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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新興国を中心とした経済成長による需要の拡大や国内では政策の需要創出・雇用下支え効果により緩やかに持ち直してきた感はあるものの、急速な円高の進行や株価の低迷、海外経済の減速懸念により、夏以降、先行きの不透明感から消費意欲は力強さを欠き厳しい状況で推移いたしました。また、311日に発生した東日本大震災は、日本にとって戦後最悪の自然災害となり、地震・津波で多くの被災者を出しただけでなく、経済的にも大きな影響を及ぼすのは必至の状況となっておりま

 そのような状況下、当連結会計年度における当社グループは、4月に富山県富山市に念願であった医薬品受託用の呉羽新工場を竣工することができ、グループ一丸となって、フル稼働に向けた準備を進めてまいりました。一方、この夏の猛暑効果も寄与し、富山県滑川工場におけるドリンク生産は堅調に伸び、日本薬剤㈱を中心に100mlドリンクや500mlペットボトルの販売による売上げは好調でありました。また、昨年6月に施行された改正薬事法の下、下落傾向にある配置販売事業では登録販売者の資格取得を積極的に勧めるとともに、広貫堂ブランド向上戦略の取り組みとして、OTC事業部の新設、東南アジアを中心とする海外市場を見据え、タイに現地法人を設立する準備を進めております。また、製造原価のさらなる低減を目標に、経営の効率化に対して不断の努力を続けてまいりました。 

 しかしながら、投資総額50億円超という呉羽新工場の減価償却費等の増加の要因による売上原価の上昇もあり、当連結会計年度における連結業績は以下のとおりとなりました。

売上高

13,443,477

千円

〔前年同期

12,833,129

千円  前年同期比

4.75

%増〕

営業損失(△)

△201,312

千円

〔前年同期は営業利益

78,716

千円 〕

経常損失(△)

△182,703

千円

〔前年同期は経常利益

235,994

千円 〕

当期純損失(△)

△508,423

千円

〔前年同期は当期純利益

57,921

千円 〕

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

 医薬品事業は、①医薬品等配置卸販売事業、②医薬品等配置販売事業、③ヘルスケア事業、④医薬品OEM受託事業、⑤グローバル事業及びリテール事業他に分類されます。 

①  医薬品等配置卸販売事業におきましては、個人販売業者の高齢化と後継者問題等、マーケットの構造変化を抱えており、配置家庭薬の販売は下落傾向にあるものの、売上高は3,791,409千円となり、前年同期と比べ18,547千円(0.49%)増加しました。

②  医薬品等配置販売事業におきましては、六神丸、熊胆圓、葛根湯内服液、パナワン等、当社のコア商品を機軸とした販売戦略を前会計期間に引き続き推進し、また、富山県内企業における健康飲料置き冷蔵庫事業に着手した結果、売上高は2,206,346千円となり、前年同期と比べ37,562千円(1.73%)増加しました。

③  ヘルスケア事業におきましては、猛暑という気候条件も追い風となり、基幹商品である100mlドリンクの付加価値のある新商品の販売強化に努めた結果、売上高は3,943,558千円となり、前年同期に比べ578,140千円(17.17%)増加しました。

④  医薬品OEM受託事業におきましては、医療用医薬品の受託品目拡大とOEM生産の受注量増加を図りましたが、売上高は2,901,945千円となり、前年同期に比べ29,590千円(1.00%)減少しました。

⑤  グローバル事業及びリテール事業等におきましては、グローバル事業の売上高は23,455千円、廣貫堂資料館、薬膳カフェ「春々堂」、富山空港薬局、通信販売及び企業健保組合等への売上高は231,523千円、トキワ広貫堂㈱における食品営業グループの売上高は1,313千円、合計で256,292千円となり、前年同期と比べ9,607千円(3.61%)減少しました。

  その他事業は、廣貫堂メディフーズ㈱が行う食品流通事業と廣貫堂産業㈱が行うITソリューション事業に分類され、それぞれの売上高は、300,921千円、43,002千円であり、合計で343,924千円となり、前年同期と比べ15,294千円(4.65%)増加しました。

  

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純損失244,408千円にもかかわらず、減価償却費1,468,370千円に加え、その他の流動資産が1,637,590千円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ450,211千円増加し、当連結会計年度には2,304,036千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、2,431,142千円(前期比98.3%増)となりました。これは主に、減価償却費1,468,370千円、及びその他の流動資産が1,637,590千円減少したことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、1,305,228千円(前期比67.5%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出707,138千円、無形固定資産の取得による支出271,472千円、定期預金の預入による400,077千円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、675,703千円(前連結会計年度は1,943,939千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済額596,688千円によるものです。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成22年4月1日

至 平成23年3月31日)

前年同期比(%)

医薬品事業(千円)

10,025,341

102.7

   (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

  2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。  

(2)受注状況

 当連結会計年度における医薬品OEM受託部門における受注状況は次のとおりであります。

 なお、その他事業部門については見込み生産を行っています。 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

医薬品事業

2,911,949

99.58

64,177

118.46

(注)1.金額は販売価格により計算したものであります。

  2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成22年4月1日

至 平成23年3月31日)

前年同期比(%)

医薬品事業(千円)

13,099,553

104.7

その他事業(千円)

343,924

104.6

合計(千円)

13,443,477

104.7

   (注)1.前連結会計年度および当連結会計年度における主な相手先別の販売実績並びに総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

武田薬品工業㈱(受託)

2,583,387

20.13

2,480,568

18.45

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

 日本経済の景気の先行きはこの先も不透明感が強い中、医薬品業界は、医療費抑制策、景気低迷による需要の減少影響を受け、医療用医薬品、一般用医薬品ともに引き続き厳しい経営環境が予測されます。加えて、今年3月に起きた東日本大震災により、東日本エリアの建物の倒壊・消失による顧客在庫、売掛金の損失及びお得意先喪失による売上減少が想定されるところであります。

(1)当社グループの現状の認識について

 当社グループは、平成20年度を初年度とする中期5ヵ年計画を進めてまいりましたが、社会構造の変化、及び経済環境の悪化によるコンシューマ部門の販売不振、また、OTC受託製品の計画遅延等、各事業部門における実績との乖離が顕著となり、新たに「修正中期5ヵ年計画」を策定し、その必達に向け日々努力しているところであります。

(2)当面の対処すべき課題の内容

 5ヵ年計画基本理念であります5つの付加価値創生(技術創生・製品開発・グローバル推進・広貫堂ブランド醸成・人財育成)へのチャレンジを以下の施策を重点的に推進することで達成し、安定的な収益の創出と継続的な成長を目指しております。

(3)対処方針及び(4)具体的な取組状況 

 本社販売4部門(ブランド事業部、OTC事業部、医薬品事業部、グローバル事業部)の黒字化を早期に確立させ、安定的な収益確保と継続的な成長に繋げて参ります。加えて、損益分岐点をカバーする販売の"質"の充足も目指して参ります。そのための経営方針と取組みは以下のとおりです。

・経営方針

”「売る」から始める「創って、作って、売る」一貫体制の再構築”

1.受動型から能動型集団への変革

2.全員参加でのコスト削減及びCSR活動の強化

3.グループ全社情報共有及びCC文化の構築

4.全社で取組む製品開発の推進

5.ものづくりプラス価値づくりへのチャレンジ体制の強化

・≪経営計画遂行にあたっての重要な取組み≫

◎全社販売部門での「新たな顧客作り」

◎開発本部での付加価値(高付加価値製剤技術・製品)の追求

◎コスト削減 <数値で表す具体策>

①購買部門…原料・材料、設備・機械、試験器具・試薬など

②物流部門…トータル物流経費

③製造部門…1人当たり生産性向上策・人員効率の追求

④各社、各部門においての更なるコスト削減の強化 

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績および財務状況等(株価等を含む)に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

 

(1)配置市場の動向について

 個人消費の低迷、医薬品販売制度の改正による配置販売員の登録販売者資格化による人材確保や個人配置販売業者の後継者問題などにより配置マーケットの構造変化が考えられ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)OTC市場の動向について

 OTC市場においては、医療制度改革により大手ドラッグチェーンの戦略変更や地方や中小のドラッグの再編が進むなど当社グループにとっては、安定した商品提供や取引関係の構築が課題となると予想されます。

 当社グループのOTC市場の基幹商品は100mlドリンクであります。その需要期は主として4月〜9月の約6ヶ月であり上半期に著しく収益が集中し、季節性の高い商品のため、当該期の天候の影響で市場サイズが変動し当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)医療用医薬品受託製造の動向について

 医療用医薬品の受託においては、医療費抑制のためのジェネリック医薬品が今後さらに脚光を浴び、安定した受託製造の確保や競合メーカーの台頭による受注競争の激化が考えられます。

(4)食品市場の動向について

 廣貫堂メディフーズ㈱の主力事業である食品流通部門では、製品に使用される原材料の産地において偽装されるなどのリスクがあります。偽装等が発覚した場合、当社のイメージダウン等、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)製品開発・人材育成について

 大きな市場の変化に対応するためには、製品開発力やマーケティング力のある人材の育成が急務であり、高付加価値人材確保や変革を推進する企業風土の構築が課題となってまいります。

 製品開発や人材育成が進まず、製品の差別化や業界での競争力を維持・確保していくことが困難になった場合当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)当社グループがとっている販売制度について

 当社グループの主力事業である家庭配置薬の配置業者向け販売では永年の取引慣行で交換薬制度(最長5ヶ年の配置期限が到来した商品の返品制度)があります。
 したがって、個人消費低迷の時代のなか従前以上の交換返品高の増加が考えられます。
 この変動は当社グループの経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
 また、交換薬の廃棄処理の増加は、環境にも悪影響を及ぼす可能性があります。

(7)事業再編等について

 当社グループは、流通の違いにより、販売会社としてグループ会社を設立しておりますが、今後不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行うことも考えられ、かかる事業再編が当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(8)金利変動リスクについて

 当社グループは有利子負債圧縮を進めておりますが、当連結会計年度末で短期有利子負債29億13百万円、長期有利子負債36億23百万円、合計で65億36百万円の有利子負債があり、この有利子負債は変動金利支払と固定金利支払からなっております。変動金利の有利子負債の一部には金利スワップによる金利固定化や変動金利による融資を対応させるなど金利変動リスクを軽減させておりますが、金利の上昇は支払利息を増加させ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(9)繰延税金資産について

 当社グループの繰延税金資産は、将来の課税所得見込みから回収可能性があると考えております。当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対しては評価性引当額を計上しております。しかし、将来の課税所得の見積額はその時の業績等によって変化します。課税所得の見積もりに影響を与える要因が変化した場合には、回収懸念額の設定が必要な場合があります。その場合には、その回収懸念額分の繰延税金資産を修正し、また同額を損益計算書の法人税等調整額に計上するため当期純利益が減少する可能性があります。

(10)資材調達について

 当社グループは製造のために、原料・資材の調達を行っており、市況の変動による影響を受けます。価格の高騰は当社グループの原材料費の増加につながり、業績に影響を与える可能性があります。

(11)法的規制等について

 当社グループの事業は、薬事関連規制等に服しております。医薬品の開発、製造、輸出流通等の各段階においてさまざまな承認・許可制度等が設けられており、それぞれ承認・許可を取得して事業を行っております。

 万一、許可の取消しや業務停止等の処分を受けた場合、当社グループの事業展開に支障をきたすとともに、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(12)種々の訴訟について

 当社グループの事業活動の過程で、製造物責任、環境などの事柄に関し訴訟を提起される可能性があります。

(13)個人情報について

 当社グループは、様々な販売チャネルで事業展開していることから、多数の個人情報を保有しております。しかしながら、万一個人情報が外部に漏洩するような事態が発生した場合、顧客の信用失墜による売上の減少や顧客に対する損害賠償による損失が発生する可能性があります。

(14)大規模災害による影響について

 当社グループは、様々な販売チャネルで事業展開しており、広貫堂薬品販売株式会社は配置薬の小売販売事業を全国展開しております。配置箱の商品は当社グループの在庫であり、大地震、大津波等の大規模災害が起こった場合は、在庫の減失があり、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 これら他にも様々なリスクが存在しており、ここに記載されたリスクが当社グループの全てのリスクではありません。

5【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度における該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 当社グループは、医薬品事業を主たる業務としており、研究開発活動は主として、医薬品事業において行われております。研究開発スタッフはグループ全員で35名(内パート2名)であり、全て本社に所属しております。

 スタッフの人数は、グループ総従業員数の4.9%に当たっております。

 当連結会計年度における医薬品事業の研究目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。 

 前連結会計年度に引き続き、当連結会計年度においても中期経営計画に沿った付加価値のある製品作りに取り組みました。その内容は、当面の目標である「ドリンク製造1億本」構想に向けた提案と開発、滑川工場の600bpmライン改造に伴う30ml、50ml内服液剤の開発、特色ある漢方製品の開発、差別化される医薬品の開発、特殊製剤開発等であります。

 まず、内服液剤については100mlビタミン含有保健剤「サンリキソZ3000Ⅱ」を上市しました。また、アルミ缶ドリンクについては承認申請を終え、来季の上市予定であります。現在滑川工場では、30ml及び50ml内服液剤専用として従来の300bpmラインを600bpmラインへ改造中でありますが、これに合わせ、ゴオウやハンピなどの動物性生薬に加え唐辛子チンキ等辛み成分を配合した生薬主体の30ml内服液剤を承認申請しました。内服液剤の低価格化が求められる中、今後も製造コストを抑えた処方構成を重要視してまいります。

 固形剤では、上期には「新キャベコリンSのリニューアル製品」を承認申請し、3月にバリデーション対象ロットの生産を行いました。5月には販売承認取得を見込んでおります。さらに「虔修感應丸のリニューアル製品」及び「虔修本方六神丸のリニューアル製品」としてジャコウを配合しない処方における承認申請した品目も現在審査中であります。虔修本方六神丸のリニューアル製品では、直接の容器に、これまでのガラス瓶に加えて樹脂容器を採用したことが特徴となっております。

 富山県オリジナルブランド医薬品「越撰」は、平成22年3月に承認申請、平成23年1月からバリデーション対象ロットの生産開始、そして3月に販売承認が下附され、平成23年4月1日に販売を開始いたしました。

 平成22年度下期の申請品目は、内服液剤4品目10アイテム、和漢生薬固形製剤1品目、固形ビタミン剤2品目となりました。今後は他社との共同研究では30ml及び50mlの内服液剤を検討しております。加えて固形製剤でのビタミンE剤・滋養強壮剤を2品目についても共同開発を行うこととなっております。

 富山県医薬品等研究助成事業に採択された「漢方エキス・スティックゼリー製剤」は製品化には至っておりませんが、技術的に確立できた段階であります。更に下期は同様の研究助成事業として「乾式造粒法を用いた速崩錠の技術開発」が採択され、現在研究中であります。

 産学協同研究では、牛胆配合メタボリック症候群対応製品の研究開発(経産省地域イノベーション創出研究開発事業、富山大学:渡辺准教授)を引き続き行っております。現在は新たな知見が得られ、更に詳しい検証を行う予定であります。また、海藻を用いた抗肥満食品の研究開発(富山県新世紀産業機構地域クラスター事業)では原料となる海藻の品質調査など製品化に向けて取り組んでおります。

 技術開発においては、引き続き徐放化技術と口腔内速崩錠の検討を進めております。上期は具体的な処方検討に入り、性状及び物性面での検証を進めております。また、製造技術においてはこれまで通り、自社及び委受託製造にかかるバリデーション業務を実施しました。

 最後に、大型投資となった呉羽工場は既に安定稼働中であり、開発本部では呉羽工場における受託製品の製造に際し、今後も引き続きバリデーション業務を進めてまいります。 

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、498百万円であります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成23年6月24日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針および見積り

 当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

① 収益の認識基準

当社グループの売上高は販売基準に基づき、通常、製品が出荷された時点またはサービスが提供された時点で売上計上しております。特定の顧客仕様で製造した製品については顧客が当社グループの製品を検収した時点で売上計上しております。売上計上基準の適用は顧客との売買契約書の内容および取扱い製品の種類に応じて決定しております。

② 貸倒引当金の計上基準

当社グループは売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。

③ たな卸資産の評価基準

当社グループの販売するたな卸資産は見込生産で行っており、評価基準として製品、副資材については移動平均法による原価法(連結子会社は、先入先出法による原価法)を採用しております。半製品、仕掛品、主要原材料、補助原材料については、個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。たな卸資産は市場の需給の影響を受け価格が低下する可能性があります。

④ 有価証券の減損処理

当社グループは金融機関や販売または仕入に係る取引会社の株式を保有しております。これらの株式は株式市場の価格変動リスクを負っているため、合理的な基準に基づいて有価証券の減損処理を行っております。減損処理に係る合理的な基準は金融商品に関する会計基準に基づいております。将来、株式市場が悪化した場合には多額の有価証券評価損を計上する可能性があります。

⑤ 繰延税金資産の回収可能性の評価

当社グループは繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存し、当連結会計年度及び翌連結会計年度(平成24年度)においては経常損失が見込まれるため、繰延税金資産を取崩しました。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度において連結売上高は13,443百万円(前年同期比4.7%増)、経常損失は182百万円(前年同期は経常利益235百万円)、税金等調整前当期純損失は244百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益234百万円)となっております。

 なお、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因についての分析は以下のとおりです。

① 売上高の分析

当グループのセグメントとしては医薬品事業でありますが、さらに細分化した各事業における状況は以下のとおりであります。 

〔医薬品等配置卸販売事業〕

医薬品等配置卸販売事業におきましては、取引配置販売業者の高齢化と後継者不足、個人消費の低迷、ドラッグストアの一般薬市場のシェア拡大攻勢の傾向は一段と続くものの、当事業における売上高は3,791百万円(前年同期比0.49%増)となりました。

〔医薬品等配置販売事業〕

医薬品等配置販売事業におきましては、ここ数年間続いている配置薬離れの傾向が依然としてあるものの、販売主体を健康食品から広貫堂製品の販売に注力する一方、新事業として富山県と沖縄県にて事業所に冷蔵庫を設置するオフィスドリンク配置サービスを行った結果、当事業における売上高は2,206百万円(前年同期比1.73%増)となりました。

〔ヘルスケア事業〕

ヘルスケア事業におきましては、市場の成熟化に伴う激しい企業間競争の状況下、当社グループは付加価値のある新製品を発売するとともに、提案型営業活動をさらに強化し売上の拡大に努めた結果、夏場の猛暑のドリンク需要に支えられ、当事業における売上高は3,943百万円(前年同期比17.17%増)となりました。

〔医薬品OEM受託事業〕

医薬品OEM受託事業におきましては、前連結会計年度に医薬品受託用の呉羽新工場の稼動とともに、製造受託品目の拡大に努めたものの、当事業における売上高は2,901百万円(前年同期比1.00%減)となりました。

② 販売費及び一般管理費の分析

当連結会計年度における販売費及び一般管理費については、4,310百万円となりました。前連結会計年度と比較し、人件費99百万円増加(前年同期比4.6%増)、営業経費16百万円減少(前年同期比0.8%減)、減価償却費16百万円増加(前年同期比8.7%増)となりました。

③ 特別損益の分析

当連結会計年度における特別利益として、沖縄営業所土地売却益50百万円、負ののれん発生益13百万円、また特別損失として、沖縄営業所建物除却損5百万円、呉羽工場たな卸資産処分損118百万円、その他広貫堂薬品販売㈱とトキワ広貫堂㈱において不良債権の処理等を計上しました。

 

(3)資本の財源および資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は2,304百万円であり、前連結会計年度に比べ450百万円増加いたしました。当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローのとおりであります。

売上債権の残高は前連結会計年度と比較して38百万円の増加、仕入債務の残高は前連結会計年度と比較して39百万円減少しております。

② 資金需要について

当社グループは、事業活動のために必要と考える資金の確保、流動性の維持及び健全な財政状態を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出、幅広い資金調達手段の確保に努めております。

今後の資金使途につきましては、有利子負債の圧縮や内部留保により財務体質の強化を図る一方、生産設備の増強や研究開発の充実・強化に取り組むことで将来キャッシュ・フローの創出につなげ、資本効率の向上を図ってまいります。





出典: 株式会社 廣貫堂、2011-03-31 期 有価証券報告書