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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善傾向が見られる中、民間設備投資が拡大するなど景気は緩やかに回復基調をたどってまいりましたが、年度後半には原材料価格の高止まりや原油価格の上昇およびIT関連分野に在庫調整の動きがみられ、企業の景況感にも慎重さがうかがわれる状況となってまいりました。

鍛圧機械製造業界におきましては、デジタル家電関連の設備投資に一部調整が見られるものの、主たる需要業界である自動車関連業界の設備投資が拡大し、(社)日本鍛圧機械工業会の受注高は前年度に比べ増加するなど、総じて活況な状況で推移いたしました。

このような状況の中で、当社グループは前連結会計年度にスタートさせた事業部制(自動車プラント事業部、汎用機プラント事業部、高速精密事業部、サービス事業部)の定着、強化を図りながら、「超」高精度加工により他社製品との差別化を実現した新製品「ULシリーズ」を市場投入するなど一層の顧客満足度の向上を図ってまいりました。また、欧州イタリアにおいて有力プレス機械メーカーの営業を譲り受けて生産子会社を設立、収益拡大に向けたグローバルな事業展開を進めてまいりました。

その結果、当連結会計年度の売上高は自動車関連業界向けの増加および中古プレス機械販売事業を統合したサービス部門の売上増加等により43,679百万円(対前期比11.9%増)となりました。利益面におきましては欧州事業における営業譲り受けに係る費用および事業立ち上げ費用等の負担も生じましたが、増収効果および原価低減等により営業利益2,027百万円(同 208.6%増)、経常利益2,373百万円(同 166.8%増)、当期純利益1,281百万円(同 342.5%増)となりました。

 

  ① 当社グループは、鍛圧機械とこれに付帯する装置等を製造・販売しており、当連結会計年度については、全セグメントの売上高の合計、営業利益および全セグメントの資産の金額の合計額に占めるそれらの事業区分の割合がいずれも90%を超えているため、事業の種類別セグメント情報の記載を省略しております。事業部門別売上高は、プレス機械部門が36,385万円(対前期比9.4%増)、サービス部門が7,279百万円(同 45.1%増)、その他部門が15百万円(同 97.9%減)となっております。

 

  ② 所在地別セグメントの業績は以下のとおりであります。

日 本: 設備投資需要の拡大およびサービス部門の売上増加等により、売上高は34,560百万円(対前年同期比7.3%増)、営業利益は1,737百万円(同285.3%増)となりました。

アジア: 自動車関連業界等の設備投資需要が拡大傾向にあり、マレーシアおよび中国の生産子会社の生産も増加した結果、売上高は6,989百万円(対前期比12.2%増)、営業利益は799百万円(同77.9%増)となりました。

北 米: 当連結会計年度の製品出荷件数の減少等により、売上高は7,177百万円(対前年同期比15.4%減)となりましたが、コスト削減等により営業利益は85百万円(同43.8%増)となりました。

欧 州: 平成16年10月にイタリアのプレス機械メーカーからの営業譲り受けにより、当社グループとして初めて欧州大陸内に生産拠点を設けるなど、市場シェア拡大に向けた事業の再構築を展開いたしましたが、その初年度としての売上高は2,041百万円(対前期比3.5%減)となり、事業立ち上げ費用の負担等もあり営業損失は697百万円(前期は営業損失281百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、12,420百万円と前連結会計年度末と比べ5,440百万円(77.9%)の増加となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

事業拡大に伴うたな卸資産の増加による減少もありましたが税金等調整前当期純利益の増加等により3,297百万円の収入(前年同期は2,501百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資有価証券の売却等による収入およびイタリアのプレス機械メーカーからの営業譲り受けによる支出等により424百万円の収入(前年同期は98百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

第3回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行等により1,502百万円の収入(前年同期は1,545百万円の支出)となりました。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは、鍛圧機械とこれに付帯する装置等を製造・販売しております。

 

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

 

事業部門の名称

生産高(百万円)

前期比(%)

プレス機械

35,867

12.7

サービス

その他

合計

35,867

12.7

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

 

事業部門の名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

プレス機械

46,046

43.3

29,730

48.1

サービス

7,279

45.1

その他

15

△ 97.9

合計

53,341

40.7

29,730

48.1

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

 

事業部門の名称

販売高(百万円)

前期比(%)

プレス機械

36,385

9.4

サービス

7,279

45.1

その他

15

△ 97.9

合計

43,679

11.9

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 売上割合が10%以上の主要な販売先がありませんので、相手先別の記載を省略しております。

 

3 【対処すべき課題】

鍛圧機械製造業界は、内外の設備投資需要が回復の兆しをみせ、受注環境が好転しつつありますが、一方で資材の高騰、価格競争の激化、短納期要求の高まりなど厳しい環境に置かれております。

当社グループは厳しい経営環境に対応し、強固な経営基盤を築くため平成14年に第2次経営5ヶ年計画を策定しました。今年度はその第4年次として「グローバル経営システムの確立」をテーマに、次の5項目の重点目標の達成を目指してまいります。

・「No.1クォリティに向けて」(顧客満足度の向上)

・「No.1コストに向けて」(世界に通じるコスト追求)

・「No.1テクノロジーに向けて」(世界オンリー・ワン商品造り)

・「グローバル体制の充実」(連結収益の拡大)

・「人事戦略と人材育成・開発」(夢と希望の持てる企業)

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(国際的活動および海外進出について)

当社グループの生産および販売活動は、日本のほか北米、欧州およびアジア各国地域で行われております。 これらの海外市場への事業進出には、① 予期しない政策、法律または規制の変更、② 外国為替相場の大幅かつ急激な変動、③ テロ、疫病、戦争、その他の原因による社会的混乱等のリスクが内在しており、現地の状況によっては当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(製品の品質保証について)

当社グループは日本を含めた世界各国の工場で各国法令・基準等に準拠した当社の品質管理基準に従って各種製品を製造しております。しかし、すべての製品に欠陥がなく、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また製造物賠償責任については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を担保できるという保証はありません。さらに当社グループが引き続き製造物賠償責任保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。大規模なリコールや製造物賠償責任につながる製品の欠陥が生じた場合、それらが多額のコストや当社グループの評価に影響を与え、その結果売上が低下し、当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(退職年金について)

当社および国内連結子会社は確定給付型の制度として適格退職年金制度を設けており、退職給付費用および債務は割引率等数理計算上の前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合および前提条件が変更された場合には損失が発生する可能性があります。また年金制度の変更により未認識の過去勤務債務費用が発生する可能性があり、これらは当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(原材料仕入価格の変動について)

当社グループの製品群の主要原材料は鋼材を始めとする鉄鋼製品であり、それらに大幅な価格変動があった場合には、当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(営業譲受契約)

当社は平成16年10月25日開催の取締役会において、当社の連結子会社アイダ S.r.l.がMANZONI GROUP S.p.A.からマンゾーニ工場とロベッタ工場のプレス機械製造・販売事業を譲り受けることを決議し、同日付で営業譲渡契約を締結いたしました。

 

 (1) 営業譲受の目的

当社は市場ニーズへの迅速な対応と連結収益の拡大を目指し、中長期的な経営戦略として、日米欧亜の4極に生産・販売拠点を構築することを掲げております。このたび、その一環として欧州における生産体制確立のため、清算手続中で、管財人管轄下にあるイタリアのMANZONI GROUP S.p.A.のプレス機械製造・販売事業の一部を当社子会社アイダ S.r.l.が譲り受けました。

 

 (2) 営業譲受契約の内容

 

 ① 譲受部門の内容

 同社のマンゾーニ工場とロベッタ工場のプレス機械製造・販売事業

 

 ② 譲受資産・負債の状況

資    産

負    債

項目

帳簿価額

項目

帳簿価額

たな卸資産

機械・設備

土地・建物

商標権

803百万円

435百万円

1,125百万円

94百万円

製品保証等引当金

前受金

950百万円

145百万円

 

 

 

 ③ 譲受価額および決済方法

 (a) 譲受価額    1,362百万円
 (b) 決済方法    当社がアイダ S.r.l.の増資を引受け、同社が現金で決済

 

 

6 【研究開発活動】

当グループは、「成形システムビルダとしてグローバルに発展し、人と社会に貢献する企業であり続ける」ために、当連結会計年度は、基幹商品の強靭化と基盤技術の確立および次世代主力製品開発を基本方針として研究開発に取り組んでおります。この結果、基幹商品に成長したデジタルサーボフォーマは環境にやさしい高機能インテリジェントプレスとして第34回機械工業デザイン賞の日本ブランド賞を受賞し、2004年の新商品であるアルティメート精密成形機ULシリーズはものづくり重視の超高精度マシンとして日刊工業新聞社04年十大新製品賞に選定されました。

研究開発体制は、当社の開発本部を中心に、独立行政法人 産業技術総合研究所および国内外の各大学の研究機関との共同研究、当社の委託による一部子会社との連携によって行なわれております。

当連結会計年度の研究開発費の総額は、1,450百万円、売上高比 3.3%であります。

 

当連結会計年度の研究開発活動の主なものは、次のとおりであります。

基幹商品の強化

1) アルティメート精密成形機ULシリーズは第一段階として能力1600〜6000kNのプログレッシブ精密打抜きプレスを商品化。

2) デジタル家電の薄型テレビや家電外板のパネル加工を市場セグメントとするタンデムライン用ワイドプレス、能力2500〜4000kNのNS2-(W)シリーズとサーボモータ駆動のオートハンドライン(NCTHL, A-8T)の商品化。

3) 高精度・高剛性の高速自動プレスは、ハイブリッド自動車やサーボモータ用の薄板電磁鋼板の打抜きに対応した4ポイントプレスMSP-2000、汎用コンプレッサモータコア用のワイドプレスHMX-3000S、小型モータコア用のナックルモーションプレスLINX-800の3機種を商品化。

 

新技術、基盤技術の開発

1) 作業エネルギー能力の高い電動モータ油圧アシストの高精度フリーモーション成形機の開発。

2) ソリューション機器としてサーボモータ駆動のプレスや送り装置と金型との3D動画による動作シュミレーションや最適生産条件の設定を可能にする生産支援システムの開発。

3) プログレッシブ精密打抜き用複動油圧装置の開発。

4) 微細精密成形用多穴成形金型の芯出し装置の開発。

5) バイオ解析技術の開発。

 

7 【財政状態及び経営成績の分析】

(1) 財政状態の分析

(資産)

資産合計は、前連結会計年度末に比べ10,269百万円増加し、75,687百万円となりました。流動資産は11,355百万円増加し、41,290百万円となり、固定資産は1,086百万円減少し、34,397百万円となりました。

流動資産は、主に営業活動によるキャッシュ・フローの増加等により現金及び預金が増加し、受注状況が好調に推移し業容が拡大したことに伴い、たな卸資産が増加いたしました。

固定資産は、主にイタリアのマンゾーニ社の営業譲り受けによる工場・設備の取得等により有形固定資産が増加し、投資有価証券の売却等により投資その他の資産が減少いたしました。

(負債)

負債合計は、前連結会計年度末に比べ7,042百万円増加し、16,274百万円となりました。これは主に業容の拡大により支払手形及び買掛金、未払金等の増加によるものであります。

(資本)

資本合計は、前連結会計年度末に比べ3,226百万円増加し、59,413百万円となりました。これは主に当連結会計年度に発行しました第3回無担保転換社債型新株予約権付社債20億円の株式転換に際し、自己株式を代用処分したことによる自己株式資本の部の控除項目)の減少および資本剰余金(自己株式処分差益)の増加ならびに利益剰余金の増加等によるものであります。

 

(2) 経営成績の分析

「第2 事業の状況、 1 業績等の概要、 (1) 業績」をご参照ください。

 





出典: アイダエンジニアリング株式会社、2005-03-31 期 有価証券報告書