有価証券報告書を3社、または3期分比較分析できる! いますぐトライアルで試す >>
 






セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績の改善や設備投資の増加などを背景として景気は緩やかな回復基調で推移いたしましたが、年度後半においては、原油価格の高騰による素材価格の値上りや、米国サブプライムローン問題、円高の進行等により先行きに不透明感が増してきております。
 建設業界および合成樹脂加工品業界におきましては、需要の伸び悩みと販売競争の激化、原材料価格の値上り等により引き続き厳しい状況が続いております。
 当社グループはこのような状況の下、販売価格の是正に取り組むとともに営業力の強化と積極的な販売活動に勤めてまいりましたが、住宅着工戸数や建築着工床面積の減少等もあり、当連結会計年度の売上高は、215億7百万円(前年同期比3.7%減)にとどまりました。
 損益面につきましては、当連結会計年度においても徹底したコストダウン及び諸経費の削減などの諸施策を実施してまいりましたが、売上高の減少や原材料価格の値上り等により、営業損失は2億34百万円(前年同期営業利益6億59百万円)、経常損失は5億6百万円(前年同期経常利益5億65百万円)となりました。
 また、棚卸資産廃棄損や、前払年金費用の割増し償却等の計上により当期純損失は7億83百万円(前年同期純利益2億30百万円)となりました。

事業のセグメント別の状況は次のとおりです。
[合成樹脂加工品事業]
 主力の建材製品は、ハウス・防水用途向けが売上増になったものの、壁装用品及び床材用品が売上減となりました。
 また、産業資材製品は、食品用シート及び欧米向けフイルムが売上減となりました。
この結果、売上高は208億11百万円(前年同期比3.8%減)、営業損失は5億27百万円(前年同期営業利益3億12百万円)となりました。
[不動産賃貸事業]
 賃貸料収入は前年度営業途中において賃貸料の改定を行ったこともあり、売上高は4億81百万円(前年同期比3.0%減)、営業利益は2億78百万円(前年同期比18.2%減)となりました。
[その他事業]
 ㈱ロンエスの業務受託が主なもので売上高は2億14百万円(前年同期比9.3%増)、営業利益は8百万円(前年同期比19.7%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は14億4百万円(前年同期比4億85百万円増加)となりました。各キャッシュ・フローの状況と原因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー )
 営業活動の結果得られた資金は10億94百万円(前年同期支出21百万円)となりました。これは主に売上債権が前年同期に比べ減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は9億45百万円(前年同期支出2億8百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果得られた資金は3億32百万円(前年同期支出4億30百万円)となりました。これは主に借入金による収入が前年同期に比べ増加したことによるものです。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

事業の種類別セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
合成樹脂加工品事業
10,518,249
△3.3
合計
10,518,249
△3.3

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。

2 上記の生産実績を示す金額は製造原価によっています。

3 上記金額には、消費税等は含みません。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

事業の種類別セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
合成樹脂加工品事業
4,858,786
+2.2
合計
4,858,786
+2.2

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。

2 上記の商品仕入実績の金額は、実際仕入原価によっています。

3 上記金額には、消費税等は含みません。

 

(3) 受注実績

当社グループは、見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

事業の種類別セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
合成樹脂加工品事業
20,811,753
△3.8
不動産賃貸事業
481,699
△3.0
その他事業
214,528
+9.3
合計
21,507,980
△3.7

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。

2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は100分の10未満であるため記載を省略しています。

3 上記金額には、消費税等は含まれていません。

 

3 【対処すべき課題】

今後の見通しについては、建設業界及び合成樹脂加工品業界では、引き続き住宅着工戸数や建築着工面積の減少等による需要の低迷と原材料価格の上昇等が見込まれ、厳しい経営環境が続くものと思われます。
  当社グループにおきましては、恒常的に生産の効率化、販売費・一般管理費等の経費削減に努めており、事業環境の変化に対応する構造改革諸施策を強力に推し進めるとともに、新機能製品の開発と仕入材料等のコストアップに対する対応策を合わせて実施し、一層の収益向上に努めてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

(1)為替レートの変動  
 当社グループの海外売上高の比率は、平成20年3月期で13.6%となっています。このため、為替リスクを回避するために為替予約等の対策を行っていますが、為替レートの大幅な変動(米ドル及びユーロに対する円高)が発生した場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)原材料価格の変動 
  当社グループの主原料である樹脂・可塑剤等のベース原料となる原油・ナフサ等の国内価格の大幅な上昇は原材料調達価格の改定につながるとともに生産コストのアップとなって当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)災害や停電等による影響 
  当社グループは製造ラインの中断によるリスクを回避するため、内部的には定期的な設備点検、予防保全処置等を実施していますが、外的要因による影響まで防止できるものではありません。従って、当社グループの生産拠点である茨城県で大規模な地震や大規模停電、その他の操業を中断する事象が発生した場合には、生産能力が著しく低下することとなり、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼすことになります。

(4)不動産賃貸事業 
 当該物件地域におけるテナントの集客力、当該地域の消費動向等の大幅な変化などによりテナントによる店舗立地条件の見直しがされる場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。
 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究・開発は、『技術に裏づけされた、環境負荷が小さく御客様に安全・安心な環境を提供する製品を開発する』ことを基本方針として、商品開発と技術開発を行ってきました。 
  床材分野においては、汎用ビニル床材の新製品『ロンリウム ルーチェ』、防滑性ビニル床材の新製品『ロンレイドASコンフォート』、プールサイド用床材『ロンリウム レスタリアHS及びSB』を上市いたしました。『ロンリウム レスタリアHS』は、遮熱性能を付与することで床材表面の温度上昇を抑え、プールサイドが熱くなり素足での歩行が困難になることを防ぐ機能を持っております。その他、汎用ビニル床材『ロンリウム ナチュール』、『ロンリウム サハラ』、防滑性ビニル床材『ロンマットMEパセラット』の増色、色改訂を実施しました。 
  壁装分野では、PP積層PVC壁紙、スクラッチ対策トップコート壁紙、撥水コート超抗菌壁紙、防塵壁紙、ISM対応普通紙難燃壁紙を製品化しました。 
  防水分野では、長期保証を見据えた仕様、薄板金属下地工法の仕様が仕上げ段階にあります。またこれと並行してシートを含めた防水工法の耐久性、信頼性をより向上させるべく様々な試験によるデータの蓄積を行っています。 
  産業資材分野では、中国新幹線向け耐シガレット床材の設計を完了した他、車両用新規バラマキ意匠床材『ロンレイド LX』、バス用バラマキ意匠床材『ロンマットZシリーズ』を製品化しました。 
  フィルム分野では、PVCフィルムおよび非PVCフィルムの用途展開に注力しています。PVCフィルムについては印刷基材として新規ユーザーに、非塩ビフィルムについてはラベル用基材やメディア用基材に採用されました。 
  環境対応技術の構築に関しては、全製品について低VOCを前提として製品開発を行っています。昨年に続いて今期も床施工体からのVOC成分の発生メカニズムについて日本建築仕上学会で発表しました。対外的に当社の分析力・解析力をアピールできたと考えています。 
  当連結会計年度中に支出した研究開発費の総額は3億83百万円です。なお、不動産賃貸事業及びその他事業についての研究・開発は行っておりません。 
 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成20年6月27日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。そして、連結財務諸表の作成にあたり資産・負債の評価及び収益・費用の認識について重要な会計方針に基づき見積り及び仮定による判断を行っています。しかし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果と見積りが異なる可能性があります。
 連結財務諸表の利用上重要と考える仮定設定及び見積りについての項目は次のとおりであります。

①投資有価証券 
 連結貸借対照表に計上されている投資有価証券には、時価のある有価証券と時価のない有価証   券が含まれています。そのうち、時価のある有価証券については、決算日の市場価格等に基づく時価により評価しています。時価評価されていない有価証券については原価法により評価していますが、投資先の資産内容の悪化等により投資価値が著しく低下し、回復する見込みがないと判断した場合には減損処理を行っています。 
 ただし、将来の市場環境の悪化及び投資先の業績不振等により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合には、評価損等の計上が必要となる可能性があります。

②繰延税金資産 
 連結貸借対照表に計上されている繰延税金資産の発生原因内訳については、税効果会計関係の注記に記載のとおりであります。繰延税金資産の回収可能性については、将来の課税所得の見積りなどを検討して回収可能性は十分あると判断しています。 
 ただし、将来市場環境の変化による業績の悪化等により繰延税金資産の全部または一部を回収できないと判断した場合には、この判断を行った連結会計年度に繰延税金資産を取崩し、費用として計上する可能性があります。 

③貸倒引当金 
 貸倒引当金の計上基準は連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載のとおりであります。 
 なお、貸倒実績率については過去3年間の貸倒実績に基づいて算定していますが、顧客等の支払能力の低下が貸倒実績率以上に発生した場合には、追加引当が必要となる可能性があります。

④退職給付引当金 
 退職給付引当金の計上基準は連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載のとおりであります。

⑤役員退職慰労引当金 
 役員退職慰労引当金の計上基準は連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載のとおりであります。 
 

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における売上高は215億7百万円と前期に比べ8億27百万円の減少(前年同期比3.7%減)となり、売上原価、販売費及び一般管理費の合計は217億42百万円と前期に比べ66百万円の増加(同0.3%増)となりました。営業損失は2億34百万円(前年同期営業利益6億59百万円)、経常損失は5億6百万円(前年同期経常利益5億65百万円)となりました。当期純損失は7億83百万円(前年同期純利益2億30百万円)となりました。
 

(3)財政状態及びキャッシュ・フローの分析

 ①財政状態 
(資産)
 当連結会計年度末の流動資産は、受取手形・売掛金等の減少により119億99百万円(前年同期比8億97百万円減少)となりました。固定資産は、投資有価証券の時価下落や長期前払年金費用の償却等により92億60百万円(前年同期比1億76百万円減少)となりました。
  その結果、資産合計では、212億59百万円(前年同期比10億73百万円減少)となりました。

 (負債) 
 当連結会計年度末の流動負債は、短期借入金の減少により93億58百万円(前年同期比11億96百万円減少)となりました。固定負債は、長期借入金の増加等により41億26百万円(前年同期比11億31百万円増加)となりました。
  その結果、負債合計では、134億85百万円(前年同期比64百万円減少)となりました。

 (純資産) 
 当連結会計年度末の純資産合計は、利益剰余金の減少により77億74百万円になりました。これは、当期純損失7億83百万円によるものです。

②キャッシュ・フロー 
 キャッシュ・フローの分析につきましては、「1 業績等の概要」の「(2) キャッシュ・フローの状況」をご覧下さい。

 

(4)会社経営の基本方針と中期的な会社の経営戦略

①会社経営の基本方針 
 当社グループは、どのような環境にあっても「ステークホルダーの信頼に応え続けること」を経営の基本としています。そのためには「経営のあるべき姿」を次のように捉えています。 

 a.顧客ニーズに合致するものを良質適価で提供する会社
 顧客ニーズに合致するものを良質適価で提供する会社とは、市場の要求にいち早く対応できる会社であり、市場を創造できる会社であります。また、創造的な高品質・高機能の製品をスピーディーに市場に投入できる開発力をもった会社であり、コスト競争力を実現できる技術力をもった会社であります。

 b.安定した配当ができる会社
 安定した配当ができる会社とは、長期に安定した株主価値を創造し、配当を継続する会社であります。

 c.社会状況にマッチした運営を行う会社
 社会状況にマッチした運営を行う会社とは、どのような環境下にあっても生き抜く適者たる存在になるためには、環境に適応し進化し続ける会社であります。

 d.従業員が生活設計を描ける会社
 従業員が生活設計を描ける会社とは、会社の展望を見える形で従業員に示せる会社であり、従業員自身は自分の役割を果たすことを通してエンプロイアビリティー(雇用される市場価値)向上を実現する会社であります。

②中期的な会社の経営戦略 
早期復配に向けて、3ヶ年計画の方向性は次のとおりであります。

 a.既存事業分野における選択と集中
 事業内容を見直し、今後成長が期待できるコア分野に対して、市場への差別化商品の早期投入、効率的な営業により利益を実現していきます。また、将来性が見込めない事業分野及び商品については、縮小、撤退を図り、コア分野へ経営資源を集中させます。
b.コストダウン
 あらゆるプロセスにおいて、コストを削減します。
c.新規事業展開
 コア・コンピタンスを生かしつつ、成長性ある事業・市場への展開に取り組みます。





出典: ロンシール工業株式会社、2008-03-31 期 有価証券報告書