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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、世界経済の回復を背景に、輸出や設備投資に持ち直しが見られるものの、急激な円高や原油高等により総じて厳しい状況で推移いたしました。さらに、平成23年3月11日に発生した東日本大震災により、景気の先行きに不透明感が増してきております。
 建設業界及び合成樹脂加工品業界におきましては、需要の伸び悩みと販売競争の激化、原材料価格の値上がり等により引き続き厳しい状況が続いております。
 当社グループはこのような状況の下、営業力の強化と積極的な販売活動に努めてまいりましたが、当連結会計年度の連結売上高は、172億97百万円(前期比3.9%減)にとどまりました。
 損益面につきましては、当連結会計年度においても徹底したコストダウン及び諸経費の削減などの諸施策を実施してまいりました結果、営業利益は7億39百万円(前期比40.5%増)、経常利益は6億24百万円(前期比65.0%増)となりました。また、震災の影響による損失や投資有価証券評価損等の計上もありましたが当期純利益は2億42百万円(前期比15.8%増)となりました。
 セグメント別の状況は次のとおりです。
(合成樹脂加工品事業)
 主力の建材製品は、防水資材、住宅資材、輸出用床材が売上増となりましたが、国内床材及び壁装用品は売上減となりました。また、産業資材製品は、車両用床材及び欧米向けフイルムが売上増となりました。
 この結果、売上高は168億31百万円(前期比3.0%減)、セグメント利益は4億12百万円(前期比132.4%増)となりました。
(不動産賃貸事業)
 不動産賃貸料収入は、売上高は4億66百万円(前期比4.4%減)、セグメント利益は3億27百万円(前期比6.0%減)となりました。
(注)セグメント利益の合計は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ7億27百万円増加し、当連結会計年度は40億33百万円となりました。
 当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況と原因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果得られた資金は、13億40百万円(前期収入18億50百万円)となりました。これは主に売上債権の増加がありましたが、税金等調整前当期純利益、減価償却費に加え、仕入債務が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は、1億31百万円(前期支出1億40百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は、4億74百万円(前期支出7億98百万円)となりました。これは主に預り保証金の返済によるものです。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
合成樹脂加工品事業
7,310,607
8.0
合計
7,310,607
8.0

(注) 1 上記の生産実績を示す金額は製造原価によっています。

2 上記金額には、消費税等は含みません。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
合成樹脂加工品事業
4,395,604
△1.8
合計
4,395,604
△1.8

(注) 1 上記の商品仕入実績の金額は、実際仕入原価によっています。

2 上記金額には、消費税等は含みません。

 

(3) 受注実績

当社グループは、見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
合成樹脂加工品事業
16,831,505
△3.0
不動産賃貸事業
466,160
△4.4
合計
17,297,666
△3.9

(注) 1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は100分の10未満であるため記載を省略しています。

2 上記金額には、消費税等は含まれていません。

 

3 【対処すべき課題】

今後のわが国経済は、欧米、新興国の景気動向、東日本大震災の影響、原油高による原材料価格の高騰など不透明感が強く、事業環境は先行きが見通し難い状況であります。
 当社グループはこのような環境の下、引き続き生産の効率化、販売・一般管理費の経費削減に努め、事業環境の変化に対応する構造改革諸施策を強力に推し進めるとともに、新機能製品の開発と仕入材料のコストアップに対する対応策を併せて実施し、一層の収益向上に努めてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

(1)為替レートの変動 
 当社グループの海外売上高の比率は、平成23年3月期で13.5%となっています。このため、為替リスクを回避するために為替予約等の対策を行っていますが、為替レートの大幅な変動(米ドル及びユーロに対する円高)が発生した場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)原材料価格の変動
  当社グループの主原料である樹脂・可塑剤等のベース原料となる原油・ナフサ等の国内価格の大幅な上昇は原材料調達価格の改定につながるとともに生産コストのアップとなって当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)災害や停電等による影響
  当社グループは製造ラインの中断によるリスクを回避するため、内部的には定期的な設備点検、予防保全処置等を実施していますが、外的要因による影響まで防止できるものではありません。従って、当社グループの生産拠点である茨城県で大規模な地震や大規模停電、その他の操業を中断する事象が発生した場合には、生産能力が著しく低下することとなり、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼすことになります。

(4)不動産賃貸事業
 当該物件地域におけるテナントの集客力、当該地域の消費動向等の大幅な変化などによりテナントによる店舗立地条件の見直しがされる場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
 
上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。
 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当連結会計期間、研究・開発部は、『迅速な技術開発により、コストパフォーマンスに優れた新製品の開発、及び既存製品の性能改良・品質改善・低コスト化を実現することで事業収益に貢献する』ことを基本方針として、商品開発と技術開発に取り組んできました。
 床材分野においては、コスト競争力を強化した木目床材『ロンMoku』、文教施設向け防滑性床材『ロンリウムEB』を開発・上市しました。『ロンリウムEB』は、文教施設の廊下、スロープ、水廻りなど防滑性が必要とされる場所に使用される床材です。その他、既存製品のコスト競争力の強化に努め、成果を上げることができました。
 防水分野では、新たに断熱工法に対応可能な太陽電池パネル設置架台『PV−H支持架台』を開発、上市しました。『PV−H支持架台』は、3月初めに東京国際展示場で開催された『第2回太陽光発電システム展』にて展示し、好評を得ました。
 フィルム分野では、PVCフィルムを中心に用途展開に注力しています。半導体工場向けのフィルム基材の新製品の開発を完了しました。また欧州のREACH規制への対応について重要課題として取り組んできましたが、概ね目処をつけることができました。
 壁紙分野では、フィルム積層型超抗菌壁紙の開発を完了しました。この壁紙は即効抗菌性とフィルム積層型壁紙の耐汚れ性を併せ持つことが特徴です。現在海外市場を中心に展開するべく準備中です。
 当連結会計年度中に支出した研究開発費の総額は2億56百万円です。なお、不動産賃貸事業についての研究・開発は行っておりません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成23年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。そして、連結財務諸表の作成にあたり資産・負債の評価及び収益・費用の認識について重要な会計方針に基づき見積り及び仮定による判断を行っています。しかし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果と見積りが異なる可能性があります。
 連結財務諸表の利用上重要と考える仮定設定及び見積りについての項目は次のとおりであります。

①投資有価証券
 連結貸借対照表に計上されている投資有価証券には、時価のある有価証券と時価のない有価証券が含まれています。そのうち、時価のある有価証券については、決算日の市場価格等に基づく時価により評価しています。時価評価されていない有価証券については原価法により評価していますが、投資先の資産内容の悪化等により投資価値が著しく低下し、回復する見込みがないと判断した場合には減損処理を行っています。
 ただし、将来の市場環境の悪化及び投資先の業績不振等により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合には、評価損等の計上が必要となる可能性があります。

②繰延税金資産
 連結貸借対照表に計上されている繰延税金資産の発生原因内訳については、税効果会計関係の注記に記載のとおりであります。繰延税金資産の回収可能性については、将来の課税所得の見積りなどを検討して回収可能性は十分あると判断しています。
 ただし、将来市場環境の変化による業績の悪化等により繰延税金資産の全部または一部を回収できないと判断した場合には、この判断を行った連結会計年度に繰延税金資産を取崩し、費用として計上する可能性があります。

③貸倒引当金
 貸倒引当金の計上基準は連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載のとおりであります。
 なお、貸倒実績率については過去3年間の貸倒実績に基づいて算定していますが、顧客等の支払能力の低下が貸倒実績率以上に発生した場合には、追加引当が必要となる可能性があります。

④退職給付引当金
 退職給付引当金の計上基準は連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載のとおりであります。

 

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における売上高は172億97百万円と前期に比べ6億99百万円の減少(前期比3.9%減)となり、売上原価、販売費及び一般管理費の合計は165億57百万円と前期に比べ9億12百万円の減少(前期比5.2%減)となりました。営業利益は7億39百万円と前期と比べ2億13百万円の増加(前期比40.5%増)、経常利益は6億24百万円と前期と比べ2億45百万円の増加(前期比65.0%増)となりました。当期純利益は2億42百万円と前期と比べ33百万円の増加(前期比15.8%増)となりました。 

(3)財政状態及びキャッシュ・フローの分析

 ①財政状態
(資産)
 当連結会計年度末の流動資産は、現金及び預金や受取手形及び売掛金の増加により125億39百万円(前期比10億32百万円増加)となりました。固定資産は、有形固定資産の除却等により66億32百万円(前期比8億13百万円減少)となりました。その結果、資産合計では、191億71百万円(前期比2億19百万円増加)となりました。

 (負債)
 当連結会計年度末の流動負債は、支払手形及び買掛金の増加等により84億94百万円(前期比5億67百万円増加)となりました。固定負債は、長期借入金や預り保証金の減少等により24億43百万円(前期比5億49百万円減少)となりました。その結果、負債合計では109億38百万円(前期比18百万円増加)となりました。

 (純資産)
 当連結会計年度末の純資産合計は、利益剰余金の増加により82億33百万円になりました。これは、当期純利益2億42百万円によるものです。

 ②キャッシュ・フロー
 キャッシュ・フローの分析につきましては、「1 業績等の概要」の「(2) キャッシュ・フローの状況」をご覧下さい。

 

 

(4)会社経営の基本方針と中期的な会社の経営戦略

①会社経営の基本方針
 当社グループは、どのような環境にあっても「ステークホルダーの信頼に応え続けること」を経営の基本としています。そのためには「経営のあるべき姿」を次のように捉えています。 

 a.顧客ニーズに合致するものを良質適価で提供する会社
 顧客ニーズに合致するものを良質適価で提供する会社とは、市場の要求にいち早く対応できる会社であり、市場を創造できる会社であります。また、創造的な高品質・高機能の製品をスピーディーに市場に投入できる開発力をもった会社であり、コスト競争力を実現できる技術力をもった会社であります。

 b.安定した配当ができる会社
 安定した配当ができる会社とは、長期に安定した株主価値を創造し、配当を継続する会社であります。

 c.社会状況にマッチした運営を行う会社
 社会状況にマッチした運営を行う会社とは、どのような環境下にあっても生き抜く適者たる存在になるために、環境に適応し進化し続ける会社であります。

 d.従業員が生活設計を描ける会社
 従業員が生活設計を描ける会社とは、会社の展望を見える形で従業員に示せる会社であり、従業員自身は自分の役割を果たすことを通してエンプロイアビリティー(雇用される市場価値)向上を実現する会社であります。

②中期的な会社の経営戦略
早期復配に向けて、3ヶ年計画の方向性は次のとおりであります。

 a.既存事業分野における選択と集中
 事業内容を見直し、今後成長が期待できるコア分野に対して、市場への差別化商品の早期投入、効率的な営業により利益を実現していきます。また、将来性が見込めない事業分野及び商品については、縮小、撤退を図り、コア分野へ経営資源を集中させます。
b.コストダウン
 あらゆるプロセスにおいて、コストを削減します。
c.新規事業展開
 コア・コンピタンスを生かしつつ、成長性ある事業・市場への展開に取り組みます。

 





出典: ロンシール工業株式会社、2011-03-31 期 有価証券報告書