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セクション一覧

第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度における世界経済については、先進国経済が堅調に推移するとともに、新興国経済も資源価格の持ち直し等により改善の兆しを見せ、全体としては順調に回復しています。国内経済についても、輸出の増加や、消費マインドの改善を受けて、緩やかな回復が続いております。今後も世界経済の回復が期待される反面、保護主義の台頭や地政学リスクの高まり等、先行きの不透明感も拭えない状況であります。

 鍛圧機械製造業界におきましては、国内、海外とも受注が増加し、当連結会計年度の受注は前連結会計年度比5.8%増の154,519百万円(一般社団法人 日本鍛圧機械工業会 プレス系機械受注額)となりました。

 このような状況のもと、当社グループは平成26年連結会計年度より開始した中期経営計画において、「環境・省エネをモノづくりから支えるグローバル先進企業として深化・追求する」というビジョンのもと、①更なる事業拡大を実現する基盤の構築、②グローバル市場におけるトップブランドの確立、③素形材成形の新技術追求、という3つの重要指針を掲げ、事業基盤の強化と収益拡大に取り組んでまいりました。当連結会計年度につきましては、人財強化や生産能力向上等、事業基盤強化に努めるとともに、販売・サービスの面ではグループ各社がグローバルに連携し、受注獲得に傾注してまいりました。

当連結会計年度の受注高については、大口案件の剥落等により前連結会計年度比17.0%減62,655百万円となりました。受注残高は前連結会計年度比9.4%減46,986百万円となりました。売上高は、円高による海外売上高の円貨換算額の目減りと、日本とアジアにおける自動車関連向けプレス機械の売上減少が響き、前連結会計年度比10.6%減67,547百万円となりました。利益面では、減収と円高の影響で営業利益が6,617百万円(前連結会計年度比17.7%減)となり、経常利益は6,775百万円(同19.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,985百万円(同13.8%減)となりました。

 

セグメントの業績は以下のとおりであります。 

日 本:

自動車関連向けプレス機械の売上が減少し、売上高は41,176百万円(前連結会計年度比6.5%減)となり、セグメント利益は減収の影響で3,521百万円(同29.1%減)となりました。

アジア:

自動車関連向け売上の低迷により、売上高は15,259百万円(前連結会計年度比27.3%減)となり、セグメント利益は減収等の影響により1,519百万円(同34.5%減)となりました。

米 州:
 

売上高は現地通貨ベースで前連結会計年度より増加しましたが、円高の影響により円貨換算では前連結会計年度比1.3%減18,752百万円となり、セグメント利益は原価や販管費の低減により、前連結会計年度比12.8%増1,496百万円となりました。

欧 州:
 

自動車関連向け中・大型プレスの売上減少や円高の影響により、売上高は前連結会計年度比16.9%減12,337百万円となりましたが、セグメント損失は原価や販管費の低減により前連結会計年度比425百万円改善し65百万円の損失となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前連結会計年度末と比べ3,951百万円減少し、25,572百万円となりました。 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 

(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー 

営業活動により取得した資金は2,400百万円(前連結会計年度は6,596百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益6,754百万円、減価償却費1,961百万円、売上債権の増加3,471百万円、法人税等の支払額1,989百万円であります。

(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動により使用した資金は3,118百万円(前連結会計年度は5,655百万円の支出)となりました。主な要因は、支出として有形及び無形固定資産の取得2,431百万円であります。

(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動により使用した資金は1,954百万円(前連結会計年度は915百万円の収入)となりました。主な要因は、支出として配当金の支払額1,950百万円であります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは、主に鍛圧機械とこれに付帯する装置等を製造・販売しております。

 

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

日本

30,302

8.5

アジア

9,367

△15.1

米州

6,051

17.7

欧州

8,824

△33.3

合計

54,546

△4.9

 

(注) 1 金額は、販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前年同期比
(%)

受注残高
(百万円)

前年同期比
(%)

日本

22,474

△19.1

16,562

△9.7

アジア

12,390

△5.5

8,539

△6.3

米州

18,041

△1.1

11,928

△1.2

欧州

9,749

△40.4

9,956

△19.4

合計

62,655

△17.0

46,986

△9.4

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

日本

24,249

△7.5

アジア

12,966

△24.2

米州

18,466

2.2

欧州

11,865

△16.2

合計

67,547

△10.6

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 売上割合が10%以上の主要な販売先がありませんので、相手先別の記載を省略しております。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針 

当社グループは、成形システムビルダとして発展し、人と社会に貢献することを企業理念として掲げております。

この経営理念を基本姿勢として、金属その他各種素材に対応する独創的な成形システムの開発・製造・販売・サービスを通じて、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会などのステークホルダー各位と長期的な信頼関係を構築して、経営理念に掲げる人と社会への貢献を実現していく所存です。

 

(2) 目標とする経営指標

平成30年3月期よりスタートした新中期経営計画(平成30年3月期〜平成32年3月期)において、売上高は800億円を、営業利益については安定的に10%以上の営業利益率を確保することを目標に掲げ、企業価値と株主価値の向上に一層の努力を傾注してまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、長期的に成形システム分野で世界の「トップランナー」となることを経営戦略の柱とし、グローバル市場において多様な顧客の異なる価値観・ニーズに対応する成形システム商品の技術開発・商品開発に注力しております。また、国内4ヶ所の生産拠点に加え、海外ではアメリカ、イタリア、マレーシア、中国の計4ヶ所の生産拠点、更には世界19ヶ国に展開する販売・サービス拠点をフルに活用することで、世界中の顧客に対して高品質の商品とサービスを迅速に提供しております。

 

(4) 当面の対処すべき課題の内容等 

平成30年3月期は、新しい中期経営計画の初年度の年であります。平成29年3月期までの中期経営計画では「アイダ100周年を見据えた成長基盤構築」のスローガンのもと、設備投資・人財投資・研究開発投資を強化してきましたが、新たにスタートした中期経営計画については「AIDA新世紀に向けた新たな挑戦」と位置づけ、前中期経営計画で認識された課題を踏まえつつ、これまで構築してきた成長基盤の強化と、成長分野への戦略投資を推進します。具体的には、以下のような重点施策に取り組みます。

① 市場・顧客開拓

グローバル顧客の開拓とテクニカルマーケティング力強化に取り組み、メガサプライヤー取引の拡大、欧州・新興国市場の開拓に傾注してまいります。また、昨年度、ドイツに開設したテクノロジーセンターの活用により欧州における競争力を強化します。

② 商品競争力向上

サーボモーターの大容量化・高効率化・小型化により、サーボプレスの競争力を更に向上させます。また、自動車車体における、超ハイテン材、アルミ材、炭素繊維等の新素材需要の増加に応えるべく、サーボ技術を活用した新素材対応成形システムの開発を進めます。

③ 重点事業強化

「自動機(FA)」と「サービス」を重点事業と位置づけ、積極的に経営資源を投下してまいります。「自動機(FA)」分野では、生産性向上のための生産設備の自動化ニーズが高まっていることを踏まえ、プレス関連の自動化に向けたシステム開発力を強化します。

また、当社プレス機械の納入台数が増加するにつれ「サービス」事業は重要性が益々高まっています。既存プレス機械のサーボ化や周辺装置のシステム更新といった近代化ビジネスや、予防保全ビジネスを強化し、お客様のニーズに応えてまいります。

④ グローバル業務体制高度化

まず、これまで推進してきた「グローバル共同生産」を更に進化させます。内製化向上による付加価値拡大を推進するとともに、各生産拠点の操業度管理強化によりグループ全体での最適生産を追求します。設計部門においてもグローバル共同体制を整備いたします。また、「グローバルガバナンス強化」施策として、ERPシステムのグローバル展開や、受注、設計、生産、原価管理等の分野でグローバルな運営の統一化を進めます。

⑤ 人財育成・開発

本社人財の海外派遣に加え、海外現地社員に対する本社OJT研修等を推進し、グローバル人財を育成するとともに、重点事業の強化に向けた中長期での人財開発を行います。

⑥ 成長基盤構築

上記重点施策の実現に向けた戦略投資を積極的に推進します。特に、サーボシステム開発、自動機(FA)商品開発、新素材成形システム開発等の「開発投資」に加え、「成長投資」として、業務改善やコスト競争力向上に向けた合理化投資、将来を見据えた新事業投資に積極的に取り組みます。

 

 

(5) 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容 

当社取締役会は、特定の者による当社の財務及び事業の方針の決定に影響を及ぼすことが可能な数の当社株式を取得することを目的とする大規模な買付行為が行われようとする場合、これに応じるか否かは株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。

しかし、当社の経営には、その主たる事業であるプレス機械事業に関する高度な専門知識を前提とした特有の経営のノウハウや、各取引先及び顧客等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への理解が不可欠であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者にこれらに関する十分な理解がなくては、株主共同の利益を毀損してしまう可能性があります。

上記の大規模な買付行為がなされたときに、買付者の提示する当社株式の取得対価の妥当性に関して株主の皆様が短期間で適切に判断するためには、買付者及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠です。

以上のことを考慮し、当社としましては、上記買付者は、株主の皆様の判断のために、当社が設定し事前に開示する一定の合理的なルールに従って、当該買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該買付行為を開始すべきであると考えております。

また、大規模な買付行為の中には、当該買付行為が明らかに濫用目的によるもの又は不適切なものと認められるものもないとは言えません。当社は、係る買付行為に対して、当社が設定し事前に開示する一定の合理的なルールに従って適切と考える方策を取ることも、株主共同の利益を守るために必要であると考えております(以上の考え方を、以下「会社支配に関する基本方針」といいます)。

 

②当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する取組み

当社は、会社支配に関する基本方針の実現に資する取組みとして、下記③に記載しているもののほか、上記に記載している(1)、(3)、(4)の取組みを行っております。

これらの取組みは、当社グループの企業価値を向上させ、その結果、株主共同の利益を著しく損なう大規模買付者が現れる危険性を低減するものであるため、会社支配に関する基本方針に沿うものであると考えます。また、このような取組みは、当社グループの企業価値を向上させるものであるため、株主共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことは明らかであると考えます。

 

③会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財産及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、当該取組みとして、平成28年5月12日開催の当社取締役会において、(ⅰ)特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注1)の買付行為、又は(ⅱ)結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(注2)(以下「大規模買付行為」といい、係る買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます)を対象とする大規模買付ルール(以下「大規模買付ルール」といいます)を設定するとともに、大規模買付者に対する一定の対応方針(以下「本対応方針」といいます)を採用することを決議し、平成28年6月28日開催の当社定時株主総会において承認をいただいております。

大規模買付ルールは、大規模買付者には、当該大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供し、当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該大規模買付行為を開始すべきであるとしております。当社取締役会は、係る情報が提供された後、独立の外部専門家等の助言を受けながら大規模買付行為について慎重に検討したうえで意見を形成し、公表いたします(注3)。

本対応方針の下では、大規模買付者により大規模買付ルールが遵守されなかった場合又は大規模買付ルールが遵守された場合であっても、当該大規模買付行為が当社株主全体の利益を著しく損なうと判断され、対抗措置を発動することが相当であると認められる場合には、当社取締役会は、新株予約権の発行その他所定の対抗措置をとる場合があります。

本対応方針の詳細につきましては、平成28年5月12日付プレスリリース「会社の支配に関する基本方針及び大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)の継続に関するお知らせ」(当社ホームページ:http://www.aida.co.jp)をご参照ください。

 

(注1)「株券等」とは、金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等又は同法第27条の2第1項に規定する株券等のいずれかに該当するものを意味します。

(注2) いずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除きます。また、市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。

(注3) 必要に応じ、大規模買付行為者との間で大規模買付行為に関する条件改善について交渉し、当社株主の皆様に対し代替案の提示も行います。

 

 

④本対応方針が会社支配に関する基本方針に沿うものであること、株主共同の利益を損なうものではないこと及び会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと並びにその理由

 

・本対応方針が会社支配に関する基本方針に沿うものであること

本対応方針は、大規模買付ルールの内容、大規模買付行為がなされた場合の対応方針、特別委員会の設置、株主及び投資家の皆様に与える影響等を規定するものです。

本対応方針は、大規模買付者が大規模買付行為に関する必要かつ十分な情報を当社取締役会に事前に提供すること、及び当社取締役会のための一定の評価期間が経過した後にのみ当該大規模買付行為を開始することを求め、これを遵守しない大規模買付者に対して当社取締役会が対抗措置を講じることがあることを明記しています。

また、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、大規模買付者の大規模買付行為が株主共同の利益を著しく損なうものと当社取締役会が判断した場合には、当該大規模買付者に対して当社取締役会は株主共同の利益を守るために適切と考える対抗措置を講じることがあることを明記しています。

 このように本対応方針は、会社支配に関する基本方針の考え方に沿って設計されたものであると言えます。

 

・本対応方針が株主共同の利益を損なうものではないこと

上記①記載のとおり、会社支配に関する基本方針は、株主共同の利益を尊重することを前提としています。本対応方針は、係る会社支配に関する基本方針の考え方に沿って設計され、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や当社取締役会の意見の提供、代替案の提示を受ける機会の提供を保障することを目的としております。本対応方針によって、当社株主及び投資家の皆様は適切な投資判断を行うことができますので、本対応方針は株主共同の利益を損なうものではなく、むしろその利益に資するものであると考えます。

さらに、本対応方針の発効・延長及び有効期限前の廃止が当社株主の皆様の承認を条件としており、当社株主が望めば本対応方針の廃止も可能であることは、本対応方針が株主共同の利益を損なわないことを担保していると考えられます。

なお、本対応方針は、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則)を充足しています。また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえた内容となっております。

 

・本対応方針が会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと

本対応方針は、大規模買付行為を受け入れるか否かが最終的には当社株主の皆様の判断に委ねられるべきことを大原則としつつ、株主共同の利益を守るために必要な範囲で大規模買付ルールの遵守の要請や対抗措置の発動を行うものです。本対応方針は当社取締役会が対抗措置を発動する場合を事前かつ詳細に開示しており、当社取締役会による対抗措置の発動は係る本対応方針の規定に従って行われます。当社取締役会は単独で本対応方針の発効・延長を行うことはできず、当社株主の皆様の承認を要します。

また、大規模買付行為に関して当社取締役会が対抗措置をとる場合等、本対応方針に係る重要な判断に際しては、必要に応じて独立の外部専門家等の助言を得るとともに、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される特別委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされています。このように、本対応方針には、当社取締役会による適正な運用を担保するための手続きも盛り込まれています。

さらに、当社の取締役任期は1年であり、期差任期制は採用しておりませんので、本対応方針はスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではありません。

以上から、本対応方針が当社役員の地位の維持を目的とするものではないことは明らかであると考えております。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 

 

(国際的活動及び海外進出について)

当社グループの生産及び販売活動は、日本のほか米州、欧州及びアジア等の各国地域で行われております。これらの海外市場への事業進出には、①予期しない政策、法律又は規制の変更、②外国為替相場の大幅かつ急激な変動、③テロ、疫病、戦争、その他の原因による社会的混乱等のリスクが内在しており、現地の状況によっては当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(製品の品質保証について)

当社グループは日本を含めた世界各国の工場で各国法令・基準等に準拠した当社の品質管理基準に従って各種製品を製造しております。しかし、すべての製品に欠陥がなく、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また製造物賠償責任については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を担保できるという保証はありません。さらに当社グループが引き続き製造物賠償責任保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。大規模なリコールや製造物賠償責任につながる製品の欠陥が生じた場合、それらが多額のコストや当社グループの評価に影響を与え、その結果、売上が低下し、当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(原材料仕入価格の変動について)

当社グループの製品群の主要原材料は鋼材を始めとする鉄鋼製品であり、それらに大幅な価格変動があった場合には、当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(特定業種(自動車産業)への依存度が高いことについて)

当社グループにおける自動車産業向けの製品売上高は全体の4分の3以上を占めており、自動車業界の好不況の動向及びその設備投資動向は、当社グループの事業、業績及び財務状況に重要な影響を与える可能性があります。

 

(競合等の影響について)

当社グループの主要製品である鍛圧機械においては、グローバル市場で同業他社との間に品質、価格、納期、サービス等において競合が生じています。当業界において供給過剰や需要の大幅な低下が生じて販売競争がさらに激化した場合、当社グループの業績に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(退職給付債務及び費用について)

当社グループの従業員退職給付債務及び費用は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、また前提条件が変更された場合、その影響は将来の会計期間にわたって償却するため、将来の会計期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼし、当社グループの業績と財務状況に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

(地震等による影響について)

当社の主力工場は、今後大地震の発生が予想される関東平野南部の神奈川県西北部に位置しており、これらの地域において大地震等の自然災害が発生した場合、当社グループの生産及び業績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。 

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは、開発本部を中心に基盤技術の強化・確立及び基幹商品の強靭化と次世代主力製品開発を基本方針として研究開発に取り組んでおります。

当連結会計年度の研究開発費の総額は、1,197百万円であり、ほとんどが日本セグメントで計上しております。

なお、当連結会計年度に開発商品「大型サーボプログレッシブプレス」が日刊工業新聞社の「十大新製品賞」を受賞し、また、サーボプレスによる「β型チタン合金製部品の一体成形」が日本鍛圧機械工業会の「MF技術大賞」を受賞いたしました。

 

当連結会計年度の研究開発活動の主なものは、次のとおりであります。

新技術・基盤技術の開発

(1) プレス用サーボモーターシステムの開発

当社ではサーボプレスの駆動源であるサーボモーターシステムを自社開発しており、サーボモーターシステムの高効率化や大出力化を継続して追求しております。当連結会計年度においては1000KWを超える世界最大級の高出力大型サーボモーターを完成させました。これにより、より少ないモーター台数で、より高い能力を持つ大型サーボプレスを提供することが可能となりました。

 

(2) 軽量化素材の成形システム開発

自動車では軽量化や安全性の向上を狙い、アルミニウムや高張力鋼板(ハイテン)の採用が増加しております。当社ではサーボプレスを活用した高精度・高強度アルミ合金部品の生産システム実用化や、超高張力鋼板の成形に適した冷間プレス成形システムの実用化に向け、開発を進めております。

 

(3) 各種要素技術開発

IoT(モノのインターネット)機能のプレス機への標準搭載対応、制御技術の高度化に伴う情報セキュリティの向上、高性能化する搬送装置(ロボット)の複雑なモーションに対応する潤滑システムの開発等、継続的に開発・改良を進めております。

 

基幹商品の強化

(1) ホットスタンピング用サーボプレス(DSF-S4-20000)の開発

ホットスタンピングは従来、油圧プレスにより行われておりましたが、多様なモーションが自由に設定できるサーボプレスの機能を生かし、下死点停留による急冷焼き入れが安定して行える4ポイント2000トンの超高張力鋼板のホットスタンピング用大型サーボプレスを開発いたしました。

 

(2) 新型汎用ストレートサイドサーボプレス(DSF-N1-Aシリーズ)の開発

新開発のACサーボモーターの採用により、サーボプレス特有の「振り子」運転により生産性を11%向上させつつ、ボルスタの剛性を2倍に高めたストレートサイド汎用中小型サーボプレスを開発いたしました。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析 

(資産)

当連結会計年度末の資産は前連結会計年度末に比べて1,073百万円増加し、101,683百万円となりました。主な要因は、現金及び預金・有価証券の減少3,238百万円、受取手形及び売掛金・電子記録債権の増加3,387百万円、株価上昇に伴う投資有価証券の増加1,022百万円、保険積立金の減少1,198百万円であります。

(負債) 

負債は、前連結会計年度末に比べて1,002百万円減少し、30,848百万円となりました。主な要因は、税金の納付等による未払法人税等の減少527百万円であります。

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べて2,076百万円増加し、70,834百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加3,033百万円、為替換算調整勘定の減少1,512百万円であります。

この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は69.5%となりました。

 

(2) 経営成績の分析

「第2 事業の状況、1 業績等の概要、(1) 業績」をご参照ください。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

「第2 事業の状況、1 業績等の概要、(2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 





出典: アイダエンジニアリング株式会社、2017-03-31 期 有価証券報告書