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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における世界経済は、上半期は一昨年秋に米国大手証券会社の経営破綻を機に発生した世界同時不況の影響を受け低調に推移し、下半期は中国・インドなど新興国の成長や各国の景気対策等により、景気は回復してまいりました。

日本経済においては、輸出に回復感が現れたものの、雇用・所得状況に改善が見られずデフレ懸念が強まるなど厳しい景況が続きました。

当業界においても、主要なお客様である製造業の生産活動は下半期に入り回復傾向にあり、設備投資にも回復の兆しが見えつつあります。

このような状況のなか当社グループは市場ごとのニーズをとらえ、有望市場の開拓・深耕に積極的に経営資源を投入し、諸施策を実行してまいりました。

新製品開発におきましては、圧縮機製品では平成21年度第30回優秀省エネルギー機器表彰にて日本機械工業連合会会長賞を受賞したオイルフリー小形ブースタコンプレッサのシリーズ化や当社が世界に先駆けて開発したオイルフリースクロールコンプレッサのモデルチェンジなどを実施しました。真空機器製品では、小形機のISP-50の発売、低真空領域を狙った一般工業真空用途向けのGVSシリーズのモデルチェンジ、中形真空ポンプISP-1000のモデルチェンジを実施しました。塗装機器製品では、ヨーロッパやアメリカで好評を博した自動車補修用スプレーガンSUPERNOVAシリーズ、国内向けの自動車補修用スプレーガン極みシリーズ、空気使用量を削減した省エネルギータイプの攪拌機などを発売しました。

販売におきましては、新市場・新販路の拡大を図るため営業員の再配置を実施し、お客様密着型営業への転換を図ってまいりました。
また、購入費の削減や生産工程の改善などの原価低減策の実行や人件費を含めた全ての経費の見直しを行い、利益の確保に注力してまいりました。

その結果、当連結会計年度の業績は売上高17,886百万円(前連結会計年度比20.3%減)、営業利益896百万円(同55.6%減)、経常利益1,103百万円(同45.6%減)、当期純利益711百万円(同48.3%減)となり、前連結会計年度と比較し減収減益となりました。

製品区分別の売上高は、次の通りです。 

製品別売上高
 
 
 
 
(単位:千円)
 
前連結会計年度
当連結会計年度
前連結会計年度対比
 
平成20年4月1日から    平成21年3月31日まで
平成21年4月1日から    平成22年3月31日まで
製品区分
 
売上高
構成比%
売上高
構成比%
増減額
増減率%
圧縮機
10,449,054
46.6
8,288,858
46.3
△ 2,160,195
△ 20.7
真空機器
1,617,950
7.2
1,430,155
8.0
△ 187,795
△ 11.6
塗装機器
7,875,716
35.1
6,644,474
37.2
△ 1,231,241
△ 15.6
塗装設備
2,492,468
11.1
1,522,628
8.5
△ 969,840
△ 38.9
22,435,189
100.0
17,886,116
100.0
△ 4,549,072
△ 20.3

 

①圧縮機製品

国内市場は、下半期に回復の兆しが見えてきたものの上半期の低迷が影響し、売上高は前連結会計年度を下回りました。海外市場は、アジア向けは僅かながら伸長しましたが、ヨーロッパ・アメリカ向けは減少しました。
  この結果、売上高は8,288百万円(前連結会計年度比20.7%減)となりました。

②真空機器製品

国内市場は、上半期は低迷したものの下半期は急激な回復が見られました。
しかし、上半期の低迷が影響し、売上高は前連結会計年度に比較し減少しました。
海外市場は、上半期に低迷したものの下半期はヨーロッパの回復や中国の成長により急激に回復し、増加しました。
  この結果、売上高は1,430百万円(同11.6%減)となりました。

③塗装機器製品

国内市場は、上半期に比較し下半期は回復傾向にあるが、売上高は前連結会計年度に比較し減少しました。海外市場は、ヨーロッパは減少しましたが、アジアはインド・中国・韓国で伸長、アメリカも自動車補修向けを中心に伸長しました。
  この結果、売上高は6,644百万円(同15.6%減)となりました。

④塗装設備製品

国内市場では、自動車関連を中心とした設備投資抑制の影響を受け、大幅に減少しました。
海外市場においても、景気後退と円高により大幅に減少しました。
この結果、売上高は1,522百万円(同38.9%減)となりました。

 

所在地別セグメントの業績は次のとおりであります。

①日本

生産活動は輸出の復調などにより戻りつつあるものの設備投資の回復は遅れており、厳しい状況が継続しています。当社グループは市場ごとのニーズをとらえた販売に注力いたしましたが、売上高15,150百万円(前連結会計年度比△24.1%)、営業利益1,274百万円(同△42.6%)と売上高・営業利益ともに減少しました。

②ヨーロッパ

景気は緩やかながら回復傾向を示しておりますが、上半期の低迷の影響を受け売上高1,575百万円(同△17.3%)、営業損失19百万円(前連結会計年度は営業利益73百万円)と売上高・営業利益ともに減少しました。

③その他の地域

アジアは、圧縮機・塗装機器は伸長したものの塗装設備が大幅に減少しました。アメリカは、塗装機器は伸長したものの圧縮機が減少しました。売上高は3,334百万円(同△23.1%)、営業利益は65百万円(同△30.9%)と売上高・営業利益ともに減少しました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ703百万円減少し、当連結会計年度末には4,507百万円(同13.5%減)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果、資金収支は1,778百万円(同10.2%増)の収入となり、前連結会計年度末に比べ163百万円の増加となりました。これは主に、「仕入債務の増減額」が1,500百万円増加したことなどによるものです。

(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果、資金収支は2,081百万円(同2098.8%増)の支出となり、前連結会計年度末に比べ1,987百万円の支出の増加となりました。これは主に、「定期預金の増減額」の支出が1,659百万円増加したことなどによるものです。

(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果、資金収支は438百万円(同38.6%減)の支出となり、前連結会計年度末に比べ276百万円の支出の減少となりました。これは主に、「配当金の支払額」が527百万円減少したことなどによるものです。 

¶新規に挿入された見出し

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。

 

製品区分
金額(千円)
前期比(%)
圧縮機
6,599,990
△ 24.6
真空機器
1,296,141
△ 17.4
塗装機器
4,709,257
△ 19.0
塗装設備
1,094,079
△ 45.7
合計
13,699,468
△ 24.5

(注) 金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。

なお、塗装設備の一部を除く製品については見込み生産を行っております。

 

区分
受注高(千円)
前期比(%)
受注残高(千円)
前期比(%)
塗装設備
1,840,632
△26.4
457,148
253.7

(注) 金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

 

製品区分
金額(千円)
前期比(%)
圧縮機
8,288,858
△20.7
真空機器
1,430,155
△11.6
塗装機器
6,644,474
△15.6
塗装設備
1,522,628
△38.9
合計
17,886,116
△20.3

(注) 1 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
㈱海南
2,700,440
12.0
2,132,237
11.9

2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

当社グループは、景気に左右されない企業構造ならびに企業体質への変革に向けて、企業風土・事業構造・経営情報管理の改革を強力に実行し、強固な企業体質への転換と競争力の強化を図ってまいりました。

経営環境の厳しい現況下においても、次なる成長へ繋げる為、経営改革に継続して取り組んでまいります。

具体的には下記の課題に対処いたします。

(1)お客様密着型の営業スタイルへの変換

基本方針の内容を具体化させるために、お客様密着型の営業スタイルを進めてまいります。営業員・サービス員のパワーを十分に引き出すためのITツールの更なる開発やお客様とのコミュニケーションを目的とした諸施設(「宿泊施設付き研修センター」・「コミュニケーションラボ&ショールーム」・「ソリューションルーム」・「中国コミュニケーションラボ&ショールーム」等)の充実を図ってまいります。

(2)受注生産方式の確立

「計画生産方式」から「受注生産方式」への転換を図ります。現在、一部の製品で実施している受注生産方式を全主力製品に適用し、納期短縮と在庫の削減を図ってまいります。

(3)お客様志向の製品開発

お客様が満足できるカスタマイズ製品を開発することが、ニッチ市場を制覇し果ては収益の拡大に貢献するものと考え、お客様志向の製品開発および供給体制の整備を進めてまいります。

(4)内部統制システムの運用

金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制報告制度の適用に対応した内部統制システムを適切に運用してまいります。また、内部統制の整備・運用の統括部門である内部統制室と評価部門である内部監査室を中心に、内部統制システムの更なる充実を進めてまいります。

(5)グローバル化の推進とグループ企業管理体制の強化

当社グループは、既にイタリア・イギリス・フランス・スペイン・スウェーデン・ドイツ・インド・タイ・中国・台湾・韓国・アメリカ・オーストラリアに関係会社を設立しています。
 これらの関係会社の収益性と事業成長の拡大を図るとともに、未開拓市場への進出を積極的に進めてまいります。

 (6)人材開発

国内の開発・営業要員や海外要員など、諸課題に対応する人材を確保するとともに、教育制度を見直し人材の育成を図ってまいります。

(7)株式会社の支配に関する基本方針について

①基本方針

当社は、大正15年に創業以来、「誠心」を社是として「お客様の立場に立ち、誠心を込めて製品やサービスをお届けする。」ことを実行してまいりました。その間に蓄積した知識やノウハウを活用し、品質向上・技術革新に努め、お客様のご支持をいただける圧縮機・真空機器・塗装機器の専門メーカーとして成長してまいりました。「会社の財務および事業の方針の決定を支配する者」は、当社が永年にわたり蓄積した知識やノウハウを活用し、更なる品質向上・技術革新に努め、事業規模の拡大・社会への貢献を実行することで、当社の企業価値を長期にわたり向上させ、株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えております。
 上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社の取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。特定の者の大規模買付行為に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えます。
 しかしながら、株式の大規模買付者の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益を著しく毀損するもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大規模買付の内容等について検討し或いは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。当社は、大規模買付がなされた時に、大規模買付者による大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するためには、大規模買付者から適切かつ十分な情報が提供され、あわせて当社取締役会の意見等の情報が開示されて、検討のための時間が確保されていることが必要と考えております。そのため、当社といたしましては、株主に適切に判断して頂く情報と時間を確保することを目的として大規模買付行為に関するルールを導入したものです。

 

②基本方針実現のための取り組み

(a)基本方針の実現に資する特別な取り組み

当社は、大正15年に創業以来、「誠心」を社是として、常に「お客様の立場に立ち、誠心を込め製品やサービスをお届けする。」ことを実行してまいりました。品質向上・技術革新に努め、お客様のご支持をいただき、圧縮機・真空機器・塗装機器の専門メーカーとして、世界No.1を目指す企業へと成長してまいりました。これもひとえに株主の皆様のご支援の賜物であります。
 世界的な景気後退が加速し厳しい状況ではありますが、「収益に徹底して固執する」「次なる成長へ向けて事業規模の拡大に挑戦する」「困難な経営課題の改革にスピードをもって取り組む」「社会的規範・環境保全を重視し、社会に貢献する」を基本方針と定め、長期的成長に向けた基盤整備を進めてまいります。社是の具体化を目指して更なる品質向上・技術革新に努めるとともに、事業規模の拡大・社会への貢献を実行することが、当社の企業価値を長期にわたり向上させ、株主共同の利益の確保・向上に資するものと考えております。

(b)基本方針に照らして不適切な者が支配を獲得することを防止するための取組み

当社は、平成19年5月15日付の取締役会決議および同年6月26日開催の第61期定時株主総会における株主の承認により「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」(以下「本方針」といいます。)を導入して以降、平成20年5月13日付の取締役会議決議および同年6月26日開催の第62期定時株主総会における本方針継続の承認、平成21年6月1日付の取締役会議決議および同年6月25日開催の第63期定時株主総会における本方針継続の承認、平成22年5月20日付の取締役会議決議および同年6月25日開催の第64期定時株主総会における本方針継続の承認を得ております。

 

③具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

当社の経営計画は、当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上を実現するための具体的方策として策定されたものであり、また、本方針は、その内容において公正性・客観性が担保される工夫がなされ、かつ、企業価値および株主共同の利益の確保・向上を目的として導入されたものであり、いずれも当社の基本方針に沿うものであります。
 本方針は、当社株主の皆様が大規模買付行為に応じるか否かを判断するために必要な情報や、現に当社の経営を担っている当社取締役会の意見を提供し、さらには、当社株主の皆様が代替案の提示を受ける機会を確保することを目的としています。これにより、当社株主の皆様は、十分な情報のもとで、大規模買付行為に応じるか否かについて適切な判断をすることが可能となり、そのことが当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上につながるものと考えます。従いまして、大規模買付ルールの設定は、当社株主および投資家の皆様が適切な投資判断を行ううえでの前提となるものであり、当社株主および投資家の皆様の利益に資するものであると考えております。
 また、本方針は、買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること、当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること、株主の合理的意思に依拠したものであること、独立性の高い社外者の判断を重視すること、合理的な客観的発動要件を設定していること、デッドハンド型買収防衛策ではないこと等の理由により合理的であり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

4 【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には主に以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。

 

①原材料価格の上昇

当社グループの製品は、原材料として鉄、非鉄金属等を使用しています。それらの原材料の価格は、需要の変化・供給不足・経済状態・エネルギーコスト・輸入規制等により値上がりする可能性があります。当社グループは、コスト競争力の強化に継続して取組んでいますが、原材料価格の上昇は業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

②海外での事業活動

海外での事業活動において、予期し得ないテロ・戦争・内乱等による政治的・社会的混乱および地震・台風・洪水等の自然災害および法規制や租税制度の変更・経済状況の急変等が、当社グループの経営成績および財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

③為替レートの変動

当社グループにおける販売や資材調達等の取引には、外貨建取引が含まれており、為替レート変動の影響を受けます。当社グループの外貨建取引は、主に米ドル・ユーロの売買取引であり、同通貨の変動については当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④情報セキュリティ

当社グループが保有する顧客情報や機密情報等の情報資産の保護については、情報セキュリティマニュアルに基づきウィルス対策、ファイヤーウォールの強化、アクセス権・ログ管理など様々な対策を講じておりますが、予期し得ない不正アクセスによる情報漏洩等が発生した場合には、当社グループの経営成績および財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤知的財産保護

当社グループでは、独自の技術・ノウハウを基にお客様のニーズに適合した製品を販売し、お客様の信頼を高めています。また、当社グループの知的財産については、その重要性を認識し保護手続をとっています。しかし、第三者による類似製品の製造を防止できない場合もあり、それが市場競争力に影響を及ぼす可能性があります。また、逆に第三者所有の知的財産を侵害しているとされる可能性もあり、そのことにより事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥退職給付債務

退職給付債務および年金の資産に関し、会計基準に基づいて給付費用を負担し資金を拠出しております。株式や債券市場等の予測し得ない市況変動により、年金資産の収益性が低下すれば、追加的な資金拠出と費用負担が必要になる可能性があります。平成21年度より確定拠出年金を導入しリスクの低減を図りましたが、追加の資金拠出と費用負担が当社の経営成績および財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑦品質

当社グループでは、ISO9001に基づいた品質保証体制のもと、当社製品を市場のお客様に提供しております。しかし、予期せぬ不具合の発生により、当社グループの経営成績および財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑧環境保全

当社グループでは、ISO14001の認証を取得し、環境に配慮した製品の開発・製造・販売活動を実施しています。環境法規制の改正等により規制が強化された場合、その規制に適合した製品の開発・製造・販売は当社グループにとって大きなビジネスチャンスともなります。しかし、規制を受ける生産事業所としては、それらに対応するための経済的負担が当社グループの経営成績および財政状況等に影響を及ぼす可能性があります。

⑨大規模災害の影響

当社グループは神奈川県・秋田県・福島県を国内生産拠点としています。また、その周辺に当社に部品を供給するサプライヤーがいます。リスク軽減のためBCPマニュアル等を整備しておりますが、これらの地区に大規模災害が発生した場合には、各種設備の破損等の理由により、生産・販売活動が重大な影響を受け、当社グループの経営成績および財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。 

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、当社が主体となり関係会社と共同推進する形をとっており、環境保全を技術開発の大きな目的にするとともに、固有技術の進化と先端技術の応用展開を進めながら、顧客ニーズに応えるための新製品開発と既存製品の改良を積極的に進めております。

なお、当期の研究開発費の総額は332百万円です。その他に製品の改良・改造に使用した475百万円を製造経費としております。その総額807百万円の内訳は圧縮機製品320百万円、真空機器製品103百万円、塗装機器製品384百万円です。

当連結会計年度における製品区分別の研究開発の内容は次のとおりであります。

 

1.圧縮機製品

主な活動内容としては、平成21年度第30回優秀省エネルギー機器表彰にて日本機械工業連合会会長賞を受賞したオイルフリー小形ブースタコンプレッサのシリーズ化や当社が世界に先駆けて開発したオイルフリースクロールコンプレッサのモデルチェンジなどを実施しました。

 

2.真空機器製品

主な活動内容としては、小形機のISP-50の発売、低真空領域を狙った一般工業真空用途向けのGVSシリーズのモデルチェンジ、中形真空ポンプISP-1000のモデルチェンジを実施しました。

 

3.塗装機器製品

主な活動内容としては、ヨーロッパやアメリカで好評を博した自動車補修用スプレーガンSUPERNOVAシリーズ、国内向けの自動車補修用スプレーガン極みシリーズ、空気使用量を削減した省エネルギータイプの攪拌機などを発売しました。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社および国内子会社は会計システムを統一し、データの一元化をしております。

また、海外を含めた関係会社につきましては経理グループによって、収集資料の統一とマニュアル化を行い、定期的に情報を入手する仕組み作りをしました。これにより、タイムリーかつスピーディーにグループ全体の財政状態および経営成績の検証を実施しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

 <財政状態の分析>

①資産

流動資産は、12,954百万円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。これは、主に「商品及び製品」が275百万円減少したことによるものです。固定資産は、11,185百万円(同11.5%増)となりました。これは主に、資産の効率的な運用を目的として「投資有価証券」534百万円と「長期預金」400百万円を増加したことなどによるものです。
 この結果、総資産は24,140百万円(同3.1%増)となりました。

②負債

流動負債は、3,881百万円(同2.8%減)となりました。これは主に、「短期借入金」が63百万円減少したことなどによるものです。固定負債は、2,818百万円(同5.5%増)となりました。これは主に、「リース債務」が408百万円増加したことなどによるものです。
 この結果、負債合計は6,699百万円(同0.6%増)となりました。

③純資産

純資産は、17,440百万円(同4.0%増)となりました。これは主に、「利益剰余金」が618
百万円増加したことなどによるものです。また、純資産より少数株主持分を除いた自己資本は
16,743百万円となり自己資本比率は前連結会計年度末の69.2%から69.4%と0.2ポイントの増加となりました。

 

 <経営成績の分析>

①売上高
  「第2事業の状況 1業績等の概要 (1)業績」に記載のため省略しております。

②売上原価

売上原価は売上高構成比61.4%となり、前連結会計年度に比べ0.6ポイントの原価率が増加しました。これは、主に売上高における製品構成の変動によるものです。

③販売費及び一般管理費  

販売費及び一般管理費は6,006百万円となり、前連結会計年度に比べ777百万円の減少となりました。これは、あらゆる面での経費を削減した結果によるものです。

④営業利益

以上により、営業利益は896百万円となり、前連結会計年度に比べ1,120百万円の減少となりました。

⑤経常利益

経常利益は1,103百万円となり、前連結会計年度に比べ926百万円の減少となりました。

⑥税金等調整前当期純利益

税金等調整前当期純利益は1,023百万円となり、前連結会計年度に比べ970百万円の減少となりました。

⑦当期純利益

以上により、当期純利益は711百万円となり、前連結会計年度に比べ664百万円の減少となりました。

 <キャッシュ・フローの分析>

 「第2事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のため省略しております。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える原因について

当社グループを取り巻く経済環境・経営環境は、原油価格の高騰や為替変動、また国際情勢の変化など先行きの予測が難しい状況にあります。

詳しくは「第2事業の概要」の「3.対処すべき課題」並びに「4.事業等のリスク」に記載しております。

(4) 経営戦略の現状と見通し

景気の先行きは、各国政府による経済対策や金融政策の有効性、原材料の価格変動、為替変動、また国際情勢の変化など不透明な状況が継続しています。
 このような状況のなか、当社は利益の確保を経営戦略・経営行動の最優先事項として、あらゆる経費削減を実施して最適の効率とコストを追求してまいります。一方、有望な海外市場に対する投資、国内市場における有望市場の開拓・深耕、新製品開発には継続的に経営資源を投入し、業績の向上に全力をあげて取り組んでまいります。 

 

(5) 資本の財源および資金の流動性についての分析

当社グループの当連結会計年度末の資金の流動性は、1年内に期限の到達する短期有利子負債159百万円、長期を合わせた有利子負債231百万円に対して、現金及び現金同等物の期末残高4,507百万円、現金及び預金の期末残高5,307百万円と必要な手許流動性を確保し、必要な流動性水準を維持しております。

さらに、当座貸越限度額および貸出コミットメント契約は海外子会社分を含め総額10,054百万円を保有しており、うち借入実行残高は4百万円であり、借入未実行残高は10,050百万円であります。

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループの経営陣は、圧縮機事業と塗装機事業を企業のコア事業として捉えていますが、更なる成長のため、新規事業の開拓にも積極的に取り組んでまいります。

また、景気に左右されない企業構造ならびに企業体質への改革を進めると共に、地球環境に配慮した製品の開発・販売に注力し、さらなる収益の拡大に努め企業価値の向上を図ってまいります。

 

 

 

 





出典: アネスト岩田株式会社、2010-03-31 期 有価証券報告書