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セクション一覧

第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 ①当連結会計年度の経営成績
  当連結会計年度における経済情勢は、国内は、長期化した円高、中国との関係悪化、欧州債務問題などの影響で消費が低迷し総じて厳しい状況となりました。海外は、米国経済が個人消費を中心に回復傾向が見られたものの、欧州経済の停滞や中国を始めとする新興国の成長鈍化により、総じて低迷しました。
  このようななか、当社グループは海外を含めた有望市場の開拓・深耕に積極的に経営資源を投入し、諸施策を実行してまいりました。新製品開発におきましては、圧縮機製品では中形コンプレッサの世界戦略機としてオイルフリークロー型「AbsoluteAir」シリーズ、スクリュー型「ExactAir」シリーズの生産・販売を開始しました。また、スクロール技術の新たな可能性を広げる小形バイナリー発電装置を開発しております。真空機器製品では、好評を得ているドライスクロール真空ポンプの研究開発用低振動モデルや、炭素繊維強化プラスチック成型工程用の専用機を開発しました。塗装機器製品では、自動車補修用スプレーガン「極み」シリーズに小形機種を追加、乾式塗装ブースのフルモデルチェンジ、塗料以外の液体塗布専用モデルとして離型剤や食用油などの液体塗布用スプレーガンを開発しました。販売活動におきましては、新市場・新販路の拡大を図るため海外を含む営業拠点設置や再配置を行うと共にITツール活用によるお客様への提案力向上を図ってまいりました。併せて利益の拡大を目指して原価低減策の実行や経費の見直しを継続推進してまいりました。
 その結果、当連結会計年度の業績は、売上高22,540百万円(前連結会計年度比6.3%増)、営業利益2,109百万円(同3.2%増)、経常利益2,638百万円(同16.5%増)、当期純利益1,780百万円(同34.6%増)となり、前連結会計年度の業績と比較し増収増益となりました。

 ②セグメントの業績 
セグメントの業績については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(セグメント情報等)に記載のため省略しております。

 ③製品別売上高は次のとおりです。

  製品別売上高
 
 
 
 
(単位:千円)
 
前連結会計年度
当連結会計年度
前連結会計年度対比
 
 平成23年4月1日から   
 平成24年3月31日まで
平成24年4月1日から    
平成25年3月31日まで
製品区分
 
売上高
構成比%
売上高
構成比%
増減額
増減率%
圧縮機
10,334,658
48.7
10,729,068
47.6
394,409
3.8
真空機器
1,609,907
7.6
1,503,479
6.7
△106,428
△6.6
塗装機器
7,654,549
36.1
8,741,639
38.8
1,087,090
14.2
塗装設備
1,613,147
7.6
1,566,645
6.9
△46,501
△2.9
21,212,262
100.0
22,540,832
100.0
1,328,569
6.3

 

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末より
917百万円増加し、5,601百万円(同19.6%増)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・
フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果、資金収支は2,727百万円の収入(同210.3%増)となり、前連結会計年度に比べ
1,848百万円の収入の増加となりました。これは主に、「たな卸資産の増減額」が602百万円減少したこ
となどによるものです。

(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果、資金収支は936百万円の支出(同169.2%増)となり、前連結会計年度に比べ588百
万円の支出の増加となりました。これは主に、「有形固定資産の取得による支出」が720百万円増加し
たことなどによるものです。

(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果、資金収支は953百万円の支出(同13.9%増)となり、前連結会計年度に比べ116百万
円の支出の増加となりました。これは主に、「配当金の支払額」が54百万円増加したことなどによるも
のです。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。

セグメント
金額(千円)
前期比(%)
日本
15,313,535
△4.2
ヨーロッパ
328,342
19.0
アジア
1,185,740
67.9
その他
33,373
合計
16,860,991
△0.7

(注) 金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。

なお、塗装設備の一部を除く製品については見込み生産を行っております。

セグメント
受注高(千円)
前期比(%)
受注残高(千円)
前期比(%)
日本
1,300,245
38.2
296,751
123.3
ヨーロッパ
アジア
434,330
10.6
17,707
△72.4
その他
合計
1,734,575
29.8
314,458
59.6

(注) 金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。

 

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

セグメント
金額(千円)
前期比(%)
日本
15,066,419
△2.1
ヨーロッパ
1,894,738
17.8
アジア
3,708,861
36.6
その他
1,870,813
25.4
合計
22,540,832
6.3

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
㈱ 海 南
2,571,439
12.1
2,508,341
11.1

2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

当社グループは、景気に左右されない企業構造並びに企業体質への変革に向けて、事業構造・経営
情報管理の改革を推進し、競争力の強化を図ってまいりました。更なる成長へ繋げる為、具体的には下
記の課題に対処してまいります。
①お客様密着型営業スタイルの確立
 基本方針を具体化させるため、営業員・サービス員のパワーを十分に引き出すためのITツールの更
なる開発やお客様とのコミュニケーションを目的とした諸施設の充実を進めてまいります。
②効率的生産・供給体制の確立
 受注生産方式の拡大・・・「計画生産方式」から「受注生産方式」への転換を更に進めてまいりま
す。現在、国内で実施している受注生産方式を海外子会社にも拡大し、併せて海外物流体制を充実さ
せ、納期短縮と在庫の削減を進めてまいります。
 国内生産拠点の先進化・・・国内生産工場に自動生産設備、最先端設備を導入し、最効率の生産工場
を目指してまいります。
③お客様志向の製品開発
 お客様が満足できるカスタマイズ製品を開発することが、ニッチ市場を制覇し、果ては収益の拡大
に貢献するものと考え、世界の主要拠点に技術者を配置することによりエリア別開発体制の構築・整備
を進めてまいります。
④グローバル化の推進
 当社グループは、イタリア・イギリス・フランス・スペイン・スウェーデン・ドイツ・ロシア・イン
ド・タイ・中国・台湾・韓国・アメリカ・オーストラリア・ブラジル・南アフリカに関係会社を設立し
ています。これらの関係会社の収益と事業の更なる拡大を図るとともに、情報管理体制を含めたグロー
バル化の拡大を積極的に進めてまいります。
⑤人材の確保・育成
 「真のグローバル企業」となる為に、世界視野で考え、活動が出来る人材の採用・育成と、その人材
の世界最適配置体制を確立してまいります。
⑥事業継続計画(BCP)の充実
 災害発生時の早期復旧と事業継続を目的とする事業継続計画において、実践的な教育訓練を強化して
災害等の緊急事態発生に対応できる体制を充実してまいります。

 

4 【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主に以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。

 

①原材料価格の上昇

当社グループの製品は、原材料として鉄、非鉄金属等を使用しています。それらの原材料の価格は、需要の変化・供給不足・経済状態・エネルギーコスト・輸入規制等により値上がりする可能性があります。当社グループは、コスト競争力の強化に継続して取組んでいますが、原材料価格の上昇は業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

②海外での事業活動

海外での事業活動において、予期し得ないテロ・戦争・内乱等による政治的・社会的混乱及び地震・台風・洪水等の自然災害及び法規制や租税制度の変更・経済状況の急変等が、当社グループの経営成績及び財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

③為替レートの変動

当社グループにおける販売や資材調達等の取引には、外貨建取引が含まれており、為替レート変動の影響を受けます。当社グループの外貨建取引は、主に米ドル・ユーロの売買取引であり、同通貨の変動については当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④情報セキュリティ

当社グループが保有する顧客情報や機密情報等の情報資産の保護については、情報セキュリティマニュアルに基づきウィルス対策、ファイヤーウォールの強化、アクセス権・ログ管理など様々な対策を講じておりますが、予期し得ない不正アクセスによる情報漏洩等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤知的財産保護

当社グループでは、独自の技術・ノウハウを基にお客様のニーズに適合した製品を販売し、お客様の信頼を高めています。また、当社グループの知的財産については、その重要性を認識し保護手続をとっています。しかし、第三者による類似製品の製造販売を防止できない場合もあり、それが市場競争力に影響を及ぼす可能性があります。また、逆に第三者所有の知的財産権を侵害しているとされる可能性もあり、そのことにより事業に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑥退職給付債務

退職給付債務及び年金の資産に関し、会計基準に基づいて給付費用を算出・負担し資金を拠出しております。株式や債券市場等の予測し得ない市況変動により、年金資産の収益性が低下すれば、追加的な資金拠出と費用負担が必要になる可能性があります。平成21年度より確定拠出年金を導入し、従業員は平成24年度に確定拠出年金に全面移行しリスクの低減を図りましたが、企業年金受給者及び待機者への追加の資金拠出と費用負担はリスクとして残ります。

⑦品質

当社グループでは、ISO9001に基づいた品質保証体制のもと、当社製品を市場のお客様に提供しております。しかし、予期せぬ不具合の発生により、当社グループの経営成績及び財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧環境保全

当社グループでは、ISO14001の認証を取得し、環境に配慮した製品の開発・製造・販売活動を実施しています。環境法規制の改正等により規制が強化された場合、その規制に適合した製品の開発・製造・販売は当社グループにとって大きなビジネスチャンスともなります。しかし、規制を受ける生産事業所としては、それらに対応するための経済的負担が当社グループの経営成績及び財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑨大規模災害の影響

当社グループは秋田県・福島県を国内生産拠点としています。また、その周辺に当社に部品を供給するサプライヤーがいます。リスク軽減のためBCPマニュアル等の整備や教育・訓練を実施しておりますが、これらの地区に大規模災害が発生した場合には、各種設備の破損等の理由により、生産・販売活動が重大な影響を受け、当社グループの経営成績及び財政状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。 

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、当社が主体となり関係会社と共同推進する形をとっており、環境保全を技術開発の大きな目的にするとともに、固有技術の進化と先端技術の応用展開を進めながら、顧客ニーズに応えるための新製品開発と既存製品の改良を積極的に進めております。

なお、当期の研究開発費の総額は467百万円です。その他に製品の改良・改造に使用した430百万円を製造経費としております。その総額は897百万円となり、報告セグメントは全て日本です。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社及び国内子会社は会計システムを統一し、データの一元化をしております。

また、海外を含めた関係会社につきましては本社経理部門によって、収集資料の統一とマニュアル化を行い、定期的に情報を入手する仕組み作りをしました。これにより、タイムリーかつスピーディーにグループ全体の財政状態及び経営成績の検証を実施しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

 <財政状態の分析>

①資産

流動資産は、15,914百万円(前連結会計年度比22.1%増)となりました。これは、主に「現金及び預金」が1,809百万円増加したことによるものです。固定資産は、11,651百万円(同0.3%減)となりました。これは主に、「長期預金」が799百万円減少したことなどによるものです。この結果、総資産は27,565百万円(同11.5%増)となりました。

②負債

流動負債は、5,397百万円(同21.1%増)となりました。これは主に、「支払手形及び買掛金」が319百万円増加したことなどによるものです。固定負債は、2,490百万円(同3.5%増)となりました。これは主に、「退職給付引当金」が88百万円増加したことなどによるものです。この結果、負債合計は7,888百万円(同14.9%増)となりました。

 

③純資産

純資産は、19,677百万円(同10.2%増)となりました。これは主に、「利益剰余金」が956百万円増加したことなどによるものです。また、純資産より少数株主持分を除いた自己資本は18,843百万円となり自己資本比率は前連結会計年度末の70.0%から68.4%と1.6ポイントの減少となりました。

 

 <経営成績の分析>

①売上高
  「第2事業の状況 1業績等の概要 (1)業績」に記載のため省略しております。

②売上原価

売上原価は売上高構成比58.9%となり、前連結会計年度に比べ0.4ポイント原価率が減少しました。これは、主に生産の効率化によるものです。

③販売費及び一般管理費  

販売費及び一般管理費は7,148百万円となり、前連結会計年度に比べ556百万円の増加となりました。これは、工場集約に伴い生産部門から間接部門へ人員が異動したことによるものです。

④営業利益 

以上により、営業利益は2,109百万円となり、前連結会計年度に比べ66百万円の増加となりました。

⑤経常利益

経常利益は2,638百万円となり、前連結会計年度に比べ373百万円の増加となりました。

⑥税金等調整前当期純利益 

税金等調整前当期純利益は2,767百万円となり、前連結会計年度に比べ499百万円の増加となりました。

⑦当期純利益

以上により、当期純利益は1,780百万円となり、前連結会計年度に比べ457百万円の増加となりました。

 <キャッシュ・フローの分析>

 「第2事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のため省略しております。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える原因について

当社グループを取り巻く経済環境・経営環境は、原油価格の高騰や為替変動、また国際情勢の変化など先行きの予測が難しい状況にあります。

詳しくは「第2事業の概要」の「3.対処すべき課題」並びに「4.事業等のリスク」に記載しております。

 

(4) 経営戦略の現状と見通し

景気の先行きは、各国政府による経済施策や金融政策の方向性、原材料の価格変動、為替変動、また国際情勢の変化など不透明な状況が継続しています。
 このような状況のなか、当社は利益の確保を経営戦略・経営行動の最優先事項として、あらゆる経費削減を実施して最適の効率とコストを追求してまいります。一方、未開拓の海外市場に対する投資、国内市場における有望市場の開拓・深耕、新製品開発には継続的に経営資源を投入し、業績の向上に全力をあげて取り組んでまいります。 

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの当連結会計年度末の資金の流動性は、短期借入金97百万円、1年内返済予定の長期借入金1百万円に対して、現金及び現金同等物の期末残高5,601百万円と必要な手許流動性を確保し、必要な流動性水準を維持しております。

さらに、当座貸越限度額及び貸出コミットメント契約は海外子会社分を含め総額7,604百万円を保有しておりますが、借入実行残高はございません。

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループの経営陣は、圧縮機製品、真空機器製品、塗装機器製品、塗装設備製品を企業のコア事業として捉えていますが、更なる成長のため、新規事業の開拓にも積極的に取り組んでまいります。

また、景気に左右されない企業構造並びに企業体質への改革を進めると共に、地球環境に配慮した製品の開発・販売に注力し、さらなる収益の拡大に努め企業価値の向上を図ってまいります。

 





出典: アネスト岩田株式会社、2013-03-31 期 有価証券報告書