、当社グループは、主力製品である省資源素材「発泡プラスチック」を通して、社会と地球の持続的発展に貢献していく企業活動を進めている。
 中期経営計画「DASH50−StageⅡ」の重要課題のひとつである「環境対応事業の拡大」については、廃家電樹脂や使用済み発泡スチロ−ル緩衝材など回収原料を100%使用したリサイクルビ−ズを用いた成形品「エプスレムERX」が、大手家電メーカーの大型液晶テレビ梱包材などで引き続き売上が拡大している。また、植物由来原料であるポリ乳酸樹脂を用い、世界で初めて150℃の加熱寸法安定性を有するビーズ法発泡体を開発した。自動車部材などの市場開発を進め、本格販売に向け注力している。
 このほか、発泡プラスチックの特性を生かした環境配慮型製品の開発に取り組む一方で、製造工程での省エネルギーへの取り組み、ゼロエミッション活動による廃棄物の削減など、環境負荷低減活動にも引き続き注力している。また、業界と連携しての発泡スチロールのリサイクルにも積極的に取り組んだ。
(2)キャッシュ・フロー
 現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高(以下、「資金」という)は、前期末に比べ5億6千6百万円減少し、55億2千3百万円となった。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>
 税金等調整前当期純利益が減少したことや法人税等の支払額が増加したことなどにより、営業活動により得られた資金は、前期に比べ41億1千1百万円減少し、40億9千9百万円となった。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>
 有形固定資産の取得による支出が減少したことなどにより、投資活動に使用された資金は、前期に比べ5億6千9百万円減少し、48億2千7百万円となった。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>
 長・短期借入れによる収入が増加したことなどにより、財務活動に使用された資金は、前期に比べ19億1千万円減少し、2億1千万円となった。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産実績
 当連結会計年度の生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりである。
事業の種類別セグメントの名称
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日 
至 平成20年3月31日)
前年同期比(%)
樹脂事業(百万円)
31,241
6.7
シート事業(百万円)
33,747
3.7
建材事業(百万円)
4,167
△4.0
その他事業(百万円)
574
△13.7
合計(百万円)
69,731
4.3
 (注)1.金額は、販売価格により表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっている。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2)受注状況
 主として見込生産を行っており、受注生産はほとんど行っていない。
(3)販売実績
 当連結会計年度の販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりである。
事業の種類別セグメントの名称
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日 
至 平成20年3月31日)
前年同期比(%)
樹脂事業(百万円)
41,006
9.1
シート事業(百万円)
43,173
1.4
建材事業(百万円)
9,732
△2.6
その他事業(百万円)
4,648
△1.8
合計(百万円)
98,561
3.9
 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去している。
 2.総販売実績に対する輸出高の割合は10%未満であるため、海外売上高の記載を省略している。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
相手先
前連結会計年度
(自 平成18年4月1日 
至 平成19年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成19年4月1日
至 平成20年3月31日)
金額(百万円)
割合(%)
金額(百万円)
割合(%)
株式会社エフピコ
9,999
10.54
9,971
10.12
4.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
3【対処すべき課題】
 米国経済の減速や株式・為替市場の変動、原油価格の動向等から、国内景気は下振れ懸念が高まっており、当社グループを取り巻く経営環境は依然として厳しい状況が続くものと予想される。
 このような状況下で、今年度は3ヵ年中期経営計画「DASH50−StageⅡ」の最終年度を迎える。この2年間で、汎用品から高機能製品への事業ポートフォリオ変革を進めることで、原料価格の動向に左右されない事業体質作りを進めてきたが、高機能製品の事業拡大は進んだものの、想定以上の原料価格高騰により汎用品の安定的な収益確保が果たせず、グループ全体の収益拡大の進捗が遅れている。今年度はこの遅れを取り戻すべく、諸施策の実践をスピードアップし、収益回復に注力することが重要であると認識している。
 具体的には、既存製品については、特に採算が悪化している事業・国内子会社において、当社グループの総力をあげて徹底した省エネルギーやコストダウン、価格改定を推進し、採算改善を早急に実現していく。高機能発泡製品については、「ピオセラン」のグローバル拡販を加速するとともに、生産プロセス革新によるトータルコスト削減を進め、事業収益の拡大を実現していく。また、高機能材料については、「テクポリマー」において、微粒子の高機能化や技術革新を進め、技術の幅を広げて新たな市場にも展開していくとともに、「テクノゲル」において、日東電工株式会社から譲受したハイドロゲル事業を確実に拡販に繋げるよう注力していく。
 当連結会計年度末現在における次期の連結業績見通しについては、「DASH50−StageⅡ」の最終年度目標として、連結売上高1,000億円以上、連結経常利益50億円以上を掲げているので、これを達成すべく推進していくが、不透明感が強まり厳しさを増す経営環境を勘案し、連結売上高1,040億円、連結営業利益41億円、連結経常利益40億円、連結当期純利益21億5千万円を見込んでいる。
4【事業等のリスク】
 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられ、また投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載している。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針である。
 なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものである。
(1)経済状況、競合について
 当社グループは、市場における経済状況、需要家や個人消費の動向に影響を受けないよう販売力、開発力、財政体質の強化に努めている。しかし、景気動向による需要の縮小、他社との競合による需給バランスや価格の変動によって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性がある。
(2)原材料の市況変動について
 当社グループの資材調達活動は、原材料、荷造材料、製造設備等の有利購買に注力している。当社グループで使用する主な原材料は、スチレンモノマー、ポリスチレン等であり、それら原材料の価格変動をタイムリーに製品価格に転嫁できなかった場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性がある。
(3)公共事業の動向について
 当社グループの建材事業は、官公庁向けのものがあり、公共投資の動向の影響を受けている。公共投資の動向は日本国政府及び地方自治体の政策によって決定されるものであり、今後の公共投資が削減される場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性がある。
(4)海外での事業活動について
 当社グループは、主に東南アジアを中心に生産・販売事業を展開し、リスクを最小限にとどめるため情報収集に努めている。しかし、予期しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、戦争や政情不安等の社会的混乱などにより、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性がある。
(5)製造物責任について
 当社グループは、製品の開発と生産にあたっては、安全性、品質に配慮している。また、国内外の法令と地方自治体や業界の定める規制、規格を遵守して事業活動を進めている。しかし、製品に予期しない欠陥が生じ、製品の回収や損害賠償につながるリスクが現実化する可能性がある。保険に加入し賠償への備えを行っているが、保険により補填できない事態が生じる場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性がある。
(6)知的財産権について
 当社グループでは、第三者の知的財産権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権等)を尊重し、製品や商品を製造、販売するに先立ち、第三者の知的財産権の調査を十分行い、侵害しないように努めている。しかし、第三者から知的財産権の侵害を理由とする予期しない訴訟を提起される可能性がある。こうしたリスクが顕在化した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性がある。
(7)産業事故災害について
 当社グループは、事業活動の全般で、無事故、無災害に務めている。しかし、当社グループの工場において、万一大きな産業事故災害が発生した場合には、それに伴って生ずる社会的信用の失墜、補償などを含む産業事故災害への対応費用、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償などによって、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性がある。
5【経営上の重要な契約等】
(1)技術供与契約
契約会社
相手方の名称
国名
契約品目
契約の内容
契約期間
積水化成品工業㈱
(当社)
HUHTAMAKI VAN
LEER
オーストラリア
発泡ポリスチレンシート
製造並びに同成型に関する特許実施権及びノウハウの供与
平成11年4月1日より
平成21年3月31日まで
積水化成品工業㈱
(当社)
EASTMAN CHEMICAL
米国
PET樹脂発泡体
製造に関する特許実施権の供与
平成11年1月1日より
平成21年11月30日まで
積水化成品工業㈱
(当社)
Sinco Ricerche
イタリア
PET樹脂発泡体
製造に関する特許実施権の供与
平成12年4月1日より
平成21年11月30日まで
(2)標章使用許諾に関する重要な契約
契約会社
相手方の名称
契約期間
契約内容
積水化成品工業㈱
(当社)
積水化学工業㈱
平成元年10月1日より平成5年3月31日までとする。
但し、期間満了後特別の事情のない限り更に3年間継続し、以後この例による。
積水化学工業㈱の所有する一定の標章(商標含む)の使用許諾の取得
(3)合弁会社契約
契約会社
相手方の名称
合弁会社名及び内容
契約締結日
合弁会社の事業
積水化成品工業㈱
(当社)
THAI FOAM CO.,LTD.
SUMI-THAI
INTERNATIONAL LTD.
ESLEN THAI CO.,LTD.(タイ)
発泡ポリスチレン成型品製造会社として合弁設立。
平成4年10月22日
発泡ポリスチレン成型品の製造販売
出資比率
提出会社
30.0%
THAI FOAM
67.0%
SUMI-THAI
3.0%
積水化成品工業㈱
(当社)
THAI FOAM CO.,LTD.
SUMI-THAI 
INTERNATIONAL LTD.
CENPAK INVESTMENTS 
ASIA PTE. LTD.(SIN)
THAI FOAM(2539)CO.,LTD.
(タイ)
発泡ポリスチレン成型品製造販売会社として合弁設立。
平成8年3月19日
発泡ポリスチレン成型品の製造販売
出資比率
提出会社
30.0%
THAI FOAM
60.0%
SUMI-THAI
5.0%
CENPAK INVESTMENTS ASIA
 
5.0%
積水化成品工業㈱
(当社)
シンガポール住友商事
SEKISUI PLASTICS S.E.A.
PTE. LTD.(シンガポール)
発泡ポリスチレンビーズの製造販売会社として合弁設立。
平成8年10月1日
発泡ポリスチレンビーズの製造販売
出資比率
提出会社
90.5%
シンガポール住友商事
9.5%
積水化成品工業㈱
(当社)
長瀬産業㈱
SBCS CO., LTD.
THAI FOAM CO.,LTD.
Sekisui Plastics Industrial 
Materials (Thailand) Co.,Ltd.(タイ)
発泡ポリスチレン成型品販売会社として合弁設立。
平成15年4月8日
発泡ポリスチレン成型品の販売
出資比率
提出会社
45.0%
長瀬産業㈱
4.0%
SBCS CO., LTD.
10.0%
THAI FOAM CO.,LTD.
41.0%
6【研究開発活動】
 当社の研究開発体制は、技術本部総合研究所において、基盤技術研究室、先端材料研究室、応用第1研究室、応用第2研究室を設け、新技術・新素材に関する研究開発や全社技術開発に関する基礎研究を行っている。
 また、各事業本部においても担当する製品・商品の研究開発体制を整備している。第1事業本部では、技術部が新製品及び新工法の研究開発、生産技術の開発を行っている。第2事業本部では、開発部が関連製品の研究開発を行っている。第3事業本部では、技術開発部が新製品及び応用製品の研究開発、生産技術の開発を行っている。
 連結子会社における研究開発活動は、親会社(当社)に委託することが多いため、個々の会社においては、個別の研究開発体制を設けていない。
 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,034百万円である。
(1)樹脂事業
 重合技術・押出技術・ゲル技術をベースとした機能性素材の開発及び発泡性ポリスチレン系ビーズ(EPS)の機能向上などを行っている。当連結会計期間の主な成果としては、第1に当社独自の製造プロセスにより、トウモロコシなどの植物を原料としている高結晶性ポリ乳酸樹脂を使ったビーズ法樹脂発泡体を開発し、易成形性、3次元などの複雑な成形可能、150℃の加熱寸法安定性などの特長を活かして、自動車部材や建築資材用途などから需要開拓を開始した。第2に「テクポリマー」では、液晶ディスプレイ分野に使用される拡散剤として、画像性能を向上させる光拡散用微粒子の新製品を開発、上市した。第3に「テクノゲル」では、新たな家庭用低周波治療器に使用する新型の電極ゲル及び潤い感を増した化粧品パックを開発、上市した。
 これら樹脂事業に係る研究開発費は、1,209百万円である。
(2)シート事業
 押出技術をベースとして市場ニーズに適合した機能性素材の開発を行っている。当連結会計年度の主な成果としては、第1に当社の高機能樹脂発泡シートをさらに進化させ、液晶テレビや電飾看板などに使用される光学用高機能樹脂反射板を開発し、高反射率、高剛性、熱成形性などの特長を活かし、市場展開を進めている。第2に液晶テレビの梱包やガラス基板搬送等の需要の拡大に対応するため、持続性帯電防止性能を付与した「ライトロンCE」の開発、上市を行うと共に、その生産能力の増強を実施した。第3に高密度ポリエチレン樹脂を当社独自の技術で発泡させた高密度ポリエチレン発泡シートを開発し、低温領域での耐衝撃性や耐油性が高い特徴を活かして、主に冷凍食品分野で拡販を進めている。
 これらシート事業に係る研究開発費は、400百万円である。
(3)建材事業
 建築用断熱材の機能付加・性能向上、環境景観商品の新工法開発、発泡スチロールブロックを使用した軽量盛土工法「EPS土木工法」の設計支援等を行っている。当連結会計年度の主な成果としては、すでに上市している環境景観商品の新工法「折板屋根緑化工法」について工法バリエーションの拡大を進めた。
 これら建材事業に係る研究開発費は、184百万円である。
(4)その他事業
 工業資材、食品物流資材分野等の用途開発を行っている。当連結会計期間の主な成果としては、平成19年6月1日から施行された感染症予防法の改正に伴い、病毒をうつす恐れのある危険物品に使用する輸送容器の国連規格への準拠が義務化されたことを受け、国内初となる感染性物質の国連規格輸送容器「セキュリティパック」を上市し、安価・短納期をポイントに保健所や病院、検査機関への拡販を進めている。
 これらその他事業に係る研究開発費は、240百万円である。
7【財政状態及び経営成績の分析】
(1)財政状態の分析
(資 産)
 当連結会計年度末における流動資産の残高は、40,169百万円(前連結会計年度末は41,692百万円)となり、1,523百万円減少した。前連結会計年度末が銀行休日日に該当した影響などにより受取手形及び売掛金が1,072百万円減少したことや現金及び預金が639百万円減少したことが主な要因である。
 当連結会計年度末における固定資産の残高は、51,173百万円(前連結会計年度末は53,176百万円)となり、2,003百万円減少した。投資有価証券が3,434百万円減少、繰延税金資産が851百万円増加したことや、設備投資などにより有形固定資産が496百万円増加したことが主な要因である。
(負 債)
 当連結会計年度末における負債の残高は、45,791百万円(前連結会計年度末は46,682百万円)となり、890百万円減少した。支払手形及び買掛金が819百万円減少したことや、未払法人税等の702百万円減少、長短借入金が合計で898百万円増加したことが主な要因である。
(純資産の部)
 当連結会計年度末における純資産の部の残高は、45,551百万円 (前連結会計年度末は48,186百万円)となり、2,635百万円減少した。その他有価証券評価差額金が2,336百万円減少したことや、利益剰余金が206百万円減少したことが主な要因である。
(2)キャッシュ・フローの分析
(キャッシュ・フロー)
 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローに記載のとおりである。
(3)経営成績の分析
 当連結会計年度における売上高は98,561百万円(前年比3.9%増)、販売費及び一般管理費は17,950百万円(前年比1.1%増)、営業利益は2,028百万円(前年比36.1%減)、経常利益は1,463百万円(前年比50.0%減)、当期純利益は712百万円(前年比61.9%減)となった。
 増収の要因としては、既存製品の原料価格上昇に対応した価格改定に努めたこと、高機能製品での国内外の拡販の結果である。一方、連結営業利益においては、想定を上回る原料・燃料価格の高騰等に製品価格転嫁が遅れたことなどから採算が悪化し減益となった。
 営業外損益では、営業外収益が前年対比37百万円の増加、営業外費用が一時的な費用などにより前年対比353百万円の増加となった。
 特別損益では、特別利益として投資有価証券売却益582百万円、貸倒引当金戻入益31百万円等により614百万円計上している。特別損失として、投資有価証券評価損72百万円、貸倒引当金繰入額5百万円、関係会社清算損失3百万円等により84百万円計上している。
 なお、事業別の分析は、第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績に記載のとおりである。
(4)経営者の問題認識と次期の見通しについて
 第2[事業の状況]3[対処すべき課題]に記載のとおりである。




出典: 積水化成品工業株式会社、2008-03-31 期 有価証券報告書