有価証券報告書を3社、または3期分比較分析できる! いますぐトライアルで試す >>
 






セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における世界経済は、米国新政権の政策に不透明感があるものの、米国や欧州などの先進国を中心に緩やかな景気の回復が続いています。また、中国では小型車減税による自動車販売が好調であったことに加え、公共部門における投資拡大が下支えしたことで、景気減速に一服感がみられました。日本経済におきましては、企業収益や雇用情勢の改善が続くなかで、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、欧米各国における保護主義の台頭懸念や中東・アジア地域における地政学的リスクの高まりなど、世界経済全体に下振れのリスクがあり、先行きは不透明な状況が続いております。

このような状況のもと、当社グループの業績は、海外における薬品の販売が順調に推移したこととプラズマ装置の販売が好調だったことに加え、国内ではめっき装置及び太陽光発電設備の販売も順調に推移したことにより、売上高は20,760百万円(前年同期比4.8%増)となりました。この結果、営業利益は5,500百万円(前年同期比12.1%増)、経常利益は5,502百万円(前年同期比11.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,124百万円(前年同期比20.9%増)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後のセグメント区分に基づいております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

 

(薬品事業)

薬品事業におきましては、前半にハイエンドスマートフォンの生産調整の影響があったものの、通年で中国系スマートフォン向けの需要が底堅く堅調に推移したことにより、中国、台湾、韓国におけるプリント配線板用めっき薬品の販売が順調に推移しました。また、中国においては小型車減税による自動車の需要が増加したことで、自動車部品用めっき薬品販売は堅調に推移しました。一方で、円高の影響を強く受けた結果、売上高は16,817百万円(前年同期比1.9%減)、セグメント利益は6,127百万円(前年同期比2.2%増)となりました。

(装置事業)

装置事業の受注高は、日本及び海外において大型めっき装置の受注を獲得したことにより、2,155百万円(前年同期比80.0%増)と大幅に増加しました。売上高は、手持ちの工事契約が順調に進捗し2,203百万円(前年同期比9.3%増)となりました。この結果、セグメント利益は146百万円(前年同期比11.9%増)となりました。

(新規事業)

新規事業の受注高は、プラズマ装置の受注が順調に推移し、大型太陽光発電設備の受注を獲得したものの、1,615百万円(前年同期比4.3%減)となりました。売上高は、プラズマ装置の販売が好調だったことに加え、手持ちの太陽光発電設備の工事契約が順調に推移したことにより、1,739百万円(前年同期比160.8%増)となりました。この結果、セグメント利益は19百万円(前年同期はセグメント損失248百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、8,764百万円と前年同期と比べ1,964百万円(28.9%)の増加となりました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益が前年同期と比べ560百万円(11.4%)増加したことに加え、主に仕入債務の増加により、営業活動によるキャッシュ・フローは4,847百万円と、前年同期と比べ収入が1,724百万円(55.2%)の増加となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形固定資産の取得による支出の増加や定期預金への預け入れが増加したことにより、投資活動によるキャッシュ・フローは△1,579百万円と、前年同期と比べ支出が522百万円(49.4%)の増加となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

自己株式の取得による支出が増加しましたが、長期借入金の実行により、財務活動によるキャッシュ・フローは△1,188百万円と、前年同期と比べ支出が321百万円(21.3%)の減少となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

薬品事業

(千円)

16,290,787

106.2

装置事業

(千円)

2,206,979

109.5

新規事業

(千円)

1,722,196

268.3

        合計

(千円)

20,219,963

112.3

 

(注) 1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

薬品事業

(千円)

875,759

85.1

新規事業

(千円)

10,541

54.0

        合計

(千円)

886,301

84.5

 

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

4.装置事業においては、商品仕入は行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(3) 受注状況

当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

装置事業

2,155,445

180.0

878,925

94.8

新規事業

1,615,479

95.7

1,337,291

92.6

        合計       

3,770,925

130.7

2,216,216

93.5

 

(注) 1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

4. 上記の金額は、機械装置の製作・据付に関する請負契約等の受注状況を記載しており、表面処理薬品及び商品に関する受注は、売上計上までの期間が短期間であるため、記載を省略しております。

 

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

薬品事業

(千円)

16,817,728

98.1

装置事業

(千円)

2,203,741

109.3

新規事業

(千円)

1,739,138

260.8

        合計

(千円)

20,760,609

104.8

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

   文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、技術開発力と市場開拓力の向上が成長の両輪であるとの考えに基づき、表面処理業界の顧客に対して、創業以来最高品質の表面処理用薬品資材と表面処理用装置を提供してまいりました。

今後も表面処理業界を通して広く社会に受け入れられ、社会の発展に寄与し、社会と共に成長し続けるため、「コーポレート・ガバナンスの充実」「コンプライアンスの重視」「経営のディスクローズ」「リスクの管理」「環境負担の削減」を目標にこれからも経営に取り組んでまいります。

当社の事業展開方針は次のとおりであります。

 

 ①新製品の開発

イ.エレクトロニクス業界向けでは、スマートフォンやタブレット端末、車載、IoT向け等、デジタル機器がますます多機能化、高性能化しており、プリント配線板の実装の高密度化、回路の微細化のための技術開発が要求されています。当社は市場調査を通して次世代の顧客のニーズに応えて、タイムリーに製品提供ができるよう研究開発部署の充実を図り、産学との交流を通して情報収集に努力することによって開発力の強化に努めております。また、従来のめっき技術に加え、フレキシブルプリント配線板(FPC)向けのめっき薬品及び装置の開発にも取り込み、事業の拡大を図ります。

ロ.自動車部品業界、水栓金具業界向けでは、メーカーの開発部署と密接な関係を維持した事業展開を実施しており、メーカーが目指す製品の意向に対し、環境面、機能面、デザイン面等多岐にわたる要求に積極的に対応しております。

ハ.自社開発に注力する一方、学術界との技術交流並びに顧客との共同開発にも積極的に取り組み、国際競争にも耐え得る強力な研究開発体制を目指してまいります。

 

 ②営業体制、サービス体制の充実

当社グループは、顧客の要望に応えるため、国内に本社営業部、2支店及び1営業所を設置し、販売体制と共にサービス体制を整えております。また中国、台湾、韓国、タイ、ベトナム、インドネシア、アメリカ、インドに子会社を、メキシコに合弁会社を設立し、グローバル展開を図っております。

今後も拠点の拡充を図り、海外顧客に満足のいただける販売・サービス体制の構築により、新規市場の需要開拓を進めております。

 

 ③生産体制の充実

国内におきましては、より一層の生産及び物流の効率化と固定費の低減を図ってまいります。

海外におきましては、製造コスト低減及び製品リードタイム短縮の必要性から中国、台湾、韓国、タイ、ベトナム、メキシコにおいて現地生産を行っております。今後、その他の子会社、合弁会社においても販売量の伸張に合わせ生産体制の拡充を図ります。

 

 ④財務体質の強化

経営資源の効率的活用、売上高の拡大、原価低減・販売費及び一般管理費の抑制に努め、キャッシュ・フローの管理を徹底し、財務体質の強化を図ってまいります。

 

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは株式上場以来、企業価値向上のための重要な指標として、売上高営業利益率及び総資産経常利益率を15%以上とすることを目標とし、株主価値の向上に努めております。過去5年間のこれらの経営指標の推移は、次のとおりであります。

 

平成25年
3月期

平成26年
3月期

平成27年
3月期

平成28年
3月期

平成29年
3月期

売上高営業利益率(%)

12.4

16.6

23.3

24.8

26.5

総資産経常利益率(%)

13.3

18.2

25.0

22.5

22.8

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

顧客満足度をあげ、収益の拡大に努め株主価値の向上を図るために、中長期的な会社の経営戦略として、次の4点を基本戦略としております。 

   ① 経営戦略:技術開発力と市場開拓力の向上

   ② 営業戦略:グローバルネットワークの拡充

   ③ 開発戦略:次世代技術への迅速な対応と市場でのトップブランドの維持

   ④ 市場戦略:海外子会社の強化

 

(4)会社の対処すべき課題

 ①営業に関する事項

近年、海外において、プリント配線板向け薬品及び自動車向け薬品等の拡販を進めてきました。それに伴い、新規顧客への技術対応及びアフターサービス体制等、現地からの技術支援の要望が高くなっており、これらに適切に対処することが海外での拡販において重要な鍵となります。このため、今後も引き続き、営業及び技術サービスの人材を海外子会社へ積極的に出向させ、顧客のフォロー体制を強化していきます。

また、今後成長が予想されるフレキシブルプリント配線板(FPC)市場向けに開発した薬品及び装置の市場定着を図り、今まで当社グループが参入していなかった市場においても拡販を図ります。

 

 ②研究開発に関する事項

表面処理用薬品の主要市場の1つであるプリント配線板業界は、技術革新のテンポが非常に速いため、常に顧客の次世代技術の動向を注視し、市場の要求に応えた製品が提供できるよう開発に取り組んでいかねばなりません。そのため、海外顧客のニーズを的確に捉え、今まで以上に開発スピードを高めることが重要となります。

このため、当社総合研究所への情報のフィードバックの徹底や、海外子会社と連携した現地密着型の開発を推進してまいります。

 

 ③生産及び供給体制に関する事項

これまで中国、台湾、韓国、タイ、ベトナム、メキシコにおいて、輸送コスト及び生産コストの削減、為替リスクヘッジ、製品リードタイム短縮等を目的として海外現地生産化を行ってまいりました。また、新潟工場における災害被災リスクの低減及び分散も目的に、今後も現地生産化を推進する計画であります。それに伴って、各国における法規制の遵守、機密情報の漏洩防止、品質の安定及び向上が重要な課題となります。

 

 ④新規事業に関する事項

当社グループは、近年プラズマ技術を利用したプリント配線板洗浄装置、太陽光発電等の環境関連装置、飲料水等の分野に進出し、経営の多角化を図っております。営業面、技術面の強化を図り、コア事業である薬品事業と装置事業に次ぐ第3の柱として、安定的に利益を創出できる事業へ成長させることが重要な課題となります。

 

 

(5)株式会社の支配に関する基本方針について

会社法施行規則第118条第3号に定める「株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(以下「会社の支配に関する基本方針」といいます。)の内容は以下のとおりです。

 

 ①会社の支配に関する基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的に確保・向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。上場会社である当社の株式は、株式市場を通じて多数の株主、投資家の皆様による自由な取引が認められているものであり、当社株式の大規模な買付行為や買付提案であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、当社株式の大規模な買付行為や買付提案に応じるか否かの最終判断は、株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。

しかしながら、株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、その目的等からみて当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、対象会社の取締役会や株主の皆様が株式の大規模買付提案の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社は、上記の例を含め、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある大規模な買付等を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては適切でないと考えております。

そのため、当社取締役会は、大規模な買付行為や買付提案を行う者が現れた場合は、当該大規模な買付等を行う者に買付の条件並びに買付後の経営方針及び事業計画等に関する必要かつ十分な情報を提供させて、当社取締役会の意見又は代替案を含めて、大規模な買付行為や買付提案の内容を検討するために必要な情報や十分な時間を確保することが、最終判断者である株主の皆様から経営の負託を受けた当社取締役会の責務であると考えております。

 

 ②会社の支配に関する基本方針の実現に資する取り組み

当社は、より多くの投資家の皆様に末永く継続して投資いただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させる取り組みとして、下記a.の企業理念を掲げ、下記b.の中期経営計画を実践しております。また、これらと並行して、下記c.のとおり、コーポレート・ガバナンスの強化、充実に取り組んでおります。

a.企業理念

当社は、昭和43年の設立以来、表面処理総合メーカーのリーディングカンパニーを目指し、常に時代の要求に即した研究開発を行い、「薬品と装置」の総合技術によって、めっき工程全般を考慮したお客様の立場に立った提案を続けることで、独自の地位を築いてまいりました。平成15年9月には、株式会社荏原製作所と米国エンソン社との技術提携契約及び合弁契約をMBO方式により清算し経営的独立を実現いたしました。これによって世界市場へ自由に参入することが可能となり、以来積極的な海外展開を推し進めてきております。

平成30年に創立50周年を迎えるにあたり、新・企業理念 ”表面処理技術から未来を創造する”を制定いたしました。 私たちは、創業以来、装飾・防錆めっき技術から発展した様々な表面処理技術の提供で、自動車、エレクトロニクスなどの産業の成長を支えてきました。これからも、長年培った知見と研究・開発力で、新たな表面処理技術を追究し、ものづくりを支え、世界中の人々の豊かな生活に貢献します。

なお、これらを実現していくための精神・考え方・姿勢として、従来の企業理念である「熱と誠」の位置づけを変更し、「JCUスピリット」といたしました。当社全ての役員・従業員は、物事に対しては常に「情熱」をもってあたり、人に対しては「誠心誠意」を尽くす、すなわち「熱と誠」の精神をもって日々の仕事に取り組みます。

b.中期経営計画

当社では、経営環境が変化する中、常に市場ニーズを先取りし、技術開発や市場開拓によって持続的な成長を維持するため、中期経営計画を策定しております。中期経営計画策定の骨子は、次のとおりです。

ⅰ.世界の動向から見て、自動車業界とエレクトロニクス業界を成長分野と位置づけ、新規開発商品の市場投入及び顧客への営業の世界展開により市場シェアの拡大を図る

ⅱ.海外における市場シェア向上のため、海外子会社の拡充によりグローバルネットワークの充実と海外営業の強化を図る

ⅲ.市場ニーズを把握し次世代技術の動向を見極めるため、リサーチとマーケティングを強化し、技術開発の効率化と迅速化及び一層の営業サービスの強化をを図る

ⅳ.従来の湿式(ウェット)表面処理技術に加え、乾式(ドライ)表面処理との融合により、一層高密度化、高付加価値化する市場ニーズに対応する

これらの推進によって、経営資源の効率化や利益の最大化に取り組み、企業価値の持続的向上を図ってまいります。

c.コーポレート・ガバナンスの強化充実に向けた取り組み

当社では、法令その他の規範の遵守に基づく企業倫理の重要性を認識するとともに、変動する社会情勢及び経済環境に対応した迅速な経営意思の決定と経営の健全性の向上を図ることによって、企業価値を高めることを経営上の重要な課題としております。その実現のために、株主の皆様、お客様、従業員、お取引先様、地域社会等、様々なステークホルダーとの良好な関係を築くとともに、企業規模の拡大に伴い、企業統治に必要な諸機能を一層強化、改善、整備しながら、コーポレート・ガバナンスの強化充実と同時に、コンプライアンス経営を徹底し、リスク管理の観点から、リスクを未然に防止する社内体制システムを構築し、併せて適時に適切な情報開示を行い、経営の透明性を高めてまいりました。

当社の経営機関制度としましては、経営に関する重要事項を決定するとともに、業務執行状況について監督を行う機関として取締役会、監査機関として監査役会があります。取締役会は社外取締役2名を含む11名の取締役で構成されております。監査役会は社外監査役3名を含む4名の監査役で構成されており、業務執行についての適法性、妥当性の監査を行っております。さらに意思決定機関を強化するものとして経営会議を設置しております。加えて、執行役員制度を導入しており、業務執行の迅速化と柔軟な業務執行体制を構築しております。

なお、企業の社会的責任の重要性を認識し、社会の持続可能な発展に貢献するために、4つのCSR方針を定めました。

ⅰ.研究開発型企業として、よりよい製品・サービスを提供し続けます。

ⅱ.法令や社会ルールを遵守し、それらを超える社会的な要請にも取り組みます。

ⅲ.ステークホルダーと適切なコミュニケーションを図り、信頼関係の維持に努めます。

ⅳ.経営の透明性を高め、社内の風通しをよくし、公明正大な企業活動を行います。

また、コンプライアンスに関する倫理規範として「行動基準」を定め、周知徹底を図るとともに、コンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。また、内部及び外部通報制度についても体制を構築し運用しております。

当社は、引き続き上記諸施策の推進により、コーポレート・ガバナンスの強化充実を図り、さらなる当社の企業価値、株主共同の利益の確保・向上に繋げてまいります。

以上当社では、多数の投資家の皆様に長期的に当社への投資を継続していただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させることに役員・従業員一丸となって取り組んでおり、これらの取り組みは、上記①の会社の支配に関する基本方針の実現にも資するものと考えております。

 

③会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの概要

当社は、当初平成20年4月25日開催の取締役会において、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」を導入、その後平成20年6月27日開催の当社第48回定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただき継続し、直近では平成26年6月27日開催の当社第54回定時株主総会の決議により継続しておりましたが(以下「現プラン」といいます。)、平成29年5月26日開催の当社取締役会において、現プランの一部修正(以下、継続後の対応策を「本プラン」といいます。)したうえで継続すること決議し、平成29年6月28日開催の当社第57回定時株主総会において、株主の承認をいただいております。

その概要は次のとおりです。

a.本プランの対象となる当社株式の買付

本プランにおける当社株式の大規模買付行為とは、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる買付行為をいい、かかる買付行為を行う者を大規模買付者といいます。

b.大規模買付ルールの概要

大規模買付ルールとは、事前に大規模買付者が当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、当社取締役会による一定の評価期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)又は、株主が対抗措置を発動することの可否について検討する期間(以下「株主検討期間」といいます。)を設ける場合には、取締役会評価期間と株主検討期間が経過した後に大規模買付行為を開始するというものです。

c.大規模買付行為がなされた場合の対応

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、当社取締役会は、仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、当該買付提案についての反対意見を表明したり、代替案を提示することにより、株主を説得するに留め、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置は講じません。

ただし、大規模買付ルールを遵守しない場合や、遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が、結果として当社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと当社取締役会が判断した場合には、対抗措置をとることがあります。

また対抗措置をとる場合、その判断について株主検討期間を設定し、当該期間に株主総会を開催し、株主の意思を確認させていただく場合がございます。

d.対抗措置の客観性・合理性を担保するための制度及び手続

対抗措置を講じるか否かについては、当社取締役会が最終的な判断を行いますが、本プランを適正に運用し、取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止し、その判断の客観性・合理性を担保するため、独立委員会を設置いたしました。対抗措置をとる場合、その判断の客観性・合理性を担保するために、当社取締役会は対抗措置の発動に先立ち、独立委員会に対して対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は、対抗措置の発動の是非について、勧告を行うものとします。

e.本プランの有効期限等

本プランの有効期限は、平成32年6月30日までに開催予定の当社第60回定時株主総会終結の時までとし、以降、本プランの継続(一部修正したうえでの継続を含む)については3年ごとに定時株主総会の承認を得ることとします。

ただし、有効期間中であっても、株主総会又は取締役会の決議により本プランは廃止されるものとします。

継続後の本プランの詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(http://www.jcu-i.com/)に掲載しております。

 

④本プランが会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでないことについて

a.買収防衛策に関する指針の要件を充足していること

本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しています。

また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」及び東京証券取引所が平成27年6月1日に公表した「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5いわゆる買収防衛策」の内容も踏まえたものとなっております。

b.株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること

本プランは、当社株式に対する大規模買付行為等がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、又は株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続されるものです。

c.株主意思を反映するものであること

本プランは、平成29年6月28日開催の当社第57回定時株主総会において、本プランの継続に関する株主の意思を確認させていただくため、議案としてお諮りしていることから、その継続について株主の意向が反映されております。

また、継続後は本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、株主の意向が反映されます。

d.独立性の高い社外者の判断の重視

本プランにおける対抗措置の発動は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するよう、本プランの透明な運用を担保するための手続きも確保されております。

e.デッドハンド型買収防衛策及びスローハンド型買収防衛策ではないこと

本プランは、当社の株主総会において選任された取締役により構成される取締役会によって廃止することが可能です。したがって、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。

また、当社は取締役の任期を1年と定めているため、本プランは、スローハンド型買収防衛策(取締役の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。

なお、当社では取締役解任決議要件につきましても、特別決議を要件とするような決議要件の加重をしておりません。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 需要先業界の動向(自動車業界、エレクトロニクス業界)

当社グループの売上の大部分は、表面処理用薬品関連資材及び装置に係るものであり、主に自動車業界とエレクトロニクス業界、特にプリント配線板業界で使用されており、その市場動向により当社グループの業績は大きく影響を受けます。

自動車業界における当社グループの表面処理薬品は、自動車前面部のラジエータグリル(樹脂製化粧部品)やドアハンドル(樹脂製)など高級車に採用される部品のめっき工程等で使用されます。従って、自動車生産の全体量の推移に影響を受けることは当然として、昨今のように低価格車に人気がシフトすることも、当社グループの市場が縮小することとなります。また、自動車業界の設備投資の動向により、装置の受注活動は大きな影響を受けることになります。

プリント配線板業界における当社グループの表面処理薬品は、回路形成用の銅めっき工程等で使用され、プリント配線板の需要先は主に電子機器メーカーであります。なかでもスマートフォンやタブレット端末、ゲーム機、パソコン、デジタル家電市場の生産量推移が、当社グループの業績に大きな影響を及ぼします。また、プリント配線板業界の設備投資の動向により、自動車業界と同様、装置の受注活動は大きな影響を受けることになります。

 

(2) 材料価格の変動

当社グループの薬品事業及び海外事業の主要製品に使用されている原材料は、薬品類や貴金属など、種類としては多岐にわたりますが、原材料価格の変動により当社グループの業績は影響を受けます。

 

(3) 為替レートの変動

当社グループは国内のみならず、海外においても幅広く事業を展開しております。当社グループは外貨建て決済を行う場合、必要に応じて為替予約等により短期的な影響を最小限にする努力をしておりますが、予想を超える大幅な為替変動があった場合には、当社グループの業績は影響を受けます。

また、海外の連結子会社において現地通貨にて作成される財務諸表は、連結財務諸表の作成のため円換算されており、換算時の為替レートの変動により当社グループの業績は影響を受けます。

 

(4) 中国での事業

当社グループは、成長を成功させる要因として、中国子会社による中国での事業拡大を第一に掲げており、今後も販売網の拡充、現地生産拠点の充実に注力する所存であります。中国はここまで驚異的な経済成長率で発展を続けておりましたが、昨今は経済成長率が鈍化しており、今後、景気が予想以上に後退する懸念があります。また、成長の歪みと言われる沿岸部と内陸部の所得格差の問題、エネルギー不足への対策、知的所有権に関する問題、地方政府の債務問題、環境汚染問題、不動産バブルの懸念等に対し、中国政府が効果的に対処できない場合には、当社グループの業績は影響を受けます。

 

(5) 技術ノウハウの流出及び漏洩について

当社グループの技術情報には、表面処理薬品の開発経緯、薬品の成分・組成、装置の開発経緯、仕入商品情報、当社グループと顧客間の技術データ等があります。これらの技術情報は、外部への持ち出し、複写等を禁じ、外部漏洩に備えております。しかしながら、万一、これらの情報が外部へ漏洩した場合には、類似品の製造及び顧客に対するサービス提供が可能になると考えられ、当社グループの業績は影響を受けます。また、退職者が出た場合、退職後の守秘義務契約にも関わらず、一部の技術・情報等が流出し、当社グループの業績は影響を受けます。

 

 

(6) 人材の確保・育成について

当社グループは、今後も海外展開の拡大やIR活動の充実等、諸業務の拡大が予想されるため、知名度の向上、採用活動の強化、教育・研修の拡充等の施策を行っておりますが、優秀な技術者や研究開発要員の確保・育成ができない場合又は、技術や語学力をもった海外の優秀な人材に対し引き抜き等が生じた場合には、当社グループの業績は影響を受けます。

 

(7) 法的規制について

当社グループは、表面処理薬品の原材料として「毒物及び劇物取締法」及び「麻薬及び向精神薬取締法」の対象となる薬品を使用しているため、その販売、製造、輸入等に関して同法の規制を受けております。当社グループは前記法令の対象となる薬品に関する販売業登録、輸出入業登録等の法的措置を講じると共に、社内管理体制を確立し、法令遵守に努めております。しかしながら、今後の法改正により規制が強化され、当社の表面処理薬品の原材料となる薬品の一部について、使用禁止や使用制限等の措置が講じられた場合には、代替製品を開発するまでの間、当社グループの業績は影響を受けます。

 

(8) 廃棄物等の管理について

当社グループでは、製造、開発又は実験過程等において、環境への影響を考慮した適切な処理を必要とする廃液及び大気中への排出物が生じます。当社グループは、廃液についてはその内容等により、排水処理施設での処理又は外部委託処理を行っております。また、排気管理については、製造工程及び実験室における局所排気を通じ、排気ガス処理装置で処理しております。これらの取り組みの結果、現在まで行政からの指導を受けた事はありませんが、将来において当社グループの廃棄物の管理に何らかの問題が生じた場合には、当社グループの業績は影響を受けます。

 

(9) 保有有価証券の価格変動について

当社グループは、取引先等との関係構築・維持のために株式を保有しておりますが、株式相場の大幅な下落、又は株式保有先の業績悪化等により保有する株式の価額が著しく下落し、しかも回復の可能性が認められない場合は、保有する株式の減損処理を行うこととなり、当社グループの業績は影響を受けます。

 

(10)他社との競合、技術の陳腐化

エレクトロニクス業界は、技術革新、ニーズの変化に伴い表面処理方法も変更されることがあり、これらに対応するため当社及び競合各社は常に新製品開発を行っております。現行の技術が陳腐化し、新技術の開発競争に打ち勝つことができない場合には、当社グループの業績は影響を受けます。

 

(11)減損会計

当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。大幅な業績の悪化が一定期間続き、かつ将来キャッシュ・フロー減少等の一定の条件を満たすと見込まれた場合には、減損損失が発生し当社グループの業績は影響を受けます。

 

(12)自然災害、事故等のリスクについて

当社グループにおける表面処理薬品は、主に新潟県上越市に立地する工場にて製造しております。この地域にて大規模な地震その他の自然災害、事故等が発生した場合には、製造設備や製品、材料等が破損するリスク、原材料の調達や製造活動、製品の出荷に支障が生じる可能性があります。また国内外問わず他の地域にても同様に自然災害、事故等が発生した場合には、原材料の調達等に支障が出ることにより製造活動が滞り当社グループの顧客企業に対して製品の出荷が滞る可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 

(1)事業用借地権設定契約

 

相手先

契約年月日

契約の内容

契約期間

賃料(年額)

川崎市

平成18年2月8日

当社総合研究所の借地権の設定

20年間
自 平成18年3月1日
至 平成38年2月28日

18,338千円

 

 

(2)業務・資本提携契約

 

相手先

契約年月日

契約の内容

株式の取得価額

JESAGI HANKOOK CO., LTD.
(韓国)

平成18年9月1日

相手方株式の取得及びプリント配線板洗浄装置の販売権取得

100,000千円

 

 

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、事業セグメントの垣根を乗り越えて、「独創的かつスピーディーな研究開発をスローガンに、世界の顧客に信頼されるオリジナル製品を提供する」ことを目指した研究開発活動を推進しております。新製品及び新技術の開発はもちろんのこと、従来技術の改良開発等も随時行うことで、顧客満足度の向上を図っております。自動車・建材・水栓金具からエレクトロニクス・デバイス・半導体に至る幅広い業界の最先端技術に対応すべく、顧客との共同研究も視野に進めております。

当連結会計年度における研究開発費は、1,075百万円であり、全額を薬品事業に配分しております。

 

(1) 薬品事業

薬品事業における研究開発活動は、

・環境にやさしい製品の表面処理プロセス

・エレクトロニクス業界での高密度、微細配線技術、生産性向上

・自動車関連業界での高外観、高耐食性表面処理技術

・海外・新興市場向けの低コスト対応表面処理技術

を課題として、「自動車部品や水栓金具等に要される樹脂及び金属材料へ表面処理を行う技術」、スマートフォン用途を中心とした高密度プリント配線板及びパッケージ基板向けのプロセスである「ビアフィリング硫酸銅めっき」、「スルーホールフィリング硫酸銅めっき」、「微細配線用各種エッチング液」さらに、これら関連技術として「半導体ウエハー用各種めっきプロセス」、「めっき液やエッチング液の自動分析管理装置」など、総合表面処理メーカーとして顧客の多様な要求に応えるべく、たゆまぬ研究開発を進めております。また、より高度化する技術要求に対応するための改良も継続しております。

 

(2) 装置事業

装置事業における研究開発は、高品質で高機能な自動車部品用めっき装置やプリント配線板向けめっき装置等、顧客の多様な要求に応えるべく、たゆまぬ努力を続けております。中でも、曲げられるフレキシブルプリント配線板(FPC)をロールtoロールで処理できる装置の開発に力を入れております。

 

(3) 新規事業

新規事業における研究開発は、薬品事業との親和性が高いプラズマ技術を用いたプリント配線板のエッチング及び洗浄装置など、高密度化製造技術に対応した研究開発を行っております。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載したとおりであります。

当社グループは、請負工事に係る収益の計上、各種引当金、資産除去債務、税効果会計、棚卸資産の評価、投資その他の資産の評価等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と思われる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高

当連結会計年度における売上高は、海外における薬品の販売が順調に推移したこととプラズマ装置の販売が好調だったことに加え、国内ではめっき装置及び太陽光発電設備の販売も順調に推移したことにより、20,760百万円(前年同期比4.8%増)となりました。薬品事業におきましては、前半にハイエンドスマートフォンの生産調整の影響があったものの、通年で中国系スマートフォン向けの需要が底堅く堅調に推移したことにより、中国、台湾、韓国におけるプリント配線板用めっき薬品の販売が順調に推移しました。また、中国においては小型車減税による自動車の需要が増加したことで、自動車部品用めっき薬品販売は堅調に推移しました。一方で、円高の影響を強く受けた結果、売上高は16,817百万円(前年同期比1.9%減)、セグメント利益は6,127百万円(前年同期比2.2%増)となりました。装置事業の受注高は、日本及び海外において大型めっき装置の受注を獲得したことにより、2,155百万円(前年同期比80.0%増)と大幅に増加しました。売上高は、手持ちの工事契約が順調に進捗し2,203百万円(前年同期比9.3%増)となりました。この結果、セグメント利益は146百万円(前年同期比11.9%増)となりました。新規事業の受注高は、プラズマ装置の受注が順調に推移し、大型太陽光発電設備の受注を獲得したものの、1,615百万円(前年同期比4.3%減)となりました。売上高は、プラズマ装置の販売が好調だったことに加え、手持ちの太陽光発電設備の工事契約が順調に推移したことにより、1,739百万円(前年同期比160.8%増)となりました。この結果、セグメント利益は19百万円(前年同期はセグメント損失248百万円)となりました。連結売上高に占める海外売上高は13,690百万円(前年同期比3.3%増)となりました。

 

② 売上原価、販売費及び一般管理費

当連結会計年度における売上原価は、8,443百万円(前年同期比9.5%増)となりました。

販売費及び一般管理費は、主に役員報酬や研究開発費の減少により6,816百万円(前年同期比5.3%減)となりました。

以上の結果、営業利益は5,500百万円(前年同期比12.1%増)となりました。

 

③ 営業外収益、営業外費用

営業外損益は、受取配当金、受取利息等116百万円の営業外収益を計上し、為替差損、支払利息等115百万円の営業外費用を計上した結果、経常利益は5,502百万円(前年同期比11.7%増)となりました。

 

④ 特別利益、特別損失

特別損益は、受取保険金等22百万円の特別利益を計上し、減損損失、事業整理損等56百万円の特別損失を計上した結果、税金等調整前当期純利益は5,468百万円(前年同期比11.4%増)となりました。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資本の財源について

当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び事業拡大のための投資資金、配当金の支払等であります。これらの資金需要に対して当社は、主として自己資金(手元資金と営業活動によって獲得した資金)によって賄う予定であります。資金調達手段としては、主要取引金融機関と貸越限度額1,800百万円の当座貸越契約と売却限度額600百万円の手形債権売買基本契約を締結し、また必要に応じて長期借入を行うことにより、円滑且つ効率的な資金調達を行う方針であります。

 

② 資金の流動性について

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、8,764百万円であり、運転資金としては将来予測可能な資金需要に対して十分に確保しております。さらに、その他にも資金の範囲には含まれませんが資金化が容易な定期預金が1,149百万円あり、十分な流動性資産を確保しております。

 

(5) 当連結会計年度の財政状態の分析

① 資産の部

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,887百万円(17.5%)増加し、26,095百万円となりました。

流動資産は、主に現金及び預金や、受取手形及び売掛金の増加により3,135百万円(19.8%)増加し、19,007百万円となりました。

固定資産は、主に保有株式の時価上昇や株式の取得による投資有価証券の増加により752百万円(11.9%)増加し、7,087百万円となりました。

② 負債の部

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,134百万円(17.4%)増加し、7,638百万円となりました。

流動負債は、主に電子記録債務の増加により927百万円(20.0%)増加し、5,553百万円となりました。

固定負債は、主に退職給付に係る負債の増加により207百万円(11.0%)増加し、2,084百万円となりました。

③ 純資産の部

当連結会計年度末の純資産合計は、配当金支払による利益剰余金の減少や円高の影響による為替換算調整勘定の減少の一方、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べ2,752百万円(17.5%)増加し、18,457百万円となりました。

 

(6) 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。

 

平成25年
3月期

平成26年
3月期

平成27年
3月期

平成28年
3月期

平成29年
3月期

自己資本比率(%)

49.9

58.3

62.7

70.4

70.5

時価ベースの株主資本
比率(%)

111.6

135.0

168.1

117.5

94.5

キャッシュ・フロー
対有利子負債比率(%)

106.1

106.7

61.5

41.3

26.1

インタレスト・カバレッ
ジ・レシオ(倍)

55.7

65.6

114.9

137.3

295.2

 

自己資本比率                       : 自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率           : 株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ   : キャッシュ・フロー/利払い

(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。

3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。

4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。

 





出典: 株式会社JCU、2017-03-31 期 有価証券報告書