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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
 当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、上半期は当社グループの得意とする鉄鋼などの国内民需分野は堅調に推移しましたが、下半期に入り米国に端を発する金融危機の深刻化による世界的な景気悪化影響により急激に厳しさが増しました。
 このようななか、当社グループは、経済環境の悪化、物量急減に対しキャッシュ・フローの確保に向けた緊急対策に取り組むとともに、収益基盤の再構築に向けた構造改革を加速推進しました。
 当連結会計年度の連結業績は次のとおりとなりました。
 売上高は前連結会計年度に比べ1,555億円減少の7,666億円となりました。部門別には、電機システム部門は、プラント品は海外向け大口案件を中心に堅調に推移しましたが、水環境分野、情報システム分野の事業範囲の見直しや下半期以降の市況悪化によるコンポーネント品の急激な減少により前連結会計年度を下回りました。電子デバイス部門は、設備投資の減少に伴う需要減並びに顧客の在庫調整などの市況悪化影響や価格下落影響を受け前連結会計年度を下回りました。リテイルシステム部門は、たばこ自販機の成人識別改作作業の需要の終息に加え、下半期からの自販機の需要減により前連結会計年度を下回りました。
 営業損益は、下半期に入り電機システム部門、電子デバイス部門の急激な市況悪化による売上減少に加え、為替の円高影響などにより△188億円となり、前連結会計年度に比べ547億円の大幅な悪化となりました。
 経常損益は、営業外費用で円高影響による為替差損などにより△207億円となり、前連結会計年度に比べ565億円の大幅な悪化となりました。
 また、特別損失において事業構造改革費用の計上に加え、法人税等調整額において繰延税金資産の取り崩しを行った結果、当期純損益は△733億円となり、前連結会計年度に比べ900億円の大幅な悪化となりました。
 当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。
 (単位:億円)
 
 平成20年3月期
 平成21年3月期
増減
売上高
9,221
7,666
△1,555
営業損益
358
△188
△547
経常損益
358
△207
△565
当期純損益
167
△733
△900
(注)当連結会計年度における連結子会社の異動については、新規会社数が3社、除外会社数が5社であり、平成21年3月31日現在の連結子会社数は66社であります。
<セグメント別状況>
  〔事業の種類別セグメントの状況〕
■電機システム部門
 当部門は、電機システム部門と機器・制御部門の統合によりドライブ分野とオートメーション分野を新たな牽引事業と位置付け、事業ポートフォリオの強化に取り組むとともに、水環境分野、器具分野において開発力の強化、グローバル展開の拡大に向けた合弁会社の設立など事業拡大に取り組みました。また、収益体質の強化に向けた事業構造改革を加速推進しました。
 売上高は前連結会計年度比16.6%減の4,903億円となり、営業損益は前連結会計年度比55.1%減の107億円となりました。
 なお、当連結会計年度の受注高は3,487億円(富士電機システムズ㈱及び富士電機機器制御㈱単独ベースの合計)となっております。
 ドライブ分野は、インバータなどコンポーネント品の需要が減少し、売上高、営業損益ともに前連結会計年度を下回りました。
 オートメーション分野は、放射線管理システムなど電力会社向け大口案件などが堅調だったものの、情報システム事業の譲渡等により売上高、営業損益ともに前連結会計年度を下回りました。
 産業プラント分野は、海外向け大規模整流器設備や液晶工場向けクリーンルーム設備などの大口案件が好調に推移しましたが、水環境事業会社の連結除外影響により売上高、営業損益ともに前連結会計年度を下回りました。
 発電プラント分野は、海外向け地熱発電設備の大口案件で実績を挙げたことにより売上高、営業損益ともに前連結会計年度を上回りました。
 工事部門は、市況悪化に伴う案件減少により売上高、営業損益ともに前連結会計年度を下回りました。
 器具分野は、国内外製造業の急激かつ大幅な減産により主要顧客である機械メーカー向けの需要が大きく減少し、売上高、営業損益とも前連結会計年度を下回りました。
■電子デバイス部門
 当部門の事業特性は、市場環境の変化が激しいことに加え、技術革新のスピードも速く進むことにあります。
 当連結会計年度は、半導体分野では自動車電装向け新製品の投入、製品ポートフォリオ変革を実現させるべく風力発電や電鉄用の大容量モジュールの開発・系列化を行うとともに、海外事業拡大に向け営業拠点の強化と海外拠点での量産を開始しました。ディスク媒体分野では2.5インチガラス媒体(250ギガバイト/枚)、3.5インチアルミ媒体(500ギガバイト/枚)を本格量産しました。また、全部門をあげて生産拠点再編や固定費削減などの事業構造改革に着手しました。
 売上高は前連結会計年度比23.4%減の1,416億円となり、営業損益は前連結会計年度に比べ391億円悪化し、△310億円となりました。
 なお、当連結会計年度の受注高は994億円(富士電機デバイステクノロジー㈱単独ベース)となっております。
 半導体分野は、売上高は設備投資の減少に伴う需要減、顧客の在庫調整、生産調整の影響により前連結会計年度を大幅に下回りました。営業損益は需要減に伴う減産影響に加え、価格下落、為替の円高影響により前連結会計年度を大幅に下回りました。
 ディスク媒体分野は、売上高は下半期からのHDD需要の低迷影響により前連結会計年度を大幅に下回りました。営業損益は売上高、生産高の減少、価格下落、減価償却費等の負担増、為替の円高影響などにより前連結会計年度を大幅に下回りました。
 感光体分野は、売上数量は増加しましたが、価格下落と為替の円高影響により売上高、営業損益ともに前連結会計年度を下回りました。
■リテイルシステム部門
 当部門では、「収益体質の強化」と「伸長分野の事業領域の拡大」を目標に掲げ、自販機、コールドチェーン機器の収益力向上に取り組むとともに、自動つり銭機、電子マネー機器を主体とする通貨機器の拡大に取り組みました。
 売上高は前連結会計年度比14.0%減の1,364億円となり、営業損益は前連結会計年度に比べ31億円悪化し、△4億円となりました。
 なお、当連結会計年度の受注高は1,358億円(富士電機リテイルシステムズ㈱単独ベース)となっております。
  自販機・フード機器分野は、飲料・食品自販機は環境対応機の需要が堅調に推移したものの、たばこ自販機の成人識別改作作業の需要の終息や下半期からの急激な市況悪化により、売上高は前連結会計年度を下回りました。営業損益は売上高の減少と鋼材価格の高騰により前連結会計年度を下回りました。
 通貨機器分野は、自動つり銭機の受注が引き続き好調に推移したものの、市況悪化による投資抑制の影響を受け、売上高は前連結会計年度を下回りました。一方、営業損益は販管費の削減とコストダウンの推進により前連結会計年度に比べ改善しました。
 コールドチェーン機器分野は、食品小売業界の市況低迷の影響を受け、売上高は前連結会計年度を下回りましたが、営業損益はプロジェクト管理の徹底、エンジニアリング力の強化による効率向上、固定費の圧縮などの体質強化施策の効果により黒字化を達成しました。
■その他部門
 当部門の売上高は前連結会計年度比5.4%減の488億円となり、営業損益は前連結会計年度比13.2%増の27億円となりました。
(注) 当連結会計年度より部門区分を従来の5部門から4部門に変更しており、各部門の前連結会計年度比につきましては、前連結会計年度の数値を変更後の部門区分に組み替えたうえで算出しております。 
〔所在地別セグメントの状況〕
■日本
 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比18.5%減の7,534億円、営業損益は前連結会計年度比521億59百万円減の△179億77百万円となりました。
■北米
 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比7.6%増の91億円、営業損益は前連結会計年度比2億7百万円減の△79百万円となりました。
■ヨーロッパ
 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比36.0%減の101億円、営業損益は前連結会計年度比4億37百万円減の△1億83百万円となりました。 
■アジア(除く中国)
 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比11.5%減の371億円、営業損益は前連結会計年度比45億20百万円減の△46億56百万円となりました。
■中国
 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比6.9%増の472億円、営業損益は前連結会計年度比28.9%減の18億90百万円となりました。
(2)キャッシュ・フロー
 当連結会計年度における連結ベースのフリー・キャッシュ・フロー(「営業活動によるキャッシュ・フロー」+「投資活動によるキャッシュ・フロー」)は108億22百万円の資金の増加(前連結会計年度は498億90百万円の減少)となり、前連結会計年度に対し607億12百万円の好転となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の増加は、231億1百万円(前連結会計年度131億95百万円の減少)となりました。これは、税金等調整前当期純損失の計上や仕入債務が減少した一方で、売上債権の回収促進や棚卸資産を削減したことなどが主な要因であります。
 前連結会計年度に対しては、362億96百万円の好転となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、122億78百万円(同366億94百万円の減少)となりました。これは、電子デバイス部門を中心とした有形固定資産の増加などによるものであります。
 前連結会計年度に対しては、244億16百万円の好転となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において財務活動による資金の増加は、537億52百万円(同542億12百万円の増加)となりました。これは主として、手許現預金の確保を目的とした借入金の増加によるものであります。
 これらの結果、当連結会計年度における連結ベースの資金は、前連結会計年度末に比べ632億73百万円(286.4%)増加し、当連結会計年度末には853億65百万円となりました。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産実績
 当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではないため、事業の種類別セグメントごとに生産規模を金額又は数量で示すことはしておりません。
(2)受注状況
 当社グループの生産・販売品目も広範囲かつ多種多様にわたっており、受注生産形態をとらない製品も多く、事業の種類別セグメントごとに受注規模を金額又は数量で示すことはしておりません。このため受注状況については、「1.業績等の概要」における事業の種類別セグメントの状況に関連付けて示しております。
(3)販売実績
 当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
事業の種類別セグメントの名称
金額(百万円)
前連結会計年度比(%)
電機システム
490,395
83.4 
電子デバイス
141,626
76.6 
リテイルシステム
136,423
86.0 
その他
48,866
94.6 
消去
△50,675
合計
766,637
83.1 
(注)1.上記の金額には消費税等を含んでおりません。
 2.当連結会計年度より部門区分を従来の5部門から4部門に変更しており、各部門の前連結会計年度比につきましては、前連結会計年度の数値を変更後の部門区分に組み替えたうえで算出しております。
3【対処すべき課題】
(1) 対処すべき課題
 今後の当社グループを取り巻く経済環境につきましては、米国の「グリーン・ニューディール」をはじめとする主要各国の大型経済対策による景気浮揚効果が期待されるものの、世界経済の冷え込みは当面続くものと思われます。 
 こうしたなか、わが国経済の見通しについても平成22年3月期は海外経済の低迷による輸出と生産の減少が続き、本格的な回復は平成23年3月期以降と予測されておりますが、その時期については不確実性が高いと考えております。
 こうした情勢下において、当社グループの最大の経営課題は平成21年3月期の市況急変に対応した緊急対策に加え、需要低迷のなかでも持続的に利益を確保し得るコスト体質の実現にあります。同時に中長期的成長に向け、将来の市場トレンドに即した事業ポートフォリオの最適構築を図る必要があります。
 このコンセプトに基づき、平成22年3月期を「事業構造改革の仕上げの年」と位置付け、収益力の回復に向けて取り組んでまいります。
 また、経営改革により、現下の困難の状況に打ち克つとともに、「エネルギーと環境」を核とした「新しい富士電機」への創生を成し遂げ、社会とともに発展し続ける企業として事業基盤の強化に全力をあげて取り組んでまいります。
 1)収益基盤の再構築
 平成21年3月期は需要急減への緊急対策として「総経費の圧縮」と、工場の一時帰休、操業調整等による「棚卸資産の削減」に取り組むとともに、事業活動の抜本的な再編に向けた「事業構造改革」に着手しました。
 この実行に向けた一時的費用を平成21年3月期、平成22年3月期に集中的に計上し、平成22年3月期中に施策を完遂し、損益分岐点の引き下げを図ります。
2)事業ポートフォリオの変革
 収益基盤の強化と同時に、中長期的な成長に向け、市場トレンドに即した事業ポートフォリオへの変革に取り組んでまいります。
 「エネルギーと環境」の問題は人類の共通の重要課題であると同時に、今後「グリーン・ニューディール」などの世界各国の経済政策と相俟って巨大なマーケット(グリーン市場)の形成が見込まれています。
 当社グループは、創業以来「最小の資源とエネルギー消費で、最高の効率を提供する製品・技術を追求してきたメーカー」としてノウハウと実績を蓄積しており、この新市場における大きな可能性を有しております。
 この「エネルギーと環境」を成長の軸に位置付け、事業ポートフォリオの変革を目指してまいります。
 3)経営スタイルの変革
 ① 事業ポートフォリオ変革と課題事業の再建に向けた体制変更
  「エネルギーと環境」事業強化に向けた具体的な取り組みとして、これまで「業界最強の専業」を目指し単体商品を中心に事業展開してきた半導体事業を電機システム部門(富士電機システムズ㈱)に統合いたします。
 今後、伸長が期待されるデータセンターの消費電力・環境負荷の低減化に向けた「グリーンIDC」や、次世代電力網「スマートグリッド」などのグリーン市場向けに、当社グループは電源、太陽電池システムなど、多数の機器やシステムを取り扱っております。
 当社グループの半導体は、高効率・低損失の電力変換を得意としており、今回の統合により搭載先のコンポーネント、システムの一層の高効率・省エネルギー化により「エネルギー・環境」事業の拡大・強化を図ります。
 また、ディスク媒体事業については、その再建をグループ最大の経営課題と位置付け、「市場環境の変化が厳しく、技術革新のスピードが速い」との事業特性に即した専業会社体制といたします。
 さらに再建に向けた非常対応として、持株会社が直接、事業執行に参加するものとし、持株会社社長(グループCEO)が専業会社の社長を兼任し、グループ全体の視点から、強い権限をもって戦略的・抜本的な意思決定をスピーディーに行います。
② マーケット起点と研究開発重視経営に向けた体制変更
   今後の製造業を取り巻く経営環境は、コモディティー化の進展により商品サイクルの一層の短縮化が見込まれます。
 こうしたなか、当社グループは、100%出資の国内販社5社を富士電機システムズ㈱に統合し、お客様の課題やニーズに応じ、コンポーネントやシステムの組み合わせをワンストップで提供するとともに、サービス、エンジニアリング機能を合わせ持った、提案力の高いソリューション営業を展開いたします。
 同時にマーケットと経営との距離を縮め、営業、生産、調達、開発など、マーケットの変化にすべての事業活動が連動するサプライチェーンを構築します。
 また、研究開発会社を持株会社に統合し、研究開発と新事業創出機能を持株会社に集約しグループ経営の求心力を一層強めるとともに、技術戦略とグループ経営戦略を同期化させ、研究から事業化までのスピードアップを図ります。
 
 (2) 会社の支配に関する基本方針 
  ① 基本方針の内容
 当社グループは、「富士電機グループ経営理念」において、基本理念として「地球社会の良き企業市民として、地域、顧客、パートナーとの信頼関係を深め、誠実にその使命——『豊かさへの貢献』、『創造への挑戦』、『自然との調和』——を果たす」ことを掲げるとともに、経営方針として、「①独創的な技術と心のこもったサービスで、顧客の期待に応え、最大の満足を提供する ②企業の拡大発展を図り、適正な利益を確保し、その成果を株主、社員並びに社会と分かちあう ③社員一人ひとりを尊重し、個性を最大限に伸ばす」ことを定めております。
 その経営理念を実践する過程で、当社グループは、独自の技術、経験及びノウハウ等を積み重ねるとともに、顧客、取引先、地域社会、従業員等さまざまなステークホルダーとの間の良好な関係の維持、発展に努めてまいりました。
 これらは、当社グループの有形・無形の貴重な財産であり、いわば“富士電機のDNA”とも呼ぶべき、当社グループの企業価値の創造を支える源泉であります。
 当社グループは、その経営理念に基づき、環境の変化に適合した経営を実践し、中長期的な視野で企業価値と株主の皆様の共同利益を一層向上させていくことが、当社グループの企業価値を損なう当社株式の買付行為に対する最も有効な対抗手段であると認識しており、その実現に努めてまいります。
 また、当社の株式価値を適正にご理解いただくようIR活動に積極的に取り組むとともに、株主の皆様には四半期毎の業績等に関する報告書の発行、工場見学会の開催等により、当社グループに対するご理解をより一層深めていただくよう努めてまいります。
 当社取締役会は、上場会社として株主の皆様の自由な売買を認める以上、特定の者による当社株式の大規模買付行為がなされる場合、これに応ずるべきか否かの判断は、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきと考えます。
 しかしながら、一般にも高値での売り抜け等の不当な目的による企業買収の存在は否定できないところであり、当社取締役会は、このような当社グループの企業価値・株主の皆様の共同利益を損なう当社株式の大規模買付行為や提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として、適当ではないと考えております。
 現時点において、当社株式の大規模買付に係る具体的な脅威が生じている訳でなく、また当社としても、そのような買付者が現れた場合の具体的な取り組み(いわゆる「買収防衛策」)を予め定めるものではありません。
 しかし、当社取締役会は、株主の皆様から経営の負託を受けた経営者の責務として、当社グループの企業価値・株主の皆様の共同利益を損なうおそれがある株式の大規模買付行為がなされた場合に、適切な措置を執り得る社内体制を整備いたします。 
 ② 基本方針を実現するための当社の取り組み
  1)当社のグループ企業価値向上の取り組み
    2008年度の経営環境の急変を主因としたグループ業績の大幅悪化を受け、当面の目標として「2010年度の黒字回復」に向け、総経費圧縮および事業構造改革による「収益基盤の再構築」と「財務体質の強化」に取り組むとともに、中長期的な発展に向け「エネルギーと環境」をコア領域とした事業方針とその実現に向けた施策を明らかとし、グループ企業価値の早期の回復と、将来にわたる持続的向上に努めてまいります。
 2)基本方針に照らし不適切な者による当社の支配を防止するための取り組み
 当社は、上記①の基本方針に基づき、当社グループの企業価値・株主の皆様の共同利益を損なう、又はそのおそれのある当社株式の買付行為に備え、社内体制の整備に努めております。
 具体的には、日常より当社株式の取引や株主の異動状況を常に注視するとともに、平時より有事対応の初動マニュアルを整備し、外部専門家との連携体制等を整えておりますが、今後とも迅速かつ適切に具体的対抗措置を決定、実行し得る社内体制の充実に努めてまいります。
 また、いわゆる「買収防衛策」の導入につきましても、法制度や関係当局の判断・見解、社会動向やステークホルダーの意見等を踏まえ、企業価値、株主の皆様の共同利益の確保、向上の観点から、引き続き検討してまいります。
  ③ 上記の取り組みに対する取締役会の判断及び判断理由
 当社取締役会は、平成19年4月26日開催の取締役会において、上記②.1)の取り組みが当社の企業価値を中期的に維持・拡大させるものであり、また、同②.2)の取り組みが当社グループの企業価値・株主の皆様の共同利益を毀損するような当社株式の大規模買付行為に対応するための社内体制を整備するものであることから、そのいずれの取り組みも、上記①の基本方針に即したものであり、株主の皆様の共同利益を損なうものではなく、現経営陣の地位の維持を目的とするものでもない旨を確認し決議しました。
 なお、当該決議は、取締役及び監査役(社外役員を含む)が全員出席し、全会一致にてなされました。また、同日開催された監査役会においても、上記②の取り組みについてその具体的運用が適切に行われることを条件として、監査役全員が同意しております。 
 
 (注)上記のうち、将来の経営目標等に関する記載は、本有価証券報告書の提出日現在において当社が合理的と判断
    した一定の前提に基づいたものであります。これらの記載は、実際の結果とは実質的に異なる可能性があり、
    当社はこれらの記載のうち、いかなる内容についても、確実性を保証するものではありません。 
4【事業等のリスク】
 当社グループは、事業等のリスクに関し、組織的・体系的に管理し、適切な対応を図って、影響の極小化に努めております。現在、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のある主要なリスクには以下のものがあります。なお、将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1)事業環境の変動等に係るもの
①中国を中心としたBRICs経済の拡大に伴う旺盛な素材・原材料需要による需給逼迫や中近東の不安定な情勢の長期継続等により、国際商品市況が高騰し、原材料・部品の価格が上昇してきております。これらの価格が一段と上昇した場合には、対応が追いつかず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
②当社グループの売上は、民間設備投資や公共投資をはじめとする国内景気の動向と関連しています。特に電子デバイス部門はエレクトロニクス業界における市場動向と深い関わりがあり、このため、同業界における製品需給の急激な変動や競争の激化、及びそれらに伴う価格レベルの大幅な下落があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 
③当社グループは、海外市場にも積極的に展開しており、特に中国をはじめとしたアジア市場向けには駆動制御装置、半導体、ディスク媒体等の販売拡大に注力しています。このため、中国における景況の悪化あるいは経済政策の変更が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④当社グループでは、為替変動リスクによる業績への影響を最小限に止めることを目的として、一定の基準に従って為替予約を実施しておりますが、完全に為替リスクを回避するものではありません。そのため、米ドルを中心とした対円為替相場の変動により業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑤当社グループの当連結会計年度末での金融債務残高は4,160億円となっています。今後、金利が想定以上に上昇した場合には、金利負担の増大を招くことにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 
(2)製品の品質に係るもの
 当社グループでは、生産・販売する製品について品質管理体制を整備し、高い品質水準の確保に努めております。また、製造物賠償責任については必要な保険を付保しております。しかしながら、予期せぬ事情により大きな品質問題が発生する可能性が皆無ではなく、その場合には、当社グループの業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
    (3)投資に係るもの
 当社グループは、成長が見込める事業に対し迅速に経営資源を集中させ、事業の拡大・発展を目指し、設備投資、研究開発投資を行っています。特に、多額の資金を必要とするディスク媒体分野、半導体分野の製品サイクルは短く、また製品需給の変動や競争が激しいことから、投資を回収できない可能性があり、そうした場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)技術開発に係るもの
 当社グループでは、市場ニーズに応じた技術開発に全力で取り組んでおりますが、急速な技術の進歩により他社に優位性を奪われたり、計画どおりに開発が進まずに適切な時機に市場への製品投入ができない可能性があり、そうした場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)海外活動に係るもの
 当社グループは、中国やアジアを中心に多くの海外市場で事業展開していますが、海外の国々で次のような事象が発生した場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
・予期しえない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度の変更
・不利な政治的要因の発生
・社会騒乱、テロ、戦争等による社会的混乱
(6)知的財産権に係るもの
 当社グループでは、当社グループの知的財産権を効果的に守り、他社の権利を尊重した製品・技術の開発を進めております。しかしながら、技術革新のスピードが加速していること、また、当社グループの事業活動がグローバルに展開していることから、知的財産権の係争が発生する可能性があり、そうした場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
    (7)アライアンスに係るもの
 当社グループは、各事業分野における競争力の強化に向け、合弁、提携等により第三者との協業に積極的に取り組んでいきます。これらの施策においては、当該第三者との協力関係が必要不可欠でありますが、制度、文化面などの相違から事業戦略、技術、製品及び人事等の統合が円滑に行われず、十分な成果が得られない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)人材に係るもの
 当社グループの事業活動は人材に大きく依存しており、技術・生産・販売・経営管理などの各分野において優秀な人材を確保・育成することはグループの成長に不可欠でありますが、そうした必要な人材を確保・育成できない場合には、今後のグループ業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)個人情報の漏洩に係るもの
 当社グループは事業活動に関連して、お客様関係、調達先関係、従業員関係など多数の個人情報を扱っており、これらの個人情報の取得、利用、保管等につきましては、関連する各種社内規程の整備やその徹底を通じて万全を期しております。しかしながら、予期せぬ事態により個人情報が流出する可能性が皆無ではなく、その場合には、当社グループの社会的信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)大規模な災害や事故等に係るもの
 当社グループは、世界各地に事業拠点を展開しています。これらの事業所地区において大規模な災害や事故等が発生した場合には、生産設備の破損、操業の中断、製品出荷の遅延等が生じ、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(11)土壌汚染に係るもの
 当社グループの所有する土地は、環境国際規格に基づいて汚染の予防、測定、監視に努めており、また、土地の売却を計画する際には、売却予定地の土壌調査を実施するなど、関連法規、条例に準拠した適切な手続きで進めております。これらの測定又は調査結果によっては、土壌浄化のための対策費用が発生することがあり、その場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12)退職給付債務に係るもの
 当社グループは、従業員の退職給付について、退職一時金制度及び企業年金制度を設け、数理計算上合理的と認められている前提に基づいて計算される退職給付費用及び債務を計上しております。また、当社及び一部の国内連結子会社においては、退職給付信託として上場有価証券を信託しております。そのため、退職給付債務等の計算の前提条件として採用した割引率、年金資産の期待運用収益率と実際の結果とに差異が生じた場合、及び、信託した上場有価証券の株価が変動した場合などに、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(13)コンプライアンスに係るもの
 当社グループは、さまざまな事業分野で、また世界の各地域において、各国の法令、規則等の適用を受けて事業活動を行っております。当社グループは、適切な内部統制システムを整備して、コンプライアンス(法令遵守)の徹底を図っておりますが、法令違反等が発生する可能性が皆無とは言えず、発生した場合には、当社グループの社会的信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)訴訟その他の法的手続に係るもの
 当社グループは、事業を遂行するうえで、訴訟その他の法的手続を受ける可能性があり、予期せぬ多額の賠償を命じられる可能性は皆無ではなく、それらの決定の内容によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
  (1)会社分割契約   
1) システム機器事業、電源営業部門の富士電機システムズ㈱への吸収分割に関する契約 
 富士電機システムズ㈱及び富士電機機器制御㈱(いずれも連結子会社)は、平成20年4月21日に開催の両社取締役会において富士電機機器制御㈱のシステム機器事業部門及び電源営業部門を富士電機システムズ㈱に会社分割により移管する決議を行い、平成20年4月24日に吸収分割に関する契約を締結しました。また、本契約に基づき、平成20年7月1日付で会社分割が行われました。
 会社分割の概要は以下のとおりであります。
1.会社分割の目的
 将来に向けた新たな成長機会を捉えるべく、ドライブ事業(パワーエレクトロニクス技術によるソリューション・サービス)とオートメーション事業(プロセス・オートメーション、ファクトリ・オートメーション、ソシオ・オートメーションとソリューション・サービス)をグループの牽引事業として徹底的に強化するために、会社分割による事業統合によって、富士電機システムズ㈱が持つシステム・ソリューションのノウハウと富士電機機器制御㈱が持つコンポーネント機器とを融合させることとしました。
2.統合方式
 富士電機システムズ㈱を承継会社とし、富士電機機器制御㈱を分割会社とする、分割型吸収分割。
3.割当株式数
 富士電機機器制御㈱が、本会社分割に際して富士電機システムズ㈱より交付を受ける同社の株式1株を、本会社分割の効力発生日に、当社に対して、剰余金の配当を行いました。
4.本会社分割に伴う会計処理の概要
 吸収分割会社及び吸収分割承継会社ともに当社の100%子会社で、会社分割後もその状況に変わりはないため、共通支配下の取引の会計処理を適用しております。
 2) 受配電・制御機器等に関する事業の吸収分割契約
 富士電機機器制御㈱(連結子会社)は、平成20年8月28日に開催の取締役会において同社の受配電・制御機器等に関する事業をシュナイダーエレクトリック㈱に会社分割により移管する決議を行い、同日、シュナイダーエレクトリック㈱と吸収分割に関する契約を締結しました。また、本契約に基づき、平成20年10月1日付で会社分割が行われました。
 会社分割の概要は以下のとおりであります。
1.会社分割の目的
 世界の受配電機器・制御機器市場が、EUにおけるIEC規格の発展とそのグローバル化、及び価格競争の激化等に伴って厳しい環境を迎える中、当社グループとシュナイダーグループは、平成15年11月以降、製品の相互供給を行い、また、平成16年3月に中国において製造合弁会社を設立するなど、協業関係を築いてきました。中期的な目標としてアジア市場でのシェア拡大を目指す当社グループと、日本市場でのプレゼンスを強化したいシュナイダーグループのニーズが一致することから、この度の合弁会社の発足に至ったものであります。
 新合弁会社は、両社グループの強みを結合して、製品ラインアップ・開発力の活用により、製品の相互供給・共同開発、グローバルなネットワークの共用、高い品質・サービスと高度なコンサルティング力の統合により、受配電・制御機器分野において業界をリードするコンポーネント&ソリューションプロバイダーとして事業拡大を目指してまいります。
2.会社分割の方法
 富士電機機器制御㈱を分割会社とし、シュナイダーエレクトリック㈱を承継会社とする、分社型吸収分割。
3.会社分割に際して発行する株式及び割当
 承継会社は、本会社分割に際して普通株式360,220株を発行し、そのすべてを分割会社に交付しました。なお、本会社分割の効力発生日における承継会社の発行済株式総数は572,700株(議決権の総数572,700個)であり、各株主は1株につき1個の議決権を有しております。
4.割当株式数の算定根拠
 関係当事会社は、専門家による算定及び交渉の結果、シュナイダーエレクトリック㈱の事業価値及び富士電機機器制御㈱の本件分割対象事業の事業価値について合意し、当該事業価値を基に本会社分割による割当株式数を決定しました。 
5.分割する資産、負債の状況(平成20年10月1日現在)
資産 
金額(百万円)
負債 
金額(百万円) 
 流動資産
            5,026
 流動負債
          285
 固定資産
           11,721
 固定負債
         224
     合計
            16,747
     合計
        509
6.承継会社の概要(平成20年10月1日)
      商  号  富士電機機器制御㈱(平成20年10月1日付でシュナイダーエレクトリック㈱から商号変更)
      代 表 者  取締役社長 肥後 直人 
      住  所  東京都中央区日本橋大伝馬町5番7号 
      資 本 金  7,598百万円 
      事業内容  受配電機器及び制御機器等の開発、製造、販売及びサービス
7.本会社分割に伴う会計処理の概要
 本会社分割は企業結合会計基準に基づく吸収分割による子会社化の形式をとる場合と判断されるため、当社の連結財務諸表上における会計処理としてパーチェス法を適用しております。
3)半導体事業及び感光体事業の富士電機システムズ㈱への吸収分割に関する契約 
 富士電機デバイステクノロジー㈱(連結子会社)及び富士電機システムズ㈱(連結子会社)は、平成21年6月15日に開催の両社取締役会において、富士電機デバイステクノロジー㈱の半導体事業及び感光体事業(以下、「本件事業」という。)を富士電機システムズ㈱に会社分割により移管する決議を行い、同年6月18日に会社分割に関する契約を締結しました。
  なお、会社分割の概要につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。 
 
  (2)合併契約 
1)総合設備工事分野における合併契約
 富士電機システムズ㈱の子会社である富士電機総設㈱(連結子会社)は、平成21年5月22日に開催の同社取締役会において、同社の権利義務の全てを富士電機ホールディングス㈱の子会社である富士電機E&C㈱(連結子会社)に合併により承継する決議を行い、また、富士電機E&C㈱は、平成21年5月22日に開催の同社取締役会において、かかる承継を受ける決議を行い、平成21年5月22日、両者は合併契約を締結しました。
 なお、当該合併契約の当事者には、他に古河総合設備㈱も加わっており、3社間での合併となります。
 また、合併の概要につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
 
2)当社グループの研究開発会社との合併契約 
 当社は、平成21年6月18日開催の取締役会において、同年10月1日を期して、当社100%子会社である富士電機アドバンストテクノロジー㈱(連結子会社)を吸収合併することを決議し、同年6月18日付で富士電機アドバンストテクノロジー㈱と合併契約を締結しました。
 なお、合併の概要につきましては、「第5 経理の状況 2.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。 
 
  (3)株式譲渡契約及び事業譲受契約 
 富士電機システムズ㈱(連結子会社)は、当社、富士電機システムズ㈱及び富士通㈱の3者間で平成20年3月27日に締結した制御システムにおける協業の枠組みの見直しに関する覚書に基づき、同年5月28日、富士通㈱と株式譲渡契約を、㈱エフ・エフ・シー及びその100%子会社である㈱エフ・エフ・シー・システムズ(いずれも連結子会社)と事業譲受契約を、それぞれ締結しました。
株式譲渡及び事業譲受の概要は以下のとおりであります。 
1.株式譲渡及び事業譲受の目的 
 現在、市場や技術の進展に伴い、更なる事業拡大を目指して、富士通グループは「フィールド・イノベー ション」を推進しており、富士電機グループは「次世代オートメーション」事業の構築・伸長を志向しております。いずれもITの技術・ノウハウ・解決力が不可欠で、その能力のある人材をそれぞれの事業の中核に配置する必要があります。そのため、㈱エフ・エフ・シー及び㈱エフ・エフ・シー・システムズが長年の経験で培ってきた豊富な現場ノウハウや解決力をより一層有効且つ機動的に活用することを目的に、株式譲渡及び事業譲受によって、両社の人材を最適に再配置することとしました。 
2.譲渡対象株式・株式譲渡先・譲渡株式数、譲渡前後の所有株式の状況、株式譲渡価額 
  ①譲渡対象株式     富士電機システムズ㈱が保有する㈱エフ・エフ・シーの普通株式
  ②株式譲渡先      富士通㈱
  ③譲渡前の所有株式数  1,440千株(所有割合60%)
  ④譲渡株式数      1,440千株
  ⑤譲渡後の所有株式数    0株 (所有割合 0%)
  ⑥株式譲渡価額     720円/株 (総額 1,036,800千円)
  なお、売却損益については、軽微であります。
3.譲り受ける事業の内容・事業譲受会社
   ①譲り受ける事業の内容 以下の事業(これに属する資産及び負債並びにこれに従事する従業員を含む)
              イ)㈱エフ・エフ・シー及び㈱エフ・エフ・シー・システムズが、富士電機シス
                               テムズ㈱又は富士電機グループに対して行う、電力、放射線、水処理、施設
                               管理、鉄鋼、自動車、物流/運輸及び中部地区における製造の各分野におけ
                               るソリューション事業
                           ロ)ExchangeUSE ワークフロー事業
  ②事業譲受会社     富士電機システムズ㈱  
 (4)その他の契約  
1) 受配電・制御機器等に関する事業の合弁に関する株主間契約書 
契約会社名
相手方の名称
契約内容
契約締結日
富士電機ホールディングス㈱(当社)、
富士電機機器制御㈱(連結子会社)
シュナイダーエレクトリックインダストリーSAS(フランス)、
シュナイダーエレクトリックホールディングス㈱、
シュナイダーエレクトリック㈱
1.受配電・制御機器等に関する事業の合弁
  (富士電機機器制御㈱の当該事業のシュナ
  イダーエレクトリック㈱への吸収分割)
2.シュナイダーエレクトリック㈱の持株比率
 :富士電機機器制御㈱ 約63%、
  シュナイダーエレクトリックホールデ
  ィングス㈱ 約37% 
3.役員選任権:富士電機機器制御㈱ 3名、
      シュナイダーエレクトリック
      ホールディングス㈱ 2名 
平成20年8月28日
 2) 電源事業統合に関する基本合意書
契約会社名
相手方の名称
契約内容
契約締結日
富士電機システムズ㈱
(連結子会社)
富士電機ハイテック㈱
(連結子会社)
TDKラムダ(株)
1.富士電機システムズ㈱及びTDKラムダ㈱が、それぞれ自社のUPS事業を、吸収分割の方法により富士電機ハイテック㈱により承継させる。
2.統合の実行につき法的拘束力なし。 
 平成21年3月26日
6【研究開発活動】
 当社グループの研究開発は、「エネルギーと環境」をキーワードにしたコンポーネントとそれを使用したソリューションの開発に注力しました。グループのコア技術を強化し、差別化された新商品の市場投入を加速するための技術開発、基礎研究の充実とともに、現在の基幹事業を支えている重点機種に対して戦略的な投資を行いました。
 研究開発は、グループの研究開発会社である富士電機アドバンストテクノロジー㈱と各事業会社の工場を含む各事業部門で行っており、グループの企業価値最大化に貢献すべく、両者の連携を強化して取り組んでおります。
 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は303億94百万円であり、各セグメント別の研究の目的、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。
 また、当連結会計年度末においてグループが保有する国内外の産業財産権の総数は8,377件であります。
■電機システム部門
 富士電機システムズ㈱及び富士電機機器制御㈱が中心になって、産業、電力、社会インフラ分野の各種プラント設備やシステムコンポーネントにおけるパワーエレクトロニクス機器、計測・制御機器、発電機器、変電機器の機器開発から、これらのプラント運用技術を含む保護・監視・制御システムまで研究開発を行っており、近年はパワーエレクトロニクス応用のドライブ、オートメーション、新エネルギー分野に注力しています。また、器具分野では、工場の生産ラインの自動化システムやビル・施設の電気設備を構成する制御機器や受配電機器などのコンポーネント、システム製品の研究開発を行っております。
 当連結会計年度の主な成果として、ドライブ分野では、小型・軽量のリチウムイオンキャパシタモジュールを適用し、従来の60%に小型化した高圧瞬低対策装置を開発し、平成21年4月から販売を開始しました。また、高性能多機能形インバータ「FRENIC−MEGAシリーズ」にベーシックタイプ(280〜630kW)とEMCフィルタ内蔵タイプ(90〜630kW)を追加し、さらに中国市場向けに10kV出力の高圧インバータをシリーズ化しました。オートメーション分野では、ポータブル形超音波流量計、手軽にモーション制御ができる業界初のコンセプトのコントローラ「@E.Terminal」、高速制御と情報処理の融合を実現するコントローラ「MICREX−SX SPH3000」などを発売しました。産業プラント分野では、業界トップクラスの高精度な複数点制御を実現した超精密サーマルブース、超薄型・省エネルギー・低騒音を実現した装置搭載用クリーンユニット、ガラス基板精密恒温装置などを開発しました。また、コンパクトな電解用整流器「S−Former Mini」の容量拡大に取り組み、ソーダ電解用途の大半がカバー可能になりました。発電プラント分野では、従来より製作期間を短縮できる空気冷却発電機の大容量化開発を完了し、世界最大容量クラスの新型空気冷却発電機を平成21年に出荷予定です。新エネルギー分野では、ビル施設向け災害時用燃料電池システムを開発し、また、フィルム型太陽電池では、品質と生産性のさらなる向上を図るとともに出力改善を行いました。計測機器分野では、NOx、SO2などの6成分とCO2の7成分を同時に連続測定できるガス分析装置「ZSU−7」を製品化し、また、長期安定性と信頼性をさらに向上したダストモニタ用β線検出器「NDT123」などを発売しました。器具分野では、グローバルツインブレーカ「G−TWIN」シリーズへの630/800AF、32〜100AFの追加、電磁開閉器の交流操作専用品「SC−N5A形」や、イージーロジックコントローラ「ロジリア」の開発などを行いました。また、コマンドスイッチ「AR16形」の安全規格対応非常停止押しボタンスイッチや、Webサーバ機能搭載「MPC−Webユニット」とこれを使った電力監視システム構築用標準パッケージソフトなどを開発しました。
 当部門の研究開発費は141億38百万円であります。
■電子デバイス部門
 富士電機デバイステクノロジー㈱が中心になって、半導体、磁気記録媒体、感光体などの電子デバイス関連の研究開発を行っております。当連結会計年度の主な成果として、半導体分野では、産業インフラ・新エネルギー分野向けに、最大電流3,600Aの大容量IGBTモジュール「High Power Module」(1,200V、1,700V)や、電力変換システムの小型化・高効率化に貢献する第6世代IGBTモジュール「VシリーズPIM(Power Integrated Module)」を製品化しました。自動車電装向けには、燃費向上などに貢献する高耐量MOSFETや、新型ハイブリッド車用高信頼IGBTチップを開発しました。低消費電力化が進む薄型TVなどのデジタル家電の電源向けには、低損失で、特に待機時の消費電力を小さくできる擬似共振電源制御IC「FA5571Aシリーズ」や、高効率・低ノイズを実現するパワーIC「M−Power」の新系列を製品化しました。磁気記録媒体分野では、垂直磁気記録媒体を大容量化できるECC(Exchange Coupled Composite)媒体技術を業界に先駆けて開発し、2.5インチガラス媒体(250ギガバイト/枚)及び3.5インチアルミ媒体(500ギガバイト/枚)を製品化しました。感光体分野では、小型で安価な4サイクルレーザープリンタ向け感光体や、耐久性を従来比40%向上させた感光体など、市場の要求を満足する各種の有機感光体を開発しました。
 当部門の研究開発費は133億89百万円であります。
■リテイルシステム部門
 富士電機リテイルシステムズ㈱が中心になって、自動販売機、フード機器、カード・通貨機器、コールドチェーン機器システムなどの研究開発を行っております。当連結会計年度の主な成果として、自動販売機分野では、主力機種である缶自販機の超省エネルギー技術の適用拡大により、主要な機種全てで環境対応を完了し、市場投入しました。また、カップ自販機では、自然冷媒であるCO2冷媒を適用し、消費電力量を従来の60%に削減した機種を製品化しました。カード・通貨機器分野では、複数の電子マネーの読み取りができ、セキュリティレベルを向上したマルチブランド決済端末を発売しました。紙幣鑑別機では、新しい高感度センサを用いた紙幣鑑別機を開発し、市場投入しました。コールドチェーン分野では、主力製品であるショーケースをはじめ、店舗総合制御システムとして空調との親和性に配慮した機能を開発するなど、省エネルギーに対応した技術開発を進めています。また、冷凍食品ピッキングのバックヤード向けにショーケースの技術を応用した保冷庫を開発しました。
 当部門の研究開発費は28億64百万円であります。
■その他部門
 当部門の研究開発費は1百万円であります。
7【財政状態及び経営成績の分析】
(1)財政状態の分析
 当連結会計年度末の総資産額は9,089億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,270億10百万円減少しました。
 流動資産は4,637億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ675億52百万円減少しました。これは、手許現預金の確保を目的とした資金調達等により現金及び預金が前連結会計年度末に比べ632億63百万円増加した一方、売上債権が1,076億20百万円、たな卸資産が161億63百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
 固定資産は4,448億50百万円となり、前連結会計年度末に比べ593億91百万円減少しました。このうち、有形固定資産と無形固定資産の合計は2,051億73百万円となり、前連結会計年度末に比べ110億76百万円増加しました。これは、電子デバイス部門を主とした設備投資によるものであります。また、投資その他の資産は2,396億76百万円となり、前連結会計年度末に比べ704億67百万円減少しました。これは、投資有価証券の時価評価差額相当分が前連結会計年度末に比べ減少したことなどによるものであります。
 当連結会計年度末の負債合計は7,628億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ98億68百万円減少しました。
 流動負債は4,736億2百万円となり、前連結会計年度末に比べ589億30百万円減少しました。これは、前連結会計年度末に比べ短期借入金が459億70百万円増加した一方で、買入債務が655億71百万円、1年以内償還の社債が300億円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
 固定負債は2,892億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ490億62百万円増加しました。これは、前連結会計年度末に比べ長期借入金が494億8百万円増加したことを主因としたものであります。
 なお、当連結会計年度末の金融債務残高は4,160億83百万円となり、前連結会計年度末に比べ598億57百万円増加しました。また、同残高の総資産に対する比率は45.8%となり、前連結会計年度末に比べ11.4ポイント上昇しました。
 当連結会計年度末の純資産合計は1,461億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,171億42百万円減少しました。これは、利益剰余金が816億28百万円、その他有価証券評価差額金が412億81百万円、それぞれ減少したことを主因とするものであります。これらの結果、自己資本比率は14.3%となり、前連結会計年度末に比べ10.3ポイント低下しました。
(2)経営成績の分析
 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ16.9%減収の7,666億円となりました。国内売上高は、前連結会計年度に比べ19.9%減収の5,855億97百万円となりました。また、海外売上高は、前連結会計年度に比べ5.1%減収の1,810億40百万円となりました。なお、セグメント別の内容は、「1.業績等の概要」に記載のとおりであります。
 売上原価は、売上高の減少などにより、前連結会計年度に比べ11.8%減少し6,444億77百万円となりました。売上高に対する売上原価の比率は、前連結会計年度に比べ4.8ポイント上昇して84.1%となりました。
 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ9.3%減少し1,410億15百万円となりました。売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、前連結会計年度に比べ1.6ポイント上昇し18.4%となりました。
 営業損益は、下期に入り電機システム部門、電子デバイス部門の急激な市況悪化による売上減少に加え、為替の円高影響などにより△188億55百万円となり、前連結会計年度に比べ547億38百万円減少の大幅な悪化となりました。なお、セグメント別の内容は、「1.業績等の概要」に記載のとおりであります。
 営業外収益(費用)は、前連結会計年度の75百万円の費用(純額)から、19億14百万円の費用(純額)となり、前連結会計年度に比べ18億39百万円悪化しました。これは、受取配当金が前連結会計年度に比べ7億80百万円増加した一方、為替差損の計上が23億99百万円あったことなどによるものであります。
 これらの結果、経常損益は△207億69百万円となり、前連結会計年度に比べ565億77百万円減少の大幅な悪化となりました。
 特別利益は、固定資産売却益、投資有価証券売却益、持分変動利益及び保険差益などを計上し、33億96百万円となりました。なお、持分変動利益及び保険差益を計上したことなどにより前連結会計年度に比べ10億60百万円増加しております。
 特別損失は、固定資産処分損、投資有価証券評価損、事業構造改革費用などを計上し、293億8百万円となりました。なお、事業構造改革費用184億89百万円を計上したことなどにより前連結会計年度に比べ216億82百万円の大幅な増加となりました。
 以上により、税金等調整前当期純損益は△466億81百万円となり、前連結会計年度に比べ771億99百万円の大幅な減少となりました。当期純損益は、繰延税金資産の取り崩しを主因とする税金費用274億26百万円を税金等調整前当期純損益より差し引くなどした結果、△733億6百万円となり、前連結会計年度に比べ900億98百万円減少の大幅な悪化となりました。
(3)流動性及び資金の源泉に関する分析
 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は853億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ632億73百万円(286.4%)増加しました。
 当連結会計年度の主な資金の源泉は、営業活動によるキャッシュ・フロー231億1百万円及び財務活動によるキャッシュ・フロー537億52百万円であります。
 営業活動によるキャッシュ・フローの主な内訳は、売上債権の減少によるもの829億42百万円、減価償却費239億19百万円、前受金の増加によるもの125億75百万円、たな卸資産の減少によるもの125億15百万円、仕入債務の減少によるもの△529億38百万円、税金等調整前当期純損失△466億81百万円などとなっております。
 なお、投資活動によるキャッシュ・フローは△122億78百万円となっており、その主な内訳は、有形固定資産の取得による支出△387億72百万円、有形固定資産の売却による収入135億40百万円などであります。
 以上によりフリー・キャッシュ・フロー(「営業活動によるキャッシュ・フロー」+「投資活動によるキャッシュ・フロー」)は108億22百万円となりました。また、手許現預金の確保を目的とした借入金を中心とする資金調達などを行った結果、財務活動によるキャッシュ・フローは537億52百万円となりました。




出典: 富士電機株式会社、2009-03-31 期 有価証券報告書