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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、円安・原油安を背景に企業収益や雇用環境の改善がみられたものの、個人消費の低迷や中国経済の景気減速、年明け以降の株価下落や円高傾向もあり、引き続き不透明な状況で推移いたしました。
 建設業界及び合成樹脂加工品業界におきましては、需要の伸び悩みや販売競争の激化、労働力不足等により引き続き厳しい状況が続いております。
 当社グループはこのような状況の下、営業力の強化と積極的な販売活動に努めてまいりましたが、当連結会計年度の連結売上高は、209億30百万円(前期比2.1%減)となりました。
 損益面につきましては、当連結会計年度においても徹底したコストダウン及び諸経費の削減などの諸施策を実施してまいりました結果、営業利益は19億6百万円(前期比33.1%増)、経常利益は19億57百万円(前期比27.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億53百万円(前期比34.0%増)となりました。

セグメント別の状況は次のとおりです。
(合成樹脂加工品事業)
 主力の建材製品は、住宅資材、壁装用品、輸出用床材が売上増となりましたが、国内床材、防水資材は売上減となりました。また、産業資材製品は、車両用床材、欧米向けフィルムが売上減となりました。
 この結果、売上高は205億46百万円(前期比2.0%減)、営業利益は16億13百万円(前期比43.1%増)となりました。
(不動産賃貸事業)
 不動産賃貸料収入は、売上高は3億84百万円(前期比3.0%減)、営業利益は2億93百万円(前期比4.1%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5億89百万円増加し、48億98百万円となりました。
 当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況と原因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果得られた資金は、18億69百万円(前期収入9億21百万円)となりました。これは主に仕入債務の減少がありましたが、税金等調整前当期純利益及び減価償却費によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は、5億99百万円(前期支出3億67百万円)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は、6億78百万円(前期支出2億24百万円)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出及び配当金の支払いによるものです。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

合成樹脂加工品事業

7,834,055

△11.3

合計

7,834,055

△11.3

 

(注) 1 上記の生産実績を示す金額は製造原価によっています。

2 上記金額には、消費税等は含みません。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

合成樹脂加工品事業

5,196,588

△4.6

合計

5,196,588

△4.6

 

(注) 1 上記の商品仕入実績の金額は実際仕入原価によっています。

2 上記金額には、消費税等は含みません。

 

(3) 受注実績

当社グループは、見込生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

合成樹脂加工品事業

20,546,078

△2.0

不動産賃貸事業

384,294

△3.0

合計

20,930,372

△2.1

 

(注) 1 総販売実績の10%以上の割合を占める主要な取引先はありません。

2 上記金額には、消費税等は含みません。

 

 

3 【対処すべき課題】

今後の当社グループを取り巻く経営環境は、国内経済は緩やかに持ち直すと見込まれることやオリンピック需要による景気拡大の期待感がある一方、公共投資の減少、販売競争の激化、原油価格の反転による原材料価格の上昇が懸念されるなど、引き続き厳しい状況が続く見通しです。
 このような環境の下、当社グループは、引き続き生産性向上や経費削減に努め、事業環境の変化にスピーディーに対応できる体制整備と、事業基盤強化策を推し進め、さらに新製品の開発を併せて実施し、安定した利益を確保し続ける企業への変革に努めてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。

(1)為替レートの変動 
 当社グループの海外売上高の比率は、平成28年3月期で13.8%となっています。このため、為替リスクを回避するために為替予約等の対策を行っていますが、為替レートの大幅な変動(米ドル及びユーロに対する円高)が発生した場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)原材料価格の変動
 当社グループの主原料である樹脂・可塑剤等のベース原料となる原油・ナフサ等の国内価格の大幅な上昇は原材料調達価格の改定につながるとともに生産コストのアップとなって当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)災害や停電等による影響
 当社グループは製造ラインの中断によるリスクを回避するため、内部的には定期的な設備点検、予防保全処置等を実施していますが、外的要因による影響まで防止できるものではありません。従って、当社グループの生産拠点である茨城県で大規模な地震や大規模停電、その他の操業を中断する事象が発生した場合には、生産能力が著しく低下することとなり、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼすことになります。

(4)不動産賃貸事業
 当該物件地域におけるテナントの集客力、当該地域の消費動向等の大幅な変化などによりテナントによる店舗立地条件の見直しがされる場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

  上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

研究・開発部は、『既存製品の競争力向上と新規製品の開発により、売上増と収益最大化へ貢献する』ことを基本方針として、製品開発と技術開発に取り組んでいます。
 当連結会計年度、床材分野においては、建築用高意匠性床材と関連副資材の製品化、航空機・鉄道車両・船舶等の各種床材の開発に注力してきました。
 建築用床関連部材では、高意匠性・防滑性ビニル床シート『ロンマットME スコア』『ロンマットME トレイス』『ロンマットME ツイルⅡ』とマンション外廊下用ウレタン系シーリング材『SPシーラントU』を上市しました。
 航空機・鉄道車両用では、難燃規格対応製品を拡充しました。また、船舶向け床材『ロンリウムSS』の拡充を行いました。
 防水分野では、シートと部材の開発を行い、鋼板用穴あけ器『パンチホール』、ディスク変形防止ドライバー『フォームレスドライバー』を製品化しました。また、外断熱防水を含むトータルシステムで耐火認定と防火(飛び火)認定の両方を取得したFPIS屋根を上市しました。
 壁紙分野では、機能性壁紙の製品化に注力してきました。『ロンプロテクトウォール』の拡充や不燃性消臭壁紙を上市しました。
 フィルム分野においては、機能性塩ビフィルム及び機能性非塩ビフィルムの開発を行っています。機能性塩ビフィルムにおいては、REACH規制に対応したフィルムを拡充しました。また、抗ウィルス性のフィルムや機能性非塩ビフィルムである軟質のアクリルフィルム及びポリ乳酸フィルム等を展示会で紹介しました。
 当連結会計年度中に支出した研究開発費の総額は2億77百万円です。なお、不動産賃貸事業についての研究開発は行っておりません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月29日)現在において当社グループが判断したものです。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。そして、連結財務諸表の作成にあたり資産・負債の評価及び収益・費用の認識について重要な会計方針に基づき見積り及び仮定による判断を行っています。しかし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果と見積りが異なる可能性があります。
 連結財務諸表の利用上重要と考える仮定設定及び見積りについての項目は次のとおりです。

①投資有価証券
 連結貸借対照表に計上されている投資有価証券には、時価のある有価証券と時価のない有価証券が含まれています。そのうち、時価のある有価証券については、決算日の市場価格等に基づく時価により評価しています。時価評価されていない有価証券については原価法により評価していますが、投資先の資産内容の悪化等により投資価値が著しく低下し、回復する見込みがないと判断した場合には減損処理を行っています。
 ただし、将来の市場環境の悪化及び投資先の業績不振等により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合には、評価損等の計上が必要となる可能性があります。

②繰延税金資産
 連結貸借対照表に計上されている繰延税金資産の発生原因内訳については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 税効果会計関係」に記載のとおりです。繰延税金資産の回収可能性については、将来の課税所得の見積りなどを検討して回収可能性は十分あると判断しています。
 ただし、将来市場環境の変化による業績の悪化等により繰延税金資産の全部または一部を回収できないと判断した場合には、この判断を行った連結会計年度に繰延税金資産を取崩し、費用として計上する可能性があります。

③貸倒引当金
 貸倒引当金の計上基準は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4 会計方針に関する事項 (3) 重要な引当金の計上基準 ① 貸倒引当金」に記載のとおりです。
 なお、貸倒実績率については過去3年間の貸倒実績に基づいて算定していますが、顧客等の支払能力の低下が貸倒実績率以上に発生した場合には、追加引当が必要となる可能性があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における連結売上高は209億30百万円と前期と比べ4億41百万円の減少(前期比2.1%減)となり、売上原価、販売費及び一般管理費の合計は190億23百万円と前期に比べ9億15百万円の減少(前期比4.6%減)となりました。営業利益は19億6百万円と前期と比べ4億74百万円の増加(前期比33.1%増)、経常利益は19億57百万円と前期と比べ4億25百万円の増加(前期比27.8%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は12億53百万円と前期と比べ3億18百万円の増加(前期比34.0%増)となりました。 

(3)財政状態及びキャッシュ・フローの分析

 ①財政状態
(資産)
 当連結会計年度末の流動資産は、受取手形及び売掛金、製品及び商品等の減少により、149億24百万円(前期比20百万円減少)となりました。固定資産は、有形固定資産、投資有価証券等の増加により63億72百万円(前期比2億86百万円増加)となりました。その結果、資産合計では、212億96百万円(前期比2億65百万円増加)となりました。

 (負債)
 当連結会計年度末の流動負債は、支払手形及び買掛金等の減少により70億35百万円(前期比5億62百万円減少)となりました。固定負債は、長期借入金等の減少により17億95百万円(前期比3億98百万円減少)となりました。その結果、負債合計では、88億31百万円(前期比9億60百万円減少)となりました。

 (純資産)
 当連結会計年度末の純資産合計は、利益剰余金等の増加により124億65百万円になりました。これは、配当金の支払いがありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益12億53百万円によるものです。

 ②キャッシュ・フロー
 キャッシュ・フローの分析につきましては、「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

 

(4)会社経営の基本方針と中期的な会社の経営戦略

①会社経営の基本方針
 当社グループは、どんな環境下にあっても『ステークホルダーの信頼に応え続けること』を経営の基本としております。そのためには、『経営のあるべき姿』を次のように捉えています。

ア.顧客のニーズに合致するものを良質適価で提供する会社
 顧客のニーズに合致するものを良質適価で提供する会社とは、市場の要求にいち早く対応できる会社であり、市場を創造できる会社です。創造的な高品質・高機能の商品をスピーディーに市場に投入できる開発力をもった会社であり、コスト競争力を実現できる技術力をもった会社です。

イ.安定した配当ができる会社
 安定した配当ができる会社とは、長期に安定した株主価値の創造をし、配当を継続する会社です。

ウ.社会状況に適応した運営を行う会社
 社会状況に適応した運営を行う会社とは、どんな環境下にあっても生き抜く適者たる存在になるために、環境に適応し続ける会社です。

エ.従業員が生活設計を描ける会社
 従業員が生活設計を描ける会社とは、会社の展望を見える形で従業員に示せる会社であり、従業員自身は自分の役割を果たすことを通してエンプロイアビリティー(雇用される市場価値)向上を実現する会社です。

②中期的な会社の経営戦略
3ヶ年計画の方向性は次のとおりです。

ア.既存事業分野における選択と集中
 事業内容を見直し、今後成長が期待できるコア分野に対して、市場への差別化商品の早期投入、効率的な営業により利益を実現していきます。また、将来性が見込めない事業分野及び商品については、縮小、撤退を図り、コア分野へ経営資源を集中させます。

イ.コストダウン
 あらゆるプロセスにおいて、コストを削減します。

ウ.新規事業展開
 コア・コンピタンスを生かしつつ、成長性ある事業・市場への展開に取り組みます。

 





出典: ロンシール工業株式会社、2016-03-31 期 有価証券報告書