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セクション一覧

第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、平成23年3月に発生した東日本大震災の影響から回復への動きが見られたものの、東京電力福島第一原発事故の影響、欧州債務問題や円高の長期化等の不安定要因を抱え、その動きは緩やかなものに留まりました。

 当社グループ製品の主な需要先である建設分野では、上期は東日本大震災の影響を受けた建設工事の遅延や見合わせが全国的に発生し建設鋼材需要は減退しましたが、下期に入ってからは徐々に需要回復の動きが見られました。一方、主原料である鉄スクラップ価格は、中国・韓国をはじめとする海外需要の停滞、高炉メーカーのスクラップ購入量減少などにより、年間を通じて比較的低水準で推移しました。

 このような状況の下、当社グループでは、引き続き需要に見合った生産・販売に徹することにより製品価格と鉄スクラップ価格との売買価格差の確保に努めるとともに、より一層のコスト削減努力を重ねて利益の確保を図りました。

 これらの結果、当社グループの連結売上高は130,650百万円と前期対比13,822百万円(11.8%)の増収となりました。利益面については、連結営業利益は前期対比4,371百万円増益(前期は206百万円の損失)の4,166百万円、連結経常利益は前期対比4,765百万円増益(前期は85百万円の損失)の4,680百万円となりました。しかし連結当期純利益については、関係会社株式売却損等の特別損失計上のため、前期対比2,486百万円増益(前期は794百万円の損失)の1,692百万円に留まりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

① 鉄鋼事業

 当事業部門については、年度後半の需要回復の動きを受けて製品出荷量は前期対比約9万トン(5.9%)の増加となり、製品価格もトン当たり2.6千円上昇しました。一方、原材料の鉄スクラップ価格は、海外ならびに国内高炉メーカーの需要減退などにより、平均消費単価は前期対比トン当たり0.5千円下落しました。これにより売買価格差(製品価格と原料価格の差)はトン当たり3.1千円拡大しました。

 以上の結果、売上高は124,067百万円と前期対比13,966百万円(12.7%)の増収となりました。営業利益は前期対比4,631百万円増益(前期は1,138百万円の損失)の3,493百万円となりました。

② 環境リサイクル事業

 当事業部門については、産業廃棄物発生量の減少に加え、業者間の競争激化により処理単価に下落傾向が見られる中、付加価値の高い廃棄物処理による顧客の確保、新規顧客の開拓による利益の確保に努めました。しかし、管理型最終処分場への産業廃棄物受入れ量の減少もあり、売上高は前期対比157百万円(2.5%)減収の6,221百万円、営業利益は同358百万円(22.4%)減益の1,241百万円となりました。

③ その他の事業

 当事業部門については、子会社を通じて、土木資材の販売および保険代理店業等を行っており、売上高は前期対比14百万円(4.0%)増収の361百万円、営業利益は同12百万円(37.9%)増益の44百万円となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて7,207百万円増加し、23,220百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 営業活動によるキャッシュ・フローは6,799百万円の収入となり、前期対比6,728百万円の収入の増加となりました。収支の主な内訳は、税金等調整前当期純利益3,151百万円、減価償却費4,644百万円、売上債権の増加額9,883百万円、仕入債務の増加額4,397百万円、法人税等の還付額1,498百万円等であります。

 投資活動によるキャッシュ・フローは5,114百万円の支出(前年同期は3,729百万円の収入)となりました。収支の主な内訳は、定期預金の預入による支出2,086百万円と定期預金の払戻による収入2,033百万円、有価証券等の取得による支出1,300百万円と有価証券等の売却及び償還による収入2,700百万円、有形固定資産の取得による支出3,956百万円等であります。

 財務活動によるキャッシュ・フローは3,605百万円の収入(前年同期は2,069百万円の支出)となりました。収支の主な内訳は、長期借入れによる収入5,000百万円、配当金の支払額870百万円等であります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成23年4月1日

至 平成24年3月31日)

 

前年同期比(%)

 鉄鋼事業(百万円)

100,896

107.5

環境リサイクル事業(百万円)

5,103

93.1

その他の事業(百万円)

319

106.7

合計(百万円)

106,318

106.7

 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は、製造原価によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注実績

 当社グループの販売実績のうち、見込生産形態によるものが大半を占めるため記載を省略しております。

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成23年4月1日

至 平成24年3月31日)

 

前年同期比(%)

鉄鋼事業(百万円)

124,067

112.7

環境リサイクル事業(百万円)

6,221

97.5

その他の事業(百万円)

361

104.0

合計(百万円)

130,650

111.8

 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

        2  主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成22年4月1日

至 平成23年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成23年4月1日

至 平成24年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

阪和興業株式会社

15,667

13.41

19,259

14.74

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

主要な原材料価格及び販売価格の変動については「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載しております。 

3【対処すべき課題】

 当社グループは、鉄鋼事業を中核とした資源循環型事業を通じて社会と共生し、日本経済と地域社会の発展に貢献することを経営の基本方針とし、これを経営理念に定めています。この方針の具体的な実現を図るために、コンプライアンスを徹底する経営風土を作り出すこと、進取と変革を恐れない挑戦する企業風土を醸成すること、メーカーの原点である現場重視の経営体制を構築することを柱とした行動指針に基づいた組織作りに努め、グループの総力を挙げて取り組んでいます。また、各事業所、関係各社相互間の連携によるシナジー効果の最大化を図り、最強のコスト競争力を持つ地域No.1ミルの総合体を目指しています。

  

 当社は、当社グループを取り巻く事業環境の大きな変化に対応するべく、平成22年4月に「中長期経営ビジョン」
を策定し、次の項目を柱に、企業価値の向上に向けてグループ一丸となって取り組んでいます。

① 成長戦略の推進

1)国内鉄鋼市場での勝ち残り

今後一層の縮小が予想される国内鉄鋼市場での勝ち残りを目指し、次の各施策に取り組んでいます。

・ 業界再編・統合の基軸カンパニーとして、シナジーの実現、競争力強化につながる提携戦略の推進
・ 各工場の更なるコスト低減、生産性向上による競争力強化
・ 事業所の枠組みにとらわれない営業政策による営業力強化
・ 需要家ニーズの吸い上げとスピーディな対応による高付加価値の新製品開発の促進
・ 原料供給者とのネットワーク強化による原料の安定調達

2)海外鉄鋼事業の伸張

 かねてより当社は、海外、特に東南アジア諸国の経済成長に伴う需要増に対応すべく、東南アジアにおける既存拠点(ビナ・キョウエイ・スチール社(VKS社))の能力増強と、新たな事業拠点確保の検討を進めてきました。

 昨年10月には、ベトナム社会主義共和国南部の拠点であるVKS社で追加生産ライン建設に係る投資ライセンスを取得し、建設に着手しました。更に、継続的な代表者指名権の取得により実質的支配力が高まったことなど諸要件を勘案し、同社を当社の連結子会社としました(従来は当社の持分法適用会社)。また平成24年2月には、同国北部における新規鉄鋼事業の開始(キョウエイ・スチール・ベトナム社(KSVC社)設立)を決定し、製鋼・圧延一貫ラインの新設計画を進めています。

 ベトナムにおける両プロジェクトにより、当社グループの海外生産能力は2019年までに年産約180万トンと
なる計画であり、成長戦略の実現に向けて大きく前進します。

3)環境リサイクル事業の着実な成長

 環境リサイクル事業は、循環型社会の構築という社会の要請を受けた強い需要基盤の上に、安定的な収益計上を実現してきました。今後、環境リサイクル事業未着手あるいは着手規模の小さな事業所、関係会社においても環境リサイクル事業への取組みを積極化し、地域自治体の許認可と住民の皆様のご理解を得た上で、全社的な規模での環境リサイクル事業伸張を図ります。

② 活力ある人事・組織施策の実施

 上記の成長戦略の推進のために、活力ある人事・組織施策を実施します。特にシニア人材の活用と若手の登用、人材マップに基づいた人事ローテーションと計画的な育成諸施策を実施しています。

 

 以上の施策を実施していく所存です。

 

 なお、文中における将来の事項については、有価証券報告書提出日(平成24年6月26日)現在において判断したものです。 

4【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には次のようなものがあります。これらのリスク発生の可能性を的確に認識し、リスクの軽減と発生の回避、リスクが顕在化した際の迅速な対応にグループの総力を挙げて取り組んでまいります。

 なお、文中における将来の事項については、有価証券報告書提出日(平成24年6月26日)現在において判断したものであります。

(1) 住友金属工業株式会社及び住友金属工業グループとの関係について

 本書提出日現在、住友金属工業株式会社は当社発行済株式の25.8%(当社議決権比率では26.6%)を保有する当社の筆頭株主であり、当社は同社の持分法適用関連会社であります。しかしながら、当社は自ら経営責任を負い、独立した事業経営を行っており、今後もかかる経営を継続する方針であります。但し、同社は当社に対して相応の株式割合を保有していることから、当社の筆頭株主として議決権行使等により当社の経営等に影響を及ぼし得る立場にあり、同社の利益は当社の他の株主の利益と一致しない可能性があります。

 なお、当社グループと住友金属工業グループとの取引関係、競合関係については次のとおりであり、いずれも特段のリスク要因と認識するものではありません。

① 住友金属工業グループとの取引関係について

 当社グループと住友金属工業グループとの取引については、同社との間で一部製品の受託圧延取引、持分法適用関連会社である住金物産株式会社との間で鉄スクラップの仕入取引や当社製品の販売取引等がありますが、これらの取引はいずれも競争状態にある市場での通常の商取引に基づく条件によっております。

② 住友金属工業グループとの競合関係について

 住金スチール株式会社(和歌山県和歌山市)はH形鋼を製造販売する電炉メーカーですが、当社グループはH形鋼の製造販売を事業として営んでいないため競合関係にありません。また、株式会社住金リサイクル(茨城県鹿嶋市)は、当社子会社の共英リサイクル株式会社(山口県山陽小野田市)と同じくガス化溶融炉にてシュレッダーダスト(ASR)を処理する産業廃棄物処理会社ですが、主に輸送コストの面から両社の営業対象エリアが重なり得ないため競合関係にありません。

(2) 競合による販売価格の変動について

 当社グループの中核事業である建設用鋼材事業は、競合する電炉メーカーが多数存在し、構造的な供給能力過剰問題を抱えております。よって、今後の鋼材需要動向次第では販売量確保のための競争が高じ、販売価格の下落により当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(3) 原料調達価格の変動について

 中国、韓国をはじめ近年来急速な経済成長の途上にある東南アジア諸国では鉄鋼生産が増大し、鉄スクラップ消費量が増加しております。また国内高炉メーカーも長期的傾向として鉄スクラップ購入量を増加させています。こうした要因から、当社グループの主力製品の主原料である鉄スクラップの需給バランスが逼迫し、原料価格が高騰し当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(4) 建設需要の減少傾向による影響について

 成熟した日本経済の下、また、政府の財政逼迫等により、公共事業は年々漸減しております。民間建設需要も、今後大きく伸長することは考えにくく、当社グループの主力製品である異形棒鋼の需要もそれに伴い減少することが考えられます。減少した需要を当社グループの努力で補完できない場合は、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(5) エネルギー価格の高騰による影響について

 世界的にエネルギー(石油、液化天然ガス等)価格が高騰した場合、当社が製造工程で使用(主として加熱炉の燃料として使用)する燃料価格の上昇が製造コストの増加に繋がる可能性があります。更に、燃料価格の上昇により電力料金が上昇する可能性があります。また、当社の製品配送は大部分がトラック、トレーラーによる運送ですので、石油価格の高騰による輸送燃料価格の上昇が、輸送コストの増加に繋がる可能性があります。間接的には、エネルギー価格の高騰が長期に亘って続いた場合、わが国の経済成長率を鈍化させ、建設需要を減少させる可能性があります。これらの結果、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(6) 輸入鋼材増大による影響について

 中国、韓国を中心に鉄鋼生産能力増強が進んでいるため、世界的な鉄鋼需給バランスが大きく崩れた場合、供給余力の捌け口として中国、韓国から日本市場への輸出が増える可能性があります。この場合、当社グループ製品の販売量減少、販売価格低下などにより当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(7) 関係会社所在国のカントリーリスクについて

 当社は、ベトナム社会主義共和国に関係会社を所有しています。当該関係会社の業績は、ベトナム国内の経済状況、鋼材市況の影響を受け、同国経済状況、鋼材市況が悪化した場合、同関係会社の業績も悪化する可能性があります。また同国の突発的な政情不安、自然災害、あるいは労働災害等により操業停止等の事態に陥る可能性がありますが、日本とは経済事情や商習慣も異なるため、そのような場合には、復旧に予想外に時間がかかることも想定されます。これらの結果、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(8) 自然災害による影響について

  当社グループの工場所在地において大規模な地震、台風等の自然災害が発生した場合、製造設備やインフラへの被害により工場が操業停止に陥る可能性があります。特に臨海又は河川付近の工業地帯に位置する工場については、津波、洪水等の水害に見舞われる可能性があります。各工場では設備・人員両面において防災策を講じていますが、被害を受けた場合、状況によっては当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(9) 電力問題による影響について

  東京電力福島第一原子力発電所の事故を契機に他地域においても原子力発電所の停止が相次ぎ、全国的に電力需給が逼迫する可能性が指摘されています。当社グループの工場は電力需要の少ない夜間時間帯を中心に操業しているため、直ちに電力使用が制限される可能性は低いと考えられますが、今後夜間時間帯も含め電力供給に大幅な制限が生じた場合は、通常の操業が困難となる可能性があります。また今後、各電力会社の電力料金上昇によって製造コストが増加する可能性があります。これらの結果、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(10) 設備の故障や事故等による操業停止・損失発生の可能性について

 当社グループにおきましては、高電圧の電力使用による電気炉操業が製造の中核工程であり、その心臓部ともいえる電炉トランスが何らかの事由により故障した場合、操業に大きな支障をきたします。各工場とも日々の設備管理を綿密に行い、滞りなく生産を行っておりますが、中には使用開始後数十年が経過する古い設備も存在します。また、比較的新しい設備であっても、調整ミスあるいは不可抗力により不具合もしくは故障が発生する可能性があり、事故や故障の規模によっては操業停止により業績が影響を受ける可能性があります。また、電気炉で高温溶融する鉄スクラップの選別には、収集業者への指導と受入れ条件の徹底、当社事業所での受入れ検査による異材混入の排除に努めておりますが、水分を含んだ密閉容器の混入などにより、電気炉操業時に水蒸気爆発が発生し、設備の破壊、操業の停止に至る可能性があります。これらの結果、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(11) 大気汚染物質の排出規制について

 当社グループが行っております鉄鋼事業及び環境リサイクル事業は、操業に伴い煙や煤塵が発生します。今後、大気汚染物質に関する研究が進み、排出規制等に変更が生じる可能性は否定できず、その結果、新たな対応の必要が生じた場合には、設備の導入等に伴う支出の増加により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(12) 産業廃棄物の取扱いに関する規制について

 現在、当社グループでは感染性医療廃棄物を含む産業廃棄物の処理を事業として手掛けており、許可品目数は49種に上ります。当然のことながら、その取扱いにつきましては、安全に処理するためのシステムを確立し、日々の操業にも細心の注意を払っております。しかし、今後、行政の指導等により、当社の扱う産業廃棄物の取扱いに関する規制に変更が加えられた場合、内容によっては、その対応に伴う設備導入・体制変更等により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(13) 生産施設等の固定資産にかかる損失発生の可能性について

 当社グループは生産設備や土地をはじめとする固定資産を保有しておりますが、各固定資産の収益性の低下、時価の下落等に伴い資産価値が低下した場合には減損損失が発生し、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(14) 有価証券等の価値変動の可能性について

 当社グループが保有する投資有価証券の当連結会計年度末の連結貸借対照表計上額は117億円であります。保有する上場株式の株価変動あるいは投資先会社の業績不振等に伴う投資有価証券価値変動により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(15)為替相場の変動について

 当社グループの連結財務諸表は海外関係会社の業績及び保有資産等について各国現地通貨を円換算して作成していること、また当社グループの日本国内各社の事業活動の一部において外貨建取引を行っていることから、為替相場の変動により当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 当社及び連結子会社の運営等に関する契約は次のとおりであります。

締結年月

契約の名称

契約の締結当事会社

相手先

契約内容

平成16年1月

株主間協定

共英製鋼㈱

共英リサイクル㈱

三井物産㈱

住友金属工業㈱

エア・ウォーター㈱

共英リサイクル㈱の設立、運営に関する株主間協定

平成18年6月

株主間協定

共英製鋼㈱

合同製鐵㈱

中山鋼業㈱の運営に関する株主間協定

平成20年5月

包括的技術提携

共英製鋼㈱ 

東京鐵鋼㈱ 

包括的技術提携に関する合意

 

 

6【研究開発活動】

 当連結会計年度における当社グループの研究開発費は29百万円であり、その全額が主力事業である鉄鋼事業部門において計上されております。

 当社グループにおける研究開発活動は、お客様に信頼される「製品」を製造するというメーカーとしての社会的使命を自覚し、各事業所及び連結子会社の製造担当部署が主幹となり日々の研究を積み重ねております。

 鉄鋼事業では、近年建築向けでの需要が高まっており、将来的な成長を見込める高強度鉄筋及びネジ節鉄筋の製造技術向上と生産品種の拡大を中心に、研究を積み重ねております。

 環境リサイクル事業、その他の事業については、当連結会計年度において研究開発費の計上がないため記載を省略しております。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループにおける財政状態及び経営成績の分析は、次のとおりであります。

  なお、文中における将来の事項については、有価証券報告書提出日(平成24年6月26日)現在において判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
  連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金、退職給付引当金等の各引当金の計上、固定資産の減損に係る会計基準における回収可能価額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っております。ただし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。

(2) 財政状態の分析

 当連結会計年度における連結ベースの総資産は、前連結会計年度と比べ18,033百万円(12.3%)増加して164,486百万円となり、このうち純資産は、前連結会計年度末と比べ2,751百万円(2.3%)増加して122,725百万円となりました。グループ全体の当連結会計年度末の借入金は、前期末から9,209百万円増加して10,856百万円となり、有利子負債自己資本比率(DEレシオ)は0.09と、前連結会計年度より上昇しました。
 この結果、自己資本比率は73.2%、1株当たりの純資産額は2,766円24銭となりました。

(3)キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて7,207百万円増加し、23,220百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローに関する要因分析は次のとおりであります。

 営業活動によるキャッシュ・フローについては、税金等調整前当期純利益3,151百万円、当連結会計年度末が休日であったこと及び当連結会計年度末における売掛数量増加等により売上債権が増加したこと等による運転資金負担増4,875百万円の支出があったものの、減価償却費等による非資金項目、その他による収入を加え、収入5,228百万円を計上しました。更に、前連結会計年度の法人税等の還付額1,498百万円、利息及び配当金の受取額158百万円等により、最終的には6,799百万円の収入となりました。

 投資活動によるキャッシュ・フローについては、定期預金の預入及び払戻による支出53百万円、3ヶ月超の譲渡性預金等有価証券への預入及び満期償還による収入1,400百万円、既存鉄鋼製造設備の維持更新や合理化投資等のための有形固定資産の取得による支出3,956百万円等により、5,114百万円の支出となりました。

 財務活動によるキャッシュ・フローについては、長期借入れ及び返済による収入4,532百万円、配当金の支払額870百万円等により、3,605百万円の収入となりました。

(4) 経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績は、売上高は前連結会計年度を上回り、利益面においては鉄鋼事業部門での利益確保により黒字回復を果たしました。

 鉄鋼事業部門については、上期は東日本大震災の影響を受けた建設工事の遅延や見合わせが全国的に発生し需要が減退しましたが、下期は徐々に需要回復の動きが見られ、製品出荷量は前期対比約9万トン(5.9%)増加しました。

 一方、原材料である鉄スクラップの価格は、中国・韓国をはじめとする海外諸国の需要停滞や国内高炉メーカーのスクラップ購入量減少などにより低水準で推移しました。こうした環境の中、当社は引き続き需要に見合った製造・販売の方針を堅持しつつ、製造部門による一層のコスト削減、販売部門による製品価格の引き上げ努力等により利益の確保を図りました。その結果、鉄鋼事業の利益の源泉となる売買価格差(製品価格と原料価格の差)は前期対比でトン当たり3.1千円拡大しました。

 環境リサイクル事業については、廃棄物処理事業者間の競争激化により処理単価の下落が見られたほか、管理型最終処分場への大規模な産業廃棄物受入れを行わなかったこともあり、減収減益となりました。

 これらの結果、当連結会計年度の当社グループ業績につきましては、連結売上高は130,650百万円と前期対比13,822百万円(11.8%)の増収、連結営業利益は前期対比4,371百万円増益の4,166百万円、連結経常利益は前期対比4,765百万円増益の4,680百万円となりました。連結当期純損益は関係会社株式売却等の特別損失計上により、前期対比2,486百万円増益の1,692百万円に留まりました。
 自己資本当期純利益率は1.4%、1株当たり当期純利益は38円89銭となりました。

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 国内の建設鋼材需要は徐々に回復に向かうと思われますが、普通鋼電炉業界は構造的に供給能力過剰の状況にあるため、過剰生産及び販売による販売価格の下落のリスクがあります。国際的には、中国・韓国を中心とした東アジア諸国における鉄鋼生産の動向により鉄スクラップの需給バランスが大きく変化していることから、主原料である鉄スクラップ価格が乱高下する可能性があります。また、中国・韓国などの製品供給余力の捌け口として日本市場への輸出量が増大する可能性もあり、その結果として国内販売価格が下落することも考えられます。

 また、昨年3月の東京電力福島第一原発事故を受けた各原子力発電所の運転停止により、全国的な電力供給不足が懸念されています。当社グループの工場は夜間操業が中心であるため、電力供給不足による生産への直接的な影響はない見込みですが、東京電力の電力料金値上げのほか、他地域においても火力発電燃料である液化天然ガス(LNG)や原油価格の上昇を受けて電力料金は上昇しており、今後、電力費・燃料費の負担増が経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

 今後の日本経済は、東日本大震災の影響からの回復に向け、内需主導の緩やかな経済成長が期待されます。当社の主力製品である建設用鋼材に関しましても、景気回復に伴う建設需要増に加えて、震災復興需要や各地域での防災関連案件の増加が見込まれます。また中期的には、高度成長期に建設され耐用年数を迎えつつある各種インフラの更新需要が予想されます。

 電力事情の悪化による電力費の上昇に対しては、省電力操業技術の一層の徹底等を中心に全般的な電力使用量の削減に努めた上で、吸収できない部分については販売価格への織り込み等により、その影響を吸収すべく取り組みます。当社グループは、顧客への製品の安定供給を第一に、事業環境の変化と実需動向を見極めながら適切な生産・販売を行うことで再生産可能な製品価格の形成を目指します。また、製品の安定供給等を通じて、今後の震災被災地復興を支援してまいります。

 同時に、平成22年4月に策定いたしました中長期経営ビジョンの実現に向け、当社グループの力を結集し一丸となって取り組んでまいります。即ち、「国内鉄鋼市場での勝ち残り」「海外鉄鋼事業の伸張」「環境リサイクル事業の着実な成長」を3つの柱とした成長戦略の推進、そして活力ある人事・組織施策の実施です。

 





出典: 共英製鋼株式会社、2012-03-31 期 有価証券報告書