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セクション一覧
第2【事業の状況】
1【業績等の概要】
(1)業績
 当連結会計年度におけるわが国経済は、原油価格や素材価格の高値安定傾向や、追加利上げによる金利負担増の懸念が残るものの、設備投資の拡大や、雇用・所得環境の好転さに支えられ、景気は緩やかながら成長を続けてまいりました。
 このような状況の中、当社グループは「お客様に信頼されともに成長する企業へ」をキャッチフレーズに、「事業基盤の再構築と新たな領域への挑戦」を経営目標とした2ヵ年の中期経営計画を策定し、売上・収益力増強に向け、
・ 基盤事業の徹底した利益追求と新規事業への挑戦
・ 財務体質の強化 
・ 強固な連結経営の確立
・ コーポレートガバナンスの向上
に取り組んでまいりました。 
 当連結会計年度の売上高は、71億55百万円と前期に比べEMS関連受注が順調に推移し売上に寄与しましたが、国内売上が当初計画を大幅に下回り前期比5億28百万円(6.9%減)の減収となりました。
収益面では、売上減に加え国内外の価格競争激化に伴う製品価格の低下による粗利率減、研究開発費増、貸倒引当繰入等により営業損益は前期に比べ3億97百万円減少の2億47百万円の営業損失となりました。経常損益は営業利益悪化に伴い前期に比べ4億12百万円減少の3億15百万円の経常損失となりました。また、当期純損益は、固定資産売却益を特別利益として計上しましたが商製品除却損・評価損、訴訟損失引当金繰入等を特別損失に計上した結果、前期比5億82百万円減少の5億24百万円の当期純損失となりました。
 事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。
[メカトロニクス事業] (構成比97.1%)
 営業面におきましては、流通情報システム機器分野では、国内向けの電子レジスターはミドルクラスのET−33シリーズの伸び悩みと新製品FT−350が計画を下回る売上により減収になりました。また、海外向け電子レジスターも欧州向けはRoHS対応機種絞込みに伴う生産遅れ等により減収、米国向けも依然として価格競争が激しく減収となりました。しかしながら、磁気カードリーダーの売上が順調に推移したことに加え、製造部門におきまして、電子レジスターの生産台数が前期と比べ減少しましたが、通信アダプター等のEMS関連受注が売上に貢献しました。結果、流通情報システム機器分野では前期比9.4%増収となりました。 
  一方、店舗設備機器分野では主力である広告機器が市場のニーズに即応した付加価値機能搭載の新製品を投入、また高品質な業務用LEDイルミネーションを発売いたしましたが、価格競争激化に伴い販売単価が下落した上、信販会社による信用供与の締め付け並びに国内販売会社の主たる顧客である中小店舗の構造不況による中小型製品の導入機運の衰退等により減収となりました。 
 しかしながら、国内向OES(オーダーエントリーシステム)が好調に推移、売上に寄与し店舗設備機器分野合計では前期比14.4%減収となりました。 
 この結果、メカトロニクス事業の売上高は69億46百万円(前期比3.5%減)、営業損失は3億36百万円(前期は8百万円の営業損失)となりました。 
[不動産事業] (構成比2.9%)
 不動産賃貸収入による売上高は、賃貸用不動産の売却による賃貸収入の減少にて2億8百万円(前期比56.8%減)、営業利益は88百万円(前期比44.0%減)となりました。
 所在地別セグメントの業績は次のとおりであります。
[日本]
 国内は、流通情報システム機器分野では、磁気カードリーダーの売上が順調に推移したものの、電子レジスターはミドルクラスの販売が伸び悩んだことと、新製品FT−350が計画を下回る売上により減収となりました。
 店舗設備機器分野では、国内向OES(オーダーエントリーシステム)が好調に推移、売上に寄与したものの、主力である広告機器は市場のニーズに即応した付加価値機能搭載の新製品を投入、また高品質な業務用LEDイルミネーションを発売いたしましたが、価格競争激化に伴い販売単価が下落した上、信販会社による信用供与の締め付け並びに国内販売会社の主たる顧客である中小店舗の構造不況による中小型製品の導入機運の衰退等により減収となりました。また、当連結会計年度より在外子会社であるNEURON ELECTRONICS,INC.の重要性が増した為、連結の範囲に含めたことにより所在地別セグメントに北米を新たに区分けいたしました。これによる日本の影響額は、売上高は2億79百万円の減少、営業利益37百万円の減少であります。
 この結果、日本の売上高は61億21百万円(前期比18.5%減)、営業損失は2億63百万円(前期は営業利益1億84百万円)となりました。
[アジア]
 アジアは、メカトロニクス事業の主要である流通情報機器分野において日本向けOEMの受注が、増加いたしました。
 この結果、アジアの売上高は6億17百万円(前期比265.4%増)、営業損失は56百万円(前期は営業利益6百万円)となりました。
[北米]
 北米は、磁気カードリーダーの売上が順調に推移いたしました。
 この結果、北米の売上高は4億16百万円、営業利益は37百万円となりました。なお北米は、当連結会計年度より在外子会社であるNEURON ELECTRONICS,INC.の重要性が増した為、連結の範囲に含めたことにより所在地別セグメントを新たに区分けしたものであります。
(2)キャッシュ・フロー
 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況について
 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ3億79百万円(33.7%増)増加し、当連結会計年度末には15億7百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果使用した資金は2億49百万円(前年同期比2億27百万円増)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失4億63百万円及び、たな卸資産除却損等の非資金項目の計上と、売上債権減少による収入3億3百万円(前年同期は1億2百万円の増)、たな卸資産の増加による支出5億58百万円(前年同期は1百万円の減)及び、不動産売却等に伴う長期預り保証金の減少による支出2億85百万円(前年同期は8百万円の増)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果得られた資金は33億48百万円(前年同期は30百万円の支出)となりました。これは主に固定資産の売却による収入があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は27億43百万円(前年同期は3億12百万円の収入)となりました。これは主に短期借入金、長期借入金の返済による支出によるものであります。
2【生産、受注及び販売の状況】
(1)生産実績
 当連結会計年度の生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
事業区分
生産高(千円)
前期比(%)
流通情報システム機器
3,372,434
106.2
店舗設備機器
メカトロニクス事業合計
3,372,434
106.2
 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
事業区分
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千万円)
前年同期比(%)
流通情報システム機器
488,458
77,500
合計
488,458
77,500
 (注)流通情報システム機器事業のOEM生産の受注によるものであります。
(3)販売実績
 当連結会計年度の販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
事業区分
販売高(千円)
前期比(%)
流通情報システム機器
3,612,948
109.5
店舗設備機器
3,333,067
85.5
メカトロニクス事業合計
6,946,016
96.5
不動産事業
208,989
43.2
合計
7,155,005
93.1
 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3【対処すべき課題】
(1)事業構造の再編とグループ戦略の推進 
 地球環境に優しい長寿命・省エネで成長領域(LED事業)への経営資源のシフトを図り、事業構造の再編により、経営環境変化に強靭な収益構造に転換。
(2)コストの削減と社内活性化施策の導入
 固定費および仕入コスト削減により、「身の丈」経営の推進。
「マーケットイン」思想によるモノづくり競争力の強化。
「社内ナンバー1」運動による活性化を推進。
(3)財務体質の強化
  継続的にたな卸資産の圧縮、資産の見直しを図り、強固な財務体質を確立(有利子負債の圧縮)。
(4)コーポレートガバナンスの向上
 内部統制とモニタリング体制強化の推進、コンプライアンスの意識高揚、企業情報の早期・適正開示などに努め、信頼される企業ブランドの確立。
以上の課題を着実に実行し、早期の復配に向けて更に経営努力を重ねてまいります。
4【事業等のリスク】
 当社グループの経営成績、財政状態、株価等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあると考えております。
 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成19年6月28日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経済環境・事業環境が変化するリスク
 当社グループは、アジア・北米・ヨーロッパを中心としてグローバルな事業展開を行っております。国内はもちろん、世界的またはその国・その地域の景気後退、競争激化により、あるいは特定の国・地域における予測不能な政策変更、規制強化、政情不安等により損失が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 
(2)技術革新による製品価値の著しい下落リスク
 当社グループの主要製品は電気(電子)、通信、画像処理等の技術を活用し開発製造しております。著しい技術革新が行われた場合に、製品市場競争力の低下が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 
(3)為替変動によるリスク 
  当社グループは、国内外において外貨建て取引を行っております。営業取引においては、為替変動リスクを軽減するため、原則として実需に基づく為替予約等のデリバティブ取引を締結しておりますが、これらのヘッジ取引により、当該リスクを完全に回避できる保証はなく、今後の為替変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)金利変動によるリスク 
 当社グループは、主として金融機関からの借入金により事業資金を調達しております。金利情勢等を勘案し、必要に応じて金利の低い短期借入金で調達し、一部長期借入金についても金利コスト低減に努めております。今後の金利変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)株価変動によるリスク 
 当社グループは、販売または仕入に係る取引先の株式を保有しておりますが、今後の株式市場の下落や発行会社の業績悪化による株価変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 
(6)取引先の信用リスク
 当社グループは、取引先毎に的確な与信管理を行い、想定し得る回収リスクについては、情報に基づきこれまでのノウハウにて最新の対策をしておりますが、全額回収を保証するものではありません。特定の取引先において、倒産等により債務不履行が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 
(7)事業投資リスク 
 当社グループは、事業展開を図るため、新会社の設立、既存の会社への投資を行っております。新規投資については取締役会で検討を行い、また撤退基準を設け慎重を期しておりますが、投資先企業の企業価値が低下した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 
(8)品質保証によるリスク
 当社グループは、品質管理には万全を期すとともに、PL(製造物責任)保険等の付加によるリスク対策をとっておりますが、品質問題が生じた場合、補償損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
 また、環境関連の法令及び規則により、国内外の取引先から環境負荷物質不使用についての保証を求められる動きが広がっております。品質管理室を中心に関連部門で対処しておりますが、不測の事態が発生した場合、取引に支障をきたし、その場合は当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9)地震など自然災害に係わるリスク
 地震対策マニュアルの整備、非常対策本部の設置や訓練実施など対応を進めております。しかしながらかかる自然災害は想定をはるかに超える規模で発生する可能性もあり、かかる場合には当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)内部統制によるリスク
 当社グループでは、内部統制を強化し、業務運営において役員・社員による不正行為の防止に万全を期しておりますが、万一かかる不正行為が発生した場合、 当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
5【経営上の重要な契約等】
(1)当社は、平成19年4月10日開催の取締役会に於いて、第三者割当による新株式発行を決議し、平成19年4月25日付けで払込が完了されました。
なお、第三者割当による新株式発行については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(重要な後発事象)」に記載の通りであります。
(2)当社は、平成19年4月10日開催の取締役会に於いて、株式会社トレッドの株式を取得し子会社化することを決議し、平成19年4月27日に株式取得いたしました。
なお、株式会社トレッドの株式取得については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(重要な後発事象)」に記載の通りであります。
6【研究開発活動】
  当社グループは 「顧客企業の繁栄に貢献し、安定利益を確保する事によって社会に貢献する企業の確立」の経営理念のもと、常にマーケットの変化、技術進歩を先取りした効率良い開発と付加価値の追求を基本理念として、積極的な開発活動を行っております。         
 当社開発グループを中心にECR(電子式金銭登録機)の大手メーカーとしてのみならず、システム制御基板設計や組込用の汎用OSを使用したシステム商品の開発も行なっております。また在外子会社にも研究スタッフを配置し迅速に対応する環境を構築しております。
  当連結会計年度における研究開発費は、メカトロニクス事業売上高の 2.4%に相当する、166,221千円です。
当連結会計年度の主な成果としては、国内市場においてはファッション性に優れ、視認性に優れたツインディスプレイを搭載した投げ込み式高速サーマルプリンタ機、FT−350を発売いたしました。中級主力機であるET−3331FⅡに、保険医療機関への診療報酬改定に対応した医療機関向け仕様を開発いたしました。また、携帯電話との連動機能、決済端末・PHS端末との連動など、周辺機能をよりいっそう充実すべく開発を行なっております。
 海外向けにおいては欧州をはじめ、全世界向けモデルの中位主力機種であるSX−690の開発、低価格でありながらその上位機種の機能を取り入れた戦略モデル AX−100など、受注の増加が大きく見込まれる機種を相次いで開発いたしました。
 また、海外・国内共に製品の信頼性の向上を図りつつコストダウンにも注力し、利益の確保にも努めています。
7【財政状態及び経営成績の分析】
(1)財政状態
 当連結会計年度末の総資産は、前期より27億9百万円減少して、86億85百万円となりました。これは主に現金及び預金6億89百万円・たな卸資産3億43百万円・投資有価証券4億16百万円の増加、受取手形及び売掛金2億92百万円・不動産売却等による有形固定資産38億40百万円の減少によるものであります。
 負債は、前期より24億5百万円減少して、37億57百万円となりました。これは主に固定資産売却により得られた資金を借入金の返済に充当、また約定弁済・償還による短期借入金及び社債の減少(28億89百万円減少)によるものであります。
 純資産は、前期より2億99百万円減少して、49億28百万円となりました。これは主に転換社債型新株予約権付社債の転換による資本金及び資本剰余金1億50百万円増加、当期純損失が5億24百万円あったことによる減少であります。
(2)経営成績
 当連結会計年度における売上高は71億55百万円(前期比6.9%減)、販売費及び一般管理費は19億49百万円(前期比6.0%増)、営業損益は2億47百万円の損失(前期は1億49百万円の利益)、経常損益は3億15百万円の損失(前期は96百万円の利益)、当期純損益は5億24百万円の損失(前期は58百万円の利益)となりました。
 売上高につきましては、海外、国内とも当初計画を大幅に下回り、前期比6.9%の減収となりました。
 販売費及び一般管理費につきましては研究開発費・貸倒引当金繰入の増加により、対売上比は27.2%(前期比3.3ポイント増)となりました。営業損益につきましては、売上減や価格競争激化による粗利率の低下、販売費及び一般管理費の増加により、2億47百万円の営業損失(前期は営業利益1億49百万円)となりました。経常損益も営業損失化に伴い前期比4億12百万円減益の3億15百万円の経常損失となりました。当期純損益は固定資産売却益を特別利益として計上しましたが、特別損失として商品製品除却損・評価損、訴訟損失引当金繰入等があり5億24百万円の当期純損失となりました。
 なお、事業別の分析は、第2〔事業の状況〕1〔業績等の概要〕(1)の項目をご参照ください。




出典: 株式会社TBグループ、2007-03-31 期 有価証券報告書