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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績の改善や設備投資の増加、雇用情勢の改善などを背景として景気回復基調を持続しており、一方では、原油高の長期化による素材価格の値上がりや、金利の上昇などの不安要素があったものの、全般として、緩やかな回復基調で推移いたしました。
 建設業界及び合成樹脂加工品業界におきましては、需要の伸び悩みと販売競争の激化、原材料価格の値上がり等により、引き続き厳しい状態が続いております。
 当社グループはこのような状況の下、新機能製品の開発及び用途開拓を進めるとともに営業力の強化と積極的な販売活動に努めてまいりました結果、当連結会計年度の売上高は223億35百万円(前年同期比3.7%増)となりました。
 損益面につきましては、売上高の増加、生産の効率化、諸経費の削減などの諸施策を実施してまいりましたが、原材料価格の値上がりをカバーする迄には至らず、営業利益は6億59百万円(同38.9%減)、経常利益は5億65百万円(同42.7%減)となりました。また、投資有価証券売却益や固定資産除却損、独占禁止法第3条に関する課徴金等の計上により税引後の当期純利益は、2億30百万円(同48.4%減)となりました。

事業のセグメント別の状況はつぎのとおりです。
 [合成樹脂加工品事業]
 主力の建材製品は、防水用途向けや輸出用床材が売上増になったものの、壁装用品及び国内床材が売上減となりました。産業資材製品は、車両用床材向けの売上が減少しましたが、食品容器用シートや各種機能性フィルムが増加し、売上増となりました。
 この結果、売上高は216億42百万円(前年同期比3.8%増)、営業利益は3億12百万円(同57.5%減)となりました。
 [不動産賃貸事業]
 賃貸料収入は当連結会計年度において賃貸料の改定を行ないました結果、売上高は4億96百万円(前年同期比4.1%減)、営業利益は3億40百万円(同2.4%減)となりました。
 [その他事業]
 (株)ロンエスの業務受託が主なもので売上高は1億96百万円(前年同期比7.6%増)、営業利益は6百万円(前期4百万円の営業損失)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下資金という)は、9億18百万円となり、前連結会計年度に比べ6億51百万円減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動による資金の減少は、21百万円となり前連結会計年度に比べ9億64百万円減少しました。これは主に税金等調整前当期純利益が前連結会計年度に比べ減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動による資金の減少は2億8百万円となり前連結会計年度に比べ1億91百万円の支出の減少となりました。これは主に投資有価証券の売却収入によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動による資金の減少は4億30百万円となり資金の支出が2億66百万円増加しました。これは主に借入による収入が前連結会計年度に比べ減少したこと等によるものです。

 

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

事業の種類別セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
合成樹脂加工品事業
10,883,387
+9.1
合計
10,883,387
+9.1

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。

2 上記の生産実績を示す金額は製造原価によっています。

3 上記金額には、消費税等は含みません。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

事業の種類別セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
合成樹脂加工品事業
4,752,946
+8.7
合計
4,752,946
+8.7

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。

2 上記の商品仕入実績の金額は、実際仕入原価によっています。

3 上記金額には、消費税等は含みません。

 

(3) 受注実績

当社グループは、見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

事業の種類別セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
合成樹脂加工品事業
21,642,770
+3.8
不動産賃貸事業
496,806
△4.0
その他事業
196,318
+7.6
合計
22,335,894
+3.6

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。

2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は100分の10未満であるため記載を省略しています。

3 上記金額には、消費税等は含まれていません。

 

3 【対処すべき課題】

今後の見通しについては、企業業績の改善など景気回復が進んできたものの原材料価格の高止まりや金利の上昇などの不安材料もあり、予断を許さない状況が続くものと思われます。
 建設業界及び合成樹脂加工品業界では、引き続き需要の低迷と販売競争激化等が見込まれ、厳しい経営環境が続くものと思われます。当社グループでは、恒常的に生産の効率化、販売費・一般管理費等の経費削減に努めており、事業環境の変化に対応する構造改革諸施策を強力に推し進めるとともに、新機能製品の開発と仕入材料等のコストアップに対する対応策も合わせて実施し、一層の収益向上に努めてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

(1)為替レートの変動 
 当社グループの海外売上高の比率は、平成19年3月期で15.5%となっています。このため、為替リスクを回避するために為替予約等の対策を行っていますが、為替レートの大幅な変動(米ドル及びユーロに対する円高)が発生した場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)原材料価格の変動
  当社グループの主原料である樹脂・可塑剤等のベース原料となる原油・ナフサ等の国内価格の大幅な上昇は原材料調達価格の改定につながるとともに生産コストのアップとなって当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)災害や停電等による影響 
  当社グループは製造ラインの中断によるリスクを回避するため、内部的には定期的な設備点検、予防保全処置等を実施していますが、外的要因による影響まで防止できるものではありません。従って、当社グループの生産拠点である茨城県で大規模な地震や大規模停電、その他の操業を中断する事象が発生した場合には、生産能力が著しく低下することとなり、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼすことになります。

(4)不動産賃貸事業
 当該物件地域におけるテナントの集客力、当該地域の消費動向等の大幅な変化などによりテナントによる店舗立地条件の見直しがされる場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究・開発は、ものづくりと技術開発を通して御客様に安全で安心な環境を提供することを基本方針として商品提案と技術開発を行ってきました。床材事業においては、即効抗菌性のビニル床材『超コーキンリウム』、トイレ用床材『サニタリウム』、木目調汎用ビニル床材『ロンリウムウッディ』、および重歩行用単層ビニル床材『セジュレ100』を上市しました。『超コーキンリウム』は、従来製品の8倍の速度で抗菌即効性を発揮し、わずか3時間で抗菌効果が得られる床材です。また壁装事業においても、『超コーキンリウム』と同様の抗菌即効性を持つ『超抗菌壁紙』を上市しました。これらはいずれも衛生管理が重要な施設への展開が期待されています。
  防水事業においては、低温下での柔軟性を改善することで冬期の施工性を改善した『ニューベストプルーフ』を上市しました。『ニューベストプルーフ』は、省エネ化・高耐久化要求にマッチした防水シートとして市場で高い評価を得ている熱反射防水シート『ベストプルーフシャネツ』と並び、当社防水シートの今後の主力製品として成長することが期待されています。 
  産業資材事業では、JR西日本等の新規車両向けのポリオレフィン系車両用床材『ファインリウムG』、および今年7月に営業運転開始予定の次期新幹線車両N-700向けの床材『耐シガレットデザインフロアP』の本格生産および納入を開始しました。『ファインリウムG』は、車両の軽量化と燃焼時に発生ガスの少ないポリオレフィン系素材の床材の要求に応えたものです。
  フィルム商品開発においては、PVCシートが半導体用途に新規採用され量産を開始しました。非塩ビ系素材としては、前期上市したポリオレフィン素材の床面広告用オーバーラミネートフィルムを使用したフロアポップの市場テストの結果が良好で今後の採用増が期待されています。その他の非塩ビ系フィルムもマーキングフィルム用途に採用されるなど市場展開が進みつつあります。
  環境対応技術の構築に関しては、継続して全製品の低VOC化を進めています。今期は床施工体からのVOC成分の発生メカニズムについて日本建築仕上学会で発表し、対外的に当社の分析力、解析力をアピールすることができました。
  当連結会計年度中に支出した研究開発費の総額は391百万円です。なお、不動産賃貸事業及びその他事業についての研究・開発は行っておりません。
 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成19年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。そして、連結財務諸表の作成にあたり資産・負債の評価及び収益・費用の認識について重要な会計方針に基づき見積り及び仮定による判断を行っています。しかし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果と見積りが異なる可能性があります。
 連結財務諸表の利用上重要と考える仮定設定及び見積りについての項目は次のとおりであります。

①投資有価証券
 連結貸借対照表に計上されている投資有価証券には、時価のある有価証券と時価のない有価証   券が含まれています。そのうち、時価のある有価証券については、決算日の市場価格等に基づく時価により評価しています。時価評価されていない有価証券については原価法により評価していますが、投資先の資産内容の悪化等により投資価値が著しく低下し、回復する見込みがないと判断した場合には減損処理を行っています。
 ただし、将来の市場環境の悪化及び投資先の業績不振等により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合には、評価損等の計上が必要となる可能性があります。

②繰延税金資産
 連結貸借対照表に計上されている繰延税金資産の発生原因内訳については、税効果会計関係の注記に記載のとおりであります。繰延税金資産の回収可能性については、将来の課税所得の見積りなどを検討して回収可能性は十分あると判断しています。
 ただし、将来市場環境の変化による業績の悪化等により繰延税金資産の全部または一部を回収できないと判断した場合には、この判断を行った連結会計年度に繰延税金資産の調整額を費用として計上する可能性があります。

③貸倒引当金
 貸倒引当金の計上基準は連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載のとおりであります。
 なお、貸倒実績率については過去3年間の貸倒実績に基づいて算定していますが、顧客等の支払能力の低下が貸倒実績率以上に発生した場合には、追加引当が必要となる可能性があります。

④退職給付引当金
 退職給付引当金の計上基準は連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載のとおりであります。

⑤役員退職慰労引当金
 役員退職慰労引当金の計上基準は連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載のとおりであります。
 

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における売上高は223億35百万円と前期に比べ7億92百万円の増加(前年同期比3.7%増)となり、売上原価、販売費及び一般管理費の合計は216億76百万円と前期に比べ12億12百万円の増加(同5.9%増)となりました。営業利益は6億59百万円と前期に比べ4億19百万円の減少(同38.9%減)、経常利益は5億65百万円と前期に比べ4億22百万円の減少(同42.7%減)となりました。当期純利益は2億30百万円と前期に比べ2億17百万円の減少(同48.4%減)となりました。
売上高の主な増加要因は、建材製品が堅調に増加し海外売上高が34億58百万円と前期に比べ5億66百万円の増加(同19.6%増)となったこと等によるものです。
  売上原価、販売費及び一般管理費合計額の増加は主に原材料単価の値上がりによるものです。

 

(3)財政状態及びキャッシュ・フローの分析

 ①財政状態
(資産)
 当連結会計年度末の流動資産は、受取手形及び売掛金・棚卸資産等の増加により128億96百万円(前年同期比5億57百万円増加)となりました。固定資産は、投資有価証券の売却、長期前払年金費用の償却等により94億36百万円(前年同期比9億18百万円減少)となりました。
 その結果、資産合計では、223億33百万円(前年同期比3億61百万円減少)となりました。 

 (負債)
 当連結会計年度末の流動負債は、支払手形及び買掛金の増加により105億54百万円(前年同期比2億62百万円増加)となりました。固定負債は、預り保証金の返済等により29億95百万円(前年同期比6億89百万円減少)となりました。
 その結果、負債合計では、135億49百万円(前年同期比4億26百万円減少)となりました。

 (純資産)
 当連結会計年度末の純資産合計は、利益剰余金の増加により87億83百万円となりました。

②キャッシュ・フロー
 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の減少等により21百万円の減少(前年同期比9億64百万円減少)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入等により2億8百万円の減少(前年同期比1億91百万円増加)となりました。
 その結果、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加算したフリー・キャッシュ・フローは2億30百万円の減少(前期5億42百万円の増加)となりました。

 

(4)会社経営の基本方針と中期的な会社の経営戦略

①会社経営の基本方針
 当社グループは、どのような環境にあっても「ステークホルダーの信頼に応え続けること」を経営の基本としています。そのためには「経営のあるべき姿」を次のように捉えています。
 

 a.顧客ニーズに合致するものを良質適価で提供する会社
 顧客ニーズに合致するものを良質適価で提供する会社とは、市場の要求にいち早く対応できる会社であり、市場を創造できる会社であります。また、創造的な高品質・高機能の製品をスピーディーに市場に投入できる開発力をもった会社であり、コスト競争力を実現できる技術力をもった会社であります。

 b.安定した配当ができる会社
 安定した配当ができる会社とは、長期に安定した株主価値を創造し、配当を継続する会社であります。

 c.社会状況にマッチした運営を行う会社
 社会状況にマッチした運営を行う会社とは、どのような環境下にあっても生き抜く適者たる存在になるためには、環境に適応し進化し続ける会社であります。

 d.従業員が生活設計を描ける会社
 従業員が生活設計を描ける会社とは、会社の展望を見える形で従業員に示せる会社であり、従業員自身は自分の役割を果たすことを通してエンプロイアビリティー(雇用される市場価値)向上を実現する会社であります。

②中期的な会社の経営戦略
早期復配に向けて、3ヶ年計画の方向性は次のとおりであります。

 a.既存事業分野の販売拡大
 差別化商品の市場への早期投入、経営資源の選択と集中及び効率営業により実現していきます。

b.コストダウン

 あらゆるプロセスにおいて、コストを削減します。

c.新規事業展開

 コア・コンピタンスを生かしつつ、成長性ある事業・市場への展開に取り組みます。





出典: ロンシール工業株式会社、2007-03-31 期 有価証券報告書