有価証券報告書を3社、または3期分比較分析できる! いますぐトライアルで試す >>
 






セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)当期の概要
 当期におけるわが国経済は、企業収益の改善に伴い設備投資の拡大基調が持続し、雇用環境にも改善がみられて賃金も増加傾向となり、また、個人消費も緩やかに増加するなど、全体として景気の回復傾向が続きました。
 当社が事業を展開している分野でも、FTTHサービスの拡大に伴う国内外通信キャリアの活発な投資が続き、大手製造業の拠点の新増設や大型商業施設などの建設需要があり、また、デジタル家電、携帯機器なども引続き好調でした。
 このような状況の中、当社は情報通信部門ではFTTH関連の旺盛な需要に応え、電子電装部門は前向きの設備投資を継続し、さらに企業買収によってヨーロッパに自動車電装事業の新拠点を設けるなど、積極的な事業運営を図りました。一方、世界的な素材価格の高騰から電線価格の過半を占める銅価が著しく上昇し、産業用電線などで厳しい対応を迫られました。また、デジタル家電市場での熾烈な価格競争のため、この分野向けの当社の主力商品であるFPC(フレキシブルプリント配線板)などは、供給価格の大幅な切下げが避けられない状況となりました。
 当期の売上高は全般的な好況と銅価高騰、円安で推移した為替の影響などもあって過去最高を計上し、6,459億円となりました。しかしながら利益面では、情報通信部門の改善があったものの、電子電装部門の主力であるFPCの売価ダウンの影響等が大きく、全体として減益となりました。連結営業利益は、前年度比13.2%減の345億円、経常利益は10.1%減の327億円、当期純利益は14.0%減の214億円となりました。
 セグメント別の業績は次のとおりです。
(事業の種類別セグメント)
〔情報通信部門〕
 国内外ともに、FTTH関連の需要が拡大し、光ファイバ・ケーブルやネットワーク構築用の接続部品、光融着接続機などが好調でした。特に光ファイバ・ケーブルでは旺盛な需要に応えるため製造部門を中心に積極的な対応を図り、売上・利益ともに業績に貢献しました。海外市場では、米国・アメリカフジクラ社で光ファイバ・ケーブルや接続用部品が好調で、売上、利益ともに大幅な増加となりました。全体としてこの部門の連結売上高は前期比173億円増の1,177億円(当社単独ベースの受注高は前期比59億円増の751億円)、営業利益は前期比40億円増の136億円となりました。
〔電子電装部門〕
 この部門の売上高は前期比433億円増のの2,409億円(当社単独ベースの受注高は前期比13億円増の1,389億)、営業利益は前期比123億円減の123億円となりました。主力であるFPCは、デジタル家電、携帯電話やデジタルカメラ向けなどの市場の規模拡大はありましたが、これらの完成品の激しい価格競争の影響で、部品であるFPCも供給価格のダウンが避けられませんでした。このため、利益面では昨年度比で大幅に悪化し、電子電装部門全体の営業利益の減少要因となりました。この他、コネクタは市場の拡大を受けて積極的な拡販に努め、前年度比で売上増を果たし、また、電子ワイヤ分野では、携帯電話向けの極細同軸ケーブルが引き続き好調を維持しました。自動車向けワイヤハーネス事業は堅調でしたが、世界的に活況を呈する自動車産業に積極的にコミットするため、昨年10月にスペインのワイヤハーネス製造会社であるACE社の60%の株式を取得し、さらに12月には、米国アルコア社から中国でのワイヤハーネス製造拠点である長春藤倉美鋁電装有限公司(現:長春藤倉電装有限公司)の持分を取得し、同社を完全子会社化しました。
 当社グループには、既に日本国内、米国及び中国にワイヤハーネスの事業拠点がありますが、ACE社の買収によりヨーロッパ市場向け拠点が整備され、世界の主要な自動車市場に対応する体制が整うこととなりました。
〔ケーブル・機器関連部門〕
 好調な国内の設備投資や大型商業施設の建設などにより、建設電販市場が堅調であったことと、海外プラント案件が活況を呈したことに加え、銅価が前年度に引続き高騰したため、売上高は前期比814億円増の2,730億円(当社単独ベースの受注高は前期比685億円増の1,807億)、となり大幅な伸びを記録しました。利益面でもコスト削減努力と米国での架空送電線分野が好調であったため、営業利益は前期比26億円増の49億円となりました。
 国内では昨年4月に、通信用メタルケーブル事業を情報通信部門から移管し、佐倉事業所のメタルケーブル製造機能も鈴鹿事業所に集約するなど、製造部門の効率化、技術力・開発力の強化を図るとともに、グループ会社への統一的な指導・支援による生産・製造技術の改善、継承を進めました。海外では、配電分野(家庭や小規模事業所向けの概ね6.6kv以下の送電網)で使用する部品(電線を接続したり、電柱に取付けたりするために用いる金属やゴム製の器具)を製造・販売する合弁会社を中国に設立し、事業を開始しています。
 〔その他部門〕
 深川再開発事業を中心とした不動産賃貸収入など、売上高で前期比7億円増の142億円となりました。営業利益につきましては、前期比5億円増の36億円となりました。
(所在地別セグメント)
 売上高は、日本では、前期比21.3%増の4,163億円、アジアは、電子電装部品を中心に、前期比39.2%増の1,538億円、その他は、America Fujikura Ltd.の米国事業が好調であったこと等から前期比53.8%増の757億円となりました。
 なお、当連結会計年度から事業の種類別セグメントを変更したため、前年同期比較にあたっては前連結会計期間分を変更後の区分に組替えて行っております。
(2)キャッシュ・フローの状況
 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益327億円、減価償却費 269億円を主体とした現金の増加及び売上債権の増加94億円を主体とした現金の減少により、その結果、392億円の収入(前連結会計年度と比べ0億円収入の増加)となりました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは設備投資を中心に477億円の支出(前連結会計年度と比べ289億円の支出の増加)となりました。さらに財務活動によるキャッシュ・フローが借入による資金調達を中心に12億円の収入(前連結会計年度と比べ210億円の収入の増加)となった結果、現金及び現金同等物の期末残高は221億円(前連結会計年度と比べ32億円の減少)となりました。
2【生産、受注及び販売の状況】
 当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、事業の種類別セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額または、数量で示すことはしていません。このため、生産、受注及び販売の状況については、「1.業績等の概要」における各事業の種類別セグメント業績に関連付けて示しています。
3【対処すべき課題】
 今後の事業環境は、情報通信部門の主要製品である光ケーブルやネットワーク関連機器等については、国内外におけるFTTH市場の回復により、基幹系、アクセス系ともに需要増が見込まれます。また、電子電装部門の主要製品であるFPCやコネクタ等についてはユビキタス・ネットワークの進展に伴うデジタル家電や携帯機器向けの需要増が見込まれる一方で、競争激化による更なる価格下落が予想されます。
 このような環境のなか、当社グループは成長分野への経営資源のシフトを継続し、事業基盤の強化と拡大により成長を図ってまいります。
 情報通信部門では、世界的にFTTHの拡大傾向が続くと予想しており、当社としてはこの機を逸することのないよう、米国はもちろん中国、インド、ロシア、中近東、アフリカ等への拡販体制の整備を進めます。また、光ファイバ・ケーブルや光融着接続機の好調は、長年にわたって培ったコスト競争力が寄与した面も大きく、この強みに磨きをかける地道な努力を継続します。
 電子電装部門は全般的には高成長が見込めるものの、製品サイクルは短く価格競争も激しい市場であり、ここで収益をあげるには慎重ながらも積極的な投資が必要です。継続してFPC、コネクタ、HDD用部品などの製造体制整備を進め、合わせて歩留まりや品質改善に向けた生産技術力の向上を進めていきます。 
 ケーブル・機器関連部門は、成熟分野とはいえ新製品や新市場開拓の余地もあることから、粘り強くこれに取組み、また、利益面の改善を進めるため、製造機能の集約やこれによるコスト競争力の向上を推進します。
 
4【事業等のリスク】
 当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成19年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)需要動向
 当社グループの経営成績は、主要な需要先である通信業界の設備投資、電子機器業界及び自動車業界、電力業界の設備投資等の動向によって影響を受けます。
(2)為替レートの変動
 当社グループは、実需の範囲内で通貨ヘッジ取引を行い、外貨建売上取引等における為替変動による悪影響を最小限に抑える努力をしておりますが、必ずしも為替リスクを完全に回避するものではない為、為替レートの変動は当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループの事業には、アジアを中心とする海外における製品の生産、販売が含まれており、各地域における現地通貨建ての収益、費用、資産等の各項目は連結財務諸表作成の為、円換算しており、換算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
(3)材料価格の変動
 当社グループの製品の主要な材料である銅の価格は、国際的な需給動向等の影響により変動しますが、銅価格の高騰による仕入価格の上昇が、即座に製品価格に転嫁できるとは限らない為、銅価格の著しい変動によって当社グループの経営成績は影響を受ける可能性があります。
(4)製品の欠陥
 当社グループは、厳格な品質管理基準に従って各種の製品を製造しておりますが、全ての製品について欠陥が無く、将来に品質クレームが発生しないという保証はありません。製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額すべてをカバーできるという保証はありません。重大なクレームや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストや、当社グループの社会的評価に重大な影響を与え、売上が減少するなどの悪影響につながる可能性があります。
(5)法的規制等
 当社グループの海外における事業活動においては、事業展開する各国の様々な法的規制の適用を受けております。このような規制には、事業・投資を行う為に必要な政府の許認可、商取引、輸出入に関する規制、租税、金融取引、環境に関する法規制等があります。当社グループはこれらの規制を遵守し事業活動を行っておりますが、将来において法的規制の重要な変更や強化が行われた場合、当社グループがこれらの法規制に従うことが困難になり事業活動が制限されたり、規制遵守のためのコスト負担が増加すること等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
 当社の締結している主な技術契約の概要は、次の通りである。
契約締結先
国籍
契約技術
契約期間
対価
技術供給
 
 
 
 
宏泰電工股份有限公司
台湾
XLPE電力ケーブルの製造技術(技術援助)
平成16年6月1日より
平成21年3月31日まで
一時金 定額
ザクリータエ・アクツィネールナエ・オープシェストヴァ・モスカーベル−フジクラ
ロシア
光ファイバケーブルの製造技術(技術援助)
平成11年11月10日より契約存続期間
実施料 一定料率
烽火藤倉光繊科技有限公司
中国
光ファイバの製造技術(技術援助)
平成14年4月5日より契約存続期間
一時金 定額
実施料 一定料率
江蘇亨通光繊科技有限公司
中国
光ファイバの製造技術(技術援助)
平成18年9月11日より5年間
一時金 定額
上海南洋藤倉電纜有限公司
中国
水蜜絶縁電線の製造技術(技術援助)
平成14年8月6日より契約存続期間
実施料 一定料率
上海上纜藤倉電纜有限公司
中国
XLPE電力ケーブルの製造技術(技術援助)
平成17年1月27日より契約存続期間
一時金 定額
実施料 一定料率
上海藤倉橡塑電纜有限公司
中国
ゴム・プラスチック絶縁電線の製造技術(技術援助)
平成17年3月30日より契約存続期間
一時金 定額
実施料 一定料率
技術導入
 
 
 
 
コーニング・インコーポレイテッド
アメリカ
グレイチングファイバ(特許実施)
平成9年2月4日より許諾特許の満了日まで
一時金 定額
実施料 一定料率
ルーセント・テクノロジー・インコーポレーション
アメリカ
グレイチングファイバ(特許実施)
平成9年10月1日より許諾特許の満了日まで
一時金 定額
実施料 一定料率
ユナイテッド・テクノロジー・コーポレーション
アメリカ
グレイチングファイバ(特許実施)
平成9年10月27日より許諾特許の満了日まで
一時金 定額
実施料 一定料率
リットン・システムズ・インコーポレイテッド
アメリカ
光ファイバ増幅器(特許実施)
平成10年11月18日より許諾特許の満了日まで
一時金 定額
実施料 一定料率
タイコ・エレクトロニクス・コーポレーション
アメリカ
光ファイバコネクター(特許実施)
平成12年7月25日より許諾特許の満了日まで
一時金 定額
実施料 一定料率
ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド
イギリス
光ファイバ融着機(特許実施)
平成15年2月24日より許諾特許の満了日まで
一時金 定額
ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド
イギリス
光ファイバカプラ(特許実施)
平成15年2月24日より許諾特許の満了日まで
一時金 定額
実施料 一定料率
エレシス・ノース・アメリカ・インコーポレーション
 アメリカ
 乗員位置検出システム(特許実施)
 平成16年6月21日より許諾特許の満了日まで
実施料 一定料率
 
6【研究開発活動】
 フジクラグループは、①情報通信部門、②電子電装部門、③ケーブル・機器関連部門の商品開発ならびに新技術の開発を積極的に行っています。当グループの研究開発活動は、材料研究所、光電子研究所および電子デバイス研究所の3研究所と電子電装開発センター、光ケーブルシステム開発センターおよび光電子回路開発センターが部門別開発活動を進めています。なおケーブル・機器関連部門の発足によりメタルケーブル開発グループを新設しました。事業のセグメント別の研究開発活動ならびにその成果は次の通りです。当連結会計年度の全体の研究開発費は122億円であります。
①情報通信部門
 フジクラグループの光通信技術は世界的に高い評価をいただき光ファイバーケーブルおよび光部品を内外に供給しています。
 国内では大手通信キャリアが進めているブロードバンドサービスのFTTH(Fiber To The Home)の拡大が続いています。これに伴い各家庭に光ファイバーを配線するための小型光コネクターをはじめとする各種接続部品を開発し施設コストの削減に貢献しています。最近ではマンション等集合住宅への需要増も期待されています。これに対応する曲げに強い光ファイバーは従来比で半径1/2を実現し、さらに引き込み工事の簡便化を可能とする開発を進めています。また世界トップシェアの光融着機は大口径ファイバーおよび特殊ファイバーの接続を可能とした最新鋭機を商品化しました。光ネットワーク関連の開発は10ギガヘルツ光トランシーバおよび10ギガヘルツ光トランスポンダーの開発を進めています。またファイバーレーザー、光インターコネクションモジュール等通信分野以外の光技術開発も進めています。
 この事業の研究開発費は48億円であります。
②電子電装部門
 デジタル家電および電子機器産業向けにFPC(フレキシブルプリント配線板)、電子ワイヤ、半導体パッケージ製品およびヒートパイプ等のサーマル製品を供給しています。また自動車産業向けにワイヤハーネスをはじめとする電装品を供給しています。
 デジタル家電および電子機器共に高機能化、小型化および低コスト化の流れが加速されています。フジクラグループはそれに対応するため、FPCにおいてはファインパターン技術、多層積層技術、ICチップ内蔵基板、および低反発基板等の開発を進めています。電子ワイヤにおいては極細線同軸の商品化と細径化の技術開発を進めています。半導体パッケージ製品はWLP(Wafer Level Packaging)を利用した技術です。この技術に今まで培ってきたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の加工技術を融合してWaferに貫通配線を行った3次元パターンの開発を進めています。サーマル製品については従来のヒートパイプ、ヒートチャンバーを初め冷却ファンまで含めたシステム開発を進めています。電装品においては、静電容量センサー、液晶バックライト冷却ヒートパイプおよびRFID(Radio Frequency Identification)用アンテナコイルを商品化しました。今後も社内の技術を電装品に応用する開発を計画しています。
 この事業の研究開発費は64億円であります。
③ケーブル・機器関連部門
 電力送電関連については、海外市場への進出に伴う固有の配電工法、部品の開発、環境保護に伴う発電方式の多様化に対応した配電部品およびシステムの開発を進めています。通信メタルケーブル関連については、電気特性ならびに機械特性が優れたコルゲート同軸ケーブルとユビキタス時代に向けた漏洩同軸ケーブルの開発を進めています。また、新細径化同軸ケーブルを開発し電装品として商品化しました。
  社外から注目されている高温超電導線材においては1テスラを発生する超電導コイルで試作したモーターを使用しプロペラ水中実負荷試験に世界で初めて成功しました。今後はさらに長尺化の検討を行い実用化に向けた開発を進めます。
 この事業の研究開発費は9億円であります。
7【財政状態及び経営成績の分析】
 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成19年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当連結会計年度の経営成績の分析
 当社グループの当連結会計年度の売上高は、情報通信部門、ケーブル・機器関連部門と電子電装部門の伸長により、全体で前期比1,428億円増の6,459億円となりました。
 利益面では、情報通信部門の改善があったものの、電子電装部門の主力であるFPC(フレキシブルプリント配線板)の売価ダウンの影響が大きく、営業利益は前期比52億円減の345億円、経常利益は前期比36億円減の327億円となりました。
 当期純利益は、前期比35億円減の214億円となり、増収減益となりました。
(2)経営成績に重要な影響を与える要因について
 当社グループの事業環境につきましては、情報通信部門ではFTTH関連の旺盛な需要に応え、電子電装部門は前向きの設備投資を継続し、さらに企業買収によってヨーロッパに自動車電装事業の新拠点を設けるなど、積極的な事業運営を図りました。一方、世界的な素材価格の高騰から電線価格の過半を占める銅価が著しく上昇し、産業用電線などで厳しい対応を迫られました。また、デジタル家電市場での熾烈な価格競争のため、この分野向けの当社の主力商品であるFPCなどは、供給価格の大幅な切下げが避けられない状況となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
 当社グループの資金状況は、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益327億円、減価償却費 269億円を主体とした現金の増加及び売上債権の増加94億円を主体とした現金の減少により、392億円の収入(前連結会計年度と比べ0億円の収入の増加)となりました。これを設備投資を中心とした投資活動に477億円(前連結会計年度と比べ289億円の支出の増加)、借入による資金調達を中心とした財務活動により12億円の収入(前連結会計年度と比べ210億円の収入の増加)となりました。
 以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末から32億円減少し、221億円となりました。
(4)経営者の問題認識と今後の方針について
 今後の事業環境は、情報通信部門の主要製品である光ケーブルやネットワーク関連機器等については、国内外におけるFTTH市場の回復により基幹系、アクセス系ともに需要増が見込まれます。また、電子電装部門の主要製品であるFPCやコネクタ等についてはユビキタス・ネットワークの進展に伴うデジタル家電や携帯機器向けの需要増が見込まれる一方で、競争激化による価格下落が予想されます。
 当社グループはこれら成長分野への経営資源のシフトを継続し、事業基盤の強化と拡大により成長を図ってまいります。
 情報通信部門では、世界的にFTTHの拡大傾向が続くと予想しており、当社としてはこの機を逸することのないよう、米国はもちろん中国、インド、ロシア、中近東、アフリカ等への拡販体制の整備を進めます。また、光ファイバ・ケーブルや光融着接続機の好調は、長年にわたって培ったコスト競争力が寄与した面も大きく、この強みに磨きをかける地道な努力を継続します。
 電子電装部門は全般的には高成長が見込めるものの、製品サイクルは短く価格競争も激しい市場であり、ここで収益をあげるには慎重ながらも積極的な投資が必要です。継続してFPC、コネクタ、HDD用部品などの製造体制整備を進め、合わせて歩留まりや品質改善に向けた生産技術力の向上を進めていきます。
 ケーブル・機器関連部門は、成熟分野とはいえ新製品や新市場開拓の余地もあることから、粘り強くこれに取組み、また、利益面の改善を進めるため、製造機能の集約やこれによるコスト競争力の向上を推進します。
 




出典: 株式会社フジクラ、2007-03-31 期 有価証券報告書