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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

①当連結会計年度の状況

  当連結会計年度(平成28年4月1日から平成29年3月31日まで)におけるわが国の経済は、一部に改善の遅れも見られますが、緩やかな回復基調が続きました。また、世界経済はアジア新興国等において弱さが見られるものの、全体としては緩やかな回復が続きました。

  このような事業環境の中、当社グループは引き続き、創立100周年を迎える平成29年(2017年)に向けた長期経

営計画「TOTO Vプラン2017(以下Vプラン2017という)」及び、平成26年度からスタートした4ヵ

年の中期経営計画に基づき、「日本」「中国・アジア」「米州・欧州」の3つの事業で構成される「グローバル住

設事業」と「セラミック」「環境建材」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しました。

  その結果、当連結会計年度の業績は、売上高が5,738億1千9百万円(前期比1.0%増)、営業利益が4

85億7千1百万円(前期比5.3%増)、経常利益が493億8千1百万円(前期比5.6%増)、親会社株主

に帰属する当期純利益が338億3千9百万円(前期比5.3%減)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりです。なお、セグメントの売上高については、外部顧客への売上高を

記載しています。

 

②セグメントの状況

■グローバル住設事業

  当連結会計年度の業績は、売上高が5,514億9千1百万円(前期比0.7%増)、営業利益が524億7千2百万円(前期比5.1%増)となりました。

 

a.日本住設事業

当連結会計年度の業績は、売上高が4,233億1千万円(前期比0.7%増)、営業利益が291億4千9百万円(前期比2.1%増)となりました。

当社グループにおいては、リモデルは前年並み、新築は前年を上回る実績となりました。商品面では、特に「ネ

オレスト」を中心としたウォシュレット一体形便器やユニットバスなどの売上が順調に推移しました。

TOTO、DAIKEN、YKK APでは、快適性と環境配慮を両立するリフォーム「グリーンリモデル」を引き続き推進しています。

当連結会計年度においては、TOTO、DAIKEN、YKK APによるコラボレーションショールームを金

沢、熊本、高松、新潟にオープン(熊本、新潟はTOTO、YKK APの2社)し、コラボレーションショール

ームは全国で12ヶ所となりました。各社が連携した充実の空間展示とコンサルティングで、環境に配慮しながら快

適な暮らしを実現する「グリーンリモデル」を提案し、暮らしの価値を高めるリモデルをお客様に提供していきま

す。

また、増加している訪日外国人観光客の目に触れるトイレの提案強化をすることで、ウォシュレットの訴求機会を増やし、国内だけでなく海外での購買につなげる活動を強化しています。

 

b.中国・アジア住設事業

<中国>

  当連結会計年度の業績は、売上高が632億9千9百万円(前期比1.2%増)、営業利益が157億7千3百万円(前期比4.2%増)となりました。

  当社グループにおいては、一級都市をはじめとする都市部を中心に、市場環境や消費者の購買行動の変化などに

注視しつつ、高級ブランドとしての強みを活用し、事業活動を推進しています。

  また、中国国内の長期的な市場成長による需要増に対応するため、効率的な生産・最適な供給体制の構築を進めています。

  これらの活動に加え、ウォシュレットの新商品投入や積極的なプロモーションが奏功し、売上が着実に伸びています。

 

<アジア・オセアニア>

  当連結会計年度の業績は、売上高が306億2千8百万円(前期比0.3%増)、営業利益が59億3千1百万

円(前期比11.4%増)となりました。

  アジア・オセアニア地域では、世界の供給基地としてベトナム、タイでの生産体制を充実させると共に、新興国

市場での販売力を強化しています。台湾、ベトナムでは、高級ブランドとしての認知が確実に進んでおり、その強

みを活かした事業活動を推進しています。

 

・ベトナムでは、市場の成長に合わせて、5スターホテルや高級コンドミニアムなどの著名物件や、個別散在物件

の受注強化のため、販売網の強化やアフターサービス体制の整備に取り組んでいます。

平成28年11月、ベトナム最大都市ホーチミンに直営ショールームをオープンしました。ベトナム南部エリアでの更なるブランド発信と売上拡大に努めていきます。

・タイでは、新たな販売及び生産体制のもと、高付加価値商品の提案を軸とする販売網を構築し、著名物件への採

用活動強化により、高級ブランドのイメージ浸透を図っています。

平成29年3月、タイのバンコクに専門家向けショールーム「TOTO テクニカルセンターバンコク」をオープン

しました。テクニカルセンターを活用した物件への採用活動強化により、タイにおける高級ブランド地位確立

を目指します。

・台湾では、新築住宅着工に依存しない販売体制確立に向け、積極的なプロモーションの展開により、ウォシュレ

ットの普及に努めています。

 

c.米州・欧州住設事業

<米州>

当連結会計年度の業績は、売上高が304億7千3百万円(前期比0.3%増)、営業利益が24億6千3百万

円(前期比43.7%増)となりました。

当社グループにおいては、中高級市場におけるトップメーカーとしての商品優位性や価値伝達によって、ブラン

ド価値を高め、競合他社との差別化を図っています。

 

・高い節水性能(洗浄水量3.8L)の節水便器や住宅向け水栓など、新商品の投入や、販売代理店の店頭におけ

る展示の拡充を進めています。ウォシュレットについては、ショールーム展示やホームページ情報の充実、広告

宣伝などのプロモーションを実施しました。これにより、水まわり空間におけるTOTOブランドの存在感を高

めるべく、拡販を図っています。

・平成28年9月、米国の旗艦ショールームとなる「TOTO Corporate Gallery」をニューヨークにオープン、平

成29年3月にはサンフランシスコショールームをオープンいたしました。海外直営ショールームを通し、TOTO独自の技術を広く世界のお客様に発信してまいります。

 

<欧州>

当連結会計年度の業績は、売上高が37億7千9百万円(前期比3.8%減)、営業損失が8億4千4百万円

(前連結会計年度は営業損失7億6千5百万円)となりました。

  欧州では、ドイツ、フランス、イギリスを中心に事業展開し、販売チャネルの構築を進めており、代理店のショ

ールームでは、当社の商品の展示が進んでいます。また、「ネオレスト」などの節水性能とデザイン性の高い商品

を市場投入することによって他社との差別化を図り、著名なホテルや商業施設に納めることでTOTOブランドの

存在感をアピールしています。

 

・平成29年3月、ドイツ・フランクフルトで開催された世界最大規模の住宅設備機器の国際見本市「ISH2017

(International Sanitary and Heating 2017) 」に出展し、革新的なテクノロジーで暮らしを新しく豊かに進化

させる商品・技術を提案しました。

 

■新領域事業

当連結会計年度の業績は、売上高が220億6千3百万円(前期比10.9%増)、営業利益が5億6千1百万円(前連結会計年度は営業利益2千8百万円)となりました。

当社のオンリーワン技術を活かした「セラミック事業」、環境浄化技術「ハイドロテクト」による建材や塗料などを展開する「環境建材事業」を「新領域事業」として、事業活動を推進しています。

 

<セラミック事業>

  当連結会計年度の業績は、売上高が130億8千8百万円(前期比22.9%増)、営業利益が12億5千2百万円(前期比24.4%増)となりました。

  新型メモリ向け静電チャックと有機ELパネル向け構造部材が牽引し、前年比で売上が増加しました。お客様基点の体質強化の効果と共に利益改善が進み、黒字基盤が強固になっています。

  オンリーワン技術を活かした構造部材、静電チャックや光通信部品などの高機能・高精密セラミックス部品に特化し、全社横断の革新活動「デマンドチェーン革新」を推進することにより、最適な生産体制の整備を進めています。

 

<環境建材事業>

  当連結会計年度の業績は、売上高が89億7千5百万円(前期比3.0%減)、営業損失が6億9千1百万円(前連結会計年度は営業損失9億7千8百万円)となりました。

  住宅会社向け外壁商品の取引先住宅着工の減少に伴い、減収となりましたが、戦略商品である内装防汚陶板「ハ

イドロセラ」の売上伸長、及び生産体制強化による利益改善などが進み営業損益は改善しました。

  「ハイドロテクト」は、光触媒を利用して光や水の力で地球も暮らしもきれいにする環境浄化技術であり、技術

ブランドです。既に多くのお客様にご活用いただいており、建物の外壁から室内の壁や床まで様々な製品に利用さ

れています。また、事業戦略も国内中心から海外へと拡大させ、業種を越えたパートナーシップをグローバルに広

げ、「ハイドロテクト」の普及と共に環境貢献を進めています。

 

■その他

<全般>

TOTOミュージアム累計来館者14万人突破

創立100周年記念事業として平成27年8月にオープンした「TOTOミュージアム」では、TOTOが受け継いできた創業の精神やものづくりへの想いと共に新しい生活文化を創造してきたその歴史と進化を紹介しており、累計で14万人のお客様をお迎えいたしました。

今後もお越しいただくお客様、地域の方々、及びお取引先様との接点の場として、また創立の地「小倉」から世界へTOTOブランドを発信するランドマークとして魅力ある施設を目指します。

 

「初代ユニットバスルーム」が「建築設備技術遺産」に認定

TOTOミュージアム所蔵の「初代ユニットバスルーム」が、一般社団法人建築設備技術者協会より、平成28年

度「建築設備技術遺産」に認定されました。

 

<社外からの評価について>

「FTSE4Good Index Series」(フッツィ・フォー・グッド・インデックス・シリーズ)に初選定

平成28年8月、社会的責任投資(SRI)の世界的指数である「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄に初めて選定されました。

 

「DJSI World Index(ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス)」に6年連続で選定

平成28年9月、世界的な社会的責任投資の指標である「Dow Jones Sustainability Indices (DJSI)World」に6年連続で選定されました。平成28年度は、世界の大手企業約2,500社の中から316社(うち日本企業は当社を含む26社)が組み入れられています。

 

第7回日本でいちばん大切にしたい会社大賞「経済産業大臣賞」受賞

「人を大切にする経営学会」(会長:坂本光司 法政大学大学院教授)・「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞実行委員会(実行委員長:清成忠男 元法政大学総長)が主催する第7回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞において、離職率の低さや障がい者雇用への取り組みなどが評価され、経済産業大臣賞を受賞しました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は983億8千4百万円となり、前連結会計年度末の940億8千9百万円に比べ、42億9千4百万円の資金増加となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により637億3千8百万円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益487億4千5百万円、減価償却費192億9百万円等の収入と、法人税等の支払額109億3千7百万円等の支出によるものです。前連結会計年度と比較すると、50億4千3百万円の収入増加となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により359億4千4百万円の支出となりました。これは、有形固定資産の取得320億2千3百万円、無形固定資産の取得34億7千万円等の支出と、有形固定資産の売却21億6千2百万円等の収入によるものです。前連結会計年度と比較すると、59億9千2百万円の支出増加となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により189億5千3百万円の支出となりました。これは、長期借入金の返済200億9千7百万円、コマーシャル・ペーパーの償還120億円、配当金の支払額115億1百万円等の支出と、短期借入金の増加166億円、コマーシャル・ペーパーの発行90億円等の収入によるものです。前連結会計年度と比較すると、38億9千9百万円の支出増加となりました。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

日本

359,913

△0.1

中国

90,212

0.7

アジア・オセアニア

47,323

3.0

米州

18,092

△4.1

欧州

1,634

△4.0

グローバル住設事業計

517,175

0.2

セラミック事業

11,208

13.9

環境建材事業

9,479

4.7

新領域事業計

20,687

9.5

報告セグメント計

537,863

0.5

その他

合計

537,863

0.5

(注)1.金額は、売価換算値で表示しています。

2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

(2)受注状況

当社グループは概ね見込生産方式を採っていますので、受注の状況については記載を省略しました。

 

(3)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

日本

434,214

0.9

中国

81,871

0.2

アジア・オセアニア

46,693

3.2

米州

30,528

0.3

欧州

3,797

△3.6

グローバル住設事業計

597,107

0.9

セラミック事業

13,088

22.9

環境建材事業

10,379

1.6

新領域事業計

23,468

12.5

報告セグメント計

620,575

1.3

その他

313

0.3

内部売上消去等

△47,069

合計

573,819

1.0

(注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

前連結会計年度、当連結会計年度共に販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先がないため、記載を省略しました。

2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、社是「愛業至誠:良品と均質 奉仕と信用 協力と発展」とTOTOグループ企業理念「私た

ちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。」に基づき、広く

社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指して企業活動を推進しています。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

        わが国の経済は、一部に改善の遅れも見られますが、緩やかな回復基調が続きました。また、世界経済はアジア

      新興国等において弱さが見られるものの、全体としては緩やかな回復が続きました。このような事業環境の中、

      当社グループは、引き続き平成21年7月に策定した、長期経営計画「Vプラン2017」を推進しています。

その戦略フレームは、コーポレート・ガバナンスの強化、「国内住設」「海外住設」「新領域」の3つの事業軸と、3つの全社横断革新活動「マーケティング革新」「デマンドチェーン革新」「マネジメントリソース革新」の推進です。「TOTOグローバル環境ビジョン」を推進エンジンとして、グループを挙げてこれらの事業活動に取り組んでいます。

なお、平成28年度より、グローバル視点で住設事業を一本化し、「日本」「中国・アジア」「米州・欧州」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と、「セラミック」「環境建材」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸で推進しています。

 

<全社横断革新活動について>

全社最適視点での商品戦略を担う「マーケティング革新」

日本発のコアテクノロジーをグローバルでも共通基盤技術として活かしながら、エリア毎の市場や特性に応じた商品企画・開発、さらにはプロモーション活動を強化してまいります。

 

お客様のご要望に早く効率的にお応えする「デマンドチェーン革新」

原材料調達から、お客様施工現場到着までの流れにおいて高速サプライチェーンを構築する「サプライチェーン革新」と、全社最適の生産技術開発体制で既成概念を超えた新たな発想によるものづくりを進める「ものづくり革新」からなる「デマンドチェーン革新」の活動を推進しています。これまで日本で培ってきた、商品企画から、研究開発、購買、生産、物流、販売、アフターサービスまで一体となった活動をグローバルに展開し、お客様のご要望に早く効率的に応える体制を構築しています。

 

(当期までの主な進捗状況)

・「サプライチェーン革新」では、「生産・販売・物流・購買・情報の一体行動」「総合リードタイムの徹底短縮」の基本方針のもと、生産部門と販売部門が一体となり「納期乖離」「棚卸資産」「サプライチェーンコスト」の極小化を進めてきました。

・「ものづくり革新」では、「素材」「グローバルプラットフォーム(設計の効率化)」「次世代生産方式」「グローバル生産拠点最適化」の4つの視点で革新活動を進めています。

・平成28年度より、日本国内で進めてきたこれらの活動をグローバルに展開しています。

 

多様な人財(※)の活躍によってイノベーションを牽引する「マネジメントリソース革新」

経営資源の中で、「人財」を最も重要なマネジメントリソースと位置付け、「自ら学び続ける、多様な人財の確保」と「チャレンジする企業風土の実現」を目指し、ダイバーシティの推進や人財育成の強化を進めています。また、財務面では成長のための積極的な投資と並行して、資産の評価・整理を進め、財務体質の改善・スリム化を図っています。

(※)当社グループで働くすべての人々は「次世代を築く貴重な財産である」という考えから、「人材」ではなく「人財」と表記しています。

 

(当期までの主な進捗状況)

・様々な分野での女性の活躍推進、女性管理職の登用、障がい者の雇用を促進し、あわせて職場環境の改善を図ることでいきいきと活躍できるよう支援を行いました。

・契約社員がやりがいをもって永く活躍できるよう正社員化を推進、また役職を退いた管理職がスキル・能力をみがき更に高い役割にチャレンジできるよう制度を改定しました。

・人財育成においては、グローバルな人財マネジメントに関する調査・研究を進め、海外拠点の社員を対象にした表彰制度や人財交流などを充実させました。

 

 

<TOTOグローバル環境ビジョンについて>

TOTOグループは、各国各地域の社会問題や環境問題と向き合い、「水を大切に」「温暖化を防ぐ」「資源を大切に」「地球を汚さない」「生物多様性を守る」「地域社会のために」の6つのテーマについて環境目標を設定し、各地域で取り組みを進めています。

 

(当期までの主な進捗状況)

「水を大切に」(商品使用時の水消費量削減)

グローバルでの商品使用時における水消費量は、平成28年度は7.4億㎥削減(平成17年度比性能向上分)となりました。これは、「節水便器」や浴室・キッチン・洗面での「エアインシャワー」といった節水商品を幅広く展開し、普及促進したことによるものです。特に、海外においては、節水便器の販売が大幅に伸長したことにより、水消費量の削減に寄与しました。

 

「温暖化を防ぐ」(商品使用時・事業所からのCO2排出量削減)

グローバルでの商品使用時のCO2排出量削減については、お湯を節約することでガスや電気の消費を抑えられる「エアインシャワー」「エコシングル水栓」、また省エネ性能の高い「ウォシュレット」「魔法びん浴槽」などの普及促進により、平成28年度は306万t削減(平成17年度比性能向上分)となりました。

また、グローバルでの事業所からのCO2排出量削減については、各事業所において生産性向上、高効率機器の導入、既存設備の省エネ改良などの活動を横断的に推進した結果、平成28年度はCO2総排出量が32.8万t、施策によるCO2削減量が2.5万t(平成26年度からの累計値)となりました。

 

「地域社会のために」(ボランティア参加人数)

地球環境に貢献するボランティア活動「グリーンボランティア」をはじめ、各拠点で様々な活動を企画した結果、グローバルでのボランティア参加人数は、49,300人となりました。

今回で12回目となる「TOTO水環境基金」においては、創立100周年記念として、助成枠を総額1億円に増額、助成期間を最長3年に延長し、募集を行いました。その結果、35団体(国内26団体、海外9団体)へ9,531万円の助成を決定しました。

 

(3)株式会社の支配に関する基本方針について

当社は、会社法及び会社法施行規則に基づき、会社の支配に関する基本方針について取締役会において次のとおり決議しています。

 

①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの事業特性、並びに当社の企業価値の源泉を十分理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、向上させることができる者であることが必要と考えています。

当社は、大正6年の創業以来、一貫して「社会の発展への寄与」を理念とする経営を行ってまいりました。水まわりを中心とした豊かで快適な生活文化創造にあたっては、たゆまぬ研究開発と市場開拓を行い、必要な設備や人財育成に長期的投資を行うことによって、日本市場の中で、「環境配慮」を実現する節電・節水技術の開発、「清潔・快適」「ユニバーサルデザイン」を実現する素材開発、「安心・信頼」を実現するビフォア・アフターサービス体制等、総合的な事業活動による価値の創造と提供を図ってまいりました。現在では、日本市場で築いた事業モデルを活かし、米州・アジアをはじめとする世界の水まわり市場の積極開拓により、一層の価値向上を図る一方、日本の水まわり市場において確固たる地位を築いたことによる供給責任にも応えています。創業以来、長きにわたり、広く社会の発展に寄与し続けたことが、現在の当社の企業価値ひいては株主共同の利益につながっています。

当社は、公開会社として、当社株券等を保有する株主の皆様をはじめとするステークホルダーの皆様の期待に応え続けるためにも、これまでに築いた当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうことなく、長期にわたって持続的に向上させていくことが必要と考えています。

そこで、特定の者又はグループによって当社株券等の大量買付行為が行われた場合には、これまで当社の企業価値を支えていただいた株主の皆様のために、当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するか否かの判断材料の提供と検討期間を確保すると共に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないと判断される場合には一定の対抗措置を講じることができるように大量買付行為に関する対応方針を定めておくことが必要と考えています。

 

②基本方針の実現に資する取組み

(ⅰ)社是・企業理念及び中長期経営計画

当社グループは、社是「愛業至誠:良品と均質  奉仕と信用  協力と発展」とTOTOグループ企業理念「私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。」に基づき、広く社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指して企業活動を推進しています。当社の企業価値の源泉は、①高品質な製品を提供し続けてきた高度な生産技術力、②ユニットバス・ウォシュレット等の新たな生活文化の創造に寄与する商品やネオレスト・ハイドロテクト等の環境配慮商品を創造してきた研究開発力、③お客様の多様なニーズにきめ細やかに対応できる高品質かつ豊富な商品群、④お客様に安心・安全・信頼の証として認知された企業ブランド、⑤取引先との良好かつ長期的なパートナーシップに基づく販売力、⑥前記①〜⑤の維持・発展を担う従業員等にあります。

当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させるため、創立100周年を迎える平成29年(2017年)における当社の目指す姿と、その実現に向けた戦略フレームを示した長期経営計画「Vプラン2017」を策定し、グループを挙げて取り組みを推進しています。

その戦略フレームは、コーポレート・ガバナンスの強化、「国内住設」「海外住設」「新領域」の3つの事業軸と、3つの全社横断革新活動「マーケティング革新」「デマンドチェーン革新」「マネジメントリソース革新」の推進です。

これらの事業活動を「TOTOグローバル環境ビジョン」を推進エンジンとして、グループを挙げて取り組んでいます。なお、平成28年度より、グローバル視点で住設事業を一本化し、「日本」「中国・アジア」「米州・欧州」の3つの事業で構成される「グローバル住設事業」と「セラミック」「環境建材」で構成される「新領域事業」の2つの事業軸でさらに強化して推進しています。

事業の成長及び収益力の向上面では、お客様の期待以上の満足を得ることのできる魅力ある商品とサービスを提供し続けること、並びに継続的なコストリダクションと生産性向上により、安定的かつ永続的な成長を目指します。また、資産の効率的な運用の面では、資産の流動化や負債の圧縮などにより財務体質のスリム化を図り、企業価値の最大化を目指します。

 

(ⅱ)コーポレート・ガバナンスの強化

当社は、経営の客観性・透明性を高め経営責任を明確にすることによって、ステークホルダーの皆様の満足を実現し企業価値を永続的に拡大することが企業経営の要であると考えています。そのために、以下のとおりコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。

 

(a)取締役及び取締役会

取締役全員で構成する取締役会は、全社・全グループ最適視点の意思決定を行うことはもちろんのこと、ステークホルダー最適視点の意思決定、及び取締役相互の職務執行監督を行っています。

また、自らの業務執行を実践していくために、取締役会議長及び社外取締役以外の取締役は執行役員を兼任しています。(取締役兼執行役員)

社外取締役には当社グループが目指す経営を実践している先進企業の経営経験者を招聘しています。社外取締役は経験豊富な経営者としての高い知見に基づき、経営全般について様々な助言と提言を行っています。また、取締役の責任を明確にするため、取締役の任期を1年としています。

 

(b)監査役及び監査役会

監査役全員で構成する監査役会は、取締役の職務の執行に関して、適法性及び妥当性の観点から監査を行っており、取締役会をはじめとする主要会議に出席し、必要に応じて意見の表明を行うと共に、監査方針に則り各拠点に赴き監査を行っています。また、取締役との定期的な意見交換など、監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制を整備しています。

社外監査役には、企業財務・企業法務等の専門性や企業経営に係る高度な見識・経験を保持している方を招聘し、取締役会の意思決定や取締役の業務執行について客観的かつ公正な立場から監査を行っています。

 

(c)報酬諮問委員会・指名諮問委員会

イ)報酬諮問委員会

報酬諮問委員会は、取締役の基本報酬・年次賞与・株式報酬型ストック・オプションの決定プロセスと配分バランスが、定款、株主総会決議事項及び取締役報酬基本方針に沿ったものであることの確認並びにその活動を通じて取締役報酬の妥当性・客観性確保に資することを目的として設置しています。

委員は過半数を社外委員とすることとし、取締役会にて委員及び委員長を選任しています。委員会は、独立役員5名を含む社外委員6名と、社内委員として代表権をもたない取締役1名で構成し、委員長は社外委員から選任しています。

ロ)指名諮問委員会

指名諮問委員会は、取締役及び監査役人事に関する審議・確認等を通じて、当社の経営の客観性及び透明性の確保に資することを目的とし、株主総会に提出する社外取締役・社外監査役を含む取締役又は監査役候補者の選任及び解任に関する議案を取締役会に答申するために設置しています。

委員は半数以上を社外委員とすることとし、取締役会にて委員及び委員長を選任しています。委員会は、独立役員5名を社外委員、及び代表取締役を社内委員として構成し、委員長は代表取締役社長執行役員としています。

 

③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

大量買付行為に際して、株主の皆様が当社株式の売却、すなわち大量買付行為を受け入れるか否かの判断を適切に行っていただくためには、大量買付者から提供される情報のみならず、当該行為が当社に与える影響や、大量買付者が当社の経営に参画した場合の経営方針、事業計画の内容等の必要かつ十分な情報、及び当該大量買付行為に対する当社取締役会の評価・意見等も含めた十分な情報が提供されることが不可欠であると考えています。

そこで、当社は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保に資するため、「当社株式の大量買付行為に関する対応方針」(買収防衛策、以下、「本プラン」という)を導入しています。

本プランは、大量買付者が大量買付行為を行うにあたり、所定の手続に従うことを要請すると共に、係る手続に従わない大量買付行為がなされる場合や、係る手続に従った場合であっても当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合には、係る大量買付行為に対する対抗措置として、新株予約権の無償割当て(会社法第277条以下に規定されています。)の方法により、当社取締役会が定める一定の日における株主に対して新株予約権を無償で割り当てるというものです。

本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下「本新株予約権」という)には、(ⅰ)大量買付者及びその関係者による行使を禁止する行使条件や、(ⅱ)当社が本新株予約権の取得と引き換えに大量買付者及びその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されています。

 

④本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社役員の地位の維持を目的とするものでないことについて

当社取締役会は、以下の理由から上記③の取り組みが当社の上記①の基本方針及び企業価値ひいては株主共同の利益の確保に資するものであり、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。

 

(ⅰ)買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していると考えられること

本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(「企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則」「事前開示・株主意思の原則」「必要性・相当性の原則」)を完全に充足しており、また、株式会社東京証券取引所の定める買収防衛策の導入に係る諸規則の趣旨に合致したものです。なお、本プランは、平成20年6月30日に公表された、経済産業省の企業価値研究会の報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も勘案しています。

 

(ⅱ)当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としていること

本プランは、当社株券等に対する大量買付行為がなされた際に、当該大量買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、また、当社取締役会が株主の皆様のために代替案を提示し、大量買付者と交渉を行うこと等を可能とするために必要な情報や時間を確保することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し向上させることを目的とするものです。

 

(ⅲ)株主意思を重視するものであること

(a)本プランの更新にあたっては、定時株主総会において株主の皆様の承認をお諮りします。また、本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることとなります。

 

(b)本プランは、本プランに基づく対抗措置の発動又は不発動の決定を株主の皆様が取締役会に委ねる前提として、当該対抗措置の発動条件を個別の場合に応じて具体的に設定し、株主の皆様に示すものです。加えて、当社取締役会は、本プランに従い対抗措置を発動するか否かの判断を行うにあたり、株主の皆様の意思を尊重する趣旨から必要かつ相当であると判断した場合には、株主意思確認総会を開催し、株主の皆様の意思を確認することとしています。したがって、当該発動条件に従った対抗措置の発動は、株主の皆様のご意向が反映されたものとなります。

 

(ⅳ)独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示

当社は、当社取締役会の判断の合理性及び公正性を担保するために、取締役会から独立した機関として、特別委員会を設置します。なお、特別委員会は、当社社外取締役、社外監査役又は社外有識者により構成されます。

加えて、当社取締役会が特別委員会の勧告を最大限尊重したうえで決定を行うことにより、当社取締役会が恣意的に本プランに基づく対抗措置の発動を行うことを防ぐと共に、特別委員会の判断の概要については適時かつ適切に株主の皆様等に情報開示することとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるべく本プランの透明な運営が行われる仕組みが確保されています。

 

(ⅴ)合理的な客観的要件の設定

本プランは、予め定められた合理的かつ客観的な要件が充足されなければ発動されないように設定されており、取締役会による恣意的な発動を防止できる仕組みを確保しています。

 

(ⅵ)外部専門家等の意見の取得

本プランにおいては、大量買付者が出現した場合、取締役会及び特別委員会が、当社の費用で、外部専門家等の助言を得ることができることとされています。これにより、取締役会及び特別委員会による判断の公正性及び客観性がより強く担保される仕組みが確保されています。

 

(ⅶ)デッド・ハンド型やスロー・ハンド型の買収防衛策ではないこと

本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によりいつでも廃止することができることとしており、デッド・ハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社は、取締役任期を1年としており、期差任期制度を採用していないため、本プランは、スロー・ハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができずその発動を阻止するのに時間が掛かる買収防衛策)でもありません。

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

(1)経営環境に関するリスク

①経済状況の変動

当社グループの製品・サービスに対する需要は、その販売を行っている国又は地域の経済状況の影響を受けるため、世界の市場における景気後退及びこれに伴う需要の減少は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

②為替相場の変動

国際取引や外貨建てで取引している海外での生産、販売等の営業活動取引、また、連結財務諸表作成のため海外連結子会社の資産及び負債等は円換算されるため、為替相場の変動は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

③株価の下落

当社グループは、投資有価証券として株式を保有していますが、当該株式の時価が帳簿価額を著しく下回ることとなった場合、当該株式の評価損の計上が必要となり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

④金利の変動

金利の変動は営業費用、支払利息、受取利息あるいは金融資産及び負債の価値に影響を与え、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑤市場環境の変動

当社グループが主たる事業活動を行う住宅関連分野での需要の大幅な変動は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(2)事業活動に関するリスク

①競合他社との競争

当社グループは、多岐にわたる製品の開発・生産・販売・サービスを行っており、様々な企業と競合しています。当社グループは、今後とも競争力の維持・強化に向けた様々な取り組みを進めてまいりますが、将来にわたって優位に展開できなくなる可能性があります。

 

②急激な製品価格の下落

当社グループは、高付加価値商品の開発やコストリダクション活動などに積極的に取り組んでいますが、国内外の市場において激しい競争に晒されており、企業努力を上回る価格下落圧力が生じた場合は、当社グループの利益の確保に深刻な影響を受ける可能性があります。

 

③海外事業活動における障害

当社グループは、海外市場での事業拡大を戦略の一つとしています。しかしながら、海外では為替リスクに加え、政情不安、経済動向の不確実性、宗教や文化の相違、商習慣に関する障害、更には投資・海外送金・輸出入・外国為替などの規制の変更や税制の変更等様々な政治的、経済的もしくは法的な障害を伴う可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。

 

④技術革新の重要性

当社グループの継続的成長及び競争力向上には、新技術や新製品開発のための技術革新が重要となりますが、将来の市場ニーズの変化に適切に対応できなかった場合などにおいては、当社グループの将来の成長や収益性に影響を受ける可能性があります。

 

⑤企業買収及び他社との業務提携等

当社グループは、経営の効率化と競争力強化のため、企業買収及び資本参加を含む投資、他社との業務提携等による事業の拡大を行うことがあります。新しい製品やサービスを提供するにはこのような経営戦略が不可欠となりますが、活動が円滑に進まない、あるいは当初期待した効果が得られない可能性があります。また、他社が事業戦略を変更した場合には、当社グループは資本参加、業務提携関係等を維持することが困難になる可能性もあります。

 

⑥原材料等の調達

当社グループの製造事業にとって、高品質の原材料及び部品等を安定的かつタイムリーに入手することは不可欠であり、そのために信頼のおける購入先を選定し調達活動を推進しています。しかし、購入先からの供給が中断した場合や業界内での需要が急増した場合、もしくは需給環境の変化等によりその調達価格が高騰する可能性もあります。このような場合には、購入先の変更や追加、あるいは他の原材料や部品の切り替え等がタイムリーに行うことができず、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。

 

⑦情報システムに関するリスク

当社グループは、ほとんどすべての業務において情報通信システムのサポートを受けています。また、情報通信システムも年々、複雑化・高度化しています。当社グループは、信頼性向上のため様々な対策を実施し、業務を継続的に運営できる体制を整備していますが、テロ、自然災害、ハッキング等の外的要因や人為的ミス、コンピュータウィルス等により情報通信システムの不具合、故障が生じる可能性があります。業務が一時的に中断し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。

 

⑧代理店等の財政状況

当社グループの販売取引先は、当社グループとの契約に基づき、代金後払いで製品・サービスを購入している場合があります。

万一、当社グループが多額の売掛債権を有する販売取引先の財政状態が悪化し、契約条件どおりの支払いを受けられない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。

 

⑨有能な人財確保

当社グループは、人材は最も重要な財産の1つと捉え、グループ内では『人財』と表現しています。

当社グループの将来の永続的な成功は、人財がその能力を高め、会社に継続的に貢献し続けることと考え、経営

理念に共感する人財を計画的に確保し、自律人財の育成に注力しています。従って、有能な人財の継続的な確保・

育成ができない場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。

 

(3)中長期経営計画等に関するリスク

①中長期経営計画等の目標達成

当社グループは、創立100周年を迎える平成29年(2017年)までに、「真のグローバル企業」となることを目指す「Vプラン2017」を推進しています。しかし、当社グループの計画達成に向けた取り組みにもかかわらず、事業環境の更なる悪化などの要因により、すべての目標達成又は期待される成果の実現に至らない可能性もあります。

 

②事業構造改革

当社グループは、継続的な成長と収益力の更なる向上を目指すため、事業の選択と集中を進め、経営の効率化を図ってまいります。しかしながら、これらの事業再編や事業構造改革推進の過程において、費用の増加等によって当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。

 

(4)法的規制及び訴訟等

①製品の欠陥

当社グループは、厳格な独自品質基準に基づき、製品の品質確保に細心の注意を払っています。しかしながら製品に欠陥が生じた場合、欠陥に起因する直接的・間接的損害に対して、当社グループは製造物賠償責任保険で十分補償しきれない賠償責任を負担する可能性や多大な対策費用の支出が生じる可能性があります。また当該問題に関する報道により、当社グループのブランドイメージの低下、顧客の流出などを招き、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

②知的財産権による保護

当社グループは、事業の優位性を確保するため、開発する製品及び技術について知的財産権による保護に努めていますが、出願する特許に対して権利が付与されない場合もあり、知的財産権による十分な保護が得られない可能性があります。また、知的財産権により保護されている第三者の技術を利用したい場合などには、その技術が利用できない、又は不利な条件で利用せざるを得ない場合もあります。加えて、当社グループが知的財産権に関し、第三者より訴訟を提起されたり、当社グループが自らの知的財産権保全のために訴訟を提起しなければならないことがあります。その場合において、多額の訴訟費用が費やされる可能性もあり、また、当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているとの申し立てが認められた場合には、当社グループが特定の技術を利用できない可能性や多額の損害賠償責任を負う可能性もあります。

 

③会計基準及び税制等の変更

新たな会計基準の適用や新たな税制の導入・変更によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、税制等の改正や税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。

 

④環境に関する規制

当社グループは、大気汚染、水質汚濁、土壌・地下水汚染、有害物質の取扱い・除去、廃棄物処理などを規制する様々な環境関連法令の適用を受けています。当社グループはこれら法令に細心の注意を払い事業活動を行っていますが、過去・現在及び将来の事業活動において、環境に関する費用負担の増加や賠償責任が発生する可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤気候変動に関する規制

気候変動抑制のため、世界的規模でのエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策などの法令等の規制が強まっています。当社グループにおいて、これら規制の強化に伴い、新たな税負担、事業活動における諸資材・燃料の変更、設備の変更等の対応費用が増加することで、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥情報の流出

当社グループは、事業活動において顧客等のプライバシーや信用に関する情報(顧客等の個人情報を含む)を入手したり、他企業等の情報を受け取ることがあります。当社グループは、これらの情報の秘密保持に細心の注意を払い、情報の漏えいが生じないよう最大限の管理に努めていますが、不測の事態により情報が外部に流出する可能性があります。この場合には、損害賠償等の多額な費用負担が生じたり、当社グループの事業活動やブランドイメージに影響が及ぶ可能性があります。また当社グループの事業上の重要機密が第三者に不正流用される恐れもあり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦その他の法的規制等

当社グループは、日本及び諸外国・地域の様々な規制に従って事業活動を行っています。これらの法規制や許認可制度等が従来よりも厳格になることにより、当社グループの事業活動が制限を受けたり、法規制等に適合するための費用が増加する可能性があります。また、当社グループが、不適切な対応や重大な違反をした場合には、当社グループの事業やブランドイメージに影響が及ぶ可能性があります。

 

⑧訴訟の提起

当社グループは、グローバルで多岐にわたる事業展開をしており、事業活動を進めていく中で様々な訴訟等を受

ける可能性があります。訴訟が提起された場合には、結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)災害等に関するリスク

当社グループの事業拠点は、日本をはじめ世界各地に展開しています。大地震や大津波、台風、洪水などの自然災害やサイバー攻撃、戦争、テロ行為等の事象に伴う惨事、電力等のインフラ停止などの混乱状態に陥る可能性があります。また、重大な労働災害または強毒化した新型インフルエンザなどの感染症が世界的に流行した場合には、当社グループの設備の損害だけでなく貴重な人的資源に重大な影響を与え当社グループの事業活動の一部又は全体に大きな支障をきたす可能性があります。

この為に、事業拠点の移転や損害を被った設備等の修復の為に多額の費用が発生し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に大きな影響が及ぶ可能性があります。

 

(6)風評に関するリスク

当社グループは、法令遵守違反などの不適切な行為が発覚した場合は、速やかに適切な対応を図って参りますが、当社グループに対する悪質な風評が、マスコミ報道やインターネット上の書き込み等により発生・流布した場合は、それが正確な事実に基づくものであるか否かにかかわらず、当社グループの社会的信用が毀損し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(7)その他のリスク

①年金債務

当社及び一部のグループ会社では外部積立による退職年金制度を設けています。今後、金利の低下により退職給付債務に関する割引率を引き下げる必要が生じる可能性や、株価の下落により年金資産の目減りをもたらす可能性があり、その結果、数理計算上の差異(損失)が増加し、将来にわたる退職給付費用が増加する可能性があります。

 

②固定資産の減損

当社グループでは、固定資産の減損に係る会計基準等に従い、定期的に保有資産の将来キャッシュ・フロー等を算定し減損損失の認識・測定を行っています。その結果、固定資産の減損損失を計上することも予測され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③繰延税金資産

繰延税金資産の計算は、将来の課税所得など様々な予測・仮定に基づいており、経営状況の悪化や税務調査の結果等により、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。従って、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、繰延税金資産は減額され、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

技術供与契約

契約会社名

契約相手先名称

国名

契約内容

対価の受取

契約期間

TOTO㈱

(当社)

厦門和利多衛浴科
技有限公司

中国

便座・便蓋・排水弁等の製造技術等の提供

一定料率のロイヤルティ

平成28年12月31日から平成31年12月31日まで

 

6【研究開発活動】

「Ⅴプラン2017」で目標に掲げた中長期経営計画の実現のため、日本で開発したオンリーワン技術をベースに、グローバル各国の地域特性や多様なニーズに応え、効率的な生産が実現可能となるよう研究開発に取り組んでいます。また、組み立てやすい部品の設計やコスト削減、生産リードタイムの短縮を図るため、部材のプラットフォーム化を推進しています。

当社グループでは、年齢や性別、身体的状況、国籍、言語、知識、経験などの違いに関係なくすべての人が快適、安全に使える商品のデザインを行う「ユニバーサルデザイン」を推進しています。商品開発者がモニターの方々との対話や観察・検証を繰り返し、商品開発を行っています。

燃料電池の発電モジュールとして開発しているセラミック製発電セル(SОFC)は、エネルギー消費量を抑制してCO2の削減に大きく貢献する技術です。これまで当社が培ってきたセラミック技術を応用した研究開発を行っており、高い発電性能と耐久性をもつ発電モジュールの開発に特化し、早期の事業化を目指しています。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は194億3千6百万円です。

 

当連結会計年度におけるセグメント別の活動内容、及び研究開発費は次のとおりです。

なお、各セグメントに配賦できない研究開発費が26億4千5百万円あります。

 

①グローバル住設事業

a.日本住設事業

日本市場においては、毎日の暮らしの中でお客様が快適に過ごしながらも、知らず知らずのうちに地球環境を守ることのできる商品の研究開発を進めています。

当連結会計年度において、ご好評いただいている「きれい除菌水」技術を初めてキッチン・洗面商品にも搭載しました。キッチン「ザ・クラッソ」では専用水栓からまな板、包丁、ふきん、排水網かごに「きれい除菌水」を吹きかけ「きれい」を保ちます。洗面化粧台「オクターブ」「サクア」では、使用後にすすいだ歯ブラシに「きれい除菌水」を吹きかけて除菌したり、排水口に吹きかけて気になる汚れを抑制したりします。本技術の応用により、清潔で快適な水まわり空間を実現しています。

医療・福祉施設向け情報・通信システムメーカーの株式会社ケアコムとの共同研究により、入院患者が便座から立ち上がったことを看護スタッフに知らせる見守り支援システムを発売しました。ケアコムの「トイレ離座検知システム」とTOTOの「トイレ離座センサー専用ウォシュレット」で構成されています。

 

当セグメントに係る研究開発費は139億5千9百万円です。

 

b.中国・アジア住設事業、米州・欧州住設事業

中国・アジア住設事業、米州・欧州住設事業においては、日本で開発したコアテクノロジーをもとに、高機能・高品質を維持しながら、各国の規制や基準を満たした環境配慮商品の開発を行い、それぞれの地域に合ったデザイン設計を進めています。また、各生産拠点では、最新技術を導入すると共に、日本で培った技術を伝承し、技術者の育成も進めています。

中国・アジア住設事業、米州・欧州住設事業に係る研究開発費は、合計で8億4千4百万円であり、各セグメントに係る研究開発費は、それぞれ中国が2億1千3百万円、アジア・オセアニアが6千3百万円、米州が5億6千1百万円、及び欧州が7百万円です。

 

②新領域事業

セラミック事業においては、半導体の製造装置の分野で、エアスライド、静電チャック、ボンディングキャピラリーなどといった高品質・高精度セラミック製品の研究開発を進めています。また、エアロゾルディポジション(AD)法を用いた緻密で密着力の高い「AD膜」の商材を増やし、幅広く採用いただいています。オンリーワン技術を活かした新領域事業の創出に向けて、さまざまな研究開発を行っています。

環境浄化技術「ハイドロテクト」は、当社グループによって、世界で初めて実用化に成功した技術で、内外装タイル建材・塗料・コーティング材等の光触媒層に光が当たると「分解力」と「親水性」が発生し、大気汚染物質(NOx)を除去する空気浄化効果や建物の外観をきれいに保つセルフクリーニング効果、抗ウィルス性・抗菌性等を有しています。また、「ハイドロテクト」を大型セラミックス陶板に施した「ハイドロセラ」シリーズは、高い耐久性によって、各種ビルなどのパブリック物件において信頼を獲得しています。「ハイドロテクト」は、自社製品への応用にとどまらず、パートナー企業と共に多様な建材を通じて更なる普及を目指しており、国内外で広く環境保全に貢献しています。

 

新領域事業に係る研究開発費は、合計で19億8千7百万円であり、各セグメントに係る研究開発費は、それぞれセラミック事業が16億9百万円、環境建材事業が3億7千7百万円です。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成していま

す。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や合理的な方法等で処理していますが、引当金や資産の収益性の低下等による評価減等については、財政状態及び経営成績に影響を与える見積り額にて計上しています。

なお、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果とこれらの見積り額が異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は前連結会計年度比1.0%増の5,738億1千9百万円となりました。

利益面では、営業利益は前連結会計年度比5.3%増の485億7千1百万円、経常利益は前連結会計年度比5.6%増の493億8千1百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比5.3%減の338億3千9百万円となりました。

 

(3)当連結会計年度の財政状態の分析

①流動資産

当連結会計年度末における流動資産の残高は、2,820億7千6百万円(前連結会計年度末は2,793億8千3百万円)となり、26億9千3百万円増加しました。

前連結会計年度末からの主な増減要因については、現金及び預金が79億9百万円の増加、商品及び製品が37億5千万円の減少、受取手形及び売掛金が15億9千2百万円の減少となっています。

②固定資産

当連結会計年度末における固定資産の残高は、2,719億2千万円(前連結会計年度末は2,568億8千2百万円)となり、150億3千7百万円増加しました。

前連結会計年度末からの主な増減要因については、建物及び構築物が114億3千1百万円の増加、投資有価証券が55億7千6百万円の増加となっています。

③負債

当連結会計年度末における負債の残高は、2,479億4千2百万円(前連結会計年度末は2,507億4千3百万円)となり、28億円減少しました。

前連結会計年度末からの主な増減要因については、退職給付に係る負債が62億円の減少、未払金が35億4千4百万円の増加となっています。

④純資産

当連結会計年度末における純資産の残高は、3,060億5千3百万円(前連結会計年度末は2,855億2千2百万円)となり、205億3千1百万円増加しました。

前連結会計年度末からの主な増減要因については、親会社株主に帰属する当期純利益338億3千9百万円による利益剰余金の増加、剰余金の配当115億1百万円による利益剰余金の減少となっています。

(4)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。

 





出典: TOTO株式会社、2017-03-31 期 有価証券報告書