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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
   ①当連結会計年度の状況
 当連結会計年度前半におけるわが国の経済は、企業収益の改善や設備投資の増加等により、景気は緩やかに回復し、個人消費にも明るい兆しが見られましたが、後半には、原油価格の高騰による影響や個人消費の鈍化により、不透明感漂う状況となりました。また、当社グループの商品需要と関係の深い新設住宅着工戸数は、前連結会計年度を若干上回る実績となりましたが、増改築需要は、大型台風の相次ぐ上陸により、予定していた工事が一部中止になるなどの影響を受けました。

 この間にあって、当社グループは、企業ミッションとして「やります 生活環境企業 TOTO」を掲げ、広く社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指しています。
 その実現に向かって、
  ①サービスをこえるきずなを TOTO:
    お客様の立場に立ち、お客様の気持ちになって、お客様との永続的な信頼関係づくりを目指すこと
  ②まいにちにユニバーサルデザインを TOTO:
    年齢や身体の状況に関わりなく、誰もが安心して快適に使える水まわり商品や空間づくりを目指すこと
  ③暮らしながらそっとエコロジー TOTO:
    暮らしながら地球を守ることのできる、環境に配慮した商品開発・技術開発を目指すこと
という3つのミッション・ワードを制定し、当社グループをあげて推進しています。
 また、事業体質の強化と業容の拡大を目指して「平成16〜18年度中期経営計画」をスタートさせ、その具体的な活動計画として、
     リモデル21計画     : 増改築を通じたお客様との感動づくり
     グローバル21計画    : 海外事業の展開強化とグローバルブランドの確立
     オンリーワン21計画   : 次の時代を支えるオンリーワン技術の研究と開発
     チャレンジ21計画    : 創造力豊かな自立した社員と熱気みなぎる会社づくり
     レボリューション21計画 : 永続的な企業革新活動による体質強化
の「5つの21計画」に取り組んでいます。
 
 「リモデル21計画」は、国内の新設住宅需要が住宅ストックの余剰ならびに少子化などにより、将来的に大きな伸びは期待できない状況にあることから、当社グループの業績を支える最重要テーマとして取り組みました。
 「グローバル21計画」は、海外事業の展開強化とグローバルブランドの確立を狙いとし、特に当連結会計年度は、中国市場と米国市場における販売を強化しました。
 「オンリーワン21計画」は、次の時代を支える技術の研究と開発を狙いとし、住設商品の分野では、当社グループの企業ミッションである「生活環境企業」に直結する、TOTOらしい機能として、UD(ユニバーサルデザイン)とエコプロダクツ(エコロジー&エコノミー)の実現に力を注ぎました。
 「チャレンジ21計画」は、創造力豊かな自立した社員と熱気みなぎる会社づくりを狙いとして、人材の育成に注力しました。人材育成プログラムとして、次世代の経営者育成を目的とした「マネジメントフォーラム」、変革の意志ある者が自ら手を挙げ、解決手法を学ぶ「経営スクール」を充実させるとともに、平成16年度より、部門を超えた活動にチャレンジする「オープン・チャレンジ・プロジェクト」制度を導入し、「女性きらめきプロジェクト」など3つのプロジェクトを発足させました。また、パソコンで自己学習することができる「TOTOラーニングマスター」の運用を開始し、社員の商品知識と施工知識の向上に努めました。
 「レボリューション21計画」は、永続的な体質強化を狙いとして、当社グループの全部門で企業革新活動を推進し、特に、生産面における最重点実施事項として、TSR(TOTO Self-Revolution)活動を継続しており、製造工程の改善による生産性の向上と諸資材の国際調達拡大などのコストダウンを前連結会計年度に引き続き推進しました。
 これらの「5つの21計画」を進めた結果、売上高は過去最高実績を更新し、4, 841億9千1百万円、経常利益は287億4百万円、当期純利益は、130億5千8百万円となりました。
 ROE(株主資本当期純利益率)は、前年同期から0.3ポイント向上し6.7%に、ROA(総資本当期純利益率)は前年同期から0.3ポイント向上し2.8%になりました。
②事業の種類別セグメントの業績
a.レストルーム商品 
 「フチなし形状(※1)」「トルネード洗浄機能(※2)」の最新技術を搭載しているローシルエットタイプ大便器「ネオレスト」シリーズと、世界ではじめて同最新技術を採用したタンク式大便器「ピュアレスト」は、機能性・清掃性・デザイン性において高い評価をいただいており、販売台数を順調に伸ばすことができました。また、平成17年2月には、「ネオレスト」シリーズをモデルチェンジし、全シリーズの清掃性をさらに向上させるとともに、心地よいトイレ空間を演出するための香りや音楽を楽しむことができる機能を品揃え強化いたしました。
 シートタイプのウォシュレットにつきましても、「NEWアプリコットシリーズ」や「NEW Sシリーズ」を中心に、順調に販売台数を伸ばしています。特に、手を触れなくても自動でふたの開閉を行うことができる機能を搭載した機種や、後ろを振り向かずにリモコンのボタンで便器洗浄できる機能を搭載した機種は、予想を上回る伸長を示しています。
 また、海外市場では営業体制強化や新商品投入などに努めた米国・中国を中心に衛生陶器などの売上高も伸長しました。
 この結果、売上高は前連結会計年度比3.0%増の2, 148億4千1百万円となりました。
(※1)フチなし形状:清掃性を高めるために、世界ではじめて便器内周のフチ裏部(リム部)をなくした形状の
    こと。
(※2)トルネード洗浄機能:内周側面の洗浄穴から円を描くように洗浄する新しい洗浄方式のこと。
b.バス・キッチン・洗面商品 
 バス商品については、業界初の“カラリ床”を搭載した戸建住宅用システムバスルームが発売以来の好評を維持しており、堅調な販売実績となりました。また、冬場でも6時間後のお湯の温度低下が約2度(従来は約7.5度)しか下がらない断熱構造の「フローピア魔法びん浴槽シリーズ」は、テレビ広告の効果もあり、予想を上回る反響を得ています。
 キッチン商品については、スタイル・エフシリーズを平成16年8月にモデルチェンジし、お求めやすい価格で、さらに機能を充実させました。また、立っても座っても楽に作業ができる「スーパーレガセス 座ってラクラクプラン」を平成16年8月に品揃えしました。また、平成16年9月には、従来の木製キャビネットをなくし、アルミフレームを採用したオープン収納タイプの「フレームキッチン」も品揃えしました。この商品は、シンプルなアルミフレームに、水栓・コンロ・シンクと最小限の機能のみを標準装備しており、購入後はアイテムを自由に追加していただくことで、お客様のライフスタイルや好みに合わせていただくという新しい発想のキッチンです。
 洗面商品については、NEWシステムJシリーズ、ハイデザインコレクションを平成16年6月に発売しました。また、平成16年9月には、「スーパーレガセス 座ってラクラクプラン」と同じコンセプトを、洗面化粧台「フェアリーシリーズ」に展開し、ご好評をいただいています。
 この結果、売上高は前連結会計年度比2.4%増の2, 396億5千万円となりました。
c.その他 
 半導体及び液晶関連の新規顧客開拓を推進し、「エアスライド」「静電チャック」「大型精密セラミック部品」の売上が大きく伸長しました。
 また、家事の効率化に役立つ商品として、お客様ニーズが高まっている浴室換気暖房乾燥機「三乾王」や卓上型食器洗い乾燥機「ウォッシュアップ」は、商品機能や品揃えを強化することにより売上が増加しました。
 この結果、売上高は前連結会計年度比16.7%増の352億9千6百万円となりました。
③所在地別セグメントの業績
a.日本
 リモデル需要への積極的取組みとして、地域のお客様に商品を見て触れて実感していただくための場であるショールームについては、各エリアの実情を踏まえながら計画的な新設・移転配置を進めていました。当連結会計年度は、豊橋・福岡南・佐賀・横浜港北・彦根・西宮・柏・庄内の8ヵ所にショールームを新設し、福井と沖縄のショールームを移転することで、全国で94拠点となりました。
 また、「TOTOテクニカルセンター東京」(東京都世田谷区桜新町)に続き、平成16年5月に「TOTO
テクニカルセンター大阪」(大阪市中央区久太郎町)をオープンしました。「TOTOテクニカルセンター大
阪」は、「TOTOテクニカルセンター東京」同様、建築用途別に商品や設置スペースを随意に変えることがで
きるシミュレーション設備を備えるなど、関西地区を中心とした建築や水まわり空間の企画・デザイン・設計・
施工を担当される方々への専門的な提案体制の充実を図りました。
 さらに、販売体制面では、市場環境変化に迅速に対応できる体制の構築を目指した「販売体制改革」に着手し
ています。前連結会計年度は、関東地区の各支社に「営業センター」を設置し、お得意様からの問い合わせを一
括して受付け、即座に回答できる体制を取りました。当連結会計年度は、この活動を全国展開させ、全13支社
への「営業センター」の設置が完了し、今まで以上にお客様視点に立った地域密着営業ができる体制を整えまし
た。
 一方、抜本的な体質改革=TSRを強力に推進する一環として、分散していた水栓事業部の開発・技術・品質保証の各部門を小倉第二工場に集結し、事業効率のアップを図りました。
 また、事業構造改革面では、給湯機の開発・製造グループ会社である東陶ユプロ株式会社を解散し、給湯機リモコンによる水まわり機器とのネットワークシステム開発に経営資源を集中させ、効率的な運営を行うことのできる体制に変更しました。また、当社とグループ会社である日本タイル工業株式会社に分散していた、タイル及び建材商品に係わる開発・生産機能を集約し、平成16年10月より「東陶マテリア株式会社」として発足させました。
 この結果、売上高は4,569億9百万円となりました。
b.米国
 米国市場では、さらなる認知拡大のために、最大規模の水まわり展示会であるキッチン&バス・インダストリ
ー・ショー(平成16年4月開催)へ前連結会計年度に引き続いて出展しました。ウォシュレット一体形便器
「ネオレスト」や「ウォシュレット」のほかにも、水栓金具・浴槽等の新商品を展示することで、当社グループ
の幅広い商品群と技術力の認知をより一層進めることができ、来場の皆様からの資料請求も前連結会計年度比20%増という大きな反響を得ました。特に、当連結会計年度に発売しました「NEXUSシリーズ」のエア浴槽は、米国インテリア雑誌が選ぶ2004年米国キッチン&バスアワードにおいて表彰されました。このように、米国市場においても、当社グループの技術力とブランド力は年を追うごとに注目を浴びており、洗浄性能の優れた節水型6リットル便器を主力商品として、販売実績は順調に伸長しました。
 この結果、売上高は186億1千万円となりました。
c.中国
 中国市場では、高品位・高機能ブランドの確立を念頭に置き、事業活動を継続しています。衛生陶器をはじめとして数々の新商品を発売し、高感度なTVコマーシャルを放映して認知活動に努めました。北京ショールームの来館者数は予想を大きく上回っており、中国市場におけるTOTOブランドの発信拠点となっています。生産拠点としては、ハイドロ内装タイル、浴室・キッチンまわりのアクセサリー商品などの生産・組立のために「東陶機器(広州)有限公司」を平成16年6月に設立し、取扱商品の拡大に対する対応を強化させました。また、衛生陶器に使用する内部金具や便座・便ふた類の安定供給を目的に、福建省厦門(アモイ)市に中外合作会社として厦門和利多衛浴科技有限公司を平成16年11月に設立し、さらに衛生陶器の生産拠点として上海の東陶華東有限公司を平成17年2月より本格稼動させました。このような活動により、中国における当社グループのブラ
ンドは高級品としての認知がさらに拡大しており、販売実績は順調に伸びました。
 この結果、売上高は206億7千5百万円となりました。
d.その他
 台湾市場では衛生陶器やウォシュレットの出荷が引き続き好調でした。ベトナム市場では、中高級品ゾーンの衛生陶器の製造・販売を狙って開設したTOTO VIETNAM CO.,LTD.が本格稼動し、今後、市場拡大が見込まれるベトナム国内への拡販とともに、日本・米国を中心とした地域への供給拡大が見込まれることから、第2工場の増設にも着手しました。
 この結果、売上高は109億1千9百万円となりました。
(2)キャッシュ・フロー
 現金および現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末の587億3千5百万円に比べ、151億9千8百万円減少し、435億3千7百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において営業活動による資金の増加は、404億4千万円(対前連結会計年度+46億7千8百万円)となりました。
 これは、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益234億5千5百万円、減価償却費187億2千5百万円等による資金の増加と、貸倒引当金の減少額45億5千6百万円等による資金の減少によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、423億3千7百万円(対前連結会計年度△368億3百万円)となりました。
 これは、有形固定資産の取得による支出182億3千6百万円、預入期間が3ヶ月を超える定期預金の増加147億5千1百万円、有価証券及び投資有価証券の取得による支出66億6千5百万円等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において財務活動による資金の減少は、134億1千2百万円(対前連結会計年度△25億8千1百万円)となりました。
 これは、借入金の減少91億6千3百万円等によります。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産実績
 当連結会計年度における生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりです。
事業の種類別セグメントの名称
金額(百万円)
前期比(%)
レストルーム商品
195,753
2.2
バス・キッチン・洗面商品
242,690
2.6
その他
18,345
10.4
合計
456,788
2.7
 (注)1.金額は、売価換算値で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
 当社グループは概ね見込生産方式を採っておりますので、受注の状況については記載を省略しました。
(3)販売実績
 当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりです。
事業の種類別セグメントの名称
金額(百万円)
前期比(%)
レストルーム商品
214,841
3.0
バス・キッチン・洗面商品
239,650
2.4
その他
35,296
16.7
内部売上消去等
△5,597
合計
484,191
3.5
 (注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
前連結会計年度、当連結会計年度ともに、販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しました。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3【対処すべき課題】
 来期におきましては、国内景気の緩やかな回復への期待はありますが、市場競争の激化、増改築需要に影響を及ぼす消費マインドの低下、原材料価格の高騰など、当社グループを取り巻く経営環境は決して楽観を許さない状況です。また、伸長を続けています海外事業につきましても、政情の変化や治安の不安定化などが懸念されます。
 このような環境の下でも、当社グループの事業が継続的に業績を維持拡大し、ステークホルダーの皆様に期待以上の満足を提供できるよう、「平成16〜18年度中期経営計画」の「5つの21計画」を確実に遂行してまいります。
 また、地球環境保護をはじめコンプライアンス(法令等遵守)や企業倫理の確立・社会貢献・社員尊重・リスクマネジメントといった企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility )につきましても、当社グループ全体を俯瞰した体系的なCSR経営を引き続いて強化してまいります。
 さらに、資産の流動化や負債の圧縮などにより財務体質のスリム化を図るなど、キャッシュ・フロー及びROE
(株主資本当期純利益率) ・ROA(総資本当期純利益率)重視の経営を徹底し、引き続き企業価値の最大化を目指してまいります。

 平成18年3月期の業績見通しにつきましては、売上高は前連結会計年度比5.3%増の5,100億円、経常利益は前連結会計年度比15.0%増の330億円、当期純利益は前連結会計年度比34.0%増の175億円を計画しています。
 また、来期の配当金につきましては、当期に対して年間1円50銭増配し、1株あたり年間13円(中間・期末とも6円50銭)を予定しています。
4【事業等のリスク】
 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成17年6月29日)現在において、当社グループが判断したものです。
①経営環境の変化による影響
 当社グループは、建築用設備機器の生産・販売を事業の中核としております。このため、住宅・大型ビル建設の減少や市場競争の激化、新築・増改築需要に影響を及ぼす個人消費の動向などに急激な変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②商品・サービスの品質保証に関する影響
 当社グループは、商品・サービスの品質の重要性を認識し、設計・開発・生産・販売・サービスの各場面において社内基準、JIS等の国家標準などに基づき、万全を期しております。
 しかし、万一、当社グループの提供する商品・サービスにおいて、商品事故の発生やサービス不良などの品質上の問題が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③個人情報漏洩による影響
 当社グループが取り扱う個人情報の取得については、取得・利用の方針をホームページ等に掲載して告知し、各個人には利用目的を明示して情報取得の同意を得ております。管理については、システムの安全管理措置として、ID・パスワードによる利用者権限の強化、大量データの抜き出し制限等の対策を行っております。また、従業員には個人情報保護ガイドラインを策定し、Eラーニング(パソコン等を活用した個人学習)などによる周知徹底を図っています。
 これらの対策にもかかわらず、当社グループの保有する個人情報が、当社グループの関係者等の故意または過失により外部に流出したり、第三者による不正アクセスの行為のために不正に取得されたりした場合には、当社グループのブランドイメージが低下し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④災害による影響
 当社グループは、火災・台風に備え、経営資源である製品・建物等の資産に対して損害保険をかけております。建物に関しては、当社グループの全工場に関して、外部の機関を利用して定期的に火災リスク診断を行い、問題箇所の改善に努めています。また、震災に備えて、各工場毎に震災対策マニュアルを作成し、震災発生時の従業員の安全、製品・建物等の資産の保全、事業の継続および周辺地域への影響防止に努めております。
 しかしながら、予測しえないほどの大規模な災害が起きた場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤戦争、内乱、テロ等による影響
 当社グループは、米国・アジアを中心に世界各国に事業を展開しております。そのため、各国の治安の悪化に備えて、TOTOグローバル危機管理マニュアルを作成し、また、本社に本社リスクマネージャー、各拠点に現地リスクマネージャーを置いて危機管理の実務を推進し、従業員の安全の確保や製品・建物等の資産の保全に努めております。
 しかしながら、これらの地域で、大規模な戦争、内乱、テロ等の事象が起きた場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
(1)技術導入契約
契約会社名
契約相手先名称
国名
契約内容
対価の支払
契約期間
東陶機器㈱
(当社)
ERCO LEUCHTEN 
GMBH
ドイツ
照明器具に関する商品企画・商品開発およびマーケティング活動に必要な基本的技術の導入
一時金
平成3年5月30日より発効
ARICHELL 
TECHNOLOGIES, 
INC.
アメリカ
自動流れ制御システムに関する技術の導入
一時金
平成14年5月28日から平成20年7月16日まで
(2)技術供与契約
契約会社名
契約相手先名称
国名
契約内容
対価の受取
契約期間
 東陶機器㈱
 (当社)
P.T.SURYA TOTO 
INDONESIA
インドネシア
衛生陶器・水栓金具の製造技術の提供
一定料率のロイヤルティ
平成13年5月1日から10年間
バッテリー式加圧成形技術の提供
一時金及び一定料率のロイヤルティ
平成10年1月1日から10年間
鉛溶出低減処理技術の提供
一定料率のロイヤルティ
平成14年7月1日から平成19年6月30日まで
SIAM SANITARY 
WARE INDUSTRY 
CO.,LTD.
タイ
衛生陶器の製造技術の提供
一定料率のロイヤルティ
平成13年2月18日から5年間
SIAN SANITARY 
WARE INDUSTRY 
(NONGKAE)
CO.,LTD. 
タイ
衛生陶器の製造技術の提供
一定料率のロイヤルティ
平成13年2月18日から5年間
P.T.SURYA PERTIWI
PARAMITA
インドネシア
マーブライト、システムキッチン等の製造技術の提供
一定料率のロイヤルティ
平成14年12月1日から3年間
THE SIAM SANITARY
FITTINGS CO.,LTD.
タイ
水栓金具の製造技術の提供
一定料率のロイヤルティ
平成14年5月25日から5年間
鉛溶出低減処理技術の提供
一定料率のロイヤルティ
平成14年1月1日から平成18年12月31日まで
鶏林東陶株式会社
韓国
ユニットバスルーム、プラスチック浴槽、マーブライト、洗面化粧台等の製造技術の提供
一定料率のロイヤルティ
平成14年7月20日から5年間
鶏林窯業株式会社
韓国
衛生陶器の加圧成形技術等の提供
一定額のロイヤルティ
平成14年10月29日から平成22年8月6日まで
SANITEC 
CORPORATION
フィンランド
衛生陶器の製造技術の提供
一時金及び一定料率のロイヤルティ
平成12年12月30日から平成17年12月31日まで
厦門威迪亜建材工業有限公司
中国
ロータンク排水弁に関する技術の提供
一定料率のロイヤルティ
平成14年8月1日から5年間
   (注)当社とロイヤル東陶株式会社の間で締結していた合弁投資契約は、平成17年1月25日に解約いたしました。
6【研究開発活動】
 研究開発部門は創業以来、健康で快適な生活環境の提案により社会の発展に寄与することを使命と考えています。
 当社グループの商品は、「まいにち必ず使うもの」「みんなが必ず使うもの」。それだけに、快適に使っていただきながら、知らず知らずのうちに地球環境を守れる商品を目指し、独自の「エコ商品認定制度」に基づいた、省エネルギーでクリーンな、これからの暮らし方にふさわしい商品と技術の開発を続けています。
 そのような取り組みの結果、平成16年8月、独自の二重断熱構造を採用し、圧倒的にお湯が冷めにくく追炊きの回数を減らせる「魔法びん浴槽」を発売しました。さらに将来に向けて、室内環境の向上を目指した光触媒やファインセラミックの技術、衛生陶器の製造技術を応用した固体酸化物形燃料電池の開発に精力的に取り組んでいます。
 また当社グループの商品は、まいにちみんなが使うものだから、「みんなに使いやすい」を考え続けてきました。あらゆるライフスタイルにおいて、不便や不快を与えず、楽で安全で、快適な商品・空間をお届けするために、専門の「UD研究所」(UD=ユニバーサルデザイン)をつくり、人間工学の研究を進め、まいにちの「使いやすい」を追求しています。

 このように、常に「社会にとって価値あるものかどうか」という視点で、「TOTOにしかできない」商品の実現を目指しています。
 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は11,786百万円であります。

 当連結会計年度における事業の種類別セグメント別の活動内容および、研究開発費は次のとおりです。なお、各セグメントに配賦できない研究開発費が1,775百万円あります。
 ①レストルーム商品
 商品開発として、トイレ空間のユニバーサルデザインを形にした「レストパルDX」などの新商品を発売しました。また「ネオレスト」シリーズをモデルチェンジし、全シリーズの清掃性をさらに向上させるとともに、心地よいトイレ空間を演出するための香りや音楽を楽しむことが出来る機能を搭載するなど、衛生陶器・腰掛便器用シートの品揃えを強化いたしました。
 当事業セグメントに係る研究開発費は、3,591百万円であります。
②バス・キッチン・洗面商品
 商品開発として、①冬場でも6時間後のお湯の温度低下が約2度(従来は約7.5度)と、お湯が冷めにくい構造をもった戸建住宅用システムバスルーム「フローピア魔法びん浴槽シリーズ」②‘立っても、座っても’楽に作業が出来るシステムキッチン「スーパーレガセス 座ってラクラクプラン」③従来の木製キャビネットを無くし、アルミフレームを採用したオープン収納タイプの「フレームキッチン」④洗面化粧台NEWシステムJシリーズ、ハイデザインコレクション⑤システムキッチン「スーパーレガセス 座ってラクラクプラン」と同じコンセプトをもつ洗面化粧台で、立っても座っても使いやすい設計になっている「フェアリーシリーズ 座ってラクラクプラン」などの新商品を発売いたしました。
 当事業セグメントに係る研究開発費は、4,028百万円であります。
③その他
 商品開発として、家事の効率化に役立つ商品である浴室換気暖房乾燥機「三乾王」や卓上型食器洗い乾燥機「ウォッシュアップ」の品揃えを強化いたしました。
 当事業セグメントに係る研究開発費は、2,390百万円であります。
7【財政状態及び経営成績の分析】
(1)重要な会計方針及び見積り
 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や合理的な方法等で処理しておりますが、引当金や資産の陳腐化等による評価減等については、財政状態及び経営成績に影響を与える見積り額にて計上しております。なお、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果とこれらの見積り額が異なる場合があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「平成16年〜18年度中期経営計画」の具体的な活動計画である「リモデル21計画」「グローバル21計画」「オンリーワン21計画」「チャレンジ21計画」「レボリューション21計画」を取り組んできた成果により売上高が前連結会計年度比3.5%増の4,841億9千1百万円、経常利益が前連結会計年度に比べ40億1千8百万円増の287億4百万円、当期純利益が前連結会計年度に比べ13億2千7百万円増の130億5千8百万円となりました。
(3)当連結会計年度の財政状態の分析
 ①流動資産
 当連結会計年度末における流動資産の残高は、2,185億9千7百万円(前連結会計年度末は2,240億7千4百万円)となり、54億7千7百万円減少いたしました。
 前連結会計年度との主な増減については、たな卸資産が44億8千万円の減少、繰延税金資産が14億1千3百万円の減少、受取手形及び売掛金が25億4千3百万円の増加となっております。
 ②固定資産
 当連結会計年度末における固定資産の残高は、2,423億5千1百万円(前連結会計年度末は2,385億4千6百万円)となり、38億5百万円増加いたしました。
 前連結会計年度との主な増減については、投資有価証券が56億4千8百万円の増加、有形固定資産が減損損失等により13億6千6百万円の減少となっております。
 ③負債
 当連結会計年度末における負債の残高は、2,506億8千4百万円(前連結会計年度末は2,630億9千7百万円)となり、124億1千3百万円減少いたしました。
 前連結会計年度との主な増減については、短期借入金が91億4千8百万円の減少、退職給付引当金が24億4千5百万円の減少、未払法人税等が20億4百万円の増加となっております。
 ④資本
 当連結会計年度末における資本の残高は、1,993億7千2百万円(前連結会計年度末は1,898億5千7百万円)となり、95億1千5百万円増加いたしました。
 前連結会計年度との主な増減については、利益剰余金が当期純利益130億5千8百万円等により91億7千4百万円の増加、その他有価証券評価差額金が2億8千5百万円の増加となっております。




出典: TOTO株式会社、2005-03-31 期 有価証券報告書