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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

世界経済は回復基調にあるものの、ユーロ圏で発生した金融危機や米国が今日まで財政問題について決定的な解決策を見い出せていない事による円高がいまだ震災からの復興途上にあるわが国経済にとって大きな負担となっております。

当連結会計年度におけるわが国経済は、前半は前述の記録的な円高の影響を受け、特に輸出産業に打撃を与え、電機産業等で大幅なリストラクチャリングが発表される事態となりました。暗いニュースの続く前半でしたが、12月に約3年ぶりに自由民主党が政権を奪還すると、著しく低い政策金利を中心とする緩和的な金融政策「通称、アベノミクス」を打ち出し、円安株高の状況を作り出す等、わが国経済が緩やかに回復する期待を持たせる後半でした。

このような事業環境の下、当社グループは引き続き事業主体毎(配置薬卸・直販、ヘルスケア事業、医薬品製造受託、グローバル事業等)に積極的にリスクに立ち向かう姿勢を明確にし、一方で収益の改善を図るため不採算事業の整理及びグループ会社の統合による効率化等、コストカットに努めてまいりました。

医薬品製造受託事業は平成22年度に竣工した呉羽工場を主体として、5年後の医薬品製造受託事業倍増を目指し、積極的な営業活動を行ってまいりました。その結果、呉羽工場での新規製造受託先を獲得し、平成23年度、24年度と徐々に生産量を増やしてまいりました。また、平成27年度より売上計上が見込める、呉羽工場未実装部分を活用した大規模医薬品製造受託が決定し、呉羽工場の稼働率が大幅に高まる事となりました。

未曾有の天災であった東日本大震災は、当社グループの伝統的な事業である配置薬卸・直販事業に大きなダメージを与えましたが、仮設住宅への配置業務を実施し、社員を雇用する事により微力ではありますが、被災地の復興にお役に立ちながら業績の回復に努めてまいりました。もとより配置薬事業は個人帳主様の減少、そのお客様の高齢化と過去からの流れは止めるべくもありません。弊社では後継者のいらっしゃらない個人帳主様の懸場を広貫堂薬品販売㈱で買い取らせていただき、その事業の継続を通じて薬都富山の伝統を守り続けてまいります。

次に事業収益の改善を図るため、様々な対応策を打ち出してきました。10月には、食系流通部門で重複の見られた日本薬剤㈱が廣貫堂メディフーズ㈱を吸収合併し、コスト削減効果を生み出しました。合併後は、日本薬剤㈱の食品部門として、新たな食系販売スタイルの確立を目指します。

 このような事業活動の結果、当連結会計年度における連結業績は以下のとおりとなりました。

売上高

13,961,731

千円

〔前年同期

13,588,073

千円  前年同期比

2.75

%増〕

営業損失(△)

△577,526

千円

〔前年同期

△505,880

千円 〕

経常損失(△)

△311,474

千円

〔前年同期

△467,561

千円 〕

当期純損失(△)

△362,573

千円

〔前年同期

△827,259

千円 〕

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

 医薬品事業は、①医薬品等配置卸販売事業、②医薬品等配置販売事業、③ヘルスケア事業、④医薬品OEM受託事業、⑤グローバル事業及びリテール事業他に分類されます。 

①  医薬品等配置卸販売事業におきましては、個人販売業者の高齢化と後継者問題等、マーケットの構造変化を抱えており、配置家庭薬の販売は下落傾向にありますが、売上高は3,610,771千円となり、前年同期と比べ20,125千円(0.56%)増加し底を打ちました。

②  医薬品等配置販売事業におきましては、六神丸、熊胆圓、葛根湯内服液、パナワン等、当社のコア商品を機軸とした販売戦略及び、富山県内企業における健康飲料置き冷蔵庫事業を前連結会計年度に引き続き推進し、売上高は2,223,411千円となり、前年同期と比べ13,350千円(0.60%)増加しました。

③  ヘルスケア事業におきましては、例年の猛暑という気候条件も追い風となり、基幹商品である100mlドリンクの付加価値のある新商品の販売強化に努めた結果、売上高は4,499,407千円となり、前年同期に比べ194,440千円(4.51%)増加しました。

④  医薬品OEM受託事業におきましては、医療用医薬品の受託品目拡大とOEM生産の受注量増加を図りました結果、売上高は3,229,813千円となり、前年同期に比べ163,125千円(5.31%)増加しました。

⑤  グローバル事業及びリテール事業等におきましては、グローバル事業の売上高は108,878千円、廣貫堂資料館、薬膳カフェ「春々堂」、富山空港薬局、通信販売及び企業健保組合等への売上高は95,268千円、合計で204,147千円となり、前年同期と比べ62,338千円(43.95%)増加しました。

  その他事業は、日本薬剤㈱が行う食品流通事業と㈱廣貫堂が行うITソリューション事業に分類され、それぞれの売上高は184,595千円、9,585千円であり、合計で194,180千円となり、前年同期と比べ79,721千円(29.10%)減少しました。  

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、減価償却費が1,590,966千円になり、投資活動の結果使用した資金572,076千円及び、銀行借入金を270,466千円(純額)返済し、リース債務を435,888千円返済したことをカバーし、前連結会計年度末に比べ247,821千円増加し、当連結会計年度には1,221,221千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、1,433,280千円(前期比202.6%増)となりました。これは主に、減価償却費1,590,966千円減少したことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、572,076千円(前連結会計年度は489,618千円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得451,714千円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、617,128千円(前期比73.1%減)となりました。これは短期借入金が803,022千円増加したものの、長期借入金の返済額1,073,488千円及びリース債務の返済額435,888千円によるものです。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成24年4月1日

至 平成25年3月31日)

前年同期比(%)

医薬品事業(千円)

5,185,874

100.7

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

  2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。  

(2)受注状況

 当連結会計年度における医薬品OEM受託部門における受注状況は次のとおりであります。

 なお、その他事業部門については見込み生産を行っています。 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

医薬品事業

1,801,431

56.48

364,935

195.10

(注)1.金額は販売価格により計算したものであります。

  2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成24年4月1日

至 平成25年3月31日)

前年同期比(%)

医薬品事業(千円)

13,767,551

103.4

その他事業(千円)

194,180

70.8

合計(千円)

13,961,731

102.7

   (注)1.前連結会計年度および当連結会計年度における主な相手先別の販売実績並びに総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

武田薬品工業㈱(受託)

2,504,361

18.43

2,239,281

16.03

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

医薬品業界は、TPP交渉参加への議論、医療制度改革に端を発した医療費抑制政策、加えて景気低迷の影響により医療用医薬品・一般用医薬品ともに需要が減退し、厳しい経営環境が続くことが予想されます。

このような状況の下、当社グループは平成20年度に現行の中期5か年計画を策定し、当連結会計年度が同計画最終年度にあたりました。そして、翌連結会計年度は、新たな中期5か年計画のスタートとなります。

困難な事業環境に立ち向かうべく、新たな中期5か年計画の中では以下の5つの事業方針を策定いたしました。

① セルフメディケーションを推進する新製品開発

お客様の声を反映した「NB商品開発」と、広貫堂ブランドの育成

② 新製品を生み出す独自技術開発

チュアブル剤、口腔内崩壊錠など特色ある技術で差別化した製品開発

③ セルフメディケーションを推進する業態改革

配置事業で培ったお客様という資産をベースにした、新たなビジネスモデルの構築

④ 環境変化に素早く対応し、目標必達への企業文化革新

意思決定プロセス、ガバナンス体制の変革

⑤ 人財開発と事業(市場と生産)のグローバル化

海外事業拡大(海外売上比率10%以上)

海外M&Aの積極的な検討、海外からの人財発掘と確保

 

中期5か年計画1年目である翌連結会計年度は、上記事業計画を達成するため、以下の2大方針を掲げて事業に取り組みます。

① 「売上重視」から「収益構造改善」へ方針転換

② コスト削減の中での「成長戦略」の推進  

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績および財務状況等(株価等を含む)に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

 

(1)配置市場の動向について

 個人消費の低迷、医薬品販売制度の改正による配置販売員の登録販売者資格化による人材確保や個人配置販売業者の後継者問題などにより配置マーケットの構造変化が考えられ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)OTC市場の動向について

 OTC市場においては、医療制度改革により大手ドラッグチェーンの戦略変更や地方や中小のドラッグの再編が進むなど当社グループにとっては、安定した商品提供や取引関係の構築が課題となると予想されます。

 当社グループのOTC市場の基幹商品は100mlドリンクであります。その需要期は主として4月〜9月の約6ヶ月であり上半期に著しく収益が集中し、季節性の高い商品のため、当該期の天候の影響で市場サイズが変動し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)医療用医薬品受託製造の動向について

 医療用医薬品の受託においては、医療費抑制のためのジェネリック医薬品が今後さらに脚光を浴び、安定した受託製造の確保や競合メーカーの台頭による受注競争の激化が考えられます。

(4)食品市場の動向について

 日本薬剤㈱の周辺事業である食品流通部門では、製品に使用される原材料の産地において偽装されるなどのリスクがあります。偽装等が発覚した場合、当社のイメージダウン等、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)製品開発・人材育成について

 大きな市場の変化に対応するためには、製品開発力やマーケティング力のある人材の育成が急務であり、高付加価値人材確保や変革を推進する企業風土の構築が課題となってまいります。

 製品開発や人材育成が進まず、製品の差別化や業界での競争力を維持・確保していくことが困難になった場合当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)当社グループがとっている販売制度について

 当社グループの主力事業である家庭配置薬の配置業者向け販売では永年の取引慣行で交換薬制度(最長5ヶ年の配置期限が到来した商品の返品制度)があります。
 したがって、個人消費低迷の時代のなか従前以上の交換返品高の増加が考えられます。
 この変動は当社グループの経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
 また、交換薬の廃棄処理の増加は、環境にも悪影響を及ぼす可能性があります。

(7)事業再編等について

 当社グループは、流通の違いにより、販売会社としてグループ会社を設立しておりますが、今後不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行うことも考えられ、かかる事業再編が当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(8)金利変動リスクについて

 当社グループは有利子負債圧縮を進めておりますが、当連結会計年度末で短期有利子負債13億73百万円、長期有利子負債32億9百万円、合計で45億83百万円の有利子負債があり、この有利子負債は変動金利支払と固定金利支払からなっております。変動金利の有利子負債の一部には金利スワップによる金利固定化や変動金利による融資を対応させるなど金利変動リスクを軽減させておりますが、金利の上昇は支払利息を増加させ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(9)繰延税金資産について

 当社グループの繰延税金資産は、将来の課税所得見込みから回収可能性があると考えております。当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対しては評価性引当額を計上しております。しかし、将来の課税所得の見積額はその時の業績等によって変化します。課税所得の見積もりに影響を与える要因が変化した場合には、回収懸念額の設定が必要な場合があります。その場合には、その回収懸念額分の繰延税金資産を修正し、また同額を損益計算書の法人税等調整額に計上するため当期純利益が減少する可能性があります。

(10)資材調達について

 当社グループは製造のために、原料・資材の調達を行っており、市況の変動による影響を受けます。価格の高騰は当社グループの原材料費の増加につながり、業績に影響を与える可能性があります。

(11)法的規制等について

 当社グループの事業は、薬事関連規制等に服しております。医薬品の開発、製造、輸出流通等の各段階においてさまざまな承認・許可制度等が設けられており、それぞれ承認・許可を取得して事業を行っております。

 万一、許可の取消しや業務停止等の処分を受けた場合、当社グループの事業展開に支障をきたすとともに、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(12)種々の訴訟について

 当社グループの事業活動の過程で、製造物責任、環境などの事柄に関し訴訟を提起される可能性があります。

(13)個人情報について

 当社グループは、様々な販売チャネルで事業展開していることから、多数の個人情報を保有しております。しかしながら、万一個人情報が外部に漏洩するような事態が発生した場合、顧客の信用失墜による売上の減少や顧客に対する損害賠償による損失が発生する可能性があります。

(14)大規模災害による影響について

 当社グループは、様々な販売チャネルで事業展開しており、広貫堂薬品販売株式会社は配置薬の小売販売事業を全国展開しております。配置箱の商品は当社グループの在庫であり、大地震、大津波等の大規模災害が起こった場合は、在庫の減失があり、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(15)継続企業の前提に関する重要事象等について

当社グループは、当連結会計年度の実績におきましても、前連結会計年度に引き続き多額の営業損失・当期純損失を計上しました。こうした状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

しかしながら、「第2 事業の状況、7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおり、営業キャッシュ・フローは潤沢であり継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。 

 これらの他にも様々なリスクが存在しており、ここに記載されたリスクが当社グループの全てのリスクではありません。

5【経営上の重要な契約等】

 当社子会社の日本薬剤㈱と廣貫堂メディフーズ㈱は、平成24年10月1日を効力発生日として、日本薬剤㈱を存続会社とする吸収合併を行いました。

6【研究開発活動】

平成25年4月より新しい中期経営計画の策定に基づいて研究開発活動を進めることとなりました。ただ本年以降においても昨年度からのテーマを継続しております。

平成24年度下半期の状況ですが、昨年より稼働した滑川工場の600bpmラインに対応した30mL・50mL製品の開発に注力しています。中でも葛根湯内服液のエクステンション製品として現在製造販売をしている澄明タイプに加え原料が安価な葛根湯エキスを用いての製品化に取り組んできました。30mLは昨年9月に製造販売承認申請を行っており、本年9月に商品化の予定です。また7月には45mLバージョンの製造販売申請を行う予定で、ラインナップの拡充に努めています。600bpmラインを新設するにあたり予定しておりました、受託品目の生薬主体の30mL滋養強壮剤も予定通り製造販売しております。

その他液剤では100mLドリンクについて、これまで発売しておりました製品のリニューアルを進めてきており、下半期では製造販売承認申請中の3品目について実生産バリデーションの実施から適合性調査までを行っており、3月までに全て製造販売承認が下附されました。

その他液剤では海外向けの製品の開発依頼等があり、処方設計から安定性試験を実施し、輸出専用品として開発を進めてまいりました。4月に関係部門に資料を提出したところであります。

固形剤では、従来より販売しております春寿につきましては、使用している原料の一部が製造中止になることから、新しくリニューアル(販売名:春寿S)することで検討してまいりました。下半期では春寿Sの工業化検討を実施し、この5〜6月にはバリデーションを実施する予定であります。

平成24年度下半期に申請した品目は、ビタミン含有保健内服液剤(100mL)2品目、睡眠導入剤(30mL)1品目、固形剤ではアセトアミノフェン主薬の解熱鎮痛チュアブル錠の1品目(2アイテム)であります。

技術開発については引き続き徐放化技術と口腔内速崩錠の検討を進めております。下半期には検討しておりました解熱鎮痛チュアブル錠につきまして安定性試験や工業化検討などを実施し、製造販売承認申請を行っております。

製剤開発部では医薬品事業部からの依頼もあり、新規製品の共同開発やOEM提供の案件など、大手メーカーとの共同業務が多くなってきております。固形剤・液剤ともに受託製造案件を大事にして一つ一つ着実に成果に結び付けてまいります。

また、製剤技術部では引き続き医療用医薬品の製剤開発を進めております。これまでラボスケールのプロトタイプは要求品質を実現し、下期には1製剤について工業化検討行ってまいりました。また、今後治験薬を製造するにあたり、治験薬GMPの体制を見直す必要があると考え、関係各部門との調整を行っております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、600百万円であります。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成25年6月25日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針および見積り

 当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

① 収益の認識基準

当社グループの売上高は販売基準に基づき、通常、製品が出荷された時点またはサービスが提供された時点で売上計上しております。特定の顧客仕様で製造した製品については顧客が当社グループの製品を検収した時点で売上計上しております。売上計上基準の適用は顧客との売買契約書の内容および取扱い製品の種類に応じて決定しております。

② 貸倒引当金の計上基準

当社グループは売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能となる見積額を貸倒引当金として計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。

③ たな卸資産の評価基準

当社グループの販売するたな卸資産は見込生産で行っており、評価基準として製品、副資材については移動平均法による原価法(連結子会社は、先入先出法による原価法)を採用しております。半製品、仕掛品、主要原材料、補助原材料については、個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。たな卸資産は市場の需給の影響を受け価格が低下する可能性があります。

④ 有価証券の減損処理

当社グループは金融機関や販売または仕入に係る取引会社の株式を保有しております。これらの株式は株式市場の価格変動リスクを負っているため、合理的な基準に基づいて有価証券の減損処理を行っております。減損処理に係る合理的な基準は金融商品に関する会計基準に基づいております。将来、株式市場が悪化した場合には多額の有価証券評価損を計上する可能性があります。

⑤ 繰延税金資産の回収可能性の評価

当社グループは繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存し、当連結会計年度が経常損失となり、翌連結会計年度(平成25年度)においても経常利益の見込が不透明であるため、繰延税金資産を計上しておりません。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度において連結売上高は13,961百万円(前年同期比2.7%増)、経常損失は311百万円(前年同期は467百万円)、税金等調整前当期純損失は310百万円(前年同期は503百万円)となっております。

 なお、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因についての分析は以下のとおりです。

① 売上高の分析

当グループのセグメントとしては医薬品事業でありますが、さらに細分化した各事業における状況は以下のとおりであります。 

〔医薬品等配置卸販売事業〕

医薬品等配置卸販売事業におきましては、取引配置販売業者の高齢化と後継者不足、個人消費の低迷、ドラッグストアの一般薬市場のシェア拡大攻勢の傾向は一段と続くものの、当事業における売上高は3,610百万円(前年同期比0.56%増)となりました。

〔医薬品等配置販売事業〕

医薬品等配置販売事業におきましては、ここ数年間続いている配置薬離れの傾向が依然としてあるものの、販売主体を健康食品から広貫堂製品の販売に注力する一方、富山県と沖縄県にて事業所に冷蔵庫を設置するオフィスドリンク配置サービスにも注力した結果、当事業における売上高は2,223百万円(前年同期比0.60%増)となりました。

〔ヘルスケア事業〕

ヘルスケア事業におきましては、市場の成熟化に伴う激しい企業間競争の状況下、当社グループは付加価値のある新製品を発売するとともに、提案型営業活動をさらに強化し売上の拡大に努めた結果、夏場の猛暑のドリンク需要に支えられ、当事業における売上高は4,499百万円(前年同期比4.51%増)となりました。

〔医薬品OEM受託事業〕

医薬品OEM受託事業におきましては、前連結会計年度に医薬品受託用の呉羽工場の稼動とともに、製造受託品目の拡大に努めた結果、当事業における売上高は3,229百万円(前年同期比5.31%増)となりました。

② 販売費及び一般管理費の分析

当連結会計年度における販売費及び一般管理費については、4,314百万円となりました。前連結会計年度と比較し、人件費52百万円減少(前年同期比2.3%減)、営業経費104百万円増加(前年同期比5.3%増)、減価償却費76百万円減少(前年同期比42.1%減)となりました。

③ 特別損益の分析

当連結会計年度における特別利益として、負ののれん発生益3百万円、また特別損失として、投資有価証券評価損2百万円を計上しました。

 

(3)資本の財源および資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は1,221百万円であり、前連結会計年度に比べ247百万円増加いたしました。当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローのとおりであります。

売上債権の残高は前連結会計年度と比較して24百万円の減少、仕入債務の残高は前連結会計年度と比較して272百万円増加しております。

② 資金需要について

当社グループは、事業活動のために必要と考える資金の確保、流動性の維持及び健全な財政状態を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出、幅広い資金調達手段の確保に努めております。

今後の資金使途につきましては、有利子負債の圧縮や内部留保により財務体質の強化を図る一方、生産設備の増強や研究開発の充実・強化に取り組むことで将来キャッシュ・フローの創出につなげ、資本効率の向上を図ってまいります。





出典: 株式会社 廣貫堂、2013-03-31 期 有価証券報告書