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セクション一覧
6【コーポレート・ガバナンスの状況】
(1)基本的な考え方
  企業は株主から資本を託され、事業活動を通じて利益をあげ、継続的に株主価値を増大させることが期待されています。この株主の付託に応えることが企業経営の基本的使命であり、この基本的使命を踏まえた上で、企業は従業員そして債権者、顧客を含む取引先、消費者、地域住民と地域社会等の株主以外のステークホルダー(利害関係者)に対するそれぞれの責任を果たしていかなければなりません。これらを踏まえて事業活動を行うためには、コーポレート・ガバナンス(企業統治)の確立が不可欠です。当社は取締役の選任、報酬の決定、経営監視、コンプライアンスの確保を含む経営の諸問題に関し、「透明性の向上」「公正性の確保」「独立性の確保」「意思決定の迅速化」を追求し、抜本的な経営改革を行い、各種の経営システムを確立し運営しています。
 当社は、当面「委員会設置会社」には移行しないこととしています。これは、「委員会設置会社」が目指す経営に対する監視・監督機能の強化と同様のコーポレート・ガバナンスを、当社においては、「アドバイザリー・ボード」「監査役体制」「取締役会と執行役員制」等を通じて実質的に果たしていることによります。
 また、当社では、コーポレート・ガバナンスに関する各種取り組みを含む、具体的な指針をコーポレート・ガバナンスガイドと位置づけ、取締役会がこれを定めて開示しています。この開示を通じて、株主の皆様に対してコーポレート・ガバナンスガイドの遵守を宣言し、同ガイドに沿った経営をより確固たるものとしています。コーポレート・ガバナンスガイトは当社インターネットホームページに掲載しています。
 http://www.teijin.co.jp/japanese/about/about04.html
(2)業務執行、監査・監督、指名、報酬決定等の機能に係る事項
① コーポレート・ガバナンス体制
ア 「アドバイザリー・ボード」(経営諮問委員会)
 経営全般へのアドバイスと経営トップの評価を行うことを目的に、国内外の有識者で構成する「アドバイザリー・ボード」を設置し、取締役会の諮問機関と位置付け運営しています。アドバイザリー・ボードには、5〜6名の社外アドバイザー(日本人3名、外国人2〜3名)と会長、社長(CEO(最高経営責任者))がメンバーとして参加し、アドバイザリー・ボードの委員長は会長がつとめます。また、定例会合は年2回実施しています。
 また、「アドバイザリー・ボード」の中に、指名・報酬委員会を設置し、社長の交代及び後継者の推薦、会長の選任に関する審議、帝人グループの役員報酬制度・水準の審議、社長・代表取締役の業績評価等を行っています。指名・報酬委員会の審議内容が、CEOまたは会長に係る案件については、当該利害関係人は退席し、審議することとしています。
イ 取締役会と執行役員制度
 意思決定の迅速化と業務執行責任の明確化を目的に、取締役の数を定款で10名以内と定め、大幅な権限委譲のもとで執行役員制度を導入しています。社内取締役の中から会長、社長を選任し、その他の社内取締役は原則としてチーフオフィサーズを兼任しています。取締役のうち3名を、独立性を確保した社外取締役としており、社外取締役と当社間で、「社外取締役の責任限定契約」を締結しています。また、取締役の任期は定款で1年と定めています。
 なお、監視・監督と社内的業務執行の分離のため、取締役会の議長は会長がつとめることとしています。また、会長は対内的業務執行には携わらないものとし、別段の必要がある場合を除いて代表権は持ちません。
ウ 取締役候補者の選定
 取締役候補者の選定については、当社のトップマネジメントを担当するにふさわしい、人格識見ともに優れた人物を、本人の能力、過去の業績等を勘案した上で株主総会に推薦しています。
 また、毎年、専務取締役以上で構成する人事会議で候補者につき議論し、取締役会で決定します。なお、代表取締役についてはアドバイザリー・ボードの指名・報酬委員会で事前に審議し、取締役会で決定します。
エ 意思決定機関
 法律の定めその他により取締役会が権限を留保する事項については、原則、月1回開催される「取締役会」において、また、取締役会から権限委譲された帝人及び帝人グループの業務執行に関する重要事項(各事業グループ及び機能運営に係わる、個別中・短期計画、個別重要事項)については、CEOが、原則として毎月2回開催される「CEO決定審議会」で意思決定します。
 「CEO決定審議会」は、CEO、社長(CEOが社長でない場合)、副社長、チーフオフィサーズ、事業グループ長及び常勤監査役で構成し、CEOがこれを招集しその議長となります。
オ 監査役会及び内部監査体制
 監査役監査体制については、当社の監査役会は5名で構成し、独立性を確保した社外監査役を過半数の3名とすることにより、透明性を確保し、トータル・リスク・マネジメントの監査を含む経営に対する監視・監査機能を果たしています。また、監査役会の機能充実のため、「監査役付」組織を設置しています。更にグループ企業の監査役で構成するグループ監査役会で、グループ連結経営に対応したグループ全体の監視・監査の実効性を高め、より公正な監査が実施できる体制になっています。
 当社及び帝人グループでは、会社法、証券取引法等で定められた監査役監査、会計監査人監査に加え、内部監査を含めた三様監査体制を取り、各々が相互連携の下にコーポレート・ガバナンスの充実を図っています。
 内部監査体制については、当社にCEO直属の内部監査組織として「業務監査室」を設置するとともに、オランダの子会社にも内部監査人を配置し、グループ・グローバル横断的に「内部統制の妥当性・効率性評価等」の監査を実施しています。なお、株式公開会社等一部では、個別に内部監査組織を設置しています。平成18 年3月31日現在、「業務監査室」が7名、オランダの子会社に2名、一部の子会社に設置されている内部監査組織に12名の全体で21名の体制となっています。
 監査役会と他の監査主体との関係では、会計監査人から会計監査計画の概要説明を受けるとともに、グループ会社往査説明会(数回/年)及び中間及び期末の決算会計監査報告を通じ、会計上及び内部統制上の問題点について説明を受け、必要な対処を行う一方、監査役からは、監査方針、監査計画等を会計監査人に説明を行い意見交換を実施しています。また、帝人グループ監査役会の会合において、グループ会社の監査に従事した会計監査人より各社の監査指摘事項について説明を受け、グループとして情報の共有化を図っています。更に、同会合において、会計監査人より、日本の会計基準、国際会計基準について短期及び中期視点での改正動向及び当社グループへの影響について説明を受けています。なお、会計監査人の選任・交代は監査役会が主導しています。
 また、内部監査部門である「業務監査室」とは、年度内部監査計画の立案時点で監査範囲、対象会社・部門等について、意見交換を行っています。一方、内部監査実施状況については、帝人グループ監査役会(年6回開催)、非定例会合及び月報等で機動的に業務監査室より報告を受け、内部監査情報の恒常的かつ網羅的把握と必要なアクションを共有化しています。更に、内部監査の有効性レビューのため内部監査実施現場に年に数回監査役が同行しています。
カ 会計監査の状況
 業務を執行した公認会計士、補助者の状況は以下のとおりです。
(業務を執行した公認会計士)
氏名
所属する監査法人
継続監査年数
米林 彰
あずさ監査法人
4年
小寺 庸
あずさ監査法人
1年
和田 安弘
あずさ監査法人
4年
(補助者の構成)
区分
人数
公認会計士
15名
会計士補
9名
24名
キ コンプライアンス(社会規範、倫理、法令等の遵守)とトータル・リスクマネジメント(リスクの統合管理)
 平成15年4月から、企業が直面する不確実性に対する予防手段として主として業務運営リスクを対象とする「TRM(Total Risk Management)コミティー」(統合リスク管理委員会)を取締役会内に設置し、CEO、CSO(グループ経営計画責任者)、CSRO(グループCSR責任者)、CTO(グループ技術責任者)、CHO(グループ人財責任者)をメンバーとして、リスクに対する統合管理を行なっています。取締役会は、
TRMコミティーから提案されるTRM基本方針、TRM年次計画等の審議・決定を行ないます。また、経営戦略リスクのアセスメントについては、CSOが担当し、取締役会の重要な判断材料としています。
ク 役員報酬・監査報酬の内容
 平成17年4月1日から平成18年3月31日までに、当社取締役及び監査役に支払った報酬、監査報酬の内容は次のとおりです。
(帝人株式会社取締役報酬)
区分
社内取締役
社外取締役
支給人員
(名)
支給額
(百万円)
支給人員
(名)
支給額
(百万円)
支給人員
(名)
支給額
(百万円)
定款または株主総会決議に基づく報酬
9
190
4
39
13
229
利益処分による役員賞与
6
60
6
60
株主総会決議に基づく退職慰労金
2
488
2
488
739
39
779
 (注)1 社内取締役とは、社外取締役以外の取締役です。
2 当期は、使用人兼務取締役に支給した使用人給与及び使用人賞与はありません。
3 取締役に対する報酬限度額は、月額35百万円です。(平成11年6月25日開催第133回定時株主総会決議)
4 上記「定款または株主総会決議に基づく報酬」の支給人員には、当期中の退任取締役3名を含んでいます。
(帝人株式会社監査役報酬)
区分
社内監査役
社外監査役
支給人員
(名)
支給額
(百万円)
支給人員
(名)
支給額
(百万円)
支給人員
(名)
支給額
(百万円)
定款または株主総会決議に基づく報酬
2
47
3
29
5
76
株主総会決議に基づく退職慰労金
47
29
76
 (注)1 社内監査役とは、社外監査役以外の監査役です。
2 監査役に対する報酬限度額は、月額12百万円です。(平成11年6月25日開催第133回定時株主総会決議)
(当社及び連結子会社監査報酬)                          
 (単位:百万円)
区分
帝人㈱
連結子会社
公認会計士法第2条第1項に規定する業務に基づく報酬
42
105
147
上記以外の業務に基づく報酬
4
4
42
110
152
 (注) 対象は、当社及び当社連結子会社のうち、あずさ監査法人の監査をうけている会社
 ケ 模式図
高品質画像
② 会社と会社の社外取締役及び社外監査役の人的関係、資本関係または取引関係その他の利害関係
 当社と社外取締役及び社外監査役の人的関係、資本関係または取引関係その他の利害関係はありません。
③ コーポレート・ガバナンス体制充実に向けた取り組み状況(コンプライアンス(法令遵守)の推進)
 コンプライアンスについては、「企業の役員・従業員は、法令遵守は当然のこととして、社会の構成員としての企業人・社会人として求められる倫理観・価値観に基づき誠実に行動することが求められており、このような誠実な行動が企業価値増大に不可欠である」という認識のもと、「企業行動規範」や「企業行動基準」等を既に策定し、経営者・従業員への周知徹底を図っています。
 近年の企業に対する社会的責任の要請の高まりに伴い、平成18年3月に「企業行動規範」を、「人権の保護」、「児童労働・強制労働の禁止」、「多様性(ダイバーシティー)の尊重」などを新しく行動規範として盛り込み、帝人グループの世界共通の「企業行動規範」として改定しました。
 (3)内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
 内部統制とは、「事業経営の有効性・効率性を高め」、「企業の財務報告の信頼性を確保し」、「事業経営に関わる法規の遵守を促す」ことが目的であり企業活動に欠かせない仕組みであると認識しています。
 平成18年5月1日に施行された会社法・同施行規則により、大会社である取締役会設置会社に義務付けられた内部統制システム整備に関する「取締役会・監査役会設置会社における体制整備の取締役会決議事項」につき、平成18年3月30日開催の取締役会において、「内部統制システム構築の基本方針」を決議しています。本件決議内容は、毎年定時株主総会終了後の取締役会で定期的に内容見直し、または内容確認決議を行います。内容については、当社インターネットホームページ(http://www.teijin.co.jp/japanese /about/about04.html)に掲載のとおりですが、その概要は以下のとおりです。
① 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(会社法362条第4項第6号)
 当社は、「コーポレートガバナンスガイド2003」においてコンプライアンス(法令遵守)の基本原則を設けており、当社の役員は、帝人グループ全体における企業倫理の遵守・浸透を率先垂範して行います。また、CSROが、帝人グループ横断的なコンプライアンス体制の整備及び問題点の把握を行います。
② 使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(会社法施行規則第100条第1項第4号)
 当社は、企業理念、企業行動規範、企業行動基準等の実践的運用と徹底を図るとともに、帝人グループの役員・使用人は、重大な法令違反その他コンプライアンスに関する重要な事実を発見した場合、持株会社である帝人㈱に報告し、CSROは、取締役社長と協議のうえ適切な対応を取ります。また、法令遵守上義務のある行為等について、使用人が社外の弁護士に直接通報を行う手段を確保します。重要な通報については、その内容と会社の対応状況・結果につき適切に帝人グループ役員・使用人に開示し、周知徹底します。取締役社長は、業務執行状況の内部監査を行う業務監査室を直轄します。
③ 取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(会社法施行規則第100条第1項第1号)
 取締役は、業務の執行に係る株主総会議事録、取締役会議事録等の重要な情報を社内規定に基づき、適切に保存・管理します。取締役会議長は、保存・管理を監視・監督する責任者となり、法務室長が補佐します。また、重要な情報については、少なくとも10年間保管し、必要に応じ閲覧可能な状態を維持します。
④ 損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(会社法施行規則第100条第1項第2号)
 取締役会は、企業価値を高め、企業活動の持続的発展を実現することを脅かすあらゆるリスクに対処するため、以下のトータル・リスクマネジメント体制の実践的運用を行います。主として業務運営リスクを対象とし、取締役会の中にTRM(トータル・リスクマネジメント)コミティーを設置しTRM基本方針、TRM年次計画等を提案します。CSOは、経営戦略リスクの評価を行い、取締役会等での経営判断に際して必要な判断材料を提供します。特に、平成18年度から、重要な投資案件のリスク評価を行う投資委員会を設置します。また、地震・洪水・事故・火災等の災害、役員・使用人の不適切な業務執行、基幹ITシステムの故障等のリスクにおける事業の継続を確保するための体制を整備します。
⑤ 取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(会社法施行規則第100条第1項第3号)
 取締役会の意思決定の妥当性を高めるため、取締役のうち複数名を当社が定める独立性要件を満足する独立社外取締役とします。また、監視・監督と業務執行の分離のため、取締役会は、代表取締役及び各業務担当取締役・執行役員に業務の執行を行わせ、取締役・執行役員に業務執行の決定を委任された事項については、各種規程に定める機関または手続きにより必要な決定を行います。なお、規程については、法令の改廃・職務執行の効率化が必要ある場合は、随時見直します。
⑥ 当該株式会社ならびにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
(会社法施行規則第100条第1項第5号)
 当社は、業務の適正と効率性を確保するために必要な、グループとしての規範、規則をグループ規程類として整備します。また、帝人グループの会社間の取引は、社会規範に照らし適切なものでなければなりません。代表取締役及び業務執行を担当する取締役・執行役員は、グループ会社が適切な内部統制システムの整備を行うよう指導するとともに、業務監査室は、業務全般にわたる内部統制の有効性と妥当性を確保します。監査役は、帝人グループ全体の監視・監査が実効的かつ適正に行われるよう会計監査人及び業務監査室との緊密な連携等の的確な体制を構築します。
⑦ 監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項
(会社法施行規則第100条第3項第1号)
 監査役の職務を補助すべき使用人として、原則2名の監査役付を置きます。
⑧ 前号の使用人の取締役からの独立性に関する事項
(会社法施行規則第100 条第3 項第2 号)
 独立性確保のため、人事権に係る事項の決定には常勤監査役の事前の同意を必要とし、人事考課については、常勤監査役が行います。また、監査役付は、グループの業務の執行に係る役職は兼務しません。
⑨ 取締役及び使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制
(会社法施行規則第100条第3項第3号)
 代表取締役及び業務執行を担当する取締役は、取締役会等の重要な会議において随時その担当する業務の執行状況の報告を行うとともに、「会社の信用の大幅な低下」、「会社の業績への重大な悪影響」、「社内外へのESH(環境・安全・衛生)またはPL(製造物責任)に関する重大な被害」、「企業行動基準、グループ企業倫理規程への重大な違反」等が起こったこと、またはその恐れがあることは、発見次第速やかに監査役に対し報告を行います。また、監査役が報告を求めた時は、取締役、執行役員及び使用人は、迅速かつ的確に対応します。
⑩ その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(会社法施行規則第100条第3項第4号)
 監査役の過半数は、当社が定める独立性要件を満足する独立社外監査役とし、対外透明性を担保します。この独立性の要件に関しては、監査役会が承認し取締役会が決定する独立監査役規則により定めます。また、帝人グループ監査役会は、独自に意見形成するため、外部法律事務所と顧問契約を締結します。また、必要に応じ、自らの判断で、公認会計士等の外部アドバイザーを活用します。
 (4)買収防衛に関する事項
 当社は、平成18年6月23日開催の第140回定時株主総会において、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下、本プランという)を決定しました。
 当社は、継続的な企業価値の向上のため、コーポレート・ガバナンス(企業統治)の確立が不可欠と考えており、「透明性の向上」「公正性の確保」「独立性の確保」「意思決定の迅速化」を基本原則とした経営を行ってきました。
 株式会社の支配権の移転を伴う提案に応じるか否かの判断も、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきだと考えています。しかし、当社株式の大量取得行為や買付提案の中には、当社に対し高値で買取を要求する場合や、従業員や顧客を含む取引先、債権者などの利害関係者との関係を破壊するものなど、株主共同の利益に反するおそれがあるものがあることも否めません。これらの行為に対し、従来進めてきたコーポレート・ガバナンスを更に進め、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、今回この決定をしました。
 本プランを策定するにあたり、企業価値を高める買収や効率的な経営を阻害し、経営者の保身に利用されることがないよう留意した点は以下の諸点です。
① 本プランの導入が長期的な企業価値の向上に資するものであること
② 本プランの導入の決定は株主総会が行うこと
③ 防衛策の発動にあたっては、当社が自主的に設定した、米国の証券取引所で規則化されている独立性要件と同等の基準に基づく社外取締役・社外監査役のうちの5名からなる独立委員会による評価・判断が行われ、取締役会は、独立委員会の勧告を尊重しこれに従い決議すること
④ 有効期間を平成18年6月23日開催の第140回定時株主総会の終結の時から平成21年3月期の事業年度に関する定時株主総会終了の時までの3年間と期間を限定したこと
 以下、買収防衛策のポイントにつき、ご説明します。
① 本プランの対象となる買付は、株式の保有割合が20%以上となる買付等です。
② 買付者には、事前に買付説明書の提供を求め、当社が、情報収集や検討を行う期間を確保した上で、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案を提示したり、買付者との交渉を行っていくための手続きを定めています。
③ しかし、この手続きを買付者が守らなかった場合などには、独立委員会の勧告に従い、取締役会は、その時点の全ての株主に対し、保有株式1株につき1個の割合で「取得条項付新株予約権」を無償で割当てることを決議します。
④ 新株予約権に付された取得条項により、当社は買付者以外の株主の皆様から本新株予約権を取得しこれと引換えに、新株予約権1個につき、当社株式1株を交付します。
⑤ 買付者以外の株主の皆様全員に平等に当社株式を交付しますので、株主の皆様の保有する株式の価値の総額は、理論的には当社株式交付前と交付後では変化はありません。買付者には当社株式は交付されませんので、この交付により、買付者の保有する当社株式の議決権割合を最大50%まで希釈化させる可能性があります。
⑥ 発動までの基本的な流れは、
・独立委員会は、買付者から買付説明書が提出された場合、取締役会に対し、回答期限を最長30日以内として、買付の内容に対する取締役会の意見等を求めることがあります。その後、原則、最長60日間、情報収集・比較検討等を行います。従って、買付者から買付説明書の提供があった後、原則として最大90日間の検討期間となります。
・独立委員会はこれらの情報をもとに、取締役会に対し、本新株予約権の無償割当をするか、無償割当を行わないかの勧告を行います。
・取締役会は、独立委員会の勧告を尊重しこれに従い、最終的に本新株予約権の無償割当の実施または不実施の決議を行い、決議後速やかに情報開示を行います。
⑦ 新株予約権の無償割当は以下のような場合に行われます。
・本プランの手続きを守らない場合、
・株式を買占め、当社に対し高値で買取を要求する場合や、当社の経営を一時的に支配して、資産処分により一時的な高配当をさせ株価を吊り上げ売り抜ける行為のような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれがある場合、
・当社の従業員、顧客を含む取引先等との関係を破壊し、企業価値ひいては株主共同の利益に反する場合、
等です。
⑧ 最後に、株主の皆様への影響につきご説明します。
・本プラン導入時は、新株予約権の無償割当は行いませんので影響はありません。
・また、買付者が現れ、本プランを発動し、株式が交付された場合でも、買付者以外の株主の皆様の保有する当社株式の希釈化は生じません。
・しかし、無償割当実施後に、例えば買付者が買付を撤回した場合は、当社が当社株式を交付することなく無償で当該新株予約権を取得することになっています。この場合、これに伴って、当社株式の価格が少なからず変動することがあります。
 (5)その他コーポレート・ガバナンス体制等に関する事項
 帝人グループでは、コーポレート・ガバナンス体制を更に充実させ、機能させるため以下の諸点につき改善策を検討・実施して行きます。
① 意思決定、監視・監督と監査の仕組
 業務執行と取締役会による監視・監督の分離という基本は変えることはありませんが、平成18年5月1日より施行された会社法の定着動向を含む社会の変化等を勘案し、監査役設置会社から委員会設置会社への移行も含め、より良いコーポレート・ガバナンス体制につき引き続き検討を行って行きます。
② 「コンプライアンス」と「トータル・リスクマネジメント」
ア 帝人グループは、「コンプライアンス」と「トータル・リスクマネジメント」は、コーポレート・ガバナンス目的実現のための必須条件と考えています。
イ 「コンプライアンス」については、帝人グループは、今まで以上に、役員・従業員は、法令順守は当然のこととして、社会の構成員としての企業人・社会人として求められる倫理観・価値観に基づき誠実に行動します。この実効を上げるため、具体的なコンプライアンス内容として帝人グループが定めている「企業行動規範」「企業行動基準」の内容の充実と順守の徹底を図って行きます。
ウ 「トータル・リスクマネジメント」については、業務運営リスクと経営戦略リスクに対する備えを更に高めるべく、CSROを中心として業務運営リスクへの対応を徹底するとともに、CSOを中心として戦略投資リスク管理も含めた経営戦略リスクへの備えを徹底して行きます。




出典: 帝人株式会社、2006-03-31 期 有価証券報告書