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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、エコポイント制度等政府の景気対策効果や、中国等近隣諸国の経済成長に伴い、生産や輸出が増加したこと等から、景気は緩やかな回復基調となりました。しかしながら、急激な円高や株価の低迷等の影響により、厳しい雇用情勢、需要不足によるデフレが続き、景気は足踏み状態となり、国内経済は依然として先行きが不透明な状況が続いております。

 化学業界におきましても、在庫調整が一巡した後、次第に需要回復の傾向にあり、年度の前半は穏やかな持ち直しの方向もありましたが、デフレ傾向は解消せず、消費にも力強さが戻っていない状況の中、6月からは急激な円高が加わり、景気回復を牽引してきた輸出も減退、さらにはエコ減税の終了に伴う需要減もあって、景況は踊り場状態にあります。

 このような経済環境にあって、当社グループは、事業部門では電子材料や医薬分野に新しいマーケットの開拓とニーズの発掘に取組んでまいりました。研究部門でも中核技術確立に着実に取組み、新製品、新技術の開発に注力し、また生産部門では原価管理の徹底や工程改善によりコストダウン及び固定費の削減を行い、事業全般の業績改善を進めてまいりました。

 この結果、当連結会計年度における当社グループの業績は前年同期比では増収増益となり、売上高は10,026百万円(前年同期比12.5%増)、営業利益は268百万円(同105.6%増)、経常利益は369百万円(同57.2%増)、当期純利益は222百万円(同18.3%増)となりました。

 なお、今回の東日本大震災の影響と考えられるものは、当連結会計年度においては、重要なものはありません。

セグメントの業績は次のとおりであります。

① ファインケミカル事業

 ファインケミカル事業全体としては、中国やインド等新興諸国の経済成長に牽引されて着実に回復傾向にあり、売上高、利益とも穏やかに回復いたしました。

 電子材料については、半導体、電子、精密機器類のハイテク分野に使用される材料において、アジア市場の活発な経済や携帯情報端末類の需要に支えられて、穏やかに回復いたしました。

 医薬関連製品については、開発期間が長くなりますが、上市後の販売は比較的安定的に推移し、経済状況にそれほど影響されることなく堅調に推移してまいりました。 

 その結果、売上高は5,659百万円(前年同期比12.8%増)、セグメント利益は588百万円(同13.4%増)となりました。

② 難燃剤事業

 難燃剤事業については、家電製品、IT産業関連製品のプラスチック分野に使用される材料が、アジア市場での経済成長に支えられ輸出が回復したことにより、樹脂業界を中心に素材メーカーの在庫も適正化され、需要に応じた生産体制が続いていることから、前年を大きく上回る販売状況となりました。

 その結果、売上高は3,176百万円(前年同期比26.3%増)、セグメント利益は347百万円(同44.8%増)となりました。

③ ヘルスサポート事業

 ヘルスサポート事業については、固定化抗菌剤を中心に新たな市場開拓に積極的に取組んでおりますが、人工透析剤として使用される原材料は国内販売がほとんどを占める中、患者数が増えていることから需要は漸増しております。しかしながら薬価切り下げによる価格調整等があり販売金額は微減となりました。また、試薬剤や食品分野は堅実に推移しました。

 その結果、売上高は1,191百万円(前年同期比13.7%減)、セグメント利益は145百万円(同17.7%減)となりました。 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び預金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ378百万円減少し、当連結会計年度末には、1,502百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は762百万円(前年同期比35.2%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が357百万円あったことや、減価償却費等の非資金項目を調整したこと等によるものです。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は775百万円(前年同期比17.3%減)となりました。これは主に、金利面を考慮し、有価証券勘定に計上の預入期間3ヵ月内の譲渡性預金等を、預入期間3ヵ月超の金銭信託に、運用を変更したことによるものです。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

  財務活動の結果使用した資金は353百万円(前連結会計年度は377百万円の獲得)となりました。これは主に、借入金の返済等によるものです。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成22年4月1日

至平成23年3月31日)

前年同期比(%)

ファインケミカル事業(千円)

3,415,710

119.1

難燃剤事業(千円)

2,857,168

123.4

ヘルスサポート事業(千円)

777,869

86.1

合計(千円)

7,050,748

115.9

(注)1.記載金額は販売価格によっております。

   2.記載金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成22年4月1日

至平成23年3月31日)

前年同期比(%)

ファインケミカル事業(千円)

1,874,452

103.5

難燃剤事業(千円)

247,830

114.1

ヘルスサポート事業(千円)

423,805

86.5

合計(千円)

2,546,089

101.1

(注)1.記載金額は仕入価格によっております。

   2.記載金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注状況

当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(4)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成22年4月1日

至平成23年3月31日)

前年同期比(%)

ファインケミカル事業(千円)

5,659,446

112.8

難燃剤事業(千円)

3,176,334

126.3

ヘルスサポート事業(千円)

1,191,195

86.3

合計(千円)

10,026,976

112.5

(注)1.記載金額には、消費税等は含まれておりません。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。   

 

相手先

 

前連結会計年度

(自平成21年4月1日

至平成22年3月31日)

当連結会計年度

(自平成22年4月1日

至平成23年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

第一工業製薬株式会社

729,329

8.2

1,032,753

10.3

中尾薬品株式会社

1,146,713

12.9

974,779

9.7

   3.記載金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

(1)当社グループの現状の認識について

 当社は、これまでファインケミカルをベースとして主に国内市場を対象として取組み、比較的安定した業績を残してまいりました。しかしながら近年、当社グループを取り巻く事業環境は、少子高齢化による国内需要の減少や円高の定着、原油価格の高騰、環境コストの上昇等厳しい状況が続いております。

  国内経済はいわゆる「8割経済」が定常化し、経済構造が変化して「需要」は元には戻らないということを今まで以上に認識しており、景気に左右されない強い企業体質に変革していかなければなりません。

  こうした中で、当社グループは国際市場において「グローバルニッチ市場における勝ち組」を目指して高利益体質への転換に向けた取組みが必要と考えております。

 

(2)当面の対処すべき課題の内容

 当社グループは、経済環境や市場環境の急激な変化に対応するためには、「お客様に密着し、市場の変化を読み取りマーケティングに基づいた事業の取組み」が不可欠と認識しており、新しい時代に向けた「新たな技術立社のマナック」を模索し、骨格を構築することとしております。

 また、ファインケミカル業界では中国やインドの台頭が顕著であり、今まで以上にグローバルな競争力を持って国際市場でのビジネスに取組んでまいります。

 加えて、当社グループは企業の社会的責任を認識し、内部統制の有効性を高め、コンプライアンスを遵守し、安全操業、環境に配慮した事業活動を行ってまいります。

 

(3)対処方針

 当社グループは、マーケティングに基づいた新製品の研究開発に積極的に取組む方針であります。

 

 (4)具体的な取組状況等

 ① 研究開発

 研究開発に積極的に取組み、マーケティングに基づく知財で差別化された強い技術開発を行い、研究開発型売れモノづくり会社を目指しております。

 ② 企業体質の強化

  顧客ニーズにあった高付加価値製品を差別化された独自技術で創出し、その積み重ねで高収益体質企業への変革に取組んでおります。

 ③ 海外展開

 従来、主に国内市場を対象として取組んでまいりましたが、今後は国際グループ部門が中心となり積極的に海外市場の開拓に取組んでまいります。

 ④ アライアンス戦略の推進

  ファインケミカル事業は、将来の柱となるべく積極的に事業展開を行います。生産は福山工場、郷分事業所に加え、連結子会社である八幸通商株式会社鹿島工場、南京八幸薬業科技有限公司の工場で行っておりますが、様々な可能性を求めてアライアンス戦略を進めてまいります。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経済状況について

 当社グループの製品は、電気製品、OA機器、電子材料及び情報関連分野等、多岐にわたる分野で使用されております。そのため、当社グループの製品需要は、当社グループが製品を販売している様々な分野の経営状況の影響を受けることになります。

  従いまして、国内外の関連市場における景気後退による需要の縮小は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)価格競争について

 当社グループが事業を展開する多くの市場において国際競争が激化しております。競合先には価格面で当社グループよりも競争力を有している可能性があります。また、新しい競合先の市場参入に伴い、当社グループ製品が厳しい価格競争にさらされる可能性もあります。その結果、価格面での圧力、又は競争の激化によるシェアの低下により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。  

 

(3)原材料の調達について

  当社グループは、原材料を多数の供給業者から調達しております。購入に際しては、売買契約、品質保証書等により品質保証された原材料の調達に努めておりますが、供給業者における災害、事故等による調達への支障が生じた場合には、生産活動の停止等の影響が考えられ、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 

 

(4)原材料の市況変動

 当社グループの使用する原料は、直接的あるいは間接的に石油化学原料と関係しているものが多くあります。そのため原料価格の動向は、ナフサ価格や為替相場の変動の影響を受けます。国際情勢の状況次第では、原料価格が上昇する可能性があります。また、需給バランスが崩れ、供給不足の状況になった場合も原料価格が上昇する可能性があります。当社グループでは、随時市況価格を注視しておりますが、今後、市況が高騰した場合には原材料費の上昇により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 

 

(5)新製品及び新技術開発力

  当社グループが事業を展開する多くの市場においては、技術の進歩、革新的な新製品の登場等急速に変化しております。当社グループの将来の成長は、既存事業の強化に加え、新製品の開発と販売、新規事業の育成に依存すると予想しております。この認識のもとに、当社グループは、中期経営計画を再構築し、新製品及び新技術の研究開発、新規事業の育成に取組んでおります。しかしながら、市場の変化への対応の遅れや開発状況の遅れ等により、新製品及び新技術を開発できない場合には、将来の成長と収益性が低下し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 

 

(6)法的規制等

  当社グループの事業の遂行にあたっては、遵守すべき各種の法令等の規制があります。また、環境問題に対する世界的な意識の高まりから、環境に関する各種規制は強化される傾向にあります。これら法的規制の強化等により、事業活動の制限、追加の設備投資、費用等が発生した場合には、当社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 

 

(7)品質問題

  当社グループは、製品の品質保証体制を確立し、その信頼性の向上に努めております。しかしながら、製品に予期せぬ欠陥が生じた場合には、社会的信用の低下及び問題解決に関わる多額の費用が発生することも考えられます。このような場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 

(8)事故

  当社グループは、日常的及び定期的な設備の点検・保守、労働安全衛生教育を行い、製造設備の安定操業及び安全確保に努めております。しかしながら、不慮の事故等により、工場周辺地域あるいは製造設備に重大な被害が生じた場合には、被害補償、設備補修等に多額の費用が発生することも考えられます。このような場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)自然災害

  当社グループの主要な生産拠点である福山工場と郷分事業所の所在地は、いずれも広島県福山市であります。当社グループは、定期的な災害防止活動や設備点検を行っておりますが、地震や台風等の自然災害によって、これらの生産拠点が甚大な被害を受ける可能性があります。その場合、生産活動の停止や製品供給の遅延等により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)訴訟等

 当社グループの事業又は活動に関連して、訴訟、紛争、その他の法的手続が提起される可能性があります。現在、当社グループの業績と財政状況に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来において、重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。  

 

 

5【経営上の重要な契約等】

  当連結会計年度における経営上の重要な契約等の決定又は締結はありません。 

6【研究開発活動】

 当社グループでは、各事業部へのシーズ発信及び新技術、新素材の研究開発に積極的に取組んでおります。有機合成分野では、長年培ってきた臭素化やヨウ素化といったハロゲン化技術を中心に、他の有機合成技術を組み合わせて他社にない高付加価値素材を創出・提供することを目指した幅広い研究開発を行っております。事業部向けの研究テーマに加え、産学官協同研究テーマにも積極的に取組んでおり、着々と進行しています。また、実用化へ向けた各種研究会への参加、臭素化学懇話会、ヨウ素学会等各種学会への参加等、大学との共同研究を進めながら新しいシーズの育成に努めております。

 当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は316百万円となっております。

(1) ファインケミカル事業

  国内製薬メーカーと共同開発を進めてきた治験原薬が、昨年度、承認申請されました。早期の承認取得と上市後の事業化に向け、GMP(医薬品の製造及び品質管理規則)管理体制の下、着実に準備を進めてまいります。

 電子材料の中間体については、新規の特殊ハロゲン化合物及びそれら誘導体のプロセス開発を推進しております。特に、自社技術の拡大により、液晶、プラズマディスプレイ、有機EL等のフラットパネルディスプレイの部材の骨格構成に有用なヨウ素化合物及び異種ハロゲン化合物の開発を積極的に進めております。

  機能材料については、千葉県君津市のかずさアカデミアパーク内のかずさ研究室において、ラミネーターやプレス機等の試作装置を導入し、より一層の研究機能の拡充を図りました。電子材料や、構造材料等の高機能素材及び新規化合物の研究や用途開発、工業化の検討を進めております。

 具体的には、優れた接着性と耐熱性の両立を目指して、モノマーの研究をはじめ、今までにない、より高付加価値の電子部品材料や絶縁材料等の部材開発に取組んでおります。特に、「MI−イミド」(熱硬化型イミドオリゴマー)や「新規酸無水物」等の材料開発を積極的に進めており、家電、電子部品、電子材料メーカーの開発関係者からも高い評価をいただく等、用途開発にも積極的に取組んでおります。当社が開発した「3,4−ODPA」は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した、太陽光を受けて進む宇宙船の実証機「IKAROS」の帆の素材に採用されました。平成22年5月21日に、金星探査機「あかつき」と相乗りで打ち上げられ、約半年間をかけて太陽光発電や帆の操作で起動を制御する試験が実施され、性能の高さが証明されました。

 共同研究については、相模中央化学研究所、複数の国立大学法人等と引き続き共同研究を行ってまいりました。

 当事業に係る研究開発費は283百万円であります。

 

(2) 難燃剤事業

 プラスチック用難燃剤については、年々環境に対するマーケットの要求が厳しくなる中、蓄積した技術を駆使し、特に高機能な環境調和型のエンジニアリングプラスチック用難燃剤の研究開発を行ってまいりました。

 新たな製品として、高流動性臭素化ポリスチレンを開発しました。

 当事業に係る研究開発費は24百万円であります。

 

(3) ヘルスサポート事業

 無機薬品については、継続して「医薬用途向け無機塩化物の川下化製品」の開発活動を積極的に行っております。またヘルスサポート事業における新規事業の展開の一環として、新たな商品企画、開発活動を継続しており、昨年度、広島大学大学院医歯薬学総合研究科の二川浩樹教授と共同開発した、机やドアノブ等に吹きかけてインフルエンザウイルスの感染拡大を防ぐ新規抗菌剤(Etac;イータック)について、産官学連携研究会を通じて当該新規抗菌剤の拡販に向けた用途開発に積極的に取組んでおります。

 当事業に係る研究開発費は8百万円であります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

 当社グループの連結財務諸表の作成において、損益又は資産の状況に影響を与える見積及び判断は、過去の実績や当該取引の状況、入手可能な情報に基づいておりますが、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

  当連結会計年度の経営成績は、主力の難燃剤の販売状況が前連結会計年度を大きく上回り、売上高は計画値を上回る10,026百万円(前年同期比12.5%増)となりました。利益面につきましては、原価管理の徹底や製造方法の見直しによるコストダウン及び固定費の削減に継続的に取組んだ結果、各利益において計画値を上回る成果を挙げることができ、営業利益は268百万円(同105.6%増)、経常利益は369百万円(同57.2%増)、当期純利益は222百万円(同18.3%増)となりました。

 

(3)当連結会計年度の財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産総額は12,553百万円となり、前連結会計年度末に比べ81百万円の増加となりました。増加の主な要因は、現金及び預金の増加等によるものです。負債総額は4,066百万円となり、前連結会計年度末に比べ4百万円の減少となりました。減少の主な要因は、借入金残高の減少等によるものです。また、純資産につきましては8,486百万円となり、前連結会計年度末に比べ85百万円の増加となりました。増加の主な要因は、利益剰余金の増加によるものです。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループを取り巻く事業環境は非常に競争が激しく、主力製品である難燃剤はエレクトロニクス業界の需給バランスにより、変動しがちであります。従いまして、流通在庫を含めた適正在庫の基準を明確にするとともに需要動向の市場調査が重要であります。

 

(5)経営戦略の現状と見直し

 当社グループといたしましては、これらの状況を踏まえて、当社グループが注力するファインケミカル分野における研究開発を充実させるとともに、お客様のニーズを先取りするマーケティングに取組む必要があると考えております。

 

(6)資本の財源及び資産の流動性についての分析

 当社グループの資金状況について、営業活動の結果得られた資金は、762百万円になりました。これは、主に、税金等調整前当期純利益が357百万円あったことや減価償却費等の非資金項目を調整したこと等によるものです。

 投資活動の結果使用した資金は、775百万円となりました。これは主に、金利面を考慮し、有価証券勘定に計上の預入期間3ヵ月内の譲渡性預金等を、預入期間3ヵ月超の金銭信託に、運用を変更したことによるものです。

 財務活動の結果使用した資金は、353百万円となりました。これは主に、借入金の返済等によるものです。

 以上の結果により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ378百万円減少し、1,502百万円となりました。

    

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。近時の急激な経済環境の変化を鑑みますと、当社グループを取り巻く事業環境は、依然として厳しいことが予想され、長期の予測がつかない状況であります。そういった中におきまして、事業に関連する業界情報の正確な入手と今後の予想を根拠立てて、すばやい行動に移すことが最も重要と考えております。 





出典: マナック株式会社、2011-03-31 期 有価証券報告書