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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府による経済対策や日銀による金融緩和政策により円安、株高が進行し、企業収益の改善や個人消費に明るさが戻るなど、景気は全体として緩やかな回復基調で推移いたしました。

 しかしながら、原油価格の急激な下落やそれに伴うロシア経済の悪化、中国経済の成長鈍化、ギリシャの債務危機の再燃など、今後の世界経済の先行きに関する不透明感が強くなっております。

 当社グループを取り巻く環境におきましては、原燃料価格の高止まりによる収益圧迫や、海外品との競合、また、エレクトロニクス業界の需要の伸び悩みなど、引続き厳しい経営環境となっております。

 このような環境下、当社グループは、高付加価値製品の開発、国内外での新しい市場の開拓に積極的に取組んでまいりましたが、当期は連結子会社における大型受託開発品の開発中止が影響し、売上高は前期比で増加したものの、営業利益面では厳しいものとなりました。

 この結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は9,511百万円(前期比+247百万円、2.7%増)、営業損失は21百万円(前期は営業利益0百万円)、経常利益は140百万円(前期比+17百万円、14.3%増)となりました。また、連結子会社において収益性の低下がみられた設備等について当該固定資産の帳簿価額を減損したため、減損損失297百万円を特別損失として計上いたしました。同時に連結子会社の繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、連結子会社計上の繰延税金資産を取崩し、法人税等調整額に計上いたしました。その結果、当期純損失は290百万円(前期は当期純利益91百万円)となりました。

 事業別の業績は、次のとおりであります。

①  ファインケミカル事業

 ファインケミカル事業につきましては、電子材料や機能材料関連製品が液晶テレビやパソコン、携帯移動端末などの需要が底を打ったことから、当社製品におきましても売上が上向きとなりました。

 医薬関連製品は需要が安定しているため経済環境に左右されることなく、売上は安定的に推移しております。

 また、新製品の開発や新しいマーケットの開拓において、ヨウ素製品の海外展開や新規電子材料などの開発に取組んでおり、一部新たな市場と顧客とを開拓することができましたが、これらの売上への本格的貢献は次年度を待つことになりました。

 その結果、一部大型受託開発品の中止が発生したものの、売上高は5,106百万円(前期比+203百万円、4.1%増)、セグメント利益は361百万円(同+84百万円、30.4%増)となりました。

②  難燃剤事業

 難燃剤事業につきましては、円安効果により、直接又は間接的な海外販売が回復傾向にあります。また、IT産業関連製品やデジタル家電製品に使用される高機能プラスチック用の難燃剤などの需要が底を打ったことと、環境問題に対応した建築材料用途の難燃剤の需要が引き続き堅調となったことから、売上は安定的に推移いたしました。

 その結果、売上高は3,227百万円(前期比+13百万円、0.4%増)、セグメント利益は234百万円(同△49百万円、17.4%減)となりました。

③  ヘルスサポート事業

 ヘルスサポート事業につきましては、人工透析薬剤として使用される原材料はほとんどが国内販売のため、需要は安定的に推移しておりますが、主要顧客の稼動、在庫調整が行われたため一部販売に影響がでました。また、試薬、食品分野は安定的に推移いたしました。

 さらに、新たな取組みをしている固定化抗菌剤では、様々な用途に対して多面的な市場開拓に取組んでおります。衣料製品向け分野などでは着実な成果につながっており、売上高に貢献できるようになりました。

 その結果、売上高は1,177百万円(前期比+29百万円、2.6%増)、セグメント利益は109百万円(同△9百万円、8.0%減)となりました。

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び預金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ295百万円増加し、当連結会計年度末には、1,715百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は149百万円(前年は457百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失164百万円に含まれる非資金損益項目の減価償却費、減損損失等の調整と仕入債務が減少したことなどによるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果得られた資金は200百万円(前年は549百万円の支出)となりました。これは主に、金銭の信託の解約、有価証券及び有形固定資産の売却などによるものであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は88百万円(前年は292百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金を返済したことなどによるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成26年4月1日

至平成27年3月31日)

前年同期比(%)

ファインケミカル事業(千円)

3,194,388

112.9

難燃剤事業(千円)

3,135,213

109.8

ヘルスサポート事業(千円)

656,842

97.3

合計(千円)

6,986,444

109.9

(注)1.記載金額は販売価格によっております。

   2.記載金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成26年4月1日

至平成27年3月31日)

前年同期比(%)

ファインケミカル事業(千円)

1,834,499

93.4

難燃剤事業(千円)

109,813

40.0

ヘルスサポート事業(千円)

459,698

93.1

合計(千円)

2,404,011

88.0

(注)1.記載金額は仕入価格によっております。

   2.記載金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注状況

当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(4)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成26年4月1日

至平成27年3月31日)

前年同期比(%)

ファインケミカル事業(千円)

5,106,526

104.1

難燃剤事業(千円)

3,227,843

100.4

ヘルスサポート事業(千円)

1,177,427

102.6

合計(千円)

9,511,798

102.7

(注)1.記載金額には、消費税等は含まれておりません。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

 

前連結会計年度

(自平成25年4月1日

至平成26年3月31日)

当連結会計年度

(自平成26年4月1日

至平成27年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

第一工業製薬株式会社

1,145,403

12.4

1,358,668

14.3

中尾薬品株式会社

934,029

10.1

869,115

9.1

   3.記載金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

(1)当社グループの現状の認識について

 当社グループは、これまでファインケミカルをベースとして主に国内市場を対象として取組んでまいりました。しかしながら、近年は海外品との競合が激化し、当社グループを取り巻く事業環境は、少子高齢化による国内需要の減少、原油価格の高騰、環境コストの上昇など、厳しさを増し、先行きは厳しい経営環境が引続くものと予想しております。

 

(2)当面の対処すべき課題の内容

 このような事業環境のもとで当社グループは、景気に左右されずグローバル市場における勝ち組となる強い企業体質の構築が必要と考えております。

 高付加価値製品の開発、国内外で新しい市場の開拓を積極的に取組み、また、生産効率の改善、コストダウン等企業体質の強化、収益の拡大を図ってまいります。

 ファインケミカル業界は、かねてより海外勢と競合しておりますが、今まで以上にグローバル市場に通用する製品開発を行い、市場開拓に取組んでまいります。

 当社グループは、当連結会計年度におきまして、連結子会社の固定資産の減損及び繰延税金資産の取崩しを実施いたしました。これは連結子会社の収益性低下に鑑みての処置であり、当該連結子会社の業績回復を喫緊の課題として取組んでまいります。

 加えて、当社グループは企業の社会的責任を認識し、内部統制の有効性を高め、コンプライアンスの推進に努めるとともに、安全操業、環境に配慮した事業活動を行ってまいります。

 

(3)対処方針

 当社グループは、ファインケミカル事業において高付加価値製品の開発に積極的に取組み、新市場の開拓を推進してまいります。

 

 (4)具体的な取組状況等

 ① 研究開発

 研究開発に積極的に取組み、知財で差別化された技術開発を行い、高度なニーズ・潜在的なニーズに対応できる研究開発型モノづくり会社を目指しております。

 ② 企業体質の強化

 グローバル市場で通用する高付加価値製品を差別化された独自技術で創出し、その積み重ねで高収益体質企業への変革に取組んでおります。

 ③ 海外展開

 平成24年度より「海外企画開発室」を新設し、同部門が中心となり、グループ全体で積極的に海外市場の開拓に取組んでおります。

 また、平成26年6月6日に、中国現地法人であるマナック(南京)化工新材料有限公司の営業許可証を中国当局より取得いたしました。ファインケミカル製品製造機能の更なる強化を目的とし、別途製造拠点を確保することとしており、今後、稼働に向けて取組んでまいります。

 ④ アライアンス戦略の推進

 ファインケミカル事業は、将来の柱となるべく積極的に事業展開を行います。生産は福山工場、郷分事業所に加え、連結子会社である八幸通商株式会社鹿島工場、南京八幸薬業科技有限公司の工場で行っておりますが、先を見据え、様々な可能性を求めてアライアンス戦略を進めてまいります。

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況などに関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経済状況について

 当社グループの製品は、電気製品、OA機器、電子材料及び情報関連分野など、多岐にわたる分野で使用されております。そのため、当社グループの製品需要は、当社グループが製品を販売している様々な分野の経営状況の影響を受けることになります。

  従いまして、国内外の関連市場における景気後退による需要の縮小は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)価格競争について

 当社グループが事業を展開する多くの市場において国際競争が激化しております。競合先には価格面で当社グループよりも競争力を有している可能性があります。また、新しい競合先の市場参入に伴い、当社グループ製品が厳しい価格競争にさらされる可能性もあります。その結果、価格面での圧力、又は競争の激化によるシェアの低下により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)原材料の調達について

  当社グループは、原材料を多数の供給業者から調達しております。購入に際しては、売買契約、品質保証書などにより品質保証された原材料の調達に努めておりますが、供給業者における災害、事故などによる調達への支障が生じた場合には、生産活動の停止などの影響が考えられ、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)原材料の市況変動

 当社グループの使用する原料は、直接的あるいは間接的に石油化学原料と関係しているものが多くあります。そのため原料価格の動向は、ナフサ価格や為替相場の変動の影響を受けます。国際情勢の状況次第では、原料価格が上昇する可能性があります。また、需給バランスが崩れ、供給不足の状況になった場合も原料価格が上昇する可能性があります。当社グループでは、随時市況価格を注視しておりますが、今後、市況が高騰した場合には原材料費の上昇により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)新製品及び新技術開発力

  当社グループが事業を展開する多くの市場においては、技術の進歩、革新的な新製品の登場など急速に変化しております。当社グループの将来の成長は、既存事業の強化に加え、新製品の開発と販売、新規事業の育成に依存すると予想しております。この認識のもとに、当社グループは、新製品及び新技術の研究開発、新規事業の育成に取組んでおります。しかしながら、市場の変化への対応の遅れや開発状況の遅れなどにより、新製品及び新技術を開発できない場合には、将来の成長と収益性が低下し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)法的規制等

  当社グループの事業の遂行にあたっては、遵守すべき各種の法令等の規制があります。また、環境問題に対する世界的な意識の高まりから、環境に関する各種規制は強化される傾向にあります。これら法的規制の強化などにより、事業活動の制限、追加の設備投資、費用などが発生した場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)品質問題

  当社グループは、製品の品質保証体制を確立し、その信頼性の向上に努めております。しかしながら、製品に予期せぬ欠陥が生じた場合には、社会的信用の低下及び問題解決に関わる多額の費用が発生することも考えられます。このような場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(8)事故

  当社グループは、日常的及び定期的な設備の点検・保守、労働安全衛生教育を行い、製造設備の安定操業及び安全確保に努めております。しかしながら、不慮の事故などにより、工場周辺地域あるいは製造設備に重大な被害が生じた場合には、被害補償、設備補修などに多額の費用が発生することも考えられます。このような場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)自然災害

  当社グループの主要な生産拠点である福山工場と郷分事業所の所在地は、いずれも広島県福山市であります。当社グループは、定期的な災害防止活動や設備点検を行っておりますが、地震や台風などの自然災害によって、これらの生産拠点が甚大な被害を受ける可能性があります。その場合、生産活動の停止や製品供給の遅延などにより、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)訴訟等

 当社グループの事業又は活動に関連して、訴訟、紛争、その他の法的手続が提起される可能性があります。現在、当社グループの業績と財政状況に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来において、重要な訴訟などが提起された場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

  当連結会計年度における経営上の重要な契約等の決定又は締結はありません。

6【研究開発活動】

 当社グループでは、マーケティング戦略に基づき、技術の進化拡大を通した競争力ある製品群の創出に取組んでおります。事業グループと一体となったマーケティング活動により顧客ニーズを的確に把握し、長年培って臭素化、ヨウ素化や各種有機合成技術、精製技術を駆使することで、顧客ニーズに合った製品の早期開発を行っております。また、臭素化学懇話会やヨウ素学会等の学会活動や公益財団法人相模中央化学研究所及び国立大学法人等との共同研究を通じ、先端技術などのシーズ育成にも努めております。

 当連結会計年度における各セグメント別の研究の主要課題及び施策、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は233百万円となっております。

(1) ファインケミカル事業

 医薬中間体開発については、複数の医薬品の基本骨格を形成し得るハロゲン化合物の新規で経済的な合成方法の開発を積極的に推進しております。そのうち、技術的優位を確立した開発製品については、特許を出願し、国際医薬品原料・中間体展など国内外で開催される展示会に出展するなど積極的な拡販活動を行っております。

 電子材料の中間体については、新規の特殊ハロゲン化合物及びそれら誘導体の経済的プロセスの開発を推進しております。特に、自社技術の拡大により、液晶、有機ELなどのフラットパネルディスプレイ分野やOPC(有機感光体)などの複写機分野、太陽電池などの環境・エネルギー分野の部材の骨格構成に有用な臭素化合物、ヨウ素化合物及び異種ハロゲン化合物の開発を積極的に進めております。

 機能材料については、ポリイミド系材料のオキシジフタル酸無水物(ODPA)、フェニルエチニルフタル酸無水物(PEPA)、p−フェニレンビス(トリメリテート無水物)(TAHQ)をはじめとする新規酸無水物や熱硬化性イミドオリゴマー(MI-イミド)の開発に取組んでおります。

 ファインケミカル事業関連の共同研究については、公益財団法人相模中央化学研究所、複数の国立大学法人等と引き続き共同研究を行ってまいりました。

 当事業に係る研究開発費は211百万円であります。

(2) 難燃剤事業

 プラスチック用難燃剤については、年々環境に対するマーケットの要求が厳しくなる中、蓄積した多臭素化技術を駆使し、引き続き高機能エンジニアリングプラスチック向けに、環境調和型難燃剤の研究開発を行っております。

 プラセフティ900(高流動臭素化ポリスチレン)の用途・市場開発も引き続き行っております。

 また、ポリエステル繊維用等の難燃剤として開発しました新製品「EB−70」の用途・市場開発を進めております。

 難燃剤事業関連の共同研究についても、国立大学法人等と引き続き共同研究を行ってまいりました。

 当事業に係る研究開発費は14百万円であります。

(3) ヘルスサポート事業

 無機薬品については、「医薬用途向け無機塩化物の川下化製品」の開発活動を積極的に継続実施しております。

 また、ヘルスサポート事業における新規事業展開の一環として、広島大学大学院医歯薬保健学研究院の二川浩樹教授と共同開発した、ヒト・トリインフルエンザやノロウィルスの感染拡大を防ぐ新規抗菌剤「Etak;イータック」の拡販に向けた用途開発を積極的に取組んでいます。

 本剤におきましては、大手製薬企業がマスク防菌用スプレーや防菌用ウェットティッシュに、また、大手繊維メーカーが抗菌繊維に採用するなど、市場の認知も深まっています。さらに、地場企業が除菌・抗菌フィルター付き空気清浄機の開発に本剤の使用を決定しており、市場の広がりも出てきました。

 なお、「Etak」は広島大学のベンチャー企業である株式会社キャンパスメディコの登録商標です。

 当事業に係る研究開発費は6百万円であります。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

 当社グループの連結財務諸表の作成において、損益又は資産の状況に影響を与える見積及び判断は、過去の実績や当該取引の状況、入手可能な情報に基づいておりますが、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績は、高付加価値製品の開発、国内外での新しい市場の開拓に積極的に取組み売上高は9,511百万円(前期比2.7%増)となりました。利益面につきましては、連結子会社における利益率の高い大型受託開発品の開発中止が影響し、営業損失は21百万円(前期は営業利益0百万円)、経常利益は140百万円(前期比14.3%増)となりました。また、減損損失297百万円を特別損失として計上し、連結子会社計上の繰延税金資産を取崩して法人税等調整額に計上したことから当期純損失は290百万円(前期は当期純利益91百万円)となりました。

 

(3)当連結会計年度の財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産総額は12,508百万円となり、前連結会計年度末に比べ138百万円の減少となりました。主な要因は、連結子会社において減損により固定資産が減少したことによるものであります。

 負債総額は3,503百万円となり、前連結会計年度末に比べ113百万円の減少となりました。主な要因は、買掛金の減少によるものであります。

 また、純資産につきましては9,005百万円となり、前連結会計年度末に比べ25百万円の減少となりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金及び為替換算調整勘定は増加したものの、減損損失の計上により利益剰余金が減少したことによるものであります。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループを取り巻く事業環境は、海外品の攻勢など非常に競争が激しく、ファインケミカル事業につきましては新製品の開発が売上高に大きく影響いたします。また、難燃剤事業はエレクトロニクス業界の受給バランスにより変動いたします。従いまして、お客様のニーズを先取りする新製品の開発や需要動向の把握が重要であります。

 

(5)経営戦略の現状と見直し

 当社グループといたしましては、これらの現状を踏まえて、当社グループが注力するファインケミカル分野における研究開発を充実させるとともに、新市場の開拓を積極的に取組んでまいります。

 

(6)資本の財源及び資産の流動性についての分析

 当社グループの資金状況について、営業活動の結果得られた資金は、149百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失164百万円に含まれる非資金損益項目の減価償却費、減損損失等の調整と仕入債務が減少したことによるものであります。

 投資活動の結果得られた資金は、200百万円となりました。これは主に、金銭の信託の解約によるものであります。

 財務活動の結果使用した資金は88百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済によるものであります。

 以上の結果により、当連結会計年度末における現金及び預金同等物は、前連結会計年度末に比べ295百万円増加し、1,715百万円となりました。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。当社グループを取り巻く事業環境は、少子高齢化による国内需要の減少や為替相場の急激な変動、原油価格の高騰、環境コストの上昇など、厳しい状況が続くことが予想され、長期の予測がつかない状況であります。このような環境下におきまして、事業に関連する業界情報の正確な入手と今後の予想を根拠立てて、すばやい行動に移すことが最も重要と考えております。





出典: マナック株式会社、2015-03-31 期 有価証券報告書