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セクション一覧

第2【事業の状況】

 

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、年前半は景気拡大がみられたものの、半ばには調整局面入りした公算が大きく、年後半にかけてスローダウンする展開となりました。

 当社グループの主要ユーザーであります製薬業界は、医療費抑制策が強力に推進されるなか、企業間競争は一段と厳しさを増しており、外国製薬会社からの攻勢を受け、国内製薬会社は経営統合など再編成時代を迎えております。

 こうした情勢のもと、当社グループは機械・化成品ともども独創的な新製品の開発により、顧客ニーズを捉えた効率的な営業活動を展開するとともに、積極的に新規分野への開拓を図ってまいりました。

 その結果、機械部門は国内・海外とも期初から高水準の受注残高と期中を通じて好調な受注に支えられました。化成品部門は治験薬製造受託の生産現場ではインフラ整備のため、受託を一時見合わせることとなりましたが、医薬品添加剤の需要は引き続き伸長し、食品品質保持剤についても菓子業界の活況と相俟って注文量は高水準で推移しました。この結果、売上高は110億13百万円(前年同期比17.2%増)となりました。

 営業利益は、主に機械部門の売上高伸長による売上総利益の増加と、人件費の伸び率抑制などグループ全体で経費圧縮を図り、その結果、5億22百万円(前年同期比59.3%増)となりました。

 経常利益は、為替変動に左右されない経営体質への転換や、支払手数料の削減などにより営業外損益が改善され、5億53百万円(前年同期比65.0%増)となりました。

 当期純利益は、前連結会計年度に発生いたしました本社移転に関わる一時費用の負担や、米国子会社が保有していた繰延税金資産の取り崩しなどによる特殊要因が無くなり、2億85百万円(前年同期比976.8%増)となりました。

[事業の種類別セグメント]

・造粒・コーティング装置を主力とする機械部門におきましては、国内においては改正薬事法の施行を目前に、医薬品製造受託企業や後発医薬品企業などの活発な設備投資に支えられました。さらに米国子会社VECTOR CORPORATIONについても国際的な後発医薬品企業の積極的な設備投資と営業活動強化が功を奏し、同社創業(1972年設立)以来の最高売上高を記録しました。その結果、売上高は73億98百万円(前年同期比29.1%増)、営業利益は6億17百万円(前年同期比54.7%増)となりました。

・化成品部門におきましては、医薬品の経口剤に使用される医薬品添加剤は、自社製品の球形顆粒ノンパレルが大口ユーザーからの需要増加と、食品品質保持剤についても菓子業界からの注文増加と新製品アンチモールドテンダーの引合増加などに支えられました。一方、米国子会社VPS CORPORATIONの治験薬製造受託事業において、大規模な施設改修工事にともない受託を見合わせることとなりました。その結果、売上高は36億15百万円(前年同期比1.4%減)、営業利益は2億33百万円(前年同期比5.0%減)となりました。

[所在地別セグメント]

・国内におきましては、機械部門の好調と安定した増収基調の化成品部門とにより売上高は83億34百万円(前年同期比16.5%増)、営業利益は8億50百万円(前年同期比28.2%増)となりました。

・北米におきましては、化成品部門が受注を見合わせたことによる影響はありましたが、機械部門が順調に推移したことにより、売上高は26億79百万円(前年同期比19.4%増)、営業利益は13百万円(前年は37百万円の営業損失)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)期末残高は、1,353百万円となり、前連結会計年度末より82百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は297百万円となりました。(前年同期比53.3%減)

 これは主に、法人税額の支払増加、前受金及び仕入債務の減少といった要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益の増加と売上債権の減少によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によって使用した資金は136百万円となりました。(前年同期比3.2%減)

 これは主に、固定資産の取得によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によって使用した資金は72百万円となりました。(前年同期比80.9%減)

 これは主に、長期借入金の返済と配当金の支払によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成16年3月1日

至 平成17年2月28日)

前年同期比(%)

機械部門(千円)

7,084,760

129.2

化成品部門(千円)

2,336,424

105.7

合計(千円)

9,421,184

122.5

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成16年3月1日

至 平成17年2月28日)

前年同期比(%)

機械部門(千円)

224,698

121.1

化成品部門(千円)

1,677,865

112.4

合計(千円)

1,902,564

113.4

 (注)1.金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)受注状況

 当連結会計年度における受注状況を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

機械部門

7,458,522

101.5

3,492,531

99.1

化成品部門

277,926

98.5

30,055

31.4

合計

7,736,448

101.4

3,522,586

97.3

 (注)1.化成品部門のうち医薬品添加剤と、一部の食品品質保持剤及び栄養補助食品は、販売計画に基づいた見込生産によっておりますので記載を省略しております。

2.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。

3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(4)販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成16年3月1日

至 平成17年2月28日)

前年同期比(%)

機械部門(千円)

7,398,247

129.1

化成品部門(千円)

3,615,323

98.6

合計(千円)

11,013,570

117.2

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 平成13年に、主に本邦製薬会社から米国での治験薬製造を受託することを目的として設立した米国子会社VPS CORPORATIONは創業以来、損失を計上しておりますが、米国のみならず欧州のcGMP基準を満たす治験薬製造施設に改修したことでもあり、黒字転換を図ることが国際戦略上の課題であります。

 今後の見通しにつきましては、原材料価格の上昇や欧米のみならずBRICs諸国の経済動向など、引き続き予断を許さぬ状況が続くと思われます。

 国内においては、2年毎に実施されている薬価改定が当業界に及ぼす影響が懸念されております。

 このような状況下において、当社グループは、引き続き顧客のニーズに応える新製品の開発と、既存製品の原価低減、業務の合理化・効率化により利益を確保し、収益力を高め企業集団の価値増大に向けて引き続き取り組んでまいります。

 

4【事業等のリスク】

 

 当社グループの事業は、下記に記載する様々なリスクに晒されており、リスクの顕在化により予期せぬ業績の変動を被る可能性があります。これらリスク発生の可能性を認識した上で、可能なかぎり発生の防止に努め、また、発生した場合は迅速・的確に対処する方針です。ただし、全てのリスクを網羅している訳ではありません。

 なお、本項に含まれる将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において判断したものです。

 

(1)業界動向に関わるリスク

 当連結会計年度における売上高のうち、製薬業界向け取引高が過半を占めております。製薬業界は国内・海外とも再編成時代を迎えており、また、医療費抑制に向けた各国の政策等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)価格競争に関わるリスク

 機械事業については、競合企業の低価格攻勢やエンジニアリング会社の参入、中国・東南アジア製の安価な製品との競合などにより、厳しい価格競争に晒されるリスクが増大しています。当社グループは利益率の低下に対処すべく、原価低減などに取り組んでおりますが、予想外の価格競争になった場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)取引先との関係等に関わるリスク

 国内の機械事業については、その製造部門を特定の業務提携先に大きく依存しており、化成品事業のうち医薬品添加剤についても主要な取引先への販売比率が高まっております。業務提携先の生産能力や技術力、経営状態や主要販売先の需要動向の著しい変化により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)戦略的パートナーとの提携関係に関わるリスク

 当社グループは、新技術・新製品の開発、並びに既存製品の改善・改良などに関して数多くの戦略的提携関係を構築しておりますが、これらパートナーの戦略上の目標変更や財務上その他の事業上の問題の発生などにより、提携関係を維持することが出来なくなる可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)新規事業に関わるリスク

 米国での治験薬製造受託事業を事業拡大戦略の一つとしておりますが、生産能力に制約があります。顧客の要望する時期、規模によっては受託を見合わせざるを得ず、業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、コンスタントに受託を確保出来ない場合は、当社グループの事業成長および業績が悪影響を受ける可能性があります。

 

(6)知的財産権に関わるリスク

 研究開発型企業を標榜する当社グループは、特許権を含む知的財産権を厳しく管理し、第三者からの侵害にも常に注意を払っておりますが、万一、侵害を受けた場合は、期待される収益が失われる可能性があります。また、当社グループの自社製品等が第三者の知的財産権を侵害した場合、係争に発展し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)製造物責任に関わるリスク

 当社グループが提供する製品およびサービスには高い信頼性が求められておりますが、欠陥が生じるリスクがあります。製造物にかかる賠償責任については製造物賠償責任保険に加入しておりますが、保険でカバーされないリスクや社会的評価の低下により、当社グループへの信頼が損なわれ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)公的規制等に関わるリスク

 当社グループが事業展開している世界各地において、事業に関わる許認可、輸出入に関する制限や規制など様々な公的規制を受けております。また、通商、公正取引、特許、消費者保護、租税、為替管理、環境関連などの法規制の適用も受けており、これらは随時見直されております。各種規制の動向には十分注視しておりますが、遵守出来なかった場合、当社グループの活動が制限を受けたり、制裁金などが課される可能性があるなど、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)人材の確保に関わるリスク

 当社グループは、新製品を開発し、或いは上市した製品を販売するために有能な人材を確保し、雇用を維持する必要があります。そのために、当社グループは技術系大卒者を中心に定期採用を実施し、採用後の社員教育研修制度などにより人材の確保、育成に努めております。万一、優秀な技術者や高い実績を挙げられる営業員を確保出来ない事態や、雇用の維持が出来なくなった場合、当社グループの事業目的の達成が困難となり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)為替変動に関わるリスク

 当社グループは、為替リスクを軽減し、または回避するために様々な対策を講じておりますが、事業の国際化にともない海外売上高は年々増加し、当連結会計年度における売上高は2,840百万円となり、連結売上高全体の25.8%を占めております。海外売上高の大半はドルベースであり、為替レート、とくに円の対ドルレートの変動は業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)自然災害等に関わるリスク

 地震等の自然災害によって、当社グループの製造拠点および設備等が壊滅的な損害を被る可能性があります。火災はもとより、地震により発生する損害に対しては地震保険を付保しているものの、その補償範囲は限定されており、操業の中断、生産および出荷が遅延し売上高は減少し、さらに、製造拠点等の修復に巨額の費用を要することにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 





出典: フロイント産業株式会社、2005-02-28 期 有価証券報告書